JP3832029B2 - トラクタ等のキャビン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はトラクタ等のキャビンに関する。
【0002】
【従来の技術】
キャビンのルーフに雨水樋を設ける形態が公知であるが、これらは一般にルーフの左右側最外側に樋を形成したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、トラクタ等の機体が停止する際に、ルーフ上の雨水がフロントガラスや乗降ドア側に一挙に流出し、思わぬ視界を損ね危険となる場合がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ルーフを改善し、雨水の排水性の向上をはかることにより、上記の欠点を解消しようとするもので、キャビンのルーフ(52)上に、雨水樋を形成するトラクタ等のキャビンにおいて、ルーフ(52)上面の前部には左右方向に沿わせて前部雨水樋(53)を形成し、左右側部には前部雨水樋(53)に連続すると共に夫々後端を開放させた側部雨水樋(53)を形成し、これら前部および側部雨水樋(53,53)の各外側には、溢流水を堰き止める凸条(54)を形成してなるキャビンであって、ルーフ(52)をブロー成型による樹脂成形とし、このルーフ(52)の外周に、塩化ビニル押出成型によって雨水樋(53)と凸条(54)を成型した外周部品(55)を、樹脂成形ルーフ(52)側から水平状に張り出す係止部に該外周部品(55)側に形成した嵌合部を嵌合状態で装着し、該嵌合部よりも上位に前記雨水樋(53)と凸条(54)とを成型したことを特徴とするトラクタ等のキャビンの構成とする。
【0005】
【発明の作用効果】
ルーフ(11)上に降り掛かる降雨や洗車用の水は、前部雨水樋(12)や側部雨水樋(13,13)に集められ、側部雨水樋(13,13)の後端の開放部からルーフ外に排水される。上記雨水樋(12,13,13)の各外側には凸条(14,15,15)が形成されているため、これら雨水樋(12,13,13)に集められる雨水等が溢流してフロントガラスやドア側に降り掛かることが少なく、大部分が後方に向け排水されるものとなる。このため、特に機体を制動する際や、圃場作業で前後揺れが大きい場合にあっても、これら雨水が凸状(14,15,15)に堰き止められて、溢流少なく、雨水樋(12,13,13)に沿って排水されるため、ルーフ(11)上の雨水がフロントガラスやドア側に一挙に流出し、思わぬ視界を損ねることがない。
また、ブロー成型による樹脂成形ルーフ(52)の外周に、塩化ビニル押出成型によって雨水樋(53)と凸条(54)を成型した外周部品(55)を嵌合状態で装着したから、外観デザインの向上をはかれ、又この外周部品(55)にオーナメント類を接着する際その接着性を向上できる。
【0006】
【実施例】
この発明の一実施例を図面に基づき説明する。1はトラクタ機体で、前後部に前輪2と後輪3とを備え、エンジン4の回転動力をミッションケース5内の変速装置で適宜減速し、減速した回転動力を該前輪2,後輪3に伝達すべく構成している。上記機体1には、キャビン6が搭載されている。このキャビン6は、左右に、前支柱7,7、後支柱8,8を配置すると共に、これら支柱7,7,8,8の上端を上部枠9で連結構成してなるキャビンフレームによって骨組される。
【0007】
なお、左右前支柱7,7間にはフロントガラス7aが、左右後支柱8,8間には左右側を曲面に形成したリヤガラス8aが、前・後支柱7,8間には、枠無しの1枚ガラスで形成された乗降ドア10が夫々開閉自在に設けられている。キャビン6の上部には、アウタルーフ11aとインナルーフ11bとを接合状態に設けるルーフ11が設けられる。このルーフ11は例えばブロー成型によって成型されるものである。アウタルーフ11aの上表面には、雨水樋や凸条等が次のように形成されている。即ち、平面視長方形状に形成されるがその前部および左右側には夫々、前部雨水樋12および側部雨水樋13,13が連続状に形成される。このうち側部雨水樋13,13の後半側は、やや内寄りに角度を持たせて形成される。なお、側部雨水樋13,13の後端は開放されている。
【0008】
上記の前部雨水樋12および側部雨水樋13,13の夫々外側には、断面三角状の凸条14および15,15が形成されて、雨水樋12,13,13から溢流する雨水を堰き止めることができる。凸条15,15は略直線状に形成されるが、上記のように、側部雨水樋13,13の後半側がやや内寄りに形成される。これは丁度、ルーフ11後端面左右に配設する後部作業灯16,16の範囲を迂回するようになっている。加えてこの側部雨水樋13,13からの溢流水は、当該内寄り形成にてフェンダ17,17に直接掛からない位置関係になっている。
【0009】
なお、前面には前部作業灯18,18をルーフ11前面に埋込状に装着できる構成としている。インナルーフ11bとアウタルーフ11aとは適宜間隔隔て最中状にて接合状態とされる。これらのキャビンフレームへの固定は、キャビンフレームの上部枠9を左右に掛け渡す補強兼用部材9a,9a…にボルト19,19…止めするものである。
【0010】
図7,図8は、ルーフ11に開口20を形成し、ここにハッチ21を開閉自在に設ける実施例である。ハッチ21は後側2ケ所を開閉ヒンジ22で接続してなり、ルーフ11側には、上記開口20の周囲に亘って、凹部23を形成している。すなわち、アウタルーフ11aおよびインナルーフ11bの開口20を形成すべき縁部をU状に成型しその接合端部に弾性シール24を有したウェザストリップ25を嵌着することにより当該凹部23を形成する構成である。
【0011】
ハッチ21は、その外周縁が下向きに折り曲げ形成され、当該折り曲げ部が前記凹部23内に入り込むように閉じることができる構成である。このハッチ21の内側左右一側にはハッチ開き状態を維持するダンパー26の一端を回動自在に設ける。このダンパー26の他端は、上記凹部23内において回動自在に設けられていて、ダンパー26を弾性に抗する縮小姿勢で上記凹部23内に収容できる構成としている。
【0012】
27は、上記凹部23と前記雨水樋13,13とを連通する連通樋で、ハッチ21の前側左右及び後側左右い位置して左右夫々2本ずつ形成されている。28はハッチ21のロック機構で、出退フック29をルーフ11側適所に係合させてハッチ21を閉じ姿勢に維持し、フック29を連動のハッチレバー30の操作に基づきこのフック29のルーフ11側との係合を解くと、上記ダンパー26に付勢されつつ、ハッチ21を開くことができる構成としている。
【0013】
上記のハッチ構成において、外気導入等のため、ハッチ21を開けようとするときは、ハッチレバー30を操作すると、出退フック29がルーフ11の係合から解かれ、ダンパー26に付勢されつつ、開閉ヒンジ22を支点にしてハッチ21を上方に開けることができる。この状態で作業を行うと適宜に外部の空気が取り入れることができる。なお、このようにハッチ21が開いた状態では、内部空気の出入りが自由であるため、乗降ドア10を閉じるときの空気抵抗を無くし、当該ドア10の操作が無理なく行えることとなり、頻繁にドアの開閉操作を必要とする作業等に適する。
【0014】
31は装飾用内装材で、ルーフ11内側、ハッチ21内側等に設けられる。この場合ルーフ11内側の端部側への装着の要領は、前記ウェザストリップ25にて、ルーフ11とともに仕上げられる。すなわち、最中合わせのルーフ11a,11bの折曲げ端部に略一致する形状の端部に仕上げ、ウェザストリップ25で同時処理する。このため、ハッチ開口部の処理を簡素になし得てデザイン性を向上でき、かつ端部処理を兼用するから部品数の削減にも寄与する。なお、適宜位置ではインナルーフ11bに固定用クリップ32,32…で固定される。すなわち、インナルーフ11bにクリップ用孔を穿設し、内装材31を接合させクリップ32を貫通して固定するものである。これによって、特別な支持部材を必要とせずに垂れ下がりを防止でき、ヘッドクリアランスの拡大確保がはかれる。
【0015】
また、ルーフ11のハッチ20側内側に、空間をおいて他の薄い素材で小物入れ空間34を形成することにより、室内の有効利用がはかれる上、書類の汚損、紛失を少なくできる。35はキャビン内部に位置するシートで、このシートは35はキャビンフレームの構成一部となるアンダープレート36上に前後調節自在に設けられ、その左右はフェンダ37,37に、その後方はリャプレート38にて保護されている。
【0016】
リヤプレート38には窓ガラス用の洗浄液を貯留するためのウォッシャタンク39を装着するが、該プレート38に形成する開口40部に前後貫通状に位置させ、該タンク39に形成したフック部を開口40部の支持プレートに着脱自在に係合保持させる等の手段によって固定している。このため、キャビン6内・外いずれの位置においても、ウォッシャタンク39内の水量を確認できる構成となり、補給忘れを少なくできる。41は給水用キャップである。
【0017】
前記リヤガラス8aに設けるワイパ42は、駆動用モータ43を内装する樹脂製等で形成されたケース44から突出する軸45に着脱自在に設けられる構成であり、リヤガラス8aの上部中央に開穿した貫通穴46にこの軸45を回動自在に通してなり、かつ、ケース44の角部から突出させた止め軸47,47にリアガラス8aを貫通させ、外方から止め具48,48を嵌合して止着している。49はカプラーで、ケース44の上面から他の接続カプラー(図示せず)を着脱しうる構成とし、上記駆動用モータ43等の配線を切離しできるものとしている。したがって、リヤガラス8aを取外す必要のある場合、このカプラー49部を切り離すことによって、容易に作業を行うことができ、便利である50はフロントワイパ、51はそのモータである。
【0018】
上例のキャビンにおいて、ルーフ11上に降り掛かる降雨や洗車用の水は、前部雨水樋12や側部雨水樋13,13に集められ、側部雨水樋13,13の後端の開放部からルーフ外に排水される。上記雨水樋12,13,13の各外側には凸条14,15,15が形成されているため、これら雨水樋12,13,13に集められる雨水が溢流してフロントガラスやドア側に降り掛かることが少なく、大部分が後方に向け排水されるものとなる。このため、特に機体を制動する際や、圃場作業で前後揺れが大きい場合にあっても、これら雨水が凸状14,15,15に堰き止められて、溢流少なく、雨水樋12,13,13に沿って排水され、ルーフ11上の雨水がフロントガラスやドア側に一挙に流出し、思わぬ視界を損ねるなどの危険を少なくする。
【0019】
上記実施例では、ブロー成型に伴い雨水樋や凸条を同時成型したが、本発明では、図10に示すように、ブロー成型による樹脂成形ルーフ52の外周に、雨水樋53と凸条54を成型した別の外周部品55を、樹脂成形ルーフ(52)側から水平状に張り出す係止部に該外周部品(55)側に形成した嵌合部を嵌合状態で装着し、該嵌合部よりも上位に前記雨水樋(53)と凸条(54)とを成型する。この場合には、外観デザインの向上がはかれ、又、塩化ビニル押出し成型とすることにより、ブロー成型に比してオーナメント類の接着性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルーフ平面図である。
【図2】全体側断面図である。
【図3】図1におけるA−A断面図である。
【図4】図1におけるB−B断面図である。
【図5】図1におけるC−C断面図である。
【図6】図1におけるD−D断面図である。
【図7】別実施例のルーフ平面図である。
【図8】別実施例のルーフ側断面図である。
【図9】別実施例の全体側断面図である。
【図10】本発明の実施例のルーフ一部断面図である。
【図11】リアガラス背面図である。
【図12】リアガラス平断面図である。
【符号の説明】
1…トラクタ機体、2…前輪、3…後輪、4…エンジン、5…ミッションケース、6…キャビン、7,7…前支柱、8,8…後支柱、9…上部枠、10…乗降ドア、11…ルーフ、11a…アウタルーフ、11b…インナルーフ、12…前部雨水樋、13,13…側部雨水樋、14,15,15…凸条、52…樹脂成形ルーフ、53…雨水樋、54…凸条、55…外周部品

Claims (1)

  1. キャビンのルーフ(52)上に、雨水樋を形成するトラクタ等のキャビンにおいて、ルーフ(52)上面の前部には左右方向に沿わせて前部雨水樋(53)を形成し、左右側部には前部雨水樋(53)に連続すると共に夫々後端を開放させた側部雨水樋(53)を形成し、これら前部および側部雨水樋(53,53)の各外側には、溢流水を堰き止める凸条(54)を形成してなるキャビンであって、ルーフ(52)をブロー成型による樹脂成形とし、このルーフ(52)の外周に、塩化ビニル押出成型によって雨水樋(53)と凸条(54)を成型した外周部品(55)を、樹脂成形ルーフ(52)側から水平状に張り出す係止部に該外周部品(55)側に形成した嵌合部を嵌合状態で装着し、該嵌合部よりも上位に前記雨水樋(53)と凸条(54)とを成型したことを特徴とするトラクタ等のキャビン。
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