JP4852736B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、特定の組成を有するゴム組成物に関する。本発明のゴム組成物からなる加硫ゴムは転がり抵抗が小さく、また、優れた耐ウェットスキッド性を有し、更に、耐摩耗性及び引張強度等も良好であり、特に、タイヤトレッド用として有用である。
【0002】
背景技術
近年の自動車に対する低燃費化の要求にともない、転がり抵抗が小さく、耐摩耗性及び破壊特性に優れ、更に、操縦安定性の代表的な指標であるウェットスキッド抵抗が大きい共役ジエン系ゴム組成物等の原料ゴムが必要とされている。
タイヤの転がり抵抗を低減するためには、加硫ゴムのヒステリシスロスを小さくすればよい。このヒステリシスロスは各種の物性を指標として評価することができる。例えば、50〜80℃における反発弾性が大きい、50〜80℃におけるtanδが小さい、あるいはグッドリッチ発熱が小さい原料ゴムが好ましい。ヒステリシスロスの小さい原料ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム及びブタジエンゴム等が挙げられるが、これらはウェットスキッド抵抗が小さいという問題を有する。
【0003】
一方、近年、タイヤ用ゴム組成物において、補強剤としてシリカ等の無機充填剤を使用する方法、あるいは無機充填剤とカーボンブラックとを併用する方法が提案されている。無機充填剤を使用し、あるいは無機充填剤とカーボンブラックとを併用したタイヤトレッドでは、転がり抵抗が小さく、ウェットスキッド抵抗に代表される操縦安定性に優れる。しかし、加硫ゴムの耐摩耗性及び引張強度等に劣るという問題がある。そして、その一因が、共役ジエン系ゴムに対する無機充填剤の親和性がカーボンブラックのそれよりも小さく、十分な補強効果が得られない点にあると考えられている。
この無機充填剤と共役ジエン系ゴムとの親和性を高めるため、無機充填剤と親和性のある官能基を導入した共役ジエン系ゴムを用いることが従来より検討されている。例えば、ヒドロキシル基を導入した共役ジエン系ゴム(WO96/23027号公報)、アルコキシシリル基を導入した共役ジエン系ゴム(特開平9−208623号公報)、及びアルコキシシリル基と、アミノ基及び/又はヒドロキシル基とを導入した共役ジエン系ゴム(特開平9−208633号公報)が提案されている。しかし、これらの官能基を導入した共役ジエン系ゴムの多くは、無機充填剤との相互作用が強いため無機充填剤を混合する際に、無機充填剤の分散不良が生じたり、加工時の発熱が大きく、加工性に劣る等の問題を有している。
【0004】
本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、転がり抵抗が小さく、また、優れた耐ウェットスキッド性を有し、更に、耐摩耗性及び引張強度等も良好であり、自動車のタイヤトレッド用等として有用な加硫ゴムを得ることができるゴム組成物を提供することを目的とする。
【0005】
発明の開示
タイヤトレッド等を形成するためのゴム組成物には、通常、引張強度、耐摩耗性等の向上を目的として、補強剤が配合されているが、シリカ等無機充填剤は凝集し易いため均一に分散させることが容易ではない。そして、補強剤が均一に分散していないゴム組成物を用いた場合は、補強剤を配合することによる所期の効果が得られないことに加え、加工性が大幅に悪化することがある。そのため、無機充填剤を用いた場合、一般にシランカップリング剤を配合することにより分散性の向上が図られている。しかし、ゴム組成物に、特定の組成を有する架橋ゴムからなる微粒子を配合することにより、シランカップリング剤の配合量を低減しても、あるいはシランカップリング剤を配合しなくても、引張強度等を十分に向上させることができ、且つ優れた加工性を有するゴム組成物が得られることが見出された。
【0006】
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、その構成は下記に示される。
第1の観点の発明のゴム組成物は、[1A]繰り返し単位として、(a1)共役ジエン単量体単位40〜79.99質量%、(a2)芳香族ビニル単量体単位20〜50質量%、及び(a3)少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体から形成された単量体単位0.01〜10質量%を含み、(a1)、(a2)及び(a3)の合計量が100質量%であり、上記共役ジエン単量体、上記芳香族ビニル単量体、及び上記少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体を含む単量体混合物を重合されてなる架橋ゴム粒子、並びに[2A]共役ジエン単量体単位のビニル結合量が10〜30質量%であり、1,4−トランス結合量が55質量%を超える共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを含有し、ゴム成分の全量を100質量%としたときに、上記架橋ゴム粒子[1A]の含有量は、5.9〜10質量%であり、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム[2A]の含有量は、53〜90質量%であることを特徴とする。
【0007】
また、第2の観点の発明のゴム組成物は、[1B]繰り返し単位として、(b1)共役ジエン単量体単位40〜99.89質量%、(b2)芳香族ビニル単量体単位0〜50質量%、(b3)少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体から形成された単量体単位0.01〜10質量%、(b4)1個の重合性不飽和基と、カルボン酸基(COH及び/又はCO )、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体から形成された単量体単位0.1〜30質量%を含み、(b1)、(b2)、(b3)及び(b4)の合計量が100質量%である架橋ゴム粒子、並びに[2B]共役ジエン単量体単位のビニル結合量が10〜30質量%であり、1,4−トランス結合量が55質量%を超える共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを含有し、ゴム成分の全量を100質量%としたときに、上記架橋ゴム粒子[1B]の含有量は、5.9〜10質量%であり、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム[2B]の含有量は、53〜90質量%であることを特徴とする。
【0008】
上記架橋ゴム粒子は、第1の観点の発明においては、共役ジエン単量体単位(a1)を形成する単量体、芳香族ビニル単量体単位(a2)を形成する単量体、及び少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体を重合して得られる。
また、第2の観点の発明における上記架橋ゴム粒子は、共役ジエン単量体単位(b1)を形成する単量体、必要に応じて芳香族ビニル単位(b2)を形成する単量体、及び少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体の各単量体に加えて、1個の重合性不飽和基と、カルボン酸基(COH及び/又はCO )、ヒドロキシル基及びエポキシ基のうちの少なくとも1種の官能基とを有する単量体を重合して得られる。
第1及び第2の観点の発明においては、後述する他の重合性不飽和単量体を用いることもできる。
【0009】
上記共役ジエン単量体単位(a1)及び(b1)を形成する単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、及びクロロプレン等が挙げられる。これらの単量体はそれぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
第1の観点の発明に係わる上記共役ジエン単量体単位(a1)の含有量は、40〜79.99質量%であり、特に55〜79.99質量%であることが好ましい。また、第2の観点の発明に係わる上記共役ジエン単量体単位(b1)の含有量は、40〜99.89質量%であり、特に55〜99.89質量%であることが好ましい。上記共役ジエン単量体単位の含有量が下限値末満であると、加工性が改良されず、加硫ゴムの引張強度が低下する。
【0010】
上記芳香族ビニル単量体単位(a2)及び(b2)を形成する単量体としては、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン及びtert−ブトキシスチレン等が挙げられる。これらの単量体はそれぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
第1の観点の発明に係わる上記芳香族ビニル単量体単位(a2)の含有量は、20〜50質量%であり、特に20〜45質量%であることが好ましい。第2の観点の発明に係わる上記芳香族ビニル単量体単位(b2)の含有量は、0〜50質量%であり、特に0〜45質量%であることが好ましい。上記芳香族ビニル単量体単位の含有量が50質量%を越える場合は、加硫ゴムの反発弾性が小さくなり、50℃におけるtanδが大きくなる傾向にある。
【0011】
上記単量体単位(a3)及び(b3)を形成する、少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン及びトリビニルベンゼン等が挙げられる。これらのうち、ジビニルベンゼン等が好ましい。これらの単量体はそれぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
上記少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体単位(a3)及び(b3)の含有量は、第1及び第2の観点に係わる発明において、0.01〜10質量%であり、特に0.1〜10質量%であることが好ましい。上記単量体単位の含有量が0.01質量%未満であると、ゴム組成物の加工性が低下する。一方、この含有量が10質量%を越える場合は、加工性が損なわれるとともに、加硫ゴムの引張強度等が大きく低下し、好ましくない。
【0012】
第2の観点の発明に係わる単量体単位(b4)を形成する単量体のうち、1個の重合性不飽和基とカルボン酸基(COH及び/又はCO )とを有する単量体としては、
(1)(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラコン酸及びけい皮酸等の不飽和カルボン酸類、
(2)フタル酸、こはく酸、アジピン酸等の非重合性多価カルボン酸と、(メタ)アリルアルコ−ル及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有不飽和化合物とのモノエステル等の遊離カルボキシル基含有エステル類、及びこれらの塩等のカルボン酸基含有化合物が挙げられる。
これらのうちでは不飽和カルボン酸類(特に(メタ)アクリル酸等)が好ましい。また、これらのカルボン酸基を有する単量体は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0013】
第2の観点の発明に係わる上記単量体単位(b4)を形成する単量体のうち、1個の重合性不飽和基とヒドロキシル基とを有する単量体としては、
(1)2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、
(2)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ−ル等のポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数は、例えば2〜23)のモノ(メタ)アクリレート類、
(3)N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシル基含有不飽和アミド類、
(4)o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン及びp−ビニルベンジルアルコール等のヒドロキシル基含有芳香族ビニル化合物、
(5)(メタ)アリルアルコール等のヒドロキシ基含有化合物が挙げられる。
これらのうちではヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類及びヒドロキシル基含有芳香族ビニル化合物が好ましい。これらのヒドロキシル基を有する単量体は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0014】
第2の観点の発明に係わる上記単量体単位(b4)を形成する単量体のうち、1個の重合性不飽和基とエポキシ基とを有する単量体としては、(メタ)アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート及び3,4−オキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有化合物が挙げられる。これらのエポキシ基を有する単量体は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
上記単量体単位(b4)を形成する単量体としては、ヒドロキシル基を有する単量体及び/又はエポキシ基を有する単量体が、加硫ゴムの反発弾性、耐摩耗性及びゴム組成物の加工性、特に未加硫ゴム組成物の収縮性低減の面から好ましい。
【0015】
また、上記単量体単位(b4)を形成する単量体は任意に選択して使用することができるが、後述する共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムに含まれる官能基との最適な組み合わせによって、ゴム組成物の加工性及び加硫ゴムの機械的強度等をより向上させることができる。また、カルボン酸基、ヒドロキシル基あるいはエポキシ基を有する単量体のうちの2種以上を組み合わせて使用することもできる。例えば、カルボン酸基を有する単量体とヒドロキシル基を有する単量体とを組み合わせ、単量体単位(b4)を形成する単量体として使用することもできる。
【0016】
上記単量体単位(b4)の含有量は0.1〜30質量%であり、特に0.3〜15質量%であることが好ましい。上記単量体単位(b4)の含有量が0.1質量%未満であると、架橋ゴム粒子と無機充填剤との親和性が不十分となり、ゴム組成物の加工性が低下することがある。一方、この含有量が30質量%を越える場合は、架橋ゴム粒子と無機充填剤とが相互に強く作用し合って、加工性が低下する傾向にある。
第1の観点の発明に係わる上記架橋ゴム粒子[1A]は、上記共役ジエン単量体単位(a1)が40〜79.99質量%(好ましくは50〜79.99質量%)、上記芳香族ビニル単量体単位(a2)が20〜50質量%(好ましくは20〜45質量%)、及び上記単量体単位(a3)が0.01〜10質量%(好ましくは0.1〜10質量%)それぞれ含有される。
【0017】
また、第2の観点の発明に係わる上記架橋ゴム粒子[1B]は、上記共役ジエン単量体単位(b1)が40〜99.89質量%(好ましくは50〜99.89質量%)、上記芳香族ビニル単量体単位(b2)が0〜50質量%(好ましくは0〜45質量%)、上記単量体単位(b3)が0.01〜10質量%(好ましくは0.1〜10質量%)及び上記単量体単位(b4)が0.1〜30質量%(好ましくは0.3〜15質量%)それぞれ含有される。上記好ましい範囲を有する各単量体単位の含有量の組み合わせは特に限定されない。
【0018】
また、この第2の観点の発明において、上記芳香族ビニル単量体単位(b2)は、0〜50質量%の範囲内であれば特に限定されず、例えば、20〜50質量%(この場合の上記共役ジエン単量体単位は40〜79.89質量%)でもよいし、20〜45質量%(この場合の上記共役ジエン単量体単位は40〜79.89質量%)でもよいし、20%未満でもよいし、10%以下でもよいし、0質量%(含有されない。)でもよい。これらの場合において、上記単量体(b4)としては、1個の重合性不飽和基と、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体から形成された単量体単位が好ましい。特に、上記芳香族ビニル単量体単位(b2)の含有量が20〜50質量%であり、上記共役ジエン単量体単位(b1)の含有量が40〜79.89質量%であり、且つ、上記単量体単位(b4)が1個の重合性不飽和基と、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体から形成された単量体単位であるものとすることができる。また、上記芳香族ビニル単量体単位(b2)の含有量が0質量%であり、上記共役ジエン単量体単位(b1)の含有量が40〜99.89質量%であり、且つ、上記単量体単位(b4)としては、1個の重合性不飽和基と、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体から形成された単量体単位であるものとすることができる。このような構成を有する架橋ゴム粒子としては、官能基変性された架橋ポリブタジエンが挙げられる。
【0019】
上記架橋ゴム粒子[1A]及び[1B]を構成する単量体単位としては、他の単量体単位を含むものとすることができる。この他の単量体単位を形成する他の重合性不飽和単量体としては、共重合し得る不飽和基を1個有する化合物が好ましく、その種類は特に限定されないが、極性基を有するものが好ましい。
この単量体としては、(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリルアミド、マレイミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート及びシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体はそれぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
また、これらの単量体を使用する場合の使用量は、第1及び第2の観点の発明では、架橋ゴム粒子を形成する単量体全量を100質量%とした場合に、0.1〜5質量%、特に0.5〜3質量%とすることができる。
【0020】
上記架橋ゴム粒子は、該架橋ゴム粒子1gを100mlのトルエンに室温で24時間浸漬した後、100メッシュの金網で濾過した濾液中の固形分量から求めたトルエン不溶分が好ましくは80質量%以上であり、レーザ粒径解析システム(大塚電子株式会社製、型式「LPA−3100」)を用いて測定した粒子径が好ましくは500nm以下の粒子状ゴムである。
【0021】
上記架橋ゴム粒子は、例えば、ラジカル重合開始剤を用いる乳化重合あるいは懸濁重合等の重合方法により製造することができる。粒子の大きさ、粒子径の均一性の観点から乳化重合により製造することが好ましい。
乳化重合において用いられるラジカル重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド及びジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物を使用することができる。また、アゾビスイソブチロニトリルにより代表されるジアゾ化合物、過硫酸カリウムにより代表される無機過酸化物、及びこれら過酸化物と硫酸第一鉄との組み合わせにより代表されるレドックス系触媒等を用いることもできる。これらのラジカル重合開始剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
また、tert−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四塩化炭素、チオグリコール類、ジテルペン、タ−ピノーレン及びγ−テルピネン類等の連鎖移動剤を併用することもできる。
【0022】
乳化重合において用いられる乳化剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤及び両性界面活性剤等が挙げられる。また、ふっ素系の界面活性剤を使用することもできる。これらの乳化剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
懸濁重合において用いられる懸濁安定剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム及びヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。これらの懸濁安定剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
乳化重合又は懸濁重合において、各単量体及びラジカル重合開始剤等は、反応容器に全量を投入してから重合を開始してもよいし、反応継続時に連続的あるいは間欠的に添加してもよい。重合は酸素を除去した反応器を用いて0〜80℃で行うことができ、反応途中で温度あるいは攪拌等の操作条件等を適宜に変更することもできる。重合方式は連続式でもよいし、回分式であってもよい。
【0023】
第1及び第2の観点の発明において、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムは、共役ジエン単量体単位を形成する単量体及び芳香族ビニル単量体単位を形成する単量体からなるものであれば特に限定されない。共役ジエン単量体単位を形成する単量体としては、上記(a1)を形成する単量体として例示した単量体を挙げることができ、また、芳香族ビニル単量体単位を形成する単量体としては、上記(a2)を形成する単量体として例示した単量体を挙げることができる。
尚、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムの芳香族ビニル単量体単位は、20〜50質量%であることが好ましく、特には22〜48質量%であることが好ましい。
【0024】
更に、必要に応じてこれらの単量体と共重合可能な重合性不飽和単量体を用いてもよい。この重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリルアミド、マレイミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート及びシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体はそれぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0025】
上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムは、カルボン酸基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基及びアルコキシシリル基のうちの少なくとも1種の官能基が導入された共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとすることもできる。それによって、無機充填剤と共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとの親和性を高めることができる。この官能基は架橋ゴム粒子に導入される官能基と同種であってもよいし、異なる種類の官能基であってもよい。このような官能基は、例えば、官能基を含有し、前述の単量体と共重合可能な重合性不飽和単量体を用いることにより導入することができる。
【0026】
上記官能基含有単量体を用いて官能基を導入した共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを用いる場合は、全ゴム成分に対する官能基を含有する単量体単位の含有量が0.1質量%から30質量%であることが好ましい。これらの単量体単位の含有量が0.1質量%未満では官能基導入の効果が得られにくく、30質量%を超える場合は、共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとシリカとが相互に強く作用し合い、加工性が低下することがあるため好ましくない。
【0027】
また、上記架橋ゴム粒子において、上記芳香族ビニル単量体単位(b2)の含有量が0であり、且つ、上記単量体単位(b4)が、1個の重合性不飽和基と、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体から形成された単量体単位である場合は、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムに導入される上記官能基としては、カルボン酸基(COH及び/又はCO )、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基及びアルコキシシリル基のうちの少なくとも1種のうち、ヒドロキシル基及び/又はエポキシ基が好ましい。
【0028】
1個の重合性不飽和基と、カルボン酸基(COH及び/又はCO )、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基及びアルコキシシリル基のうちの少なくとも1種の官能基とを有する単量体としては、上記架橋ゴム粒子の製造の場合と同様のカルボン酸基、ヒドロキシル基あるいはエポキシ基を有する単量体を使用することができ、また、アミノ基又はアルコキシシリル基を有する単量体を用いることもできる。
【0029】
1個の重合性不飽和基とアミノ基を有する単量体としては、三級アミノ基を有する単量体が好ましく、
(1)ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート及び3−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、
(2)N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド及びN−(3−ジエチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド等のN−ジアルキルアミノアルキル基含有不飽和アミド類、
(3)N,N−ジメチル−p−アミノスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ジメチル(p−ビニルベンジル)アミン、ジエチル(p−ビニルベンジル)アミン、ジメチル(p−ビニルフェネチル)アミン、ジエチル(p−ビニルフェネチル)アミン、ジメチル(p−ビニルベンジルオキシメチル)アミン、ジメチル[2−(p−ビニルベンジルオキシ)エチル]アミン、ジエチル(p−ビニルベンジルオキシメチル)アミン、ジエチル[2−(p−ビニルベンジルオキシ)エチル]アミン、ジメチル(p−ビニルフェネチルオキシメチル)アミン、ジメチル[2−(p−ビニルフェネチルオキシ)エチル]アミン、ジエチル(p−ビニルフェネチルオキシメチル)アミン、ジエチル[2−(p−ビニルフェネチルオキシ)エチル]アミン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン及び4−ビニルピリジン等の三級アミノ基含有ビニル芳香族化合物等のアミノ基含有化合物が挙げられる。
これらのうちではジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類及び三級アミノ基含有ビニル芳香族化合物が好ましい。
【0030】
1個の重合性不飽和基とアルコキシシリル基を有する単量体としては、
(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジベンジロキシシラン及びγ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルフェノキシシラン等のアルコキシシリル基含有化合物が挙げられる。
これらの官能基を有する単量体は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、官能基の異なる単量体同士を併用してもよい。
【0031】
第1及び第2の観点の発明に係わる上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとしては、例えば、スチレン・ブタジエン共重合ゴム等が挙げられる。この共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムの共役ジエン単量体単位のビニル結合量は好ましくは10〜30質量%、更に好ましくは12〜25質量%であり、1,4−トランス結合量は好ましくは55質量%を超え、更に好ましくは60質量%を超える。尚、上限は通常、約85質量%である。ビニル結合量が増すと、加硫ゴムの反発弾性及び耐摩耗性等が低下する傾向にある。また、1,4−トランス結合量が少ないと引張強度が低下する傾向にある。ミクロ構造を上記の範囲に設定することにより、これらの物性に優れた加硫ゴムを得ることができる。
【0032】
第1及び第2の観点の発明において、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを構成する共役ジエン単量体単位の含有量は好ましくは50〜80質量%、特に好ましくは55〜80質量%である。また、芳香族ビニル単量体単位の含有量は好ましくは20〜50質量%であり、特に好ましくは20〜45質量%である。
また、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムが、官能基が導入された共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムである場合、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを構成する共役ジエン単量体単位の含有量は好ましくは40〜79.9質量%、特に好ましくは50〜77.9質量%である。また、芳香族ビニル単量体単位の含有量は好ましくは20〜50質量%であり、特に20〜45質量%である。
【0033】
芳香族ビニル単量体単位の含有量が少なくなると、加硫ゴムの耐ウェットスキッド性及び耐摩耗性が低下する傾向にある。一方、この含有量が多くなると、反発弾性が小さくなり、50℃におけるtanδが大きくなる傾向にある。芳香族ビニル単量体単位の含有量を上記の範囲に設定することにより、これらの物性に優れたゴム組成物を得ることができる。
【0034】
また、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムは、この共重合ゴム1gを100mlのトルエンに室温で24時間浸漬した後、100メッシュの金網で濾過した濾液中の固形分量から求めたトルエン不溶分が好ましくは30質量%以下であり、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により求めたポリスチレン換算の重量平均分子量が好ましくは100,000〜2,000,000である。
【0035】
第1及び第2の観点の発明に係わる上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムは、乳化重合あるいは懸濁重合により製造することができる。この重合方法は特に限定されないが、通常、乳化重合が好ましい。
【0036】
第1及び第2の観点の発明のゴム組成物には、更に他のゴム成分を添加することができる。このゴム成分としては、ジエン系ゴムが好ましく、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム等が挙げられる。これらのうち、得られるゴム組成物の未加硫時、加硫時の物性及び原料ゴムの入手し易さ等の観点から、天然ゴム、スチレンブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴムが好ましい。
【0037】
本発明のゴム組成物には、通常、充填剤が配合される。この充填剤としては特に限定されないが、シリカ、及び下記一般式(I)で表される無機化合物からなる無機充填剤や、カーボンブラック、カーボン・シリカデュアル・フェーズフィラー等が挙げられる。
mM・xSiO・zHO ・・・(I)
[式(I)中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物から選ばれる少なくとも一種であり、m、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である]
特に、補強性無機充填剤を配合してなるゴム組成物において、本発明の効果は顕著に現われる。
【0038】
上記一般式(I)で表される無機化合物としては、アルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2 ・9H2 O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23 ・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2 ・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5、Al4・3SiO4 ・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩等が例示でき、Mがアルミニウムであることが好ましい。これらの無機化合物の粒径は、好ましくは10μm以下、より好ましくは3μm以下である。該無機充填材の粒径を10μm以下とすることにより、加硫ゴムの耐破壊特性、耐摩耗性を良好に維持することができる。
【0039】
上記補強性充填剤のうち、シリカ、水酸化アルミニウム、カーボンブラック及びカーボン・シリカデュアル・フェーズフィラーが好ましく用いられる。
シリカとしては、一般に合成ゴムの明色補強配合剤として用いられているものを使用することができる。このシリカの種類等は特に限定されないが、湿式法ホワイトカーボン(特開昭62−62838号公報に記載された沈降シリカ)、乾式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ及び等が挙げられる。これらのうち、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらのシリカ系化合物はそれぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。このシリカの比表面積も特に限定されないが、窒素吸着比表面積(ASTM D3037−81に準じBET法により測定される値)で好ましくは50〜400m/g、より好ましくは50〜220m/g、更には70〜220m/gであれば、補強性、耐摩耗性及び発熱性等が十分に改良される。
【0040】
上記カーボンブラックの種類等は特に限定されないが、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイト等を使用することができる。これらのうちでは特にファーネスブラックが好ましく、その具体例としては、SAF、ISAF、ISAF−HS、ISAF−LS、IISAF−HS、HAF、HAF−HS、HAF−LS、FEF等が挙げられる。これらのカーボンブラックは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0041】
ASTM D3037−81に準拠して測定したカーボンブラックの窒素吸着比表面積は特に限定されないが、好ましくは5〜200m/g、より好ましくは50〜150m/g、更には80〜130m/gであれば、加硫ゴムの引張強度、耐摩耗性等が十分に向上する。また、カーボンブラックのDBP吸着量も特に限定されないが、5〜300ml/100g、特に50〜200ml/100g、更には80〜160ml/100gであれば、引張強度、耐摩耗性等が十分に改良されるため好ましい。更に、カーボンブラックとして、特開平5−230290号公報に記載されたセチルトリメチルアンモニウムブロマイドの吸着比表面積が110〜170m/gであり、165MPaの圧力で4回繰り返し圧縮した後のDBP(24M4DBP)吸油量が110〜130ml/100gであるハイストラクチャーカーボンブラックを用いることにより、耐摩耗性を更に向上させることができる。
【0042】
補強性充填剤の含有量は、架橋ゴム粒子と共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとの合計量を100部とした場合に、20〜200部、特に30〜180部、更には30〜150部とすることが好ましい。補強性充填剤の含有量が少ないと、十分な補強効果が得られず、その結果、加硫ゴムの引張強度等が低下する傾向にある。一方、この含有量が多くなると未加硫時の作業性が低下する傾向にある。補強性充填剤を上記の範囲とすることにより、未加硫時の作業性に優れ、加硫時の物性にも優れるゴム組成物を得ることができる。
【0043】
本発明のゴム組成物には、上記の充填剤の他、以下の各種の成分を配合することができる。
石油系配合油である芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル等のゴム用伸展油を配合することができる。この伸展油としては、芳香族系及びナフテン系のプロセスオイルが好ましい。これらの伸展油の配合量としては、ゴム成分の固形分100部に対して、好ましくは100部以下、より好ましくは80部以下、更に好ましくは70部以下である。100部を超えるとゴム組成物の粘度が著しく低下し好ましくない。
【0044】
加硫促進剤として、アルデヒドアンモニア系、グアニジン系、チオウレア系、チアゾール系及びジチオカルバミン酸系等が使用することができ、これらは架橋ゴム粒子と共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとその他のゴム成分との合計量を100部とした場合に、0.5〜15部、特に1〜10部配合することが好ましい。更に、加硫剤としては、硫黄が代表的なものであるが、その他に硫黄含有化合物、過酸化物等を用いることもできる。この加硫剤は、架橋ゴム粒子と共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとその他のゴム成分との合計量を100部とした場合に、通常、0.5〜10部、特に1〜6部配合することが好ましい。
この他に、シランカップリング剤、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤、軟化剤、及び酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機充填剤等を適量配合することもできる。
【0045】
また、本発明のゴム組成物及びそれを用いたゴム製品は、以下のようにして製造することができる。
先ず、架橋ゴム粒子、共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム、その他のゴム成分、無機充填剤、補強性充填剤、軟化剤、その他の配合剤等をバンバリーミキサ等の混練機を使用して70〜180℃の温度で混練する。その後、混練物を冷却し、これにさらに硫黄等の加硫剤及び加硫促進剤等を、バンバリーミキサあるいはミキシングロール等を用いて混練し、所定の形状に成形する。次いで、140〜180℃の温度で加硫し、所望の加硫ゴム、即ち、ゴム製品を得る。
【0046】
本発明のゴム組成物を用いて得られる加硫ゴムは、優れた耐ウェットスキッド性、引張強度及び反発弾性等を有している。また、良好な加工性をも併せ有しており、このゴム組成物は、タイヤ用ゴム組成物として有用であり、特に、タイヤトレッド用として好適である。
本発明のゴム組成物をトレッドに用いた空気入りタイヤは、低燃費性、操縦安定性、破壊特性及び耐摩耗性に優れており、しかも、該ゴム組成物の加工性が良好であるので、生産性にも優れている。
【0047】
本発明の空気入りタイヤは通常の方法によって製造される。即ち、必要に応じて上記のように各種薬品を含有させた本発明のゴム組成物を未加硫の段階でトレッド用部材に押し出し加工し、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形することにより生タイヤを成形し、この生タイヤを加硫期中で加熱加圧することにより、本発明の空気入りタイヤを得る。
尚、本発明の空気入りタイヤにおいて、タイヤ内部に充填する気体としては空気のほかにも、窒素などの不活性な気体を用いることができる。
【0048】
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されない。
[1]架橋ゴム粒子の製造
重合用容器に水200部、ロジン酸石鹸4.5部、及び表1の組成の単量体(表1における単位は「部」である。)を仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイド0.1部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.07部、硫酸第一鉄7水和物0.05部、及びソディウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15部を添加して12時間重合させ、架橋ゴム粒子1〜11を含むエマルジョンを得た。重合転化率は略100%であった。
次いで、このエマルジョンに、架橋ゴム粒子の固形分100部に対して37.5部となるようにアロマオイルを配合し、これを硫酸と塩により凝固させてクラムとした後、熱風乾燥機により乾燥させ、アロマオイルを含有する架橋ゴム粒子(アロマオイル含有架橋ゴム粒子という。)1a〜11aを得た。
【0049】
【表1】
Figure 0004852736
【0050】
[2]共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムの製造
重合用容器に水200部、ロジン酸石鹸4.5部、及び表2、3の組成の単量体(表2、3における単位は「部」である。)を仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオキサイド0.1部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.07部、硫酸第一鉄7水和物0.05部、及びソディウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.15部を添加して重合を開始した。重合転化率が60%に達した時点でジエチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた後、スチームストリッピングにより未反応単量体を回収して、共役ジエン系ゴム1〜11を含むエマルジョンを得た。
次いで、このエマルジョンに、共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムの固形分100部に対して37.5部となるようにアロマオイルを配合し、これを硫酸と塩により凝固させてクラムとした後、熱風乾燥機により乾燥させ、アロマオイルを含有する共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム1b〜10bを得た。
尚、共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムの重量平均分子量を、GPCを使用し、標準ポリスチレン換算により求めた。
【0051】
【表2】
Figure 0004852736
【0052】
【表3】
Figure 0004852736
【0053】
[3]架橋ゴム粒子と共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとの湿式混合
架橋ゴム粒子を含むエマルジョンと共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを含むエマルジョンとを、固形分で表4の量比になるように混合し、湿式混合ゴム1〜12を得た。その後、混合されたエマルジョンに含まれる架橋ゴム粒子及び共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムの固形分100部に対して37.5部のアロマオイルを配合し、これを硫酸と塩により凝固させてクラムとした後、熱風乾燥機により乾燥させ、アロマオイルを含有する湿式混合ゴム1c〜11cを得た。この湿式混合によれば、架橋ゴム粒子と共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムとを乾式で混合する場合に比べてより均一に混合することができる。
【0054】
【表4】
Figure 0004852736
【0055】
[4]ゴム組成物及び加硫ゴムの調製並びに評価
上記のようにして得られたアロマオイル含有架橋ゴム粒子1a〜11a及びアロマオイル含有共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム1b〜10bを使用し、表5〜8の配合処方でラボプラストミル(東洋精機株式会社製)により混練してゴム組成物とした。尚、同表中における「架橋ゴム粒子」欄の配合数字は、アロマオイル含有架橋ゴム粒子中に含まれるゴム量、「共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム」欄の配合数字は、アロマオイル含有共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム中に含まれるゴム量、「含有されるアロマオイル量」欄中の数字は、アロマオイル含有架橋ゴム粒子中に含まれるアロマオイル量と、アロマオイル含有共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム中に含まれるアロマオイル量との合計量を示している。その後、加硫プレスにより、160℃で20分加硫し、加硫ゴムを得た(実施例1〜26)。また、上記のようにして得られたアロマオイルを含有する湿式混合ゴム1c〜11c又はアロマオイルを含有しない湿式混合ゴム12を使用し、同様にして表11〜13に記載のゴム組成物を得、上記と同様にして加硫し、加硫ゴムを得た(実施例27〜41)。更に、アロマオイル含有架橋ゴム粒子又はアロマオイルを含有する湿式混合ゴムを用いず、アロマオイル含有共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムのみを使用し、同様にして表9、10、12及び13に記載のゴム組成物を得て、これらを同様にして加硫し、加硫ゴムを得た(比較例1〜13)。尚、実施例41及び比較例13は、所定の非油展ゴムに、配合時に10部のアロマオイルを添加したものである。表13において、アロマオイル含有架橋ゴム粒子及びアロマオイル含有共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム以外の他のゴム成分として、天然ゴム、及びブタジエンゴム(商標「JSR BR01」、JSR株式会社製)を用いた。
【0056】
これら実施例1〜40及び比較例1〜12のゴム組成物及び加硫ゴムの物性を測定した。その結果を表5〜13に併記する。
尚、上記の配合処方において用いた配合剤としては、以下のものを用いた。
(i)シリカ;日本シリカ株式会社製、商標「ニプシルAQ」
(ii)水酸化アルミニウム;昭和電工株式会社製、商標「ハイジライトH−43M」
(iii)カーボンブラック;三菱化学株式会社製、商標「ダイヤブラックN220」
(iv)シランカップリング剤;デグッサ社製、商標「Si69」
(v)老化防止剤;大内新興化学工業株式会社製、商標「ノクラック810NA」
(vi)加硫促進剤(I);大内新興化学工業株式会社製、商標「ノクセラーCZ」
(vii)加硫促進剤(II);大内新興化学工業株式会社製、商標「ノクセラーD」
【0057】
各単量体の結合量及び各物性の測定は以下の方法により行った。
(a)結合スチレン量(質量%);赤外吸収スペクトル法により検量線を作成して求めた。
(b)ブタジエン単位のビニル結合量及び1,4−トランス結合量(質量%);赤外吸収スペクトル法(モレロ法)により求めた。
(c)カルボン酸基含有単量体結合量(質量%);ゴムをトルエンに溶解し、メタノ−ルで再沈殿させる操作を2回行って精製し、真空乾燥した後、精製したゴムをクロロホルムに溶解し、中和滴定により求めた。
(d)アミノ基含有単量体結合量(質量%);ゴムをトルエンに溶解し、メタノールにより再沈殿させる操作を2回行って精製し、真空乾燥した後、精製したゴムの元素分析を行い、窒素含有量から算出した。
(e)ヒドロキシル含有単量体結合量(質量%);ゴムをトルエンに溶解し、メタノールで再沈殿させる操作を2回行って精製し、真空乾燥した後、精製したゴムを270MHz H−NMRで測定した。
(f)エポキシ基含有単量体結合量(質量%);ゴムをトルエンに溶解し、メタノールで再沈殿させる操作を2回行って精製し、真空乾燥した後、Jay法[R.R.Jay;Anal.Chem.,36,667(1964)]に準じて、滴定により求めた。
(g)アルコキシシリル基含有単量体結合量(質量%);ゴムをトルエンに溶解し、メタノールで再沈殿させる操作を2回行って精製し、真空乾燥した後、精製したゴムを270MHz H−NMRで測定した。
(h)加工性;ゴム組成物をロールにより混練した際のロールへの巻き付き性により評価した。尚、評価基準は以下のとおりである。
◎;ロール面からの浮きがなく、優れている。○;僅かに浮き上がる程度であり、良好である。△;巻き付くが、浮き上がり易く、劣っている。×;ほとんど巻き付かず、非常に劣っている。
(i)未加硫ゴムシートの収縮;ゴム組成物をロールにより混練した後の未加硫ゴムシートの収縮の程度、及び表面状態等を目視で評価した。尚、評価基準は以下のとおりである。
◎;収縮が極めて小さく、未加硫ゴムシートの表面が平滑で艶があり、優れている。○;収縮が小さく、未加硫ゴムシートの表面が平滑であり、良好である。△;収縮が大きくあり、劣っている。×;収縮が極めて大きく、未加硫ゴムシートの耳切れがあり、非常に劣っている。
(j)ムーニー粘度[ML1+4(100℃)];JIS K 6300−1994に準拠し、測定温度100℃、予熱1分、測定4分の条件で測定した。
(k)引張特性;JIS K 6301−1995に準拠し、3号型試験片を用い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で、破断時伸び(%)及び引張強さ(MPa)を測定した。
(l)反発弾性;ダンロップトリプソメ−タを用いて50℃で測定した。
(m)tanδ;米国レオメトリックス社製の動的アナライザー(RDA)を使用し、動歪み3%、周波数10Hz、測定温度50℃の条件で測定した。数値が小さいほど、転がり抵抗が小さく良好である。
(n)ランボーン耐摩耗指数;ランボーン型摩耗試験機を使用し、スリップ率が60%での摩耗量を測定し、摩耗量の逆数をコントロールを100として指数表示をした。測定温度は50℃である。指数が大きいほど耐摩耗性は良好である。
【0058】
【表5】
Figure 0004852736
【0059】
【表6】
Figure 0004852736
【0060】
【表7】
Figure 0004852736
【0061】
【表8】
Figure 0004852736
【0062】
【表9】
Figure 0004852736
【0063】
【表10】
Figure 0004852736
【0064】
【表11】
Figure 0004852736
【0065】
【表12】
Figure 0004852736
【0066】
【表13】
Figure 0004852736
【0067】
試験結果
表5、6、7、8、11及び12に示される結果によれば、実施例1〜38のゴム組成物は、いずれも加工性及び寸法安定性に優れ、また、加硫ゴムの物性も良好であることが分かる。特に、反発弾性が大きく、tanδが小さいため、タイヤに用いた場合に転がり抵抗を低減することができる。また、ランボーン耐摩耗指数も十分に大きく、耐摩耗性に優れた加硫ゴムが得られることが分かる。更に、シランカップリング剤が配合されていない実施例においても、優れた性能のゴム組成物及び加硫ゴムが得られている。更に、シランカップリング剤が3部という同配合量である実施例1と比較例2とを比較すると、比較例2のランボーン耐摩耗指数が88に対して、実施例1では101と大きく改良されている。また、表13の結果(実施例39及び40)によれば、架橋ゴム粒子及び共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムの他に、ジエン系ゴムを添加した場合でも加工性及び寸法安定性に優れ、反発弾性、ランボーン耐摩耗指数の良好な加硫ゴムが得られることが分かる。
一方、表9及び10(比較例1〜9)、更に表12(比較例10)及び表13(比較例11及び12)の結果によれば、比較例1を除き加工性に劣り、また、比較例6、7、11及び12を除き反発弾性に劣り、全ての比較例においてtanδ及びランボーン耐摩耗指数に劣り、いずれも全ての性能に優れたバランスの良い加硫ゴムは得られていないことが分かる。このように、比較例のゴム組成物では、転がり抵抗が小さく、耐摩耗性等に優れた安定した性能のタイヤ等として有用な加硫ゴムは得られないことが推察される。
【0068】
発明の効果
本発明のゴム組成物は、良好な加工性を有し、転がり抵抗が小さく、優れた耐ウェットスキッド性及び耐摩耗性等を有する加硫ゴムとすることができ、タイヤ用として有用である。

Claims (13)

  1. [1A]繰り返し単位として、(a1)共役ジエン単量体単位40〜79.99質量%、(a2)芳香族ビニル単量体単位20〜50質量%、及び(a3)少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体から形成された単量体単位0.01〜10質量%を含み、(a1)、(a2)及び(a3)の合計量が100質量%であり、上記共役ジエン単量体、上記芳香族ビニル単量体、及び上記少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体を含む単量体混合物を重合されてなる架橋ゴム粒子、並びに[2A]共役ジエン単量体単位のビニル結合量が10〜30質量%であり、1,4−トランス結合量が55質量%を超える共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを含有し、
    ゴム成分の全量を100質量%としたときに、上記架橋ゴム粒子[1A]の含有量は、5.9〜10質量%であり、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム[2A]の含有量は、53〜90質量%であることを特徴とするゴム組成物。
  2. [1B]繰り返し単位として、(b1)共役ジエン単量体単位40〜99.89質量%、(b2)芳香族ビニル単量体単位0〜50質量%、(b3)少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体から形成された単量体単位0.01〜10質量%、(b4)1個の重合性不飽和基と、カルボン酸基(COH及び/又はCO )、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体から形成された単量体単位0.1〜30質量%を含み、(b1)、(b2)、(b3)及び(b4)の合計量が100質量%である架橋ゴム粒子、並びに[2B]共役ジエン単量体単位のビニル結合量が10〜30質量%であり、1,4−トランス結合量が55質量%を超える共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを含有し、
    ゴム成分の全量を100質量%としたときに、上記架橋ゴム粒子[1B]の含有量は、5.9〜10質量%であり、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴム[2B]の含有量は、53〜90質量%であることを特徴とするゴム組成物。
  3. 上記架橋ゴム粒子[1B]は、上記共役ジエン単量体、上記芳香族ビニル単量体、上記少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体、及び上記1個の重合性不飽和基と、カルボン酸基(CO H及び/又はCO )、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体を含む単量体混合物を重合されてなる架橋ゴム粒子である請求項2に記載のゴム組成物。
  4. 上記共役ジエン単量体単位(b1)の含有量が40〜79.89質量%であり、上記芳香族ビニル単量体単位(b2)の含有量が20〜50質量%であり、上記単量体単位(b4)は、1個の重合性不飽和基と、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体から形成された単量体単位である請求項2又は3に記載のゴム組成物。
  5. 上記芳香族ビニル単量体単位(b2)の含有量が0であり、上記単量体単位(b4)は、1個の重合性不飽和基と、ヒドロキシル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体から形成された単量体単位である請求項2又は3に記載のゴム組成物。
  6. 上記架橋ゴム粒子を構成する上記共役ジエン単量体単位を形成する単量体は、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、イソプレン及びクロロプレンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    上記架橋ゴム粒子を構成する上記芳香族ビニル単量体単位を形成する単量体は、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン及びtert−ブトキシスチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    上記架橋ゴム粒子を形成する、上記少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン及びトリビニルベンゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを構成する共役ジエン単量体単位を形成する単量体は、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、イソプレン及びクロロプレンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを構成する芳香族ビニル単量体単位を形成する単量体は、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン及びtert−ブトキシスチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを構成する単量体単位としては、更に、(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリルアミド、マレイミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート及びシクロヘキシル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種から形成される単量体単位を含む請求項1乃至のいずれかに記載のゴム組成物。
  9. 更に上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムを形成する単量体が、1個の重合性不飽和基と、カルボン酸基(COH及び/又はCO )、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基及びアルコキシシリル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する単量体であり、該単量体から形成された単量体単位を、上記共役ジエン/芳香族ビニル共重合ゴムに対して0.1〜30質量%含有する請求項1乃至のいずれかに記載のゴム組成物。
  10. 上記1個の重合性不飽和基と官能基とを有する単量体は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラコン酸及びけい皮酸、並びに、フタル酸、こはく酸又はアジピン酸のうちの少なくとも1種の酸と、(メタ)アリルアルコール又は2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのモノエステル、並びに、これらの塩のカルボン酸基含有化合物、
    ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート及び3−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、並びに、N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド及びN−(3−ジエチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、並びに、N,N−ジメチル−p−アミノスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ジメチル(p−ビニルベンジル)アミン、ジエチル(p−ビニルベンジル)アミン、ジメチル(p−ビニルフェネチル)アミン、ジエチル(p−ビニルフェネチル)アミン、ジメチル(p−ビニルベンジルオキシメチル)アミン、ジメチル[2−(p−ビニルベンジルオキシ)エチル]アミン、ジエチル(p−ビニルベンジルオキシメチル)アミン、ジエチル[2−(p−ビニルベンジルオキシ)エチル]アミン、ジメチル(p−ビニルフェネチルオキシメチル)アミン、ジメチル[2−(p−ビニルフェネチルオキシ)エチル]アミン、ジエチル(p−ビニルフェネチルオキシメチル)アミン、ジエチル[2−(p−ビニルフェネチルオキシ)エチル]アミン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン及び4−ビニルピリジンのアミノ基含有化合物、
    2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、並びに、ポリエチレングリコール(エチレングリコール単位数は2〜23)のモノ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコール(プロピレングリコール単位数は2〜23)のモノ(メタ)アクリレート、並びに、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、並びに、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン及びp−ビニルベンジルアルコール、並びに、(メタ)アリルアルコールのヒドロキシル基含有化合物、
    (メタ)アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート及び3,4−オキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートのエポキシ基含有化合物、及び、
    (メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジベンジロキシシラン及びγ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルフェノキシシランのアルコキシシリル基含有化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項に記載のゴム組成物。
  11. 上記単量体単位(b4)を形成する単量体が、
    (メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラコン酸及びけい皮酸、並びに、フタル酸、こはく酸又はアジピン酸のうちの少なくとも1種の酸と、(メタ)アリルアルコール又は2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのモノエステルの、並びに、これらの塩のカルボン酸基含有化合物、 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、並びに、ポリエチレングリコール(エチレングリコール単位数は2〜23)のモノ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコール(プロピレングリコール単位数は2〜23)のモノ(メタ)アクリレート、並びに、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、並びに、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン及びp−ビニルベンジルアルコール、並びに、(メタ)アリルアルコールのヒドロキシル基含有化合物、
    (メタ)アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート及び3,4−オキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートのエポキシ基含有化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項2乃至10のいずれかに記載のゴム組成物。
  12. 更に下記一般式(I)で表される無機化合物、シリカ及びカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種の補強性充填剤を含有する請求項1乃至11のいずれかに記載のゴム組成物。
    mM・xSiO・zHO ・・・(I)
    [式(I)中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物から選ばれる少なくとも一種であり、m、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である]
  13. タイヤ用である請求項1乃至12のいずれかに記載のゴム組成物。
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