JPH0152606B2 - - Google Patents
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- JPH0152606B2 JPH0152606B2 JP58165145A JP16514583A JPH0152606B2 JP H0152606 B2 JPH0152606 B2 JP H0152606B2 JP 58165145 A JP58165145 A JP 58165145A JP 16514583 A JP16514583 A JP 16514583A JP H0152606 B2 JPH0152606 B2 JP H0152606B2
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Description
本発明は、耐熱性を有するしゆう動部材及びそ
の製造方法に関するものである。 ここで、本発明において取扱われる「耐熱性を
有するしゆう動部材」とは、一般に使用される潤
滑油の適用が困難な温度の下においても、低い摩
擦係数をもつて荷重を支えることができる他、こ
れらの機能に加えて、密封機能をも具有している
部材、例えば、軸受ブシユ、ワツシヤ、滑り板、
接触型パツキンなどのシールなどを指すものであ
る。 従来、この種のしゆう動部材としては、固体潤
滑剤ペレツトを埋設したステンレスや、銅合金か
ら成る金属材料、サーメツトなどの複合材料、そ
して、四ふつ化エチレン樹脂(PTFE)や、ポリ
イミド樹脂などの耐熱プラスチツク材料などから
成るものが知られている。 しかしながら、これらの材料は、いずれも耐熱
性には優れているが、乾操摩擦条件の下において
は、摩擦や摩耗に問題があつたり、機械的強度、
特に、耐衝撃性に難点があつたり、また、相手材
とのなじみ性が必ずしも良好でなかつたり、微小
滑りに対しては、その機能を十分に発揮し得ない
などの問題があつた。 このような問題を解決するために、例えば、米
国特許第1137373号や、特公昭44−23966号公報に
開示されているように、黒鉛を特殊処理して得ら
れる膨張黒鉛を補強材と共に造形することによつ
てしゆう動部材を製造することが開発されている
が、このしゆう動部材は耐熱性を有し、相手材と
のなじみ性にも優れ、普通の黒鉛に比較して衝撃
強度も著しく改善されてはいるが、摩擦係数は普
通の黒鉛に比較してむしろやや高く、加えて、乾
燥摩擦におけるしゆう動時に往々にして異常摩擦
音を発生するという欠点がある。 その他、雲母や石綿などの耐熱材料を同様に補
強材と共に造形して得られるしゆう動部材も知ら
れているが、これらについても、同様の問題があ
る。 これは、これらの耐熱材料の静止摩擦係数と動
摩擦係数との間の差が大きいこと及びこのような
材料から成るしゆう動部材が、若干柔軟性を有し
ていることなどにその原因があるものと考えら
れ、更に、しゆう動系を構成する各部材の形状及
び材料の固有振動も影響を与えているものと考え
られる。 上述した問題の解決を計るために、本出願人
は、既に、特願昭57−140987号(以下「先行技
術」という)として、耐熱性を有するしゆう動部
材を提案している。 ここで、この先行技術を簡単に説明すると、次
ぎのとおりである。 すなわち、膨張黒鉛、雲母、石綿から成る耐熱
材料の群の内、いずれか1種又はこれらの2種以
上を組合わせて成るシート材を、ステンレス網か
ら成る補強材と一体となるように造形して得られ
る母材の表面に、アスベスト、炭素(膨張黒鉛を
除く)、ガラスのいずれか1種又は2種以上の繊
維をもつて構成された耐熱シートに粉末状の固体
潤滑剤組成物を被着したものを銅合金細線の網に
重ね合わせて補強して成るしゆう動面層が、一体
に結合されて成ることを特徴とするしゆう動部材
である。 しかしながら、上述した先行技術においては、
実施の結果、しゆう動面層は相手材との摩擦しゆ
う動において異常摩擦音の発生が少なく、耐摩耗
性が良好であるという性能を示したが、摩擦初期
の段階、換言すれば、しゆう動面層の固体潤滑剤
組成物が相手材の表面に固体潤滑被膜として形成
されるまでの段階で、しゆう動摩擦抵抗(摩擦係
数)が高く、これに起因する異常摩擦音の発生も
起ること、また、しゆう動面層を補強する銅合金
細線から成る網の高温時での酸化、相手材への焼
付きが起ること、などの問題点が、新たに見出さ
れた。 ところで、上述した問題点の内で、摩擦初期で
のしゆう動摩擦抵抗及び異常摩擦音の発生に対し
ては、先行技術における固体潤滑剤組成物の内の
四ふつ化エチレン樹脂(PTFE)の配合量を高
め、しゆう動面層表面に露出する割合を高めるこ
とによつて、その低減を図ることはできる。 しかしながら、このPTFEの多量の配合は、
PTFEが他の固体潤滑剤粒子の結合界面に介在
し、固体潤滑剤同志の結合を阻害する原因とな
る。このことは、特に、高温領域において、
PTFEの熱膨張、軟化に起因するいくつかの問題
を生じさせる。 すなわち、高温領域において、固体潤滑剤粒子
の界面に介在するPTFEの熱膨張や軟化により、
固体潤滑剤同志の結合力が弱められ、しゆう動面
層に膨れを生じ、しゆう動面層の強度を著しく低
下させること、上記と相待つて、摩擦しゆう動時
にPTFEの軟化流動が固体潤滑剤組成物を伴つて
起り、しゆう動面層が母材表面から脱落し、母材
の耐熱材料(膨張黒鉛など)と相手材との摩擦し
ゆう動に移行し、異常摩擦音の発生を惹起するこ
となどの問題である。 本発明は、上記の先行技術を改良し、先行技術
における固体潤滑剤組成物(PTFEを除く)の優
れたしゆう動特性はそのまま生かし、特に、摩擦
初期における問題点をPTFEの具有する低摩擦性
などの特性を有効に利用することによつて解決す
ることができる耐熱性を有するしゆう動部材及び
その製造方法を得ることを、その目的とするもの
である。 この目的を達成するために、本発明は、膨張黒
鉛、雲母、石綿から成る耐熱材料の群の内、いず
れか1種又はこれらの2種以上を組合わせて成る
ものを、ステンレスの細線から成る金網から構成
された補強材と一体になるように造形して得られ
る母材表面に、アスベスト、炭素(膨張黒鉛を除
く)、ガラスの内のいずれか1種又は2種以上の
繊維をもつて構成された耐熱シート材料と、耐熱
シート材料の表面に被着された固体潤滑剤層と、
固体潤滑剤層の表面多孔部に含浸されると共にそ
の一部が潤滑層表面に被膜として形成された四ふ
つ化エチレン樹脂とをステンレス細線の金網に重
ね合わせて補強して成るしゆう動面層を一体に結
合させ、しゆう動面層は変形して絡み合つたステ
ンレス細線と、細線から成る網目及び細線間に充
てん保持された固体潤滑剤と、四ふつ化エチレン
樹脂とから成る平滑な面に形成されて成る耐熱性
を有するしゆう動部材を特徴とするものである。 このように、本発明によるしゆう動部材は、耐
熱材料と、ステンレス金網から成る補強材とが一
体となつた母材の表面に、ステンレス細線から成
る金網によつて補強された固体潤滑剤と、四ふつ
化エチレン樹脂とが、母材と一体に結合されてい
ることが、特徴となつているものである。 すなわち、膨張黒鉛などの耐熱材料が、補強材
としてのステンレスから成る金網の網目や、それ
を構成している細線の間のすきまに一様に充てん
され、補強材はそれ自体圧縮されて変形し、互い
に絡み合つた状態になつているが、この母材の表
面に配置されているステンレスの金網によつて補
強されている固体潤滑剤及び四ふつ化エチレン樹
脂も全く同様に、金網の網目や、それを構成して
いる細線の間のすきまに一様に充てんされ、この
ステンレスの金網から成る補強材は、変形して金
網同志が互いに絡み合つているばかりではなく、
母材のステンレス金網から成る補強材とも絡み合
い、母材及びしゆう動面層は、一体に結合されて
いるものである。 このように、母材と一体に結合されたしゆう動
面積の表面には、ステンレスの金網によつて補強
された固体潤滑剤と、四ふつ化エチレン樹脂とが
存在しているため、しゆう動部材の摩擦初期には
四ふつ化エチレン樹脂の低摩擦性が発揮され、相
手材とのしゆう動摩擦抵抗が著しく低減されると
共に異常摩擦音の発生はなくなり、また、高温領
域では、四ふつ化エチレン樹脂に熱膨張、軟化が
生じても、四ふつ化エチレン樹脂は固体潤滑剤と
は独立して存在しているため、四ふつ化エチレン
樹脂の軟化流動に起因する固体潤滑剤同志の結合
強度の低下はなく、更に、摩擦しゆう動時の固体
潤滑剤の脱落は全く起らず、従つて、室温から高
温に渡る広範囲の使用において異常摩擦音の発生
がなく、優れたしゆう動特性が発揮されるもので
ある。 ここで、しゆう動面層を補強する金網にステン
レスを使用したのは、次ぎの理由に基づくもので
ある。 先行技術においては、しゆう動面層を補強する
金網として銅合金を使用しているが、このもの
は、高温時に相手材に焼付くという現象をもたら
すことが分かつた。 それは、銅合金の銅成分が、相手材(ステンレ
ス)のニツケル成分と固溶体を形成するためであ
るものと考察される。そこで、相手材と同種の金
属、いわゆる、とも金となる欠点はあるが、高温
時においても焼付くことのない(しゆう動部材に
とつて、相手材に焼付くという現象は、極力避け
なければならない現象である)ステンレスを使用
したものである。 なお、この場合、このステンレス細線がしゆう
動面層の表面に露出する面積割合は、20〜70%が
好ましい。 このように、しゆう動面層の表面に、一定の割
合で金網から成る補強材と、固体潤滑剤及び四ふ
つ化エチレン樹脂とが交互に微細に露出して存在
する構成により、しゆう動時に形成される固体潤
滑被膜の被膜形成能にすぐれ(すなわち、被膜破
断時における被膜の自己補修機能にすぐれている
こと)、また、微小滑りや、微小角揺動をする用
途に好適であるという効果をもたらす。 次ぎに、上述の構成から成り立つている本発明
のしゆう動部材の製造方法は、次ぎのような工程
から成り立つていることが特徴となつている。 すなわち、母材を得るために、膨張黒鉛シート
などのシート状耐熱材料と、補強材としてのステ
ンレス金網とを交互に重ね合わせて積み重ねたも
の、あるいは、このシートの1枚と金網とを重ね
合わせ、これらをうず巻き状に巻回したり、更に
は、金網を袋編みから成るものとし、耐熱材料シ
ートをこの袋状金網を偏平に押しつぶし帯状と
し、その中にそう入し、うずまき状に巻回し、筒
状母材とする。 また、耐熱シート材料を別途に用意し、このシ
ートの一方の表面にアスベストなどの繊維をもつ
て構成された耐熱シートをはり付けたのち、耐熱
シート材料の表面に粉末状の固体潤滑剤を被着し
て固体潤滑剤層を形成すると共に四ふつ化エチレ
ン樹脂を固体潤滑剤層の表面多孔部に含浸させ且
つその一部を潤滑剤層の表面に被膜として形成し
た複層部材を、ステンレス細線の網に重ねるか、
あるいは、金網を袋編みから成るものとし、この
袋状金網を偏平状に押しつぶし帯状とし、その中
にそう入してしゆう動面層形成部材を作る。 次ぎに、上述した筒状母材の表面に、しゆう動
面層形成部材を固体潤滑剤層及び四ふつ化エチレ
ン樹脂が表面に表われるように巻回して組立体を
作り、この組立体を筒状母材の軸方向から圧縮
し、金網を変形させて層間の金網に絡み合いを生
じさせることによつてしゆう動部材を得る。 なお、以上述べた耐熱材料と、補強材とから成
る材料構成及び成形技術は、特開昭54−76759号
公報や、特開昭56−124766号公報に開示されてい
る技術を利用するものである。 以下、本発明を添付図面の第1〜12図に基づ
いて詳細に説明する。 まず、本発明によるしゆう動部材は、 (イ) 膨張黒鉛などから成る耐熱材料をステンレス
金網から成る補強材に重ね合わせ、これらを一
体となるように巻回して成る筒状母材を得る工
程 (ロ) 耐熱材のシート材料を別途に用意し、この耐
熱シート材料の一方の表面に、アスベストなど
の繊維をもつて構成された耐熱シートをはり付
ける工程 (ハ) 耐熱シート材料の表面に粉末状の固体潤滑剤
を被着し、固体潤滑剤層を形成したのち、四ふ
つ化エチレン樹脂を固体潤滑剤層の表面多孔部
に含浸させると共にその一部を潤滑剤層の表面
に被膜として形成した複層部材を得る工程 (ニ) 上記(ロ)および(ハ)の工程を経て得られた複層部
材を、ステンレス細線から成る金網に重ね合わ
せてしゆう動面層形成部材を得る工程 (ホ) (イ)の工程によつて得られた筒状母材の回り
に、(ニ)の工程によつて得られたしゆう動面層形
成部材を、固体潤滑剤層及び四ふつ化エチレン
樹脂が表面に現われるように巻回して成る組立
体を得る工程 (ヘ) (ホ)の工程によつて得られた組立体を各金網の
相互の変形、絡み合いが生ずるように筒状母材
の軸線方向に圧縮する工程 の各工程を経て製造されるものである。 以下、各程を順次図面について詳細に説明す
る。 (イ) 筒状母材の製造工程 第1図は、この工程の第一として、耐熱材料
としてのシート材の形状の膨張黒鉛1と、補強
材としてのステンレス金網2とを重ね合わせた
状態を斜視図で示すものである。また、第2図
は、第二の工程として、第一の工程によつて得
られた第1図の状態のものを、耐熱材料1を内
側にしてうず巻き状に巻回して得た筒状母材3
を示すものである。 第3図は、第1図及び第2図に示した工程の
変形として、袋編みしたステンレス金網2′の
外周に、シート状の膨張黒鉛1を巻いて(ほぼ
一重)覆い、これを一端から軸線方向に巻き返
しているところを示すもので、第4図は巻き上
がつた筒状母材3′を示すものである。この第
3図に示す巻き方を採用すると、得られた筒状
母材3′は、その内外周に金網2′が位置してい
るものとなる。 これに対し、第1図に示した状態のものを巻
く方法を採用すると、第2図に示すように、筒
状体3の内周に耐熱材料1が、また、外周に金
網2が、それぞれ位置している。ただし、第1
図のものを、耐熱材料1を外側にして巻けば、
内周に金網2が、外周に耐熱材料1が、それぞ
れ位置しているものが得られるようになる。ま
た、第1図に示す重ね合わせて成るものにおい
て、金網2の長手方向(巻回する方向)の長さ
よりも一巻き分ほど長い耐熱材料1を使うと、
内外周面に共に耐熱材料が位置する筒状母材を
得ることもできる。 次ぎに、第5図は、第3図に示した袋編みし
た金網2′を径方向につぶして帯状としたもの
の内部に、シート状の耐熱材料1をそう入して
成る母材の他の態様を示すものである。この場
合、この帯状金網2′の長さと、耐熱シート1
の長さとが同じであると、これを巻回して得ら
れる筒状母材は、内外周共に金網が位置してい
る態様のものが得られる。 (ロ)(ハ) 複層部材の製造工程 第6図は、この工程における基本部材である
複層部材を示すもので、耐熱材料のシート1を
別途に用意し、このシート1の一方の表面に耐
熱シート材料4をはり付けたのち、耐熱シート
材料4の表面に粉末状の固体潤滑剤を被着して
固体潤滑剤層5を形成すると共に固体潤滑剤層
5の表面多孔部に含浸され且つその一部を潤滑
剤層5の表面に被膜として形成された四ふつ化
エチレン樹脂6から成るものである。第7図
は、第6図の拡大横断面図である。 この固体潤滑剤層5を被着するために用いら
れる耐熱シート材料4は、その厚さがおおむね
0.05〜1.0mm、特に好ましくは、0.2〜0.6mmのア
スベスト、炭素(膨張黒鉛を除く)、ガラス
(チタン酸カリ、アルミナ、シリカ、ソーダガ
ラス等)の1種又は2種以上の繊維から成るペ
ーパー、不織布あるいは織布が適している。 このシート材料4の両表面には、接着剤が薄
く塗布され、シート材料4は一方の表面が耐熱
材料のシート1の上にはり付けられると共にシ
ート材料4の他方の表面には、所望の組成の固
体潤滑剤粉末が散布供給されて固体潤滑剤層5
が形成され、更に、固体潤滑剤層5の表面多孔
部に含浸され、且つその一部が潤滑剤層5の表
面に被膜として四ふつ化エチレン樹脂6が施さ
れ、次いで、接着剤を固化させることによつ
て、シート1と、耐熱シート材料4と、固体潤
滑剤層5と、四ふつ化エチレン樹脂6とが一体
化された複層部材7が形成される。 なお、ここで使用される接着剤は、数百度℃
のような高温度にも耐えるものである必要はな
い。すなわち、接着剤としては、しゆう動部材
を製造する段階、あるいは、しゆう動部材を検
査したり、包装したり、輪送したり、組付けた
りする通常の取扱いにおいて、被着された固体
潤滑剤層5及び四ふつ化エチレン樹脂6がはく
離したり、脱落したりすることがなく、使用時
に荷重や滑りによつて母材表面から容易にはは
がれることのない程度の接着強度を有していれ
ば、十分である。 なお、この場合に使用される接着剤として
は、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、ポリイミ
ド樹脂(ポリアミド・イミド樹脂を含む)、ポ
リビニルアルコール樹脂などの他、コーンシロ
ツプ、アラビアゴム、にかわ、アルギン酸塩な
ども使用することができる。 あるいは、これら接着剤を塗布したシート材
料4の上に固体潤滑剤の粉末を散布する代わり
に、固体潤滑剤粉末に接着剤を混ぜたものを用
いても良く、あるいは、潤滑剤粉末と、接着剤
と、溶剤とを混合し、スラリー状、ペースト状
としたものを、シート材料4の上に薄く塗布し
ても良い。 また、粉末状の固体潤滑剤を適宜の分散媒に
分散させたものを用い、これをシート材料4の
上に塗布、若しくは、塗布後加圧してシート材
料4のすきま内に充てんさせると同時にシート
材料4の表面に薄層として被着させるなどの方
法も好ましいものである。ただし、この方法
は、固体潤滑剤粒子が、例えば、10-1μのオー
ダ程度に十分細かく、しかも、粒子同志が上述
した塗布含浸工程を経たのち、相互に凝結しや
すい性質を有している場合に、特に、有効であ
るものである。 また、シート材料4の表面に被着された固体
潤滑剤層5の被着厚さは、0.5mm以下、通常
0.02〜0.3mmとすることが好ましい。 次ぎに、シート材料4の表面に被着された固
体潤滑剤層5の表面多孔部に含浸されると共に
その一部が潤滑剤層5の表面に被膜として形成
される四ふつ化エチレン樹脂は、水性デイスパ
ージヨンの形態で用いられる。 そして、この水性デイスパージヨンは固体潤
滑剤層5に、例えば、吹き付け、刷毛塗り、ロ
ール塗りなどの方法によつて施される。 この場合、塗布後、120℃で数分間加熱する
ことによつて溶媒は完全に揮発し、このように
処理することによつて、通常の処理によつては
容易にはがれない程度に形成される。 (ニ) しゆう動面部材の製造工程 このようにして得られた複層部材7をステン
レス細線から成る金網8によつて補強してしゆ
う動面層形成部材9を形成するが、第8図はス
テンレス細線を袋編みした金網を径方向に押し
つぶして得た帯状金網8′の内部に複層部材7
をそう入した態様を示すものである。 また、第9図は、これをうず巻き状に巻回
し、筒状母材に組合わせる場合に便利であるよ
うに、筒状体10としての態様のものを斜視図
によつて示すものである。 この筒状体10は、巻き始め及び巻き終りの
端部が、やや重り合う程度の一重巻きが普通で
あるが、場合によつては、二重以上に巻いて筒
状体としても良い。 (ホ) 筒状母材へのしゆう動面層形成部材の巻回工
程 工程(イ)によつて得られた筒状母材3の回り又
は内部に、工程(ニ)によつて得られたしゆう動面
層形成部材9を巻き付けたり、又は、はめ込ん
だりした組立体を得る巻回工程として、次ぎの
ような態様が考えられる。 すなわち、○イ袋編みした金網を径方向に押し
つぶして得た帯状金網8′の内部に複層部材7
をそう入し、複層部材7の固体潤滑剤層5及び
四ふつ化エチレン樹脂が被着されている側を外
側にして母材3に巻き付ける方法、○ロ同様に、
複層部材7をそう入した金網8′をうず巻き状
に巻回したものを母材3にはめ込む方法、○ハ上
記○イの方法による金網8′に複層部材7をそう
入した状態のもの、又は、複層部材7の上に金
網を載せたものをロールによつて加圧して複層
部材と金網とを強く付着させて一体化したもの
を、固体潤滑剤層5及び四ふつ化エチレン樹脂
6が外側に位置するように母材3に巻き付ける
方法、○ニ単に金網8,8′の上に複層部材7を
重ね合わせ、複層部材7が外側に位置するよう
にして母材3に巻き付ける方法などの種々の方
法が採用される。 この複層部材7と、金網8,8′とをあらか
じめ加圧して一体化させるという方法○ハは、加
圧を施さないで適用する○イ,○ロの方法に比較し
て、後述する圧縮工程を経て得られるしゆう動
部材表面に現われる固体潤滑剤層5と、四ふつ
化エチレン樹脂6と、ステンレス網8,8′構
成する細線とが一層均一であるという特長があ
る。 (ヘ) 圧縮工程 このように、工程(ホ)によつてステンレス細線
の金網8,8′と、金網8,8′によつて補強さ
れた複層部材7とから成るしゆう動面層形成部
材9を、第2図又は第4図などに示した筒状母
材3又は3′の回りに巻き付けたり、その中に
はめ込んだりして成る組立体を、次ぎに、金型
に入れ、軸線方向に圧縮することによつて完成
品とする。この場合における成形圧力は、1〜
3t/cm3とすることが好ましい。 第10図は、1例として、第2図に示した筒
状母材3の回りに、第9図に示すしゆう動面層
形成部材9をはめることによつて作られた組立
体を金型に入れて軸線方向に圧縮することによ
つて得られたシールベアリングを斜視図によつ
て示すものであり、図中1′は耐熱材料、11
は部分球面をなすしゆう動面、8′はしゆう動
面11に露出して点在する変形を受けたステン
レス金網8を構成する細線を示すものである。 第11図は、その縦断面図、第12図は、そ
の拡大縦断面を示すが、これらの図中、1′は
耐熱材料を示し、シート状の耐熱材料1が圧縮
成形時に変形を受けて一体に接合、合体したも
のは、2′はステンレス金網2が同様に変形を
受けた後の状態を示すものであり、しゆう動部
材の縦断面では、ステンレス金網2を構成する
細線2′の横断面が現われており、ステンレス
金網8を構成するステンレス細線8′も、同様
に、横断面が現われている。 本発明によるしゆう動部材は、上記のような工
程によつて製造され、上記のような構成を有して
いるが、ここで、本発明において使用される主要
材料について詳細に説明すると、次ぎのとおりで
ある。 まず、筒状母材3を構成する耐熱材料の内、膨
張黒鉛は、特公昭44−23966号公報に開示されて
いる米国ユニオンカーバイド社製の膨張黒鉛粉末
及びこの粉末から製造されたシートが有効に使用
される。 雲母は、天然若しくは人工雲母粉末、又は、こ
れらの粉末をシリコン樹脂によつて接合したマイ
カペーパーが好適である。 石綿は、クリソタイル又はアモサイト系の繊維
粉末又はこれらの粉末から成るアスベストペーパ
ーあるいはシートなどが有効に使用される。 補強材としてのステンレスの金網2は、オース
テナイト系のSUS304,SUS316、フエライト系
のSUS430などの細線を織つたり、編んだりして
得られる金網、特に、編組金網が最も好ましい。
線径は、0.1〜0.5mm、網目は、3〜6mmのものが
最も好ましいものとして例示することができる。 次ぎに、しゆう動面層形成部材9の内のステン
レス細線から成る金網8,8′は、耐熱材料1の
補強材としてのステンレスの金網2と同様のもの
が使用される。 また、しゆう動面層形成部材9の内の固体潤滑
剤層は (i) 金属硫化物:MoS2,WS2,Sb2S3,PbS,
FeS (ii) 黒鉛(鱗片状黒鉛など。ただし、膨張黒鉛を
除く。)、BN (iii) 銅又は銅合金:Cu,91Cu―4Fe―5Mn、黄
銅、青銅 (iv) 金属ふつ化物:CaF2,BaF2,LiF の各群の内、(i),(ii),(i)と(ii),(i)と(ii)と(iii)
,(i)と
(ii)と(iii)と(iv),(i)と(iii),(ii)と(iii),(ii)と
(iii)と(iv),(ii)と
(iv)のいずれかの組合わせから成るもので、特にそ
の好ましい実施例を第1表に示す。
の製造方法に関するものである。 ここで、本発明において取扱われる「耐熱性を
有するしゆう動部材」とは、一般に使用される潤
滑油の適用が困難な温度の下においても、低い摩
擦係数をもつて荷重を支えることができる他、こ
れらの機能に加えて、密封機能をも具有している
部材、例えば、軸受ブシユ、ワツシヤ、滑り板、
接触型パツキンなどのシールなどを指すものであ
る。 従来、この種のしゆう動部材としては、固体潤
滑剤ペレツトを埋設したステンレスや、銅合金か
ら成る金属材料、サーメツトなどの複合材料、そ
して、四ふつ化エチレン樹脂(PTFE)や、ポリ
イミド樹脂などの耐熱プラスチツク材料などから
成るものが知られている。 しかしながら、これらの材料は、いずれも耐熱
性には優れているが、乾操摩擦条件の下において
は、摩擦や摩耗に問題があつたり、機械的強度、
特に、耐衝撃性に難点があつたり、また、相手材
とのなじみ性が必ずしも良好でなかつたり、微小
滑りに対しては、その機能を十分に発揮し得ない
などの問題があつた。 このような問題を解決するために、例えば、米
国特許第1137373号や、特公昭44−23966号公報に
開示されているように、黒鉛を特殊処理して得ら
れる膨張黒鉛を補強材と共に造形することによつ
てしゆう動部材を製造することが開発されている
が、このしゆう動部材は耐熱性を有し、相手材と
のなじみ性にも優れ、普通の黒鉛に比較して衝撃
強度も著しく改善されてはいるが、摩擦係数は普
通の黒鉛に比較してむしろやや高く、加えて、乾
燥摩擦におけるしゆう動時に往々にして異常摩擦
音を発生するという欠点がある。 その他、雲母や石綿などの耐熱材料を同様に補
強材と共に造形して得られるしゆう動部材も知ら
れているが、これらについても、同様の問題があ
る。 これは、これらの耐熱材料の静止摩擦係数と動
摩擦係数との間の差が大きいこと及びこのような
材料から成るしゆう動部材が、若干柔軟性を有し
ていることなどにその原因があるものと考えら
れ、更に、しゆう動系を構成する各部材の形状及
び材料の固有振動も影響を与えているものと考え
られる。 上述した問題の解決を計るために、本出願人
は、既に、特願昭57−140987号(以下「先行技
術」という)として、耐熱性を有するしゆう動部
材を提案している。 ここで、この先行技術を簡単に説明すると、次
ぎのとおりである。 すなわち、膨張黒鉛、雲母、石綿から成る耐熱
材料の群の内、いずれか1種又はこれらの2種以
上を組合わせて成るシート材を、ステンレス網か
ら成る補強材と一体となるように造形して得られ
る母材の表面に、アスベスト、炭素(膨張黒鉛を
除く)、ガラスのいずれか1種又は2種以上の繊
維をもつて構成された耐熱シートに粉末状の固体
潤滑剤組成物を被着したものを銅合金細線の網に
重ね合わせて補強して成るしゆう動面層が、一体
に結合されて成ることを特徴とするしゆう動部材
である。 しかしながら、上述した先行技術においては、
実施の結果、しゆう動面層は相手材との摩擦しゆ
う動において異常摩擦音の発生が少なく、耐摩耗
性が良好であるという性能を示したが、摩擦初期
の段階、換言すれば、しゆう動面層の固体潤滑剤
組成物が相手材の表面に固体潤滑被膜として形成
されるまでの段階で、しゆう動摩擦抵抗(摩擦係
数)が高く、これに起因する異常摩擦音の発生も
起ること、また、しゆう動面層を補強する銅合金
細線から成る網の高温時での酸化、相手材への焼
付きが起ること、などの問題点が、新たに見出さ
れた。 ところで、上述した問題点の内で、摩擦初期で
のしゆう動摩擦抵抗及び異常摩擦音の発生に対し
ては、先行技術における固体潤滑剤組成物の内の
四ふつ化エチレン樹脂(PTFE)の配合量を高
め、しゆう動面層表面に露出する割合を高めるこ
とによつて、その低減を図ることはできる。 しかしながら、このPTFEの多量の配合は、
PTFEが他の固体潤滑剤粒子の結合界面に介在
し、固体潤滑剤同志の結合を阻害する原因とな
る。このことは、特に、高温領域において、
PTFEの熱膨張、軟化に起因するいくつかの問題
を生じさせる。 すなわち、高温領域において、固体潤滑剤粒子
の界面に介在するPTFEの熱膨張や軟化により、
固体潤滑剤同志の結合力が弱められ、しゆう動面
層に膨れを生じ、しゆう動面層の強度を著しく低
下させること、上記と相待つて、摩擦しゆう動時
にPTFEの軟化流動が固体潤滑剤組成物を伴つて
起り、しゆう動面層が母材表面から脱落し、母材
の耐熱材料(膨張黒鉛など)と相手材との摩擦し
ゆう動に移行し、異常摩擦音の発生を惹起するこ
となどの問題である。 本発明は、上記の先行技術を改良し、先行技術
における固体潤滑剤組成物(PTFEを除く)の優
れたしゆう動特性はそのまま生かし、特に、摩擦
初期における問題点をPTFEの具有する低摩擦性
などの特性を有効に利用することによつて解決す
ることができる耐熱性を有するしゆう動部材及び
その製造方法を得ることを、その目的とするもの
である。 この目的を達成するために、本発明は、膨張黒
鉛、雲母、石綿から成る耐熱材料の群の内、いず
れか1種又はこれらの2種以上を組合わせて成る
ものを、ステンレスの細線から成る金網から構成
された補強材と一体になるように造形して得られ
る母材表面に、アスベスト、炭素(膨張黒鉛を除
く)、ガラスの内のいずれか1種又は2種以上の
繊維をもつて構成された耐熱シート材料と、耐熱
シート材料の表面に被着された固体潤滑剤層と、
固体潤滑剤層の表面多孔部に含浸されると共にそ
の一部が潤滑層表面に被膜として形成された四ふ
つ化エチレン樹脂とをステンレス細線の金網に重
ね合わせて補強して成るしゆう動面層を一体に結
合させ、しゆう動面層は変形して絡み合つたステ
ンレス細線と、細線から成る網目及び細線間に充
てん保持された固体潤滑剤と、四ふつ化エチレン
樹脂とから成る平滑な面に形成されて成る耐熱性
を有するしゆう動部材を特徴とするものである。 このように、本発明によるしゆう動部材は、耐
熱材料と、ステンレス金網から成る補強材とが一
体となつた母材の表面に、ステンレス細線から成
る金網によつて補強された固体潤滑剤と、四ふつ
化エチレン樹脂とが、母材と一体に結合されてい
ることが、特徴となつているものである。 すなわち、膨張黒鉛などの耐熱材料が、補強材
としてのステンレスから成る金網の網目や、それ
を構成している細線の間のすきまに一様に充てん
され、補強材はそれ自体圧縮されて変形し、互い
に絡み合つた状態になつているが、この母材の表
面に配置されているステンレスの金網によつて補
強されている固体潤滑剤及び四ふつ化エチレン樹
脂も全く同様に、金網の網目や、それを構成して
いる細線の間のすきまに一様に充てんされ、この
ステンレスの金網から成る補強材は、変形して金
網同志が互いに絡み合つているばかりではなく、
母材のステンレス金網から成る補強材とも絡み合
い、母材及びしゆう動面層は、一体に結合されて
いるものである。 このように、母材と一体に結合されたしゆう動
面積の表面には、ステンレスの金網によつて補強
された固体潤滑剤と、四ふつ化エチレン樹脂とが
存在しているため、しゆう動部材の摩擦初期には
四ふつ化エチレン樹脂の低摩擦性が発揮され、相
手材とのしゆう動摩擦抵抗が著しく低減されると
共に異常摩擦音の発生はなくなり、また、高温領
域では、四ふつ化エチレン樹脂に熱膨張、軟化が
生じても、四ふつ化エチレン樹脂は固体潤滑剤と
は独立して存在しているため、四ふつ化エチレン
樹脂の軟化流動に起因する固体潤滑剤同志の結合
強度の低下はなく、更に、摩擦しゆう動時の固体
潤滑剤の脱落は全く起らず、従つて、室温から高
温に渡る広範囲の使用において異常摩擦音の発生
がなく、優れたしゆう動特性が発揮されるもので
ある。 ここで、しゆう動面層を補強する金網にステン
レスを使用したのは、次ぎの理由に基づくもので
ある。 先行技術においては、しゆう動面層を補強する
金網として銅合金を使用しているが、このもの
は、高温時に相手材に焼付くという現象をもたら
すことが分かつた。 それは、銅合金の銅成分が、相手材(ステンレ
ス)のニツケル成分と固溶体を形成するためであ
るものと考察される。そこで、相手材と同種の金
属、いわゆる、とも金となる欠点はあるが、高温
時においても焼付くことのない(しゆう動部材に
とつて、相手材に焼付くという現象は、極力避け
なければならない現象である)ステンレスを使用
したものである。 なお、この場合、このステンレス細線がしゆう
動面層の表面に露出する面積割合は、20〜70%が
好ましい。 このように、しゆう動面層の表面に、一定の割
合で金網から成る補強材と、固体潤滑剤及び四ふ
つ化エチレン樹脂とが交互に微細に露出して存在
する構成により、しゆう動時に形成される固体潤
滑被膜の被膜形成能にすぐれ(すなわち、被膜破
断時における被膜の自己補修機能にすぐれている
こと)、また、微小滑りや、微小角揺動をする用
途に好適であるという効果をもたらす。 次ぎに、上述の構成から成り立つている本発明
のしゆう動部材の製造方法は、次ぎのような工程
から成り立つていることが特徴となつている。 すなわち、母材を得るために、膨張黒鉛シート
などのシート状耐熱材料と、補強材としてのステ
ンレス金網とを交互に重ね合わせて積み重ねたも
の、あるいは、このシートの1枚と金網とを重ね
合わせ、これらをうず巻き状に巻回したり、更に
は、金網を袋編みから成るものとし、耐熱材料シ
ートをこの袋状金網を偏平に押しつぶし帯状と
し、その中にそう入し、うずまき状に巻回し、筒
状母材とする。 また、耐熱シート材料を別途に用意し、このシ
ートの一方の表面にアスベストなどの繊維をもつ
て構成された耐熱シートをはり付けたのち、耐熱
シート材料の表面に粉末状の固体潤滑剤を被着し
て固体潤滑剤層を形成すると共に四ふつ化エチレ
ン樹脂を固体潤滑剤層の表面多孔部に含浸させ且
つその一部を潤滑剤層の表面に被膜として形成し
た複層部材を、ステンレス細線の網に重ねるか、
あるいは、金網を袋編みから成るものとし、この
袋状金網を偏平状に押しつぶし帯状とし、その中
にそう入してしゆう動面層形成部材を作る。 次ぎに、上述した筒状母材の表面に、しゆう動
面層形成部材を固体潤滑剤層及び四ふつ化エチレ
ン樹脂が表面に表われるように巻回して組立体を
作り、この組立体を筒状母材の軸方向から圧縮
し、金網を変形させて層間の金網に絡み合いを生
じさせることによつてしゆう動部材を得る。 なお、以上述べた耐熱材料と、補強材とから成
る材料構成及び成形技術は、特開昭54−76759号
公報や、特開昭56−124766号公報に開示されてい
る技術を利用するものである。 以下、本発明を添付図面の第1〜12図に基づ
いて詳細に説明する。 まず、本発明によるしゆう動部材は、 (イ) 膨張黒鉛などから成る耐熱材料をステンレス
金網から成る補強材に重ね合わせ、これらを一
体となるように巻回して成る筒状母材を得る工
程 (ロ) 耐熱材のシート材料を別途に用意し、この耐
熱シート材料の一方の表面に、アスベストなど
の繊維をもつて構成された耐熱シートをはり付
ける工程 (ハ) 耐熱シート材料の表面に粉末状の固体潤滑剤
を被着し、固体潤滑剤層を形成したのち、四ふ
つ化エチレン樹脂を固体潤滑剤層の表面多孔部
に含浸させると共にその一部を潤滑剤層の表面
に被膜として形成した複層部材を得る工程 (ニ) 上記(ロ)および(ハ)の工程を経て得られた複層部
材を、ステンレス細線から成る金網に重ね合わ
せてしゆう動面層形成部材を得る工程 (ホ) (イ)の工程によつて得られた筒状母材の回り
に、(ニ)の工程によつて得られたしゆう動面層形
成部材を、固体潤滑剤層及び四ふつ化エチレン
樹脂が表面に現われるように巻回して成る組立
体を得る工程 (ヘ) (ホ)の工程によつて得られた組立体を各金網の
相互の変形、絡み合いが生ずるように筒状母材
の軸線方向に圧縮する工程 の各工程を経て製造されるものである。 以下、各程を順次図面について詳細に説明す
る。 (イ) 筒状母材の製造工程 第1図は、この工程の第一として、耐熱材料
としてのシート材の形状の膨張黒鉛1と、補強
材としてのステンレス金網2とを重ね合わせた
状態を斜視図で示すものである。また、第2図
は、第二の工程として、第一の工程によつて得
られた第1図の状態のものを、耐熱材料1を内
側にしてうず巻き状に巻回して得た筒状母材3
を示すものである。 第3図は、第1図及び第2図に示した工程の
変形として、袋編みしたステンレス金網2′の
外周に、シート状の膨張黒鉛1を巻いて(ほぼ
一重)覆い、これを一端から軸線方向に巻き返
しているところを示すもので、第4図は巻き上
がつた筒状母材3′を示すものである。この第
3図に示す巻き方を採用すると、得られた筒状
母材3′は、その内外周に金網2′が位置してい
るものとなる。 これに対し、第1図に示した状態のものを巻
く方法を採用すると、第2図に示すように、筒
状体3の内周に耐熱材料1が、また、外周に金
網2が、それぞれ位置している。ただし、第1
図のものを、耐熱材料1を外側にして巻けば、
内周に金網2が、外周に耐熱材料1が、それぞ
れ位置しているものが得られるようになる。ま
た、第1図に示す重ね合わせて成るものにおい
て、金網2の長手方向(巻回する方向)の長さ
よりも一巻き分ほど長い耐熱材料1を使うと、
内外周面に共に耐熱材料が位置する筒状母材を
得ることもできる。 次ぎに、第5図は、第3図に示した袋編みし
た金網2′を径方向につぶして帯状としたもの
の内部に、シート状の耐熱材料1をそう入して
成る母材の他の態様を示すものである。この場
合、この帯状金網2′の長さと、耐熱シート1
の長さとが同じであると、これを巻回して得ら
れる筒状母材は、内外周共に金網が位置してい
る態様のものが得られる。 (ロ)(ハ) 複層部材の製造工程 第6図は、この工程における基本部材である
複層部材を示すもので、耐熱材料のシート1を
別途に用意し、このシート1の一方の表面に耐
熱シート材料4をはり付けたのち、耐熱シート
材料4の表面に粉末状の固体潤滑剤を被着して
固体潤滑剤層5を形成すると共に固体潤滑剤層
5の表面多孔部に含浸され且つその一部を潤滑
剤層5の表面に被膜として形成された四ふつ化
エチレン樹脂6から成るものである。第7図
は、第6図の拡大横断面図である。 この固体潤滑剤層5を被着するために用いら
れる耐熱シート材料4は、その厚さがおおむね
0.05〜1.0mm、特に好ましくは、0.2〜0.6mmのア
スベスト、炭素(膨張黒鉛を除く)、ガラス
(チタン酸カリ、アルミナ、シリカ、ソーダガ
ラス等)の1種又は2種以上の繊維から成るペ
ーパー、不織布あるいは織布が適している。 このシート材料4の両表面には、接着剤が薄
く塗布され、シート材料4は一方の表面が耐熱
材料のシート1の上にはり付けられると共にシ
ート材料4の他方の表面には、所望の組成の固
体潤滑剤粉末が散布供給されて固体潤滑剤層5
が形成され、更に、固体潤滑剤層5の表面多孔
部に含浸され、且つその一部が潤滑剤層5の表
面に被膜として四ふつ化エチレン樹脂6が施さ
れ、次いで、接着剤を固化させることによつ
て、シート1と、耐熱シート材料4と、固体潤
滑剤層5と、四ふつ化エチレン樹脂6とが一体
化された複層部材7が形成される。 なお、ここで使用される接着剤は、数百度℃
のような高温度にも耐えるものである必要はな
い。すなわち、接着剤としては、しゆう動部材
を製造する段階、あるいは、しゆう動部材を検
査したり、包装したり、輪送したり、組付けた
りする通常の取扱いにおいて、被着された固体
潤滑剤層5及び四ふつ化エチレン樹脂6がはく
離したり、脱落したりすることがなく、使用時
に荷重や滑りによつて母材表面から容易にはは
がれることのない程度の接着強度を有していれ
ば、十分である。 なお、この場合に使用される接着剤として
は、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、ポリイミ
ド樹脂(ポリアミド・イミド樹脂を含む)、ポ
リビニルアルコール樹脂などの他、コーンシロ
ツプ、アラビアゴム、にかわ、アルギン酸塩な
ども使用することができる。 あるいは、これら接着剤を塗布したシート材
料4の上に固体潤滑剤の粉末を散布する代わり
に、固体潤滑剤粉末に接着剤を混ぜたものを用
いても良く、あるいは、潤滑剤粉末と、接着剤
と、溶剤とを混合し、スラリー状、ペースト状
としたものを、シート材料4の上に薄く塗布し
ても良い。 また、粉末状の固体潤滑剤を適宜の分散媒に
分散させたものを用い、これをシート材料4の
上に塗布、若しくは、塗布後加圧してシート材
料4のすきま内に充てんさせると同時にシート
材料4の表面に薄層として被着させるなどの方
法も好ましいものである。ただし、この方法
は、固体潤滑剤粒子が、例えば、10-1μのオー
ダ程度に十分細かく、しかも、粒子同志が上述
した塗布含浸工程を経たのち、相互に凝結しや
すい性質を有している場合に、特に、有効であ
るものである。 また、シート材料4の表面に被着された固体
潤滑剤層5の被着厚さは、0.5mm以下、通常
0.02〜0.3mmとすることが好ましい。 次ぎに、シート材料4の表面に被着された固
体潤滑剤層5の表面多孔部に含浸されると共に
その一部が潤滑剤層5の表面に被膜として形成
される四ふつ化エチレン樹脂は、水性デイスパ
ージヨンの形態で用いられる。 そして、この水性デイスパージヨンは固体潤
滑剤層5に、例えば、吹き付け、刷毛塗り、ロ
ール塗りなどの方法によつて施される。 この場合、塗布後、120℃で数分間加熱する
ことによつて溶媒は完全に揮発し、このように
処理することによつて、通常の処理によつては
容易にはがれない程度に形成される。 (ニ) しゆう動面部材の製造工程 このようにして得られた複層部材7をステン
レス細線から成る金網8によつて補強してしゆ
う動面層形成部材9を形成するが、第8図はス
テンレス細線を袋編みした金網を径方向に押し
つぶして得た帯状金網8′の内部に複層部材7
をそう入した態様を示すものである。 また、第9図は、これをうず巻き状に巻回
し、筒状母材に組合わせる場合に便利であるよ
うに、筒状体10としての態様のものを斜視図
によつて示すものである。 この筒状体10は、巻き始め及び巻き終りの
端部が、やや重り合う程度の一重巻きが普通で
あるが、場合によつては、二重以上に巻いて筒
状体としても良い。 (ホ) 筒状母材へのしゆう動面層形成部材の巻回工
程 工程(イ)によつて得られた筒状母材3の回り又
は内部に、工程(ニ)によつて得られたしゆう動面
層形成部材9を巻き付けたり、又は、はめ込ん
だりした組立体を得る巻回工程として、次ぎの
ような態様が考えられる。 すなわち、○イ袋編みした金網を径方向に押し
つぶして得た帯状金網8′の内部に複層部材7
をそう入し、複層部材7の固体潤滑剤層5及び
四ふつ化エチレン樹脂が被着されている側を外
側にして母材3に巻き付ける方法、○ロ同様に、
複層部材7をそう入した金網8′をうず巻き状
に巻回したものを母材3にはめ込む方法、○ハ上
記○イの方法による金網8′に複層部材7をそう
入した状態のもの、又は、複層部材7の上に金
網を載せたものをロールによつて加圧して複層
部材と金網とを強く付着させて一体化したもの
を、固体潤滑剤層5及び四ふつ化エチレン樹脂
6が外側に位置するように母材3に巻き付ける
方法、○ニ単に金網8,8′の上に複層部材7を
重ね合わせ、複層部材7が外側に位置するよう
にして母材3に巻き付ける方法などの種々の方
法が採用される。 この複層部材7と、金網8,8′とをあらか
じめ加圧して一体化させるという方法○ハは、加
圧を施さないで適用する○イ,○ロの方法に比較し
て、後述する圧縮工程を経て得られるしゆう動
部材表面に現われる固体潤滑剤層5と、四ふつ
化エチレン樹脂6と、ステンレス網8,8′構
成する細線とが一層均一であるという特長があ
る。 (ヘ) 圧縮工程 このように、工程(ホ)によつてステンレス細線
の金網8,8′と、金網8,8′によつて補強さ
れた複層部材7とから成るしゆう動面層形成部
材9を、第2図又は第4図などに示した筒状母
材3又は3′の回りに巻き付けたり、その中に
はめ込んだりして成る組立体を、次ぎに、金型
に入れ、軸線方向に圧縮することによつて完成
品とする。この場合における成形圧力は、1〜
3t/cm3とすることが好ましい。 第10図は、1例として、第2図に示した筒
状母材3の回りに、第9図に示すしゆう動面層
形成部材9をはめることによつて作られた組立
体を金型に入れて軸線方向に圧縮することによ
つて得られたシールベアリングを斜視図によつ
て示すものであり、図中1′は耐熱材料、11
は部分球面をなすしゆう動面、8′はしゆう動
面11に露出して点在する変形を受けたステン
レス金網8を構成する細線を示すものである。 第11図は、その縦断面図、第12図は、そ
の拡大縦断面を示すが、これらの図中、1′は
耐熱材料を示し、シート状の耐熱材料1が圧縮
成形時に変形を受けて一体に接合、合体したも
のは、2′はステンレス金網2が同様に変形を
受けた後の状態を示すものであり、しゆう動部
材の縦断面では、ステンレス金網2を構成する
細線2′の横断面が現われており、ステンレス
金網8を構成するステンレス細線8′も、同様
に、横断面が現われている。 本発明によるしゆう動部材は、上記のような工
程によつて製造され、上記のような構成を有して
いるが、ここで、本発明において使用される主要
材料について詳細に説明すると、次ぎのとおりで
ある。 まず、筒状母材3を構成する耐熱材料の内、膨
張黒鉛は、特公昭44−23966号公報に開示されて
いる米国ユニオンカーバイド社製の膨張黒鉛粉末
及びこの粉末から製造されたシートが有効に使用
される。 雲母は、天然若しくは人工雲母粉末、又は、こ
れらの粉末をシリコン樹脂によつて接合したマイ
カペーパーが好適である。 石綿は、クリソタイル又はアモサイト系の繊維
粉末又はこれらの粉末から成るアスベストペーパ
ーあるいはシートなどが有効に使用される。 補強材としてのステンレスの金網2は、オース
テナイト系のSUS304,SUS316、フエライト系
のSUS430などの細線を織つたり、編んだりして
得られる金網、特に、編組金網が最も好ましい。
線径は、0.1〜0.5mm、網目は、3〜6mmのものが
最も好ましいものとして例示することができる。 次ぎに、しゆう動面層形成部材9の内のステン
レス細線から成る金網8,8′は、耐熱材料1の
補強材としてのステンレスの金網2と同様のもの
が使用される。 また、しゆう動面層形成部材9の内の固体潤滑
剤層は (i) 金属硫化物:MoS2,WS2,Sb2S3,PbS,
FeS (ii) 黒鉛(鱗片状黒鉛など。ただし、膨張黒鉛を
除く。)、BN (iii) 銅又は銅合金:Cu,91Cu―4Fe―5Mn、黄
銅、青銅 (iv) 金属ふつ化物:CaF2,BaF2,LiF の各群の内、(i),(ii),(i)と(ii),(i)と(ii)と(iii)
,(i)と
(ii)と(iii)と(iv),(i)と(iii),(ii)と(iii),(ii)と
(iii)と(iv),(ii)と
(iv)のいずれかの組合わせから成るもので、特にそ
の好ましい実施例を第1表に示す。
【表】
これらの各群に示された粉末は、おおむね100
メツシユよりも細い微粉末の形で用いられる。 これらの各組合わせの内で、(ii)群を使用する場
合は、これに加えて(iv)群の併用が有効である。 また、(iv)群に示すものは、このもの自体はそれ
程低摩擦物質ではないが、(ii)群に示すものと組合
わせて使用することにより、高温における酸化消
耗を防ぎ、潤滑性保持に貢献する。 (iii)群に示す銅及び銅合金粉末は、このもの自体
は、固体条潤滑剤とはいえないが、他の群の固体
潤滑剤と混用することによつて、表面の見掛け硬
さを高め、摩擦面への固体潤滑剤の供給を調整
し、静摩擦係数と動摩擦係数との間の差を狭める
働きがあり、異常摩擦音の発生防止に貢献する。 上述した各群の組合わせから成る固体潤滑剤層
5の表面多孔部に含浸され且つその一部が固体潤
滑剤層5に被膜として形成される四ふつ化エチレ
ン樹脂の水性デイスパージヨンは、例えば、三井
フロロケミカル社の「テフロン30J」(商品名)
(固形分60%)が推奨される。 この四ふつ化エチレン樹脂は、特に摩擦しゆう
動の初期の段階でしゆう動部材の摩擦係数を著し
く低減させること、このものの滑り速度に対する
摩擦挙動が「負性抵抗」を示さないから、いわゆ
る、「附着一滑り」現象を著しく改善させること、
などにより、特に、摩擦初期における異常摩擦音
の発生を防止する。 次ぎに、本発明によるしゆう動部材について、
先行技術及び比較品と共にその性能試験を行なつ
たが、その結果を第2表に示してある。 試験条件: 荷重 5Kg/cm2 滑り速度 12m/min 雰囲気温度 400℃ 相手材 SUS304 また、表2において、摩擦係数の値は、試験開
始後1時間後の値をもつて示し、摩耗量は、試験
開始後20時間後の値をもつて示してある。 なお、表中の異常摩擦音の評価は、以下に示す
とおりである。 評価記号:通常の摩擦音だけで、異常音の発生
のないもの。 評価記号:試験片に耳を近づけた状態で、摩擦
音の他に、かすかに異常温が聴えるもの。 評価記号:定位置(試験片から1.5m離れた位
置)では生活環境音に消されて一般には識
別し難いが、試験当事者には異常温として
判別できるもの。 評価記号:定位置で誰でも異常温(不快音)と
して識別できるもの。 第2表中、比較品()は特開昭58−24619号
公報に開示された技術から成るしゆう動部材、比
較品()は特開昭54−76759号公報に開示され
た技術からなるしゆう動部材である。
メツシユよりも細い微粉末の形で用いられる。 これらの各組合わせの内で、(ii)群を使用する場
合は、これに加えて(iv)群の併用が有効である。 また、(iv)群に示すものは、このもの自体はそれ
程低摩擦物質ではないが、(ii)群に示すものと組合
わせて使用することにより、高温における酸化消
耗を防ぎ、潤滑性保持に貢献する。 (iii)群に示す銅及び銅合金粉末は、このもの自体
は、固体条潤滑剤とはいえないが、他の群の固体
潤滑剤と混用することによつて、表面の見掛け硬
さを高め、摩擦面への固体潤滑剤の供給を調整
し、静摩擦係数と動摩擦係数との間の差を狭める
働きがあり、異常摩擦音の発生防止に貢献する。 上述した各群の組合わせから成る固体潤滑剤層
5の表面多孔部に含浸され且つその一部が固体潤
滑剤層5に被膜として形成される四ふつ化エチレ
ン樹脂の水性デイスパージヨンは、例えば、三井
フロロケミカル社の「テフロン30J」(商品名)
(固形分60%)が推奨される。 この四ふつ化エチレン樹脂は、特に摩擦しゆう
動の初期の段階でしゆう動部材の摩擦係数を著し
く低減させること、このものの滑り速度に対する
摩擦挙動が「負性抵抗」を示さないから、いわゆ
る、「附着一滑り」現象を著しく改善させること、
などにより、特に、摩擦初期における異常摩擦音
の発生を防止する。 次ぎに、本発明によるしゆう動部材について、
先行技術及び比較品と共にその性能試験を行なつ
たが、その結果を第2表に示してある。 試験条件: 荷重 5Kg/cm2 滑り速度 12m/min 雰囲気温度 400℃ 相手材 SUS304 また、表2において、摩擦係数の値は、試験開
始後1時間後の値をもつて示し、摩耗量は、試験
開始後20時間後の値をもつて示してある。 なお、表中の異常摩擦音の評価は、以下に示す
とおりである。 評価記号:通常の摩擦音だけで、異常音の発生
のないもの。 評価記号:試験片に耳を近づけた状態で、摩擦
音の他に、かすかに異常温が聴えるもの。 評価記号:定位置(試験片から1.5m離れた位
置)では生活環境音に消されて一般には識
別し難いが、試験当事者には異常温として
判別できるもの。 評価記号:定位置で誰でも異常温(不快音)と
して識別できるもの。 第2表中、比較品()は特開昭58−24619号
公報に開示された技術から成るしゆう動部材、比
較品()は特開昭54−76759号公報に開示され
た技術からなるしゆう動部材である。
【表】
【表】
第2表の結果から分かるように、本発明による
しゆう動部材は、先行技術及び比較品に対し、摩
擦係数においては低い値を示し、特に、摩擦初期
においては極めて低い値を示し、異音摩擦音の発
生は全く起らず、また、試験時間を通しての異常
摩擦音についても極めて良好な評価を有してい
る。 先行技術の、特に、固体潤滑剤層に四ふつ化エ
チレン樹脂を含むしゆう動部材は、摩擦係数が他
の先行技術及び比較品に対し低い値を示したが、
四ふつ化エチレン樹脂の軟化による流動が起り、
しゆう動面から固体潤滑剤層が脱落している部位
が認められた。 以上のように、本発明は、先行技術及び比較品
のものにおける問題点を解決した耐熱性を有する
しゆう動部材並びにその製造方法を提供するもの
である。
しゆう動部材は、先行技術及び比較品に対し、摩
擦係数においては低い値を示し、特に、摩擦初期
においては極めて低い値を示し、異音摩擦音の発
生は全く起らず、また、試験時間を通しての異常
摩擦音についても極めて良好な評価を有してい
る。 先行技術の、特に、固体潤滑剤層に四ふつ化エ
チレン樹脂を含むしゆう動部材は、摩擦係数が他
の先行技術及び比較品に対し低い値を示したが、
四ふつ化エチレン樹脂の軟化による流動が起り、
しゆう動面から固体潤滑剤層が脱落している部位
が認められた。 以上のように、本発明は、先行技術及び比較品
のものにおける問題点を解決した耐熱性を有する
しゆう動部材並びにその製造方法を提供するもの
である。
図は、本発明の実施例を示すもので、第1図
は、しゆう動部材の母材を構成しているシート状
の膨張黒鉛と、ステンレス金網とを重ね合わせた
状態を示す斜視図、第2図は、それを金網を外側
にして巻回して得られる筒状母材の斜視図、第3
図は、袋編みしたステンレス金網の外周にシート
状の膨張黒鉛を巻いた状態を示す斜視図、第4図
は、第3図のものを一端部から軸線方向に巻き返
すことによつて得られた筒状母材を示す斜視図、
第5図は、袋編みした金網を径方向につぶし、こ
の中にシート状の膨張黒鉛をそう入して成る母材
を示す斜視図、第6図は、複層部材を示す斜視
図、第7図は、第6図の断面図、第8図は、第6
図の複層部材を袋編みした金網を径方向に押しつ
ぶして得た帯状金網内にそう入して成るしゆう動
面層形成部材を示す斜視図、第9図は、第8図に
示すものをうず巻き状に巻回して得られる筒状体
を示す斜視図、第10図は、本発明の1実施例と
してのシールベアリングの斜視図、第11図は、
その縦断面図、第12図は、第10図の一部拡大
図である。 1…シート状膨張黒鉛;2,2′…ステンレス
金網;3,3′…筒状母材;4…耐熱シート材
料;5…固体潤滑剤組成物;6…四ふつ化エチレ
ン樹脂;7…複層部材;8…ステンレス細線から
成る金網;9…しゆう動面層形成部材。
は、しゆう動部材の母材を構成しているシート状
の膨張黒鉛と、ステンレス金網とを重ね合わせた
状態を示す斜視図、第2図は、それを金網を外側
にして巻回して得られる筒状母材の斜視図、第3
図は、袋編みしたステンレス金網の外周にシート
状の膨張黒鉛を巻いた状態を示す斜視図、第4図
は、第3図のものを一端部から軸線方向に巻き返
すことによつて得られた筒状母材を示す斜視図、
第5図は、袋編みした金網を径方向につぶし、こ
の中にシート状の膨張黒鉛をそう入して成る母材
を示す斜視図、第6図は、複層部材を示す斜視
図、第7図は、第6図の断面図、第8図は、第6
図の複層部材を袋編みした金網を径方向に押しつ
ぶして得た帯状金網内にそう入して成るしゆう動
面層形成部材を示す斜視図、第9図は、第8図に
示すものをうず巻き状に巻回して得られる筒状体
を示す斜視図、第10図は、本発明の1実施例と
してのシールベアリングの斜視図、第11図は、
その縦断面図、第12図は、第10図の一部拡大
図である。 1…シート状膨張黒鉛;2,2′…ステンレス
金網;3,3′…筒状母材;4…耐熱シート材
料;5…固体潤滑剤組成物;6…四ふつ化エチレ
ン樹脂;7…複層部材;8…ステンレス細線から
成る金網;9…しゆう動面層形成部材。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アスベスト、炭素(膨張黒鉛を除く)、ガラ
スなどの繊維をもつて構成される耐熱シート材料
4と、前記耐熱シート材料4の表面に被着された
固体潤滑剤層5と、前記固体潤滑剤層5の表面多
孔部に含浸されると共にその一部が前記固体潤滑
剤層5の表面に被膜として形成された四ふつ化エ
チレン樹脂6とから成る複層部材7を、ステンレ
ス細線から成る金網8により補強することによ
り、しゆう動面形成部材9を構成し、前記しゆう
動面形成部材9を、膨張黒鉛、雲母、石綿などの
1種又は2種以上から成る耐熱材料のシート1
と、ステンレス細線の金網から成る補強材2とを
一体に巻回して得られる筒状母材3,3′の表面
に一体に結合させることにより、一体の組立体を
構成し、更に、この組立体を軸線方向に圧縮し、
これにより、しゆう動面が変形して絡み合つた金
網を構成するステンレス細線と、金網の網目に充
てん保持された固体潤滑剤及び四ふつ化エチレン
樹脂とから成る平滑な面に形成されていることを
特徴とする耐熱性を有するしゆう動部材。 2 固体潤滑剤層5が、 (i) 金属硫化物 (ii) 黒鉛(膨張黒鉛を除く)、窒化ホウ素 (iii) 銅又は銅合金 (iv) 金属ふつ化物 の各群の内、(i),(ii),(i)と(ii),(i)と(ii)と(iii)
,(i)と
(ii)と(iii)と(iv),(i)と(iii),(ii)と(iii),(ii)と
(iii)と(iv),(ii)と
(iv)とのいずれかの組み合わせから成る特許請求の
範囲第1項記載の耐熱性を有するしゆう動部材。 3 しゆう動部面に、金網8を構成するステンレ
ス細線が、20〜70%の面積割合で露出している特
許請求の範囲第1項記載の耐熱性を有するしゆう
動部材。 4 (イ) 膨張黒鉛、雲母、石綿などから成る耐熱
材料の群の内、いずれか1種又は2種以上を組
み合わせて成る耐熱材料のシート1を、ステン
レス細線の金網から成る補強材2に重ね合わせ
たものを巻回して筒状母材3を得るか、あるい
は、前記シート1を前記補強材2に重ね合わせ
た後、前記シート1を前記補強材2の網目に充
てんしたものを巻回して筒状母材3′を得る工
程と、 (ロ) 前記耐熱材料のシート1を別途用意し、この
シート1の一方の表面に、アスベスト、炭素
(膨張黒鉛を除く)、ガラスなどのいずれか1種
又は2種以上の繊維をもつて構成された耐熱シ
ート材料4をはり付ける工程と。 (ハ) 前記耐熱シート材料4の表面に固体潤滑剤層
を被着して固体潤滑剤層5を形成した後、前記
固体潤滑剤層5の表面多孔部に四ふつ化エチレ
ン樹脂6を含浸させ且つその一部を固体潤滑剤
層5の表面を被膜として形成した複層部材7を
得る工程と、 (ニ) 前記(ロ)及び(ハ)の工程で得られた複層部材7
を、ステンレス細線から成る金網8に重ね合わ
せてしゆう動面形成部材9を得るか、あるい
は、前記複層部材7を金網8に重ね合わせた
後、重ね合わせ面に直角に押圧して固体潤滑剤
及び四ふつ化エチレン樹脂を網目に充てんして
しゆう動面形成部材9を得る工程と、 (ホ) 前記(イ)の工程で得た筒状母材3,3′の回り
に、前記(ニ)の工程で得られたしゆう動面形成部
材9を固体潤滑剤層5及び四ふつ化エチレン樹
脂6が表面に現れるように巻回して成る組立体
を得る工程と、 (ヘ) 前記組立体を各金網の相互の変形、絡み合い
が生ずるように前記筒状母材3,3′の軸線方
向に圧縮する工程と、 から成ることを特徴とする耐熱性を有するしゆう
動部材の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58165145A JPS6057062A (ja) | 1983-09-09 | 1983-09-09 | 耐熱性を有するしゆう動部材及びその製造方法 |
| US06/647,147 US4547434A (en) | 1983-09-09 | 1984-09-04 | Heat-resistant shift member |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58165145A JPS6057062A (ja) | 1983-09-09 | 1983-09-09 | 耐熱性を有するしゆう動部材及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6057062A JPS6057062A (ja) | 1985-04-02 |
| JPH0152606B2 true JPH0152606B2 (ja) | 1989-11-09 |
Family
ID=15806740
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58165145A Granted JPS6057062A (ja) | 1983-09-09 | 1983-09-09 | 耐熱性を有するしゆう動部材及びその製造方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4547434A (ja) |
| JP (1) | JPS6057062A (ja) |
Families Citing this family (26)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004028967A1 (ja) * | 2002-09-26 | 2004-04-08 | Oiles Corporation | 耐熱性膨張黒鉛シート |
| US4745817A (en) * | 1981-08-05 | 1988-05-24 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Piston/crank connection mechanism for an internal combustion engine |
| FR2599457B1 (fr) * | 1986-06-02 | 1990-03-23 | Dubois Jacques | Procede de fabrication d'un joint composite haute temperature et joint en resultant |
| JPH07101065B2 (ja) * | 1988-01-19 | 1995-11-01 | オイレス工業株式会社 | 排気管継手用球面シール体の製造方法 |
| US5040805A (en) * | 1989-11-02 | 1991-08-20 | Oiles Corporation | Spherical sealing body used for exhaust pipe joint and manufacturing method thereof |
| US5065493A (en) * | 1989-11-02 | 1991-11-19 | Oiles Corporation | Method of making a spherical sealing body used for exhaust pipe joint |
| JP3139179B2 (ja) * | 1992-10-12 | 2001-02-26 | オイレス工業株式会社 | 球帯状シール体 |
| JP2645800B2 (ja) * | 1993-12-14 | 1997-08-25 | 日本ピラー工業株式会社 | 膨張黒鉛製シール素材およびその製造方法ならびにガスケット用シート |
| JPH0988965A (ja) * | 1995-09-26 | 1997-03-31 | Ntn Corp | 耐熱性滑り軸受 |
| US5997979A (en) * | 1996-06-27 | 1999-12-07 | Oiles Corporation | Spherical annular seal member and method of manufacturing the same |
| JP3812035B2 (ja) * | 1997-02-10 | 2006-08-23 | オイレス工業株式会社 | 球帯状シール体ならびにその製造方法 |
| US6129362A (en) * | 1997-02-10 | 2000-10-10 | Oiles Corporation | Spherical annular seal member and method of manufacturing the same |
| JPH1130238A (ja) * | 1997-07-14 | 1999-02-02 | Daido Metal Co Ltd | 高温用摺動シート材およびパッキン |
| JP4617521B2 (ja) | 1999-09-28 | 2011-01-26 | オイレス工業株式会社 | 球帯状シール体ならびにその製造方法 |
| US6286840B1 (en) * | 1999-12-13 | 2001-09-11 | Acs Industries, Inc. | Modified V seal with protrusions |
| CA2296230C (en) * | 2000-01-18 | 2005-05-03 | Konrad Baerveldt | Hydrophilic joint seal |
| JP2002267019A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-18 | Honda Motor Co Ltd | 高温継手部用ガスケットおよびその製造方法 |
| JP2003097718A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Oiles Ind Co Ltd | 球帯状シール体及びその製造方法 |
| CN1703595B (zh) * | 2002-10-08 | 2012-06-27 | 奥依列斯工业株式会社 | 球形环状密封件 |
| DE102006021132B3 (de) * | 2006-05-04 | 2007-11-15 | Saint-Gobain Performance Plastics Pampus Gmbh | Verbundmaterial zum Einsatz in Gleitlagern |
| DE102007016713B4 (de) * | 2007-04-04 | 2011-07-14 | Saint-Gobain Performance Plastics Pampus GmbH, 47877 | Gelenklager |
| DE102008049747A1 (de) | 2008-09-30 | 2010-04-01 | Saint-Gobain Performance Plastics Pampus Gmbh | Schwingungsdämpfendes Gleitlager-Verbundmaterial und Gleitlagerbuchse und Gleitlageranordnung |
| JP6003062B2 (ja) | 2012-01-12 | 2016-10-05 | オイレス工業株式会社 | 排気管球面継手 |
| DE102017101402A1 (de) | 2017-01-25 | 2018-07-26 | Rhodius Gmbh | Hitzebeständige dichtung |
| CN110345155B (zh) * | 2019-07-16 | 2021-01-26 | 南通通途机电制造有限公司 | 一种表层再处理阻燃轴套及其加工工艺 |
| CN110341239B (zh) * | 2019-07-25 | 2021-06-04 | 航天特种材料及工艺技术研究所 | 一种热密封材料及其制备方法 |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| GB991581A (en) * | 1962-03-21 | 1965-05-12 | High Temperature Materials Inc | Expanded pyrolytic graphite and process for producing the same |
| US4607851A (en) * | 1977-11-30 | 1986-08-26 | Metex Corporation | Method of making composite wire mesh seal |
| SE7904448L (sv) * | 1978-10-10 | 1980-04-11 | Metex Corp | Hogtemperaturtalig tetning, serskilt for anvendning i avgassystem till fordon |
| US4209177A (en) * | 1979-01-15 | 1980-06-24 | Chrysler Corporation | Exhaust seal ring |
| JPS6053224B2 (ja) * | 1980-03-03 | 1985-11-25 | メテツクス・コ−ポレ−シヨン | 高温シ−ルの製造方法 |
| JPS5824619A (ja) * | 1981-08-03 | 1983-02-14 | Oiles Ind Co Ltd | しゆう動部材 |
-
1983
- 1983-09-09 JP JP58165145A patent/JPS6057062A/ja active Granted
-
1984
- 1984-09-04 US US06/647,147 patent/US4547434A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US4547434A (en) | 1985-10-15 |
| JPS6057062A (ja) | 1985-04-02 |
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