JPH0160782B2 - - Google Patents

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JPH0160782B2
JPH0160782B2 JP58119410A JP11941083A JPH0160782B2 JP H0160782 B2 JPH0160782 B2 JP H0160782B2 JP 58119410 A JP58119410 A JP 58119410A JP 11941083 A JP11941083 A JP 11941083A JP H0160782 B2 JPH0160782 B2 JP H0160782B2
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filter
stimulable phosphor
autoradiography
screening
sheet
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JP58119410A
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JPS6010174A (ja
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Hisashi Shiraishi
Junji Myahara
Hisatoyo Kato
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Priority to DE8484107524T priority patent/DE3484217D1/de
Priority to FI842610A priority patent/FI842610A7/fi
Priority to EP84107524A priority patent/EP0132621B1/en
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Priority to US07/127,605 priority patent/US4865967A/en
Publication of JPH0160782B2 publication Critical patent/JPH0160782B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/29Measurement performed on radiation beams, e.g. position or section of the beam; Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2914Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2921Static instruments for imaging the distribution of radioactivity in one or two dimensions; Radio-isotope cameras
    • G01T1/2942Static instruments for imaging the distribution of radioactivity in one or two dimensions; Radio-isotope cameras using autoradiographic methods
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6841In situ hybridisation

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、オートラジオグラフイーによる遺伝
子のスクリーニング方法に関するものである。
近年、急激に発展して来た分子生物学において
は、生物体の機能や複製のメカニズムを解明する
ために、生物体のもつ遺伝情報を明らかにするこ
とが必須のこととなつている。このためには、生
物体の全遺伝子群(ゲノム)の中から、目的とす
る遺伝情報を担つている遺伝子(ジーン)を選別
し、大量に得ること、すなわち遺伝子のクローニ
ングが不可欠な手段となつている。
また、遺伝子のクローニングは、産業上におい
てはインターフエロン等の医薬品、蛋白質等の食
料品、耐候性農産物、化学工業用品などの有用産
物の生産効率を高めることを可能にするものであ
り、近年において非常に注目を集めている。
これらの分野において、遺伝子のクローニング
を実施例する時には、目的の遺伝子が全遺伝子群
の中に占める割合が非常に小さいため、その選別
が非常に困難なものとなつている。換言すれば、
遺伝子のクローニングの成否は、遺伝子のスクリ
ーニングが効率良く行なわれるか否かにかかつて
いる。また、上記スクリーニングは、遺伝病等の
遺伝子による診断においても該当する遺伝子の同
定を行なう際の重要な手段となつている。
遺伝子を選別する方法として、これまで種々の
方法が試みられて来たが、その主なものとして
は、目的遺伝子の分子量、化学的特性等を利用し
てカラムクロマトグラフイーまたは電気泳動法な
どの分析化学的手法により分離、精製する方法、
目的遺伝子の薬剤耐性、酵素活性などに対して発
展する形質を利用して選択する生物学的方法、お
よび目的遺伝子の二本鎖DNAまたはDNAと
RNAとの相補性を利用するハイブリダイゼーシ
ヨン法などにより選択するプローブ法が挙げられ
る。
上記の選別方法のうちで、分析化学的手法は、
遺伝子が微量であり、かつ目的遺伝子が全遺伝子
群に占める割合が小さいために目的とする遺伝子
のみを選択的に分離することが非常に難しく、実
用性に欠けるものである。また、生物学的方法
は、目的遺伝子に関連した機能が発現することが
必須条件であるという欠点がある。これら二方法
に対して、プローブ法は、遺伝子が本質的に有し
ている相補性を利用するものであり、また操作が
簡単であるという大きな利点もある。
たとえば、コロニー・ハイブリダイゼーシヨン
法を利用した遺伝子のスクリーニング方法は、以
下のような操作により実施される。
まず、目的とする遺伝子(ジーン)を有する
DNA断片を含む組み換えDNAを調製する。すな
わち、大腸菌などから得たプラスミドをベクター
として、これを特定の制限酵素で切断しておく。
一方目的の遺伝子を含むDNAもしくはDNA断片
も同一の制限酵素で切断し、プラスミドベクター
と検知対象のDNAとが共に同じ付着末端を有す
るようにする。次いで両者がDNAリガーゼで、
その対応末端を連結させることにより組換えプラ
スミドを得ることができる。
目的遺伝子を有するDNA断片は、このほかに
もたとえば、シヨツトガン法により無作為に目的
遺伝子を含むDNAを切断したのち、得られた各
DNA断片の末端をDNAポリメラーゼで好適に修
復することによつても得られる。
上記のようにして得られた組換えプラスミドを
大腸菌に感染させたのち、培地である寒天平板上
に分散状態に植菌し、コロニー(大腸菌の増殖に
よる同じ遺伝子をもつクローン)を形成させる。
このコロニーの形成された寒天平板をマスタープ
レートと呼ぶ。
次いで、マスタープレート上のコロニーの一部
をレプリカプレーテイングなどの手法を用いて、
新しいフイルター上に転写させる。得られたフイ
ルターをレプリカフイルターと呼ぶ。このレプリ
カフイルターを新しい寒天平板上におき、適当な
大きさのコロニーになるまで培養して成長させた
のち、フイルターを培地から引き剥してハイブリ
ダイゼーシヨン処理を行なう。
ハイブリダイゼーシヨンは、まず、フイルター
上の大腸菌を溶菌して露出させたプラスミド
DNAを変性(denaturation)して一本鎖のDNA
としたのち、これを固定する。別に、目的とする
遺伝子のDNAに対して相補的な関係を有する
DNAもしくはRNAを放射性標識することにより
プローブを作成する。次に、この放射性標識が付
与された特定のDNAもしくはRNAとフイルター
上の変性DNAとをハイブリダイズさせる。従つ
て、フイルター上では目的遺伝子を有するDNA
のみが、放射性標識が付与されたDNAもしくは
RNAとハイブリツドを形成し、放射性標識が付
与される。
すなわち目的遺伝子を有する変性DNAは、加
温処理によりこれと相補的な放射性標識された
DNAもしくはRNAとハイブリダイズして、フイ
ルター上では二本鎖のDNAの形成
(renaturation)もしくはDNA・RNA結合体の
形成が行なわれる。
次いで、ハイブリダイゼーシヨンの行なわれた
フイルターについてオートラジオグラフイー操作
を行なうことにより、目的遺伝子を有するコロニ
ーを同定し、低温で保存しておいたマスタープレ
ートから採取する。
以上の方法により、組換え遺伝子を利用したハ
イブリダイゼーシヨン法による遺伝子のスクリー
ニングでは、クローニングされた目的遺伝子を選
別することができる。
上記のほかにも、ハイブリダイゼーシヨン法を
利用する遺伝子のスクリーニングとしては、プラ
ーク・ハイブリダイゼーシヨン法を利用するスク
リーニングが挙げられる。
プラーク・ハイブリダイゼーシヨン法において
は、ベクターとしてフアージ(細菌に感染し、そ
の菌体を溶かして増殖するウイルス)を用い、宿
主となる大腸菌が含まれているマスタープレート
上に形成されたプラークのレプリカをフイルター
上に形成し、次いで、このフイルター上で上記と
同様にして放射性標識プローブとのハイブリツド
を形成させる操作が行なわれる。
なお、上記に要約したコロニー・ハイブリダイ
ゼーシヨン法を利用する遺伝子のスクリーニング
方法、およびプラーク・ハイブリダイゼーシヨン
法を利用する遺伝子のスクリーニング方法につい
ては次の文献に詳細に記載されている。
METHODS IN ENZYMOLOGY、VOL.68、
P.379〜P.395(edited by Ray Wu、
ACADEMIC PRESS、NEW YORK、1979) 『蛋白質 核酸 酵素』VOL.26、No.4、P.575
〜P.583(1981) 従来において、上記の遺伝子のスクリーニング
に利用されるオートラジオグラフイーは、捕獲さ
れた放射性標識プローブを保持するフイルターと
高感度X線フイルムなどの放射線フイルムとを一
定時間重ね合わせて、該フイルムを感光(あるい
は、露光)させることによつて行なわれている。
また、オートラジオグラフイーの検出感度を高め
るために増感紙を用いることも行なわれている。
このようなオートラジオグラフイーについては、
たとえば、次に示す文献に記載されている。
生化学実験講座6 トレーサー実験法(上)
271〜289頁、『8.オートラジオグラフイー』末吉
徹、重松昭世(1977年、(株)東京化学同人刊) 上述のように、オートラジオグラフイーは遺伝
子のスクリーニングにおいて、目的遺伝子を同定
し、その目的遺伝子の二次元的な位置情報を得る
ための重要な手段となつている。そして、得られ
た位置情報を基にして目的遺伝子の分離、精製が
可能となるため、非常に有用な手段であるという
ことができる。しかしながら、このように有用な
オートラジオグラフイーを上記のハイブリダイゼ
ーシヨン法を利用する遺伝子のスクリーニングに
適用するにあたつては、いくつかの問題がある。
その第一は、放射性標識物質を含むフイルター
上の放射性物体を可視化するために、そのフイル
ターと高感度X線フイルムなどの放射線フイルム
とを一定時間重ね合わせて、該フイルムを感光
(露光)させることが行なわれているが、この露
光操作が長時間を必要とする点である。すなわ
ち、従来のスクリーニングにおけるオートラジオ
グラフイーの露光操作は通常、数日間かけて実施
されている。また露光操作を、増感紙を使用して
行なつた場合でも数十時間を要している。これ
は、フイルター上に固定されたDNAの量が少な
いこと、および放射性標識物質(放射性標識プロ
ーブ)が一般に32Pで部分的に標識されたDNAも
しくはRNAであるため、高い放射性が付与され
ていないことによる。
第二には、この露光操作は通常、低温(たとえ
ば、0℃〜−70℃)で行なわなければならない点
である。その理由は、室温などの比較的高い温度
では、放射線または蛍光による感光によつて形成
されたフイルム上の銀塩中の潜像が退行して現像
できない像となつてしまいやすく、また、上記の
ハイブリダイズ処理されたフイルターから、銀塩
に対して有害な成分が移動するなどして化学カブ
リを形成しやすいからである。さらに、蛍光増感
紙を用いて増感露光を行う場合には、増感紙から
の発光の輝度が低いため、室温のような比較的高
い温度では、潜像を形成しにくいという銀塩の特
性にも依つている。
第三には、化学カブリなどによる画質の低下を
防ぐために、試料であるフイルターを乾燥した状
態で放射線フイルムと重ね合わせて露光させなけ
ればならない点である。通常は、フイルターの乾
燥もしくは合成樹脂フイルム等によるフイルター
の包装が行なわれている。
オートラジオグラフイーによつて得た画像にこ
のようなカブリが発生すると、ハイブリダイズし
たDNAとの区別がつけられず、スクリーニング
の効果を著しく低下させることになる。
以上の理由により、オートラジオグラフイーの
操作が煩雑なものとなつており、このことにより
遺伝子のスクリーニング操作全体が煩雑になつて
いる。
また、放射線フイルムの感光成分である銀塩は
物理的な刺激にも影響されやすく、露光操作時に
おける操作担当者に手あるいは機器との接触など
に起因する物理的圧力などによつて放射線フイル
ムは物理的カブリ現象を起す傾向がある。この点
も遺伝子のスクリーニングの精度を低下させる原
因となり、そのような放射線フイルムの物理的カ
ブリの発生を回避するためには、その取扱い作業
において高度の熟練と注意とを必要とし、スクリ
ーニング操作をさらに複雑にする結果となる。
また、従来のオートラジオグラフイーでは上記
のように長時間の露光操作が行なわれるため、放
射性標識物質以外にフイルターに混入した不純物
による放射能または自然放射能もまた放射線フイ
ルムの露光に関与し、得られる放射性標識物質の
位置情報の精度を低下させるとの問題がある。そ
のような妨害を排除して適切な露光条件を設定す
るためには、たとえば、対照試料を用いた並行実
験の実施、露光時間の適正化などが図られている
が、並行実験の実施による実験回数の増大、好適
な露光時間の決定を行なうための予備実験の必要
性などにより、その操作全体が煩雑になるとの欠
点がある。
さらに、目的遺伝子の分取操作は、レプリカフ
イルターのオートラジオグラフが可視化されてい
る放射線フイルムと、マスタープレートとを重ね
合わせて、放射性標識物質によつて感光された部
分に対応するクローン(コロニーもしくはプラー
ク)を操作担当者の目測によつて同定し、すくい
取ることにより行なわれている。従つて、培地上
のクローンの形成が充分でなかつたり、ハイブリ
ダイゼーシヨンが不充分であつたり、あるいはレ
プリカフイルターの作成、フイルターの露光操作
等における諸条件が適切でなかつた場合には、遺
伝子のスクリーニングの精度が低下し、さらには
スクリーニングが不可能となり、スクリーニング
の操作回数が増大する結果となる。
本発明者は、従来のオートラジオグラフイーに
よる遺伝子のスクリーニング方法において附随す
る上記のような問題点の解決を目的として鋭意研
究を行なつた結果、感光材料として放射線フイル
ムの代りに、輝尽性蛍光体を含有してなる蛍光体
層を有する蓄積性蛍光体シートを用いることによ
り、前記の問題点の解決あるいは欠点の低減が実
現することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ハイブリダイゼーシヨン
法を利用する遺伝子のスクリーニング方法におい
て、 1) 培地上に形成された遺伝子のクローンの一
部をフイルター上に移して固定する工程; 2) フイルター上に固定された該遺伝子と放射
性標識が付与されたプローブとをハイブリダイ
ズさせる工程; 3) ハイブリダイズ処理された該フイルターと
輝尽性蛍光体を含有する蓄積性蛍光体シートと
を一定時間重ね合わせることにより、該フイル
ター上の放射性標識物質から放出させる放射線
エネルギーの少なくとも一部を該蓄積性蛍光体
シートに吸収させたのち、該シートを電磁波に
より励起して該シートに蓄積されている放射線
エネルギーを輝尽光として放出させ、そしてそ
の輝尽光を検出することにより、該フイルター
上の放射性標識物質の二次元的な位置情報を得
る工程; 4) 得られた位置情報に基づいて、培地上のク
ローンを採取する工程; からなるオートラジオグラフイーによる遺伝子の
スクリーニング方法を提供するものである。
なお、本発明においてフイルター上の放射性標
識物質の二次元的な「位置情報」とは、フイルタ
ー上における放射性標識物質もしくはその集合体
の位置を中心とする各種の情報、たとえば、フイ
ルター上に存在する放射性物質の集合体の存在位
置と形状、その位置における放射性物質の濃度、
分布などからなる情報の一つもしくは任意の組合
わせとして得られる各種の情報を意味する。
本発明において使用する蓄積性蛍光体シートは
放射線像変換パネルとも呼ばれるものであり、そ
の例は、たとえば特開昭55−12145号公報などに
記載されており、一般的な構成としては既に公知
である。
すなわち、蓄積性蛍光体シートは輝尽性蛍光体
からなるものであり、被写体を透過した放射線エ
ネルギー、あるいは被検体から発せられた放射線
エネルギーを該シートの輝尽性蛍光体に吸収さ
せ、そののちに該シートを可視光線および赤外線
などの電磁波(励起光)を用いて励起することに
より、該シートの輝尽性蛍光体中に蓄積されてい
る放射線エネルギーを蛍光として放出させること
ができるものである。この蛍光を光電的に読み取
つて電気信号に変換し、得られた電気信号を写真
フイルムなどの記録材料、CRTなどの表示装置
上に可視画像として再生するか、あるいは数値化
もしくは記号化した位置情報などとして表わすこ
とができる。
本発明において用いる蓄積性蛍光体シートは上
記の位置情報の読み出し操作が完了したのち、該
シートに熱、光などを照射することにより残留放
射線エネルギーを消去すれば繰り返し使用するこ
とが可能であり、この点においても本発明の方法
は有利である。
本発明の方法によれば、フイルターに捕獲され
た放射性標識物質の二次元的な位置情報を得るた
めのオートラジオグラフイーにおいて、従来のオ
ートラジオグラフイーで用いられている放射線フ
イルム、あるいはそれと増感紙との組合わせの代
りに、輝尽性蛍光体を含有してなる蓄積性蛍光体
シートを用いることにより、露光時間の大幅な短
縮化が実現されるのみでなく、露光が環境温度あ
るいはその付近の温度という温度条件で行なわれ
ても、得られる放射性標識物質の位置情報の精度
は低下することがない。従つて、従来においては
冷却下で長時間かけて実施されていた露光操作が
著しく簡便なものとなり、放射性標識物質の二次
元的な位置情報を得るためのオートラジオグラフ
イー操作が簡略化されるものである。
また、オートラジオグラフイーにおける露光時
間の大幅な短縮化が実現することにより、一回の
スクリーニングに要する時間が短縮される。
一般に、目的の遺伝子のスクリーニングする操
作は複数回行なわれている。たとえば、ヒト
DNAであれば、全体の遺伝情報は、約109ベース
(1ベースは、塩基1個を含むDNAの基本単位)
の長さからなつているが、一つの遺伝情報(一ジ
ーン)は約103ベースの長さであるから、ある特
定の遺伝子を選び出すためには少なくとも106
のDNA断片のスクリーニングを行う必要がある。
プラーク・ハイブリダイゼーシヨン法を用いた場
合には、一回の操作でフイルター一枚(直径:約
15cm)当たり104個のスクリーニングが行われる
から、少なくとも100枚のフイルターを処理する
必要がある。それ故、一回のスクリーニング操作
が短時間に効率よく実施できることは実用上非常
に有利なこととなる。
コロニーあるいはプラークが採取されるマスタ
ープレートの保存が長時間にわたることは、それ
が微生物であるため望ましいことではない。この
点からも操作が短時間のうちに行ないうること
は、大きな意味を持つものである。
また、感光材料として蓄積性蛍光体シートを使
用した場合には、蓄積性蛍光体シートに転写記録
された放射性標識物質の二次元的な位置情報を得
るために特に画像化する必要はなく、その蓄積性
蛍光体シートをレーザーなどの電磁波で走査する
ことにより上記の位置情報を読み出し、その位置
情報を画像、記号および/または数値、あるいは
それらの組合わせなどの任意な形態に変えて取り
出すことが可能となる。さらに、上記の位置情報
を電気的手段などを利用して更に処理することに
より、所望の各種の形態で必要な情報を入手する
ことも可能である。
このことは、得られた放射性物質の位置情報に
基づいて目的遺伝子を有するクローンを採取する
際の操作を著しく容易にし、従つてスクリーニン
グの精度を高めてその効率を向上させることが可
能であることを意味する。
さらに、オートラジオグラフイーの感光材料と
して上記の蓄積性蛍光体シートを利用することに
より、従来、放射線フイルムの使用において大き
な問題となつていた化学カブリおよび物理カブリ
が実質的に発生しなくなる点も、スクリーニング
の精度の向上および作業性において非常に有利に
作用する。また、フイルター中に含まれていた不
純物の放射能または自然放射能などに起因する精
度の低下は、蓄積性蛍光体シートに蓄積されてい
る位置情報を電気的に処理することにより容易に
低減あるいは解消することが可能となる。
以下に、本発明のオートラジオグラフイーによ
る遺伝子のスクリーニング方法について、コロニ
ー・ハイブリダイゼーシヨン法を利用する遺伝子
のスクリーニング方法を例にとり、添付図面の第
1図に示した模式図を用いて具体的に説明する。
第1図は、本発明に従うハイブリダイゼーシヨ
ン法を利用する遺伝子のスクリーニング方法を模
式的に示す図である。
まず、目的とする遺伝子からなるDNA断片を
含む複数のDNA断片がそれぞれ、プラスミドベ
クターに連結された多数の組換えプラスミドを用
意する。この組換えプラスミドは、生化学の分野
における常法に従つて得ることができる。
上記の組換えプラスミドを常法により大腸菌な
どの菌に感染させてのち、プラスミドを含む菌の
みが成長できる選択用寒天平板上にニトロセルロ
ースのフイルターをしき、その上に上記の菌をま
いてコロニーを形成させる〔第1図a;1a:コ
ロニー、2a:寒天平板〕。これをマスタープレ
ートと呼ぶ。大腸菌の数は直径9cmの寒天平板の
場合102〜103個が好ましく、コロニーは1〜2mm
の大きさになるまで増殖させる。
コロニーの形成された寒天平板から、滅菌ベル
ベツト布を用いてのコロニーの一部を別の新しい
フイルター上にプリントして移す。得られたフイ
ルター上のコロニーの相対位置は、マスタープレ
ート上のコロニーの相対位置と完全に一致する。
あるいは、寒天平板上に新しいフイルターを静
かに置いて短時間接触させることにより、寒天平
板上のコロニーの一部をフイルター上に転写して
もよい。ただしこの場合には、得られたフイルタ
ー上のコロニーの相対位置は、マスタープレート
上のコロニーの相対位置と鏡像関係にある。
この操作をレプリカもしくはレプリカプレーテ
イングといい、寒天平板上に点在するコロニーの
相対的な位置関係を変えることなく、各コロニー
の一部はフイルターに吸い取られて、フイルター
上に移される〔第1図b;1b:コロニー、2
b:フイルター〕。レプリカプレーテイングに用
いられるフイルターの例としては、ニトロセルロ
ースからなるメンブレンフイルター、濾紙などを
挙げることができる。
このレプリカフイルターを作成する際に、ある
いはそれ以前にマスタープレートおよびフイルタ
ーの双方に印を付けて、双方の対応する位置がわ
かるようにしておく〔第1図、3a,3b:製図
用インクで付けた目印〕。
次に、常法によりフイルター上の菌を溶菌した
のち、露光したプラスミドDNAをアルカリ処理
により変性(denaturation)して1本鎖のDNA
とし、さらに加温処理を施して固定する。
一方、目的とする遺伝子のDNAと相補的な
DNAもしくはRNAを放射性標識することにより
プローブを調製する。上記プローブは、目的とす
るDNAと相補的な塩基配列を有するDNAもしく
はRNAの末端を、 32P等の放射性同位元素で標
識することにより得られる。本発明において、放
射性標識に用いられる放射性元素は、前記 32Pに
限られるものではなく、放射線(α線、β線、γ
線、中性子、X線など)を放射するものであれば
どのような核種であつてもよく、その具体例とし
32P以外に 14C、 35S、 3H、 125Iなどが挙げ
られる。あるいは、プローブは目的とするDNA
と同一の塩基配列を有する未標識二本鎖DNAの
片方の鎖に、エンドヌクレアーゼによりニツク
(切れ目)を入れたのち、DNAポリメラーゼIに
より、その片方の鎖のニツクされた位置から順に
各ヌクレオチドを除去し、同時に放射性標識され
たヌクレオチドを導入することからなるニツク・
トランスレーシヨン法によつても得られる。この
方法によれば、比活性(比放射能)の高いプロー
ブを得ることができる。
次に、上記の放射性標識プローブとフイルター
上の変性DNAとを加温処理によりハイブリダイ
ズさせる。すなわち、放射性標識プローブとフイ
ルターとを含む容器を加温することよりDNAを
一本鎖に変性したのち、冷却して二本鎖DNAの
形成(renaturation)もしくはDNA・RNA結合
体の形成を行なう。この時、フイルター上の組換
えDNAは固定されているから、プローブDNA、
もしくはプローブRNAと相補的な組換えDNAの
みが、ハイブリダイズして放射性標識プローブを
捕獲する。従つて、フイルター上では目的遺伝子
を有する組換えDNAのみが、放射性標識が付与
されたDNAもしくはRNAとハイブリツドを形成
し、放射性標識が付与される。
またこの際に、放射性物質を含有するインクな
どを用いてフイルターに印を付けることにより、
フイルターと得られるオートラジオグラフとの対
応する位置がわかるようにしておくのが望ましい
〔第1図c;1c:ハイブリダイズしたコロニー、
2C:フイルター、3c:製図用インクの目印上
に放射線インクで付けた目印、4C;ハイブリダ
イズしなかつたコロニー、ただし、1cと4cは
視覚的には区別できない。
なお、ハイブリダイゼーシヨンによりDNA・
DNA結合体(ハイブリツド)を形成させる場合
には、プローブの一本鎖DNAがフイルター上に
非特異的に吸着することにより、オートラジオグ
ラフイーにおいてノイズが発生することを防止す
るために、ハイブリダイゼーシヨンの前処理とし
て種々のポリマー溶液を用いてフイルターをマス
キングするのが望ましい。
次いで、ハイブリツド形成により放射性標識物
質が捕獲されているフイルターのオートラジオグ
ラフ測定を行なうことにより、目的遺伝子を有す
るコロニーを同定する。
本発明の特徴的な要件である二次元的に分布し
た目的遺伝子の位置情報を得るためのオートラジ
オグラフイーは、まず、上記フイルターと蓄積性
蛍光体シートとを一定時間重ね合わせて露光操作
を行なうことにより、フイルター上の放射性標識
物質から放出される放射線の少なくとも一部を該
シートに吸収させる。
露光操作において、上記のフイルターと蓄積性
蛍光体シートとを重ね合わせた状態は、通常は蓄
積性蛍光体シートと密着させることにより実現す
るが、必ずしもフイルターと蓄積性蛍光体シート
とを密着させる必要はなく、それらが近接した状
態で配置されていてもよい。また、フイルターは
必ずしも乾燥状態とする必要はなく、湿つていて
もよいし、あるいは所望によりプローブからの放
射線を妨げない程度の厚みのポリエチレンシート
等で包まれていてもよい。
また、いわゆる露光時間は、フイルターに含ま
れる放射性標識物質の放射線強度、該物質の量、
蓄積性蛍光体シートの感度、およびフイルターと
蓄積性蛍光体シートとの位置情報などにより変動
するが、露光操作は一定時間、たとえば数秒程度
以上は必要とする。ただし、本発明に従つて感光
材料として蓄積性蛍光体シートを用いた場合に
は、従来の放射線フイルムを使用する場合に必要
な露光時間に比較して、その露光時間は大幅に短
縮される。また、露光によりフイルターから蓄積
性蛍光体シートに転写記録されたフイルター中の
放射性標識物質の位置情報を読み出す操作におい
て、該シートに蓄積されているエネルギーの強
さ、分布、所望とする情報などに応じて各種の電
気的処理を施すことにより、たとえば得られる電
気信号の増幅率を任意の値に設定できるなど、得
られる位置情報を好適に処理することが可能であ
るため、露光操作時における露光時間の厳密な制
御は特に必要とはしない。
また、露光操作を実施する温度は特に制限はな
いが、本発明における蓄積性蛍光体シートを利用
したオートラジオグラフイーは、特に10〜35℃な
どの環境温度にて実施することが可能である。た
だし、従来のオートラジオグラフイーにおいて利
用されている低温(たとえば、5℃付近、あるい
はそれ以下の温度)において露光操作を行なつて
もよい。
上記オートラジオグラフイーにおいて好適に使
用される蓄積性蛍光体シートは、一般に基本構造
として、支持体と、この支持体上に設けられた輝
尽性蛍光体を分散状態で含有支持する結合剤から
なる蛍光体層とから構成される。ただし、蛍光体
層が自己支持性である場合には、必ずしも支持体
を設ける必要はない。
上記の構成を有する蓄積性蛍光体シートは、た
とえば、次に述べるような方法により製造するこ
とができる。
まず、輝尽性蛍光体粒子と結合剤とを適当な溶
剤(たとえば、低級アルコール、塩素原子含有炭
化水素、ケトン、エステル、エーテル)に加え、
これを充分に混合して、結合剤溶液中に輝尽性蛍
光体が均一に分散した塗布液を調製する。
結合剤の例としては、ゼラチン等の蛋白質、ポ
リ酢酸ビニル、ニトロセルロース、ポリウレタ
ン、ポリビニルアルコール、線状ポリエステルな
どのような合成高分子物質などにより代表される
結合剤を挙げることができる。
塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混合
比は、通常1:8乃至1:40(重量比)の範囲か
ら選ばれる。
次に、この塗布液を支持体の表面に均一に塗布
することにより塗布液の塗膜を形成する。この塗
膜を徐々に加熱することにより乾燥して、支持体
上への蛍光体層の形成を完了する。蛍光体層の層
厚は、一般に50乃至500μmである。
支持体としては、従来の放射線写真法における
増感紙(または増感スクリーン)の支持体として
用いられている各種の材料から任意に選ぶことが
できる。そのような材料の例としては、セルロー
スアセテート、ポリエチレンテレフタレートなど
のプラスチツク物質のフイルム、アルミニウム箔
などの金属シート、通常の紙、バライタ紙、レジ
ンコート紙などを挙げることができる。
なお、支持体の蛍光体層が設けられる側の表面
には、接着性付与層、光反射層、光吸収層などが
設けられていてもよい。
さらに、蛍光体層の支持体に接する側とは反対
側の表面に、蛍光体層を物理的および化学的に保
護するための透明な保護膜が設けられていてもよ
い。透明保護膜に用いられる材料の例としては、
酢酸セルロース、ポリメチルメタクリレート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンを挙げ
ることができる。透明保護膜の膜厚は、通常約
0.1乃至20μmである。
また、蓄積性蛍光体シートの表面は必要に応じ
て、親水化処理などの表面処理が施されていても
よい。
本発明において利用される蓄積性蛍光体シート
に用いられる輝尽性蛍光体は、先に述べたように
放射線を照射した後、励起光を照射すると輝尽発
光を示す蛍光体であるが、実用的な面からは400
〜850nmの波長範囲の励起光によつて300〜
500nmの波長範囲の輝尽発光を示す蛍光体である
ことが望ましい。そのような輝尽性蛍光体の例と
しては、 米国特許第3859527号明細書に記載されている
SrS:Ce、Sm、SrS:Eu、Sm、ThO2:Er、お
よびLa2O2S:Eu、Smなどの組成式で表わされ
る蛍光体、 特開昭55−12142号公報に記載されている
ZnS:Cu、Pb、BaO・xAl2O3:Eu〔ただし、0.8
≦x≦10〕、および、M2+O・xSiO2:A〔ただし、
M2+はMg、Ca、Sr、Zn、Cd、またはBaであり、
AはCe、Tb、Eu、Tm、Pb、Tl、Bi、または
Mnであり、xは、0.5≦x≦2.5である〕などの
組成式を表わされる蛍光体、 特開昭55−12143号公報に記載されている
(Ba1-x-y、Mgx、Cay)FX:aEu2+〔ただし、X
はClおよびBrのうちの少なくとも一つであり、
xおよびyは、0<x+y≦0.6、かつxy≠0で
あり、aは、10-6≦a≦5×10-2である〕の組成
式で表わされる蛍光体、 特開昭55−12144号公報に記載されている
LnOX:xA〔ただし、LnはLa、Y、Gd、および
Luのうちの少なくとも一つ、XはClおよびBrの
うちの少なくとも一つ、AはCeおよびTbのうち
の少なくとも一つ、そして、xは、0<x<0.1
である〕の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭55−12145号公報に記載されている
(Ba1-x、M〓x)FX:yA〔ただし、M〓はMg、
Ca、Sr、Zn、およびCdのうちの少なくとも一
つ、XはCl、Br、およびIのうちの少なくとも
一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、
Nd、Yd、およびErのうちの少なくとも一つ、そ
してxは、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.2であ
る〕の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭55−160078号公報に記載されているM〓
FX・xA:yLn〔ただし、M〓はBa、Ca、Sr、
Mg、Zn、およびCdのうちの少なくとも一種、A
はBeO、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、
Al2O3、Y2O3、La2O3、In2O3、SiO2、TiO2
ZrO2、GeO2、SnO2、Nb2O5、Ta2O5、および
ThO2のうちの少なくとも一種、LnはEu、Tb、
Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Sm、
およびGdのうちの少なくとも一種、XはCl、
Br、およびIのうちの少なくとも一種であり、
xおよびyはそれぞれ5×10-5≦x≦0.5、およ
び0<y≦0.2である〕の組成式で表わされる蛍
光体、 特開昭56−116777号公報に記載されている
(Ba1-x、M〓x)F2・aBaX2:yEu、zA〔ただし、
M〓はベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうち
の少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素
のうちの少なくとも一種、Aはジルコニウムおよ
びスカンジウムのうちの少なくとも一種であり、
a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、
0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z
≦10-2である〕の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭57−23673号公報に記載されている
(Ba1-x、M〓x)F2・aBaX2:yEu、zB〔ただし、
M〓はベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうち
の少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素
のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、お
よびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、
10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦2×10-1
ある〕の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭57−23675号公報に記載されている
(Ba1-x、M〓x)F2・aBaX2:yEu、zA〔ただし、
M〓はベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうち
の少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素
のうちの少なくとも一種、Aは砒素および硅素の
うちの少なくとも一種であり、a、x、y、およ
びzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6
≦y≦2×10-1、および0<z≦5×10-1であ
る〕の組成式で表わされる蛍光体、 本出願人による特開昭56−167498号明細書に記
載されているM〓OX:xCe〔ただしM〓はPr、Nd、
Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、
およびBiからなる群より選ばれる少なくとも一
種の三価金属であり、XはClおよびBrのうちの
いずれか一方あるいはその両方であり、xは0<
x<0.1である〕の組成式で表わされる蛍光体、 本出願人による特開昭57−89875号明細書に記
載されているBa1-xMx/2Lx/2FX:yEu2+〔ただし、
Mは、Li、Na、K、Rb、およびCsからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表わ
し;Lは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、
Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、
Al、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる
少なくとも一種の三価金属を表わし;Xは、Cl、
Br、およびIからなる群より選ばれる少なくと
も一種のハロゲンを表わし;そして、xは10-2
x≦0.5、yは0<y≦0.1である〕の組成式で表
わされる蛍光体、 本出願人による特開昭57−137374号明細書に記
載されているBaFX・xA:yEu2+〔ただし、Xは、
Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンであり;Aは、テトラフル
オロホウ酸化合物の焼成物であり;そして、xは
10-6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1である〕の組成
式で表わされる蛍光体、 本出願人による特開昭57−158048号明細書に記
載されているBaFX・xA:yEu2+〔ただし、Xは、
Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンであり;Aは、ヘキサフル
オロケイ酸、ヘキサフルオロチタン酸およびヘキ
サフルオロジルコニウム酸の一価もしくは二価金
属の塩からなるヘキサフルオロ化合物群より選ば
れる少なくとも一種の化合物の焼成物であり;そ
して、xは10-6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1であ
る〕の組成式で表わされる蛍光体、 本出願人による特開昭57−166320号明細書に記
載されているBaFX・xNaX′:aEu2+〔ただし、
XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびIのう
ちの少なくとも一種であり、xおよびaはそれぞ
れ0<x≦2、および0<a≦0.2である〕の組
成式で表わされる蛍光体、 本出願人による特開昭57−166696号明細書に記
載されているM〓FX・xNaX′:yEu2+:zA〔ただ
し、M〓は、Ba、Sr、およびCaからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であ
り;XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびI
からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり、Aは、V、Cr、Mn、Fe、Co、およ
びNiより選ばれる少なくとも一種の遷移金属で
あり;そして、xは0<x≦2、yは0<y≦
0.2、およびzは0<z≦10-2である〕の組成式
で表わされる蛍光体、 本出願人による特開昭57−184455号明細書に記
載されているM〓FX・aMIX′・bM′〓X″2・cM〓X
3・xA:yEu2+〔ただし、M〓はBa、Sr、および
Caからなる群より選ばれる少なくとも一種のア
ルカリ土類金属であり;MIはLi、Na、K、Rb、
およびCsからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ金属であり;M′〓はBeおよびMgか
らなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属
であり;M〓はAl、Ga、In、およびTlからなる
群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であ
り;Aは金属酸化物であり;XはCl、Br、およ
びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハ
ロゲンであり;X′、X″、およびXは、F、Cl、
Br、およびIからなる群より選ばれる少なくと
も一種のハロゲンであり;そして、aは0≦a≦
2、bは0≦b≦10-2、cは0≦c≦10-2、かつ
a+b+c≧10-6であり;xは0<x≦0.5、y
は0<y≦0.2である〕の組成式で表わされる蛍
光体、 などを挙げることができる。
ただし、本発明の方法に用いられる蓄積性蛍光
体シートに含まれる輝尽性蛍光体は上述の蛍光体
に限られるものではなく、放射線の照射を受けた
のち励起光の照射を受けた場合に輝尽発光を示す
蛍光体であればいかなるものであつてもよい。
本発明のオートラジオグラフイーに利用される
蓄積性蛍光体シートの詳細については、たとえば
本出願人による特開昭57−193418号明細書に記載
されている。
次に、蓄積性蛍光体シートを転写蓄積されたフ
イルター上の放射性標識物質の位置情報の読み出
しが行なわれる。この読み出し方法について、添
付図面の第2図に示した読出装置(あるいは読取
装置)の例を参照しながら略述する。
第2図は、蓄積性蛍光体シート1に蓄積記録さ
れている放射性標識物質の二次元的な位置情報を
仮に読み出すための先読み用読出部2と、放射性
標識物質の位置情報を出力するためにシート1に
蓄積記録されている放射線画像を読み出す機能を
有する本読み用読出部3から構成される読出装置
の例の概略図を示している。
先読み用読出部2においては次のような先読み
操作が行なわれる。
レーザー光源4から発生したレーザー光5はフ
イルター6を通過することにより、このレーザー
光5による励起に応じて蓄積性蛍光体シート1か
ら発生する輝尽発光の波長領域に該当する波長領
域の部分がカツトされる。次いでレーザー光は、
ガルバノミラー等の光偏向器7により偏向処理さ
れ、平面反射鏡8により反射されたのちシート1
上に一次元的に偏向して入射する。ここで用いる
レーザー光源4は、そのレーザー光5の波長領域
が、シート1から発する輝尽発光の主要波長領域
と重複しないように選択される。
蓄積性蛍光体シート1は、上記の偏向レーザー
光の照射下において、矢印9の方向に移送され
る。従つて、シート1の全面にわたつて偏向レー
ザー光が照射されるようになる。なお、レーザー
光源4の出力、レーザー光5のビーム径、レーザ
ー光5の走査速度、シート1の移送速度について
は、先読み操作のレーザー光5のエネルギーが本
読み操作に用いられるエネルギーよりも小さくな
るように調整される。
蓄積性蛍光体シート1は、上記のようなレーザ
ー光の照射を受けると、蓄積記録されている放射
線エネルギーに比例する光量の輝尽発光を示し、
この光は先読み用導光性シート10に入射する。
この導光性シート10はその入射面が直線状で、
蓄積性蛍光体シート1上の走査線に対向するよう
に近接して配置されており、その射出面は円環を
形成し、フオトマルなどの光検出器11の受光面
に連絡している。この導光性シート10は、たと
えばアクリル系合成樹脂などの透明な熱可塑性樹
脂シートを加工してつくられたもので、入射面よ
り入射した光がその内部において全反射しながら
射出面へ伝達されるように構成されている。蓄積
性蛍光体シート1からの輝尽発光はこの導光性シ
ート10内を導かれて射出面に到達し、その射出
面から射出されて光検出器11に受光される。
光検出器11の受光面には、輝尽発光の波長領
域の光のみを透過し、励起光(レーザー光)の波
長領域の光をカツトするフイルターが貼着され、
輝尽発光のみを検出しうるようにされている。光
検出器11により検出された輝尽発光は電気信号
に変換され、さらに増幅器12により増幅され出
力される。増幅器12から出力された蓄積記録情
報は、本読み用読出部3の制御回路13に入力さ
れる。制御回路13は、得られた蓄積記録情報に
応じて、濃度およびコントラストが最も均一でか
つ観察読影性能の優れた画像が得られるように、
増幅率設定値a、収録スケールフアクターb、お
よび、再生画像処理条件設定値cを出力する。
以上のようにして先読み操作が終了した蓄積性
蛍光体シート1は、本読み用読出部3へ移送され
る。本読み用読出部3においては次のような先読
み操作が行なわれる。
本読み用レーザー光源14から発せられたレー
ザー光15は、前述のフイルター6と同様な機能
を有するフイルター16を通過したのちビーム・
エクスパンダー17によりビーム径の大きさが厳
密に調整される。次いでレーザー光は、ガルバノ
ミラー等の光偏向器18により偏向処理され、平
面反射鏡19により反射されたのち蓄積性蛍光体
シート1上に一次元的に偏向して入射する。な
お、光偏向器18と平面反射鏡19との間にはfθ
レンズ20等が配置され、シート1の上を偏向レ
ーザー光が走査した場合に、常に均一なビーム速
度を維持するようにされている。
蓄積性蛍光体シート1は、上記の偏向レーザー
光の照射下において、矢印21の方向に移送され
る。従つて、先読み操作におけると同様にシート
1の全面にわたつて偏向レーザー光が照射される
ようになる。
蓄積性蛍光体シート1は、上記のようにしてレ
ーザー光の照射を受けると、先読み操作における
と同様に、蓄積記録されている放射線エネルギー
に比例する光量の輝尽発光を発し、この光は本読
み用導光性シート22に入射する。この本読み用
導光性シート22は本読み用導光性シート10と
同様の材質、構造を有しており、本読み用導光性
シート22の内部を全反射を繰返しつつ導かれた
輝尽発光はその射出面から射出されて、光検出器
23に受光される。なお、光検出器23の受光面
には輝尽発光の波長領域のみを選択的に透過する
フイルターが貼着され、光検出器23が輝尽発光
のみを検出するようにされている。
光検出器23により検出された輝尽発光は電気
信号に変換され、前記の増幅率設定値aに従つて
感度設定された増幅器24において適正レベルの
電気信号に増幅されたのち、A/D変換器25に
入力される。A/D変換器25は、収録スケール
フアクター設定値bに従い信号変動幅に適したス
ケールフアクターでデジタル信号に変換され、信
号処理回路26に入力される。信号処理回路26
では、再生画像処理条件設定値cに基づいて、濃
度およびコントラストが適正で観察読影適正の優
れた可視画像が得られるように信号処理が行なわ
れ、次いで必要により磁気テープなどの保存手段
を介して、記録装置(図示なし)へ電送される。
記録装置としては、たとえば、グラフイツク用
ドツトプリンタなどの白紙に記録するもの、感光
材料上をレーザー光等で走査して光学的に記録す
るもの、CRT等に電子的に表示するもの、CRT
等に表示された放射線画像をビデオ・プリンター
等に記録するもの、熱線を用いて感熱記録材料上
に記録するものなど種々の原理に基づいた記録装
置を用いることができる。
ただし、記録装置は上記のように可視画像化す
るものに限られるものではなく、前述したように
放射性標識物質の二次元的な位置情報を、たとえ
ば数値化もしくは記号化するなどして記録するこ
ともできる。
なお、本発明における蓄積性蛍光体シートに転
写記録されたフイルター上の放射性標識物質の位
置情報を読み出すための方法について、上記にお
いては先読み操作と本読み操作とからなる読出し
操作を説明したが、本発明において利用すること
ができる読出し操作は、上記の例に限られるもの
ではない。たとえば、フイルター上の放射性物質
の放射線強度および、そのフイルターについての
蓄積性蛍光体シートの露光時間が予めわかつてい
れば、上記の例において先読み操作を省略するこ
ともできる。
また、本発明における蓄積性蛍光体シートに転
写記録された放射性標識物質の位置情報を読み出
すための方法は、上記に例示した方法に限られる
ものではない。
このようにして得られた放射性標識物質の二次
元的な位置情報から、フイルター上の目的遺伝子
を同定することができる。
たとえば、フイルターのオートラジオグラフを
放射線フイルムなどを用いて可視画像として得た
場合には、目的遺伝子を有するコロニーに相当す
る位置のみが感光されて、その位置が黒点として
示される。従つて、この放射線フイルムとフイル
ターとを予め付けておいた印を合わせて重ねるこ
とにより、フイルター上の目的遺伝子を同定する
ことができる〔第1図a;1d:黒点、2d:放
射線フイルム、3d:放射線インクにより黒化し
た目印〕。
そして、可視化されたオートラジオグラフを有
する放射線フイルムの上にマスタープレートを印
を合わせて置くことにより、放射線フイルム上の
黒点と一致するマスタープレート上のコロニーを
目視により同定し、これにより目的遺伝子を有す
るコロニーを検出し、採取する。ただし、放射線
フイルム上に可視化されたオートラジオグラフが
ニトロセルロースフイルターと同一の大きさであ
る場合には、ハイブリダイゼーシヨン処理により
フイルターが収縮しているために、得られたオー
トラジオグラフは、マスタープレートの大きさよ
りも若干小さくなつていることを注意しなければ
ならない。
本発明において、オートラジオグラフイーを利
用してフイルター上に存在する目的遺伝子の二次
元的な位置情報を得ることにより、そのコロニー
を同定する方法は、上記のような放射線フイルム
等に可視画像化されたオートラジオグラフとフイ
ルターおよび/またはマスタープレートとを重ね
合わせて視覚的に同定する方法に限られるもので
はなく、たちえば、その位置情報を数値化もしく
は記号化することにより、得られた数値・記号等
のデジタル値に相当する位置に存在するコロニー
を同定することも可能である。
遺伝子のスクリーニングは、たとえばゲノム
DNAから一ジーンに相当するDNA断片を選択す
る場合などには、通常、スクリーニング操作を複
数回繰り返し行なうことによつて達成されている
が、本発明のスクリーニング方法においても、上
記のスクリーニング操作を繰り返し行なうことが
できる。
上記においては、コロニー・ハイブリダイゼー
シヨン法を利用する遺伝子のスクリーニング方法
について説明したが、遺伝子のスクリーニング方
法に利用されるハイブリダイゼーシヨン法はコロ
ニー・ハイブリダイゼーシヨン法に限られるもの
ではなく、たとえば、プラーク・ハイブリダイゼ
ーシヨン法を利用することもできる。
この方法は、目的とする遺伝子のDNA断片を
含む複数のDNA断片のDNA組換えを行なう際
に、ベクターとしてフアージ(細菌に感染し菌体
を溶かして増殖するウイルス)を用いるものであ
り、このフアージが有するDNAの一部に上記
DNA断片を組み込んで組換えフアージを形成し、
得られた組換えフアージを宿主となる大腸菌を含
む寒天平板、たとえば寒天培地の上部に大腸菌の
層(lawn)を有するプレート上に植菌すること
により、組換えフアージは宿主大腸菌に感染して
増殖して寒天平板上にはプラークが形成される。
本発明の遺伝子のスクリーニング方法は、プラ
ークの形成された寒天平板をマスタープレートと
し、ニトロセルロースフイルター等のフイルター
にこのプレートをレプリカし、上述と同様の方法
により目的DNAと放射性標識プローブとハイブ
リダイズさせたのち、そのオートラジオグラフイ
ー測定を行ない、得られた目的遺伝子の二次元的
なな位置情報に基づいてフイルター上の目的遺伝
子を同定し、そしてマスタープレートから目的遺
伝子を有するプラークを検出し、採取することに
よつて行なわれる。
プラーク・ハイブリダイゼーシヨン法は、一回
のスクリーニング操作(直径が約15cmのプレート
を使用)で約104個の組換えフアージをスクリー
ニングすることができ、コロニー・ハイブリダイ
ゼーシヨン法よりも効率が良い。従つて、簡単に
かつ迅速に遺伝子のスクリーニングを行なうこと
ができるものである。また、組換え遺伝子を形成
する際にin vitroパツケージング法を用いること
により高能率で組換えフアージを得ることができ
る、フアージの安定性などの点から多数のクロー
ンの取り扱いが適しているなど、数多くの利点を
有するものである。
次に本発明の実施態様を記述する。なお、以下
の実施例において使用した蓄積性蛍光体シートは
下記の方法により製造されたものである。
輝尽性の二価のユーロピウム賦活弗化臭化バリ
ウム蛍光体(BaFBr:Eu2+)の粒子と線状ポリ
エステル樹脂との混合物にメチルエチルケトンを
添加し、さらに硝化度11.5%のニトロセルロース
を添加して蛍光体粒子を分散状態で含有する分散
液を調製する。次に、この分散液に燐酸トリクレ
ジル、n−ブタノール、そしてメチルエチルケト
ンを添加したのち、プロペラミキサーを用いて充
分に撹拌混合して、蛍光体粒子が均一に分散し、
結合剤と蛍光体との混合比が1:25(重量比)か
つ粘度が25〜35PS(25℃)の塗布液を調製する。
次に、ガラス板上に水平に置いたカーボンブラ
ツク練り込みポリエチレンテレフタレートシート
(支持体、厚み:250μm)の上に塗布液をドクタ
ーブレードを用いて均一に塗布する。そして塗布
後に、塗膜が形成された支持体を乾燥器内に入
れ、この乾燥器内部の温度を25℃から100℃に
徐々に上昇させて、塗膜の乾燥を行なつた。この
ようにして、支持体上に層厚が300μmの蛍光体層
を形成する。
そして、この蛍光体層の上に、透明なポリエチ
レンテレフタレートフイルム(厚み:12μm)の
片面にポリエステル系接着剤を付与したのち、接
着剤層側を下に向けて置いて接着することによ
り、保護膜を形成し、支持体、蛍光体層および保
護膜から構成された蓄積性蛍光体シートを製造す
る。
実施例 1 (1) コロニーの形成およびレプリカフイルターの
作成 二枚のニトロセルロースフイルター(直径:
9cm;HAWP90、ミリポア社製)を重ね、製
図用インクの付いた注射針で突き刺して三箇所
に目印を付けた。このうちの一枚をシヤーレ中
のL−寒天培地(1%Bacto−tryptone、0.5%
yeast−extractおよび0.5%NaCl、PH7.0〜7.1)
の上に敷き、その上にpBR322保持菌と非保持
菌とを1:100の割合で混ぜた大腸菌HB101株
を、約5×103個−プレートの割合でまいたの
ち、37℃の温度で約10時間保温して培養し、直
径約1mm程度のコロニーを形成させた(これを
マスタープレートと呼ぶ)。
マスタープレート上のコロニーの一部を、滅
菌ベルベツト布を用いてもう一枚のニトロセル
ロースフイルターの上に、製図用インクの目印
が対応するようにして移した(得られたフイル
ターをレプリカフイルターと呼ぶ)。このレプ
リカフイルターを新しいL−寒天培地の上にお
いて、37℃の温度で約5時間保温して培養し、
直径が約1mm程度にまでコロニーを成長させ
た。一方、上記マスタープレートは4℃の温度
で保存した。
(2) ハイブリダイゼーシヨン処理 レプリカフイルターを培地から静かにひきは
がした後、0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液で
処理することによりコロニーを溶菌し、露出し
た組換えDNAを一本鎖のDNAに変性したの
ち、0.5Mのトリス・塩酸緩衝液、PH8で中和
した。0.3Mの塩化ナトリウム水溶液で洗浄し
たのち、真空中80℃の温度で2時間処理して、
大腸菌中の組換えDNAをフイルター上に固定
した。このフイルターを68℃の温度に保つた5
倍濃度のDenhardt溶液(1×Denhardt溶液:
0.02%ウシ血清アルブミン、0.02%ポリビニル
ピロリドンおよび0.02%フイコールを含む液)
中に3時間浸漬した。
次に、ニツク・トランスレーシヨン法によつ
て放射性標識されたpBR322プローブ(比活
性:1×106cpm/μg)をDenhardt溶液と、
0.75Mの塩化ナトリウム、0.15Mのトリス・塩
酸緩衝液、PH8.5mMのEDTAおよび0.1%の
SDSとを含む溶液に溶解して、ハイブリダイゼ
ーシヨン液を調製した。この溶液中に上記フイ
ルターを移して、68℃の温度で16時間保温する
ことにより、放射性標識プローブをハイブリダ
イズさせた。プローブの濃度は放射線強度で約
1×105cpm/フイルターとなるように調整し
た。
次いで、このフイルターを68℃の温度に保つ
た0.3Mの塩化ナトリウム、60mMのトリス・
塩酸緩衝液、PH8.2mMのEDTAおよび0.5%の
SDSを含む溶液中に3時間浸漬する操作を三回
繰り返して、洗浄した。さらに、3mMのトリ
ス溶液に室温で四時間浸漬して洗浄したのち、
濾紙上に移し、室温で乾燥させた。
得られたレプリカフイルターをワツトマン濾
紙上に貼り付け、少量の 32P−γATPを含むブ
ロムフエノールブルー(BPB)の色素溶液
(以下、これを放射線インクと呼ぶ)を、先に
製図用インクを用いて付けた目印上に一滴下し
た。
(3) オートラジオグラフ測定による遺伝子の同定
および採取 レプリカフイルターを貼り付けた濾紙と蓄積
性蛍光体シートとを重ねて明室にてカセツテ内
に収納し、室温で3時間露光したのち、蓄積性
蛍光体シートを第2図に示すように読出装置に
導入し、蓄積性蛍光体シートに転写蓄積された
フイルターのオートラジオグラフを読み出すこ
とにより、放射性標識プローブの二次元的な位
置情報をデジタル値として得た。
得られたデジタル情報に基づいて、レーザー
スキヤニング装置を用いて写真フイルムを露光
し、現像処理することにより、上記オートラジ
オグラフを可視画像化した。この可視画像は、
比較例1の放射線写真法を用いたオートラジオ
グラフイーによつて得られる画像と同程度の画
質を有しており、得られた写真フイルムの放射
線シンク像とマスタープレートの製図用インク
による目印とを合わせして重ねたのち、写真フ
イルムの黒点に相当する部分のコロニーを同定
することができた。
また、このデジタル情報を、CRT上に投影
し、上記オートラジオグラフに対応する画像を
得た。このCRT上にマスタープレートを位置
合わせして置くことにより、CRT上に表示さ
れた放射性標識プローブの位置を示す輝点に相
当するコロニーをマスタープレートから選択採
取した。この目的にDNAを有するコロニーの
選択採取操作は容易なものであつた。
なお、確認のため、目的のDNAを有するコ
ロニーが取り除かれたマスタープレートから、
新しいニトロセルロースフイルターを用いてレ
プリカフイルターを作成し、このレプリカフイ
ルターに上記と同様の操作によりハイブリダイ
ゼーシヨン処理を施して乾燥したのち、蓄積性
蛍光体シートを用いてフイルターのオートラジ
オグラフ測定を行なつたところ、放射性標識ブ
ローブとハイブリダイズしうるコロニーが残存
していないことが確認された。
すなわち、上記の蓄積性蛍光体シートを利用
するオートラジオグラフイーによれば、室温で
短時間の露光操作を行なうことにより、放射性
標識プローブの二次元的な位置情報を精度高く
得ることができることが判明した。また、上記
のスクリーニング方法によれば、目的とする
DNAが組み込まれた組換えプラスミドを含む
大腸菌が完全に、かつ短時間のうちに効率良く
選択されることが判明した。
比較例 1 実施例1において、(3)のオートラジオグラフ測
定による遺伝子の同定および採取操作を、蓄積性
蛍光体シートを用いる代りに、医薬用X線フイル
ム(RX:富士写真フイルム(株)製)と蛍光増感紙
(ハイスタンダード3D:富士写真フイルム(株)製)
とを組合わせて使用し、レプリカフイルターを貼
り付けた濾紙、X線フイルムおよび増感紙を順に
重ねて暗室にて直接撮影用の医薬用X線カセツテ
内に収納し、−80℃の温度で70時間露光した。こ
のX線フイルムを現像、定着、水洗したのち乾燥
させ、ハイブリダイズした放射性標識プローブの
オートラジオグラフを得た。
得られた画像は、実施例1にて写真フイルム上
に可視画像として得られたオートラジオグラフと
同程度の画質を有していた。
実施例1および比較例1の結果から、本発明に
従う遺伝子のスクリーニング方法(実施例1)に
よれば、従来のスクリーニング方法(比較例1)
と比較して、簡易な操作を行なうことにより短時
間に目的とする遺伝子を選択採取することができ
ることが判明した。また本発明の方法によれば、
容易に、効率良くかつ高純度で目的遺伝子をスク
リーニングすることが充分可能であることが判明
した。
実施例 2 (1) プラークの形成およびレプリカフイルターの
作成 ヒトアデノウイルス12型(Ad−12)DNAの
EcoC断片でトランスフオームさせたラツトの
培養細胞のDNAを、EcoRIで部分分解してク
ローニングベクターシヤロン4Aに組み込んだ
遺伝子ライブラリーを得た。常法によりこれを
大腸菌に感染させ、寒天液に混合し、L−寒天
培地を敷いたプレート(直径:9cm)上に約
104個/プレートの割合でまいた後、37℃の温
度で約15時間保温して培養し、プラークを形成
させた。
常法によりニトルセルロースフイルター
(HAWP90、ミリポア社製)をプラークの形成
されている培地上に静かに置いて、その一部を
フイルター上に移した(得られたフイルターを
レプリカフイルターと呼ぶ)。この時、製図用
のインクの付いた注射針でフイルターとプレー
トとを突き刺して、フイルターの表裏が判別で
きるような位置に目印を付けた。上記プレート
はマスタープレートとして、4℃で保存した。
(2) ハイブリダイゼーシヨン処理 実施例1において、放射性標識プローブとし
て、ニツク・トランスレーシヨン法によつて放
射性標識されたAd−12 Hind−Gフラグメ
ント(比活性:1×107cpm/μg)を用い、プ
ローブの濃度が放射線強度で約2×105cpm/
フイルターとなるように調整すること以外は、
実施例1の方法と同様にしてフイルターにハイ
ブリダイゼーシヨン処理を施した。
(3) オートラジオグラフ測定による遺伝子の同定
および採取 実施例1において、露光時間を4時間とする
こと以外は、蓄積性蛍光体シートを用いて実施
例1の方法と同様の処理を行なうことにより、
放射性標識プローブの二次元的な位置情報を有
するオートラジオグラフをデジタル値として得
た。
得られたデジタル情報に基づいて、レーザー
スキヤニング装置を用いて実施例1の方法と同
様の処理を行なうことにより、写真フイルム上
に上記オートラジオグラフを可視画像化した。
この可視画像は、比較例2の放射線写真法を用
いたオートラジオグラフイーによつて得られる
画像と同程度の画質を有しており、得られた写
真フイルムとマスタープレートとを位置合わせ
して重ねることにより、マスタープレートから
目的のDNAを有するプラークを同定すること
ができた。
また、このデジタル情報をCRT上に投影し、
上記オートラジオグラフに対応する画像を得
た。このCRT上にマスタープレートを位置合
わせてして置くことにより、CRT上に表示さ
れた放射性標識プローブの位置を示す輝点に相
当するコロニーをマスタープレートから選択採
取した。この目的のDNAを有するプラークの
選択採取操作は容易なものであつた。
なお、確認のため、目的のDNAを有するプ
ラークが採取されたマスタープレートから、新
しいニトロセルロースフイルターを用いてレプ
リカフイルターを作成し、このレプリカフイル
ターに上記と同様の操作によりハイブリダイゼ
ーシヨン処理を施して乾燥したのち、蓄積性蛍
光体シートを用いてフイルターのオートラジオ
グラフ測定を行なつたところ、放射性標識プロ
ーブとハイブリダイズしうるプラークが残存し
ていないことが確認された。
すなわち、上記の蓄積性蛍光体シートを利用
するオートラジオグラフイーによれば、室温で
短時間の露光操作を行なうことにより、放射性
標識プローブの二次元的な位置情報を精度高く
得ることができることが判明した。また、上記
のスクリーニング方法によれば、目的とする
DNAが組み込まれた組換えフアージが完全に、
かつ短時間のうちに効率良く選択されることが
判明した。
比較例 2 実施例2において、(3)のオートラジオグラフ測
定による遺伝子の同定および採取操作を、蓄積性
蛍光体シートを用いる代りに、医療用X線フイル
ム(RX:富士写真フイルム(株)製)と蛍光増感紙
(ハイスタンダード3D:富士写真フイルム(株)製)
とを組合わせて使用し、レプリカフイルターを貼
り付けた濾紙、X線フイルムおよび増感紙を順に
重ねて暗室にて直接撮影用の医療用X線カセツテ
内に収納し、−80℃の温度で80時間露光した。こ
のX線フイルムを現像、定着、水洗したのち乾燥
させ、ハイブリダイズした放射性標識プローブの
オートラジオグラフを得た。
得られた画像は、実施例2にて写真フイルム上
に可視画像として得られたオートラジオグラフと
同程度の画質を有していた。
実施例2および比較例2の結果から、本発明に
従う遺伝子のスクリーニング方法(実施例2)に
よれば、従来のスクリーニング方法(比較例2)
と比較して、簡易な操作を行なうことにより短時
間に目的とする遺伝子を選択採取することができ
ることが判明した。また本発明の方法によれば、
容易に、効率良くかつ高純度で目的遺伝子をスク
リーニングすることが充分可能であることが判明
した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の遺伝子のスクリーニング方
法を概略的に説明する模式図である。 (a) コロニーが形成されているマスタープレート 1a:コロニー 2a:培地 3a:製図用インクで付けた目印 (b) レプリカフイルター 1b:コロニー 2b:フイルター 3b:製図用インクで付けた目印 (c) ハイブリツドが形成されているフイルター 1c:ハイブリダイズしたコロニー 2c:フイルター 3c:製図用インクの目印に放射線インクをの
せた目印 (d) 可視化されたオートラジオグラフ 4c:ハイブリダイズしなかつたコロニー 1d:黒点、 2d:放射線フイルム 3d:放射線インクにより黒化した目印 第2図は、本発明において蓄積性蛍光体シート
に転写記録されたフイルター上の放射性標識物質
の位置情報を読み出すための読出装置(あるいは
読取装置)の例を示すものである。 1:蓄積性蛍光体シート、2:先読み用読出
部、3:本読み用読出部、4:レーザー光源、
5:レーザー光、6:フイルター、7:光偏向
器、8:平面反射鏡、9:移送方向、10:先読
み用導光性シート、11:光検出器、12:増幅
器、13:制御回路、14:レーザー光源、1
5:レーザー光、16:フイルター、17:ビー
ム・エクスパンダー、18:光偏向器、19:平
面反射鏡、20:fθレンズ、21:移送方向、2
2:本読み用導光性シート、23:光検出器、2
4:増幅器、25:A/D変換器、26:信号処
理回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ハイブリダイゼーシヨン法を利用する遺伝子
    のスクリーニング方法において、 1) 培地上に形成された遺伝子のクローンの一
    部をフイルター上に移して固定する工程; 2) フイルター上に固定された該遺伝子と放射
    性標識が付与されたプローブとをハイブリダイ
    ズさせる工程; 3) ハイブリダイズ処理が施された該フイルタ
    ーと輝尽性蛍光体を含有する蓄積性蛍光体シー
    トとを一定時間重ね合わせることにより、該フ
    イルター上の放射性標識物質から放出させる放
    射線エネルギーの少なくとも一部を該蓄積性蛍
    光体シートに吸収させたのち、該シートを電磁
    波により励起して該シートに蓄積されている放
    射線エネルギーを輝尽光として放出させ、そし
    てその輝尽光を検出することにより、該フイル
    ター上の放射性標識物質の二次元的な位置情報
    を得る工程; 4) 得られた位置情報に基づいて、培地上のク
    ローンを採取する工程; からなるオートラジオグラフイーによる遺伝子の
    スクリーニング方法。 2 上記遺伝子のスクリーニング方法が、コロニ
    ー・ハイブリダイゼーシヨン法を利用することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のオートラ
    ジオグラフイーによる遺伝子のスクリーニング方
    法。 3 上記遺伝子のスクリーニング方法が、プラー
    ク・ハイブリダイゼーシヨン法を利用することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のオートラ
    ジオグラフイーによる遺伝子のスクリーニング方
    法。 4 上記3)の工程において、蓄積性蛍光体シー
    トの電磁波による励起が、該シートに電磁波を時
    系列的に走査することにより行なわれることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいず
    れかの項記載のオートラジオグラフイーによる遺
    伝子のスクリーニング方法。 5 上記3)の工程において、放射性標識物質の
    二次元的な位置情報を画像として得ることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれ
    かの項記載のオートラジオグラフイーによる遺伝
    子のスクリーニング方法。 6 上記3)の工程において、放射性標識物質の
    二次元的な位置情報を記号および/または数値で
    表示することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    乃至第3項のいずれかの項記載のオートラジオグ
    ラフイーによる遺伝子のスクリーニング方法。 7 上記蓄積性蛍光体シートが、支持体、輝尽性
    蛍光体を結合剤中に分散してなる蛍光体層および
    保護膜を含むものであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項乃至第3項のいずれかの項記載の
    オートラジオグラフイーによる遺伝子のスクリー
    ニング方法。 8 上記遺伝子のスクリーニング方法が、上記
    1)〜4)の工程を繰り返し行なうものであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のオー
    トラジオグラフイーによる遺伝子のスクリーニン
    グ方法。
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