JPH0316355B2 - - Google Patents
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- JPH0316355B2 JPH0316355B2 JP9193282A JP9193282A JPH0316355B2 JP H0316355 B2 JPH0316355 B2 JP H0316355B2 JP 9193282 A JP9193282 A JP 9193282A JP 9193282 A JP9193282 A JP 9193282A JP H0316355 B2 JPH0316355 B2 JP H0316355B2
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- dithiane
- hydroxyphenyl
- formula
- reaction
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- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
Description
本発明は、一般式()
(式中、R1およびR2は互に同一または相異な
つてC1〜4のアルキル基を表わす) で示されるジチアン誘導体、その製造法およびこ
れを有効成分とする有機物質用酸化防止剤に関す
る。 前記一般式()で示されるジチアン誘導体
は、本発明者らによつて初めて合成された文献未
記載の新規化合物である。 従来より、ポリオレフイン、ABS樹脂、ポリ
スチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
物、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアセ
タール、エチレン−プロピレン共重合物などの合
成樹脂、天然ゴムおよびブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、イソプレン−イソブチレン共重合ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレン
−エチレン−プロピレン三元共重合ゴムなどの有
機高分子重合体や、潤滑油、燃料油などの石油製
品、油脂、グリースなどの各種の有機物質は、
熱、光あるいは酸素などにより劣化を受け易く、
かかる劣化を抑制するために、各種の安定剤、た
とえば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフエ
ノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)ベンゼンなどを配合することもよく
知られている。 しかしながら、従来から用いられてきたこれら
安定剤は、熱安定性が十分でなく、高温で長時間
保持された場合に安定化効果が減退し、効果の持
続が十分ではないという問題がある。 本発明者らはかかる問題を解決するために各種
の化合物を合成し、有機物質に対する安定化性能
について検討した結果、前記一般式()で示さ
れるジチアン誘導体が非常にすぐれた性能を有す
ることを見出し、本発明を完成するに至つた。 本発明の一般式()で示されるジチアン誘導
体は、一般式() (式中、R1およびR2は前記と同じ意味を有し、
Xはヒドロキシル基、低級アルコキシル基または
ハロゲン原子を表わす) で示される3−(3,5−ジアルキル−4−ヒド
ロキシフエニル)プロピオン酸類と、化学構造式
つてC1〜4のアルキル基を表わす) で示されるジチアン誘導体、その製造法およびこ
れを有効成分とする有機物質用酸化防止剤に関す
る。 前記一般式()で示されるジチアン誘導体
は、本発明者らによつて初めて合成された文献未
記載の新規化合物である。 従来より、ポリオレフイン、ABS樹脂、ポリ
スチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
物、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアセ
タール、エチレン−プロピレン共重合物などの合
成樹脂、天然ゴムおよびブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、イソプレン−イソブチレン共重合ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレン
−エチレン−プロピレン三元共重合ゴムなどの有
機高分子重合体や、潤滑油、燃料油などの石油製
品、油脂、グリースなどの各種の有機物質は、
熱、光あるいは酸素などにより劣化を受け易く、
かかる劣化を抑制するために、各種の安定剤、た
とえば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフエ
ノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)ベンゼンなどを配合することもよく
知られている。 しかしながら、従来から用いられてきたこれら
安定剤は、熱安定性が十分でなく、高温で長時間
保持された場合に安定化効果が減退し、効果の持
続が十分ではないという問題がある。 本発明者らはかかる問題を解決するために各種
の化合物を合成し、有機物質に対する安定化性能
について検討した結果、前記一般式()で示さ
れるジチアン誘導体が非常にすぐれた性能を有す
ることを見出し、本発明を完成するに至つた。 本発明の一般式()で示されるジチアン誘導
体は、一般式() (式中、R1およびR2は前記と同じ意味を有し、
Xはヒドロキシル基、低級アルコキシル基または
ハロゲン原子を表わす) で示される3−(3,5−ジアルキル−4−ヒド
ロキシフエニル)プロピオン酸類と、化学構造式
【式】で示される1,4−ジチア
ン−2,5−ジオールとを反応させることにより
製造することができる。 ここで、一般式()で示される3−(3,5
−ジアルキル−4−ヒドロキシフエニル)プロピ
オン酸類として具体的には、 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオン酸、 3−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフエニル)プロピオン酸、 3−(3−メチル−5−iso−プロピル−4−ヒ
ドロキシフエニル)プロピオン酸、 3−(3−エチル−5−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフエニル)プロピオン酸、 3−(3,5−ジ−iso−プロピル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオン酸 などの3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオン酸のほか、これらの低級
アルキルエステル、たとえばメチルエステル、エ
チルエステルなど、およびこれらの酸ハライド、
たとえば酸クロライド、酸ブロマイドなどが例示
される。これらのうち酸ハライドは、1,4−ジ
チアン−2,5−ジオールとの反応にあたつて、
反応が低温で実施でき、このため1,4−ジチア
ン−2,5−ジオールの反応過程での熱分解が防
止され、しかも容易に反応する等の点で、好まし
い原料である。 このような酸ハライドは、それぞれの3−(3,
5−ジアルキル−4−ヒドロキシフエニル)プロ
ピオン酸に、ハロゲン化剤、たとえばハロゲン化
チオニル等を反応させる公知の方法で得ることが
できる。 酸ハライドと1,4−ジチアン−2,5−ジオ
ールとの反応において、その反応モル比は、通常
1.8〜3:1、好ましくは1.9〜2.2:1であり、反
応は通常0〜40℃、好ましくは5〜15℃で行なわ
れる。 反応は通常、有機溶媒中で行なわれる。溶媒と
しては、反応に不活性なものであれば特に制限は
なく、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、
クロルベンゼンのような芳香族炭化水素類、n−
ヘキサン、n−ヘプタン、オクタンのような脂肪
族炭化水素類が用いられる。好適にはベンゼン、
トルエン、キシレン、n−ヘキサンであり、最適
にはトルエンである。 この反応においては通常、脱酸剤として第3級
アルキルアミン等のアミンが用いられるが、その
使用量は、酸ハライドに対して通常1〜2モル
倍、好ましくは1.2〜1.5モル倍である。 反応は通常、原料である酸ハライドを有機溶媒
に溶解し、これに、1,4−ジチアン−2,5−
ジオールを溶解してなる有機溶媒溶液を脱酸剤の
存在下に攪拌しながら滴下することにより行なわ
れる。 反応終了後、反応混合物から生成物を分離する
には、たとえば反応混合物にアルカリを加えて中
和し、分液して得られる有機溶媒層を蒸留するこ
とにより行なわれる。 なお、3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオン酸またはその低級アル
キルエステルを原料とする場合、1,4−ジチア
ン−2,5−ジオールとの反応は、それぞれ脱水
反応、エステル交換反応により実施することがで
きる。 かくして製造される本発明のジチアン誘導体と
して代表的なものを例示すれば、次のようなもの
があげられる。 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
エニル)プロピオネート〕、 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオネート〕、 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3−メチル−5−iso−プロピル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオネート〕、 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3−エチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオネート〕、 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3,5−ジ−iso−プロピル−4−ヒドロキシ
フエニル)プロピオネート〕。 かかる本発明の一般式()で示されるジチア
ン誘導体は、ポリオレフイン、ABS樹脂、ポリ
スチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
物、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアセ
タール、エチレン−プロピレン共重合物などの合
成樹脂、天然ゴムおよびブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、イソプレン−イソブチレン共重合ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレン
−エチレン−プロピレン三元共重合ゴムなどの合
成ゴムなどの有機高分子重合体や、潤滑油、燃料
油などの石油製品、油脂、グリースなどの各種の
有機物質、特に有機高分子重合体に対する酸化防
止剤としてすぐれた性能を有するが、その大きな
特徴は、高温度で長時間有機物質中に保持されて
も蒸散性を示さず、有機物質中に留まるため、効
果の持続性にすぐれること、さらには化合物自体
が分子中にイオウ原子を含んでおり、内部相乗作
用を示すため、イオウ系酸化防止剤とフエノール
系酸化防止剤を併用する煩わしさがないというす
ぐれた特性をもつ点にある。 このようなジチアン誘導体の酸化防止剤として
の使用量は、安定化すべき有機物質によつて変化
するが、一般には該有機物質を基準として0.001
〜10重量%あり、多くの場合に約0.01〜5重量%
の範囲である。 本発明のジチアン誘導体は、単独の使用でも有
機物質の安定化に有効であるが、その他の添加
剤、たとえば酸化防止剤、含イオウ化合物、リン
含有化合物、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、
金属石鹸類、顔料、染料、充填剤など、また腐食
防止剤、防錆剤、流動点降下剤、消泡剤、極圧剤
などのような油用添加剤、および金属キレート剤
などをそれぞれの目的に応じて加えることができ
る。もちろんこれらの各種添加剤は、予め本発明
のジチアン誘導体と配合してもよい。 以下、実施例により本発明を説明する。 原料製造例 1 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオン酸メチル292g(1モ
ル)、水600mlおよび苛性ソーダ48g(1.2モル)
を四つ口フラスコに仕込み、1時間加熱還流し、
加水分解させる。次に塩酸で中和し、冷却後、
過、乾燥させると、ほぼ定量的に白色結晶の3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオン酸が得られる。 上記化合物とトルエン400mlおよび塩化チオニ
ル178g(1.5モル)を四つ口フラスコに仕込み、
2時間、約90℃で還流させ、室温まで冷却後、減
圧濃縮すると、褐色固体の3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオン
酸クロライド267g(1モル)が得られた。 実施例 1 1,4−ジチアン−2,5−ジオール22.8g
(0.15モル)とトリエチルアミン40.5g(0.4モル)
を四つ口フラスコに仕込み、300mlのトルエンで
溶解させ、10℃±3℃に保ちながら攪拌する。次
に、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオン酸クロライド89.1g
(0.3モル)をトルエン200mlに溶解した溶液を、
滴下ロートを用いて2時間かけてゆつくり滴下す
る。 その間、四つ口フラスコ内の温度は10℃±3℃
を保つよう氷冷する。滴下後、内温を20℃±3℃
に保ち、攪拌を続けながら反応を完結させる。次
に炭酸水素ナトリウム飽和溶液200mlを加えて中
和し、洗液が中性を示すまで水洗を繰り返す。ト
ルエンを減圧濃縮すると、褐色ガラス状の1,4
−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)
プロピオネート〕95gが得られた(収率94.1%)。
これを化合物−1とする。 マススペクトルは、目的物の親イオンピークに
相当するピークが得られた。 元素分析値 C(%) H(%) S(%) 計算値 67.8 8.4 9.5 (C38H56O6S2) 実測値 67.7 8.7 9.0 赤外スペクトル(nujol)cm-1 3650(O−H)、1720(C=O)、1240(C−
O)、700(C−S) NMRスペクトル(CDCl3) δ 1.42 36H t−C4H9 δ 2.3〜3.4 14H CH2、CH δ 5.1 2H OH δ 7.0 4H ベンゼン環 実施例 2 実施例1における3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオン酸クロ
ライドの代わりに、3−(3−メチル−5−t−
ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオン酸
クロライド76.4g(0.3モル)を用いること以外
は、まつたく実施例1と同様にして、褐色ガラス
状の1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス
〔3−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオネート〕83gが得られた
(収率93.9%)。これを化合物−2とする。 マススペクトルは、目的物の親イオンピークに
相当するピークが得られた。 元素分析値 C(%) H(%) S(%) 計算値 65.3 7.5 10.9 (C32H44O6S2) 実測値 64.9 7.4 11.1 赤外スペクトル(nujol)cm-1 3640(O−H)、1720(C=O)、 1270(C−O)、710(C−S) 実施例 3 下記配合物をミキサーで5分間混和した後180
℃ミキシングロールで溶融混練して得られたコン
パウンドを210℃の熱プレスで厚さ1mmのシート
に成形し、40×40×1mmの試験片を作成した。
150℃のギヤーオーブン中で試験片面積の30%が
脆化するるまでの時間を測定し、熱および酸化安
定性を評価した。その結果を表−1に示す。 <配合> 未安定化ポリプロピレン樹脂 100重量部 ステアリン酸カルシウム 0.1 〃 供試化合物 変量
製造することができる。 ここで、一般式()で示される3−(3,5
−ジアルキル−4−ヒドロキシフエニル)プロピ
オン酸類として具体的には、 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオン酸、 3−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフエニル)プロピオン酸、 3−(3−メチル−5−iso−プロピル−4−ヒ
ドロキシフエニル)プロピオン酸、 3−(3−エチル−5−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフエニル)プロピオン酸、 3−(3,5−ジ−iso−プロピル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオン酸 などの3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオン酸のほか、これらの低級
アルキルエステル、たとえばメチルエステル、エ
チルエステルなど、およびこれらの酸ハライド、
たとえば酸クロライド、酸ブロマイドなどが例示
される。これらのうち酸ハライドは、1,4−ジ
チアン−2,5−ジオールとの反応にあたつて、
反応が低温で実施でき、このため1,4−ジチア
ン−2,5−ジオールの反応過程での熱分解が防
止され、しかも容易に反応する等の点で、好まし
い原料である。 このような酸ハライドは、それぞれの3−(3,
5−ジアルキル−4−ヒドロキシフエニル)プロ
ピオン酸に、ハロゲン化剤、たとえばハロゲン化
チオニル等を反応させる公知の方法で得ることが
できる。 酸ハライドと1,4−ジチアン−2,5−ジオ
ールとの反応において、その反応モル比は、通常
1.8〜3:1、好ましくは1.9〜2.2:1であり、反
応は通常0〜40℃、好ましくは5〜15℃で行なわ
れる。 反応は通常、有機溶媒中で行なわれる。溶媒と
しては、反応に不活性なものであれば特に制限は
なく、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、
クロルベンゼンのような芳香族炭化水素類、n−
ヘキサン、n−ヘプタン、オクタンのような脂肪
族炭化水素類が用いられる。好適にはベンゼン、
トルエン、キシレン、n−ヘキサンであり、最適
にはトルエンである。 この反応においては通常、脱酸剤として第3級
アルキルアミン等のアミンが用いられるが、その
使用量は、酸ハライドに対して通常1〜2モル
倍、好ましくは1.2〜1.5モル倍である。 反応は通常、原料である酸ハライドを有機溶媒
に溶解し、これに、1,4−ジチアン−2,5−
ジオールを溶解してなる有機溶媒溶液を脱酸剤の
存在下に攪拌しながら滴下することにより行なわ
れる。 反応終了後、反応混合物から生成物を分離する
には、たとえば反応混合物にアルカリを加えて中
和し、分液して得られる有機溶媒層を蒸留するこ
とにより行なわれる。 なお、3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオン酸またはその低級アル
キルエステルを原料とする場合、1,4−ジチア
ン−2,5−ジオールとの反応は、それぞれ脱水
反応、エステル交換反応により実施することがで
きる。 かくして製造される本発明のジチアン誘導体と
して代表的なものを例示すれば、次のようなもの
があげられる。 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
エニル)プロピオネート〕、 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオネート〕、 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3−メチル−5−iso−プロピル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオネート〕、 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3−エチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオネート〕、 1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3
−(3,5−ジ−iso−プロピル−4−ヒドロキシ
フエニル)プロピオネート〕。 かかる本発明の一般式()で示されるジチア
ン誘導体は、ポリオレフイン、ABS樹脂、ポリ
スチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
物、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアセ
タール、エチレン−プロピレン共重合物などの合
成樹脂、天然ゴムおよびブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、イソプレン−イソブチレン共重合ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレン
−エチレン−プロピレン三元共重合ゴムなどの合
成ゴムなどの有機高分子重合体や、潤滑油、燃料
油などの石油製品、油脂、グリースなどの各種の
有機物質、特に有機高分子重合体に対する酸化防
止剤としてすぐれた性能を有するが、その大きな
特徴は、高温度で長時間有機物質中に保持されて
も蒸散性を示さず、有機物質中に留まるため、効
果の持続性にすぐれること、さらには化合物自体
が分子中にイオウ原子を含んでおり、内部相乗作
用を示すため、イオウ系酸化防止剤とフエノール
系酸化防止剤を併用する煩わしさがないというす
ぐれた特性をもつ点にある。 このようなジチアン誘導体の酸化防止剤として
の使用量は、安定化すべき有機物質によつて変化
するが、一般には該有機物質を基準として0.001
〜10重量%あり、多くの場合に約0.01〜5重量%
の範囲である。 本発明のジチアン誘導体は、単独の使用でも有
機物質の安定化に有効であるが、その他の添加
剤、たとえば酸化防止剤、含イオウ化合物、リン
含有化合物、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、
金属石鹸類、顔料、染料、充填剤など、また腐食
防止剤、防錆剤、流動点降下剤、消泡剤、極圧剤
などのような油用添加剤、および金属キレート剤
などをそれぞれの目的に応じて加えることができ
る。もちろんこれらの各種添加剤は、予め本発明
のジチアン誘導体と配合してもよい。 以下、実施例により本発明を説明する。 原料製造例 1 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオン酸メチル292g(1モ
ル)、水600mlおよび苛性ソーダ48g(1.2モル)
を四つ口フラスコに仕込み、1時間加熱還流し、
加水分解させる。次に塩酸で中和し、冷却後、
過、乾燥させると、ほぼ定量的に白色結晶の3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオン酸が得られる。 上記化合物とトルエン400mlおよび塩化チオニ
ル178g(1.5モル)を四つ口フラスコに仕込み、
2時間、約90℃で還流させ、室温まで冷却後、減
圧濃縮すると、褐色固体の3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオン
酸クロライド267g(1モル)が得られた。 実施例 1 1,4−ジチアン−2,5−ジオール22.8g
(0.15モル)とトリエチルアミン40.5g(0.4モル)
を四つ口フラスコに仕込み、300mlのトルエンで
溶解させ、10℃±3℃に保ちながら攪拌する。次
に、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオン酸クロライド89.1g
(0.3モル)をトルエン200mlに溶解した溶液を、
滴下ロートを用いて2時間かけてゆつくり滴下す
る。 その間、四つ口フラスコ内の温度は10℃±3℃
を保つよう氷冷する。滴下後、内温を20℃±3℃
に保ち、攪拌を続けながら反応を完結させる。次
に炭酸水素ナトリウム飽和溶液200mlを加えて中
和し、洗液が中性を示すまで水洗を繰り返す。ト
ルエンを減圧濃縮すると、褐色ガラス状の1,4
−ジチアン−2,5−ジイル ビス〔3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)
プロピオネート〕95gが得られた(収率94.1%)。
これを化合物−1とする。 マススペクトルは、目的物の親イオンピークに
相当するピークが得られた。 元素分析値 C(%) H(%) S(%) 計算値 67.8 8.4 9.5 (C38H56O6S2) 実測値 67.7 8.7 9.0 赤外スペクトル(nujol)cm-1 3650(O−H)、1720(C=O)、1240(C−
O)、700(C−S) NMRスペクトル(CDCl3) δ 1.42 36H t−C4H9 δ 2.3〜3.4 14H CH2、CH δ 5.1 2H OH δ 7.0 4H ベンゼン環 実施例 2 実施例1における3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオン酸クロ
ライドの代わりに、3−(3−メチル−5−t−
ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオン酸
クロライド76.4g(0.3モル)を用いること以外
は、まつたく実施例1と同様にして、褐色ガラス
状の1,4−ジチアン−2,5−ジイル ビス
〔3−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオネート〕83gが得られた
(収率93.9%)。これを化合物−2とする。 マススペクトルは、目的物の親イオンピークに
相当するピークが得られた。 元素分析値 C(%) H(%) S(%) 計算値 65.3 7.5 10.9 (C32H44O6S2) 実測値 64.9 7.4 11.1 赤外スペクトル(nujol)cm-1 3640(O−H)、1720(C=O)、 1270(C−O)、710(C−S) 実施例 3 下記配合物をミキサーで5分間混和した後180
℃ミキシングロールで溶融混練して得られたコン
パウンドを210℃の熱プレスで厚さ1mmのシート
に成形し、40×40×1mmの試験片を作成した。
150℃のギヤーオーブン中で試験片面積の30%が
脆化するるまでの時間を測定し、熱および酸化安
定性を評価した。その結果を表−1に示す。 <配合> 未安定化ポリプロピレン樹脂 100重量部 ステアリン酸カルシウム 0.1 〃 供試化合物 変量
【表】
【表】
実施例 4
酸化防止剤を含まない溶液重合法ポリブタジエ
ンゴム(JSR BR−01から酸化防止剤をアセトン
で抽出したゴムを使用した)に、表−2に示す供
試化合物をロール混練したものを供試ゴムとし、
熱および酸化安定性と耐熱変色性の試験を行なつ
た。その結果を表−2に示す。 なお、熱および酸化安定性は、供試ゴムを100
℃ギヤーオーブン中で熱老化させ、15時間毎にゲ
ル分(トルエン不溶分)を測定し、ゲル分が
10wt%になるまでの時間(Gel I.P.とする)で評
価した。 また、耐熱変色性は、100℃ギヤーオーブン中
で15時間、60時間および120時間熱老化後のゴム
色相で評価した。
ンゴム(JSR BR−01から酸化防止剤をアセトン
で抽出したゴムを使用した)に、表−2に示す供
試化合物をロール混練したものを供試ゴムとし、
熱および酸化安定性と耐熱変色性の試験を行なつ
た。その結果を表−2に示す。 なお、熱および酸化安定性は、供試ゴムを100
℃ギヤーオーブン中で熱老化させ、15時間毎にゲ
ル分(トルエン不溶分)を測定し、ゲル分が
10wt%になるまでの時間(Gel I.P.とする)で評
価した。 また、耐熱変色性は、100℃ギヤーオーブン中
で15時間、60時間および120時間熱老化後のゴム
色相で評価した。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1およびR2は互に同一または相異な
つてC1〜4のアルキル基を表わす) で示されるジチアン誘導体。 2 一般式 (式中、R1およびR2は互に同一または相異な
つてC1〜4のアルキル基を表わし、Xはヒドロキシ
ル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を表
わす) で示される3−(3,5−ジアルキル−4−ヒド
ロキシフエニル)プロピオン酸類と1,4−ジチ
アン−2,5−ジオールを反応させることを特徴
とする一般式 (式中、R1およびR2は前記と同じ意味を有す
る) で示されるジチアン誘導体の製造法。 3 一般式 (式中、R1およびR2は互に同一または相異な
つてC1〜4のアルキル基を表わす) で示されるジチアン誘導体を有効成分とする有機
物質用酸化防止剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9193282A JPS58208287A (ja) | 1982-05-28 | 1982-05-28 | ジチアン誘導体、その製造法およびこれを有効成分とする有機物質用酸化防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9193282A JPS58208287A (ja) | 1982-05-28 | 1982-05-28 | ジチアン誘導体、その製造法およびこれを有効成分とする有機物質用酸化防止剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58208287A JPS58208287A (ja) | 1983-12-03 |
| JPH0316355B2 true JPH0316355B2 (ja) | 1991-03-05 |
Family
ID=14040359
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9193282A Granted JPS58208287A (ja) | 1982-05-28 | 1982-05-28 | ジチアン誘導体、その製造法およびこれを有効成分とする有機物質用酸化防止剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58208287A (ja) |
-
1982
- 1982-05-28 JP JP9193282A patent/JPS58208287A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58208287A (ja) | 1983-12-03 |
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