JPH032196B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH032196B2 JPH032196B2 JP6615282A JP6615282A JPH032196B2 JP H032196 B2 JPH032196 B2 JP H032196B2 JP 6615282 A JP6615282 A JP 6615282A JP 6615282 A JP6615282 A JP 6615282A JP H032196 B2 JPH032196 B2 JP H032196B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- adhesion
- chlorinated
- polyolefin
- chlorinated polyolefin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
本発明は新規にして有用なる塗料用樹脂組成物
に関し、その目的とする処は、塗装性を付与すべ
き種々の、表面処理の何ら施されていないフイル
ム、シートないしは成形品などといつた、いわゆ
る未処理のポリオレフイン系基材に対してプライ
マーとしての機能を持つと同時に、ワンコート方
式をも採りうる、付着性および耐溶剤性の良好な
る樹脂組成物を提供するにある。 従来のアルキド、アクリルおよびエポキシ樹脂
などで形成された塗料は、極性が小さい結晶性ポ
リオレフインからなる種々の成形品に対して殆ど
付着性を有しなく、そのために、こうしたポリオ
レフイン系基材への塗装は、プライマーとして、
特にアタクチツク・ポリプロピレンの無水マレイ
ン酸変性物あるいはエチレン−プロピレン共重合
体の無水マレイン酸変性物などを使用することが
提案されているが、これらはいずれも、かかる基
材に対する付着性は良好であるものの、トツプコ
ートとの層間付着性が悪く、しかもクリヤー塗料
として使用された場合には、塗膜が白濁したり、
他方、顔料を含んだエナメル塗料として適用され
る場合には、顔料分散に著しく劣つて塗料の安定
性にも欠けるという問題があつた。 また、塩素化ポリオレフイン自体をプライマー
として用い、トツプコートにアクリル樹脂などを
塗布する方法も知られてはいるが、こうした方法
はトツプコートとの層間付着性、耐溶剤性および
長期に亘る耐久付着性が低下するという欠点があ
る。 さらに、塩素化ポリオレフイン自体をトツプコ
ートとして用いることも知られているが、塗膜の
硬度、耐溶剤性および耐候性が著しく悪くなるの
で、これまた実用性に乏しい。 ポリオレフイン基材に対して長期の付着性ない
しはトツプコートとの層間付着性を保持し、さら
に耐溶剤性や硬度などの塗膜性能をも改良させた
塗料用組成物としては、塩素化ポリオレフインと
アクリル共重合体とからなる樹脂組成物が有効で
はあるが、かかるアクリル共重合体と塩素化ポリ
オレフインとの配合によつて形成される組成物の
場合には、次のような問題が包含されている。 すなわち、塩素化率が50重量%以上ともなる
と、塩素化ポリオレフインとアクリル共重合体と
の相溶性は良くなるものの、形成される塗膜の付
着性および耐溶剤性が低下するために、実用化は
実に困難であるといえよう。一方、付着性を向上
させるためには、塩素化率が50%以下、たとえば
35%近辺の塩素化率をもつて塩素化ポリオレフイ
ンを用いることにより可能ともなるが、他面にお
いて、アクリル共重合体との相溶性が欠如した
り、塗料の安定性が著しく悪くなるなどのため
に、実用に供することは至極困難である。 しかるに、本発明者らは特定の塩素化ポリオレ
フインとアクリル系(共)重合体との相溶性を一
層向上せしめ、と同時にポリオレフイン系基材に
対する付着性をも改善せしめるべく鋭意研究した
結果、(メタ)アクリル酸エステルを必須の成分
とするビニル系単量体を、環化ゴムおよび50%以
下といつた特定の塩素化率をもつた塩素化ポリオ
レフインに対して重合させて得られる、塩素化ポ
リオレフインおよび環化ゴムなる幹ポリマーにグ
ラフト化成分たるビニル系単量体がグラフト化さ
れた、いわばアクリルないしはビニル変性共重合
体なる特定の皮膜形成性高分子結合剤が、著しく
相溶性にすぐれると共に、付着性もまた良好であ
ることを見出して、本発明を完成させるに到つ
た。 すなわち、本発明は(メタ)アクリル酸エステ
ル(a−1)50〜100重量%と、これら(a−1)
と共重合可能な他のビニル系単量体(a−2)0
〜50重量%とからなるビニル系単量体混合物(A)
を、塩素化率が50%以下なる塩素化ポリオレフイ
ン(B)および環化ゴム(C)の存在下に、これらの塩素
化ポリオレフイン(B)および環化ゴム(C)に対して、
上記した(A)、(B)および(C)なる三成分をそれぞれ、
固形分で、(A)/〔(A)+(B)+(C)〕=10〜85重量%、 (B)/〔(A)+(B)+(C)〕=89〜5重量%、および
(C)/〔(A)+(B)+(C)〕=1〜10重量%なる範囲で用
い、重合させて得られるグラフト共重合体を、必
須の皮膜形成性高分子結合剤として含有すること
から成る塗料用樹脂組成物を提供するものであ
る。 ここにおいて、前記した環化ゴム(C)としてはフ
エノールと燐酸とゴム成分とを反応せしめて得ら
れるもので、たとえば「CK−514」(西ドイツ国
ヘキスト社製品)が挙げられる。 また、前記した塩素化ポリオレフイン(B)とはそ
の塩素含有率が50重量%以下なる、好ましくは15
〜40重量%なるポリオレフインを指称するもので
あり、ポリオレフインとして代表的なものにはエ
チレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチル−
1−ペンテン、3−メチル−1−ヘプテンなどの
α−オレフインの単独重合体もしくは共重合体ま
たはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
ブタジエン共重合体、エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体などの如きα−オレフインとその他
のビニル系単量体との共重合体があり、したがつ
て当該塩素化ポリオレフイン(B)としては代表的な
ものには塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レン、塩素化エチレン−プロピレン共重合体また
は塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体などがあ
る。 当該塩素化ポリオレフイン(B)の塩素化率に関し
ては、この塩素化率が50%を越える場合には、ポ
リオレフイン系基材に対する付着性が低下する処
から、この塩素化率の決定はこうした付着性、可
撓性および硬度などの種々の塗膜性能を考慮しつ
つなされるべきであり、好ましくは15〜40%であ
り、このようにして最も均衡のある塗膜性能をも
つた樹脂組成物が得られる。 他方、前記した(メタ)アクリル酸エステル
(a−1)の代表的なものとしては(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸
イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル
または(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが
挙げられるが、これらの使用は1種または2種以
上のいずれでもよく、またこれらに対しては水酸
基、グリシジル基または酸基などの官能基を含有
した単量体を一部併用させても何ら差し支えな
く、かかる官能基含有単量体を共重合させること
は耐溶剤性および顔料分散性などを改良せしめる
上で特に推奨される。 また、当該(メタ)アクリル酸エステル(a−
1)と共重合可能な他のビニル系単量体(a−
2)の代表的なものとしてはスチレンまたはブチ
ル・フマレート、ジメチル・マレートもしくはジ
ブチル・イタコネートなどの如き不飽和二塩基酸
のジエステルなどが挙げられ、これらの単量体は
所望の塗膜性能に応じて適宜用いられるが、その
使用量は単量体総量の50重量%以下とすべきであ
る。 当該(メタ)アクリル酸エステル(a−1)の
使用量としては、これらが50重量%未満の場合に
は得られる塗膜の硬度および耐溶剤性が不十分と
なるので、これら(メタ)アクリル酸エステル
(a−1)の使用量は50重量%以上とすべきであ
り、好ましくは50〜90重量%が適当である。 而して、前記塩素化ポリオレフイン(B)および環
化ゴム(C)に対して前記ビニル系単量体混合物(A)を
重合させるに当つては、これら((A)、(B)および(C)
なる三成分をそれぞれ固形分で、(A)が10〜85重量
%なる範囲で、(B)が89〜5重量%なる範囲で、お
よび(C)が1〜10重量%なる範囲で用いるのがよ
く、好ましくは(A)が49〜80重量%、(B)が50〜12重
量%、および(C)が1〜8重量%なる範囲である。 ここで、ビニル系単量体が10重量%未満である
と塗膜の硬度および耐溶剤性が低下し、逆に、85
重量%を越えるとポリオレフイン素材ないしは基
材に対する付着性が低下するので好ましくなく、
また塩素化ポリオレフインが5重量%未満である
と、この付着性が低下するようになるし、逆に89
重量%を越えると耐候性が低下するようになるの
で好ましくなく、さらに環化ゴムが1重量%未満
である場合には耐溶剤(ガソリン)性が低下する
し、逆に10重量%を越えると塗膜の耐候性が低下
するようになるので、いずれも好ましくないもの
である。 また、こうした重合により前記した如き(メ
タ)アクリル酸エステルを主体とするビニル系単
量体混合物(A)成分が、前記した塩素化ポリオレフ
イン(B)および環化ゴム(C)両成分にグラフト化さ
れ、その結果、良好な相溶性が付与された変性塩
素化ポリオレフインおよび変性環化ゴムの混合物
が得られるが、こうした重合の方法としては、通
常、60〜100℃なる重合温度で、ベンゾイルパー
オキサイドまたはアゾビスイソブチロニトリルな
どのラジカル発生性重合開始剤を用いて溶液重合
せしめるのがよい。 かくして、本発明の組成物は塩素化ポリオレフ
イン(B)および環化ゴム(C)に、アクリル酸エステル
および/またはメタクリル酸エステル(a−1)
を必須の単量体成分とし、あるいはこれら(a−
1)なる単量体と共重合性を有する他のビニル系
単量体(a−2)をも、全単量体混合物(A)総量の
50重量%以下なる範囲で併用して、さらに必要に
応じて、前記した如き官能基含有単量体をも全単
量体混合物(A)総量の20重量%以下なる範囲で併用
して、さらに必要に応じて、前記した如き官能基
含有量体をも全単量体混合物(A)総量の20重量%以
下なる範囲で併用して重合させて得られる、特に
ポリオレフイン系素材に対する付着性のすぐれ
た、いわゆる変性塩素化ポリオレフインと変性環
化ゴムとの混合物を必須の構成成分とするもので
あるが、この付着性を一層強化させるために、未
変性の塩素化ポリオレフインを本発明組成物に添
加させてもよい。 かくして得られる本発明組成物は長期に亘る付
着性と、トツプコートとの層間付着性とかの広い
意味での付着性にすぐれるほか、耐溶剤性にもす
ぐれた塗膜性能をもつた硬化塗膜を与えるもので
あり、フイルムやシートなどをはじめとする各種
の成形品の如き各種のポリオレフイン系素材や基
材に広範囲に適用でき、たとえばポリオレフイン
成形品に対する塗装におけるプライマーとして用
いてもよいし、また種々の構造体、構造物に対す
るトツプコートとして用いてもよいし、さらには
印刷インキ用バインダーとして利用することもで
きるが、とりわけポリオレフインを素材とした各
種の成形品、構造体および構造物品に有用であ
る。 かくて、本発明組成物はエチレン、プロピレ
ン、1−ブテンもしくは3−メチル−1−ヘプテ
ンなどのα−オレフインの単独重合体または共重
合体の成形品、構造体あるいは構造物品などへの
塗料として適用でき、とくに酸化チタン、タルク
またはシリカなどの充填剤が配合されたポリオレ
フイン成形品に対してすぐれた付着性を示すもの
であり、クリヤー塗料として、あるいは顔料やレ
ベリング剤などの公知慣用の添加剤成分を配合さ
せた形でエナメル塗料として使用してもよいこと
は勿論である。 次に、本発明を実施例および比較例により具体
的に説明するが、以下において部および%は特に
断りのない限りは、すべて重量基準であるものと
する。 実施例 1 撹拌機および冷却器を備えた反応器に、「ハー
ドレン14LLB」(東洋化成工業(株)製の塩素化ポリ
プロピレン;塩素化率=28%、不揮発分=30%)
の50g、「CK−514」(西ドイツ国ヘキススト社製
の環化ゴム)の10gおよびトルエンの80gを供給
して反応器温度を80℃にし、そこへメタクリル酸
メチルの60gとメタクリル酸イソブチルの15gと
の単量体混合物、ベンゾイルパーオキサイド(以
下、これをBPOと略記する。)の0.4gおよびアゾ
ビスイソブチロニトリル(以下、これをABINと
略記する。)の0.4gを35gのトルエンに溶解させ
た溶解物を3時間に亘つて滴下し、さらに同温度
に12時間保持したのち、固形分含量有率(不揮発
分)が40.3%なる。アクリル系単量体で変性され
た塩素化ポリプロピレンとこの単量体で変性され
た環化ゴムとの混合物を得た。 次いで、この変性樹脂混合物の100部に「アル
ペースト1109MA」(東洋アルミニウム(株)製品)
の6.8部を配合したのち、シンナーにより岩田カ
ツプで15秒となるように粘度調節を行つて得られ
た塗料を「ノーブレンBC3B」(三菱油化(株)製ポ
リプロピレン)から製した厚さ3mmのシートにス
プレー塗装し、しかるのち60℃で30分間強制乾燥
せしめた。 かくして得られた塗膜はメタリツク感を有し、
付着性も良好で、耐溶剤(ガソリン)性も良好
で、さらに6ケ月放置後のゴバン目テスト(耐久
性)の結果も良好であつた。これらの結果は第1
表に示す。 実施例 2 メタクリル酸イソブチルの代りに、同量のメタ
クリル酸シクロヘキシルを用いた以外は、実施例
1と同様にして不揮発分が40.5%なる、それぞれ
アクリル系単量体で変性された塩素化ポリプロピ
レンと環化ゴムとの混合物を得た。 以後も、実施例1と同様の操作を繰り返して塗
料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、初期付着性および耐久付
着性ならびに耐ガソリン性および耐アルコール性
の性能評価試験を行つたが、それらの結果はまと
めて第1表に示す。 実施例 3 「CK−514」、メタクリル酸メチル、BPOおよ
びABINの量をそれぞれ5g、58.5g、0.3gおよ
び0.5gに変更し、かつ、1.5gの無水マレイン酸
をも用いるように変更させた以外は、実施例1と
同様にして不揮発分が40.5%なる、それぞれビニ
ル系単量体で変性された塩素化ポリプロピレンと
環化ゴムとの混合物を得た。 以後も、実施例1と同様の操作を繰り返して塗
料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、初期付着性および耐久付
着性ならびに耐ガソリン性および耐アルコール性
の性能評価試験を行つたが、それらの結果は第1
表にまとめて示す。 比較例 1 実施例1と同様の反応器に、「スーパークロン
507」(山陽国策パルプ(株)製の塩素化ポリプロピレ
ン;塩素化率=66%、不揮発分=40%)の37.5g
およびトルエンの97.5gを入れ、器内温度を80℃
にし、そこへメタクリル酸メチルの60g、メタク
リル酸シクロヘキシルの25gおよびトルエンの30
gに、BPOの0.35gおよびABINの0.3gを溶解
させた溶解物を3時間に亘つて滴下し、さらに同
温度に12時間保持させて不揮発分が40.5%なるア
クリル系単量体で変性された塩素化ポリプロピレ
ンを得た。 以後は、この変性物を用いて実施例1と同様に
して塗料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、初期付着性および耐久付
着性ならびに耐ガソリン性および耐アルコール性
の性能評価試験を行つたが、それらの結果はまと
めて第1表に示す。
に関し、その目的とする処は、塗装性を付与すべ
き種々の、表面処理の何ら施されていないフイル
ム、シートないしは成形品などといつた、いわゆ
る未処理のポリオレフイン系基材に対してプライ
マーとしての機能を持つと同時に、ワンコート方
式をも採りうる、付着性および耐溶剤性の良好な
る樹脂組成物を提供するにある。 従来のアルキド、アクリルおよびエポキシ樹脂
などで形成された塗料は、極性が小さい結晶性ポ
リオレフインからなる種々の成形品に対して殆ど
付着性を有しなく、そのために、こうしたポリオ
レフイン系基材への塗装は、プライマーとして、
特にアタクチツク・ポリプロピレンの無水マレイ
ン酸変性物あるいはエチレン−プロピレン共重合
体の無水マレイン酸変性物などを使用することが
提案されているが、これらはいずれも、かかる基
材に対する付着性は良好であるものの、トツプコ
ートとの層間付着性が悪く、しかもクリヤー塗料
として使用された場合には、塗膜が白濁したり、
他方、顔料を含んだエナメル塗料として適用され
る場合には、顔料分散に著しく劣つて塗料の安定
性にも欠けるという問題があつた。 また、塩素化ポリオレフイン自体をプライマー
として用い、トツプコートにアクリル樹脂などを
塗布する方法も知られてはいるが、こうした方法
はトツプコートとの層間付着性、耐溶剤性および
長期に亘る耐久付着性が低下するという欠点があ
る。 さらに、塩素化ポリオレフイン自体をトツプコ
ートとして用いることも知られているが、塗膜の
硬度、耐溶剤性および耐候性が著しく悪くなるの
で、これまた実用性に乏しい。 ポリオレフイン基材に対して長期の付着性ない
しはトツプコートとの層間付着性を保持し、さら
に耐溶剤性や硬度などの塗膜性能をも改良させた
塗料用組成物としては、塩素化ポリオレフインと
アクリル共重合体とからなる樹脂組成物が有効で
はあるが、かかるアクリル共重合体と塩素化ポリ
オレフインとの配合によつて形成される組成物の
場合には、次のような問題が包含されている。 すなわち、塩素化率が50重量%以上ともなる
と、塩素化ポリオレフインとアクリル共重合体と
の相溶性は良くなるものの、形成される塗膜の付
着性および耐溶剤性が低下するために、実用化は
実に困難であるといえよう。一方、付着性を向上
させるためには、塩素化率が50%以下、たとえば
35%近辺の塩素化率をもつて塩素化ポリオレフイ
ンを用いることにより可能ともなるが、他面にお
いて、アクリル共重合体との相溶性が欠如した
り、塗料の安定性が著しく悪くなるなどのため
に、実用に供することは至極困難である。 しかるに、本発明者らは特定の塩素化ポリオレ
フインとアクリル系(共)重合体との相溶性を一
層向上せしめ、と同時にポリオレフイン系基材に
対する付着性をも改善せしめるべく鋭意研究した
結果、(メタ)アクリル酸エステルを必須の成分
とするビニル系単量体を、環化ゴムおよび50%以
下といつた特定の塩素化率をもつた塩素化ポリオ
レフインに対して重合させて得られる、塩素化ポ
リオレフインおよび環化ゴムなる幹ポリマーにグ
ラフト化成分たるビニル系単量体がグラフト化さ
れた、いわばアクリルないしはビニル変性共重合
体なる特定の皮膜形成性高分子結合剤が、著しく
相溶性にすぐれると共に、付着性もまた良好であ
ることを見出して、本発明を完成させるに到つ
た。 すなわち、本発明は(メタ)アクリル酸エステ
ル(a−1)50〜100重量%と、これら(a−1)
と共重合可能な他のビニル系単量体(a−2)0
〜50重量%とからなるビニル系単量体混合物(A)
を、塩素化率が50%以下なる塩素化ポリオレフイ
ン(B)および環化ゴム(C)の存在下に、これらの塩素
化ポリオレフイン(B)および環化ゴム(C)に対して、
上記した(A)、(B)および(C)なる三成分をそれぞれ、
固形分で、(A)/〔(A)+(B)+(C)〕=10〜85重量%、 (B)/〔(A)+(B)+(C)〕=89〜5重量%、および
(C)/〔(A)+(B)+(C)〕=1〜10重量%なる範囲で用
い、重合させて得られるグラフト共重合体を、必
須の皮膜形成性高分子結合剤として含有すること
から成る塗料用樹脂組成物を提供するものであ
る。 ここにおいて、前記した環化ゴム(C)としてはフ
エノールと燐酸とゴム成分とを反応せしめて得ら
れるもので、たとえば「CK−514」(西ドイツ国
ヘキスト社製品)が挙げられる。 また、前記した塩素化ポリオレフイン(B)とはそ
の塩素含有率が50重量%以下なる、好ましくは15
〜40重量%なるポリオレフインを指称するもので
あり、ポリオレフインとして代表的なものにはエ
チレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチル−
1−ペンテン、3−メチル−1−ヘプテンなどの
α−オレフインの単独重合体もしくは共重合体ま
たはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
ブタジエン共重合体、エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体などの如きα−オレフインとその他
のビニル系単量体との共重合体があり、したがつ
て当該塩素化ポリオレフイン(B)としては代表的な
ものには塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レン、塩素化エチレン−プロピレン共重合体また
は塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体などがあ
る。 当該塩素化ポリオレフイン(B)の塩素化率に関し
ては、この塩素化率が50%を越える場合には、ポ
リオレフイン系基材に対する付着性が低下する処
から、この塩素化率の決定はこうした付着性、可
撓性および硬度などの種々の塗膜性能を考慮しつ
つなされるべきであり、好ましくは15〜40%であ
り、このようにして最も均衡のある塗膜性能をも
つた樹脂組成物が得られる。 他方、前記した(メタ)アクリル酸エステル
(a−1)の代表的なものとしては(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸
イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル
または(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが
挙げられるが、これらの使用は1種または2種以
上のいずれでもよく、またこれらに対しては水酸
基、グリシジル基または酸基などの官能基を含有
した単量体を一部併用させても何ら差し支えな
く、かかる官能基含有単量体を共重合させること
は耐溶剤性および顔料分散性などを改良せしめる
上で特に推奨される。 また、当該(メタ)アクリル酸エステル(a−
1)と共重合可能な他のビニル系単量体(a−
2)の代表的なものとしてはスチレンまたはブチ
ル・フマレート、ジメチル・マレートもしくはジ
ブチル・イタコネートなどの如き不飽和二塩基酸
のジエステルなどが挙げられ、これらの単量体は
所望の塗膜性能に応じて適宜用いられるが、その
使用量は単量体総量の50重量%以下とすべきであ
る。 当該(メタ)アクリル酸エステル(a−1)の
使用量としては、これらが50重量%未満の場合に
は得られる塗膜の硬度および耐溶剤性が不十分と
なるので、これら(メタ)アクリル酸エステル
(a−1)の使用量は50重量%以上とすべきであ
り、好ましくは50〜90重量%が適当である。 而して、前記塩素化ポリオレフイン(B)および環
化ゴム(C)に対して前記ビニル系単量体混合物(A)を
重合させるに当つては、これら((A)、(B)および(C)
なる三成分をそれぞれ固形分で、(A)が10〜85重量
%なる範囲で、(B)が89〜5重量%なる範囲で、お
よび(C)が1〜10重量%なる範囲で用いるのがよ
く、好ましくは(A)が49〜80重量%、(B)が50〜12重
量%、および(C)が1〜8重量%なる範囲である。 ここで、ビニル系単量体が10重量%未満である
と塗膜の硬度および耐溶剤性が低下し、逆に、85
重量%を越えるとポリオレフイン素材ないしは基
材に対する付着性が低下するので好ましくなく、
また塩素化ポリオレフインが5重量%未満である
と、この付着性が低下するようになるし、逆に89
重量%を越えると耐候性が低下するようになるの
で好ましくなく、さらに環化ゴムが1重量%未満
である場合には耐溶剤(ガソリン)性が低下する
し、逆に10重量%を越えると塗膜の耐候性が低下
するようになるので、いずれも好ましくないもの
である。 また、こうした重合により前記した如き(メ
タ)アクリル酸エステルを主体とするビニル系単
量体混合物(A)成分が、前記した塩素化ポリオレフ
イン(B)および環化ゴム(C)両成分にグラフト化さ
れ、その結果、良好な相溶性が付与された変性塩
素化ポリオレフインおよび変性環化ゴムの混合物
が得られるが、こうした重合の方法としては、通
常、60〜100℃なる重合温度で、ベンゾイルパー
オキサイドまたはアゾビスイソブチロニトリルな
どのラジカル発生性重合開始剤を用いて溶液重合
せしめるのがよい。 かくして、本発明の組成物は塩素化ポリオレフ
イン(B)および環化ゴム(C)に、アクリル酸エステル
および/またはメタクリル酸エステル(a−1)
を必須の単量体成分とし、あるいはこれら(a−
1)なる単量体と共重合性を有する他のビニル系
単量体(a−2)をも、全単量体混合物(A)総量の
50重量%以下なる範囲で併用して、さらに必要に
応じて、前記した如き官能基含有単量体をも全単
量体混合物(A)総量の20重量%以下なる範囲で併用
して、さらに必要に応じて、前記した如き官能基
含有量体をも全単量体混合物(A)総量の20重量%以
下なる範囲で併用して重合させて得られる、特に
ポリオレフイン系素材に対する付着性のすぐれ
た、いわゆる変性塩素化ポリオレフインと変性環
化ゴムとの混合物を必須の構成成分とするもので
あるが、この付着性を一層強化させるために、未
変性の塩素化ポリオレフインを本発明組成物に添
加させてもよい。 かくして得られる本発明組成物は長期に亘る付
着性と、トツプコートとの層間付着性とかの広い
意味での付着性にすぐれるほか、耐溶剤性にもす
ぐれた塗膜性能をもつた硬化塗膜を与えるもので
あり、フイルムやシートなどをはじめとする各種
の成形品の如き各種のポリオレフイン系素材や基
材に広範囲に適用でき、たとえばポリオレフイン
成形品に対する塗装におけるプライマーとして用
いてもよいし、また種々の構造体、構造物に対す
るトツプコートとして用いてもよいし、さらには
印刷インキ用バインダーとして利用することもで
きるが、とりわけポリオレフインを素材とした各
種の成形品、構造体および構造物品に有用であ
る。 かくて、本発明組成物はエチレン、プロピレ
ン、1−ブテンもしくは3−メチル−1−ヘプテ
ンなどのα−オレフインの単独重合体または共重
合体の成形品、構造体あるいは構造物品などへの
塗料として適用でき、とくに酸化チタン、タルク
またはシリカなどの充填剤が配合されたポリオレ
フイン成形品に対してすぐれた付着性を示すもの
であり、クリヤー塗料として、あるいは顔料やレ
ベリング剤などの公知慣用の添加剤成分を配合さ
せた形でエナメル塗料として使用してもよいこと
は勿論である。 次に、本発明を実施例および比較例により具体
的に説明するが、以下において部および%は特に
断りのない限りは、すべて重量基準であるものと
する。 実施例 1 撹拌機および冷却器を備えた反応器に、「ハー
ドレン14LLB」(東洋化成工業(株)製の塩素化ポリ
プロピレン;塩素化率=28%、不揮発分=30%)
の50g、「CK−514」(西ドイツ国ヘキススト社製
の環化ゴム)の10gおよびトルエンの80gを供給
して反応器温度を80℃にし、そこへメタクリル酸
メチルの60gとメタクリル酸イソブチルの15gと
の単量体混合物、ベンゾイルパーオキサイド(以
下、これをBPOと略記する。)の0.4gおよびアゾ
ビスイソブチロニトリル(以下、これをABINと
略記する。)の0.4gを35gのトルエンに溶解させ
た溶解物を3時間に亘つて滴下し、さらに同温度
に12時間保持したのち、固形分含量有率(不揮発
分)が40.3%なる。アクリル系単量体で変性され
た塩素化ポリプロピレンとこの単量体で変性され
た環化ゴムとの混合物を得た。 次いで、この変性樹脂混合物の100部に「アル
ペースト1109MA」(東洋アルミニウム(株)製品)
の6.8部を配合したのち、シンナーにより岩田カ
ツプで15秒となるように粘度調節を行つて得られ
た塗料を「ノーブレンBC3B」(三菱油化(株)製ポ
リプロピレン)から製した厚さ3mmのシートにス
プレー塗装し、しかるのち60℃で30分間強制乾燥
せしめた。 かくして得られた塗膜はメタリツク感を有し、
付着性も良好で、耐溶剤(ガソリン)性も良好
で、さらに6ケ月放置後のゴバン目テスト(耐久
性)の結果も良好であつた。これらの結果は第1
表に示す。 実施例 2 メタクリル酸イソブチルの代りに、同量のメタ
クリル酸シクロヘキシルを用いた以外は、実施例
1と同様にして不揮発分が40.5%なる、それぞれ
アクリル系単量体で変性された塩素化ポリプロピ
レンと環化ゴムとの混合物を得た。 以後も、実施例1と同様の操作を繰り返して塗
料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、初期付着性および耐久付
着性ならびに耐ガソリン性および耐アルコール性
の性能評価試験を行つたが、それらの結果はまと
めて第1表に示す。 実施例 3 「CK−514」、メタクリル酸メチル、BPOおよ
びABINの量をそれぞれ5g、58.5g、0.3gおよ
び0.5gに変更し、かつ、1.5gの無水マレイン酸
をも用いるように変更させた以外は、実施例1と
同様にして不揮発分が40.5%なる、それぞれビニ
ル系単量体で変性された塩素化ポリプロピレンと
環化ゴムとの混合物を得た。 以後も、実施例1と同様の操作を繰り返して塗
料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、初期付着性および耐久付
着性ならびに耐ガソリン性および耐アルコール性
の性能評価試験を行つたが、それらの結果は第1
表にまとめて示す。 比較例 1 実施例1と同様の反応器に、「スーパークロン
507」(山陽国策パルプ(株)製の塩素化ポリプロピレ
ン;塩素化率=66%、不揮発分=40%)の37.5g
およびトルエンの97.5gを入れ、器内温度を80℃
にし、そこへメタクリル酸メチルの60g、メタク
リル酸シクロヘキシルの25gおよびトルエンの30
gに、BPOの0.35gおよびABINの0.3gを溶解
させた溶解物を3時間に亘つて滴下し、さらに同
温度に12時間保持させて不揮発分が40.5%なるア
クリル系単量体で変性された塩素化ポリプロピレ
ンを得た。 以後は、この変性物を用いて実施例1と同様に
して塗料化し、次いで塗膜を得た。 この塗膜についても、初期付着性および耐久付
着性ならびに耐ガソリン性および耐アルコール性
の性能評価試験を行つたが、それらの結果はまと
めて第1表に示す。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (A)アクリル酸エステルおよび/またはメタク
リル酸エステル(a−1)の50〜100重量%と、
これら上記(a−1)と共重合可能な他のビニル
系単量体(a−2)の0〜50重量%とからなるビ
ニル系単量体混合物を、(B)塩素化率が50重量%以
下なる塩素化ポリオレフインおよび(C)環化ゴムの
存在下に、これらの塩素化ポリオレフイン(B)およ
び環化ゴム(C)に対して、上記した(A)、(B)および(C)
なる三成分をそれぞれ、固形分で、(A)が10〜80重
量%、 (B)が89〜5重量%、および (C)が1〜10重量% なる範囲で用い重合させて得られるグラフト共重
合体を、皮膜形成性高分子結合剤として含有する
ことを特徴とする、塗料用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6615282A JPS58183718A (ja) | 1982-04-20 | 1982-04-20 | 塗料用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6615282A JPS58183718A (ja) | 1982-04-20 | 1982-04-20 | 塗料用樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58183718A JPS58183718A (ja) | 1983-10-27 |
| JPH032196B2 true JPH032196B2 (ja) | 1991-01-14 |
Family
ID=13307602
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6615282A Granted JPS58183718A (ja) | 1982-04-20 | 1982-04-20 | 塗料用樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58183718A (ja) |
-
1982
- 1982-04-20 JP JP6615282A patent/JPS58183718A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58183718A (ja) | 1983-10-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4225318B2 (ja) | アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂、その製造方法、及びそれを含むポリオレフィン素材用塗料組成物 | |
| JPH0521948B2 (ja) | ||
| JPS5817174A (ja) | 塗料用樹脂組成物 | |
| JPS5927968A (ja) | 塗料用樹脂組成物 | |
| JPH032916B2 (ja) | ||
| JPS6324628B2 (ja) | ||
| JPS5871966A (ja) | 被覆用組成物 | |
| JPH032196B2 (ja) | ||
| JPH0369951B2 (ja) | ||
| JP3523282B2 (ja) | 塗料用樹脂 | |
| JPS5953305B2 (ja) | 塗料用樹脂組成物 | |
| JPH0373594B2 (ja) | ||
| JPH0257590B2 (ja) | ||
| JP3685280B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
| JPH0237951B2 (ja) | ||
| JPS58173113A (ja) | 塗料用樹脂組成物 | |
| JP3523281B2 (ja) | 塗料用樹脂 | |
| JP3468896B2 (ja) | 変性ポリオレフィン溶液又は分散液の安定化法 | |
| JP3733612B2 (ja) | 塗料用樹脂組成物 | |
| JPS5880356A (ja) | 被覆用組成物 | |
| JPH0362190B2 (ja) | ||
| JP4572723B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂用コーティング組成物 | |
| JPH0318657B2 (ja) | ||
| JPH0420017B2 (ja) | ||
| JPS6411075B2 (ja) |