JPH0330628B2 - - Google Patents
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- JPH0330628B2 JPH0330628B2 JP58064872A JP6487283A JPH0330628B2 JP H0330628 B2 JPH0330628 B2 JP H0330628B2 JP 58064872 A JP58064872 A JP 58064872A JP 6487283 A JP6487283 A JP 6487283A JP H0330628 B2 JPH0330628 B2 JP H0330628B2
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- polyacetal
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Description
本発明は、新規なポリアセタール組成物に関す
るものであり、特に従来にない優れた衝撃特性を
有するポリアセタール組成物に関するものであ
る。 ポリアセタールの衝撃特性を改良する試みは従
来より数多くなされている。例えば、特公昭45−
18023号公報においてはいわゆるアイオノマーの
添加が、特公昭45−26231号公報においては、エ
チレン−アクリル酸共重合体の添加が、特公昭50
−33095号公報においては脂肪族ポリエーテルの
添加が提案されている。 結晶性重合体であるポリアセタールと、これら
の公報に提案されている非晶性重合体とは容易に
混合・溶解されず、両者の均一な組成物をつくる
ことは著しく困難である。このためこれらの公報
において提案されている組成物では衝撃特性の改
良が十分ではなく、成形品の外観も不良である。 不均一混合・溶解を改良するために特公昭47−
19425号公報においては、遊離のアミノ基含有の
トリオキサンコポリマーとイソシアネート基含有
ポリエーテルとを反応させることが述べられてい
る。この方法では重合体中のニトロ基をアミノ基
に還元することが必要であり、還元操作中に重合
体は激しく分解する欠陥を有している。 又、特開昭54−155248号公報においては、エラ
ストマーと加工助剤であるセグメント化ポリエス
テル、ポリウレタンとをポリオキシメチレンに添
加することが提案されている。この方法を採用す
ることによつて、衝撃値は改良されるものの、成
形品の外観は依然として不良である。これは加工
助剤たるセグメント化ポリエステル、ポリウレタ
ンを用いてもエラストマーとポリオキシメチレン
との均一混合・溶解が不十分であることに起因す
るものである。又、この組成に基づく成形品は、
セグメント化ポリエステル、ポリウレタンの添加
により強度・剛性が大きく低下している。強度・
剛性の低下は後ほどの比較例で明白となる。ポリ
アセタールは、バランスのとれた物性を有するこ
とにより、エンジニアリングプラスチツクスとし
て重用されている。この発明の組成物の様に、強
度・剛性を犠性にしてまでも、衝撃特性を向上さ
せようとする試みは必ずしも有利な方向とは言い
難い。 本発明者らは、ポリアセタールの衝撃特性を向
上させる方法について広範に検討した結果、ある
特定のエラストマーと、アセタールブロツク共重
合体とを添加してなるポリアセタール組成物が抜
群の衝撃特性を有することを見いだし、本発明を
完成するに至つた。しかもこの組成物には、高い
強度・剛性が維持されており、この組成物は高度
にバランスのとれた組成物と呼ばれるに似合しい
ものである。 即ち本発明は、−120℃〜+40℃の二次転移温度
を有し、数平均分子量が10000〜500000の間にあ
るエラストマーと、線状重合体の主鎖中に、−120
℃〜+40℃の二次転移温度を有するエラストマー
が挿入された構造を有し、数平均分子量が10000
〜500000の間にある、アセタールポリマー成分と
エラストマー成分とから構成されるアセタールブ
ロツク共重合体と、ポリアセタールとからなる衝
撃特性に優れたポリアセタール組成物に関するも
のである。 本発明のポリアセタール組成物は、アイゾツト
衝撃値(ノツチ付き)8〜90Kg・cm/cmの値を有
し従来にない優れた衝撃特性を有している。 ポリアセタールは、エンジニアリングプラスチ
ツクスとして、近年需用がますます増大してお
り、ポリアセタールの衝撃特性の向上は大きな工
業的意義を持つものである。 次に本発明のポリアセタール組成物を詳細に説
明する。 本発明において母材として用いられるポリアセ
タールには、ポリアセタール単独重合体とポリア
セタール共重合体とが含まれる。 ポリアセタール単独重合体とは、オキシメチレ
ン単位(―CH2O)―の繰り返しよりなる重合体であ
り、ホルムアルデヒド、トリオキサン単独重合さ
せることによつて得られる。 ポリアセタール共重合体とは、オキシメチレン
単位よりなる連鎖中に、オキシアルキレン単位 (R0:水素、アルキル基、アリール基より選
ばれ、各々同一であつても異なつていても良い。
m=2〜6)がランダムに挿入された構造を有す
る重合体である。 ポリアセタール共重合体のオキシアルキレン単
位の挿入率は、オキシメチレン単位100モルに対
して0.05〜50モル、より好ましくは0.1〜20モル
である。 オキシアルキレン単位の例としては、オキシエ
チレン単位、オキシプロピレン単位、オキシトリ
メチレン単位、オキシテトラメチレン単位、オキ
シブチレン単位、オキシフエニルエチレン単位等
がある。 これらのオキシアルキレン単位の中でも、ポリ
アセタール組成物の物性を向上させる観点より、
オキシエチレン単位〔―(CH2)2O〕―及びオキシテ
トラメチレン単位〔―(CH2)4O〕―が特に好まし
い。 ポリアセタール共重合体は、ホルムアルデヒ
ド、トリオキサン、ポリオキシメチレンと、環状
エーテル、環状ホルマールとを共重合もしくは反
応させることによつて得られる。 ポリアセタール単独重合体、ポリアセタール共
重合体は重合・反応後、重合体末端を安定な基に
変換後、母材として添加に供される。 本発明では、エラストマー及びアセタール成分
とエラストマー成分とから構成されるアセタール
ブロツク共重合体とが、母材のポリアセタールに
添加される。又、添加されるべきエラストマーと
アセタールブロツク共重合体中のエラストマー成
分とは、同一の構造を有していても、あるいは全
く異なつた構造を有していても良い。 本発明で用いることのできるエラストマーもし
くはエラストマー成分は、−120℃〜+40℃の二次
転移温度(ガラス転移温度、Tg)を有するもの
である。 ここでエラストマー・エラストマー成分とは、
熱可塑性の重合体であり、無定形であり二次転移
温度の低いセグメント(ソフトセグメント)と熱
可逆的な架橋・結合構造をつくるセグメント(ハ
ードセグメント)の共重合体である。 エラストマーもしくはエラストマー成分の数平
均分子量は10000ないし500000の間で設定される。
数平均分子量が低すぎると、衝撃特性の改良が十
分でなく、逆に高すぎると母材であるポリアセタ
ールとの均一混合・溶解がむずかしくなる。 本発明のエラストマーもしくはエラストマー成
分の第1の例は、ポリスチレン系エラストマーで
あり、ポリスチレンをハードセグメントとするも
のである。ポリスチレンと組み合わされるべきソ
フトセグメントには、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン等のジエン系、水素添加ポリブタジエン、
水素添加ポリイソプレン等の水素添加ジエン系が
ある。これらのポリスチレン系エラストマーの中
でも特にポリスチレン−ポリブタジエンブロツク
コポリマー及びポリスチレン−水素添加ポリブタ
ジエンブロツクコポリマーが好ましい。 エラストマーもしくはエラストマー成分の第2
の例は、ポリエステル系エラストマーであり、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、変性ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン・ブチレンテレフタレート等のポリエ
ステルをハードセグメントとするものである。ポ
リエステルと組み合わされるべきソフトセグメン
トには、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール等のポリエーテルがある。こ
れらのポリエステル系エラストマーの中でも特に
ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレ
ングリコールブロツクコポリマー、ポリエチレ
ン・ブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレ
ングリコールブロツクコポリマーが好ましい。 エラストマーもしくはエラストマー成分の第3
の例は、ポリアミド系エラストマーであり、ナイ
ロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10等のポ
リアミドをハードセグメントとするものである。
ポリアミドと組み合わされるべきソフトセグメン
トには、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール等のポリエーテル、ポリエチ
レンアジペート、ポリブチレンサクシネート等の
ポリエステルがある。これらのポリアミド系エラ
ストマーの中でも特にナイロン6−ポリプロピレ
ングリコールブロツクコポリマー、ナイロン6−
ポリテトラメチレングリコールブロツクコポリマ
ーが好ましい。 エラストマーもしくはエラストマー成分の第4
の例は、ポリウレタンエラストマーであり、ウレ
タンをハードセグメントとするものである。 ここでウレタンは、4,4′−ジフエニルメタン
ジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート等のジイソシアネートとエ
チレングリコール、テトラメチレングリコール等
のグリコールとを反応させることによつて得られ
る。ウレタンと組み合わされるべきソフトセグメ
ントにはポリエチレンアジペート、ポリブチレン
アジペート等のポリエステルジオール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル等のポリエーテルジオールがある。 これらのポリウレタン系エラストマーの中でも
特に4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネー
ト、テトラメチレングリコール及びポリテトラメ
チレングリコールより合成されたポリウレタンが
好ましい。 次に本発明で用いられるアセタールブロツク共
重合体とは、線状重合体の主鎖中に、−120℃〜+
40℃の二次転移温度を有するエラストマーが挿入
された重合体であり、アセタールポリマー成分(A)
とエラストマー成分(B)とのA−B−Aタイプのト
リブロツク共重合体である。 アセタールポリマー成分には、アセタールホモ
ポリマー成分とアセタールコポリマー成分とが含
まれる。 アセタールホモポリマー成分とは、オキシメチ
レン単位(―CH2O)―の繰り返しよりなる重合体成
分である。 アセタールコポリマー成分とは、オキシメチレ
ン単位よりなる連鎖中に、オキシアルキレン単位 (R′0:水素、アルキル基、アリール基より選
ばれ、各々同一であつても異なつていても良い。
m′=2〜6)がランダムに挿入された構造を有
する重合体成分である。 アセタールコポリマー成分中のオキシアルキレ
ン単位の挿入率は、オキシメチレン単位100モル
に対して、0.05〜70モル、より好ましくは0.1〜
30モルである。 オキシアルキレン単位の例としては、オキシエ
チレン単位、オキシプロピレン単位、オキシトリ
メチレン単位、オキシテトラメチレン単位、オキ
シブチレン単位、オキシフエニルエチレン単位等
がある。 線状重合体の主鎖中に挿入されるべきエラスト
マー成分には前述の如き重合体がある。 又、本発明のアセタールブロツク共重合体は、
重合体の末端に、水酸基、アミノ基、カルボキシ
ル基よりなる群から選ばれた2つの官能基を有す
るテレキリツク・エラストマーの存在下にて、ホ
ルムアルデヒド、トリオキサンを重合させるか、
ホルムアルデヒド、トリオキサンと環状エーテ
ル、環状ホルマールとを共重合させるか、あるい
はポリオキシメチレンと環状エーテル、環状ホル
マールとを反応させることによつて得られる。 ここでテレキリツク・エラストマーは重合・反
応時に分子量調節剤として機能し、重合体の分子
量を調節すると同時に、ブロツク性のマクロマー
として重合体中に挿入される。 アセタールブロツク共重合体も、母材のポリア
セタールと同じく、重合・反応後、重合体末端を
安定な基に変換後、添加に供される。 アセタールブロツク共重合体の数平均分子量
は、10000〜500000の間で設定される。 アセタールブロツク共重合体中のエラストマー
成分の含有率は0.5〜50重量%の間で設定される。 本発明では、エラストマーはポリアセタール
100重量部に対して、0.1〜40重量部の範囲で添加
される。エラストマーの添加量が低すぎる場合に
は、衝撃特性の向上が十分ではなく、逆に高すぎ
る場合には、強度・剛性の低下が見られる。 又、アセタールブロツク共重合体の添加量は、
エラストマーの添加量とのバランスをとつて決定
されるが、通常0.1〜40重量部の範囲にある。 本発明の組成物には、ポリアセタールの安定剤
として従来公知の化合物を更に添加して用いるこ
とも可能である。公知の安定剤の第1は熱安定剤
であり、アミド化合物、ポリアミド、アミジン化
合物、メラミン、ポリビニルピロリドン、カルボ
ン酸金属塩等がある。 公知の安定剤の第2は酸化防止剤であり、ヒン
ダードフエノール化合物等がある。 又、公知の安定剤の第3は光安定剤であり、ベ
ンゾトリアゾール化合物、ヒドロキシベンゾフエ
ノン化合物等がある。 これらの安定剤は通常ポリアセタール100重量
部に対して、0.05〜10重量部、より好ましくは
0.08〜3重量部添加される。 本発明のポリアセタール組成物を製造するに
は、各成分を夫々粉末又は粒状で相互に混合し、
次いで押出機等の溶融装置を用いて均質化するこ
とが必要である。 以下実施例により本発明を具体的に説明する。
なお、実施例中の用語の意味するところは下記の
如くである。 MI:190℃,2.16Kg標準荷重下での溶融指数
(ASTM D1238 57T) 添加量(phr):ポリアセタール100重量部当りの
添加量 酸化防止剤AO−A:2,2−メチレンビス(4
−メチル−6−t−ブチルフエノール) 酸化防止剤AO−B:ペンタエリスリトール−テ
トラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフエノール)プロピオネート〕 アイゾツト衝撃値(ノツチ付き):ポリアセター
ル、エラストマー及びアセタールブロツク共重
合体よりなる組成物を、安定剤の添加後、押出
機を用いて均一混合・溶解した。次いで平板成
形を行ない、この平板より試験片を切削し、
ASTM D256に準じて測定、アイゾツト衝撃
値の大きいほうが衝撃特性に優れる。 引張強度:平板より試験片を切削し、ASTM
D638に準じて測定、引張強度の大きいほうが
強度・剛性に優れる。 実施例 1 (1) 重合体の合成 1−1 ポリアセタール 無水のホルムアルデヒドを、重合触媒としてジ
ブチル錫ジラウレートを含むシクロヘキサン中に
導入し、56℃にて重合せしめた。重合体をシクロ
ヘキサンより分離後、重合体の末端を無水酢酸で
アセチル化することにより、重合体を安定化せし
めた。この重合体のMIは15.2(g/10分)であ
る。 1−2 エラストマー テレフタル酸、エチレングリコール、テトラメ
チレングリコール及びポリテトラメチレングリコ
ール(n1250)を出発原料として合成したポリ
エチレン・ブチレンテレフタレート−ポリテトラ
メチレングリコールブロツクコポリマー(以降
PET−PTGと略記)、このエラストマーの数平均
分子量は2.8×104である。 1−3 アセタールブロツク共重合体 無水のホルムアルデヒドを、テレキリツク・エ
ラストマーとして1−2で合成したPET−PTG、
重合触媒としてテトラブチルアンモニウムアセテ
ートを含むトルエン中に吹込み75℃にて重合を行
なつた。アセチル化後の生成重合体の構造は次の
とおりであり、数平均分子量は6.2×104である。 (ここでX1はPET−PTGであり、以下のソフ
トセグメント及びハードセグメントより構成され
る。 ソフトセグメント
るものであり、特に従来にない優れた衝撃特性を
有するポリアセタール組成物に関するものであ
る。 ポリアセタールの衝撃特性を改良する試みは従
来より数多くなされている。例えば、特公昭45−
18023号公報においてはいわゆるアイオノマーの
添加が、特公昭45−26231号公報においては、エ
チレン−アクリル酸共重合体の添加が、特公昭50
−33095号公報においては脂肪族ポリエーテルの
添加が提案されている。 結晶性重合体であるポリアセタールと、これら
の公報に提案されている非晶性重合体とは容易に
混合・溶解されず、両者の均一な組成物をつくる
ことは著しく困難である。このためこれらの公報
において提案されている組成物では衝撃特性の改
良が十分ではなく、成形品の外観も不良である。 不均一混合・溶解を改良するために特公昭47−
19425号公報においては、遊離のアミノ基含有の
トリオキサンコポリマーとイソシアネート基含有
ポリエーテルとを反応させることが述べられてい
る。この方法では重合体中のニトロ基をアミノ基
に還元することが必要であり、還元操作中に重合
体は激しく分解する欠陥を有している。 又、特開昭54−155248号公報においては、エラ
ストマーと加工助剤であるセグメント化ポリエス
テル、ポリウレタンとをポリオキシメチレンに添
加することが提案されている。この方法を採用す
ることによつて、衝撃値は改良されるものの、成
形品の外観は依然として不良である。これは加工
助剤たるセグメント化ポリエステル、ポリウレタ
ンを用いてもエラストマーとポリオキシメチレン
との均一混合・溶解が不十分であることに起因す
るものである。又、この組成に基づく成形品は、
セグメント化ポリエステル、ポリウレタンの添加
により強度・剛性が大きく低下している。強度・
剛性の低下は後ほどの比較例で明白となる。ポリ
アセタールは、バランスのとれた物性を有するこ
とにより、エンジニアリングプラスチツクスとし
て重用されている。この発明の組成物の様に、強
度・剛性を犠性にしてまでも、衝撃特性を向上さ
せようとする試みは必ずしも有利な方向とは言い
難い。 本発明者らは、ポリアセタールの衝撃特性を向
上させる方法について広範に検討した結果、ある
特定のエラストマーと、アセタールブロツク共重
合体とを添加してなるポリアセタール組成物が抜
群の衝撃特性を有することを見いだし、本発明を
完成するに至つた。しかもこの組成物には、高い
強度・剛性が維持されており、この組成物は高度
にバランスのとれた組成物と呼ばれるに似合しい
ものである。 即ち本発明は、−120℃〜+40℃の二次転移温度
を有し、数平均分子量が10000〜500000の間にあ
るエラストマーと、線状重合体の主鎖中に、−120
℃〜+40℃の二次転移温度を有するエラストマー
が挿入された構造を有し、数平均分子量が10000
〜500000の間にある、アセタールポリマー成分と
エラストマー成分とから構成されるアセタールブ
ロツク共重合体と、ポリアセタールとからなる衝
撃特性に優れたポリアセタール組成物に関するも
のである。 本発明のポリアセタール組成物は、アイゾツト
衝撃値(ノツチ付き)8〜90Kg・cm/cmの値を有
し従来にない優れた衝撃特性を有している。 ポリアセタールは、エンジニアリングプラスチ
ツクスとして、近年需用がますます増大してお
り、ポリアセタールの衝撃特性の向上は大きな工
業的意義を持つものである。 次に本発明のポリアセタール組成物を詳細に説
明する。 本発明において母材として用いられるポリアセ
タールには、ポリアセタール単独重合体とポリア
セタール共重合体とが含まれる。 ポリアセタール単独重合体とは、オキシメチレ
ン単位(―CH2O)―の繰り返しよりなる重合体であ
り、ホルムアルデヒド、トリオキサン単独重合さ
せることによつて得られる。 ポリアセタール共重合体とは、オキシメチレン
単位よりなる連鎖中に、オキシアルキレン単位 (R0:水素、アルキル基、アリール基より選
ばれ、各々同一であつても異なつていても良い。
m=2〜6)がランダムに挿入された構造を有す
る重合体である。 ポリアセタール共重合体のオキシアルキレン単
位の挿入率は、オキシメチレン単位100モルに対
して0.05〜50モル、より好ましくは0.1〜20モル
である。 オキシアルキレン単位の例としては、オキシエ
チレン単位、オキシプロピレン単位、オキシトリ
メチレン単位、オキシテトラメチレン単位、オキ
シブチレン単位、オキシフエニルエチレン単位等
がある。 これらのオキシアルキレン単位の中でも、ポリ
アセタール組成物の物性を向上させる観点より、
オキシエチレン単位〔―(CH2)2O〕―及びオキシテ
トラメチレン単位〔―(CH2)4O〕―が特に好まし
い。 ポリアセタール共重合体は、ホルムアルデヒ
ド、トリオキサン、ポリオキシメチレンと、環状
エーテル、環状ホルマールとを共重合もしくは反
応させることによつて得られる。 ポリアセタール単独重合体、ポリアセタール共
重合体は重合・反応後、重合体末端を安定な基に
変換後、母材として添加に供される。 本発明では、エラストマー及びアセタール成分
とエラストマー成分とから構成されるアセタール
ブロツク共重合体とが、母材のポリアセタールに
添加される。又、添加されるべきエラストマーと
アセタールブロツク共重合体中のエラストマー成
分とは、同一の構造を有していても、あるいは全
く異なつた構造を有していても良い。 本発明で用いることのできるエラストマーもし
くはエラストマー成分は、−120℃〜+40℃の二次
転移温度(ガラス転移温度、Tg)を有するもの
である。 ここでエラストマー・エラストマー成分とは、
熱可塑性の重合体であり、無定形であり二次転移
温度の低いセグメント(ソフトセグメント)と熱
可逆的な架橋・結合構造をつくるセグメント(ハ
ードセグメント)の共重合体である。 エラストマーもしくはエラストマー成分の数平
均分子量は10000ないし500000の間で設定される。
数平均分子量が低すぎると、衝撃特性の改良が十
分でなく、逆に高すぎると母材であるポリアセタ
ールとの均一混合・溶解がむずかしくなる。 本発明のエラストマーもしくはエラストマー成
分の第1の例は、ポリスチレン系エラストマーで
あり、ポリスチレンをハードセグメントとするも
のである。ポリスチレンと組み合わされるべきソ
フトセグメントには、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン等のジエン系、水素添加ポリブタジエン、
水素添加ポリイソプレン等の水素添加ジエン系が
ある。これらのポリスチレン系エラストマーの中
でも特にポリスチレン−ポリブタジエンブロツク
コポリマー及びポリスチレン−水素添加ポリブタ
ジエンブロツクコポリマーが好ましい。 エラストマーもしくはエラストマー成分の第2
の例は、ポリエステル系エラストマーであり、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、変性ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン・ブチレンテレフタレート等のポリエ
ステルをハードセグメントとするものである。ポ
リエステルと組み合わされるべきソフトセグメン
トには、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール等のポリエーテルがある。こ
れらのポリエステル系エラストマーの中でも特に
ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレ
ングリコールブロツクコポリマー、ポリエチレ
ン・ブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレ
ングリコールブロツクコポリマーが好ましい。 エラストマーもしくはエラストマー成分の第3
の例は、ポリアミド系エラストマーであり、ナイ
ロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10等のポ
リアミドをハードセグメントとするものである。
ポリアミドと組み合わされるべきソフトセグメン
トには、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール等のポリエーテル、ポリエチ
レンアジペート、ポリブチレンサクシネート等の
ポリエステルがある。これらのポリアミド系エラ
ストマーの中でも特にナイロン6−ポリプロピレ
ングリコールブロツクコポリマー、ナイロン6−
ポリテトラメチレングリコールブロツクコポリマ
ーが好ましい。 エラストマーもしくはエラストマー成分の第4
の例は、ポリウレタンエラストマーであり、ウレ
タンをハードセグメントとするものである。 ここでウレタンは、4,4′−ジフエニルメタン
ジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート等のジイソシアネートとエ
チレングリコール、テトラメチレングリコール等
のグリコールとを反応させることによつて得られ
る。ウレタンと組み合わされるべきソフトセグメ
ントにはポリエチレンアジペート、ポリブチレン
アジペート等のポリエステルジオール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル等のポリエーテルジオールがある。 これらのポリウレタン系エラストマーの中でも
特に4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネー
ト、テトラメチレングリコール及びポリテトラメ
チレングリコールより合成されたポリウレタンが
好ましい。 次に本発明で用いられるアセタールブロツク共
重合体とは、線状重合体の主鎖中に、−120℃〜+
40℃の二次転移温度を有するエラストマーが挿入
された重合体であり、アセタールポリマー成分(A)
とエラストマー成分(B)とのA−B−Aタイプのト
リブロツク共重合体である。 アセタールポリマー成分には、アセタールホモ
ポリマー成分とアセタールコポリマー成分とが含
まれる。 アセタールホモポリマー成分とは、オキシメチ
レン単位(―CH2O)―の繰り返しよりなる重合体成
分である。 アセタールコポリマー成分とは、オキシメチレ
ン単位よりなる連鎖中に、オキシアルキレン単位 (R′0:水素、アルキル基、アリール基より選
ばれ、各々同一であつても異なつていても良い。
m′=2〜6)がランダムに挿入された構造を有
する重合体成分である。 アセタールコポリマー成分中のオキシアルキレ
ン単位の挿入率は、オキシメチレン単位100モル
に対して、0.05〜70モル、より好ましくは0.1〜
30モルである。 オキシアルキレン単位の例としては、オキシエ
チレン単位、オキシプロピレン単位、オキシトリ
メチレン単位、オキシテトラメチレン単位、オキ
シブチレン単位、オキシフエニルエチレン単位等
がある。 線状重合体の主鎖中に挿入されるべきエラスト
マー成分には前述の如き重合体がある。 又、本発明のアセタールブロツク共重合体は、
重合体の末端に、水酸基、アミノ基、カルボキシ
ル基よりなる群から選ばれた2つの官能基を有す
るテレキリツク・エラストマーの存在下にて、ホ
ルムアルデヒド、トリオキサンを重合させるか、
ホルムアルデヒド、トリオキサンと環状エーテ
ル、環状ホルマールとを共重合させるか、あるい
はポリオキシメチレンと環状エーテル、環状ホル
マールとを反応させることによつて得られる。 ここでテレキリツク・エラストマーは重合・反
応時に分子量調節剤として機能し、重合体の分子
量を調節すると同時に、ブロツク性のマクロマー
として重合体中に挿入される。 アセタールブロツク共重合体も、母材のポリア
セタールと同じく、重合・反応後、重合体末端を
安定な基に変換後、添加に供される。 アセタールブロツク共重合体の数平均分子量
は、10000〜500000の間で設定される。 アセタールブロツク共重合体中のエラストマー
成分の含有率は0.5〜50重量%の間で設定される。 本発明では、エラストマーはポリアセタール
100重量部に対して、0.1〜40重量部の範囲で添加
される。エラストマーの添加量が低すぎる場合に
は、衝撃特性の向上が十分ではなく、逆に高すぎ
る場合には、強度・剛性の低下が見られる。 又、アセタールブロツク共重合体の添加量は、
エラストマーの添加量とのバランスをとつて決定
されるが、通常0.1〜40重量部の範囲にある。 本発明の組成物には、ポリアセタールの安定剤
として従来公知の化合物を更に添加して用いるこ
とも可能である。公知の安定剤の第1は熱安定剤
であり、アミド化合物、ポリアミド、アミジン化
合物、メラミン、ポリビニルピロリドン、カルボ
ン酸金属塩等がある。 公知の安定剤の第2は酸化防止剤であり、ヒン
ダードフエノール化合物等がある。 又、公知の安定剤の第3は光安定剤であり、ベ
ンゾトリアゾール化合物、ヒドロキシベンゾフエ
ノン化合物等がある。 これらの安定剤は通常ポリアセタール100重量
部に対して、0.05〜10重量部、より好ましくは
0.08〜3重量部添加される。 本発明のポリアセタール組成物を製造するに
は、各成分を夫々粉末又は粒状で相互に混合し、
次いで押出機等の溶融装置を用いて均質化するこ
とが必要である。 以下実施例により本発明を具体的に説明する。
なお、実施例中の用語の意味するところは下記の
如くである。 MI:190℃,2.16Kg標準荷重下での溶融指数
(ASTM D1238 57T) 添加量(phr):ポリアセタール100重量部当りの
添加量 酸化防止剤AO−A:2,2−メチレンビス(4
−メチル−6−t−ブチルフエノール) 酸化防止剤AO−B:ペンタエリスリトール−テ
トラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフエノール)プロピオネート〕 アイゾツト衝撃値(ノツチ付き):ポリアセター
ル、エラストマー及びアセタールブロツク共重
合体よりなる組成物を、安定剤の添加後、押出
機を用いて均一混合・溶解した。次いで平板成
形を行ない、この平板より試験片を切削し、
ASTM D256に準じて測定、アイゾツト衝撃
値の大きいほうが衝撃特性に優れる。 引張強度:平板より試験片を切削し、ASTM
D638に準じて測定、引張強度の大きいほうが
強度・剛性に優れる。 実施例 1 (1) 重合体の合成 1−1 ポリアセタール 無水のホルムアルデヒドを、重合触媒としてジ
ブチル錫ジラウレートを含むシクロヘキサン中に
導入し、56℃にて重合せしめた。重合体をシクロ
ヘキサンより分離後、重合体の末端を無水酢酸で
アセチル化することにより、重合体を安定化せし
めた。この重合体のMIは15.2(g/10分)であ
る。 1−2 エラストマー テレフタル酸、エチレングリコール、テトラメ
チレングリコール及びポリテトラメチレングリコ
ール(n1250)を出発原料として合成したポリ
エチレン・ブチレンテレフタレート−ポリテトラ
メチレングリコールブロツクコポリマー(以降
PET−PTGと略記)、このエラストマーの数平均
分子量は2.8×104である。 1−3 アセタールブロツク共重合体 無水のホルムアルデヒドを、テレキリツク・エ
ラストマーとして1−2で合成したPET−PTG、
重合触媒としてテトラブチルアンモニウムアセテ
ートを含むトルエン中に吹込み75℃にて重合を行
なつた。アセチル化後の生成重合体の構造は次の
とおりであり、数平均分子量は6.2×104である。 (ここでX1はPET−PTGであり、以下のソフ
トセグメント及びハードセグメントより構成され
る。 ソフトセグメント
【式】
ハードセグメント
【式】
【式】
又、aは1〜1129を示す)
(2) 組成物
1−1のポリアセタールに以下の重合体、安定
剤を添加した後、50mmφ押出機にて溶融混合せし
めた。 1−2のエラストマー(PET−PTG) 10.2phr 1−3のアセタールブロツク共重合体 5.1phr ナイロン6−6 0.5phr AO−A 0.3phr この組成物のMIは、14.6(g/10分)であり、
以下の物性値を有している。 アイゾツト衝撃値 23.6(Kg・cm/cm) 引張強度 610(Kg/cm2) この組成物は優れた衝撃特性と強度・剛性とを
併せ持つている。又この組成物に基づく成形品の
外観は極めて美しく、フローマーク等は全く見ら
れなかつた。この事実はポリアセタール、エラス
トマー及びアセタールブロツク共重合体が極めて
均質に混合・溶解していることを示している。 実施例 2 (3) 重合体の合成 3−1 ポリアセタール 無水のトリオキサン98%とエチレンオキシド2
%とを2枚のΣ羽根を有するニーダー中で混合
後、重合触媒としての三弗化ホウ素ジブチルエー
テレートを加え重合を開始せしめた。78℃にて15
分間重合後、トリブチルアミンを加え重合を停止
せしめた。この重合体にトリエチルアミン−水の
混合物を加え、ベント付30mmφ押出機に供給し
た。押出機中で溶融加水分解をうけて末端の不安
定部分を除去された重合体のMIは、9.0(g/10
分)である。 3−2 エラストマー ポリプロピレングリコールとアジピン酸とを反
応させたプレポリマー(n1550)とε−カプロ
ラクタム重合体(ナイロン6,n1170)とを重
縮合させて得られたナイロン6−ポリプロピレン
グリコールブロツクコポリマー、このエラストマ
ーの数平均分子量は1.8×104である。 3−3 アセタールブロツク共重合体 無水のホルムアルデヒドを、テレキリツク・エ
ラストマーとしてポリスチレン−水素添加ポリブ
タジエンブロツクコポリマー(水酸基末端)、重
合触媒としてテトラブチルアンモニウムアセテー
トを含むトルエン中に吹込み60℃にて重合を行な
つた。アセチル化後の重合体の構造は次のとおり
であり、数平均分子量は4.2×104である。 (ここでX2はポリスチレン−水素添加ポリブ
タジエンブロツクコポリマーであり、以下のソフ
トセグメント及びハードセグメントより構成され
る。 ソフトセグメント(―CH2−CH2−CH2−CH2)― ハードセグメント 又、bは1〜799を示す) (4) 組成物 3−1のポリアセタールに以下の重合体、安定
剤を添加した後、50mmφ押出機にて溶融混合せし
めた。 3−2のエラストマー 3.6phr 3−3のアセタールブロツク共重合体 2.0phr ナイロン6−10 0.5phr AO−B 0.2phr この組成物の物性値は次のとおりであり、優れ
た衝撃特性を有している。 MI 9.4(g/10分) アイゾツト衝撃値 17.7(Kg・cm/cm) 引張強度 630(Kg/cm2) 実施例 3 (5) 重合体の合成 5−1 ポリアセタール MI 1.8g/10分のポリオキシメチレンジハイ
ドロキキシド、エチレンオキシドを含むシクロヘ
キサン中に、重合触媒として三弗化ホウ素ジブチ
ルエーテレートを加え、75℃にて20分反応させ
た。トリブチルアミンを加え反応を停止した後、
重合体を分離した。次いでこの重合体にトリエチ
ルアミン−水の混合物を加え、ベント付50mmφ押
出機中で末端の不安定部分の除去を行なつた。末
端安定化後の重合体のMIは、4.3(g/10分)で
ある。 5−2 エラストマー 4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、
テトラメチレングリコール及びポリテトラメチレ
ングリコールより合成されたポリウレタン、この
エラストマーの数平均分子量は、3.0×104であ
る。 5−3 アセタールブロツク共重合体 ホルムアルデヒド、エチレングリコールホルマ
ール、テレキリツクエラストマーとしてナイロン
6−ポリテトラメチレングリコールブロツクコポ
リマーを含むトルエンに、重合触媒としてジブチ
ル錫ジメトキシド、三弗化ホウ素ジエチルエーテ
レートを別々に添加し、共重合を開始した。32℃
にて15分間反応した後、重合体をトルエンより分
離し、次いで重合体の末端をアセチル化した。こ
の重合体の構造は次のとおりであり、数平均分子
量は、8.0×104である。 (ここでX3はポリウレタンエラストマー成分
である。cは1〜1669、dは1〜16を示す。又こ
こで〔―(―CH2O)―c(―CH2CH2O)―d〕―はc個の
オ
キシメチレン単位よりなる連鎖中に、d個のオキ
シエチレン単位がランダムに挿入されていること
を示すものである) (6) 組成物 5−1のポリアセタールに以下の重合体、安定
剤を添加した後、65mmφ押出機にて溶融混合せし
めた。 5−2のエラストマー 5.4phr 5−3のアセタールブロツク共重合体 30.0phr メラミン 0.5phr AO−B 0.2phr この組成物の物性値は次のとおりであり、良好
な強度・剛性を維持しつつ、衝撃特性が大きく向
上している。 MI 5.6(g/10分) アイゾツト衝撃値 36.3(Kg・cm/cm) 引張強度 580(Kg/cm2) 比較例1 (特開昭54−155248号公報の方法) 実施例2の3−1で合成したポリアセタールに
エラストマーとしてエチレン−酢酸ビニル共重合
体、加工助剤として、テレフタル酸ジメチル、イ
ソフタル酸ジメチル、テトラメチレングリコール
及びポリエチレングリコール(n1000)より合
成されたセグメント化ポリエステル、安定剤とし
てメラミン及びAO−Aを以下の添加量で加え、
50mmφ押出機にて溶融混合せしめた。 EVA共重合体 4.0phr セグメント化ポリエステル 4.0phr メラミン 0.5phr AO−B 0.2phr この組成物の物性値は次のとおりである。 MI 9.2(g/10分) アイゾツト衝撃値 9.6(Kg・cm/cm) 引張強度 520(Kg/cm2) 衝撃特性は改良されているものの、強度・剛性
が低下しており、この組成物はバランスを欠いた
物性値を有している。 なお、3−1のポリアセタールにメラミン
0.5phr、AO−B 0.2phrを添加した組成物の物
性値は次のとおりである。 MI 9.1(g/10分) アイゾツト衝撃値 5.8(Kg・cm/cm) 引張強度 640(Kg/cm2) 比較例2 (アセタールブロツク共重合体を添加
しない場合) 実施例1の1−1で得たポリアセタールにエラ
ストマーとして実施例1−2で得たエラストマー
及び以下の安定剤を添加し、50mmφ押出機にて溶
融混合せしめた。 1−2のエラストマー(PET−PTG) 10.2phr ナイロン6−6 0.5phr AO−A 0.3phr この組成物の物性値は次のとおりである。 MI 14.7(g/10分) アイゾツト衝撃値 6.5(Kg・cm/cm) 引張強度 610(Kg/cm2) この組成物の衝撃特性は不良である。これはポ
リアセタールとエラストマーとが均一に混合・溶
解していないことに原因する。この組成物に基づ
く成形品の外観は不良であり、多くのフローマー
クが認められる。この事実も不均一な混合・溶解
を示すものである。 なお、1−1のポリアセタールにナイロン6−
6 0.5phr、AO−A 0.3phrを添加した組成物
の物性値は次のとおりである。 MI 15.1(g/10分) アイゾツト衝撃値 6.3(Kg・cm/cm) 引張強度 720(Kg/cm2) 実施例 4〜9 ポリアセタール単独重合体(MI 12.0g/10
分)に第1表に示す如きエラストマー、アセター
ルブロツク共重合体及びナイロン6−10 0.5phr、
AO−A0.3phrを加え、65mmφ押出機を用いて混
合・溶解せしめた。又、これらの組成物の物性値
も第1表に併せて示した。いずれの実施例におい
ても、衝撃特性に優れた組成物が得られている。 実施例 10〜13 ポリアセタール共重合体(オキシテトラメチレ
ン単位を、オキシメチレン単位100モルに対して
1.8モル含有するMI 9.0g/10分の重合体)に第
1表に示す如きエラストマー、アセタールブロツ
ク共重合体、及びナイロン6 0.3phr、AO−B
0.4phrを加え、30mmφ二軸押出機中で均一に混
合・溶解せしめた。得られた物性値も併せて第1
表に示している。 いずれの実施例においても、衝撃特性に優れた
組成物が得られている。
剤を添加した後、50mmφ押出機にて溶融混合せし
めた。 1−2のエラストマー(PET−PTG) 10.2phr 1−3のアセタールブロツク共重合体 5.1phr ナイロン6−6 0.5phr AO−A 0.3phr この組成物のMIは、14.6(g/10分)であり、
以下の物性値を有している。 アイゾツト衝撃値 23.6(Kg・cm/cm) 引張強度 610(Kg/cm2) この組成物は優れた衝撃特性と強度・剛性とを
併せ持つている。又この組成物に基づく成形品の
外観は極めて美しく、フローマーク等は全く見ら
れなかつた。この事実はポリアセタール、エラス
トマー及びアセタールブロツク共重合体が極めて
均質に混合・溶解していることを示している。 実施例 2 (3) 重合体の合成 3−1 ポリアセタール 無水のトリオキサン98%とエチレンオキシド2
%とを2枚のΣ羽根を有するニーダー中で混合
後、重合触媒としての三弗化ホウ素ジブチルエー
テレートを加え重合を開始せしめた。78℃にて15
分間重合後、トリブチルアミンを加え重合を停止
せしめた。この重合体にトリエチルアミン−水の
混合物を加え、ベント付30mmφ押出機に供給し
た。押出機中で溶融加水分解をうけて末端の不安
定部分を除去された重合体のMIは、9.0(g/10
分)である。 3−2 エラストマー ポリプロピレングリコールとアジピン酸とを反
応させたプレポリマー(n1550)とε−カプロ
ラクタム重合体(ナイロン6,n1170)とを重
縮合させて得られたナイロン6−ポリプロピレン
グリコールブロツクコポリマー、このエラストマ
ーの数平均分子量は1.8×104である。 3−3 アセタールブロツク共重合体 無水のホルムアルデヒドを、テレキリツク・エ
ラストマーとしてポリスチレン−水素添加ポリブ
タジエンブロツクコポリマー(水酸基末端)、重
合触媒としてテトラブチルアンモニウムアセテー
トを含むトルエン中に吹込み60℃にて重合を行な
つた。アセチル化後の重合体の構造は次のとおり
であり、数平均分子量は4.2×104である。 (ここでX2はポリスチレン−水素添加ポリブ
タジエンブロツクコポリマーであり、以下のソフ
トセグメント及びハードセグメントより構成され
る。 ソフトセグメント(―CH2−CH2−CH2−CH2)― ハードセグメント 又、bは1〜799を示す) (4) 組成物 3−1のポリアセタールに以下の重合体、安定
剤を添加した後、50mmφ押出機にて溶融混合せし
めた。 3−2のエラストマー 3.6phr 3−3のアセタールブロツク共重合体 2.0phr ナイロン6−10 0.5phr AO−B 0.2phr この組成物の物性値は次のとおりであり、優れ
た衝撃特性を有している。 MI 9.4(g/10分) アイゾツト衝撃値 17.7(Kg・cm/cm) 引張強度 630(Kg/cm2) 実施例 3 (5) 重合体の合成 5−1 ポリアセタール MI 1.8g/10分のポリオキシメチレンジハイ
ドロキキシド、エチレンオキシドを含むシクロヘ
キサン中に、重合触媒として三弗化ホウ素ジブチ
ルエーテレートを加え、75℃にて20分反応させ
た。トリブチルアミンを加え反応を停止した後、
重合体を分離した。次いでこの重合体にトリエチ
ルアミン−水の混合物を加え、ベント付50mmφ押
出機中で末端の不安定部分の除去を行なつた。末
端安定化後の重合体のMIは、4.3(g/10分)で
ある。 5−2 エラストマー 4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、
テトラメチレングリコール及びポリテトラメチレ
ングリコールより合成されたポリウレタン、この
エラストマーの数平均分子量は、3.0×104であ
る。 5−3 アセタールブロツク共重合体 ホルムアルデヒド、エチレングリコールホルマ
ール、テレキリツクエラストマーとしてナイロン
6−ポリテトラメチレングリコールブロツクコポ
リマーを含むトルエンに、重合触媒としてジブチ
ル錫ジメトキシド、三弗化ホウ素ジエチルエーテ
レートを別々に添加し、共重合を開始した。32℃
にて15分間反応した後、重合体をトルエンより分
離し、次いで重合体の末端をアセチル化した。こ
の重合体の構造は次のとおりであり、数平均分子
量は、8.0×104である。 (ここでX3はポリウレタンエラストマー成分
である。cは1〜1669、dは1〜16を示す。又こ
こで〔―(―CH2O)―c(―CH2CH2O)―d〕―はc個の
オ
キシメチレン単位よりなる連鎖中に、d個のオキ
シエチレン単位がランダムに挿入されていること
を示すものである) (6) 組成物 5−1のポリアセタールに以下の重合体、安定
剤を添加した後、65mmφ押出機にて溶融混合せし
めた。 5−2のエラストマー 5.4phr 5−3のアセタールブロツク共重合体 30.0phr メラミン 0.5phr AO−B 0.2phr この組成物の物性値は次のとおりであり、良好
な強度・剛性を維持しつつ、衝撃特性が大きく向
上している。 MI 5.6(g/10分) アイゾツト衝撃値 36.3(Kg・cm/cm) 引張強度 580(Kg/cm2) 比較例1 (特開昭54−155248号公報の方法) 実施例2の3−1で合成したポリアセタールに
エラストマーとしてエチレン−酢酸ビニル共重合
体、加工助剤として、テレフタル酸ジメチル、イ
ソフタル酸ジメチル、テトラメチレングリコール
及びポリエチレングリコール(n1000)より合
成されたセグメント化ポリエステル、安定剤とし
てメラミン及びAO−Aを以下の添加量で加え、
50mmφ押出機にて溶融混合せしめた。 EVA共重合体 4.0phr セグメント化ポリエステル 4.0phr メラミン 0.5phr AO−B 0.2phr この組成物の物性値は次のとおりである。 MI 9.2(g/10分) アイゾツト衝撃値 9.6(Kg・cm/cm) 引張強度 520(Kg/cm2) 衝撃特性は改良されているものの、強度・剛性
が低下しており、この組成物はバランスを欠いた
物性値を有している。 なお、3−1のポリアセタールにメラミン
0.5phr、AO−B 0.2phrを添加した組成物の物
性値は次のとおりである。 MI 9.1(g/10分) アイゾツト衝撃値 5.8(Kg・cm/cm) 引張強度 640(Kg/cm2) 比較例2 (アセタールブロツク共重合体を添加
しない場合) 実施例1の1−1で得たポリアセタールにエラ
ストマーとして実施例1−2で得たエラストマー
及び以下の安定剤を添加し、50mmφ押出機にて溶
融混合せしめた。 1−2のエラストマー(PET−PTG) 10.2phr ナイロン6−6 0.5phr AO−A 0.3phr この組成物の物性値は次のとおりである。 MI 14.7(g/10分) アイゾツト衝撃値 6.5(Kg・cm/cm) 引張強度 610(Kg/cm2) この組成物の衝撃特性は不良である。これはポ
リアセタールとエラストマーとが均一に混合・溶
解していないことに原因する。この組成物に基づ
く成形品の外観は不良であり、多くのフローマー
クが認められる。この事実も不均一な混合・溶解
を示すものである。 なお、1−1のポリアセタールにナイロン6−
6 0.5phr、AO−A 0.3phrを添加した組成物
の物性値は次のとおりである。 MI 15.1(g/10分) アイゾツト衝撃値 6.3(Kg・cm/cm) 引張強度 720(Kg/cm2) 実施例 4〜9 ポリアセタール単独重合体(MI 12.0g/10
分)に第1表に示す如きエラストマー、アセター
ルブロツク共重合体及びナイロン6−10 0.5phr、
AO−A0.3phrを加え、65mmφ押出機を用いて混
合・溶解せしめた。又、これらの組成物の物性値
も第1表に併せて示した。いずれの実施例におい
ても、衝撃特性に優れた組成物が得られている。 実施例 10〜13 ポリアセタール共重合体(オキシテトラメチレ
ン単位を、オキシメチレン単位100モルに対して
1.8モル含有するMI 9.0g/10分の重合体)に第
1表に示す如きエラストマー、アセタールブロツ
ク共重合体、及びナイロン6 0.3phr、AO−B
0.4phrを加え、30mmφ二軸押出機中で均一に混
合・溶解せしめた。得られた物性値も併せて第1
表に示している。 いずれの実施例においても、衝撃特性に優れた
組成物が得られている。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 −120℃〜+40℃の二次転移温度を有し、数
平均分子量が10000〜500000の間にあるエラスト
マーと、線状重合体の主鎖中に、−120℃〜+40℃
の二次転移温度を有するエラストマーが挿入され
た構造を有し、数平均分子量が10000〜500000の
間にある、アセタールポリマー成分とエラストマ
ー成分とから構成されるアセタールブロツク共重
合体と、ポリアセタールとからなる衝撃特性に優
れたポリアセタール組成物。 2 エラストマーもしくはアセタールブロツク共
重合体中のエラストマー成分がポリスチレン系エ
ラストマーである特許請求の範囲第1項記載の組
成物。 3 ポリスチレン系エラストマーがポリスチレン
−ポリブタジエンブロツクコポリマーもしくはポ
リスチレン−水素添加ポリブタジエンブロツクコ
ポリマーである特許請求の範囲第1項又は第2項
記載の組成物。 4 エラストマーもしくはアセタールブロツク共
重合体中のエラストマー成分がポリエステル系エ
ラストマーである特許請求の範囲第1項記載の組
成物。 5 ポリエステル系エラストマーが、ポリブチレ
ンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコー
ルブロツクコポリマーもしくはポリエチレン・ブ
チレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリ
コールブロツクコポリマーである特許請求の範囲
第1項又は第4項記載の組成物。 6 エラストマーもしくはアセタールブロツク共
重合体中のエラストマー成分が、ポリアミド系エ
ラストマーである特許請求の範囲第1項記載の組
成物。 7 ポリアミド系エラストマーが、ナイロン6−
ポリプロピレングリコールブロツクコポリマーも
しくはナイロン6−ポリテトラメチレングリコー
ルブロツクコポリマーである特許請求の範囲第1
項又は第6項記載の組成物。 8 エラストマーもしくはアセタールブロツク共
重合体中のエラストマー成分がポリウレタン系エ
ラストマーである特許請求の範囲第1項記載の組
成物。 9 ポリウレタン系エラストマーが、4,4′−ジ
フエニルメタンジイソシアネート、テトラメチレ
ングリコール及びポリテトラメチレングリコール
より合成されたポリウレタンである特許請求の範
囲第1項又は第8項記載の組成物。 10 ポリアセタール100重量部に対するエラス
トマーの添加量が0.1〜40重量部の範囲である特
許請求の範囲第1項記載の組成物。 11 ポリアセタール100重量部に対するアセタ
ールブロツク共重合体の添加量が0.1〜40重量部
の範囲である特許請求の範囲第1項記載の組成
物。 12 ポリアセタールがオキシメチレン単位(―
CH2O)―の繰り返しよりなるポリアセタール単独
重合体である特許請求の範囲第1項記載の組成
物。 13 ポリアセタールがオキシメチレン単位の繰
り返しよりなる重合体中に、オキシアルキレン単
位 (R0:水素、アルキル基、アリール基より選
ばれ、各々同一であつても異なつていても良い。
m=2〜6)が挿入された構造を有するポリアセ
タール共重合体である特許請求の範囲第1項記載
の組成物。 14 オキシアルキレン単位が、オキシエチレン
単位〔―(CH2)2O〕―である特許請求の範囲第1項
又は第13項記載の組成物。 15 オキシアルキレン単位が、オキシテトラメ
チレン単位〔―(CH2)4O〕―である特許請求の範囲
第1項又は第13項記載の組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58064872A JPS59191751A (ja) | 1983-04-13 | 1983-04-13 | ポリアセタ−ル組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58064872A JPS59191751A (ja) | 1983-04-13 | 1983-04-13 | ポリアセタ−ル組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59191751A JPS59191751A (ja) | 1984-10-30 |
| JPH0330628B2 true JPH0330628B2 (ja) | 1991-05-01 |
Family
ID=13270652
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58064872A Granted JPS59191751A (ja) | 1983-04-13 | 1983-04-13 | ポリアセタ−ル組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59191751A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0662832B2 (ja) * | 1989-08-23 | 1994-08-17 | 旭化成工業株式会社 | ポリアセタール樹脂組成物 |
| JP3638752B2 (ja) * | 1996-03-21 | 2005-04-13 | 株式会社クラレ | 樹脂組成物およびその成形品 |
| JP2004059636A (ja) * | 2002-07-25 | 2004-02-26 | Kuraray Co Ltd | 熱可塑性重合体組成物 |
| JP2004059635A (ja) * | 2002-07-25 | 2004-02-26 | Kuraray Co Ltd | 熱可塑性重合体組成物 |
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Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2408487A1 (de) * | 1974-02-22 | 1975-09-18 | Basf Ag | Thermoplastische formmassen hoher schlagfestigkeit |
| JPS529467A (en) * | 1975-07-14 | 1977-01-25 | Koden Electronics Co Ltd | Information transmitter for depth of water |
-
1983
- 1983-04-13 JP JP58064872A patent/JPS59191751A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59191751A (ja) | 1984-10-30 |
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