JPH0344202B2 - - Google Patents
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- JPH0344202B2 JPH0344202B2 JP58150542A JP15054283A JPH0344202B2 JP H0344202 B2 JPH0344202 B2 JP H0344202B2 JP 58150542 A JP58150542 A JP 58150542A JP 15054283 A JP15054283 A JP 15054283A JP H0344202 B2 JPH0344202 B2 JP H0344202B2
- Authority
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- Japan
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- pad material
- sintered
- carburized
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L3/00—Lift-valve, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces; Parts or accessories thereof
- F01L3/02—Selecting particular materials for valve-members or valve-seats; Valve-members or valve-seats composed of two or more materials
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
本発明は内燃機関の動弁装置を構成するロツカ
アームやタペツト等のカムフオロワとして用いる
動弁部材に関する。 一般に、ロツカアームやタペツト等のカムの従
動部材として機能する動弁部材の摺動部には、チ
ルド処理が施された鋳物や、鉄系焼結材からなる
ピツド材が設けられている。 ところで近年、内燃機関に対する高速化、高出
力化、高効率化等の要求に対応して、ターボ等の
過給器を備えたものや、デイーゼル機関等が普及
し、これに伴い前記動弁部材のパツド材に対する
使用条件が一段と厳しさを加えてきている。この
ため、上記パツド材について、その特性を向上さ
せるべく種々の研究、開発がなされ、耐摩耗性、
ピツチング性が改善された材料を得ることが可能
となつたが、その反面耐スカツフイング性、初期
なじみ性、相手攻撃性に問題を残しているのが現
状である。 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、
優れた耐摩耗性及びピツチング性を有し、かつ耐
スカツフイング性及び初期なじみ性を向上させ、
相手攻撃性を低下させることができるパツド材を
備えた動弁部材を提供することを目的とする。 本発明者等は、上記の目的を達成するため鋭意
研究を重ねた結果、パツド材としてC−Cr−Mn
−Si−P(B)−(Mo、W、Nb、Ti、Zr、Ta、
V、Ni、Co、Cu、Sn)−Fe合金からなる鉄系の
粉末焼結材を用い、この焼結体の摺動面に浸炭層
を形成すると共に、この浸炭層の表面に窒化層、
窒化反応層、リン酸塩皮膜等を形成することによ
つて良好な特性をもつたパツド材が得られ、更に
は前記合金の最適な組成を見い出して本発明に至
つたものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 第1の発明の動弁部材は、その摺動面を形成す
るパツド材が、重量%にて、C:1.0〜3.5%、
Cr:3.0〜25.0%、Mn:0.1〜2.0%、Si:0.3〜2.0
%、P:0.1〜1.0%または/およびB:0.01〜0.5
%、Mo:10%以下、W、Nb、Ti、Zr、Hf、
Ta、Vからなる群から選択された1種以上の元
素を8.0%以下、不純物を1.5%以下、かつ前記
Cr、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta及びVの合
量が30%以下であつて、残部Feからなる焼結材
料からなり、このパツド材は、表面に浸炭層を有
するとともに、この浸炭層の表層に厚さ1μm以
上の窒化層が形成されているものである。 また、第2の発明の動弁部材は、第1の発明の
動弁部材において、パツド材の表面なさらに厚さ
0.5μm以上のリン酸塩皮膜を形成するようにした
ものである。 本発明の動弁部材は、その本体が鋼あるいは鋳
鉄等の材料で形成され、カムに接する摺動部にパ
ツド材が設けられてなる。本体を従来と同様に鋼
等で形成したのは、充分な機械的強度をもたせ、
かつ慣性質量を小さく抑えるためである。 またパツド材は、鉄系の粉末焼結材料を成形、
焼結してなるもので、その摺動面には、浸炭層が
形成されると共に、この浸炭層の表面に、窒化
層、窒化反応層、リン酸塩皮膜層のうちの1種以
上の皮膜層が形成されてなる。このパツド材は、
動弁部材本体に、例えば銅ロウを用いてロウ付け
するか、あるいは焼結後に拡散接合して固定され
ている。 上記パツド材の表面に形成された浸炭層は、そ
の表面に更に窒化層、窒化反応層、リン酸塩皮膜
等を形成する際のマトリツクスの軟化を防ぎ、そ
の適度な硬さを確保する作用をする。また、浸炭
層は、窒化層やリン酸塩皮膜と焼結合金との間に
介在して、前記窒化層やリン酸塩皮膜と焼結合金
との間での極端な硬さの変化を緩和する作用を
し、これにより窒化層等の焼結合金に対する結合
性を良好に保つて窒化層等の剥離現象を防止する
と共に、パツド材の耐久性を向上させる作用をす
る。 上記浸炭層は、パツド材を焼結合金により形成
した後に周知の固体浸炭、液体浸炭、期待浸炭等
の処理方法を適用して形成することができる。こ
の場合の浸炭層の深さは、通増数100μmのオー
ダーである。 また、前記窒化層、窒化反応層、リン酸塩皮膜
層は、パツド材のカムに対する初期なじみ性及び
耐ピツチング性を大幅に向上させ、かつ相手攻撃
性を減ずる作用をする。これらの作用は、特にパ
ツド材がカムにより高面圧を受ける状態で使用さ
れる場合に効果が著しい。なお、上記窒化層等が
上記の効果を充分に発揮するには、1μm以上の
厚みを有することが望ましく、1μm以下である
と充分な効果が得られない場合がある。 更に、動弁部材において、そのパツド材がカム
により高い面圧を受け、かつ高速運転等の過酷な
条件下で使用される場合には、浸炭層の表面に窒
化層を形成し、更に窒化層の表面に重ねてリン酸
塩皮膜層を形成すると、初期なじみ性、耐ピツチ
ング性の向上及び相手攻撃性の低減に有効であ
る。この場合、窒化層は1μm以上、リン酸塩皮
膜は0.5μm以上の厚みをもたせることが望まし
い。 上記窒化層及び窒化反応層は、パツド材に浸炭
層を形成し、脱脂処理を施した後に、例えばシア
ン酸塩と炭酸塩との混合物を550〜580℃程度の温
度に保つた浴中に浸漬して形成することができ、
層の厚さは処理時間を調整することによつて定め
ることができる。このように、窒化処理は、焼き
戻し処理に相当する温度で行われるので、素地に
おいて硬度の低下が起きるが、この発明では、予
め表層を浸炭処理しているので、その低下の程度
が少ない。なお、ガス軟窒化処理イオン窒化処理
により窒化層を形成することもできる。 また、リン酸塩皮膜は、窒化処理と同様に浸炭
層を形成し、脱脂処理を施した後に、例えば浴温
度92〜100℃に保つたリン酸マンガン系の浴中に
1〜10分間程度浸漬して形成することができる。 次に、本発明の実施例に使用するパツド材の焼
結材料の組成について説明する。 上記焼結材料としては、重量%で示すと、Cが
1.0〜3.5%、Crが3.0〜25.0%、Mnが0.1〜2.0%、
Siが0.3〜2.0%、Pを0.1〜1.0%または/およびB
を0.01〜0.5%、Moが10%以下、W、Nb、Ti、
Zr、Hf、Ta、Vからなる群から選択された1種
以上の元素を8.0%以下、Niおよび/またはCoを
5.0%以下、Cuおよび/またはSnを15%以下、か
つ、前記Cr、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta、
及びVの合量が30%以下であつて、残部Feから
なり、他の不純物が1.5%以下である。 炭素Cは、マトリツクスに固溶し、マトリツク
スの硬さを高めて強化すると共に、Cr、Mo、
W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta、Vと炭化物や複炭
化物を形成し、耐摩耗性を向上させる作用があ
る。含有量が1.0%未満では上記の作用が充分に
発現されず、また、3.5%を越えると炭化物の量
が増大し、結晶として成長するため、焼結合金の
マトリツクスの靭性が低下し、摺動特性が大幅に
低下すると共に相手攻撃性が増大して好ましくな
い。 Crは、マトリウツクスに固溶し、素地の強化
と耐熱性及び摺動特性を向上させ、また、Cとの
反応により生成する炭化物や複炭化物が耐摩耗
性、耐スカツフイング性及び初期なじみ性を向上
させる作用がある。含有量が3.0%未満では、充
分な効果が得られず、一方25.0%を越えると硬度
の高い炭化物の生成量が増し、このため摺動特性
が悪化すると共に相手攻撃性が増して好ましくな
い。 また、Mnは、マトリツクスに固溶し、素地を
強化すると共に焼入性を向上させ、延いては耐摩
耗性及び摺動特性を著しく向上させる作用をも
つ。更に、焼結時においては、焼結性を向上させ
ると共に低温度で密度を上昇させる作用をする。
このMnの含有量が0.1%未満では、上記作用の充
分な効果が得られず、また2.0%を越えると相手
攻撃性が増大して好ましくない。 Siは、原料粉末を製造する際に添加されて脱酸
剤として作用する。また、焼結状態ではマトリツ
クスの強化に効果がある。Siの添加量が0.3%未
満であると、原料粉末を脱酸する効果が少なく、
特にMn含有量が多い場合には充分脱酸処理を行
なう必要があり、0.3%以上の添加が必要である。
一方、2.0%を越えると、焼結時の焼入性が低下
して充分な硬さをもつた焼結体が得られず、これ
に伴つて耐摩耗性が低下する。 P及びBは、これらのいずれか一方または両方
が添加されるが、これらはいずれもマトリツクス
に固溶し、焼結時の活性を高め、焼結に際して低
温度で一部液相を生成して焼結を促す作用があ
る。Pは0.1%未満、Bは0.01%未満では充分な
作用を発現できない。またPは1.0%、Bは0.5%
を越えて添加すると、焼結時に生成する液相の量
が過大となり、焼結組織が粗大化して摺動特性が
低下する。 また、Moは必要に応じて添加されるもので、
マトリツクスに固溶し、マトリツクスを強化させ
ると共に焼入性を向上させ、これに伴つて焼結体
の硬さを向上させる作用をもつ。またMoが反応
して生じる炭化物及び複炭化物は、耐摩耗性を向
上させるのみならず、摺動特性の向上にも有効に
作用する。 Moの添加量が10%を越えると、焼結に伴い生
成する炭化物の量が増え、さらに粒界に針状の炭
化物を形成して焼結体が脆化し、耐摩耗性が低下
すると共に相手攻撃性が増大して好ましくない。
また更には、コスト高をも招くため、経済的にも
好ましくない。 W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta及びVは、必要に
応じて1種以上が選択され、添加される。これら
の成分は、いずれもC及びその他の成分と反応し
て微細な炭化物及び複炭化物を生成し、これら炭
化物等が耐摩耗性を高める作用をする。これらの
成分の添加量が8%を越えると、焼結に伴つて生
成するこれらの元素の炭化物の量が過剰となり、
このため、極めて硬質な上記炭化物によつて相手
攻撃性が高まると共に製造が難しくなつて好まし
くない。更に、上記Nb、Ti等の成分は、高価で
あるためコスト高となつて好ましくない。 Ni及びCoは、いずれか一方または両方を必要
に応じて添加する。これらの成分は、マトリツク
スに固溶し、マトリツクスを強化させ、特に焼結
体の靭性、初期なじみ性、耐熱性の向上に効果が
大きい。Ni及び/またはCoは、5%を越えて含
有させても著しい効果を得ることはできず、却つ
てコスト高を招くことになるため5%以下に抑え
ることが必要である。 またCu及びSnは、いずれか一方または両方を
必要に応じて添加する。これらの成分は、マトリ
ツクスに固溶し、焼結時に一部が液相を生成して
焼結の安定化に寄与する他、基地の強化及び炭化
物の微細化に有効な作用をする。さらに、Cuま
たは/およびSnの未固溶部分は、焼結体の初期
なじみ性、摺動特性の向上に大きな効果を発揮す
る。これらCu及びsnは、15%を越えて含有させ
ると、焼結体の強度を低下させ、また耐摩耗性を
低下させるため好ましくない。 また、前記Cr、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Hf、
Ta及びVの総量は、重量%で30%以下とするこ
とが必要である。30%を越えると、得られる焼結
体の相手攻撃性が増すと共に、靭性が低下して好
ましくない。 更には、上記の組成を有する焼結材料を焼結す
るにあたつては、得られる焼結体の密度比が87%
以上となる条件を選択することが望ましい。上記
密度比が、87%より低くなると、特に高圧面下で
使用する場合の耐摩耗性が低下すると共に、窒化
処理にあたつて所望の窒化層が得られない場合が
ある。 しかして、上記のような特定の組成を有する焼
結材料を焼結して形成され、表面に浸炭層が形成
されると共に、この浸炭層の表面に窒化層が形成
されたパツド材は、その基体となる焼結体が、詳
述したように、特有の組成をもつて耐摩耗性、靭
性を有しており、さらに焼結体の表面の窒化層に
よつて耐ピツチング性、耐スカツフイング性、初
期なじみ性がさらに高められ、かつ相手攻撃性が
飯低減されている。このため上記パツド材を備え
た本発明の動弁部材は、上記の焼結体と表面層と
の良好な特性が相俟つて、耐摩耗性、靭性、初期
なじみ性、耐ピツチング性、耐スカツフイング性
が高く、かつ相手攻撃性が低い等、カムフオロア
として良好な性質を持つている。特に、窒化層の
表面にさらにリン酸塩皮膜を形成することによ
り、軟質の皮膜が変形して接触面を広げ、圧力を
緩和する作用をなすので、上記の効果をさらに強
く発揮せしめ、なかでも初期なじみ性が高められ
る。更には、前記窒化層、リン酸塩皮膜等が焼結
体に形成された浸炭層の表面に形成されているた
め、浸炭層により前記表面層を形成するに際して
マトリツクスの軟化を防止することができると共
に、表面層と焼結合金(マトリツクス)との結合
性が高められ、従つて動弁部材として耐久性に優
れている等の長所を有するものである。 次に、実施例を示して本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 以下に示す〜の6種の粉末焼結材料を調整
し、これらにNi、Co、Cu、Sn、Cu−12%Sn、
C粉末を下記の表に示す割合(焼結材料に対する
重量%)で混合し、それぞれをタペツトのパツド
材として成形焼結し、これらのパツド材を
SCr420製のタペツト本体に銅ロウによりロウ付
けを行つた。次いで、パツド材表面に浸炭処理を
施し、その表面に窒化層を形成し、更に資料の一
部にはリン酸塩皮膜を形成してタペツトを作成し
た。 また比較のために浸炭処理を施さずに窒化層ま
たは/およびリン酸塩皮膜を形成したパツド材を
作成し、SCr420製のタペツト本体に固定して比
較用タペツトを作成した。 上記のタペツトを、デイーゼルエンジンのリフ
ターバルブに組み付け、カムとしてSCM−浸炭
焼入品を用いて特殊劣化油中で、荷重200Kg、回
転数1500rpmの条件で300時間運転し、タペツト
の状態及びカムの摩耗量を調べた。その結果を表
中に示してある。 Γ粉末焼結材料(重量%) 3.5%Cr/0.5%Mn−1.0%Si−0.5%P−残部
Fe、 12.0%Cr−0.5%Mn−1.0%Si−0.5%P−残
部Fe、
アームやタペツト等のカムフオロワとして用いる
動弁部材に関する。 一般に、ロツカアームやタペツト等のカムの従
動部材として機能する動弁部材の摺動部には、チ
ルド処理が施された鋳物や、鉄系焼結材からなる
ピツド材が設けられている。 ところで近年、内燃機関に対する高速化、高出
力化、高効率化等の要求に対応して、ターボ等の
過給器を備えたものや、デイーゼル機関等が普及
し、これに伴い前記動弁部材のパツド材に対する
使用条件が一段と厳しさを加えてきている。この
ため、上記パツド材について、その特性を向上さ
せるべく種々の研究、開発がなされ、耐摩耗性、
ピツチング性が改善された材料を得ることが可能
となつたが、その反面耐スカツフイング性、初期
なじみ性、相手攻撃性に問題を残しているのが現
状である。 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、
優れた耐摩耗性及びピツチング性を有し、かつ耐
スカツフイング性及び初期なじみ性を向上させ、
相手攻撃性を低下させることができるパツド材を
備えた動弁部材を提供することを目的とする。 本発明者等は、上記の目的を達成するため鋭意
研究を重ねた結果、パツド材としてC−Cr−Mn
−Si−P(B)−(Mo、W、Nb、Ti、Zr、Ta、
V、Ni、Co、Cu、Sn)−Fe合金からなる鉄系の
粉末焼結材を用い、この焼結体の摺動面に浸炭層
を形成すると共に、この浸炭層の表面に窒化層、
窒化反応層、リン酸塩皮膜等を形成することによ
つて良好な特性をもつたパツド材が得られ、更に
は前記合金の最適な組成を見い出して本発明に至
つたものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 第1の発明の動弁部材は、その摺動面を形成す
るパツド材が、重量%にて、C:1.0〜3.5%、
Cr:3.0〜25.0%、Mn:0.1〜2.0%、Si:0.3〜2.0
%、P:0.1〜1.0%または/およびB:0.01〜0.5
%、Mo:10%以下、W、Nb、Ti、Zr、Hf、
Ta、Vからなる群から選択された1種以上の元
素を8.0%以下、不純物を1.5%以下、かつ前記
Cr、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta及びVの合
量が30%以下であつて、残部Feからなる焼結材
料からなり、このパツド材は、表面に浸炭層を有
するとともに、この浸炭層の表層に厚さ1μm以
上の窒化層が形成されているものである。 また、第2の発明の動弁部材は、第1の発明の
動弁部材において、パツド材の表面なさらに厚さ
0.5μm以上のリン酸塩皮膜を形成するようにした
ものである。 本発明の動弁部材は、その本体が鋼あるいは鋳
鉄等の材料で形成され、カムに接する摺動部にパ
ツド材が設けられてなる。本体を従来と同様に鋼
等で形成したのは、充分な機械的強度をもたせ、
かつ慣性質量を小さく抑えるためである。 またパツド材は、鉄系の粉末焼結材料を成形、
焼結してなるもので、その摺動面には、浸炭層が
形成されると共に、この浸炭層の表面に、窒化
層、窒化反応層、リン酸塩皮膜層のうちの1種以
上の皮膜層が形成されてなる。このパツド材は、
動弁部材本体に、例えば銅ロウを用いてロウ付け
するか、あるいは焼結後に拡散接合して固定され
ている。 上記パツド材の表面に形成された浸炭層は、そ
の表面に更に窒化層、窒化反応層、リン酸塩皮膜
等を形成する際のマトリツクスの軟化を防ぎ、そ
の適度な硬さを確保する作用をする。また、浸炭
層は、窒化層やリン酸塩皮膜と焼結合金との間に
介在して、前記窒化層やリン酸塩皮膜と焼結合金
との間での極端な硬さの変化を緩和する作用を
し、これにより窒化層等の焼結合金に対する結合
性を良好に保つて窒化層等の剥離現象を防止する
と共に、パツド材の耐久性を向上させる作用をす
る。 上記浸炭層は、パツド材を焼結合金により形成
した後に周知の固体浸炭、液体浸炭、期待浸炭等
の処理方法を適用して形成することができる。こ
の場合の浸炭層の深さは、通増数100μmのオー
ダーである。 また、前記窒化層、窒化反応層、リン酸塩皮膜
層は、パツド材のカムに対する初期なじみ性及び
耐ピツチング性を大幅に向上させ、かつ相手攻撃
性を減ずる作用をする。これらの作用は、特にパ
ツド材がカムにより高面圧を受ける状態で使用さ
れる場合に効果が著しい。なお、上記窒化層等が
上記の効果を充分に発揮するには、1μm以上の
厚みを有することが望ましく、1μm以下である
と充分な効果が得られない場合がある。 更に、動弁部材において、そのパツド材がカム
により高い面圧を受け、かつ高速運転等の過酷な
条件下で使用される場合には、浸炭層の表面に窒
化層を形成し、更に窒化層の表面に重ねてリン酸
塩皮膜層を形成すると、初期なじみ性、耐ピツチ
ング性の向上及び相手攻撃性の低減に有効であ
る。この場合、窒化層は1μm以上、リン酸塩皮
膜は0.5μm以上の厚みをもたせることが望まし
い。 上記窒化層及び窒化反応層は、パツド材に浸炭
層を形成し、脱脂処理を施した後に、例えばシア
ン酸塩と炭酸塩との混合物を550〜580℃程度の温
度に保つた浴中に浸漬して形成することができ、
層の厚さは処理時間を調整することによつて定め
ることができる。このように、窒化処理は、焼き
戻し処理に相当する温度で行われるので、素地に
おいて硬度の低下が起きるが、この発明では、予
め表層を浸炭処理しているので、その低下の程度
が少ない。なお、ガス軟窒化処理イオン窒化処理
により窒化層を形成することもできる。 また、リン酸塩皮膜は、窒化処理と同様に浸炭
層を形成し、脱脂処理を施した後に、例えば浴温
度92〜100℃に保つたリン酸マンガン系の浴中に
1〜10分間程度浸漬して形成することができる。 次に、本発明の実施例に使用するパツド材の焼
結材料の組成について説明する。 上記焼結材料としては、重量%で示すと、Cが
1.0〜3.5%、Crが3.0〜25.0%、Mnが0.1〜2.0%、
Siが0.3〜2.0%、Pを0.1〜1.0%または/およびB
を0.01〜0.5%、Moが10%以下、W、Nb、Ti、
Zr、Hf、Ta、Vからなる群から選択された1種
以上の元素を8.0%以下、Niおよび/またはCoを
5.0%以下、Cuおよび/またはSnを15%以下、か
つ、前記Cr、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta、
及びVの合量が30%以下であつて、残部Feから
なり、他の不純物が1.5%以下である。 炭素Cは、マトリツクスに固溶し、マトリツク
スの硬さを高めて強化すると共に、Cr、Mo、
W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta、Vと炭化物や複炭
化物を形成し、耐摩耗性を向上させる作用があ
る。含有量が1.0%未満では上記の作用が充分に
発現されず、また、3.5%を越えると炭化物の量
が増大し、結晶として成長するため、焼結合金の
マトリツクスの靭性が低下し、摺動特性が大幅に
低下すると共に相手攻撃性が増大して好ましくな
い。 Crは、マトリウツクスに固溶し、素地の強化
と耐熱性及び摺動特性を向上させ、また、Cとの
反応により生成する炭化物や複炭化物が耐摩耗
性、耐スカツフイング性及び初期なじみ性を向上
させる作用がある。含有量が3.0%未満では、充
分な効果が得られず、一方25.0%を越えると硬度
の高い炭化物の生成量が増し、このため摺動特性
が悪化すると共に相手攻撃性が増して好ましくな
い。 また、Mnは、マトリツクスに固溶し、素地を
強化すると共に焼入性を向上させ、延いては耐摩
耗性及び摺動特性を著しく向上させる作用をも
つ。更に、焼結時においては、焼結性を向上させ
ると共に低温度で密度を上昇させる作用をする。
このMnの含有量が0.1%未満では、上記作用の充
分な効果が得られず、また2.0%を越えると相手
攻撃性が増大して好ましくない。 Siは、原料粉末を製造する際に添加されて脱酸
剤として作用する。また、焼結状態ではマトリツ
クスの強化に効果がある。Siの添加量が0.3%未
満であると、原料粉末を脱酸する効果が少なく、
特にMn含有量が多い場合には充分脱酸処理を行
なう必要があり、0.3%以上の添加が必要である。
一方、2.0%を越えると、焼結時の焼入性が低下
して充分な硬さをもつた焼結体が得られず、これ
に伴つて耐摩耗性が低下する。 P及びBは、これらのいずれか一方または両方
が添加されるが、これらはいずれもマトリツクス
に固溶し、焼結時の活性を高め、焼結に際して低
温度で一部液相を生成して焼結を促す作用があ
る。Pは0.1%未満、Bは0.01%未満では充分な
作用を発現できない。またPは1.0%、Bは0.5%
を越えて添加すると、焼結時に生成する液相の量
が過大となり、焼結組織が粗大化して摺動特性が
低下する。 また、Moは必要に応じて添加されるもので、
マトリツクスに固溶し、マトリツクスを強化させ
ると共に焼入性を向上させ、これに伴つて焼結体
の硬さを向上させる作用をもつ。またMoが反応
して生じる炭化物及び複炭化物は、耐摩耗性を向
上させるのみならず、摺動特性の向上にも有効に
作用する。 Moの添加量が10%を越えると、焼結に伴い生
成する炭化物の量が増え、さらに粒界に針状の炭
化物を形成して焼結体が脆化し、耐摩耗性が低下
すると共に相手攻撃性が増大して好ましくない。
また更には、コスト高をも招くため、経済的にも
好ましくない。 W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta及びVは、必要に
応じて1種以上が選択され、添加される。これら
の成分は、いずれもC及びその他の成分と反応し
て微細な炭化物及び複炭化物を生成し、これら炭
化物等が耐摩耗性を高める作用をする。これらの
成分の添加量が8%を越えると、焼結に伴つて生
成するこれらの元素の炭化物の量が過剰となり、
このため、極めて硬質な上記炭化物によつて相手
攻撃性が高まると共に製造が難しくなつて好まし
くない。更に、上記Nb、Ti等の成分は、高価で
あるためコスト高となつて好ましくない。 Ni及びCoは、いずれか一方または両方を必要
に応じて添加する。これらの成分は、マトリツク
スに固溶し、マトリツクスを強化させ、特に焼結
体の靭性、初期なじみ性、耐熱性の向上に効果が
大きい。Ni及び/またはCoは、5%を越えて含
有させても著しい効果を得ることはできず、却つ
てコスト高を招くことになるため5%以下に抑え
ることが必要である。 またCu及びSnは、いずれか一方または両方を
必要に応じて添加する。これらの成分は、マトリ
ツクスに固溶し、焼結時に一部が液相を生成して
焼結の安定化に寄与する他、基地の強化及び炭化
物の微細化に有効な作用をする。さらに、Cuま
たは/およびSnの未固溶部分は、焼結体の初期
なじみ性、摺動特性の向上に大きな効果を発揮す
る。これらCu及びsnは、15%を越えて含有させ
ると、焼結体の強度を低下させ、また耐摩耗性を
低下させるため好ましくない。 また、前記Cr、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Hf、
Ta及びVの総量は、重量%で30%以下とするこ
とが必要である。30%を越えると、得られる焼結
体の相手攻撃性が増すと共に、靭性が低下して好
ましくない。 更には、上記の組成を有する焼結材料を焼結す
るにあたつては、得られる焼結体の密度比が87%
以上となる条件を選択することが望ましい。上記
密度比が、87%より低くなると、特に高圧面下で
使用する場合の耐摩耗性が低下すると共に、窒化
処理にあたつて所望の窒化層が得られない場合が
ある。 しかして、上記のような特定の組成を有する焼
結材料を焼結して形成され、表面に浸炭層が形成
されると共に、この浸炭層の表面に窒化層が形成
されたパツド材は、その基体となる焼結体が、詳
述したように、特有の組成をもつて耐摩耗性、靭
性を有しており、さらに焼結体の表面の窒化層に
よつて耐ピツチング性、耐スカツフイング性、初
期なじみ性がさらに高められ、かつ相手攻撃性が
飯低減されている。このため上記パツド材を備え
た本発明の動弁部材は、上記の焼結体と表面層と
の良好な特性が相俟つて、耐摩耗性、靭性、初期
なじみ性、耐ピツチング性、耐スカツフイング性
が高く、かつ相手攻撃性が低い等、カムフオロア
として良好な性質を持つている。特に、窒化層の
表面にさらにリン酸塩皮膜を形成することによ
り、軟質の皮膜が変形して接触面を広げ、圧力を
緩和する作用をなすので、上記の効果をさらに強
く発揮せしめ、なかでも初期なじみ性が高められ
る。更には、前記窒化層、リン酸塩皮膜等が焼結
体に形成された浸炭層の表面に形成されているた
め、浸炭層により前記表面層を形成するに際して
マトリツクスの軟化を防止することができると共
に、表面層と焼結合金(マトリツクス)との結合
性が高められ、従つて動弁部材として耐久性に優
れている等の長所を有するものである。 次に、実施例を示して本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 以下に示す〜の6種の粉末焼結材料を調整
し、これらにNi、Co、Cu、Sn、Cu−12%Sn、
C粉末を下記の表に示す割合(焼結材料に対する
重量%)で混合し、それぞれをタペツトのパツド
材として成形焼結し、これらのパツド材を
SCr420製のタペツト本体に銅ロウによりロウ付
けを行つた。次いで、パツド材表面に浸炭処理を
施し、その表面に窒化層を形成し、更に資料の一
部にはリン酸塩皮膜を形成してタペツトを作成し
た。 また比較のために浸炭処理を施さずに窒化層ま
たは/およびリン酸塩皮膜を形成したパツド材を
作成し、SCr420製のタペツト本体に固定して比
較用タペツトを作成した。 上記のタペツトを、デイーゼルエンジンのリフ
ターバルブに組み付け、カムとしてSCM−浸炭
焼入品を用いて特殊劣化油中で、荷重200Kg、回
転数1500rpmの条件で300時間運転し、タペツト
の状態及びカムの摩耗量を調べた。その結果を表
中に示してある。 Γ粉末焼結材料(重量%) 3.5%Cr/0.5%Mn−1.0%Si−0.5%P−残部
Fe、 12.0%Cr−0.5%Mn−1.0%Si−0.5%P−残
部Fe、
【表】
表に示したように、本発明の動弁部材は、耐ピ
ツチング性に優れ、またカムの摩耗量が比較例に
比べて極めて小さいことから、初期なじみ性が高
く、相手攻撃性が小さいことが分かる。
ツチング性に優れ、またカムの摩耗量が比較例に
比べて極めて小さいことから、初期なじみ性が高
く、相手攻撃性が小さいことが分かる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 動弁部材本体に摺動面を形成するパツド材が
設けられてなる内燃機関用動弁部材において、 前記パツド材が、重量%にて、 C:1.0〜3.5%、 Cr:3.0〜25.0%、 Mn:0.1〜2.0%、 Si:0.3〜2.0%、 P:0.1〜1.0%または/およびB:0.01〜0.5%、 Mo:10%以下、 W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta、Vからなる群か
ら選択された1種以上の元素を8.0%以下、不純
物を1.5%以下、 かつ前記Cr、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta
及びVの合量が30%以下であつて、残部Feから
なる焼結材料からなり、 このパツド材は、表面に浸炭層を有するととも
に、この浸炭層の表層に厚さ1μm以上の窒化層
が形成されていることを特徴とする内燃機関用動
弁部材。 2 動弁部材本体に摺動面を形成するパツド材が
設けられてなる内燃機関用動弁部材において、 前記パツド材が、重量%にて、 C:1.0〜3.5%、 Cr:3.0〜25.0%、 Mn:0.1〜2.0%、 Si:0.3〜2.0%、 P:0.1〜1.0%または/およびB:0.01〜0.5%、 Mo:10%以下、 W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta、Vからなる群か
ら選択された1種以上の元素を8.0%以下、不純
物を1.5%以下、 かつ前記Cr、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Hf、Ta
及びVの合量が30%以下であつて、残部Feから
なる焼結材料からなり、 このパツド材は、表面に浸炭層を有するととも
に、この浸炭層の表層に厚さ1μm以上の窒化層
が形成され、さらに上記窒化層の外面に厚さ0.5μ
m以上のリン酸塩皮膜が形成されていることを特
徴とする内燃機関用動弁部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15054283A JPS6043107A (ja) | 1983-08-18 | 1983-08-18 | 内燃機関用動弁部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15054283A JPS6043107A (ja) | 1983-08-18 | 1983-08-18 | 内燃機関用動弁部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6043107A JPS6043107A (ja) | 1985-03-07 |
| JPH0344202B2 true JPH0344202B2 (ja) | 1991-07-05 |
Family
ID=15499142
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15054283A Granted JPS6043107A (ja) | 1983-08-18 | 1983-08-18 | 内燃機関用動弁部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6043107A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6321307A (ja) * | 1986-07-11 | 1988-01-28 | Nissan Motor Co Ltd | ロッカ−ア−ムチップ |
| JP2717186B2 (ja) * | 1988-07-13 | 1998-02-18 | フジオーゼックス株式会社 | 内燃機関用バルブリフタ及びその製造方法 |
| JPH02215905A (ja) * | 1989-02-13 | 1990-08-28 | Yamaha Motor Co Ltd | Ohcエンジンの動弁系におけるアジャスティングパッド |
| JPH08303216A (ja) * | 1995-05-08 | 1996-11-19 | Fuji Oozx Inc | 内燃機関用タペットの製造方法 |
| JP2002310065A (ja) * | 2001-04-16 | 2002-10-23 | Matsushita Refrig Co Ltd | 圧縮機 |
| JP2022032348A (ja) * | 2020-08-11 | 2022-02-25 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | 金属製品の製造方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS533476B2 (ja) * | 1973-05-18 | 1978-02-07 | ||
| JPS5116541A (ja) * | 1974-07-31 | 1976-02-09 | Shimano Industrial Co | Jitenshayotaimamobuhinno seizoho |
| JPS57108247A (en) * | 1980-12-24 | 1982-07-06 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | Member of moving valve mechanism of internal combustion engine |
-
1983
- 1983-08-18 JP JP15054283A patent/JPS6043107A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6043107A (ja) | 1985-03-07 |
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