JPH0366409B2 - - Google Patents
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- JPH0366409B2 JPH0366409B2 JP57188030A JP18803082A JPH0366409B2 JP H0366409 B2 JPH0366409 B2 JP H0366409B2 JP 57188030 A JP57188030 A JP 57188030A JP 18803082 A JP18803082 A JP 18803082A JP H0366409 B2 JPH0366409 B2 JP H0366409B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- untwisted
- twisting
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- over
- Prior art date
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
本発明は糸条の長手方向に沿つて未解撚部と過
解撚部とを交互に有するポリエステル加工糸に係
り、さらに詳しくは非定常仮撚操作を施して得ら
れる未解撚部と過解撚部とを長手方向に沿つて交
互に有する糸条であつて、初期弾性率が高く、か
つ単フイラメントの断面変形度が小さいポリエス
テル加工糸に関するものである。 近年、ポリエステル糸条による布帛は、ウオツ
シユアンドウエア性と防しわ性等の優れた特長を
有することから、衣料用、特に中外衣に占める位
置は極めて大きなものとなつている。しからなが
ら、ポリエステル糸条を原糸のまま布帛に加工す
る場合には初期弾性率が高いので、ハリ、腰等に
優れる反面、表面が平滑で外観変化に乏しくしか
もぬめり感があつて風合が悪いという欠点があ
る。原糸使いによる前記の欠点を解消するために
糸条に捲縮を付与した加工糸なかでも仮撚加工糸
使いの割合が著しく大きくなつてきているが、通
常の仮撚加工糸は原糸に比べて初期弾性率が著し
く低下するので、ポリエステル繊維が本来有する
ハリ、腰等の優れた特長を布帛に有効に具現する
ことができず、また捲縮による嵩高性は有するも
のの均斉な嵩高性のため外観変化が十分ではなか
つた。さらに繊維に対する消費者の要求が多様化
するにつれ、断面を異形にして特殊な光沢、例え
ば絹様光沢を付与した糸条が多数提案されている
が、これらの糸条は原糸では目的とする光沢を有
していても仮撚加工時に断面が変形するので、加
工糸としては目的とする光沢を十分に発揮するこ
とができなかつた。 本発明は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは未解撚部と渦解撚部
の撚班によつて自然な外観班を有するのはもちろ
んのこと、ハリ、腰があつてしかもぬめり感がな
く、さらに原糸の光沢を損うことのないポリエス
テル加工糸を提供するにある。 上記目的は、ポリエステルマルチフイラメント
糸条にS又はZ方向に間歇的に加撚する積極的な
非定常仮撚操作を施して得られる仮撚加撚方向の
撚のみを有する未解撚部と仮撚解撚方向の撚のみ
を有する過解撚部とを交互に有する糸条であつ
て、未解撚部と過解撚部の長さがいずれも50cm以
上であり、かつ、下記(1)、(2)式を同時に満足する
ことを特徴とするポリエステル加工糸によつて達
成される。 A>40 (1) 33<A/B<A (2) 但し、A:初期弾性率(g/d) B:単フイラメントの断面変形度 以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明
する。本発明のポリエステル加工糸はポリエステ
ルマルチフイラメント糸条にS又はZ方向に間歇
的に加撚する積極的な非定常仮撚操作を施して得
られる糸条であつて、第1図のように糸条の長手
方向に沿つて仮撚加撚方向の撚のみを有する未解
撚部1と仮撚解撚方向の撚のみを有する過解撚部
2とが交互に共存しており、未解撚部1から過解
撚部2に至る間及び過解撚部2から未解撚部1に
至る間にはそれぞれ無撚部3,4が形成されてい
る。未解撚部1は後述するように仮撚施撚体によ
る加撚撚が充分に熱固定されたままの状態である
ため供給糸が集束された嵩高性に乏しい糸条部分
であり、一方、過解撚部2は加撚撚が熱固定され
た後、撚数の零点を超えて逆方向にまで解撚され
た状態であるため、未解撚部1に比較して嵩高性
に富む糸条部分である。このように糸条の長手方
向に沿つて嵩高性の異なる未解撚部1と過解撚部
2が交互に存在するから、未解撚部1と過解撚部
2間に存在する無撚部3,4と相まつて糸条に自
然な外観斑を付与することができる。 また、本発明糸条は未解撚部と渦解撚部が前記
(1)、(2)式を同時に満足するので、ハリ、腰があつ
てしかもぬめり感がなく、さらに原糸の光沢を損
うことがないという利点を有する。 すなわち、第4図はポリエステル原糸aと、前
記原糸から得られた本発明糸の未解撚部b1及び過
解撚部b2,通常仮撚糸cの過重伸長曲線の一例で
あるが、通常仮撚糸の初期弾性率が35g/d程度
とポリエステル原糸の初期弾性率に比較して小さ
いのに対して、本発明糸条の初期弾性率は未解撚
部及び過解撚部の両方とも40g/dを超えている
ので、高い初期弾性率のためにポリエステル原糸
が有するハリ、腰やドレープ性を保持することが
できる。しかも、ポリエステル原糸はぬめり感を
有するが、本発明糸条は未解撚部と過解撚部に残
存する実撚のためにぬめり感がなく適度のシヤリ
味を有する。糸条に原糸並みのハリ、腰を付与す
るためには初期弾性率Aは大きい方が好ましい
が、一方、初期弾性率Aが大きすぎると未解撚部
と過解撚部に残存する実撚数が少なくなつてぬめ
り感が生じたり撚斑による自然な外観斑が失なわ
れやすくなるので、初期弾性率Aは特に40〜60
g/dの範囲が好ましい。 さらに通常仮撚糸は、加撚時最密充填状態で熱
セツトされるため、単フイラメント断面が変形し
例えば円形断面糸の場合には第3図のように多角
形状に変形するので、原糸の光沢が損なわれる。
しかるに、本発明糸条は単フイラメントの断面変
形度Bと初期弾性率Aとの関係が33<A/B<Aの 関係を満足するので第2図で示した未解撚部と過
解撚部の両部とも単フイラメントの断面変形度が
小さく、したがつて原糸の光沢を損うことがな
い。近年単フイラメント断面を多角、多葉等各種
の異形断面にして糸条に絹様光沢用の特殊な光沢
を付与したポリエステル糸条が多数提案されてい
るが本発明糸条は原糸の光沢を損うことがないの
で、かかる異形断面糸を供給糸とした場合特に有
効である。 上記のように原糸の光沢を損なわないためには
33<A/B<A好ましくは35<A/B<Aの関係を満足 することが必要であり、33≧A/Bの場合には初期 弾性率が小さすぎるか又は/及び単フイラメント
の断面変形度が大きすぎるので、原糸の光沢やハ
リ、腰が損なわれて好ましくない。一方A/B=A の場合には、単フイラメントが全く変形しないの
で、未解撚部や過解撚部の残存撚数が極端に少な
くて撚斑による自然な外観斑が失なわれたり、ぬ
めり感が生じるので好ましくない。 なお、本発明糸条には未解撚部から過解撚部に
至る間及び過解撚部から未解撚部に至る間に無撚
部が存在しているが、いずれの無撚部も前記(1)、
(2)式を満足するのでハリ、腰があつてしかもぬめ
り感がなく、さらに原糸の光沢を保持できるとい
う利点を損うことがない。また、初期弾性率を無
撚部と未解撚部又は無撚部と過解撚部の境界を中
心として測定する場合や、無撚部と未解撚部及び
過解撚部を含んだ試料で測定する場合には撚の伝
播によつて初期弾性率が40g/dを下回る恐れも
あるが、無撚部は短いので布帛にした場合には組
織に拘束されて撚の伝播は阻止され、上記の効果
を保持できる。したがつて、後述する初期弾性率
の測定は未解撚部と過解撚部は別々に行い、無撚
部については無撚部を中心に、未解撚部と過解撚
部を含んだ試料で測定する。 本発明でいう初期弾性率Aは荷重伸長曲線の立
ち上り部分の傾斜角度から100%伸長相当時の応
力値をデニール当りに換算して求めた(測定回数
5回の平均値)。また、単フイラメントの断面変
形度Bは本発明糸の断面がほぼ円形の場合、外接
円の直径に直交して断面を2分する線分のうち、
最短の線分で外接円の直径を除した値の平均値で
あり、一方、異形断面糸の場合には外接円と対接
円の直径の比を本発明糸と供給原糸について算出
し、大きい方の比を小さい方の比で除じた値であ
り、いずれの場合も任意の5本の単フイラメント
について測定しその平均値を採用した。 次に本発明の製造方法の一例について説明す
る。まず、ポリエステルマルチフイラメント糸を
ヒータと流体を間歇的に供給する仮撚ノズル(以
下、単にノズルと称す)からなる非定常仮撚ゾー
ンに通し、ノズルに液体を間歇的に供給すること
によつて糸条の一方向旋回、停止を繰返し、糸条
に仮撚の過度現象を利用した交互撚を付与する。
この場合、まずノズルに流体を供給すると、ノズ
ル通過以前の加撚ゾーンで施撚された撚はヒータ
によつて熱固定され、次いで液体の供給を停止す
ると加撚ゾーンで熱固定された撚はノズル通過以
降の解撚ゾーンにおいては解撚作用を受けること
なく通過し、仮撚加撚方向の撚をもつ未解撚部が
引出される。 液体の停止によつて解撚ゾーンを通過する糸条
部分の加撚撚が減少してくるが、ここで流体の供
給を再開すると解撚ゾーンにおいて急激な解撚作
用を受け、仮撚解撚方向の撚をもつ過解撚部が引
出され、また未解撚部から過解撚部に至る区間及
び過解撚部から未解撚部に至る区間において無撚
部が引出されさらに要すれば再熱処理を施してパ
ツケージに捲取られる。 本発明糸条は基本的には上記のごとき積極的な
非定常仮撚操作により得られるが、さらに非定常
仮撚ゾーンへの糸条供給ローラとしてノズルへの
液体の供給及び停止と連動して可変速する機能を
有するローラを用いるか、または糸条の走行張力
によつて回転する消極糸条供給装置を用いて、ノ
ズルへの液体供給時の糸条オーバーフイード率を
液体停止時のオーバーフイード率より大きくし、
かつヒータ温度と流体圧力、流量を調節して未解
撚部の残存撚数を4900/√D〜12200/√D(T/M)
、過解 撚部の残存撚数を2300/√D〜7700/√D(T/M)(
但し、 Dは供給糸のデニル数)の範囲にすることによつ
て、初期弾性率と単フイラメントの断面変形度が
前記(1)、(2)式を同時に満足することができる。ま
た定速の糸条供給ローラを用いる場合にもヒータ
温度と流体圧力、流量等を適宜調節することによ
つて本発明糸条を得ることができる。 また、本発明の加工糸の過解撚部はノズル給圧
時に形成され、また、未解撚部はノズル停止時に
形成される。後述する実施例1において、デリベ
リローラ速度は80m/minであるため、秒速は
1.33mmである。実施例1では、ノズル給圧時間と
ノズル停止時間がともに0.5秒であるから、67cm
の過解撚度と未解撚部が形成されることから明ら
かなように、本発明の加工糸は、未解撚部と過解
撚部の長さがいずれも50cm以上であり、無撚部が
少ないものである。 本発明におけるポリエステルとは分子鎖中にエ
ステル結合を有するポリマーであつて、ポリエチ
レンテレフタレートで代表されるホモポリマー及
びこれらのコポリマーあるいはブレンドポリマー
等をも包含するものであり、これらの糸条の1本
ないし複数本を供給糸として使用することができ
る。 また、非定常仮撚加工で使用する仮撚施撚体と
しては、前述したような圧縮流体を用いた仮撚ノ
ズルやベルト駆動によるスピンドル式施撚体の他
に摩擦式施撚体や空気スピンドル式施撚体等を使
用することができる。 以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例 1 ポリエステルフイラメント150d/72f(円形断面
形状、セミダル糸、初期弾性率94g/d)を可変
速供給ローラ、ヒータ、仮撚ノズル、デリベリロ
ーラによつて構成される加工工程に供給し、仮撚
ノズルによつて一方向間歇施撚を行う非定常仮撚
加工を行つて、糸条の長手方向に未解撚部と過解
撚部とを交互にする加工糸を得た。 第1表に加工条件を示す
解撚部とを交互に有するポリエステル加工糸に係
り、さらに詳しくは非定常仮撚操作を施して得ら
れる未解撚部と過解撚部とを長手方向に沿つて交
互に有する糸条であつて、初期弾性率が高く、か
つ単フイラメントの断面変形度が小さいポリエス
テル加工糸に関するものである。 近年、ポリエステル糸条による布帛は、ウオツ
シユアンドウエア性と防しわ性等の優れた特長を
有することから、衣料用、特に中外衣に占める位
置は極めて大きなものとなつている。しからなが
ら、ポリエステル糸条を原糸のまま布帛に加工す
る場合には初期弾性率が高いので、ハリ、腰等に
優れる反面、表面が平滑で外観変化に乏しくしか
もぬめり感があつて風合が悪いという欠点があ
る。原糸使いによる前記の欠点を解消するために
糸条に捲縮を付与した加工糸なかでも仮撚加工糸
使いの割合が著しく大きくなつてきているが、通
常の仮撚加工糸は原糸に比べて初期弾性率が著し
く低下するので、ポリエステル繊維が本来有する
ハリ、腰等の優れた特長を布帛に有効に具現する
ことができず、また捲縮による嵩高性は有するも
のの均斉な嵩高性のため外観変化が十分ではなか
つた。さらに繊維に対する消費者の要求が多様化
するにつれ、断面を異形にして特殊な光沢、例え
ば絹様光沢を付与した糸条が多数提案されている
が、これらの糸条は原糸では目的とする光沢を有
していても仮撚加工時に断面が変形するので、加
工糸としては目的とする光沢を十分に発揮するこ
とができなかつた。 本発明は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは未解撚部と渦解撚部
の撚班によつて自然な外観班を有するのはもちろ
んのこと、ハリ、腰があつてしかもぬめり感がな
く、さらに原糸の光沢を損うことのないポリエス
テル加工糸を提供するにある。 上記目的は、ポリエステルマルチフイラメント
糸条にS又はZ方向に間歇的に加撚する積極的な
非定常仮撚操作を施して得られる仮撚加撚方向の
撚のみを有する未解撚部と仮撚解撚方向の撚のみ
を有する過解撚部とを交互に有する糸条であつ
て、未解撚部と過解撚部の長さがいずれも50cm以
上であり、かつ、下記(1)、(2)式を同時に満足する
ことを特徴とするポリエステル加工糸によつて達
成される。 A>40 (1) 33<A/B<A (2) 但し、A:初期弾性率(g/d) B:単フイラメントの断面変形度 以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明
する。本発明のポリエステル加工糸はポリエステ
ルマルチフイラメント糸条にS又はZ方向に間歇
的に加撚する積極的な非定常仮撚操作を施して得
られる糸条であつて、第1図のように糸条の長手
方向に沿つて仮撚加撚方向の撚のみを有する未解
撚部1と仮撚解撚方向の撚のみを有する過解撚部
2とが交互に共存しており、未解撚部1から過解
撚部2に至る間及び過解撚部2から未解撚部1に
至る間にはそれぞれ無撚部3,4が形成されてい
る。未解撚部1は後述するように仮撚施撚体によ
る加撚撚が充分に熱固定されたままの状態である
ため供給糸が集束された嵩高性に乏しい糸条部分
であり、一方、過解撚部2は加撚撚が熱固定され
た後、撚数の零点を超えて逆方向にまで解撚され
た状態であるため、未解撚部1に比較して嵩高性
に富む糸条部分である。このように糸条の長手方
向に沿つて嵩高性の異なる未解撚部1と過解撚部
2が交互に存在するから、未解撚部1と過解撚部
2間に存在する無撚部3,4と相まつて糸条に自
然な外観斑を付与することができる。 また、本発明糸条は未解撚部と渦解撚部が前記
(1)、(2)式を同時に満足するので、ハリ、腰があつ
てしかもぬめり感がなく、さらに原糸の光沢を損
うことがないという利点を有する。 すなわち、第4図はポリエステル原糸aと、前
記原糸から得られた本発明糸の未解撚部b1及び過
解撚部b2,通常仮撚糸cの過重伸長曲線の一例で
あるが、通常仮撚糸の初期弾性率が35g/d程度
とポリエステル原糸の初期弾性率に比較して小さ
いのに対して、本発明糸条の初期弾性率は未解撚
部及び過解撚部の両方とも40g/dを超えている
ので、高い初期弾性率のためにポリエステル原糸
が有するハリ、腰やドレープ性を保持することが
できる。しかも、ポリエステル原糸はぬめり感を
有するが、本発明糸条は未解撚部と過解撚部に残
存する実撚のためにぬめり感がなく適度のシヤリ
味を有する。糸条に原糸並みのハリ、腰を付与す
るためには初期弾性率Aは大きい方が好ましい
が、一方、初期弾性率Aが大きすぎると未解撚部
と過解撚部に残存する実撚数が少なくなつてぬめ
り感が生じたり撚斑による自然な外観斑が失なわ
れやすくなるので、初期弾性率Aは特に40〜60
g/dの範囲が好ましい。 さらに通常仮撚糸は、加撚時最密充填状態で熱
セツトされるため、単フイラメント断面が変形し
例えば円形断面糸の場合には第3図のように多角
形状に変形するので、原糸の光沢が損なわれる。
しかるに、本発明糸条は単フイラメントの断面変
形度Bと初期弾性率Aとの関係が33<A/B<Aの 関係を満足するので第2図で示した未解撚部と過
解撚部の両部とも単フイラメントの断面変形度が
小さく、したがつて原糸の光沢を損うことがな
い。近年単フイラメント断面を多角、多葉等各種
の異形断面にして糸条に絹様光沢用の特殊な光沢
を付与したポリエステル糸条が多数提案されてい
るが本発明糸条は原糸の光沢を損うことがないの
で、かかる異形断面糸を供給糸とした場合特に有
効である。 上記のように原糸の光沢を損なわないためには
33<A/B<A好ましくは35<A/B<Aの関係を満足 することが必要であり、33≧A/Bの場合には初期 弾性率が小さすぎるか又は/及び単フイラメント
の断面変形度が大きすぎるので、原糸の光沢やハ
リ、腰が損なわれて好ましくない。一方A/B=A の場合には、単フイラメントが全く変形しないの
で、未解撚部や過解撚部の残存撚数が極端に少な
くて撚斑による自然な外観斑が失なわれたり、ぬ
めり感が生じるので好ましくない。 なお、本発明糸条には未解撚部から過解撚部に
至る間及び過解撚部から未解撚部に至る間に無撚
部が存在しているが、いずれの無撚部も前記(1)、
(2)式を満足するのでハリ、腰があつてしかもぬめ
り感がなく、さらに原糸の光沢を保持できるとい
う利点を損うことがない。また、初期弾性率を無
撚部と未解撚部又は無撚部と過解撚部の境界を中
心として測定する場合や、無撚部と未解撚部及び
過解撚部を含んだ試料で測定する場合には撚の伝
播によつて初期弾性率が40g/dを下回る恐れも
あるが、無撚部は短いので布帛にした場合には組
織に拘束されて撚の伝播は阻止され、上記の効果
を保持できる。したがつて、後述する初期弾性率
の測定は未解撚部と過解撚部は別々に行い、無撚
部については無撚部を中心に、未解撚部と過解撚
部を含んだ試料で測定する。 本発明でいう初期弾性率Aは荷重伸長曲線の立
ち上り部分の傾斜角度から100%伸長相当時の応
力値をデニール当りに換算して求めた(測定回数
5回の平均値)。また、単フイラメントの断面変
形度Bは本発明糸の断面がほぼ円形の場合、外接
円の直径に直交して断面を2分する線分のうち、
最短の線分で外接円の直径を除した値の平均値で
あり、一方、異形断面糸の場合には外接円と対接
円の直径の比を本発明糸と供給原糸について算出
し、大きい方の比を小さい方の比で除じた値であ
り、いずれの場合も任意の5本の単フイラメント
について測定しその平均値を採用した。 次に本発明の製造方法の一例について説明す
る。まず、ポリエステルマルチフイラメント糸を
ヒータと流体を間歇的に供給する仮撚ノズル(以
下、単にノズルと称す)からなる非定常仮撚ゾー
ンに通し、ノズルに液体を間歇的に供給すること
によつて糸条の一方向旋回、停止を繰返し、糸条
に仮撚の過度現象を利用した交互撚を付与する。
この場合、まずノズルに流体を供給すると、ノズ
ル通過以前の加撚ゾーンで施撚された撚はヒータ
によつて熱固定され、次いで液体の供給を停止す
ると加撚ゾーンで熱固定された撚はノズル通過以
降の解撚ゾーンにおいては解撚作用を受けること
なく通過し、仮撚加撚方向の撚をもつ未解撚部が
引出される。 液体の停止によつて解撚ゾーンを通過する糸条
部分の加撚撚が減少してくるが、ここで流体の供
給を再開すると解撚ゾーンにおいて急激な解撚作
用を受け、仮撚解撚方向の撚をもつ過解撚部が引
出され、また未解撚部から過解撚部に至る区間及
び過解撚部から未解撚部に至る区間において無撚
部が引出されさらに要すれば再熱処理を施してパ
ツケージに捲取られる。 本発明糸条は基本的には上記のごとき積極的な
非定常仮撚操作により得られるが、さらに非定常
仮撚ゾーンへの糸条供給ローラとしてノズルへの
液体の供給及び停止と連動して可変速する機能を
有するローラを用いるか、または糸条の走行張力
によつて回転する消極糸条供給装置を用いて、ノ
ズルへの液体供給時の糸条オーバーフイード率を
液体停止時のオーバーフイード率より大きくし、
かつヒータ温度と流体圧力、流量を調節して未解
撚部の残存撚数を4900/√D〜12200/√D(T/M)
、過解 撚部の残存撚数を2300/√D〜7700/√D(T/M)(
但し、 Dは供給糸のデニル数)の範囲にすることによつ
て、初期弾性率と単フイラメントの断面変形度が
前記(1)、(2)式を同時に満足することができる。ま
た定速の糸条供給ローラを用いる場合にもヒータ
温度と流体圧力、流量等を適宜調節することによ
つて本発明糸条を得ることができる。 また、本発明の加工糸の過解撚部はノズル給圧
時に形成され、また、未解撚部はノズル停止時に
形成される。後述する実施例1において、デリベ
リローラ速度は80m/minであるため、秒速は
1.33mmである。実施例1では、ノズル給圧時間と
ノズル停止時間がともに0.5秒であるから、67cm
の過解撚度と未解撚部が形成されることから明ら
かなように、本発明の加工糸は、未解撚部と過解
撚部の長さがいずれも50cm以上であり、無撚部が
少ないものである。 本発明におけるポリエステルとは分子鎖中にエ
ステル結合を有するポリマーであつて、ポリエチ
レンテレフタレートで代表されるホモポリマー及
びこれらのコポリマーあるいはブレンドポリマー
等をも包含するものであり、これらの糸条の1本
ないし複数本を供給糸として使用することができ
る。 また、非定常仮撚加工で使用する仮撚施撚体と
しては、前述したような圧縮流体を用いた仮撚ノ
ズルやベルト駆動によるスピンドル式施撚体の他
に摩擦式施撚体や空気スピンドル式施撚体等を使
用することができる。 以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例 1 ポリエステルフイラメント150d/72f(円形断面
形状、セミダル糸、初期弾性率94g/d)を可変
速供給ローラ、ヒータ、仮撚ノズル、デリベリロ
ーラによつて構成される加工工程に供給し、仮撚
ノズルによつて一方向間歇施撚を行う非定常仮撚
加工を行つて、糸条の長手方向に未解撚部と過解
撚部とを交互にする加工糸を得た。 第1表に加工条件を示す
【表】
得られた加工糸の特性を第2表に示す。
【表】
【表】
得られた加工糸を用いて経密度80本/吋、緯密
度68本/吋の平織組織とした布帛は未解撚部と過
解撚部の撚斑によつて自然な外観斑を有し、また
ハリ、腰があつて、しかもぬめり感がなく、さら
に供給原糸の光沢を保持したものであつた。 なお、残存撚数は糸条に2mg/dの緊張を付与
し、任意の未解撚部、過解撚部各5ケ所において
各部の全長にわたり5cm間隔で検撚して各撚部で
の最大撚数をもつて未解撚数又は過解撚部の撚数
(T/Mに換算)とした。
度68本/吋の平織組織とした布帛は未解撚部と過
解撚部の撚斑によつて自然な外観斑を有し、また
ハリ、腰があつて、しかもぬめり感がなく、さら
に供給原糸の光沢を保持したものであつた。 なお、残存撚数は糸条に2mg/dの緊張を付与
し、任意の未解撚部、過解撚部各5ケ所において
各部の全長にわたり5cm間隔で検撚して各撚部で
の最大撚数をもつて未解撚数又は過解撚部の撚数
(T/Mに換算)とした。
第1図は本発明のポリエステル加工糸の概略側
面図、第2図は同上の未解撚部の断面図、第3図
は普通仮撚糸の断面図、第4図はポリエステル原
糸aとこの原糸から得られた本発明糸の未解撚部
b1及び過解撚部b2、通常仮撚糸cの過重伸長曲線
のグラフである。 図中1は未解撚部、2は過解撚部である。
面図、第2図は同上の未解撚部の断面図、第3図
は普通仮撚糸の断面図、第4図はポリエステル原
糸aとこの原糸から得られた本発明糸の未解撚部
b1及び過解撚部b2、通常仮撚糸cの過重伸長曲線
のグラフである。 図中1は未解撚部、2は過解撚部である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリエステルマルチフイラメント糸条にS又
はZ方向に間歇的に加撚する積極的な非定常仮撚
操作を施して得られる仮撚加撚方向の撚のみを有
する未解撚部と仮撚解撚方向の撚のみを有する過
解撚部とを交互に有する糸条であつて、未解撚部
と過解撚部の長さがいずれも50cm以上であり、か
つ、下記(1)、(2)式を同時に満足することを特徴と
するポリエステル加工糸。 A>40 ……(1) 33<A/B<A ……(2) 但し、A:初期弾性率(g/d) B:単フイラメントの断面変形度
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18803082A JPS5976939A (ja) | 1982-10-25 | 1982-10-25 | ポリエステル加工糸 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18803082A JPS5976939A (ja) | 1982-10-25 | 1982-10-25 | ポリエステル加工糸 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5976939A JPS5976939A (ja) | 1984-05-02 |
| JPH0366409B2 true JPH0366409B2 (ja) | 1991-10-17 |
Family
ID=16216431
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18803082A Granted JPS5976939A (ja) | 1982-10-25 | 1982-10-25 | ポリエステル加工糸 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5976939A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59223331A (ja) * | 1983-05-26 | 1984-12-15 | 三菱レイヨン株式会社 | 特殊仮撚加工糸の製法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60459B2 (ja) * | 1979-05-04 | 1985-01-08 | 東レ株式会社 | 特殊加工糸およびその製造法 |
-
1982
- 1982-10-25 JP JP18803082A patent/JPS5976939A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5976939A (ja) | 1984-05-02 |
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