JPH038357B2 - - Google Patents

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JPH038357B2
JPH038357B2 JP10927481A JP10927481A JPH038357B2 JP H038357 B2 JPH038357 B2 JP H038357B2 JP 10927481 A JP10927481 A JP 10927481A JP 10927481 A JP10927481 A JP 10927481A JP H038357 B2 JPH038357 B2 JP H038357B2
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methyl
acid
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Shoji Ikeda
Fumio Sakamoto
Goro Tsukamoto
Isamu Uchiumi
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な6−アミノペニシラン酸エステ
ル類およびその製造法に係り、より詳細には下記
の一般式() (式中Rはメチル基又はフエニル基を表わす) で示される新規な6−アミノペニシラン酸エステ
ル又はその酸付加塩およびその製造法に関する。 上記一般式()で示される化合物及びその酸
付加塩はいずれも文献未記載の新期規化合物であ
り、具体的には式()の化合物として6−アミ
ノペニシラン酸(5−メチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル及
び6−アミノペニシラン酸(2−オキソ−5−フ
エニル−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ルエステルが、又それらの酸付加塩として塩酸、
臭化水素酸、硫酸などの無機酸との塩、或はp−
トルエンスルホン酸、クエン酸、蓚酸などの有機
酸との塩がある。 これら本発明の化合物は、その6位アミノ基を
アシル化した場合対応する6−アシルアミノペニ
シラン酸の新規エステル誘導体を与えるが、ここ
で得られる6−アシルアミノペニシラン酸エステ
ル類、例えばアミノベンジルペニシリン(アンピ
シリン)のエステルは、アンピシリンそれ自体は
もとより、公知の易吸収性アンピシリンエステル
例えばアンピシリンフタリジルエステルよりもす
ぐれた経口吸収性を示し、しかも生体内では容易
にアンピシリンを遊離してその高い血中濃度を与
えることが明らかとなつた(後述の試験例1参
照)。又該新規アンピシリンエステルは毒性も極
めて低い(試験例2参照)。従つて本発明は、特
に経口ペニシリンとして用いて好適な新規6−ア
シルアミノペニシラン酸エステル類を製造する為
の有用な中間体を提供するものである。 一般式()で示される化合物及びその酸付加
塩は、一般式 (式中Aはアミノ基又は保護アミノ基を表わ
す) の6−アミノペニシラン酸もしくはその6位保護
誘導体、又はそれらのカルボキシル基における塩
に一般式 (式中Rは前記に同じ。Xはハロゲン原子を表
わす) で示される化合物を反応せしめ、Aが保護アミノ
基であるときはこれをアミノ基に転換せしめ、必
要に応じてここで生成した化合物をさらに酸付加
塩とすることによつて製造することができる。 一般式()における保護アミノ基(A)の保護基
としては、合成ペニシリンの分野においてアミノ
基の保護基として知られているものが用いられ
る。かかるアミノ基の保護基としては、例えばト
リチル基、ベンジルカルボニル基あるいはフエノ
キシメチルカルボニル基等が好ましく用いられ
る。 式()の化合物は新規物質であり、公知の一
般式 (式中Rは前記に同じ) の化合物(テトラヘドロン・レターズ、1972年、
1701〜1704頁及びリービツヒズ・アナーレン・デ
ル・ヘミー、第764巻、116〜124頁、1972年参照)
にハロゲン化剤を作用せしめることによつて得ら
れる。 式()に於てXが塩素原子又は臭素原子であ
る化合物を製造する場合に於ける上記のハロゲン
化反応は、化合物()に対してこれと等モル量
ないし過剰モル量の塩素化剤又は臭素化剤、例え
ば塩素、臭素、N−ブロモフタル酸イミド、N−
ブロモコハク酸イミド、N−クロロフタル酸イミ
ド、N−クロロコハク酸イミド等を、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼン等の不
活性有機溶媒中、好ましくはラジカル発生条件下
に作用せしめることによつて行なわれる。又、式
()に於てXが沃素原子である化合物は、上記
で得られる塩素化物又は臭素化物を常法に従つて
例えば沃化カリ等を用いてハロゲン置換すること
によつて製造することができる。 化合物()と、前記化合物()又はそれら
のカルボキシル基における塩例えばナトリウム塩
の如き金属塩、トリエチルアミン塩の如き第3級
有機塩基との塩とから本発明の化合物()を得
るための反応は、好ましくは不活性有機溶媒中
で、好ましくは塩基の存在下で行なわれる。 不活性有機溶媒としては、例えば酢酸エチル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドの如
き非プロトン性不活性有機溶媒が好ましく用いら
れる。 塩基としては、例えばトリエチルアミンの如き
トリアルキルアミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウムの如き炭酸水素アルカリ、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウムの如き炭酸アルカリが好ま
しく用いられる。 塩基は、反応により生成する酸の捕捉剤として
一般に作用するので、化合物()のカルボキシ
ル基における塩を用いるときには必ずしも使用す
る必要はない。 本発明の反応は、化合物()又はそのカルボ
キシル基における塩に対して、これと略等モル量
ないし過剰モル量の化合物()、特にXが塩素
原子又は臭素原子である該化合物()を、氷冷
下ないし室温付近で作用せしめることによつて行
なわれる。この反応に於て、出発物質としてAが
アミノ基である化合物()を用いたときにはこ
こで得られる化合物が目的の式()の化合物で
あるが、Aが保護アミノ基である場合には生成し
た化合物のA基をさらにアミノ基に転換せしめて
式()の化合物とする。このアミノ基への転換
は常法に従つて行われ、例えばA基がベンジルカ
ルボニルアミノ基あるいは、フエノキシメチルカ
ルボニルアミノ基の如き保護アミノ基である場合
には、ドライアイス−アセトン冷却下、トリアル
キルアミン、キノリン等の塩基の存在下に、反応
生成物に五塩化リン及び低級アルコールを作用さ
せてイミノエーテル化合物とし、次いでこれに水
を作用させて加水分解を行えばよい。又、A基が
トリチルアミノ基の如き保護アミノ基である場合
には、反応生成物に単に酸を作用させるだけでよ
く、従つてこの反応は式()の化合物を酸付加
塩とする工程で一挙にこれを行うこともできる。 以上の反応で生成する式()の化合物は好適
にはその酸付加塩として単離させるが、かかる酸
付加塩は、上記の反応終了後反応混合物を常法に
従つて相当する無機酸或は有機酸で処理すること
によつて容易にこれに導くことができる。又、式
()に於てA基がベンジルカルボニルアミノ基
である化合物を用い、かつ上述の如き条件下に脱
アシル化を行つた場合には、反応終了時式()
の化合物はその塩酸塩として得られるから、これ
をそのまま単離すればよい。 以上の如くして得られる本発明の化合物は、前
記の如くその6位アミノ基に種々のアシル基を導
入することによつて、経口ペニシリンとして有用
な新規6−アシルアミノペニシラン酸エステルに
導くことができるが、ここで本発明の化合物に適
用して有効なアシル基の一例を挙げれば、例え
ば、α−アミノベンジルカルボニル基、α−アミ
ノ−p−ヒドロキシベンジルカルボニル基、α−
カルボキシベンジルカルボニル基、5−メチル−
3−フエニル−4−イソオキサゾリルカルボニル
基などがあり、それら基を導入した場合、これに
対応してそれぞれアンピシリン、アモキシシリ
ン、カルベニシリン、オキサシリンなどの新規エ
ステル誘導体が得られる。又、アンピシリンのエ
ステルの場合であればこれにさらにアセトンを反
応せしめてヘタシリンのエステルとすることもで
きる。 以下に、本発明の化合物にα−アミノベンジル
カルボニル基を導入して得られるアンピシリンエ
ステルを例にとつてその薬理試験の結果を挙げ本
発明化合物の有用性を明らかにする。 試験例1 経口投与時の血中濃度 (1) 供試化合物 A アンピシリン(5−メチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエス
テル塩酸塩〔式()に於てRがメチル基であ
る本発明化合物から誘導されたアンピシリンエ
ステル。後述の製造例1参照〕 B アンピシリン(2−オキソ−5−フエニル−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエス
テル塩酸塩〔式()に於てRがフエニル基で
ある本発明化合物から誘導されたアンピシリン
エステル。後述の製造例2参照〕 C アンピシリンフタリジルエステル塩酸塩〔公
知のアンピシリンエステル〕 D アンピシリン3水和物〔対照化合物〕 (2) 試験方法 一夜絶食した4週令マウス(ddY系、体重約20
g、一群5匹)に、アンピシリン換算50mg/Kg相
当の供試化合物(水又は0.5%CMC溶液にアンピ
シリン換算で5mg/mlの濃度に溶解又は懸濁して
使用)をそれぞれ経口投与し、経時的に採血して
血清中のアンピシリン濃度をバイオアツセイ法に
より測定し、下記の式により血清中アンピシリン
濃度比を求めた。 アンピシリン濃度比=供試化合物A,B,C又はD投与
時の血中アンピシリン濃度/供試化合物D投与時の血中
アンピシリン濃度 (3) 結果 【表】 試験例2 急性毒性 試験例1の供試化合物A及びBを用いて、ddY
系マウス(試験例1と同じ)に対する急性毒性を
測定した。結果を第2表に示す。 【表】 以上の結果から、本発明の化合物から誘導され
る新規6−アシルアミノペニシラン酸エステルが
従来公知の同様のペニシリンエステルよりもすぐ
れた経口吸収性を示しかつ低毒性であつて経口ペ
ニシリンとして有用であること又従つてかかる意
味に於て本発明化合物が十分なる有用性を有する
ことは明らかである。 以下、実施例及び製造例を挙げて本発明をさら
に具体的に説明する。 実施例 1 6−アミノペニシラン酸(5−メチル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ルエステル・p−トルエンスルホン酸塩〔式
()に於てRがメチル基である化合物のp−
トルエンスルホン酸塩〕の合成。 (1) 4−ブロモメチル−5−メチル−1,3−ジ
オキソレン−2−オン〔式()に於てRがメ
チル基、Xが臭素原子である化合物〕の合成 4,5−ジメチル−1,3−ジオキソレン−2
−オン(テトラヘドロン・レターズ、1972年、
1701〜1704頁に従つて合成した)3.42gを四塩化
炭素150mlに溶解し、これに5.34gのN−ブロモ
コハク酸イミドおよび触媒量のα,α′−アゾビス
イソブチロニトリルを加え、15分間熱還流した。
反応液を半量まで濃縮し不溶物を去した後、
液を濃縮した。シラツプ状の残渣を減圧蒸留し沸
点115〜120℃/5mmの留分を採取して標記の化合
物4.2gを無色液体として得た(収率73%)。 元素分析(分子式C5H5BrO3): 理論値(%) C、31.12;H、2.61;Br、41.40 実測値(%) C、31.30;H、2.49;Br、41.31 IR(ニート、νcm-1):1825付近(カルボニル) NMR(CCl4、δppm):2.10(−CH3、s)、4.10
(−CH2Br、s) (2) 6−アミノペニシラン酸(5−メチル−2−
オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メ
チルエステル・p−トルエンスルホン酸塩の合
成 6β−トリチルアミノペニシラン酸〔ジヤーナ
ル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイア
テイ(J.Am.Chem.Soc.)、第84巻、2983頁
(1963年)に記載の方法により合成した〕13gを
ジメチルホルムアミド100mlに溶解し、0〜5℃
に冷却した後、炭酸水素カリウム3g及び4−ブ
ロモメチル−5−メチル−1,3−ジオキソレン
−2−オン6gを加え、同温度で3時間撹拌し
た。反応終了後反応液を氷水中に注ぎ、析出した
固型物を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を飽
和食塩水で数回洗浄、次いで無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後減圧濃縮を行ない、黄色シラツプ
を得た。このシラツプを酢酸エチル80mlに溶解
し、氷冷下p−トルエンスルホン酸5.2gを加え
同じく氷冷下に1時間撹拌したところ無色固型物
が析出した。これを取し、酢酸エチル−エーテ
ル(1:1)混液でよく洗浄して下記の物性値を
示す化合物8.3gを無色固体として得た(収率60
%)。 融点:130〜138℃(分解) 元素分析(分子式C13H16N2O6S・
CH3C6H4SO3H): 理論値(%) C、47.99;H、4.83;N、5.60 実測値(%) C、47.31;H、4.82;N、6.00 IR(KBr、νcm-1):1820(環状炭酸エステル)、
1780(β−ラクタム)1760(エステル)、 NMR(DMSO−d6、δppm):1.40、1.59(6H、2
位メチル、s)、2.12(3H、
【式】s)、4.46(1H、3位 プロトン、s)、4.90〜5.10(3H、6位プロ
トンおよび【式】m)、5.41 (1H、5位プロトン、d)、2.24(3H、
【式】s)、6.97、7.38 (4H、【式】d) 上記物性値から得られた固体は目的の化合物と
同定された。 実施例 2 6−アミノペニシラン酸(2−オキソ−5−フ
エニル−1,3−ジオキソレン−4−イル)メ
チルエステル・p−トルエンスルホン酸塩〔式
()に於てRがフエニル基である化合物のp
−トルエンスルホン酸塩〕の合成。 (1) 4−ブロモメチル−5−フエニル−1,3−
ジオキソレン−2−オン〔式()に於てRが
フエニル基、Xが臭素原子である化合物〕の合
成。 4−メチル−5−フエニル−1,3−ジオキソ
レン−2−オン(リービツヒズ・アンナレン・デ
ル・ヘミー、第764巻、116〜124頁、1972年に従
つて合成した)2.4gを四塩化炭素150mlに溶解
し、これに2.9gのN−ブロモコハク酸イミドお
よび触媒量のα,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ルを加え、90分間加熱還流した。反応液を半量ま
で濃縮し不溶部を別し、液を濃縮し残渣をベ
ンゼンとシクロヘキサンの混液から再結晶して標
記の化合物2.3gを無色針状結晶として得た(収
率66%)。 融点:90.5〜91.5℃ 元素分析(分子式C10H7BrO3): 理論値(%) C、47.09;H、2.77;Br、31.33、 実測値(%) C、47.22;H、2.64;Br、31.29、 IR(KBr、νcm-1):1825付近(カルボニル)、 NMR(CCl4、δppm):4.35(−CH2Br、s)7.40
(ベンゼン環、s) (2) 6−アミノペニシラン酸(2−オキソ−5−
フエニル−1,3−ジオキソレン−4−イル)
メチルエステル・p−トルエンスルホン酸塩の
合成 6−トリチルアミノペニシラン酸1gと4−ブ
ロモメチル−5−フエニル−1,3−ジオキソレ
ン−2−オン0.55gを用い、実施例1の(2)と同様
にして下記の物性値を示す化合物0.50gを無色固
体として得た(収率41%)。 融点:130〜135℃(分解) 元素分析(C18H18N2O6S・CH3C6H4SO3H): 理論値(%) C、53.37;H、4.66;N、4.98、 実測値(%) C、53.37;H、4.60;N、5.48、 IR(KBr、νcm-1):1835(環状炭酸エステル)、
1790(β−ラクタム)、1755(エステル)、 NMR(DMSO−d6、δppm):1.49、1.64(6H、2
位メチル、s)、4.64(1H、3位プロトン、
s)、5.15(1H、6位プロトン、d)、5.37
(2H、【式】s)、5.56 (1H、5位プロトン、d)、7.4〜7.7(7H、
【式】 【式】m)、7.13(2H、 【式】d)、2.32(3H、 【式】s) 上記の物性値から、得られた固体は目的の化合
物と同定された。 実施例 3 6−アミノペニシラン酸(5−メチル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ルエステル塩酸塩〔式()に於てRがメチル
基である化合物の塩酸塩〕の合成。 (1) ベンジルペニシリン(5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル
エステルの合成。 ベンジルペニシリンカリウム塩10gを、ジメチ
ルホルムアミド50mlに分散させ、氷冷下、重炭酸
カリウム520mgおよび4−ブロモメチル−5−メ
チル−1,3−ジオキソレン−2−オン5.2gを
加え、0℃で4時間撹拌し反応せしめた。反応終
了後反応液を氷水にあけ、析出する固体を取し
た。この固体を酢酸エチルに溶解し、稀重ソウ水
にて洗浄し、氷水で繰り返し洗浄したあと、酢酸
エチル層を乾燥し、減圧下溶媒を留去して標記の
化合物12.5gを淡黄色無定型固体として得た(収
率97%)。 IR(KBr、νcm-1):1825(環状炭酸エステル)、
1785(β−ラクタム)、1750(エステル)、
1670(アミド) NMR(CDCl3、δppm):1.37、1.42(6H、2位メ
チル、s)、2.13(3H、
【式】s)、3.72(2H、−C2−C6H5、s)、4.29(1H、3位プロト
ン、s)、4.80(2H、
【式】s)、5.3〜5.6(2H、 5位及び6位プロトン、m)、6.16(1H、
NH、d)、7.14(5H、ベンゼン環プロト
ン、s)。 (2) 6−アミノペニシラン酸(5−メチル−2−
オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メ
チルエステル塩酸塩の合成、 5塩化リン5.9gを乾燥塩化メチレン30mlに溶
解し、これにキノリン6.3mlを加え、ドライアイ
ス−アセトンにより−30℃に冷却した。この溶液
を激しく撹拌しながら、これにベンジルペニシリ
ン(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ
レン−4−イル)メチルエステル11gを乾燥塩化
メチレン10mlに溶解した溶液を徐々に滴下し、上
記温度で35分間撹拌した後、プロピルアルコール
20mlを5分間かけて滴下し、さらに30分間撹拌し
た。次いで激しく撹拌しながら飽和食塩水20mlを
滴下し、約1時間撹拌を続けた。撹拌終了後分離
した塩化メチレン層を採取し、飽和食塩水で洗浄
した後無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下塩化
メチレンを留去したところガム状物が得られた。
このガム状物をn−ヘキサンで十分洗浄し、更に
酢酸エチルで洗浄し下記の物性値を示す化合物
6.6gを淡黄色無定型固体として得た(収率72
%)。 融点:115〜120℃(分解) 元素分析(C13H16N2O6S・HCl・1/2H2O): 理論値(%) C、41.77;H、4.85;N、7.49、 実測値(%) C、41.91;H、4.77;N、7.67、 IR(KBr、νcm-1):1825(環状炭酸エステル)、
1790(β−ラクタム)、1750(エステル)、 NMR(DMSO−d6、δppm):1.45、1.66(6H、2
位メチル、s)、2.22(3H、
【式】s)、4.57(1H、3位 プロトン、s)、5.0〜5.2(3H、6位プロト
ンおよび【式】m)、5.56 (1H、5位プロトン、d) 上記の物性値から得られた固体は目的の化合物
と同定された。 実施例 4 6−アミノペニシラン酸(2−オキソ−5−フ
エニル−1,3−ジオキソレン−4−イル)メ
チルエステル塩酸塩〔式()に於てRがフエ
ニル基である化合物の塩酸塩〕の合成、 ベンジルペニシリンカリウム塩10gと4−ブロ
モメチル−5−フエニル−1,3−ジオキソレン
−2−オン7gとから実施例3と同様にして下記
の物性を示す化合物8.6gを黄色無定型固体とし
て得た(収率74%)。 融点:105〜110℃(分解) 元素分析(C18H18N2O6S・HCl・1/2H2O): 理論値(%) C、49.60;H、4.62;N、6.42、 実測値(%) C、49.58;H、4.56;N、6.65、 IR(KBr、νcm-1):1830(環状炭酸エステル)、
1790(β−ラクタム)、1755(エステル)、 NMR(DMSO−d6、δppm):1.46、1.63(6H、2
位メチル、s)、4.55(1H、3位プロトン、
s)、4.95(1H、6位プロトン、d)、5.36
(2H、【式】s)、5.53 (1H、5位プロトン、s)、7.45〜7.75
(5H、【式】m) 上記物性値から得られた固体は目的の化合物と
同定された。 製造例 1 アンピシリン(5−メチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル
の合成。 (1) D−(−)−2−フエニルグリシン10gを塩化
メチレン250mlに加え、0℃に冷却し、塩酸ガ
スを通じて塩酸塩とし、これに五塩化リン20g
を加え、0〜5℃で4時間撹拌した。析出する
固体を取し、塩化メチレンで繰り返し洗浄し
た。無色無定型固体としてD−(−)−フエニル
グリシルクロライド塩酸塩13.1g(収率90%)
を得た。 (2) 実施例3で得られた6−アミノペニシラン酸
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ
レン−4−イル)メチルエステル塩酸塩200mg
を、塩化メチレン10mlに分散し、炭酸水素カリ
ウム50mgを加え、0℃にて15分撹拌し、これ
に、上記(1)で得られた酸クロライド110mgを加
えて2時間撹拌し、室温にて更に2時間撹拌し
た。反応停止後固体を別し、液を減圧濃縮
して得られたシラツプを水に溶解して酢酸エチ
ルにて洗浄した後、水層を食塩にて飽和させ、
析出した油状物を塩化メチレンにて抽出し、飽
和食塩水で洗浄した。塩化メチレンを半量にな
るまで濃縮し、イソプロピルアルコールを加え
ると無色固型物が析出した。これを取し、イ
ソプロピルアルコール、エーテルにて順次洗浄
して標記化合物132mgを無定型固体として得た
(収率54%)。 融点:145℃(分解)、 元素分析(分子式C21H23N3O7S・HCl・H2O): 理論値(%) C、48.88;H、5.08;N、8.14; S、6.21、 実測値(%) C、48.51;H、5.15;N、8.02; S、6.44、 IR(KBr、νcm-1):1825(環状炭酸エステル)、
1785(β−ラクタム)、1750(エステル)、
1690(アミド)、 NMR(DMSO−d6、δppm):1.33、1.48(6H、2
位メチル、s)、2.19(3H、
【式】s)、4.43(1H、3位 プロトン、s)、5.11(2H、
【式】s)、5.16 (1H、ベンジルプロトン、s)、5.43−5.65
(2H、5位及び6位プロトン、m)、7.3−
7.6(5H、ベンゼン環プロトン、m)、8.95
(3H、−N H3)、9.4(1H、CONH−、d) 製造例 2 アンピシリン(2−オキソ−5−フエニル−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエス
テル塩酸塩の合成。 実施例4で得られた6−アミノペニシラン酸
(2−オキソ−5−フエニル−1,3−ジオキソ
レン−4−イル)メチルエステル塩酸塩200mgと
D−(−)−フエニルグリシルクロライド塩酸塩95
mgとから製造例1と同様にして標記化合物148mg
を無色無定型固体として得た(収率56%)。 融点:140℃(分解) 元素分析(分子式C26H25N3O7S・HCl・2H2O): 理論値(%) C、52.39;H、5.07; N、7.05;S、5.38 実測値(%) C、52.17;H、4.83; N、7.31;S、5.64 IR(KBr、νcm-1):1830(環状炭酸エステル)、
1785(β−ラクタム)、1760(エステル)、
1690(アミド) NMR(DMSO−d6、δppm):1.32、1.45(6H、2
位メチル、s)、4.44(1H、3位プロトン、
s)、5.12(1H、ベンジルプロトン、s)、
5.31(2H、【式】 s)、5.4−5.6(2H、5位及び6位プロト
ン、m)、7.3−7.6(10H、ベンゼン環プロ
トン、m)、8.8(3H、−N H3)、9.3(1H、
−CONH−、d)。 参考例 1 酸性媒質および塩基性媒質中での加水分解性 (イ) 酸性媒質中での加水分解性 (1) 供試化合物 試験例1のA,BおよびC (2) 試験法 酸性媒質(人工胃液に相当する;食塩2・0
g、10%塩酸24ml、ペプシン3.2gに水を加えて
1000mlとしたもの。PH1.2)中に、供試化合物を
一定濃度となるように溶解し、37℃で振盪しつゝ
経時的にサンプリングし、逆相分配カラムを用い
た高速液体クロマトグラフイーに付して、各供試
化合物のピーク高の減少よりその加水分解率を求
めた。 (3) 結果 【表】 (ロ) 塩基性媒質中での加水分解性 (1) 供試化合物 試験例1のA,BおよびC (2) 試験方法 酸性媒質に代えて塩基性媒質(人工腸液に相当
する;リン酸二ナトリウム35.8g、10%塩酸6.0
ml、パンクレアチン2.8gに水を加えて1000mlと
したもの。PH7.50。)を用いるほかは前記(イ)−(2)
と同様にして行つた。 (3) 結果 【表】 以上の結果から明らかなように、本発明化合物
から誘導されるアンピシリンエステルは、従来公
知のアンピシリンフタリジルエステルに比べて酸
性媒質および塩基性媒質中での安定性にすぐれて
いる。 参考例 2 マウス血清中での加水分解性 (1) 供試化合物 試験例1のAおよびB (2) 試験方法 供試化合物を40%マウス血清(0.1Mリン酸緩
衝液溶液)中37℃で10分間インキユベートした
後、この溶液の一部を薄層クロマトグラフイーに
付し、次いでバイオオートグラフイーを行つて溶
液中の化合物を同定した。 (3) 結果 供試化合物AおよびBのいずれの場合も、アン
ピシリンのスポツトのみが認められ、供試化合物
それ自体のスポツトは認められなかつた。 従つて、本発明化合物から誘導されるアンピシ
リンエステルは、40%マウス血清中37℃で10分以
内に完全にアンピシリンに転換すると結論され
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中、Rはメチル基又はフエニル基を表わ
    す。) で示される新規な6−アミノペニシラン酸エステ
    ル又はその酸付加塩。 2 酸付加塩が塩酸塩又はパラトルエンスルホン
    酸塩である特許請求の範囲第1項に記載の化合
    物。 3 一般式() (式中Aはアミノ基又は保護アミノ基を表わ
    す) の6−アミノペニシラン酸もしくはその6位保護
    誘導体、又はそれらのカルボキシル基における塩
    に一般式() (式中Rはメチル基又はフエニル基であり、X
    はハロゲン原子を表わす) で示される化合物を反応せしめ、Aが保護アミノ
    基であるときはこれをアミノ基に転換せしめ、又
    必要に応じてここで生成した化合物をさらに酸付
    加塩に変換せしめることを特徴とする、一般式
    ()、 (式中、Rの定義は上記に同じである) で示される新規な6−アミノペニシラン酸エステ
    ル又はその酸付加塩の製造法。 4 上記式()の化合物又はそのカルボキシル
    基における塩と上記式()の化合物との反応
    を、不活性有機溶媒の存在下に行なう特許請求の
    範囲第3項に記載の方法。 5 上記式()の化合物又はそのカルボキシル
    基における塩と上記式()の化合物との反応
    を、塩基の存在下に行なう特許請求の範囲第3項
    又は第4項に記載の方法。
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