JPH0420438B2 - - Google Patents
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- JPH0420438B2 JPH0420438B2 JP60195334A JP19533485A JPH0420438B2 JP H0420438 B2 JPH0420438 B2 JP H0420438B2 JP 60195334 A JP60195334 A JP 60195334A JP 19533485 A JP19533485 A JP 19533485A JP H0420438 B2 JPH0420438 B2 JP H0420438B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibiotic
- culture
- deoxyenterosin
- streptomyces
- deoxyenterosine
- Prior art date
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- Expired
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は新規な抗生物質5−デオキシエンテロ
シン(5−Deoxyenterocin)およびその製造法
に関する。 従来の技術 従来、放線菌が生産し、数個の水酸基、4−メ
トキシ−2−オキソピロン環およびベンゾイル基
を有する抗生物質としては、式 で表わされるエンテロシン(Enterocin)が知ら
れている〔J.Antibiotics,Vol.29,No.3,227〜
235(1976);公知文献1、同誌,Vol.29,No.10,
1114〜1116(1976)〕。このエンテロシンは、グラ
ム陽性菌およびグラム陰性菌に対して抗菌活性を
有し、StrePtomyces candidus var.
enterostaticus WS−8096菌株または
Streptomyces viri−dochromogenes var.M127
菌株により生産され、最初は抗生物質WS−8096
物質と命名されていた(特公昭47−15750、公知
文献1)。その後、Streptomyces hygroscopicus
No A−5294の生産するブルガマイシン
(Vulgamycin)がエンテロシンと同一の抗生物
質であることが報告されている〔Tetrahedron
Letters No.48,4367〜4370(1976)〕。 発明が解決しようとする問題点 本発明は医療用として有用な新規抗生物質を得
ることを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明者らは、新規な抗生物質の探索を目的と
して自然界から多くの微生物を分離、その生産物
の生物学的性質を調べたところ、三重県亀山市の
畑土壌より分離した微生物が、グラム陽性細菌、
グラム陰性細菌およびマイコプラズマに対して抗
菌活性を有する物質を産生することを見出した。
そして該培養物からこの抗菌活性物質を分離精製
し、その理化学的性質を調べた結果、後述の如く
これまでの公知物質と異なる諸性質を有すること
から、この物質は新規物質であると判断し、本抗
生物質の構造解析の結果から、本抗生物質を5−
デオキシエンテロシンと命名した。 本発明は斯かる新知見に基いて完成されたもの
であつて、新規抗生物質5−デオキシエンテロシ
ンおよびその製造法を提供するものである。 本発明者らにより分離された抗生物質5−デオ
キシエンテロシンを産生する菌株は次の菌学的性
質を有する。 (1) 形態的特徴 L11−1株はスターチ・無機塩寒天培地
(ISP培地4)〔Inter.J.System.Bacteriol.,
Vol.16,313〜340(1966)〕上で、28℃、10〜14
日間培養し、観察した所見は次の通りである。
なお、ISP培地2,3及び5上においてもほぼ
同様な形態が観察された。 基生菌糸は曲線状で分枝を伴つて伸張し、直
径0.4〜0.5μであり、菌糸は分裂せず、胞子を
着生しない。基生菌糸より生じた気菌糸は曲線
状で単純分岐をなして伸張し、直径0.4〜0.6μ
であり、分岐の先端に多数連鎖した胞子を形成
する。胞子の連鎖は通常2〜4回密にまいた螺
旋を形成する。胞子の形は楕円体形ないし短円
筒形を呈し、大きさは0.6〜0.8×0.8〜1.2μであ
り、胞子の表面は透過型電子顕微鏡で観察する
と、とげ状を呈しており、走査型電子顕微鏡で
観察すると、しわ状(rugose)を呈している。
鞭毛胞子や胞子のうは観察されない。 (2) 各培地における生育状態 各種培地上で、28℃、14日間培養し、観察し
た所見は第1表の通りである。なお、色の表示
はColor Harmony Manual第4版1958年
(Container Corporation of America)によ
る色の分類に従つた。
シン(5−Deoxyenterocin)およびその製造法
に関する。 従来の技術 従来、放線菌が生産し、数個の水酸基、4−メ
トキシ−2−オキソピロン環およびベンゾイル基
を有する抗生物質としては、式 で表わされるエンテロシン(Enterocin)が知ら
れている〔J.Antibiotics,Vol.29,No.3,227〜
235(1976);公知文献1、同誌,Vol.29,No.10,
1114〜1116(1976)〕。このエンテロシンは、グラ
ム陽性菌およびグラム陰性菌に対して抗菌活性を
有し、StrePtomyces candidus var.
enterostaticus WS−8096菌株または
Streptomyces viri−dochromogenes var.M127
菌株により生産され、最初は抗生物質WS−8096
物質と命名されていた(特公昭47−15750、公知
文献1)。その後、Streptomyces hygroscopicus
No A−5294の生産するブルガマイシン
(Vulgamycin)がエンテロシンと同一の抗生物
質であることが報告されている〔Tetrahedron
Letters No.48,4367〜4370(1976)〕。 発明が解決しようとする問題点 本発明は医療用として有用な新規抗生物質を得
ることを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明者らは、新規な抗生物質の探索を目的と
して自然界から多くの微生物を分離、その生産物
の生物学的性質を調べたところ、三重県亀山市の
畑土壌より分離した微生物が、グラム陽性細菌、
グラム陰性細菌およびマイコプラズマに対して抗
菌活性を有する物質を産生することを見出した。
そして該培養物からこの抗菌活性物質を分離精製
し、その理化学的性質を調べた結果、後述の如く
これまでの公知物質と異なる諸性質を有すること
から、この物質は新規物質であると判断し、本抗
生物質の構造解析の結果から、本抗生物質を5−
デオキシエンテロシンと命名した。 本発明は斯かる新知見に基いて完成されたもの
であつて、新規抗生物質5−デオキシエンテロシ
ンおよびその製造法を提供するものである。 本発明者らにより分離された抗生物質5−デオ
キシエンテロシンを産生する菌株は次の菌学的性
質を有する。 (1) 形態的特徴 L11−1株はスターチ・無機塩寒天培地
(ISP培地4)〔Inter.J.System.Bacteriol.,
Vol.16,313〜340(1966)〕上で、28℃、10〜14
日間培養し、観察した所見は次の通りである。
なお、ISP培地2,3及び5上においてもほぼ
同様な形態が観察された。 基生菌糸は曲線状で分枝を伴つて伸張し、直
径0.4〜0.5μであり、菌糸は分裂せず、胞子を
着生しない。基生菌糸より生じた気菌糸は曲線
状で単純分岐をなして伸張し、直径0.4〜0.6μ
であり、分岐の先端に多数連鎖した胞子を形成
する。胞子の連鎖は通常2〜4回密にまいた螺
旋を形成する。胞子の形は楕円体形ないし短円
筒形を呈し、大きさは0.6〜0.8×0.8〜1.2μであ
り、胞子の表面は透過型電子顕微鏡で観察する
と、とげ状を呈しており、走査型電子顕微鏡で
観察すると、しわ状(rugose)を呈している。
鞭毛胞子や胞子のうは観察されない。 (2) 各培地における生育状態 各種培地上で、28℃、14日間培養し、観察し
た所見は第1表の通りである。なお、色の表示
はColor Harmony Manual第4版1958年
(Container Corporation of America)によ
る色の分類に従つた。
【表】
【表】
(3) 生理的性質
生育温度範囲:20−45℃
(至適温度範囲:28℃付近)
生育PH範囲:6〜8
(至適PH範囲:7付近)
ゼラチンの液化:陽性
澱粉の加水分解:陽性
脱脂牛乳の凝固:陰性
脱脂牛乳のペプトン化:陽性
メラニン様色素の生成:ISP培地6及び7
で陰性 (4) 炭素源の同化性 L−アラビノース、D−フラクトース、D−
グルコース、イノシトール、D−マンニトー
ル、ラフイノース、L−ラムノース、シユクロ
ース及びD−キシロースの全てが利用された。 (5) 菌体組成 B.BecKerらの方法〔Appl.Microbiol.,12,
421〜423(1964)〕により分析したジアミノピメ
リン酸はLL−型が検出された。 以上の菌学的性質、特に真性の基生菌糸より多
数の胞子の連鎖を有する気菌糸を形成し、ジアミ
ノピメリン酸がLL−型であり、鞭毛胞子や胞子
のうを形成しないなどの特徴的性質を有すること
により判断すると、本菌株はストレプトマイセス
属に属する菌株であることは明らかである。 よつて、本菌株を公知のものと区別するため、
ストレプトマイセス・スピーシズL11−1
(Streptomyces sp.L11−1)と命名し、工業技
術院工業技術研究所に受託番号微工研菌寄第7917
号(FERM P−7917)として寄託した。 本発明の抗生物質5−デオキシエンテロシン
は、例えばストレプトマイセス属に属する抗生物
質5−デオキシエンテロシン生産菌を培養し、そ
の培養物から抗生物質5−デオキシエンテロシン
を採取することにより製造される。 本発明で使用される抗生物質5−デオキシエン
テロシン生産菌としては、前述のストレプトマイ
セス・スピーシーズL11−1があげられるが、放
線菌の一般的性状として菌学上の性質は極めて変
異し易く、一定したものではなく、自然的にある
いは通常行われる紫外線照射または変異誘導剤例
えば、N−メチル−N−ニトロ−N−ニトロソグ
アニジン、エチルメタンスルホネートなどを用い
る人工的変異手段により変異することは周知の事
実である。従つてこのような人工変異株は勿論、
自然変異株も含め、ストレプトマイセス属に属
し、抗生物質5−デオキシエンテロシンを生産す
る能力を有する菌株は、すべて本発明に使用する
ことができる。 本発明方法において、培養は放線菌の培養に一
般に用いられている条件によつて行うことができ
る。 培養としては微生物が同化し得る炭素源、消化
し得る窒素源、さらには必要に応じ、無機塩など
を含有させた栄養培地が使用される。同化し得る
炭素源としては、グルコース、フラクトース、マ
ルトース、キシロース、シユクロース、澱粉、ガ
ラクトース、グリセリン、糖蜜、デキストリンな
どが単独または組合せて用いられる。消化し得る
窒素源としてはコーン・スチープ・リカー、硫
安、ペプトン、酵母、大豆粉、肉エキス、アミノ
酸などが単独または組合せて用いられる。その他
必要に応じてナトリウム塩、カリウム塩、マグネ
シウム塩、リン酸塩、その他重金属塩などの無機
塩類などが添加される。 培養は通常振とうまたは通気撹拌培養などの好
気的条件下で行なうのがよく、工業的には深部通
気撹拌培養が好ましい。培地のPHは6〜8、特に
7付近が好ましい。培養温度は20〜45℃、特に28
℃付近で行うのが好ましい。培養時間は液体培養
の場合、通常2〜5日であるが、培養物中の抗生
物質L11−1の蓄積量は約3日で最大に達するの
で、この時点で培養を終了するのが好ましい。こ
れらの培地組成、培地の液性、培養温度、撹拌速
度、通気性などの培養条件は使用する菌株の種類
や外部の条件などに応じて好ましい結果が得られ
るように適宜調節、選択されることは言うまでも
ない。液体培養において発泡があるときは、シリ
コン油、植物油、界面活性剤などの消泡剤が適宜
使用される。 このようにして得られた抗生物質5−デオキシ
エンテロシンは主として培養液中に含有される
ので、培養物を過補助剤、例えばセライト、パ
ーライト、ハイフロースーパーセルなどを加えて
過するか、または遠心分離して培養液と菌体
とに分離し、その培養液から抗生物質5−デオ
キシエンテロシンを採取するのが有利である。 培養液から抗生物質5−デオキシエンテロシ
ンを分離、精製するためには、液を非親水性有
機溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタノ
ール、クロロホルム、メチルイソブチルケトンな
どで抽出し、その抽出物を濃縮すればよく、斯く
することにより粗成物として抗生物質5−デオキ
シエンテロシンが得られる。更に精製するには、
シエンテロシンが得られる。更に精製するには、
シリカゲル、活性アルミナ、活性炭、吸着樹脂例
えばHP−20等の担体を用いるカラムクロマトグ
ラフイーが好ましい。溶出溶媒としては、クロロ
ホルム−メタノール、クロロホルムアセトン、酢
酸エチル−メタノール、酢酸エチル−アセトン、
水性アセトン、水性アルコールなどの混合溶媒が
挙げられる。溶出のチエツクはピブリオパーコラ
ンスを用いるペーパーデイスク法またはシリカゲ
ル薄層クロマトグラフイーにより行うことができ
る。このようにして得られた溶出液を同一成分を
含むフラクシヨンを合せ、濃縮することにより精
製された抗生物質5−デオキシエンテロシンを得
ることができる。 以上の如くして得られた抗生物質5−デオキシ
エンテロシンは次のような理化学的性質を有す
る。 元素分析値〔分子式C22H20O9として〕 C% H% 測定値 61.71 4.64 理論値 61.68 4.71 分子量 428(FABマススペクトルによる) 分子式 C22H20O9 融点 222〜225℃ 比旋光度 〔α〕20 D−59.4゜(C=0.6,メタノール) 紫外部吸収スペクトル 7.5ug/mlメタノール溶液での紫外部吸収ス
ペクトルは第1図の通り、 λMeOH nax(nm): 203(E1% 1cm=1086) 250(E1% 1cm=349) 284(E1% 1cm=234) 赤外部吸収スペクトル KBr法による赤外部吸収スペクトルは第2
図の通り。 3400、1740、1680、1640、1560、1460、
1400、1380、1335、1295、1250、1220、1175、
1130、1080、1060、1000cm-1に特徴的な吸収帯
を有する。 13C−核磁気共鳴スペクトル DMSO−d6中25MHz(内部標準TMS;
0.0ppm)にて測定した化学シフトおよび多重
度は次の通りである。 195.0(s)、174.0(s)、170.0(s)、163.4
(s)、161.9(s)、139.5(s)、132.7(d)、
128.4(d)、128.4(d)、127.9(d)、127.9(d)
、
104.5(d)、87.9(d)、79.7(s)、77.1(s)、
75.9(s)、72.6(d)、61.1(d)、56.3(q)、54
.4
(d)、39.6(t)、36.8(t)(ppm) (但し、s;singlet、d;doublet、t;
triplet、q;quartet) 溶媒に対する溶解性 メタノール、アセトン、ブタノール、酢酸エ
チル、ジメチルスルホキサイド、ピリジンに可
溶、水、ヘキサン、石油エーテルに難溶 呈色反応 過マンガン酸カリウム脱色反応、フエーリン
グ反応およびトレンス反応は陽性、モーリツシ
ユ反応、塩化第二鉄反応は陰性 酸性、塩基性、中性の区別 中性 物質の色および形状 無色角柱状結晶 シリカゲル(東京化成社製シリカゲルf)薄
層クロマトグラフイー 展開溶媒 Rf値 酢酸エチル−メタノール(100:1) 0.41 クロロホルム−メタノール(20:1) 0.88 クロロホルム−アセトン(10:5) 0.35 化学構造 尚、上記構造式中の位置番号はTetrahedron
LettersNo.48,4367〜4370(1976)の記載に基いて
付与したものである。 作 用 〈抗菌性〉 抗生物質5−デオキシエンテロシンの500μg/
ml溶液に8mm径のペーパー・デイスクを浸し、乾
燥後、試験菌を含む肉汁寒天培地上にのせ、培養
後の生育阻止円直径(mm)を測定した結果は次の
通り。 Sarcina lutea ATCC9341 21.0 Staphylo coccus aureus ATCC653p 18.7 Bacillus subtilis ATCC6633 0 Escherichia coli NIHJ−JC2 0 Klebsiella pneumoniac ATCC/100031 23.2 Vibrio percolans ATCC8461 16.6 Pseudomonas aeruginosa IAM1095 0 Candida albicans ATCC7491 0 本抗生物質は0.6μg/mlの濃度で、Mycopla−
sma gallisepticumKP−13の生育を完全に阻止
した。 〈急性毒性〉 マウスに400mg/Kg腹腔内注射投与しても何ら
異常は認められず。 発明の効果 上記の如く、本発明の抗生物質5−デオキシエ
ンテロシンはグラム陽性細菌、グラム陰性細菌お
よびマイコプラズマに対して有効であり、しかも
低毒性であり、人、家、家、家禽などに経口的ま
たは非経口的に投与することにより、これらの微
生物に起因する諸疾患に対する治療または予防剤
として有用である。 実施例 次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 ストレプトマイセス・スピーシズL11−1株
(微工研菌寄第7917号)の斜面寒天培養基から−
白金耳を100mlの種培地(グルコース2%、可溶
性澱粉2%、大豆粉2%、NaCl0.25%、酵母エ
キス0.5%、CaCO30.35%、PH6.5)を入れた500ml
容三角フラスコに接種し、28℃で3日間振盪培養
して種母とした。この種母をグリセリン3%、可
溶性澱粉0.5%、CSL0.5%、肉エキス0.5%、ポリ
ペプトン0.5%、NaCl0.5%、CoCl2・6H2O0.001
%(PH6.5、滅菌前)からなる培地100mlを入れた
500ml容三角フラフコに3%接種し、28℃で3日
間振盪培養した。このようにして得た培養液10
を遠心分離して菌体を除き、培養液8を得
た。これをPH7.0に調節して酢酸エチル2で2
回抽出すると5−デオキシエンテロシンは、定量
的に酢酸エチル層に移つた。この酢酸エチル層を
無水硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮する
と、約3gの茶褐色油状物質を得た。この油状物
質3gを少量の酢酸エチルに溶かし、酢酸エチル
にて充填したシリカゲルカラム(190ml)にチヤ
ージし、酢酸エチルを用いてクロマトグラフイー
を行つた。12gづつ分画し、ビブリオ・パーコラ
ンスを検定菌とするバイオアツセイで示す19〜33
本目のフラクシヨンを集め、減圧濃縮すると純度
約80%の5−デオキシエンテロシンの淡黄色粉末
448mgを得た。 実施例 2 実施例1で得た純度約80%の5−デオキシエン
テロシンの淡黄色粉末440mgを少量のクロロホル
ムに溶解し、クロロホルム−アセトン(10:3)
の混合溶媒で充填したシリカゲルカラム(110ml)
にチヤージし、同混合溶媒を用いてクロマトグラ
フイーを行つた。20gづつ分画すると、19〜31本
目のフラクシヨンはシリカゲル薄層クロマトグラ
フイー(クロロホルム:アセトン=10:5)に於
て、5−デオキシエンテロシンの単一スポツトを
示した。これらのフラクシヨンを集めて減圧濃縮
し、低温で放置すると無色角柱状結晶が生じた。
この結晶を取、乾燥して5−デオキシエンテロ
シン308mgを得た。
で陰性 (4) 炭素源の同化性 L−アラビノース、D−フラクトース、D−
グルコース、イノシトール、D−マンニトー
ル、ラフイノース、L−ラムノース、シユクロ
ース及びD−キシロースの全てが利用された。 (5) 菌体組成 B.BecKerらの方法〔Appl.Microbiol.,12,
421〜423(1964)〕により分析したジアミノピメ
リン酸はLL−型が検出された。 以上の菌学的性質、特に真性の基生菌糸より多
数の胞子の連鎖を有する気菌糸を形成し、ジアミ
ノピメリン酸がLL−型であり、鞭毛胞子や胞子
のうを形成しないなどの特徴的性質を有すること
により判断すると、本菌株はストレプトマイセス
属に属する菌株であることは明らかである。 よつて、本菌株を公知のものと区別するため、
ストレプトマイセス・スピーシズL11−1
(Streptomyces sp.L11−1)と命名し、工業技
術院工業技術研究所に受託番号微工研菌寄第7917
号(FERM P−7917)として寄託した。 本発明の抗生物質5−デオキシエンテロシン
は、例えばストレプトマイセス属に属する抗生物
質5−デオキシエンテロシン生産菌を培養し、そ
の培養物から抗生物質5−デオキシエンテロシン
を採取することにより製造される。 本発明で使用される抗生物質5−デオキシエン
テロシン生産菌としては、前述のストレプトマイ
セス・スピーシーズL11−1があげられるが、放
線菌の一般的性状として菌学上の性質は極めて変
異し易く、一定したものではなく、自然的にある
いは通常行われる紫外線照射または変異誘導剤例
えば、N−メチル−N−ニトロ−N−ニトロソグ
アニジン、エチルメタンスルホネートなどを用い
る人工的変異手段により変異することは周知の事
実である。従つてこのような人工変異株は勿論、
自然変異株も含め、ストレプトマイセス属に属
し、抗生物質5−デオキシエンテロシンを生産す
る能力を有する菌株は、すべて本発明に使用する
ことができる。 本発明方法において、培養は放線菌の培養に一
般に用いられている条件によつて行うことができ
る。 培養としては微生物が同化し得る炭素源、消化
し得る窒素源、さらには必要に応じ、無機塩など
を含有させた栄養培地が使用される。同化し得る
炭素源としては、グルコース、フラクトース、マ
ルトース、キシロース、シユクロース、澱粉、ガ
ラクトース、グリセリン、糖蜜、デキストリンな
どが単独または組合せて用いられる。消化し得る
窒素源としてはコーン・スチープ・リカー、硫
安、ペプトン、酵母、大豆粉、肉エキス、アミノ
酸などが単独または組合せて用いられる。その他
必要に応じてナトリウム塩、カリウム塩、マグネ
シウム塩、リン酸塩、その他重金属塩などの無機
塩類などが添加される。 培養は通常振とうまたは通気撹拌培養などの好
気的条件下で行なうのがよく、工業的には深部通
気撹拌培養が好ましい。培地のPHは6〜8、特に
7付近が好ましい。培養温度は20〜45℃、特に28
℃付近で行うのが好ましい。培養時間は液体培養
の場合、通常2〜5日であるが、培養物中の抗生
物質L11−1の蓄積量は約3日で最大に達するの
で、この時点で培養を終了するのが好ましい。こ
れらの培地組成、培地の液性、培養温度、撹拌速
度、通気性などの培養条件は使用する菌株の種類
や外部の条件などに応じて好ましい結果が得られ
るように適宜調節、選択されることは言うまでも
ない。液体培養において発泡があるときは、シリ
コン油、植物油、界面活性剤などの消泡剤が適宜
使用される。 このようにして得られた抗生物質5−デオキシ
エンテロシンは主として培養液中に含有される
ので、培養物を過補助剤、例えばセライト、パ
ーライト、ハイフロースーパーセルなどを加えて
過するか、または遠心分離して培養液と菌体
とに分離し、その培養液から抗生物質5−デオ
キシエンテロシンを採取するのが有利である。 培養液から抗生物質5−デオキシエンテロシ
ンを分離、精製するためには、液を非親水性有
機溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタノ
ール、クロロホルム、メチルイソブチルケトンな
どで抽出し、その抽出物を濃縮すればよく、斯く
することにより粗成物として抗生物質5−デオキ
シエンテロシンが得られる。更に精製するには、
シエンテロシンが得られる。更に精製するには、
シリカゲル、活性アルミナ、活性炭、吸着樹脂例
えばHP−20等の担体を用いるカラムクロマトグ
ラフイーが好ましい。溶出溶媒としては、クロロ
ホルム−メタノール、クロロホルムアセトン、酢
酸エチル−メタノール、酢酸エチル−アセトン、
水性アセトン、水性アルコールなどの混合溶媒が
挙げられる。溶出のチエツクはピブリオパーコラ
ンスを用いるペーパーデイスク法またはシリカゲ
ル薄層クロマトグラフイーにより行うことができ
る。このようにして得られた溶出液を同一成分を
含むフラクシヨンを合せ、濃縮することにより精
製された抗生物質5−デオキシエンテロシンを得
ることができる。 以上の如くして得られた抗生物質5−デオキシ
エンテロシンは次のような理化学的性質を有す
る。 元素分析値〔分子式C22H20O9として〕 C% H% 測定値 61.71 4.64 理論値 61.68 4.71 分子量 428(FABマススペクトルによる) 分子式 C22H20O9 融点 222〜225℃ 比旋光度 〔α〕20 D−59.4゜(C=0.6,メタノール) 紫外部吸収スペクトル 7.5ug/mlメタノール溶液での紫外部吸収ス
ペクトルは第1図の通り、 λMeOH nax(nm): 203(E1% 1cm=1086) 250(E1% 1cm=349) 284(E1% 1cm=234) 赤外部吸収スペクトル KBr法による赤外部吸収スペクトルは第2
図の通り。 3400、1740、1680、1640、1560、1460、
1400、1380、1335、1295、1250、1220、1175、
1130、1080、1060、1000cm-1に特徴的な吸収帯
を有する。 13C−核磁気共鳴スペクトル DMSO−d6中25MHz(内部標準TMS;
0.0ppm)にて測定した化学シフトおよび多重
度は次の通りである。 195.0(s)、174.0(s)、170.0(s)、163.4
(s)、161.9(s)、139.5(s)、132.7(d)、
128.4(d)、128.4(d)、127.9(d)、127.9(d)
、
104.5(d)、87.9(d)、79.7(s)、77.1(s)、
75.9(s)、72.6(d)、61.1(d)、56.3(q)、54
.4
(d)、39.6(t)、36.8(t)(ppm) (但し、s;singlet、d;doublet、t;
triplet、q;quartet) 溶媒に対する溶解性 メタノール、アセトン、ブタノール、酢酸エ
チル、ジメチルスルホキサイド、ピリジンに可
溶、水、ヘキサン、石油エーテルに難溶 呈色反応 過マンガン酸カリウム脱色反応、フエーリン
グ反応およびトレンス反応は陽性、モーリツシ
ユ反応、塩化第二鉄反応は陰性 酸性、塩基性、中性の区別 中性 物質の色および形状 無色角柱状結晶 シリカゲル(東京化成社製シリカゲルf)薄
層クロマトグラフイー 展開溶媒 Rf値 酢酸エチル−メタノール(100:1) 0.41 クロロホルム−メタノール(20:1) 0.88 クロロホルム−アセトン(10:5) 0.35 化学構造 尚、上記構造式中の位置番号はTetrahedron
LettersNo.48,4367〜4370(1976)の記載に基いて
付与したものである。 作 用 〈抗菌性〉 抗生物質5−デオキシエンテロシンの500μg/
ml溶液に8mm径のペーパー・デイスクを浸し、乾
燥後、試験菌を含む肉汁寒天培地上にのせ、培養
後の生育阻止円直径(mm)を測定した結果は次の
通り。 Sarcina lutea ATCC9341 21.0 Staphylo coccus aureus ATCC653p 18.7 Bacillus subtilis ATCC6633 0 Escherichia coli NIHJ−JC2 0 Klebsiella pneumoniac ATCC/100031 23.2 Vibrio percolans ATCC8461 16.6 Pseudomonas aeruginosa IAM1095 0 Candida albicans ATCC7491 0 本抗生物質は0.6μg/mlの濃度で、Mycopla−
sma gallisepticumKP−13の生育を完全に阻止
した。 〈急性毒性〉 マウスに400mg/Kg腹腔内注射投与しても何ら
異常は認められず。 発明の効果 上記の如く、本発明の抗生物質5−デオキシエ
ンテロシンはグラム陽性細菌、グラム陰性細菌お
よびマイコプラズマに対して有効であり、しかも
低毒性であり、人、家、家、家禽などに経口的ま
たは非経口的に投与することにより、これらの微
生物に起因する諸疾患に対する治療または予防剤
として有用である。 実施例 次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 ストレプトマイセス・スピーシズL11−1株
(微工研菌寄第7917号)の斜面寒天培養基から−
白金耳を100mlの種培地(グルコース2%、可溶
性澱粉2%、大豆粉2%、NaCl0.25%、酵母エ
キス0.5%、CaCO30.35%、PH6.5)を入れた500ml
容三角フラスコに接種し、28℃で3日間振盪培養
して種母とした。この種母をグリセリン3%、可
溶性澱粉0.5%、CSL0.5%、肉エキス0.5%、ポリ
ペプトン0.5%、NaCl0.5%、CoCl2・6H2O0.001
%(PH6.5、滅菌前)からなる培地100mlを入れた
500ml容三角フラフコに3%接種し、28℃で3日
間振盪培養した。このようにして得た培養液10
を遠心分離して菌体を除き、培養液8を得
た。これをPH7.0に調節して酢酸エチル2で2
回抽出すると5−デオキシエンテロシンは、定量
的に酢酸エチル層に移つた。この酢酸エチル層を
無水硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮する
と、約3gの茶褐色油状物質を得た。この油状物
質3gを少量の酢酸エチルに溶かし、酢酸エチル
にて充填したシリカゲルカラム(190ml)にチヤ
ージし、酢酸エチルを用いてクロマトグラフイー
を行つた。12gづつ分画し、ビブリオ・パーコラ
ンスを検定菌とするバイオアツセイで示す19〜33
本目のフラクシヨンを集め、減圧濃縮すると純度
約80%の5−デオキシエンテロシンの淡黄色粉末
448mgを得た。 実施例 2 実施例1で得た純度約80%の5−デオキシエン
テロシンの淡黄色粉末440mgを少量のクロロホル
ムに溶解し、クロロホルム−アセトン(10:3)
の混合溶媒で充填したシリカゲルカラム(110ml)
にチヤージし、同混合溶媒を用いてクロマトグラ
フイーを行つた。20gづつ分画すると、19〜31本
目のフラクシヨンはシリカゲル薄層クロマトグラ
フイー(クロロホルム:アセトン=10:5)に於
て、5−デオキシエンテロシンの単一スポツトを
示した。これらのフラクシヨンを集めて減圧濃縮
し、低温で放置すると無色角柱状結晶が生じた。
この結晶を取、乾燥して5−デオキシエンテロ
シン308mgを得た。
第1図は本発明の抗生物質5−デオキシエンテ
ロシンの紫外部吸収スペクトル、第2図は同赤外
部吸収スペクトルである。
ロシンの紫外部吸収スペクトル、第2図は同赤外
部吸収スペクトルである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 式 で表わされる5−デオキシエンテロシン。 2 ストレプトマイセス属に属する抗生物質5−
デオキシエンテロシン生産菌を培地に培養しその
培養物から抗生物質5−デオキシエンテロシンを
採取することを特徴とする抗生物質5−デオキシ
エンテロシンの製造法。 3 抗生物質5−デオキシエンテロシン生産菌が
ストレプトマイセス・スピーシズL//−/株
(微工研菌寄第7917号)である特許請求の範囲第
2項記載の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60195334A JPS6256487A (ja) | 1985-09-04 | 1985-09-04 | 新規抗生物質5−デオキシエンテロシン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60195334A JPS6256487A (ja) | 1985-09-04 | 1985-09-04 | 新規抗生物質5−デオキシエンテロシン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6256487A JPS6256487A (ja) | 1987-03-12 |
| JPH0420438B2 true JPH0420438B2 (ja) | 1992-04-02 |
Family
ID=16339443
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60195334A Granted JPS6256487A (ja) | 1985-09-04 | 1985-09-04 | 新規抗生物質5−デオキシエンテロシン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6256487A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2888554B2 (ja) * | 1989-09-20 | 1999-05-10 | 三井農林株式会社 | マイコプラズマ感染予防剤 |
| CN110305881B (zh) * | 2019-04-16 | 2021-04-02 | 中国科学院南海海洋研究所 | 一种聚酮类化合物neoenterocins的生物合成基因簇及其应用 |
-
1985
- 1985-09-04 JP JP60195334A patent/JPS6256487A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6256487A (ja) | 1987-03-12 |
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