JPH0430436B2 - - Google Patents
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- JPH0430436B2 JPH0430436B2 JP59097183A JP9718384A JPH0430436B2 JP H0430436 B2 JPH0430436 B2 JP H0430436B2 JP 59097183 A JP59097183 A JP 59097183A JP 9718384 A JP9718384 A JP 9718384A JP H0430436 B2 JPH0430436 B2 JP H0430436B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- ehe
- pitch
- temperature
- catalyst
- Prior art date
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- Catalysts (AREA)
- Working-Up Tar And Pitch (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
Description
発明の分野
本発明は、石油留分の熱分解でエチレンを製造
する際に副生する重質油(エチレンヘビーエンド
の処理方法に関するものである。 本発明の方法によれば、得られた処理エチレン
ヘビーエンドは、500℃までの軽沸留分を除いた
ものの芳香族水素の含有率が60〜80%である改質
ピツチを与える。この改質ピツチは炭素繊維など
の原料として用いることができる。 発明の背景 石油留分の熱分解でエチレンを製造する際に副
生する重質油(エチレンヘビーエンド、以下
「EHE」と略記することがある)を蒸留して得ら
れるピツチ(以下「EHE未処理ピツチ」と略記
することがある)は、石炭乾留タールや石油留分
の接触分解の塔底油を蒸留して得られるピツチ類
と比較すると、 硫黄、酸素、窒素の化合物の含量が実質的に
零である、 バナジウム、ニツケル等の重金属元素の化合
物が含まれていない、 などの特徴をもち、各種炭素材料の出発原料に適
した性状を有する。 また、EHE未処理ピツチを熱処理することで
得られるメソフエーズ小球体は、容易に合体して
流れ構造を形成する。従つて溶融メソフエーズピ
ツチが所定の紡糸特性をもてば、ピツチ系の高強
度高弾性率炭素繊維の優れた出発原料になると推
測される。 しかし、EHE未処理ピツチでは、メソフエー
ズ化反応と同時に構成成分の重縮合反応による高
分子量化反応が速かに進むために、生成メソフエ
ーズピツチの大部分がキノリン不溶性といういわ
ゆる固いメソフエーズピツチが形成され、高いメ
ソフエーズ含量のピツチでは軟化点が高くなり過
ぎて紡糸が実質上不可能となる。メソフエーズ含
有量を下げると、メソフエーズ部分と等方性部分
との相溶性が著しく低いために、相分離を生じ、
糸切れが頻発するなど紡糸性が顕著に不良とな
る。又、極端な場合には、等方性ピツチ中に球晶
が珠数玉のように連なつた形でノズルから押し出
されるため、紡糸が不可能となる。 先行技術 EHE未処理ピツチの上記欠点を改良する目的
で種々の改善手法が提案されてきた。 具体的には特開昭58−18421、同58−196292、
同57−168987、同58−142976、同58−167679およ
び同58−169515各号公報をあげることができる。
これらのEHE処理に関する先行技術は、 テトラヒドロキノリンのような高価な薬品を
多量に消費し、かつプロセスが複雑である、 光学的異方性部分の含量が比較的低い領域に
限定される、 メソフエーズピツチを硫黄でさらに追加処理
する必要がある、 など種々の改良すべき問題点を抱えている。 本発明者らは特開昭58−154792号公報におい
て、EHEを出発原料とする芳香族水素含有率が
50〜90%、好ましくは60〜80%のピツチを400〜
520℃で短時間熱処理して得られるメソフエーズ
ビツチは、好ましくは70〜100%、少くとも40%
以上のメソフエーズ含量の領域で良好な紡糸特性
を発現し、このピツチを原料として1000℃で炭素
化した得た炭素繊維は、引張強度248Kg/mm2、弾
性率14t/mm2を与えることを示した。そしてピツ
チの芳香族水素含有率を上記好適範囲に調製する
為に、EHEを水素加圧下400〜520℃の温度範囲
で無触媒反応に供する方法を開示した。 しかしながら、上記方法では、条件によつて
は、工業プロセスとして許容される範囲内で反応
圧力および水素供給量を増加しても、反応終了後
の反応器器壁や撹拌装置にコークス状物質が固着
する現象が見出された。 工業化装置でのコークス析出現象は反応器伝熱
量の経時的変化、撹拌装置の回転不良、生成物へ
の混入および流路の閉塞なを並発する為に装置の
保守、運転コストおよび製品々質に対して極めて
重大な障害となることが知られている。 発明の要旨 本発明は、石油留分の熱分解でエチレンを製造
する際に副生するエチレンヘビーエンドを処理す
る方法において、該エチレンヘビーエンドを接触
改質用シリカ・アルミナ又は活性白土及び加圧水
素の存在下、400〜500℃の温度範囲で処理するこ
とを特徴とするエチレンヘビーエンドの処理法を
提供するものである。 発明の具体的説明 本発明の方法に用いる石油留分の熱分解でエチ
レンを製造する際に副生するエチレンヘビーエン
ドは、通常170℃以上の沸点を持つものが用いら
れる。 本発明に用いることのできる触媒としては、接
触改質用シリカ・アルミナ、活性白土などを挙げ
ることができる。塩化アルミニウムの如く反応生
成物の洗浄、乾燥等の複雑な操作を経て触媒成分
の除去を要するものは本発明の目的に適わない。 接触解質反応は、固定床流通式、懸濁床回分式
のいずれをも用いることができる。 固定床流通式では、加圧反応管に粒状もしくは
成型した触媒を充填し、LHSVの範囲を0.01〜5
ml−EHE/ml−触媒/時間、好ましくは0.05〜1
ml−EHE/ml−触媒/時間、水素流量の範囲を
4〜50mole−H2/Kg−EHE/時間、好ましくは
8〜30mole−H2/Kg−EHE/時間、温度範囲を
400〜500℃、好ましくは430〜480℃とし、反応圧
力範囲を40〜200Kg/cm2G、好ましくは60〜150
Kg/cm2Gに設定することで本発明の目的とする
EHE接触改質反応を実施することができる。 反応の進行とともに触媒上には空気中500〜600
℃で燃える重質物が著積してくるので、複数の反
応管を順次反応に使用し、一方で再生操作をする
反応形式をとることが望ましい。 回分式ではEHEと粉体もしくは微粒状触媒を
加圧反応器に装入し、加圧水素、触媒、および反
応液が充分な接触を維持する条件下で接触改質反
応を行うことが必要であるが、加圧水素を回分反
応器に流通させる条件下で反応を行うことが反応
系の水素分圧を反応中を通して一定水準以上に保
つことができるのでより好ましい。 回分式の反応条件として0.1〜10重量部−触
媒/100重量部−EHE、好ましくは1〜5重量部
−触媒/100重量部−EHEの触媒使用量、400〜
500℃、好ましくは430〜480℃の温度範囲、40〜
200Kg/cm2G、好ましくは60〜150Kg/cm2Gの圧力
範囲、4〜50mole−H2/Kg−EHE/時間、好ま
しくは8〜30mole−H2/Kg−EHE/時間の水素
流量範囲、および1分〜5時間好ましくは5分〜
2時間の反応時間を示すことができる。 また加圧水素を微小気泡化して触媒粒子および
EHEと充分な接触を保持するために、適当な撹
拌装置による気・液・固の撹拌混合が望ましい。 反応生成液から分離した触媒上には反応条件に
よつて異なるが、仕込みEHEの0.1〜5重量%に
相当する重質物が析出してくるので、公知の方法
例えば、空気中500〜600℃で燃焼除去し、再使用
に供することができる。 触媒上には重質物が析出するが、反応器々壁や
撹拌装置への重質物の析出は上記反応条件を最適
に設定することで実質上零に抑止できるので、反
応器のデコーキングや付帯流路の閉塞など装置の
保守および運転コストに重大な影響を及ぼす操作
は必要としない。 そして、触媒成分を分離した液から、減圧蒸
留で常圧換算500℃以下の軽沸留分を除いて得た
改質ピツチ中の芳香族水素の含有率が、60〜80
%、好ましくは65〜75%の範囲の改質ピツチが得
られる。 なお、改質EHEピツチの軽沸留分留出温度は
常圧換算500℃に限定されるものではなく、例え
ば改質EHEとして液体状態で熱処理反応に供す
ることもできる。芳香族水素含有率の測定は日本
電子製超電導核磁気共鳴吸収装置モデルFX−270
型(共鳴周波数270メガヘルツ)を用い、二硫化
炭素溶媒、試料濃度5重量%で行つた。ケミカル
シフトの帰属は、Fuel、60、(1981)第221〜231
頁の第2表(同第224頁)に従い、テトラ・メチ
ルシラン基準のケミカルシフト領域9、30〜6、
30PPMを芳香族水素とし、全水素に対するシフ
ト率を芳香族水素含有率と定義した。 発明の効果 本発明の方法を実施することで、コークス生成
を実質的に零に抑止しながら、EHEを1段の接
触改質反応で改質EHEピツチを仕込みEHEの
20wt%以上の高い収率で製造できる。 又、得られる改質EHEピツチの芳香族水素含
有率の制御を、より容易に行うことを可能とし
た。即ち、得られた生成液から減圧蒸留で常圧換
算沸点500℃以下の留分を除いた改質EHEピツチ
中の芳香族水素の含有率を任意に、例えば60〜80
%、より好ましくは65〜75%の範囲に設定できる
ようになつた。 このため、低温易炭素化性に富む高性能炭素繊
維原料として、EHEのもつ特性を発揮できるよ
うにならしめた。具体的にいえば、本発明の方法
で得られた改質EHEピツチを、例えば特開昭58
−154792、同58−154793各号明細書に記載した熱
処理条件(減圧下又は不活性ガスを吹込みなが
ら、430〜550℃の温度範囲で少なくとも40%のメ
ソフエーズが生成するまで加熱する)好ましくは
本発明者らが先に出願した、特願昭58−28986号
明細書に開示した条件である不活性ガス流通下
に、テトラヒドロキノリンの如き水素供与体ガス
を同時に供給しながら熱理すると、メソフエーズ
含有率が40%以上、好ましくは70%以上、より好
ましくは80%以上、殊に好ましくは85〜100%で
あるメソフエーズピツチから著しく安定して糸径
10μm以下のピツチ繊維を溶融紡糸することが可
能となる。また、空気中250〜300℃の温度範囲へ
0.1〜5℃/分の昇温速度で昇温した後、0.1〜10
時間好ましくは0.5〜5時間保持して得た不融化
繊維を、不活性ガス雰囲気中、800〜1000℃、好
ましくは900〜1000℃の温度範囲で、1〜10℃/
分の昇温速度で昇温後、0〜4時間、好ましくは
5分〜2時間保持して得た炭素繊維の引張強度が
250〜320Kg/mm2にも達する。 実験例 実施例 1 沸点170℃以上のEHE:651gと、触媒化成(株)
製シリカアルミナ(アルミナ含量13重量%)をマ
ツフル炉中、500℃、2時間〓焼し、振盪ふるい
を用いて100〜300メツシユを分級した微粉触媒30
gを、反応釡底部に吹出し口を有する加圧水素導
入管、4枚羽根の撹拌装置および反応排ガスの定
流量放出装置を備えたSUS−316製オートクレー
ブ(内容積1)に装入し、反応圧力120Kg/cm2
G、水素流量100STP−L/時間、撹拌数1000R.
P.Mの条件下に、3℃/分の昇温速度で460℃に
昇温し、この温度に80分間保持した。この時、フ
ランジ部分も均等に加温することで、オートクレ
ーブ外壁温度と反応液温度の差を10℃未満に制御
した。 反応後、室温まで冷却し、常圧で反応液及び重
質分の付着した触媒を取り出した。反応後は加圧
過器にてワツトマン社ガラス繊維ろ紙(GFB)
を用いてろ過し、改質EHE液415gを得た。減
圧蒸留で常圧換算沸点500℃までの軽沸点留分を
除いて改質EHEピツチ146gを得た。これは仕込
みEHE量の22重量%に相当する。二硫化炭素中
濃度5重量%でH−NMRを測定した結果、芳香
族水素含有率は72.2%であつた。又、数平均分子
量は555であつた。 回収した触媒をトルエンおよびアセトンで洗浄
後乾燥して付着液成分を除いた後、DTGを用い
て空気流通下で加熱したところ、500〜600℃で大
きな発熱とそれにともなう重量減少パターンが得
られた。減量曲線から30gのシリカ・アルミナ上
に30gのトルエン不溶な重量物が付着しているこ
とが算出された。 オートクレーブ器壁および撹拌羽根への炭素質
の析出は実質上零であつた。 実施例 2〜3 反応温度と反応時間を変えた以外は実施例1と
同様の手法で改質反応を行つた。反応結果を反応
条件とともに表1に開示した。
する際に副生する重質油(エチレンヘビーエンド
の処理方法に関するものである。 本発明の方法によれば、得られた処理エチレン
ヘビーエンドは、500℃までの軽沸留分を除いた
ものの芳香族水素の含有率が60〜80%である改質
ピツチを与える。この改質ピツチは炭素繊維など
の原料として用いることができる。 発明の背景 石油留分の熱分解でエチレンを製造する際に副
生する重質油(エチレンヘビーエンド、以下
「EHE」と略記することがある)を蒸留して得ら
れるピツチ(以下「EHE未処理ピツチ」と略記
することがある)は、石炭乾留タールや石油留分
の接触分解の塔底油を蒸留して得られるピツチ類
と比較すると、 硫黄、酸素、窒素の化合物の含量が実質的に
零である、 バナジウム、ニツケル等の重金属元素の化合
物が含まれていない、 などの特徴をもち、各種炭素材料の出発原料に適
した性状を有する。 また、EHE未処理ピツチを熱処理することで
得られるメソフエーズ小球体は、容易に合体して
流れ構造を形成する。従つて溶融メソフエーズピ
ツチが所定の紡糸特性をもてば、ピツチ系の高強
度高弾性率炭素繊維の優れた出発原料になると推
測される。 しかし、EHE未処理ピツチでは、メソフエー
ズ化反応と同時に構成成分の重縮合反応による高
分子量化反応が速かに進むために、生成メソフエ
ーズピツチの大部分がキノリン不溶性といういわ
ゆる固いメソフエーズピツチが形成され、高いメ
ソフエーズ含量のピツチでは軟化点が高くなり過
ぎて紡糸が実質上不可能となる。メソフエーズ含
有量を下げると、メソフエーズ部分と等方性部分
との相溶性が著しく低いために、相分離を生じ、
糸切れが頻発するなど紡糸性が顕著に不良とな
る。又、極端な場合には、等方性ピツチ中に球晶
が珠数玉のように連なつた形でノズルから押し出
されるため、紡糸が不可能となる。 先行技術 EHE未処理ピツチの上記欠点を改良する目的
で種々の改善手法が提案されてきた。 具体的には特開昭58−18421、同58−196292、
同57−168987、同58−142976、同58−167679およ
び同58−169515各号公報をあげることができる。
これらのEHE処理に関する先行技術は、 テトラヒドロキノリンのような高価な薬品を
多量に消費し、かつプロセスが複雑である、 光学的異方性部分の含量が比較的低い領域に
限定される、 メソフエーズピツチを硫黄でさらに追加処理
する必要がある、 など種々の改良すべき問題点を抱えている。 本発明者らは特開昭58−154792号公報におい
て、EHEを出発原料とする芳香族水素含有率が
50〜90%、好ましくは60〜80%のピツチを400〜
520℃で短時間熱処理して得られるメソフエーズ
ビツチは、好ましくは70〜100%、少くとも40%
以上のメソフエーズ含量の領域で良好な紡糸特性
を発現し、このピツチを原料として1000℃で炭素
化した得た炭素繊維は、引張強度248Kg/mm2、弾
性率14t/mm2を与えることを示した。そしてピツ
チの芳香族水素含有率を上記好適範囲に調製する
為に、EHEを水素加圧下400〜520℃の温度範囲
で無触媒反応に供する方法を開示した。 しかしながら、上記方法では、条件によつて
は、工業プロセスとして許容される範囲内で反応
圧力および水素供給量を増加しても、反応終了後
の反応器器壁や撹拌装置にコークス状物質が固着
する現象が見出された。 工業化装置でのコークス析出現象は反応器伝熱
量の経時的変化、撹拌装置の回転不良、生成物へ
の混入および流路の閉塞なを並発する為に装置の
保守、運転コストおよび製品々質に対して極めて
重大な障害となることが知られている。 発明の要旨 本発明は、石油留分の熱分解でエチレンを製造
する際に副生するエチレンヘビーエンドを処理す
る方法において、該エチレンヘビーエンドを接触
改質用シリカ・アルミナ又は活性白土及び加圧水
素の存在下、400〜500℃の温度範囲で処理するこ
とを特徴とするエチレンヘビーエンドの処理法を
提供するものである。 発明の具体的説明 本発明の方法に用いる石油留分の熱分解でエチ
レンを製造する際に副生するエチレンヘビーエン
ドは、通常170℃以上の沸点を持つものが用いら
れる。 本発明に用いることのできる触媒としては、接
触改質用シリカ・アルミナ、活性白土などを挙げ
ることができる。塩化アルミニウムの如く反応生
成物の洗浄、乾燥等の複雑な操作を経て触媒成分
の除去を要するものは本発明の目的に適わない。 接触解質反応は、固定床流通式、懸濁床回分式
のいずれをも用いることができる。 固定床流通式では、加圧反応管に粒状もしくは
成型した触媒を充填し、LHSVの範囲を0.01〜5
ml−EHE/ml−触媒/時間、好ましくは0.05〜1
ml−EHE/ml−触媒/時間、水素流量の範囲を
4〜50mole−H2/Kg−EHE/時間、好ましくは
8〜30mole−H2/Kg−EHE/時間、温度範囲を
400〜500℃、好ましくは430〜480℃とし、反応圧
力範囲を40〜200Kg/cm2G、好ましくは60〜150
Kg/cm2Gに設定することで本発明の目的とする
EHE接触改質反応を実施することができる。 反応の進行とともに触媒上には空気中500〜600
℃で燃える重質物が著積してくるので、複数の反
応管を順次反応に使用し、一方で再生操作をする
反応形式をとることが望ましい。 回分式ではEHEと粉体もしくは微粒状触媒を
加圧反応器に装入し、加圧水素、触媒、および反
応液が充分な接触を維持する条件下で接触改質反
応を行うことが必要であるが、加圧水素を回分反
応器に流通させる条件下で反応を行うことが反応
系の水素分圧を反応中を通して一定水準以上に保
つことができるのでより好ましい。 回分式の反応条件として0.1〜10重量部−触
媒/100重量部−EHE、好ましくは1〜5重量部
−触媒/100重量部−EHEの触媒使用量、400〜
500℃、好ましくは430〜480℃の温度範囲、40〜
200Kg/cm2G、好ましくは60〜150Kg/cm2Gの圧力
範囲、4〜50mole−H2/Kg−EHE/時間、好ま
しくは8〜30mole−H2/Kg−EHE/時間の水素
流量範囲、および1分〜5時間好ましくは5分〜
2時間の反応時間を示すことができる。 また加圧水素を微小気泡化して触媒粒子および
EHEと充分な接触を保持するために、適当な撹
拌装置による気・液・固の撹拌混合が望ましい。 反応生成液から分離した触媒上には反応条件に
よつて異なるが、仕込みEHEの0.1〜5重量%に
相当する重質物が析出してくるので、公知の方法
例えば、空気中500〜600℃で燃焼除去し、再使用
に供することができる。 触媒上には重質物が析出するが、反応器々壁や
撹拌装置への重質物の析出は上記反応条件を最適
に設定することで実質上零に抑止できるので、反
応器のデコーキングや付帯流路の閉塞など装置の
保守および運転コストに重大な影響を及ぼす操作
は必要としない。 そして、触媒成分を分離した液から、減圧蒸
留で常圧換算500℃以下の軽沸留分を除いて得た
改質ピツチ中の芳香族水素の含有率が、60〜80
%、好ましくは65〜75%の範囲の改質ピツチが得
られる。 なお、改質EHEピツチの軽沸留分留出温度は
常圧換算500℃に限定されるものではなく、例え
ば改質EHEとして液体状態で熱処理反応に供す
ることもできる。芳香族水素含有率の測定は日本
電子製超電導核磁気共鳴吸収装置モデルFX−270
型(共鳴周波数270メガヘルツ)を用い、二硫化
炭素溶媒、試料濃度5重量%で行つた。ケミカル
シフトの帰属は、Fuel、60、(1981)第221〜231
頁の第2表(同第224頁)に従い、テトラ・メチ
ルシラン基準のケミカルシフト領域9、30〜6、
30PPMを芳香族水素とし、全水素に対するシフ
ト率を芳香族水素含有率と定義した。 発明の効果 本発明の方法を実施することで、コークス生成
を実質的に零に抑止しながら、EHEを1段の接
触改質反応で改質EHEピツチを仕込みEHEの
20wt%以上の高い収率で製造できる。 又、得られる改質EHEピツチの芳香族水素含
有率の制御を、より容易に行うことを可能とし
た。即ち、得られた生成液から減圧蒸留で常圧換
算沸点500℃以下の留分を除いた改質EHEピツチ
中の芳香族水素の含有率を任意に、例えば60〜80
%、より好ましくは65〜75%の範囲に設定できる
ようになつた。 このため、低温易炭素化性に富む高性能炭素繊
維原料として、EHEのもつ特性を発揮できるよ
うにならしめた。具体的にいえば、本発明の方法
で得られた改質EHEピツチを、例えば特開昭58
−154792、同58−154793各号明細書に記載した熱
処理条件(減圧下又は不活性ガスを吹込みなが
ら、430〜550℃の温度範囲で少なくとも40%のメ
ソフエーズが生成するまで加熱する)好ましくは
本発明者らが先に出願した、特願昭58−28986号
明細書に開示した条件である不活性ガス流通下
に、テトラヒドロキノリンの如き水素供与体ガス
を同時に供給しながら熱理すると、メソフエーズ
含有率が40%以上、好ましくは70%以上、より好
ましくは80%以上、殊に好ましくは85〜100%で
あるメソフエーズピツチから著しく安定して糸径
10μm以下のピツチ繊維を溶融紡糸することが可
能となる。また、空気中250〜300℃の温度範囲へ
0.1〜5℃/分の昇温速度で昇温した後、0.1〜10
時間好ましくは0.5〜5時間保持して得た不融化
繊維を、不活性ガス雰囲気中、800〜1000℃、好
ましくは900〜1000℃の温度範囲で、1〜10℃/
分の昇温速度で昇温後、0〜4時間、好ましくは
5分〜2時間保持して得た炭素繊維の引張強度が
250〜320Kg/mm2にも達する。 実験例 実施例 1 沸点170℃以上のEHE:651gと、触媒化成(株)
製シリカアルミナ(アルミナ含量13重量%)をマ
ツフル炉中、500℃、2時間〓焼し、振盪ふるい
を用いて100〜300メツシユを分級した微粉触媒30
gを、反応釡底部に吹出し口を有する加圧水素導
入管、4枚羽根の撹拌装置および反応排ガスの定
流量放出装置を備えたSUS−316製オートクレー
ブ(内容積1)に装入し、反応圧力120Kg/cm2
G、水素流量100STP−L/時間、撹拌数1000R.
P.Mの条件下に、3℃/分の昇温速度で460℃に
昇温し、この温度に80分間保持した。この時、フ
ランジ部分も均等に加温することで、オートクレ
ーブ外壁温度と反応液温度の差を10℃未満に制御
した。 反応後、室温まで冷却し、常圧で反応液及び重
質分の付着した触媒を取り出した。反応後は加圧
過器にてワツトマン社ガラス繊維ろ紙(GFB)
を用いてろ過し、改質EHE液415gを得た。減
圧蒸留で常圧換算沸点500℃までの軽沸点留分を
除いて改質EHEピツチ146gを得た。これは仕込
みEHE量の22重量%に相当する。二硫化炭素中
濃度5重量%でH−NMRを測定した結果、芳香
族水素含有率は72.2%であつた。又、数平均分子
量は555であつた。 回収した触媒をトルエンおよびアセトンで洗浄
後乾燥して付着液成分を除いた後、DTGを用い
て空気流通下で加熱したところ、500〜600℃で大
きな発熱とそれにともなう重量減少パターンが得
られた。減量曲線から30gのシリカ・アルミナ上
に30gのトルエン不溶な重量物が付着しているこ
とが算出された。 オートクレーブ器壁および撹拌羽根への炭素質
の析出は実質上零であつた。 実施例 2〜3 反応温度と反応時間を変えた以外は実施例1と
同様の手法で改質反応を行つた。反応結果を反応
条件とともに表1に開示した。
【表】
参考例 1
本参考例の目的は、本発明の改質EHEピツチ
の炭素繊維原料として特性を開示することにあ
る。 実施例1で得られた改質EHEピツチ10gを、
内容積30mlのパイレツクスチユーブ(内筒)に入
れ、これをさらに内容積40mlの反応器に入れ、ア
ルゴン気流下予め485℃に保つた溶融塩浴に浸し
た。ピツチ温度250℃の段階で内筒底部に向けて
吹出し口をもつ吹込み管を内筒に入れ、吹込み管
よりピツチ中に0.15mlテトラヒドロキノリン/分
および24STP−Lアルゴン/時間の供給速度で
テトラヒドロキノリンおよびアルゴンを、塩浴で
予熱した後に吹きこみながら昇温を続け、6分後
にピツチ温度478℃を得た。更に14分間加熱を続
けた。14分後のピツチ温度は483℃であつた。反
応管を塩浴から取り出すと同時にテトラヒドロキ
ノリンの供給を停止し、アルゴン流通下室温まで
冷却し熱処理ピツチ6.1gを得た。これは仕込み
EHE基準で137重量%の収率に相当する。 得られたピツチをエポキシ樹脂に埋め込んで研
磨後偏光顕微鏡で観察したところ、視野全域にメ
ソフエーズピツチの生成が認められた。JIS−K
−2425遠心法によるキノリン不溶分は70.8重量%
であつた。得られたメソフエーズピツチ2gを孔
直径0.5mmの紡糸口金をもつ黄銅製糸筒に装入し
た。ピツチ温度390℃、アルゴン印加圧66cmaq、
紡糸速度980m/分の条件で10分以上糸切れなく
紡糸することができた。熱風循還式オーブンを用
いて、得られたピツチ繊維を空気雰囲気中にて7
時間で270℃まで昇温しその温度に1.5時間保つて
不融化繊維とした。更にアルゴン気流中、不融化
繊維を5℃/分の昇温速度で1000℃まで加熱し、
この温度に30分保持した後急冷して炭素繊維とし
た。 得られた炭素繊維24本の平均値として、直径
6μm、引張強度312Kg/mm2、引張弾性率
12.9Ton/mm2、伸び率2.1%が得られた。
の炭素繊維原料として特性を開示することにあ
る。 実施例1で得られた改質EHEピツチ10gを、
内容積30mlのパイレツクスチユーブ(内筒)に入
れ、これをさらに内容積40mlの反応器に入れ、ア
ルゴン気流下予め485℃に保つた溶融塩浴に浸し
た。ピツチ温度250℃の段階で内筒底部に向けて
吹出し口をもつ吹込み管を内筒に入れ、吹込み管
よりピツチ中に0.15mlテトラヒドロキノリン/分
および24STP−Lアルゴン/時間の供給速度で
テトラヒドロキノリンおよびアルゴンを、塩浴で
予熱した後に吹きこみながら昇温を続け、6分後
にピツチ温度478℃を得た。更に14分間加熱を続
けた。14分後のピツチ温度は483℃であつた。反
応管を塩浴から取り出すと同時にテトラヒドロキ
ノリンの供給を停止し、アルゴン流通下室温まで
冷却し熱処理ピツチ6.1gを得た。これは仕込み
EHE基準で137重量%の収率に相当する。 得られたピツチをエポキシ樹脂に埋め込んで研
磨後偏光顕微鏡で観察したところ、視野全域にメ
ソフエーズピツチの生成が認められた。JIS−K
−2425遠心法によるキノリン不溶分は70.8重量%
であつた。得られたメソフエーズピツチ2gを孔
直径0.5mmの紡糸口金をもつ黄銅製糸筒に装入し
た。ピツチ温度390℃、アルゴン印加圧66cmaq、
紡糸速度980m/分の条件で10分以上糸切れなく
紡糸することができた。熱風循還式オーブンを用
いて、得られたピツチ繊維を空気雰囲気中にて7
時間で270℃まで昇温しその温度に1.5時間保つて
不融化繊維とした。更にアルゴン気流中、不融化
繊維を5℃/分の昇温速度で1000℃まで加熱し、
この温度に30分保持した後急冷して炭素繊維とし
た。 得られた炭素繊維24本の平均値として、直径
6μm、引張強度312Kg/mm2、引張弾性率
12.9Ton/mm2、伸び率2.1%が得られた。
Claims (1)
- 1 石油留分の熱分解でエチレンを製造する際に
副生するエチレンヘビーエンドを処理する方法に
おいて、該エチレンヘビーエンドを接触改質用シ
リカ・アルミナ又は活性白土及び加圧水素の存在
下、400〜500℃の温度範囲で処理することを特徴
とするエチレンヘビーエンドの処理法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9718384A JPS60240790A (ja) | 1984-05-15 | 1984-05-15 | エチレンヘビ−エンドの処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9718384A JPS60240790A (ja) | 1984-05-15 | 1984-05-15 | エチレンヘビ−エンドの処理法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60240790A JPS60240790A (ja) | 1985-11-29 |
| JPH0430436B2 true JPH0430436B2 (ja) | 1992-05-21 |
Family
ID=14185462
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9718384A Granted JPS60240790A (ja) | 1984-05-15 | 1984-05-15 | エチレンヘビ−エンドの処理法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60240790A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9446997B2 (en) | 2010-09-14 | 2016-09-20 | Jx Nippon Oil & Energy Corporation | Method for producing aromatic hydrocarbons |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5334903B2 (ja) * | 2010-03-30 | 2013-11-06 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | A重油組成物 |
| JP5340230B2 (ja) * | 2010-06-30 | 2013-11-13 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | C重油組成物 |
| WO2023233847A1 (ja) | 2022-06-02 | 2023-12-07 | 株式会社レゾナック | 石油系ピッチの製造方法及び石油系ピッチ |
| JP7841604B2 (ja) | 2023-07-07 | 2026-04-07 | 株式会社レゾナック | バインダーピッチの製造方法 |
| CN119790110A (zh) | 2023-07-07 | 2025-04-08 | 株式会社力森诺科 | 碳材制造用粘合剂沥青及碳材的制造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5997184A (ja) * | 1982-11-26 | 1984-06-04 | 日本電気株式会社 | 画像処理装置 |
| JPS60106882A (ja) * | 1983-11-15 | 1985-06-12 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 重質瀝青物の精製方法 |
-
1984
- 1984-05-15 JP JP9718384A patent/JPS60240790A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9446997B2 (en) | 2010-09-14 | 2016-09-20 | Jx Nippon Oil & Energy Corporation | Method for producing aromatic hydrocarbons |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60240790A (ja) | 1985-11-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |