JPH0436523B2 - - Google Patents
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- JPH0436523B2 JPH0436523B2 JP13876886A JP13876886A JPH0436523B2 JP H0436523 B2 JPH0436523 B2 JP H0436523B2 JP 13876886 A JP13876886 A JP 13876886A JP 13876886 A JP13876886 A JP 13876886A JP H0436523 B2 JPH0436523 B2 JP H0436523B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin sheet
- synthetic resin
- slicing
- cutting
- hardness
- Prior art date
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- Expired
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- Manufacture Of Wood Veneers (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明は、原木から木取りして得られる単材
フリツチあるいは角材、板材等を積層接着して得
られる集成フリツチを、薄削して化粧用単板等の
薄単板を製作するためのスライス切削の方法に関
する。 従来の技術と問題点 フリツチをスライサーで薄く切削して化粧単板
を製作する場合、切削時において特に刃物の抜け
る側のフリツチの端縁部においてスライス単板に
所謂ササワレと称される破れ、ないしは割れが生
じ易い。 このため、従来では、刃物の抜け側のフリツチ
の端面に、切削方向と直角の方向に、チヨウナや
チエンソーで平行状に多数の切込みを入れること
により、該切込みでササワレの進行を阻止し、そ
れが単板の内方にまで拡大しないようにする手段
が採られていた。しかしながら、この切込みを入
れた場合でもなお、単板面の内方にまで及ぶ有害
なササワレの発生を絶対的に回避しうるものでは
なかつた。のみならず、切込みの深さ分だけフリ
ツチ材に無駄を生じ、歩留りが悪いものとなるの
に加えて、スライサー切削時に切込みを入れた部
分から千切れた小さな砕片が単板に付着し、これ
が後工程で基板に単板を貼着する際障害を及ぼし
て欠陥発生の原因となり易いというような問題が
あつた。 このような問題点のため、最近、ササワレ防止
のための改善策として、次のような方法が提案さ
れている。 刃物の抜け側のフリツチの端面に、切削面が
柾目になるように厚さ5mm程度の木材板を貼着
した状態でスライスする方法。 刃物の抜け側のフリツチの端面に、発泡ポリ
ウレタン等の発泡合成樹脂シートを添着した状
態でスライスする方法(例えば特開昭56−
15302号)。 刃物の抜け側のフリツチ端面部に、樹脂含浸
硬化層を形成したのちスライスする方法(例え
ば特開昭57−77515号)。 刃物の抜け側のフリツチ端面に、網目状シー
トを接着してスライスする方法(特開昭57−
128506号)。 しかしながら、前記の方法による場合、フリ
ツチに貼着する柾目の木材板が結構コスト高につ
く憾みがあるのに加えて、それが必ずしも理想的
に均質な材料ではないことに起因して、むしろ逆
にそれがササワレを誘発する原因になることもあ
り、必ずしも根本的なササワレ防止対策にはなり
得なかつた。 また、前記の方法では、発泡合成樹脂シート
が切削適性に乏しいために、それが刃物にからみ
つく傾向を示してうまく切削できず、フリツチか
らはずれたり、刃物に前位してフリツチの切削面
を抑圧するノーズバーによりむしり取られること
があるなどの問題があつた。 更に、前記の方法では、樹脂含浸硬化層の部
分において硬いものとなるため、刃物に刃こぼれ
を生じたり、刃物がフリツチから抜けるとき、即
ち樹脂含浸硬化層に入るときに切削抵抗が急激に
増大するためそのときの衝撃で樹脂含浸層の界面
部分で部分的な破れや全長に亘る所謂刃物の抜け
割れを生ずることがあるというような欠点があつ
た。 更にまた、前記の方法による場合も、発泡樹
脂シートを貼着する前記の場合と同じような問
題があり、必ずしも良好な結果を得られるもので
はなかつた。 本発明者らは、上記のような従来技術の背景の
もとにおいて、切削時のササワレ防止の更なる改
善手段について鋭意研究を行なつたところ、次の
ような知見を得た。即ち、第5図に示すようにフ
リツチ11の切削は、刃物12の進行に伴つて、
該刃物12の前方に予め先割れ13と呼ばれる材
料の破断が起こり、この破断部に漸次刃物12が
進んでいくことによつて切屑14を剥離させてい
くものであるところ、正確かつ割れのない切削を
行うためには、上記の先割れ現象を確実に生じさ
せ、かつそれを刃物の進行方向にまつすぐな態様
に生じさせることが肝要であることを知り得た。
このような知見に基いて、前記従来技術の問題点
を解析したところ、発泡合成樹脂シートまたは網
状シートを貼着した場合、あるいは樹脂含浸硬化
層を形成した場合には、刃物がフリツチの木材部
分からササワレ防止用のシート貼着層または樹脂
含浸層へ移行する段階で先割れ現象の発生が見ら
れないか、あるいは先割れを生じてもこれが刃物
の進行方向にまつすぐに生じないため、このこと
が原因となつて種々のトラブルを生じていること
が分つた。即ち、第6図ないし第7図に示すよう
に、フリツチ11に貼着しあるいは樹脂含浸した
形成してササワレ防止層15に先割れ13を生じ
ないか、或いは先割れが斜めに生じ易いために、
第6図及び第7図に示すように上記防止層15に
対した切削厚さの不均整な状態の切削が生じ、特
に第6図に示すような状態に切削されると、刃物
とノーズバーとの間から防止層15の付着部分が
自然に抜けず、強制的に引張り出すとそれがむし
り取られる現象を生じるとか、更には第8図に示
すような切削単板16からのハズレを生じるな
ど、防止層15の所謂ムシレ、ハガレ等が起り易
いものとなつていることが判明した。 この発明者らは、上記のような現象の解明に基
づき、先割れを確実に生じさせることができ、し
かもそれを刃物の進行方向に可及的まつすぐに生
じさせうるものとすれば、従来技術のようなトラ
ブルの発生を回避しつつ確実なササワレ防止を達
成しうるであろうことを予測し、更に種々実験と
研究の結果、フリツチの刃物の抜け側に貼着する
材料として無機質粉末充填剤を混入し所定の硬度
範囲に調整した合成樹脂シートを用いる場合、良
好な結果が得られることを見出し、この発明を完
成するに至つた。 問題点を解決する為の手段 この発明は、刃物の抜け側となるフリツチの端
面に、無機質粉末充填剤が含有率25〜60重量%の
範囲に含有され、かつ硬度が25〜75度(JIS
K6301に規定するA型硬度計による測定値)に調
整された合成樹脂シートを貼着し、このシート貼
り状態においてフリツチをスライス切削すること
を特徴とする、フリツチのスライス切削方法を要
旨とする。 この発明の実施方法を示す第1図において、1
はフリツチ、12は切削用の刃物であり、フリツ
チ1との相対関係において矢印Aの方向に進行
し、フリツチ1を薄く切削して化粧用等の薄単板
3を削成する。而して、この発明においてはこの
切削時において少なくとも刃物2の抜け側となる
フリツチ1の端面に、ササワレ防止用の合成樹脂
シート4を貼着し、このシート貼り状態において
スライス切削を行なうものとする。 ここに、この発明においては上記合成樹脂シー
ト4として、特に無機質粉末充填剤が含有率25〜
60重量%の範囲に含有されており、かつ硬度が
JIS K6301に規定するA型硬度計による測定値
(以下単に「JIS K6301(A)硬度」という)におい
て25〜75度(測定温度25±1℃)の範囲に調整さ
れたものを用いる。無機質粉末充填剤含有率及び
硬度がかかる範囲に調整されたものを用いること
により、切削時、刃物2が進行してフリツチ1の
部分から合成樹脂シート4に移行する際、第2図
に示すようにフリツチ1の部分と同じように樹脂
シート4の部分に刃物の進行方向にまつすぐな先
割れ5を生じさせ、該シートが刃物2から逃げる
現象を生じることなく、かつ急激な切削抵抗の変
化を生ぜしめることなく、理想的な切削が行なわ
れる。即ち、切削された単板6には、その端面に
厚さの均等な状態に樹脂シート4の切削片4′が
付着残存したものとなり、ひいては該端縁部にサ
サワレのない単板3が得られる。 この発明に用いる合成樹脂シートの無機質粉末
充填剤含有率及び硬度が前記範囲に限定されるの
は、多くの実験の結果から確認し得た次の理由に
よる。即ち、無機質粉末充填剤含有率が25重量%
未満あるいはJIS K6301(A)硬度が25度未満で
ある場合には、切削時に確実な先割れを生じさせ
ることができず、切削時に主として刃物によるム
シレの欠陥を生じ、その結果ハガレ及びノーズバ
ーの引掻きによる樹脂シート5の剥離を生じさせ
ることがある。逆に同充填剤含有率が60重量%を
こえ、あるいは硬度が95度をこえるときは、先割
れは生じるが、ノーズバーによる先割れ方向の規
制作用にも拘らず、先割れの生じる方向が一定せ
ず、結果的に樹脂シートの切削厚さが不定なもの
となつて前記同様ハズレ、ハガレ等のトラブルを
生じることが起り得る。殊に、無機質粉末充填剤
の過多の含有は樹脂シートの硬度は増大するがそ
れが過度に脆くなるため、刃物が抜ける際に樹脂
シート部分に欠けが生じ易いものとなり、それが
原因して取扱い中に単板に破れを生じさせたり、
或いは上記樹脂シートの脱落片の単板への付着に
より不良品を発生させることが起り得る。 この発明の具体的な実施において、最も好まし
い無機質粉末充填剤含有率は30〜50重量%であ
り、また最も好ましい硬度範囲は、概ね30〜65度
程度である。 合成樹脂シート4の樹脂の種類は特に限定され
ないが、価格、入手の容易さから、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
酢ビ−塩ビグラフトマー、ポリウレタン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等を好適物として挙示し
うる。なかでも、硬度調整の容易さ、切削適性等
の面でポリ塩化ビニル系樹脂からなるものが最も
好適である。 また、無機質粉末充填剤としては、特に限定さ
れるものではないが炭酸カルシウム、クレー、シ
リカ等を用いうる。 合成樹脂シート4の厚さは、これも特に限定さ
れるものではなく、ササワレ防止のための所期作
用と経済性を考慮して適宜の厚さのものを用いれ
ば良いが、通常1.0〜5.0mm程度の範囲のものが使
い易さの点でも好適である。 フリツチ1の切削に先だつて、上記合成樹脂シ
ート4は湿潤なフリツチ1に対して少なくとも刃
物2の抜け側のフリツチ端面に強固に接着されな
ければならない。この接着は、無機質粉末充填剤
の前記範囲の含有による接着性の改善作用で充分
に良好なものとなしうるが、これを更に改善する
目的で、樹脂の種類に応じ、プライマー処理、コ
ロナ放電処理等の表面処理を施すことも有益であ
る。 フリツチ1は図示のような積層フリツチのほ
か、原木から切出した単体のフリツチを用いても
良いが、切削適性を付与するために繊維飽和点以
上の含水率を有する湿潤なものが用いられる。こ
のため、上記合成樹脂シート4を貼着するための
接着剤としては、硬化後に切削の容易なものであ
ることはもとより、湿潤面に対して接着可能であ
るような接着剤を選択使用すべきことはいうまで
もない。斯る接着剤としては、例えばエポキシ樹
脂系、あるいはイソシアネート系の湿気硬化型ポ
リウレタン樹脂接着剤が好適に用いられる。特に
後者のポリウレタン樹脂接着剤は好適に用いられ
るが、この場合、該接着剤はフリツチ1に含む水
分と反応して炭酸ガスを発生するので、良好な接
着を達成するためには、第3図及び第4図に示す
ように合成樹脂シート4側に多数のガス抜き孔6
を全面に亘つて形成しておくことが望ましい。こ
のガス抜孔6は、直径0.1〜5.0mm程度の大きさの
ものとし、これを樹脂シート4に、5〜10mm程度
のピツチで規則的または不規則配列に穿設形成せ
しめておくものとする。 フリツチ1に対する樹脂シート4の貼着面は、
ササワレ防止のためには刃物3の抜け側の端面の
みをもつて必要かつ充分とするが、切削された単
板3の事後の取扱いの便宜のため、即ち、取扱い
中に端縁から破れが発生することがないようにす
るためには、フリツチ1の両側端面または三方な
いし四方の端面のいずれにも同様の樹脂シート4
を貼着するものとしてもよい。 発明の効果 この発明は上述のように、刃物の抜け側となる
フリツチの端面に、粉末充填剤が含有率25〜60重
量%の範囲に含有され、かつ硬度がJIS K6301
(A)硬度25〜75度に調整された合成樹脂シート
を貼着し、このシート貼着状態でフリツチのスラ
イス切削を行うものとしたことにより、刃物がフ
リツチを薄く切削しながら進行して合成樹脂シー
トとの界面付近に到達したとき、該シートに刃物
の進行方向にまつすぐな先割れが生じ、続いてこ
れに刃物が進入して破断を生じさせる。このた
め、合成樹脂シートが刃物に押されて逃げる現象
を生じることなく、それが確実にまつすぐと切削
される。従つて、得られる切削単板は、その端面
に前記合成樹脂シートの切削片が当初の厚み分の
幅をもつてかつ切削単板と均等な厚みをもつて確
実に付着残存したものとなり、単板の端縁にササ
ワレ、刃物の抜け割れを全く有しないものとする
ことができる。もとより従来の木質板を貼着する
場合と違つて、材質的に均質であり、方向性がな
いので、ササワレを誘発することもなく、また発
泡樹脂シートや網状シートを貼着した場合のよう
にハズレ、ハガレ、ムシレ等のトラブルを発生す
ることもなく、安定した切削を行ないうる。 実施例 下記の表に示すような各種の合成樹脂シートを
用い、これらをそれぞれ、幅200mm、厚さ150mm、
長さ1900mmの湿潤な集成フリツチの側端面に接着
一体化した。この接着は湿気硬化型ポリウレタン
接着剤をフリツチの端面に150g/m2の割合で均
一に塗布したのち、この塗布面に上記合成樹脂シ
ートを重ね、1時間冷圧することによつて行つ
た。 次いで、このシート貼りのフリツチを、スライ
サーの刃物が抜ける側に樹脂シート貼着面を位置
させた状態にしてチヤツクで固定し、他は常法に
従つて厚さが0.3mmの単板にスライス切削した。
フリツチあるいは角材、板材等を積層接着して得
られる集成フリツチを、薄削して化粧用単板等の
薄単板を製作するためのスライス切削の方法に関
する。 従来の技術と問題点 フリツチをスライサーで薄く切削して化粧単板
を製作する場合、切削時において特に刃物の抜け
る側のフリツチの端縁部においてスライス単板に
所謂ササワレと称される破れ、ないしは割れが生
じ易い。 このため、従来では、刃物の抜け側のフリツチ
の端面に、切削方向と直角の方向に、チヨウナや
チエンソーで平行状に多数の切込みを入れること
により、該切込みでササワレの進行を阻止し、そ
れが単板の内方にまで拡大しないようにする手段
が採られていた。しかしながら、この切込みを入
れた場合でもなお、単板面の内方にまで及ぶ有害
なササワレの発生を絶対的に回避しうるものでは
なかつた。のみならず、切込みの深さ分だけフリ
ツチ材に無駄を生じ、歩留りが悪いものとなるの
に加えて、スライサー切削時に切込みを入れた部
分から千切れた小さな砕片が単板に付着し、これ
が後工程で基板に単板を貼着する際障害を及ぼし
て欠陥発生の原因となり易いというような問題が
あつた。 このような問題点のため、最近、ササワレ防止
のための改善策として、次のような方法が提案さ
れている。 刃物の抜け側のフリツチの端面に、切削面が
柾目になるように厚さ5mm程度の木材板を貼着
した状態でスライスする方法。 刃物の抜け側のフリツチの端面に、発泡ポリ
ウレタン等の発泡合成樹脂シートを添着した状
態でスライスする方法(例えば特開昭56−
15302号)。 刃物の抜け側のフリツチ端面部に、樹脂含浸
硬化層を形成したのちスライスする方法(例え
ば特開昭57−77515号)。 刃物の抜け側のフリツチ端面に、網目状シー
トを接着してスライスする方法(特開昭57−
128506号)。 しかしながら、前記の方法による場合、フリ
ツチに貼着する柾目の木材板が結構コスト高につ
く憾みがあるのに加えて、それが必ずしも理想的
に均質な材料ではないことに起因して、むしろ逆
にそれがササワレを誘発する原因になることもあ
り、必ずしも根本的なササワレ防止対策にはなり
得なかつた。 また、前記の方法では、発泡合成樹脂シート
が切削適性に乏しいために、それが刃物にからみ
つく傾向を示してうまく切削できず、フリツチか
らはずれたり、刃物に前位してフリツチの切削面
を抑圧するノーズバーによりむしり取られること
があるなどの問題があつた。 更に、前記の方法では、樹脂含浸硬化層の部
分において硬いものとなるため、刃物に刃こぼれ
を生じたり、刃物がフリツチから抜けるとき、即
ち樹脂含浸硬化層に入るときに切削抵抗が急激に
増大するためそのときの衝撃で樹脂含浸層の界面
部分で部分的な破れや全長に亘る所謂刃物の抜け
割れを生ずることがあるというような欠点があつ
た。 更にまた、前記の方法による場合も、発泡樹
脂シートを貼着する前記の場合と同じような問
題があり、必ずしも良好な結果を得られるもので
はなかつた。 本発明者らは、上記のような従来技術の背景の
もとにおいて、切削時のササワレ防止の更なる改
善手段について鋭意研究を行なつたところ、次の
ような知見を得た。即ち、第5図に示すようにフ
リツチ11の切削は、刃物12の進行に伴つて、
該刃物12の前方に予め先割れ13と呼ばれる材
料の破断が起こり、この破断部に漸次刃物12が
進んでいくことによつて切屑14を剥離させてい
くものであるところ、正確かつ割れのない切削を
行うためには、上記の先割れ現象を確実に生じさ
せ、かつそれを刃物の進行方向にまつすぐな態様
に生じさせることが肝要であることを知り得た。
このような知見に基いて、前記従来技術の問題点
を解析したところ、発泡合成樹脂シートまたは網
状シートを貼着した場合、あるいは樹脂含浸硬化
層を形成した場合には、刃物がフリツチの木材部
分からササワレ防止用のシート貼着層または樹脂
含浸層へ移行する段階で先割れ現象の発生が見ら
れないか、あるいは先割れを生じてもこれが刃物
の進行方向にまつすぐに生じないため、このこと
が原因となつて種々のトラブルを生じていること
が分つた。即ち、第6図ないし第7図に示すよう
に、フリツチ11に貼着しあるいは樹脂含浸した
形成してササワレ防止層15に先割れ13を生じ
ないか、或いは先割れが斜めに生じ易いために、
第6図及び第7図に示すように上記防止層15に
対した切削厚さの不均整な状態の切削が生じ、特
に第6図に示すような状態に切削されると、刃物
とノーズバーとの間から防止層15の付着部分が
自然に抜けず、強制的に引張り出すとそれがむし
り取られる現象を生じるとか、更には第8図に示
すような切削単板16からのハズレを生じるな
ど、防止層15の所謂ムシレ、ハガレ等が起り易
いものとなつていることが判明した。 この発明者らは、上記のような現象の解明に基
づき、先割れを確実に生じさせることができ、し
かもそれを刃物の進行方向に可及的まつすぐに生
じさせうるものとすれば、従来技術のようなトラ
ブルの発生を回避しつつ確実なササワレ防止を達
成しうるであろうことを予測し、更に種々実験と
研究の結果、フリツチの刃物の抜け側に貼着する
材料として無機質粉末充填剤を混入し所定の硬度
範囲に調整した合成樹脂シートを用いる場合、良
好な結果が得られることを見出し、この発明を完
成するに至つた。 問題点を解決する為の手段 この発明は、刃物の抜け側となるフリツチの端
面に、無機質粉末充填剤が含有率25〜60重量%の
範囲に含有され、かつ硬度が25〜75度(JIS
K6301に規定するA型硬度計による測定値)に調
整された合成樹脂シートを貼着し、このシート貼
り状態においてフリツチをスライス切削すること
を特徴とする、フリツチのスライス切削方法を要
旨とする。 この発明の実施方法を示す第1図において、1
はフリツチ、12は切削用の刃物であり、フリツ
チ1との相対関係において矢印Aの方向に進行
し、フリツチ1を薄く切削して化粧用等の薄単板
3を削成する。而して、この発明においてはこの
切削時において少なくとも刃物2の抜け側となる
フリツチ1の端面に、ササワレ防止用の合成樹脂
シート4を貼着し、このシート貼り状態において
スライス切削を行なうものとする。 ここに、この発明においては上記合成樹脂シー
ト4として、特に無機質粉末充填剤が含有率25〜
60重量%の範囲に含有されており、かつ硬度が
JIS K6301に規定するA型硬度計による測定値
(以下単に「JIS K6301(A)硬度」という)におい
て25〜75度(測定温度25±1℃)の範囲に調整さ
れたものを用いる。無機質粉末充填剤含有率及び
硬度がかかる範囲に調整されたものを用いること
により、切削時、刃物2が進行してフリツチ1の
部分から合成樹脂シート4に移行する際、第2図
に示すようにフリツチ1の部分と同じように樹脂
シート4の部分に刃物の進行方向にまつすぐな先
割れ5を生じさせ、該シートが刃物2から逃げる
現象を生じることなく、かつ急激な切削抵抗の変
化を生ぜしめることなく、理想的な切削が行なわ
れる。即ち、切削された単板6には、その端面に
厚さの均等な状態に樹脂シート4の切削片4′が
付着残存したものとなり、ひいては該端縁部にサ
サワレのない単板3が得られる。 この発明に用いる合成樹脂シートの無機質粉末
充填剤含有率及び硬度が前記範囲に限定されるの
は、多くの実験の結果から確認し得た次の理由に
よる。即ち、無機質粉末充填剤含有率が25重量%
未満あるいはJIS K6301(A)硬度が25度未満で
ある場合には、切削時に確実な先割れを生じさせ
ることができず、切削時に主として刃物によるム
シレの欠陥を生じ、その結果ハガレ及びノーズバ
ーの引掻きによる樹脂シート5の剥離を生じさせ
ることがある。逆に同充填剤含有率が60重量%を
こえ、あるいは硬度が95度をこえるときは、先割
れは生じるが、ノーズバーによる先割れ方向の規
制作用にも拘らず、先割れの生じる方向が一定せ
ず、結果的に樹脂シートの切削厚さが不定なもの
となつて前記同様ハズレ、ハガレ等のトラブルを
生じることが起り得る。殊に、無機質粉末充填剤
の過多の含有は樹脂シートの硬度は増大するがそ
れが過度に脆くなるため、刃物が抜ける際に樹脂
シート部分に欠けが生じ易いものとなり、それが
原因して取扱い中に単板に破れを生じさせたり、
或いは上記樹脂シートの脱落片の単板への付着に
より不良品を発生させることが起り得る。 この発明の具体的な実施において、最も好まし
い無機質粉末充填剤含有率は30〜50重量%であ
り、また最も好ましい硬度範囲は、概ね30〜65度
程度である。 合成樹脂シート4の樹脂の種類は特に限定され
ないが、価格、入手の容易さから、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
酢ビ−塩ビグラフトマー、ポリウレタン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等を好適物として挙示し
うる。なかでも、硬度調整の容易さ、切削適性等
の面でポリ塩化ビニル系樹脂からなるものが最も
好適である。 また、無機質粉末充填剤としては、特に限定さ
れるものではないが炭酸カルシウム、クレー、シ
リカ等を用いうる。 合成樹脂シート4の厚さは、これも特に限定さ
れるものではなく、ササワレ防止のための所期作
用と経済性を考慮して適宜の厚さのものを用いれ
ば良いが、通常1.0〜5.0mm程度の範囲のものが使
い易さの点でも好適である。 フリツチ1の切削に先だつて、上記合成樹脂シ
ート4は湿潤なフリツチ1に対して少なくとも刃
物2の抜け側のフリツチ端面に強固に接着されな
ければならない。この接着は、無機質粉末充填剤
の前記範囲の含有による接着性の改善作用で充分
に良好なものとなしうるが、これを更に改善する
目的で、樹脂の種類に応じ、プライマー処理、コ
ロナ放電処理等の表面処理を施すことも有益であ
る。 フリツチ1は図示のような積層フリツチのほ
か、原木から切出した単体のフリツチを用いても
良いが、切削適性を付与するために繊維飽和点以
上の含水率を有する湿潤なものが用いられる。こ
のため、上記合成樹脂シート4を貼着するための
接着剤としては、硬化後に切削の容易なものであ
ることはもとより、湿潤面に対して接着可能であ
るような接着剤を選択使用すべきことはいうまで
もない。斯る接着剤としては、例えばエポキシ樹
脂系、あるいはイソシアネート系の湿気硬化型ポ
リウレタン樹脂接着剤が好適に用いられる。特に
後者のポリウレタン樹脂接着剤は好適に用いられ
るが、この場合、該接着剤はフリツチ1に含む水
分と反応して炭酸ガスを発生するので、良好な接
着を達成するためには、第3図及び第4図に示す
ように合成樹脂シート4側に多数のガス抜き孔6
を全面に亘つて形成しておくことが望ましい。こ
のガス抜孔6は、直径0.1〜5.0mm程度の大きさの
ものとし、これを樹脂シート4に、5〜10mm程度
のピツチで規則的または不規則配列に穿設形成せ
しめておくものとする。 フリツチ1に対する樹脂シート4の貼着面は、
ササワレ防止のためには刃物3の抜け側の端面の
みをもつて必要かつ充分とするが、切削された単
板3の事後の取扱いの便宜のため、即ち、取扱い
中に端縁から破れが発生することがないようにす
るためには、フリツチ1の両側端面または三方な
いし四方の端面のいずれにも同様の樹脂シート4
を貼着するものとしてもよい。 発明の効果 この発明は上述のように、刃物の抜け側となる
フリツチの端面に、粉末充填剤が含有率25〜60重
量%の範囲に含有され、かつ硬度がJIS K6301
(A)硬度25〜75度に調整された合成樹脂シート
を貼着し、このシート貼着状態でフリツチのスラ
イス切削を行うものとしたことにより、刃物がフ
リツチを薄く切削しながら進行して合成樹脂シー
トとの界面付近に到達したとき、該シートに刃物
の進行方向にまつすぐな先割れが生じ、続いてこ
れに刃物が進入して破断を生じさせる。このた
め、合成樹脂シートが刃物に押されて逃げる現象
を生じることなく、それが確実にまつすぐと切削
される。従つて、得られる切削単板は、その端面
に前記合成樹脂シートの切削片が当初の厚み分の
幅をもつてかつ切削単板と均等な厚みをもつて確
実に付着残存したものとなり、単板の端縁にササ
ワレ、刃物の抜け割れを全く有しないものとする
ことができる。もとより従来の木質板を貼着する
場合と違つて、材質的に均質であり、方向性がな
いので、ササワレを誘発することもなく、また発
泡樹脂シートや網状シートを貼着した場合のよう
にハズレ、ハガレ、ムシレ等のトラブルを発生す
ることもなく、安定した切削を行ないうる。 実施例 下記の表に示すような各種の合成樹脂シートを
用い、これらをそれぞれ、幅200mm、厚さ150mm、
長さ1900mmの湿潤な集成フリツチの側端面に接着
一体化した。この接着は湿気硬化型ポリウレタン
接着剤をフリツチの端面に150g/m2の割合で均
一に塗布したのち、この塗布面に上記合成樹脂シ
ートを重ね、1時間冷圧することによつて行つ
た。 次いで、このシート貼りのフリツチを、スライ
サーの刃物が抜ける側に樹脂シート貼着面を位置
させた状態にしてチヤツクで固定し、他は常法に
従つて厚さが0.3mmの単板にスライス切削した。
【表】
【表】
上記表中の実施例1〜7の合成樹脂シートを用
いて切削した場合、いずれも切削単板の端縁に樹
脂シートの切削片が均等な厚みをもつて付着残存
しており、ササワレを全く有しないものが得られ
た。またその切削は樹脂シートのハズレやハガレ
等のトラブルを生じることなく安定した切削を行
い得た。 これに対し、比較例1〜2によるときは、樹脂
シートのムシレ、ハズレが発生することが起こ
り、多数枚の切削単板中の多くにササワレを有す
るものが含まれているものであつた。
いて切削した場合、いずれも切削単板の端縁に樹
脂シートの切削片が均等な厚みをもつて付着残存
しており、ササワレを全く有しないものが得られ
た。またその切削は樹脂シートのハズレやハガレ
等のトラブルを生じることなく安定した切削を行
い得た。 これに対し、比較例1〜2によるときは、樹脂
シートのムシレ、ハズレが発生することが起こ
り、多数枚の切削単板中の多くにササワレを有す
るものが含まれているものであつた。
第1図ないし第4図はこの発明の実施態様を示
すもので、第1図は切削時の状態を示す斜視図、
第2図は刃物がフリツチ部分から樹脂シート側へ
移行するときの先割れの発生状態を示す拡大断面
図、第3図は合成樹脂シートのフリツチへの貼着
状態を示す斜視図、第4図は合成樹脂シートの部
分拡大正面図である。第5図はフリツチを切削す
るときの先割れ現象の発生状態を示す断面図、第
6図ないし第8図は従来技術によるときの各種ト
ラブルの発生状況を示す断面図である。 1……フリツチ、2……刃物、3……単板、4
……合成樹脂シート、6……ガス抜き孔。
すもので、第1図は切削時の状態を示す斜視図、
第2図は刃物がフリツチ部分から樹脂シート側へ
移行するときの先割れの発生状態を示す拡大断面
図、第3図は合成樹脂シートのフリツチへの貼着
状態を示す斜視図、第4図は合成樹脂シートの部
分拡大正面図である。第5図はフリツチを切削す
るときの先割れ現象の発生状態を示す断面図、第
6図ないし第8図は従来技術によるときの各種ト
ラブルの発生状況を示す断面図である。 1……フリツチ、2……刃物、3……単板、4
……合成樹脂シート、6……ガス抜き孔。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 刃物の抜け側となるフリツチの端面に、無機
質粉末充填剤が含有率25〜60重量%の範囲に含有
され、かつ硬度が25〜75度(JIS K6301に規定す
るA型硬度計による測定値)に調整された合成樹
脂シートを貼着し、このシート貼り状態において
フリツチをスライス切削することを特徴とする、
フリツチのスライス切削方法。 2 合成樹脂シートとして塩化ビニル樹脂シート
を用いる特許請求の範囲第1項に記載のフリツチ
のスライス切削方法。 3 合成樹脂シートは、無機質粉末充填剤の含有
率が30〜50重量%であり、かつ硬度が30〜65度で
ある特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
フリツチのスライス切削方法。 4 無機質粉末充填剤が炭酸カルシウムからなる
特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか1
に記載のフリツチのスライス切削方法。 5 合成樹脂シートとして、その全面に多数の微
細なガス抜き用通気孔が穿設されているものを用
いる特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれ
か1に記載のフリツチのスライス切削方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13876886A JPS62294504A (ja) | 1986-06-13 | 1986-06-13 | フリツチのスライス切削方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13876886A JPS62294504A (ja) | 1986-06-13 | 1986-06-13 | フリツチのスライス切削方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62294504A JPS62294504A (ja) | 1987-12-22 |
| JPH0436523B2 true JPH0436523B2 (ja) | 1992-06-16 |
Family
ID=15229741
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13876886A Granted JPS62294504A (ja) | 1986-06-13 | 1986-06-13 | フリツチのスライス切削方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62294504A (ja) |
-
1986
- 1986-06-13 JP JP13876886A patent/JPS62294504A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62294504A (ja) | 1987-12-22 |
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