JPH05140280A - サーモトロピツク液晶性ポリエステルの製造方法 - Google Patents

サーモトロピツク液晶性ポリエステルの製造方法

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JPH05140280A
JPH05140280A JP3302114A JP30211491A JPH05140280A JP H05140280 A JPH05140280 A JP H05140280A JP 3302114 A JP3302114 A JP 3302114A JP 30211491 A JP30211491 A JP 30211491A JP H05140280 A JPH05140280 A JP H05140280A
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JP
Japan
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carboxylic acid
group
reaction
formula
liquid crystalline
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JP3302114A
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English (en)
Inventor
Haruyo Ozaki
晴代 小崎
Hideyori Fujiwara
英資 藤原
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 パラアセトキシ安息香酸に代表されるヒドロ
キシ芳香族カルボン酸の構造単位を多く含有でき、耐熱
性・流動性に優れ、均一な液晶性ポリエステルを、簡便
かつ連続的に製造する方法を提供する。 【構成】 式〔I〕のヒドロキシ芳香族カルボン酸エス
テルと式〔II〕のジオールとを有機金属化合物触媒の存
在下に反応させて得られる反応生成物に、脂肪族カルボ
ン酸無水物を加えてアシルオキシ化した後、式〔III〕
の芳香族ジカルボン酸と、式〔IV〕のアシルオキシ芳香
族カルボン酸と、式〔V〕のアルコールとを加えて重縮
合させることを特徴とするサーモトロピック液晶性ポリ
エステルの製造方法。 (式中、Ar,Ar,ArはC6〜18芳香族炭
化水素基,R,X,X,Xは脂肪族炭化水素基
等)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーモトロピック液晶
性ポリエステル(以下、液晶性ポリエステルと記す)の
製造方法に関する。本発明により製造される液晶性ポリ
エステルは、耐熱性に優れ、かつ、流動性・均一性に優
れるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気・電子分野、自動車分野の発
展に伴い、プラスチックに対しても高性能化の要求が高
まり、数多くのプラスチックが開発され、市場に提供さ
れている。中でも、溶融時に光学的異方性を示し、分子
鎖が平行に配列する一群の高分子化合物は、サーモトロ
ピック液晶性ポリマーと呼ばれ、成形加工性に優れると
共に成形体の機械的性質が向上することから注目を集め
ている。
【0003】液晶性ポリエステルとしては、ポリエチレ
ンテレフタレート単位とパラヒドロキシ安息香酸単位と
のエステル結合のみからなる共重合ポリエステルが代表
的である(W.J.Jacksonら、Journal of Polymer Scien
ce Polymer Chemical Edition 14 巻、2043頁(1976
年)、米国特許第3804805号明細書、特開昭51
−8395号公報等)。
【0004】上記の特開昭51−8395号公報中に
は、ポリエチレンテレフタレート単位とパラアセトキシ
安息香酸(以下、p−ABAと記す)とを混合し、24
0〜300℃に加熱することにより重合させて液晶性ポ
リエステルを製造する方法が記載されている。p−AB
A成分の含有量を上げると、液晶性ポリエステルの耐熱
性が向上することが知られているが、この方法では、p
−ABA成分をポリマー中の全芳香族基の75モル%以
上とした場合、p−ABAがブロック的に重合して生じ
たと考えられるポリマーが不溶不融の異物として混在し
(比較例1)、得られた液晶性ポリエステルの流動性が
悪くなり、成形加工性が低下するという問題があった。
この異物の発生は、この種のポリマーの良溶媒に溶解さ
せたとき、及び流動開始温度において、多量の不溶物質
が存在することからもうかがえる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、p−
ABAに代表されるヒドロキシ芳香族カルボン酸の構造
単位を多く含有でき、耐熱性・流動性に優れ、均一な液
晶性ポリエステルを、簡便かつ連続的に製造する方法を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
〔I〕で示されるヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル
と下記一般式〔II〕で示されるジオールとを有機
金属化合物触媒の存在下に反応させて得られる反応生成
物に、脂肪族カルボン酸無水物を加えてアシルオキシ
化した後、下記一般式〔III〕で示される芳香族ジカ
ルボン酸と、下記一般式〔IV〕で示されるアシルオ
キシ芳香族カルボン酸と、下記一般式〔V〕で示され
るアルコールとを加えて重縮合させることを特徴とす
るサーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法であ
る。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Ar1、Ar2及びAr3は、それぞれ
独立に炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、R1
は炭素数1〜15の飽和脂肪族炭化水素基であり、X1
及びX 2 はそれぞれ独立に炭素数1〜6の飽和脂肪族炭
化水素基またはフェニル基であり、X3 は炭素数1〜1
0の飽和脂肪族炭化水素基またはアリーレン基である)
Ar1、Ar2及びAr3は、それぞれ独立に炭素数6〜18
の芳香族炭化水素基であり、具体的には、フェニレン
基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基、
ターフェニレン基等が挙げられ、これらはアルキル基、
アルコキシル基、フェニル基、ハロゲン原子等を置換基
に有していてもよい。
【0009】R1 は炭素数1〜15の飽和脂肪族炭化水
素基であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン
基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレ
ン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン
基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基であり、直鎖
状でも環状でもよく、また、分岐鎖を有していてもよ
い。
【0010】X1 及びX2 はそれぞれ独立に炭素数1〜
6の飽和脂肪族炭化水素基またはフェニル基であり、飽
和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基であっ
て、直鎖状でも環状でもよく、また、分岐鎖を有してい
てもよい。X3 は炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素
基またはアリーレン基であり、飽和脂肪族炭化水素基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基であり、直鎖状でも環状でもよく、ま
た、分岐鎖を有していてもよい。アリーレン基として
は、ベンジル基、β−フェニルエチル基等が挙げられ
る。
【0011】原料 ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル 一般式〔I〕で示されるヒドロキシ芳香族カルボン酸エ
ステルのヒドロキシル基の位置は、オルト、メタ、パラ
のいずれでもよいが、好ましくはパラ位置である。具体
例としては、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒド
ロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸ブチル、4−ヒドロキシ安
息香酸ペンチル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘキシル、3
−ヒドロキシ安息香酸メチル、2−ヒドロキシ安息香酸
メチル、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸メチル、2−
ヒドロキシ−6−ナフトエ酸エチル、2−ヒドロキシ−
6−ナフトエ酸プロピル、2−ヒドロキシ−6−ナフト
エ酸ブチル、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸ペンチ
ル、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸ヘキシル、1−ヒ
ドロキシ−4−ナフトエ酸メチル、1−ヒドロキシ−5
−ナフトエ酸メチル、1−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸
メチル、2−ヒドロキシ−7−ナフトエ酸メチル、4−
ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸メチル、4−
ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸エチル、4−
ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸プロピル、4
−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸ブチル、4
−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸ペンチル、
4−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸ヘキシ
ル、3−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸メチ
ル、、2−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸メ
チル、4−ヒドロキシ−3’−ビフェニルカルボン酸メ
チル、4−ヒドロキシ−2’−ビフェニルカルボン酸メ
チルなどが挙げられる。
【0012】 ジオール 一般式〔II〕で示されるジオールの具体例としては、
エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,
3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,
8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,
10−デカンジオールなどの鎖式ジオールや、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタ
ノールなどの脂環式ジオールなどが挙げられる。
【0013】 脂肪族カルボン酸無水物 エステル化剤として用いられる脂肪族カルボン酸無水物
の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水
ブチル酸などが挙げられる。 芳香族ジカルボン酸 一般式〔III〕で示される芳香族ジカルボン酸の具体
例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン
酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフ
ェニルジカルボン酸、4,4”−ターフェニレンジカル
ボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、1,5−
アントラセンジカルボン酸、9,10−アントラセンジ
カルボン酸などが挙げられる。
【0014】 アシルオキシ芳香族カルボン酸 一般式〔IV〕で示されるアシルオキシ芳香族カルボン
酸のアシルオキシ基の位置は、オルト、メタ、パラのい
ずれでもよいが、特に好ましくはパラ位置である。具体
例としては、4−アセトキシ安息香酸、2−アセトキシ
−6−ナフトエ酸、4−アセトキシ−4’−ビフェニル
カルボン酸などが挙げられる。 アルコール 一般式〔V〕で示されるアルコールの具体例としては、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロ
パノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、
オクタノール、ノナノール、デカノール、シクロプロパ
ノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シク
ロヘキサノール、ベンジルアルコールなどが挙げられ
る。
【0015】液晶性ポリエステルの製造 本発明は、〔1〕ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステ
ルとジオールとを有機金属化合物触媒の存在下に反応
させて得られる反応生成物に、〔2〕脂肪族カルボン
酸無水物を加えてアシルオキシ化した後、〔3〕芳香
族ジカルボン酸と、ヒドロキシ芳香族カルボン酸と、
アルコールとを加えて重縮合させることを特徴とする
サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法であ
る。
【0016】〔1〕エステル交換反応 この反応は、原料のヒドロキシ芳香族カルボン酸エステ
ルとジオールとを仕込み、さらに有機金属化合物触
媒を添加し、加熱することにより行われる。ヒドロキシ
芳香族カルボン酸エステルとジオールとのモル比
は、/=0.1〜2.0、好ましくは0.5〜2.
0である。有機金属化合物触媒としては、有機基として
炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基、アリール基
を有する有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、
有機スズ化合物、有機マグネシウム化合物、有機鉛化合
物、アルミン酸塩類などが挙げられる。
【0017】有機チタン化合物の例としては、テトラ−
n−ブチルチタネート、テトライソプロポキシドチタネ
ート、チタンブトキサイド、テトラ−2−エチルヘキシ
ルチタネート等が挙げられる。有機アルミニウム化合物
の例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド等が挙げ
られる。有機スズ化合物の例としては、ジ−n−ブチル
スズオキサイド、ジ−n−ブチルスズジラウレート、ジ
−n−ブチルスズジアセテート等が挙げられる。
【0018】有機マグネシウム化合物の例としては、メ
チルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムクロ
ライド、プロピルマグネシウムクロライド、メチルマグ
ネシウムブロマイド、エチルマグネシウムブロマイド、
プロピルマグネシウムブロマイド等が挙げられる。有機
鉛化合物の例としては、四エチル鉛、四プロピル鉛、四
ブチル鉛等が挙げられる。アルミン酸塩類の例として
は、アルミン酸カルシウム、アルミン酸バリウム、アル
ミン酸ベリリウム、アルミン酸ストロンチウム等が挙げ
られる。この中でも、有機チタン化合物、有機スズ化合
物が反応活性の点で好ましい。
【0019】触媒量は、原料(ヒドロキシ芳香族カルボ
ン酸エステルとジオールとの合計)に対し、0.0
01〜10重量%、好ましくは0.05〜1重量%であ
る。反応温度は150〜275℃、好ましくは200〜
250℃である。反応圧力は、0.01mmHg〜10
atmの範囲である。反応時間は、反応温度等によって
異なるが、例えば、反応温度200〜250℃の場合、
約5〜12時間である。
【0020】尚、この反応は、不活性ガス気流下で行う
のが好ましい。不活性ガスとしては、窒素やアルゴンな
どを用いることができ、系内に連続的に導入させるのが
好ましい。エステル交換反応の進行に伴って、下記一般
式〔VI〕で示されるアルコールが副生する。 X1 −OH 〔VI〕
【0021】この副生するアルコールの理論量と、ジオ
ール過剰で反応を行った場合は過剰量のジオールとを
系外に留去する必要があり、また、反応時間などの点か
らも、反応後半は減圧下で反応を行うのが好ましい。具
体的には、反応後半に1mmHg以下の真空度で1〜6
時間程度反応行う。副生するアルコール及び過剰量のジ
オールを理論量系外に留去することにより、エステル交
換反応を終了する。
【0022】〔2〕アシルオキシ化反応 上記のエステル交換反応に続いて、反応生成物に、脂肪
族カルボン酸無水物を加えて加熱還流することによ
り、反応生成物のヒドロキシ末端をアシルオキシ化す
る。脂肪族カルボン酸無水物の使用量は、芳香族カル
ボン酸エステルに対して、1.0〜2.0当量、好ま
しくは1.0〜1.5当量である。アシルオキシ化の反
応温度は、150〜220℃、好ましくは170〜20
0℃の範囲である。反応時間は、反応温度にもよるが、
1〜4時間程度である。
【0023】〔3〕重縮合 上記のアシルオキシ化反応に続いて、更に、芳香族ジカ
ルボン酸と、アシルオキシ芳香族カルボン酸と、ア
ルコールとを加えて重縮合させることにより、液晶性
ポリエステルを得ることができる。芳香族ジカルボン酸
化合物の使用量は、ヒドロキシ芳香族カルボン酸エス
テルに対し、そのモル比が /=0.9〜1.
1、好ましくは、0.95〜1.05の範囲である。
【0024】アシルオキシ芳香族カルボン酸の使用量
は、ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステルに対して、
0.05〜10モル倍の範囲である。アルコールの使
用量は、ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステルに対し
て過剰量の脂肪族カルボン酸無水物と実質的に当量で
ある。
【0025】重縮合反応は、原料(アシルオキシ化反応
の反応生成物、芳香族ジカルボン酸、アシルオキシ芳
香族カルボン酸及びアルコール)を仕込み、先ず、
30分〜1時間程度加熱還流し、過剰の脂肪族カルボン
酸無水物をアルコールによってエステル化する。エ
ステル化の程度は、水酸基価測定等で確認することがで
きる。続いて、反応温度を200〜350℃、好ましく
は250〜325℃とすることによって、重縮合させ
る。
【0026】または、アシルオキシ化反応の反応生成物
にアルコールを加えて、30分〜1時間程度加熱還流
し、過剰の脂肪族カルボン酸無水物をアルコールに
よってエステル化した後、芳香族ジカルボン酸及びア
シルオキシ芳香族カルボン酸を加えて、反応温度を2
00〜350℃、好ましくは250〜325℃とし、重
縮合させてもよい。
【0027】過剰の脂肪族カルボン酸無水物とアルコ
ールとの反応の後の重縮合反応の反応時間は、反応温
度によって異なるが、例えば、反応温度を200から3
25℃に徐々に昇温する場合、約5〜10時間を要す
る。尚、この重合反応は不活性ガス気流下で行うのが好
ましい。不活性ガスとしては、窒素やアルゴン等を用い
ることができ、系内に連続的に導入させるのが好まし
い。
【0028】重縮合反応の進行に伴い、脂肪族カルボン
酸が副生する。重縮合反応の後期は、副生する脂肪族カ
ルボン酸と過剰の脂肪族カルボン酸無水物とアルコー
ルとからなるエステルとを効率的に除去する必要があ
り、また、反応時間などの点からも、最終的には減圧で
反応を行うのが好ましい。具体的には、反応の終期に1
mmHg以下の真空度で1〜6時間程度、更に好ましく
は、それに続いて0.1mmHg以下の真空度で0.5
〜1時間程度反応を行う。
【0029】副生する脂肪族カルボン酸と脂肪族カルボ
ン酸無水物とアルコールとからなるエステルを理論
量系外に留去することにより反応を終了する。本発明に
より製造される液晶性ポリエステルは、芳香族基の合計
モル数(Ar1+Ar2+Ar3に相当)に対するヒドロキシ
安息香酸の構造単位(Ar1+Ar3に相当)のモル比が6
8〜96%、好ましくは70〜95%を占めてなるもの
である。
【0030】本発明により製造される液晶性ポリエステ
ルは、十分に分子量の大きいものであるべきである。こ
の液晶性ポリマーは、ペンタフルオロフェノールを溶媒
として測定した対数粘度が0.5以上、好ましくは0.
6以上である。また、流動開始温度が160℃以上、好
ましくは190℃以上である。
【0031】液晶性ポリエステルの利用 本発明の液晶性ポリエステルは、射出成形、押出成形、
圧縮成形、ブロー成形などの通常の溶融成形に供するこ
とができ、三次元成形品、フィルム、繊維、容器などに
加工することが可能である。また、他の熱可塑性樹脂と
混合することによって、ポリマーアロイとすることもで
きる。尚、成形時には、本発明の液晶性ポリエステル
に、ガラス繊維、炭素繊維などの強化剤、充填剤、酸化
防止剤、安定剤、可塑剤、離型剤などの添加剤を添加し
て、成形品に所望の特性を付与することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ヒドロキシ芳香族カル
ボン酸の構造単位を多く含有することができ、均一性が
高く流動性に優れ、かつ、耐熱性に優れた液晶性ポリエ
ステルを、簡便にかつ連続的に製造することができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制
限されるものではない。なお、液晶性ポリエステルの対
数粘度、熱重量減少開始温度(TGA)、流動開始温
度、液晶性は次のようにして求めた。
【0034】(1)対数粘度 ペンタフルオロフェノール溶媒中、50℃で、ウベロー
デ粘度計を用いて測定した。但し、この条件で溶解しな
かったものについては、表1中、横線で示した。 (2)熱重量減少開始温度(TGA) SEIDO I&E製TG/DTA20を用い、昇温速
度10℃/min、窒素中で測定した。 (3)流動開始温度及び液晶性 ホットステージ付き偏光顕微鏡を用いて、目視にて確認
した。
【0035】<実施例1> (エステル交換反応)攪拌翼、温度計、留出管、窒素導
入管を装備した300mlのセパラブルフラスコに、ヒ
ドロキシ安息香酸メチル60.8604g(0.4mo
l)、エチレングリコール37.242g(0.6mo
l)、チタン酸テトラ−n−ブチル0.1g(原料の合
計重量に対して0.1重量%)を仕込んだ。反応系内を
アルゴンで3回置換後、マントルヒーターを200℃と
し、30分間加温して内容物を溶融させた。攪拌を開始
し、マントルヒーターを225℃で30分、続いて25
0℃で3.5時間反応させると、理論量のメタノール
と、過剰なエチレングリコールの理論量の7割程度とが
留出した。次いで、250℃で1mmHg以下の減圧と
し、6時間減圧状態として、エチレングリコールを理論
量留出させた。
【0036】(アシルオキシ化反応)上記の反応により
得られた反応生成物を単離精製することなく、同一のセ
パラブルフラスコ中に、無水酢酸41.59ml(0.
44mol、1.1当量)を加えて、200℃で2時間
還流し、水酸基末端をアセチル化した。
【0037】(重縮合)アセチル化終了後、更に、1−
ペンタノール8.70ml(0.08mol)を添加し
て、200℃で30分間還流して、過剰の無水酢酸
(0.08mol、0.1当量)をエステル化した。そ
の後、更に、テレフタル酸33.228g(0.2mo
l)、p−アセトキシ安息香酸72.064g(0.4
mol)を加えて、200℃で1時間、続いて、250
℃で1時間、275℃で2時間、300℃で2時間、3
25℃で1時間反応させることにより、酢酸及びエステ
ルが理論量の9割程度留出した。さらに、325℃で1
mmHg以下の減圧とし、30分間減圧状態とし、酢酸
及びエステルを理論量留出させた。重縮合終了後、熱い
うちにセパラブルフラスコから内容物を取り出した。こ
のポリマーは、ホットステージ付き偏光顕微鏡により、
溶融異方性が確認された。この液晶性ポリエステルの物
性を表1に示す。
【0038】<比較例1>実施例1と同様の反応装置
に、ポリエチレンテレフタレート63.99g(0.3
33mol)とp−アセトキシ安息香酸120.11g
(0.667mol)とを仕込んだ。アルゴンで3回置
換後、メタルバスを200℃とし、30分加温して内容
物を溶融させた。続いて、攪拌を開始し、メタルバスを
250℃で2時間、その後275℃で1時間程経過した
ころ、白色固体が析出してきた。この白色固体の極限粘
度を測定しようとしたが、フェノール/1,1,2,2-テロラ
クロロエタン=1/1(重量比)の混合溶媒、p−クロ
ロフェノール、ペンタフルオロフェノールには溶解せ
ず、固有粘度の測定ができなかった。また、流動開始温
度において、不溶の物質が見られ、均一な液晶相が得ら
れなかった。
【0039】<比較例2>実施例1と同様の反応装置
に、ポリブチレンテレフタレート73.41g(0.3
33mol)とp−アセトキシ安息香酸120.11g
(0.667mol)とを仕込んだ。アルゴンで3回置
換後、メタルバスを200℃とし、30分加温して内容
物を溶融させた。続いて、攪拌を開始し、メタルバスを
250℃で2時間、その後275℃で1時間程経過した
ころ、白色固体が析出してきた。この白色固体の極限粘
度を測定しようとしたが、フェノール/1,1,2,2-テロラ
クロロエタン=1/1(重量比)の混合溶媒、p−クロ
ロフェノール、ペンタフルオロフェノールには溶解せ
ず、固有粘度の測定ができなかった。また、流動開始温
度において、不溶物質が見られ、均一な液晶相が得られ
なかった。
【0040】<実施例2>実施例1において、無水酢酸
の量をヒドロキシ末端のモル数に対して1.5当量と
し、1−ペンタノールの量をヒドロキシ末端のモル数に
対して0.5当量とした以外は実施例1と同様に反応を
行った。その結果を表1に示す。
【0041】<実施例3>実施例1において、エステル
交換反応の最終温度を275℃とした以外は実施例1と
同様に反応を行った。その結果を表1に示す。 <実施例4>実施例1において、1−ペンタノールの量
を過剰の無水酢酸に対して3当量とした以外は実施例1
と同様に反応を行った。その結果を表1に示す。
【0042】<実施例5、6>実施例1において、重合
反応の最終温度をそれぞれ300℃、350℃とした以
外は実施例1と同様に反応を行った。その結果を表1に
示す。 <実施例7>実施例1において、エステル交換反応の触
媒として、n−ジブチルスズオキサイド0.1g(原料
の合計重量に対して、0.1重量%)用いた以外は実施
例1と同様に反応を行った。その結果を表1に示す。
【0043】<実施例8、9>実施例1において、エチ
レングリコールの代わりに、それぞれブタンジオール、
シクロヘキサンジメタノールを用いた以外は実施例1と
同様に反応を行った。その結果を表1に示す。 <実施例10、11>実施例1において、テレフタル酸
の代わりに、それぞれ4,4’−ビフェニルジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を用いた以外は実
施例1と同様に反応を行った。その結果を表1に示す。
【0044】<実施例12>実施例1において、p−ア
セトキシ安息香酸の量を144.128g(0.8mo
l)とした以外は実施例1と同様に反応を行った。その
結果を表1に示す。 <実施例13>実施例1において、1−ペンタノールの
代わりに1−ヘキサノール10.042g(0.8mo
l)を用いた以外は実施例1と同様に反応を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】<実施例1> (エステル交換反応)攪拌翼、温度計、留出管、アルゴ
導入管を装備した300mlのセパラブルフラスコ
に、ヒドロキシ安息香酸メチル60.8604g(0.
4mol)、エチレングリコール37.242g(0.
6mol)、チタン酸テトラ−n−ブチル0.1g(原
料の合計重量に対して0.1重量%)を仕込んだ。反応
系内をアルゴンで3回置換後、マントルヒーターを20
0℃とし、30分間加温して内容物を溶融させた。攪拌
を開始し、マントルヒーターを225℃で30分、続い
て250℃で3.5時間反応させると、理論量のメタノ
ールと、過剰なエチレングリコールの理論量の7割程度
とが留出した。次いで、250℃で1mmHg以下の減
圧とし、6時間減圧状態として、エチレングリコールを
理論量留出させた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】<比較例1>実施例1と同様の反応装置
に、ポリエチレンテレフタレート63.99g(0.3
33mol)とp−アセトキシ安息香酸120.11g
(0.667mol)とを仕込んだ。アルゴンで3回置
換後、メタルバスを200℃とし、30分加温して内容
物を溶融させた。続いて、攪拌を開始し、メタルバスを
250℃で2時間、その後275℃で1時間程経過した
ころ、白色固体が析出してきた。この白色固体の極限粘
度を測定しようとしたが、フェノール/1,1,2,2-テ
クロロエタン=1/1(重量比)の混合溶媒、p−クロ
ロフェノール、ペンタフルオロフェノールには溶解せ
ず、固有粘度の測定ができなかった。また、流動開始温
度において、不溶の物質が見られ、均一な液晶相が得ら
れなかった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】<比較例2>実施例1と同様の反応装置
に、ポリブチレンテレフタレート73.41g(0.3
33mol)とp−アセトキシ安息香酸120.11g
(0.667mol)とを仕込んだ。アルゴンで3回置
換後、メタルバスを200℃とし、30分加温して内容
物を溶融させた。続いて、攪拌を開始し、メタルバスを
250℃で2時間、その後275℃で1時間程経過した
ころ、白色固体が析出してきた。この白色固体の極限粘
度を測定しようとしたが、フェノール/1,1,2,2-テ
クロロエタン=1/1(重量比)の混合溶媒、p−クロ
ロフェノール、ペンタフルオロフェノールには溶解せ
ず、固有粘度の測定ができなかった。また、流動開始温
度において、不溶物質が見られ、均一な液晶相が得られ
なかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕で示されるヒドロキシ芳
    香族カルボン酸エステルと下記一般式〔II〕で示され
    るジオールとを有機金属化合物触媒の存在下に反応させ
    て得られる反応生成物に、脂肪族カルボン酸無水物を加
    えてアシルオキシ化した後、下記一般式〔III〕で示
    される芳香族ジカルボン酸と、下記一般式〔IV〕で示
    されるアシルオキシ芳香族カルボン酸と、下記一般式
    〔V〕で示されるアルコールとを加えて重縮合させるこ
    とを特徴とするサーモトロピック液晶性ポリエステルの
    製造方法。 【化1】 (式中、Ar1、Ar2及びAr3は、それぞれ独立に炭素数
    6〜18の芳香族炭化水素基であり、R1 は炭素数1〜
    15の飽和脂肪族炭化水素基であり、X1 及びX 2 はそ
    れぞれ独立に炭素数1〜6の飽和脂肪族炭化水素基また
    はフェニル基であり、X3 は炭素数1〜10の飽和脂肪
    族炭化水素基またはアリーレン基である)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11499009B2 (en) 2018-11-21 2022-11-15 Samsung Electronics Co., Ltd. Liquid crystal polymer, composite composition, article, battery case, and battery

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