JPH0520809B2 - - Google Patents
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- JPH0520809B2 JPH0520809B2 JP59134943A JP13494384A JPH0520809B2 JP H0520809 B2 JPH0520809 B2 JP H0520809B2 JP 59134943 A JP59134943 A JP 59134943A JP 13494384 A JP13494384 A JP 13494384A JP H0520809 B2 JPH0520809 B2 JP H0520809B2
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- emulsion
- magnetic
- ferromagnetic metal
- thin film
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は蒸着、イオンプレーテイング、スパツ
タリング等によつて非磁性支持体上に強磁性金属
薄膜を形成してなるいわゆる強磁性金属薄膜型の
磁気記録媒体に関するものである。 〔背景技術とその問題点〕 従来より磁気記録媒体としては、非磁性支持体
上にr−Fe2O3、Coを含有するr−Fe2O3、
Fe3O4、Coを含有するFe3O4、r−Fe2O3と
Fe3O4のベルトライド化合物、Coを含有するベル
トライド化合物、CrO2等の酸化物磁性粉末ある
いはFe、Co、Ni等を主成分とする合金磁性粉末
等の粉末磁性材料を塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の
有機バインダー中に分散せしめ、塗布、乾燥させ
る塗布型の磁気記録媒体が広く使用されてきてい
る。 近年高密度磁気記録への要求の高まりと共に、
非磁性支持体上に強磁性金属からなる金属薄膜を
真空蒸着法、スパツタリング法、イオンブレーテ
イング法、メツキ法の手法を用いて直接被着形成
した強磁性薄膜型磁気記録媒体が注目を集めてい
る。この強磁性金属薄膜型磁気記録媒体は抗磁力
Hcや残留磁束密度Brが大きいばかりでなく、磁
性層の厚みを極めて薄くすることが可能であるた
め、記録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さい
こと、磁性層中に非磁性材である有機バインダー
を混入する必要がないため磁性材料の充填密度を
高めることができること等、磁気特性の点で数々
の利点を有している。 ところでこの種の磁気記録媒体にあつては、上
記強磁性金属薄膜を形成する手段として真空蒸着
法等を用いるため非磁性支持体であるベースフイ
ルムに熱的損傷を受け易く、またこのベースフイ
ルム上に蒸発金属原子が再結晶して薄膜となる際
に収縮して内部応力が発生し、強磁性金属薄膜が
内側となるように凹状にカールしてしまうという
欠点を有している。このようなカールが生ずる
と、この磁気記録媒体と磁気ヘツドの当りが悪く
なつて、再生出力が低下してしまつたり巻き乱れ
が生じたりする。 そこで従来、上述のようなカールを解消するた
めに種々の方法が提案されている。 例えば磁性薄膜被着後、応力を加え磁性薄膜に
1種のヒビ割れを生じさせ歪応力を緩和させるこ
とが特開昭53−83706号、特開昭53−104204号公
報等に開示されている。また磁性薄膜被着後、基
板に熱処理を行つて基板側を収縮させることによ
り応力緩和させることが特開昭57−16032号公報
等に開示されている。また磁気記録媒体の裏面
側、すなわち磁性層と反対側にバツクコート層を
設けることにより応力緩和させることが特開昭56
−11622号、特開昭56−16939号公報等に開示され
ている。 しかしながらこれらの方法はいずれも成膜の際
のカールを防止できるものではなく、生産性その
他の点で欠点が多い。 尚蒸着以外のその他の被着法、スパツタリン
グ、イオンプレーテイング等によるときにも、成
膜の際のカールは極めて大きな問題であり、その
十分な防止策は未だ実現していない。 また上記強磁性金属薄膜型磁気記録媒体にあつ
ては、磁性層である強磁性金属を真空薄膜形成技
術により作製するため、その表面が極めて平滑性
に優れたものとなり、いわゆる鏡面状態となるこ
とが知られている。 このように磁性層の表面平滑性が良好なものと
なると、例えばスペーシングロス等の点では有利
であるが、走行性や耐久性の面で支障をきたす虞
れがある。すなわち、上記磁性層の表面が平滑に
なり過ぎると、例えば磁気ヘツドやガイドポス
ト、回転ヘツド用シリンダー等との接触部におい
て、凝着現象(いわゆるはりつき)が起こりやす
くなり、また実質的な接触面積が大きいことから
摩擦係数が大きなものとなる等、走行性が極めて
悪化し、これに伴なつて耐久性も低下してしま
う。 〔発明の目的〕 本発明は、上述の従来の実情に鑑みて提案され
たものであつて、カールがなく、磁気ヘツドや回
転ヘツド用シリンダー等との接触部分において安
定な走行性が得られ、容易に表面粗度のコントロ
ールを図ることが可能な磁気記録媒体を提供する
ことを目的とするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 すなわち本発明は、非磁性支持体上にガラス転
移点が30℃以下のエマルジヨンとガラス転移点が
50℃以上のエマルジヨンを塗布し、前記ガラス転
移点が30℃以下のエマルジヨンを連続皮膜とし前
記ガラス転移点が50℃以上のエマルジヨンよりな
る粒状突起を10×104個/mm2〜2000×104個/mm2な
る粒子密度で有する下塗層を形成し、該下塗層上
に強磁性金属薄膜を形成したことを特徴とする磁
気記録媒体に関するものである。 本発明による磁気記録媒体を第1図に示す。図
において1は非磁性支持体、2は強磁性金属薄
膜、3はガラス転移点(Tg)が30℃以下のエマ
ルジヨンにより形成される連続皮膜、4はガラス
転移点(Tg)が50℃以上のエマルジヨンにより
形成される粒状突起である。本発明による磁気記
録媒体の下塗層はガラス転移点(以下、Tgとい
う)30℃以下のエマルジヨンとTg50℃以上のエ
マルジヨンによつて構成され、Tg30℃以下のエ
マルジヨンは連続皮膜3を形成し、またTg50℃
以上のエマルジヨンは粒状突起4を形成する。上
記連続皮膜3は磁性層である強磁性金属薄膜2及
び非磁性支持体1よりも柔らかく、強磁性金属薄
膜2と非磁性支持体1との間に生ずる応力集中を
分散し、応力緩和させるためカールの発生を抑制
することができる。また上記粒状突起4により強
磁性金属薄膜2表面の面粗度を制御することがで
き、磁気記録媒体の走行性を改善することができ
る。更に上記下塗層により磁気記録媒体の耐久性
を改善することができる。 Tg30℃以下のエマルジヨンによつて構成され
る連続皮膜3の膜厚が厚くなる程、カールの量は
少なくなるが、連続皮膜3の膜厚が厚くなると表
面平滑性が悪くなり、磁気記録媒体の電磁変換特
性が悪くなる。よつて上記連続皮膜3の膜厚は
1μm以下であるのが望ましい。 またTg50℃以上のエマルジヨンによつて構成
される粒状突起4においては、その粒子密度が重
要であつて、上記粒状突起4が下塗層表面に10万
〜2000万個/mm2程度形成されていることが望まし
い。上記粒状突起4の密度が10万個/mm2未満であ
ると耐久性の向上は望めず、また2000万個/mm2を
越えると画質が低下する。更に上記エマルジヨン
に含まれる分散質微粒子の粒径は300〜1000Åの
範囲内であることが好ましい。上記粒径が300Å
未満であると耐久性の向上は望めず、また1000Å
を越えると画質が低下する。 Tgが30℃以下のエマルジヨンとしては、例え
ばポリ酢酸ビニルエマルジヨン、ポリアクリル酸
エステルエマルジヨン、ポリウレタンエマルジヨ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジヨ
ン、ポリイソプレンエマルジヨン、アクリロニト
リル・ブタジエン共重合体エマルジヨン等が挙げ
られる。 またTgが50℃以上のエマルジヨンとしては、
例えばポリスチレンエマルジヨン、ポリ−α−メ
チルスチレンエマルジヨン、ポリ塩化ビニルエマ
ルジヨン、ポリメチルメタクリレートエマルジヨ
ン、ポリアクリロニトリルエマルジヨン等が挙げ
られる。 非磁性支持体1の素材としては、ポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフイン類、セル
ローストリアセテート、セルロースダイアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート等のセルロ
ース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド等のプラスチツク等が挙
げられる。また上記非磁性支持体の形態として
は、フイルム、テープ、シート、デイスク、カー
ド、ドラム等のいずれでもよい。 強磁性金属薄膜2の材料としては、Fe、Co、
Ni等の金属あるいはCo−Ni合金、Fe−Co合金、
Fe−Ni合金、Fe−Co−Ni合金、Fe−Co−B合
金、Co−Ni−Fe−B合金あるいはこれらにCr、
Al等の金属が含有されたもの等が挙げられる。 上記強磁性金属薄膜材料の被着手段としては、
真空蒸着法、イオンプレーテイング法、スパツタ
リング法等が挙げられる。上記真空蒸着法は、
10-4〜10-8Torrの真空下で上記強磁性金属材料
を抵抗加熱、高周波加熱、電子ビーム加熱等によ
り蒸発させ非磁性支持体1上に蒸発金属(強磁性
金属材料)を沈着するというものであり、斜方蒸
着法及び垂直蒸着法に大別される。上記斜方蒸着
法は、高い抗磁力を得るため非磁性支持体1に対
して上記強磁性金属材料を斜め蒸着するものであ
つて、より高い抗磁力を得るために酸素雰囲気中
で上記蒸着を行なうものも含まれる。上記垂直蒸
着法は、蒸着効率や生産性を向上し、かつ高い抗
磁力を得るために非磁性支持体1上にあらかじめ
Bi、Sb、Pb、Sn、Ga、In、Cd、Ge、Si、Tl等
の下地金属層を形成しておき、この下地金属層上
に上記強磁性金属材料を垂直に蒸着するというも
のである。上記イオンプレーテイング法も真空蒸
着法の一種であり、10-4〜10-3Torrの不活性ガ
ス雰囲気中でDCグロー放電、RFグロー放電を起
こし、放電中で上記強磁性金属を蒸発させるとい
うものである。上記スパツタリング法は、10-3〜
10-1Torrのアルゴンガスを主成分とする雰囲気
中でグロー放電を起こし、生じたアルゴンイオン
でターゲツト表面の原子をたたき出すというもの
であり、グロー放電の方法により直流2極、3極
スパツター法や、高周波スパツター法、またマグ
ネトロン放電を利用したマグネトロンスパツター
法等がある。 また磁気記録媒体の走行性を改善するために、
前述した強磁性金属薄膜2表面に潤滑剤層を形成
せしめることも可能である。 潤滑剤としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂
肪酸アミド、金属石ケン、脂肪族アルコール、パ
ラフイン、シリコーン、フツ素系界面活性剤等が
使用でき、潤滑剤の塗布量は1〜1000mg/m2であ
るのが好ましい。 脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸等の炭素数が12個
以上のものが使用できる。 脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸エチ
ル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸アミル、
ステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグ
リセリド等が使用できる。 脂肪酸アミドとしては、カプロン酸アミド、カ
プリン酸アミド、ラウリン酸アミド、パルミチン
酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミ
ド、オレイン酸アミド、リノール酸アミド、メチ
レンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステ
アリン酸アミド等が使用できる。 金属石ケンとしては、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸等のZn、Pb、
Ni、Co、Fe、Al、Mg、Sr、Cu等との塩、ラウ
リル、パルミチン、ミリスチル、ステアリル、ベ
ヘニル、オレイル、リノール、リノレン等のスル
ホン酸と上記金属との塩等が使用できる。 脂肪族アルコールとしては、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール等が使用できる。 パラフインとしては、n−ノナデカン、n−ト
リデカン、n−ドコサン等の飽和炭化水素が使用
できる。 シリコーンとしては、水素がアルキル基または
フエニル基で部分置換されたポリシロキサン及び
それらを脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸アミ
ド等で変性したもの等が使用できる。 フツ素系界面活性剤としては、パーフロロアル
キルカルボン酸及びパーフロロアルキルルホン酸
とNa、K、Mg、Zn、Al、Fe、Co、Ni等との
塩、パーフロロアルキルリン酸エステル、パーフ
ロロアルキルベタイン、パーフロロアルキルトリ
メチルアンモニウム塩、パーフロロエチレンオキ
サイド、パーフロロアルキル脂肪族エステル等が
使用できる。 〔実施例〕 以下本発明の具体的な実施例について説明する
が、本発明がこの実施例に限定されるものでない
ことは言うまでもない。 実施例 1 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上に、ガラス転移点が29℃のポリ酢酸ビニル
エマルジヨンと粒径が300Åでガラス転移点が105
℃のポリメチルメタクリレートエマルジヨンをノ
ルマルプロピル・アルコールを60重量%含有する
水・ノルマルプロピルアルコール混合液に希釈さ
せたものを塗布し、ポリメチルメタクリレートの
粒子密度が200万個/mm2で、連続皮膜の膜厚が200
Åである下塗層を形成した。 次に上記下塗層上に真空蒸着装置を用いてコバ
ルトCoを入射角50°〜90°で斜方蒸着し、膜厚約
1300Åの強磁性金属薄膜を形成したサンプルテー
プを作成した。 実施例 2 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上に、ガラス転移点が0℃のポルアクリル酸
エステルエマルジヨンと粒径が300Åでガラス転
移点が100℃のポリスチレンエマルジヨンをノル
マルプロピルアルコールを60重量%含有する水・
ノルマルプロピルアルコール混合液に希釈させた
ものを塗布し、ポリスチレンの粒子密度が400万
個/mm2で、連続皮膜の膜厚が200Åである下塗層
を形成した。 次いで実施例1と同様の方法によりサンプルテ
ープを作成した。 実施例 3 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上にガラス転移点が−20℃のポルエステルエ
マルジヨンと粒径が300Åでガラス転移点が100℃
のポリスチレンエマルジヨンをノルマルプロピル
アルコール混合液に希釈させたものを塗布し、ポ
リスチレンの粒子密度が500万個/mm2で、連続皮
膜の膜厚が200Åである下塗層を形成した。 次いで実施例1と同様の方法によりサンプルテ
ープを作成した。 比較例 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上に、真空蒸着装置を用いてコバルトCoを
入射角50°〜90°で斜方蒸着し、膜厚約1300Åの強
磁性金属薄膜を形成しサンプルテープを作成し
た。 上述の各実施例及び比較例で得られたサンプル
テープについて、カール量、スチル特性及び画質
を測定したところ、次表に示すような結果が得ら
れた。尚カール量は1/2インチ幅の磁気記録媒体
における第2図中hで示す量を測定し、スチル特
性はサンプルテープに4.2MHzの映像信号を記録
し、この再生出力が50%に減衰するまでの時間と
して測定した。
タリング等によつて非磁性支持体上に強磁性金属
薄膜を形成してなるいわゆる強磁性金属薄膜型の
磁気記録媒体に関するものである。 〔背景技術とその問題点〕 従来より磁気記録媒体としては、非磁性支持体
上にr−Fe2O3、Coを含有するr−Fe2O3、
Fe3O4、Coを含有するFe3O4、r−Fe2O3と
Fe3O4のベルトライド化合物、Coを含有するベル
トライド化合物、CrO2等の酸化物磁性粉末ある
いはFe、Co、Ni等を主成分とする合金磁性粉末
等の粉末磁性材料を塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の
有機バインダー中に分散せしめ、塗布、乾燥させ
る塗布型の磁気記録媒体が広く使用されてきてい
る。 近年高密度磁気記録への要求の高まりと共に、
非磁性支持体上に強磁性金属からなる金属薄膜を
真空蒸着法、スパツタリング法、イオンブレーテ
イング法、メツキ法の手法を用いて直接被着形成
した強磁性薄膜型磁気記録媒体が注目を集めてい
る。この強磁性金属薄膜型磁気記録媒体は抗磁力
Hcや残留磁束密度Brが大きいばかりでなく、磁
性層の厚みを極めて薄くすることが可能であるた
め、記録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さい
こと、磁性層中に非磁性材である有機バインダー
を混入する必要がないため磁性材料の充填密度を
高めることができること等、磁気特性の点で数々
の利点を有している。 ところでこの種の磁気記録媒体にあつては、上
記強磁性金属薄膜を形成する手段として真空蒸着
法等を用いるため非磁性支持体であるベースフイ
ルムに熱的損傷を受け易く、またこのベースフイ
ルム上に蒸発金属原子が再結晶して薄膜となる際
に収縮して内部応力が発生し、強磁性金属薄膜が
内側となるように凹状にカールしてしまうという
欠点を有している。このようなカールが生ずる
と、この磁気記録媒体と磁気ヘツドの当りが悪く
なつて、再生出力が低下してしまつたり巻き乱れ
が生じたりする。 そこで従来、上述のようなカールを解消するた
めに種々の方法が提案されている。 例えば磁性薄膜被着後、応力を加え磁性薄膜に
1種のヒビ割れを生じさせ歪応力を緩和させるこ
とが特開昭53−83706号、特開昭53−104204号公
報等に開示されている。また磁性薄膜被着後、基
板に熱処理を行つて基板側を収縮させることによ
り応力緩和させることが特開昭57−16032号公報
等に開示されている。また磁気記録媒体の裏面
側、すなわち磁性層と反対側にバツクコート層を
設けることにより応力緩和させることが特開昭56
−11622号、特開昭56−16939号公報等に開示され
ている。 しかしながらこれらの方法はいずれも成膜の際
のカールを防止できるものではなく、生産性その
他の点で欠点が多い。 尚蒸着以外のその他の被着法、スパツタリン
グ、イオンプレーテイング等によるときにも、成
膜の際のカールは極めて大きな問題であり、その
十分な防止策は未だ実現していない。 また上記強磁性金属薄膜型磁気記録媒体にあつ
ては、磁性層である強磁性金属を真空薄膜形成技
術により作製するため、その表面が極めて平滑性
に優れたものとなり、いわゆる鏡面状態となるこ
とが知られている。 このように磁性層の表面平滑性が良好なものと
なると、例えばスペーシングロス等の点では有利
であるが、走行性や耐久性の面で支障をきたす虞
れがある。すなわち、上記磁性層の表面が平滑に
なり過ぎると、例えば磁気ヘツドやガイドポス
ト、回転ヘツド用シリンダー等との接触部におい
て、凝着現象(いわゆるはりつき)が起こりやす
くなり、また実質的な接触面積が大きいことから
摩擦係数が大きなものとなる等、走行性が極めて
悪化し、これに伴なつて耐久性も低下してしま
う。 〔発明の目的〕 本発明は、上述の従来の実情に鑑みて提案され
たものであつて、カールがなく、磁気ヘツドや回
転ヘツド用シリンダー等との接触部分において安
定な走行性が得られ、容易に表面粗度のコントロ
ールを図ることが可能な磁気記録媒体を提供する
ことを目的とするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 すなわち本発明は、非磁性支持体上にガラス転
移点が30℃以下のエマルジヨンとガラス転移点が
50℃以上のエマルジヨンを塗布し、前記ガラス転
移点が30℃以下のエマルジヨンを連続皮膜とし前
記ガラス転移点が50℃以上のエマルジヨンよりな
る粒状突起を10×104個/mm2〜2000×104個/mm2な
る粒子密度で有する下塗層を形成し、該下塗層上
に強磁性金属薄膜を形成したことを特徴とする磁
気記録媒体に関するものである。 本発明による磁気記録媒体を第1図に示す。図
において1は非磁性支持体、2は強磁性金属薄
膜、3はガラス転移点(Tg)が30℃以下のエマ
ルジヨンにより形成される連続皮膜、4はガラス
転移点(Tg)が50℃以上のエマルジヨンにより
形成される粒状突起である。本発明による磁気記
録媒体の下塗層はガラス転移点(以下、Tgとい
う)30℃以下のエマルジヨンとTg50℃以上のエ
マルジヨンによつて構成され、Tg30℃以下のエ
マルジヨンは連続皮膜3を形成し、またTg50℃
以上のエマルジヨンは粒状突起4を形成する。上
記連続皮膜3は磁性層である強磁性金属薄膜2及
び非磁性支持体1よりも柔らかく、強磁性金属薄
膜2と非磁性支持体1との間に生ずる応力集中を
分散し、応力緩和させるためカールの発生を抑制
することができる。また上記粒状突起4により強
磁性金属薄膜2表面の面粗度を制御することがで
き、磁気記録媒体の走行性を改善することができ
る。更に上記下塗層により磁気記録媒体の耐久性
を改善することができる。 Tg30℃以下のエマルジヨンによつて構成され
る連続皮膜3の膜厚が厚くなる程、カールの量は
少なくなるが、連続皮膜3の膜厚が厚くなると表
面平滑性が悪くなり、磁気記録媒体の電磁変換特
性が悪くなる。よつて上記連続皮膜3の膜厚は
1μm以下であるのが望ましい。 またTg50℃以上のエマルジヨンによつて構成
される粒状突起4においては、その粒子密度が重
要であつて、上記粒状突起4が下塗層表面に10万
〜2000万個/mm2程度形成されていることが望まし
い。上記粒状突起4の密度が10万個/mm2未満であ
ると耐久性の向上は望めず、また2000万個/mm2を
越えると画質が低下する。更に上記エマルジヨン
に含まれる分散質微粒子の粒径は300〜1000Åの
範囲内であることが好ましい。上記粒径が300Å
未満であると耐久性の向上は望めず、また1000Å
を越えると画質が低下する。 Tgが30℃以下のエマルジヨンとしては、例え
ばポリ酢酸ビニルエマルジヨン、ポリアクリル酸
エステルエマルジヨン、ポリウレタンエマルジヨ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジヨ
ン、ポリイソプレンエマルジヨン、アクリロニト
リル・ブタジエン共重合体エマルジヨン等が挙げ
られる。 またTgが50℃以上のエマルジヨンとしては、
例えばポリスチレンエマルジヨン、ポリ−α−メ
チルスチレンエマルジヨン、ポリ塩化ビニルエマ
ルジヨン、ポリメチルメタクリレートエマルジヨ
ン、ポリアクリロニトリルエマルジヨン等が挙げ
られる。 非磁性支持体1の素材としては、ポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフイン類、セル
ローストリアセテート、セルロースダイアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート等のセルロ
ース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド等のプラスチツク等が挙
げられる。また上記非磁性支持体の形態として
は、フイルム、テープ、シート、デイスク、カー
ド、ドラム等のいずれでもよい。 強磁性金属薄膜2の材料としては、Fe、Co、
Ni等の金属あるいはCo−Ni合金、Fe−Co合金、
Fe−Ni合金、Fe−Co−Ni合金、Fe−Co−B合
金、Co−Ni−Fe−B合金あるいはこれらにCr、
Al等の金属が含有されたもの等が挙げられる。 上記強磁性金属薄膜材料の被着手段としては、
真空蒸着法、イオンプレーテイング法、スパツタ
リング法等が挙げられる。上記真空蒸着法は、
10-4〜10-8Torrの真空下で上記強磁性金属材料
を抵抗加熱、高周波加熱、電子ビーム加熱等によ
り蒸発させ非磁性支持体1上に蒸発金属(強磁性
金属材料)を沈着するというものであり、斜方蒸
着法及び垂直蒸着法に大別される。上記斜方蒸着
法は、高い抗磁力を得るため非磁性支持体1に対
して上記強磁性金属材料を斜め蒸着するものであ
つて、より高い抗磁力を得るために酸素雰囲気中
で上記蒸着を行なうものも含まれる。上記垂直蒸
着法は、蒸着効率や生産性を向上し、かつ高い抗
磁力を得るために非磁性支持体1上にあらかじめ
Bi、Sb、Pb、Sn、Ga、In、Cd、Ge、Si、Tl等
の下地金属層を形成しておき、この下地金属層上
に上記強磁性金属材料を垂直に蒸着するというも
のである。上記イオンプレーテイング法も真空蒸
着法の一種であり、10-4〜10-3Torrの不活性ガ
ス雰囲気中でDCグロー放電、RFグロー放電を起
こし、放電中で上記強磁性金属を蒸発させるとい
うものである。上記スパツタリング法は、10-3〜
10-1Torrのアルゴンガスを主成分とする雰囲気
中でグロー放電を起こし、生じたアルゴンイオン
でターゲツト表面の原子をたたき出すというもの
であり、グロー放電の方法により直流2極、3極
スパツター法や、高周波スパツター法、またマグ
ネトロン放電を利用したマグネトロンスパツター
法等がある。 また磁気記録媒体の走行性を改善するために、
前述した強磁性金属薄膜2表面に潤滑剤層を形成
せしめることも可能である。 潤滑剤としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂
肪酸アミド、金属石ケン、脂肪族アルコール、パ
ラフイン、シリコーン、フツ素系界面活性剤等が
使用でき、潤滑剤の塗布量は1〜1000mg/m2であ
るのが好ましい。 脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸等の炭素数が12個
以上のものが使用できる。 脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸エチ
ル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸アミル、
ステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグ
リセリド等が使用できる。 脂肪酸アミドとしては、カプロン酸アミド、カ
プリン酸アミド、ラウリン酸アミド、パルミチン
酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミ
ド、オレイン酸アミド、リノール酸アミド、メチ
レンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステ
アリン酸アミド等が使用できる。 金属石ケンとしては、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸等のZn、Pb、
Ni、Co、Fe、Al、Mg、Sr、Cu等との塩、ラウ
リル、パルミチン、ミリスチル、ステアリル、ベ
ヘニル、オレイル、リノール、リノレン等のスル
ホン酸と上記金属との塩等が使用できる。 脂肪族アルコールとしては、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール等が使用できる。 パラフインとしては、n−ノナデカン、n−ト
リデカン、n−ドコサン等の飽和炭化水素が使用
できる。 シリコーンとしては、水素がアルキル基または
フエニル基で部分置換されたポリシロキサン及び
それらを脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸アミ
ド等で変性したもの等が使用できる。 フツ素系界面活性剤としては、パーフロロアル
キルカルボン酸及びパーフロロアルキルルホン酸
とNa、K、Mg、Zn、Al、Fe、Co、Ni等との
塩、パーフロロアルキルリン酸エステル、パーフ
ロロアルキルベタイン、パーフロロアルキルトリ
メチルアンモニウム塩、パーフロロエチレンオキ
サイド、パーフロロアルキル脂肪族エステル等が
使用できる。 〔実施例〕 以下本発明の具体的な実施例について説明する
が、本発明がこの実施例に限定されるものでない
ことは言うまでもない。 実施例 1 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上に、ガラス転移点が29℃のポリ酢酸ビニル
エマルジヨンと粒径が300Åでガラス転移点が105
℃のポリメチルメタクリレートエマルジヨンをノ
ルマルプロピル・アルコールを60重量%含有する
水・ノルマルプロピルアルコール混合液に希釈さ
せたものを塗布し、ポリメチルメタクリレートの
粒子密度が200万個/mm2で、連続皮膜の膜厚が200
Åである下塗層を形成した。 次に上記下塗層上に真空蒸着装置を用いてコバ
ルトCoを入射角50°〜90°で斜方蒸着し、膜厚約
1300Åの強磁性金属薄膜を形成したサンプルテー
プを作成した。 実施例 2 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上に、ガラス転移点が0℃のポルアクリル酸
エステルエマルジヨンと粒径が300Åでガラス転
移点が100℃のポリスチレンエマルジヨンをノル
マルプロピルアルコールを60重量%含有する水・
ノルマルプロピルアルコール混合液に希釈させた
ものを塗布し、ポリスチレンの粒子密度が400万
個/mm2で、連続皮膜の膜厚が200Åである下塗層
を形成した。 次いで実施例1と同様の方法によりサンプルテ
ープを作成した。 実施例 3 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上にガラス転移点が−20℃のポルエステルエ
マルジヨンと粒径が300Åでガラス転移点が100℃
のポリスチレンエマルジヨンをノルマルプロピル
アルコール混合液に希釈させたものを塗布し、ポ
リスチレンの粒子密度が500万個/mm2で、連続皮
膜の膜厚が200Åである下塗層を形成した。 次いで実施例1と同様の方法によりサンプルテ
ープを作成した。 比較例 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上に、真空蒸着装置を用いてコバルトCoを
入射角50°〜90°で斜方蒸着し、膜厚約1300Åの強
磁性金属薄膜を形成しサンプルテープを作成し
た。 上述の各実施例及び比較例で得られたサンプル
テープについて、カール量、スチル特性及び画質
を測定したところ、次表に示すような結果が得ら
れた。尚カール量は1/2インチ幅の磁気記録媒体
における第2図中hで示す量を測定し、スチル特
性はサンプルテープに4.2MHzの映像信号を記録
し、この再生出力が50%に減衰するまでの時間と
して測定した。
上述の実施例の説明からも明らかなように、本
発明においては、ガラス転移点が30℃以下のエマ
ルジヨンとガラス転移点が50℃以上のエマルジヨ
ンにより下塗層を形成しているので、カールの解
消と表面粗度のコントロールが同時に達成され、
走行性や磁気ヘツドへの当りが極めて優れた磁気
記録媒体が得られるのである。
発明においては、ガラス転移点が30℃以下のエマ
ルジヨンとガラス転移点が50℃以上のエマルジヨ
ンにより下塗層を形成しているので、カールの解
消と表面粗度のコントロールが同時に達成され、
走行性や磁気ヘツドへの当りが極めて優れた磁気
記録媒体が得られるのである。
第1図は本発明を適用した磁気記録媒体の構成
を示す要部拡大断面図であり、第2図は強磁性金
属薄膜型の磁気記録媒体のカール状態を説明する
概略断面図である。 1……非磁性支持体、2……強磁性金属薄膜、
3……連続皮膜(下塗層)、4……粒状突起(下
塗層)。
を示す要部拡大断面図であり、第2図は強磁性金
属薄膜型の磁気記録媒体のカール状態を説明する
概略断面図である。 1……非磁性支持体、2……強磁性金属薄膜、
3……連続皮膜(下塗層)、4……粒状突起(下
塗層)。
Claims (1)
- 1 非磁性支持体上にガラス転移点が30℃以下の
エマルジヨンとガラス転移点が50℃以上のエマル
ジヨンを塗布し、前記ガラス転移点が30℃以下の
エマルジヨンを連続皮膜とし前記ガラス転移点が
50℃以上のエマルジヨンよりなる粒状突起を10×
104個/mm2〜2000×104個/mm2なる粒子密度で有す
る下塗層を形成し、該下塗層上に強磁性金属薄膜
を形成したことを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13494384A JPS6113427A (ja) | 1984-06-29 | 1984-06-29 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13494384A JPS6113427A (ja) | 1984-06-29 | 1984-06-29 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6113427A JPS6113427A (ja) | 1986-01-21 |
| JPH0520809B2 true JPH0520809B2 (ja) | 1993-03-22 |
Family
ID=15140181
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13494384A Granted JPS6113427A (ja) | 1984-06-29 | 1984-06-29 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6113427A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05314454A (ja) * | 1992-05-08 | 1993-11-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5919230A (ja) * | 1982-07-21 | 1984-01-31 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
-
1984
- 1984-06-29 JP JP13494384A patent/JPS6113427A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6113427A (ja) | 1986-01-21 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |