JPH054076B2 - - Google Patents
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- JPH054076B2 JPH054076B2 JP61277825A JP27782586A JPH054076B2 JP H054076 B2 JPH054076 B2 JP H054076B2 JP 61277825 A JP61277825 A JP 61277825A JP 27782586 A JP27782586 A JP 27782586A JP H054076 B2 JPH054076 B2 JP H054076B2
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Description
[技術分野]
本発明は、医学的分野、生理化学的分野におい
て極めて有用なコラゲナーゼインヒビターモノク
ローナル抗体に関するものである。 [背景技術] コラゲナーゼインヒビター(テイシユ・インヒ
ビター・オブ・メタロプロテアーゼ:TIMP)は
ヒト及びその他の動物の骨、皮膚、歯髄、羊水、
血液、関節液中及び関節軟骨細胞、滑液細胞、各
種組織由来線維芽細胞、線維肉腫細胞培養外液中
にその存在が認められており、分子量約30KD
(キロダルトン)の糖たん白質といわれている。
(Murphyら、Biochem.J.195、167〜170、1981;
Welgusら、J.Biol.Chem.258、12259〜12264、
1983;Kishiら、J.Biochem.96、395〜404、1984
ら参照)。一方、角膜腫瘍、歯周疾患、3度熱傷
肉芽、先天性表皮水疱症、慢性関節リウマチ、難
治性皮膚腫瘍らでコラゲナーゼ活性の上昇が認め
られており、(Kishiら、Biomedical Res.5、149
〜156、1984参照)、コラゲナーゼ活性の上昇がそ
れらの疾患の治癒を遅延させていることが知られ
ている。したがつて、このコラゲナーゼ活性の上
昇に関連して、コラゲナーゼインヒビターの活性
を測定することにより、前記の如き、種々の疾病
の病状の診断およびその治療法における応用が可
能となる。また、一方、本発明者らは、ウシ未萌
出知歯根部歯髄をイーグルMEM培地中で培養す
ると大量のコラゲナーゼインヒビターを産生する
ことを見い出したが、このコラゲナーゼインヒビ
ターの精製については、従来のカラムクロマトグ
ラフイーを用いる方法ではその精製が容易に行い
得ず、また充分な精製品が得られなかつた。 酵素あるいはたん白質を簡便、高収率に精製す
る場合に、抗体を用いて行うアフイニテイ精製法
が報告されているが、特異性の点からして、モノ
クローナル抗体を用いることがより有利である。
従来技術においては、抗体産生B細胞またはその
前駆細胞と連続的分裂増殖可能な骨髄細胞(ミエ
ローマ細胞)を融合させ、これら両方の細胞の特
性を有している均質な融合細胞(ハイブリドー
マ)を得ようとする試みがなされ、そのクローン
が得られることが明らかにされている(Ko¨hler
ら、Nature、256、495〜497、1975)が、ウシコ
ラゲナーゼインヒビターに対する均一で特異性の
高いモノクローナル抗体を連続的にかつ大量に製
造する方法、及びそれら抗体を用いてのコラゲナ
ーゼインヒビターのアフイニテイ精製法は従来報
告されていない。 本発明者らは、コラゲナーゼインヒビターモノ
クローナル抗体に関し、種々研究の結果、前述の
コラゲナーゼインヒビターの活性の測定、あるい
は、コラゲナーゼインヒビターの精製に極めて有
用な新規なコラゲナーゼインヒビターモノクロー
ナル抗体を提供することに成功した。 [発明の開示] 本発明は、ウシコラゲナーゼインヒビターに免
疫交差反応性を有し、ヒトコラゲナーゼインヒビ
ターとの免疫交差反応性を有するIgG1タイプの
モノクローナル抗体を提供するものである。本発
明に係る新規なコラゲナーゼインヒビターは、以
下の如き方法により得られる。まず、動物を、ウ
シコラゲナーゼインヒビターで免疫し、諸動物か
らの抗ウシコラゲナーゼインヒビター産生細胞と
ミエローマ細胞によりハイブリドーマを形成さ
せ、該ハイブリドーマをクローン化する。次いで
抗ウシコラゲナーゼインヒビター抗体を産生する
クローンを選択し培養する。次いで目的とする
IgG1タイプのモノクローナル抗体を取得する。 本発明に係る新規なモノクロナール抗体は、コ
ラゲナーゼインヒビター活性の測定あるいは、コ
ラゲナーゼインヒビターの精製その他に極めて有
用な役割を果たすものであり、医学的あるいは生
理化学的用途に重要なものである。 以下、実施例及び参考例により本発明を具体的
に説明する。ただし、本発明はこれらに限定され
るものではない。 実施例 1 抗ウシコラゲナーゼインヒビターモノクローナ
ル抗体の作製 (a) 抗原−ウシコラゲナーゼインヒビターの調製 J.Biochem、96、395〜404(1984)に記載の
本発明者らの方法に従いウシ未萌出知歯の根部
歯髄をイーグルMEM培地(日水製薬製)で培
養した培養外液からCon A−セフアロース、
ウルトロゲルAcA44およびDE−52セルロース
の各カラムを用いてコラゲナーゼインヒビター
を精製した。精製コラゲナーゼインヒビターは
J.Mol.Biol.80、579〜599(1973)に記載の
Laemmliらの方法に従いドデシル硫酸ナトリ
ウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS
−PAGE)で調べたところ分子量約32000ダル
トン(D)の単一バンドを示した。 (b) 抗体産生細胞の調製 6週令のBelb/c雌マウス2匹をまずフロ
インド完全アジユバンド中で、前記(a)で記述し
た精製ウシコラゲナーゼインヒビターで初回免
疫する。マウスにそれぞれ48μgのウシコラゲ
ナーゼインヒビターを0.4mlの溶液として腹腔
内投与する。さらに30日目に生理食塩水に溶解
した84μgのウシコラゲナーゼインヒビターを
追加免疫する。最終免疫として58日目に腹腔内
投与(95μg/500μg生理食塩水)により補助
免疫し、3日後にマウス脾臓を取り出し、脾細
胞を調製する。 (c) 細胞融合 (1) 以下の材料および方法を用いる。 RPMI1640培地:RPMINo.1640(Difco
Laboratories)に重炭酸ナトリウム(12m
M)、ピルピン酸ナトリウム(1mM)、L−
グルタミン(2mM)、ペニシリンGカリウ
ム(50U/ml)、硫酸ストレプトマイシン
(50μg/ml)、および硫酸アミカシン(100μ
g/ml)を加え、ドライアイスでPHを7.2に
し、0.2μm東洋メンブレンフイルターで除菌
過する。 NS−1培地:上記PRMI1640培地に除菌
過した仔牛胎児血清(M.A.Bioproducts)
を15%(v/v)の濃度に加える。 PEG4000溶液:RPMI1640培地のポリエチ
レングリコール4000(PEG4000、Merck&
CO.、Inc.)50%(w/w)無血清溶液を調
製する。 8−アザグアニン耐性ミエローマ細胞NS
−1(P3−NS−1)との融合はSelected
Method in Cellular Immunology(ed.B.B.
Mishell and S.M.Shiigi)、W.H.Freeman
and Company(1980)、351〜372に記載のOi
らの方法を若干改変して行つた。 (2) 前記(b)で調製した有核脾臓細胞(生細胞率
100%)とミエローマ細胞(生細胞率100%)
とを5:1の割合で融合する。脾臓細胞とミ
エローマ細胞とを別に前記のRPMI1640培地
で洗滌する。次に同じ培地にけん濁し、融合
させるため上記の割合で混合する。容量50ml
の円錐形スチロール樹脂製試験管(Iwaki
Glass)を用い、40mlのRPMI1640培地中400
×g、10分間遠心し、上清を完全に吸出す
る。沈殿細胞に37℃加温PEG4000溶液1.3ml
を穏やかに撹拌しながら1分間で滴下し、さ
らに1分間撹拌し細胞を再けん濁、分散させ
る。次に37℃加温RPMI1640培地1.3mlを1
分間で滴下する。この操作をさらに1回繰返
した後、同培地9mlを2〜3分間で常に撹拌
しながら滴下し細胞を分散させる。これを
400×g、10分間遠心分離し、上清を完全に
吸引除去する。次にこの沈殿細胞に37℃加温
NS−1培地12.9mlをすみやかに加え、細胞
の大きい塊りを10mlのピペツトを用いて注意
深くピペツテイングして分散する。さらに同
培地26mlを加えて希釈し、ポリスチレン製96
穴マイクロウエル(Iwaki Glass)にウエル
当り6.0×105個/0.1mlの細胞を加える。な
お、この時使用する96穴マイクロウエルは前
処理として0.2mlのNS−1培地を加え、炭酸
ガス培養器中(37℃)で一晩保温し、使用時
に培地を吸引除去しておく。細胞を加えた上
記のマイクロウエルを7%炭酸ガス/93%空
気中で温度37℃、湿度100下に培養に付する。 (d) 選択培地によるハイブリドーマの選択的増殖 (1) 使用する培地は以下のとおりである。 HAT培地:前記(c)で述べたNS−1培地
にさらにヒポキサンチン(100μM)、アミノ
プテリン(0.4μM)、およびチミジン
(16μM)を加える。 HT培地:アミノプテリンを除去した以外
は上記HAT培地と同一組成のものである。 (2) 前記(c)の培養開始後翌日(1日目)、細胞
にパスツールピペツトでHAT培地2滴(約
0.1ml)を加える。2、3、5、8、11日目
に培地の半分(0.1ml)を新しいHAT培地で
置き換え、14日目に培地の半分を新しいHT
培地で置き換える。以降3〜4日毎に培地の
半分を新しいHT培地で置き換える。通常2
〜3週間で充分なハイブリドーマの生育が観
察される。ハイブリドーマ生育全ウエルにつ
いて次項(e)記載の固相−抗体結合テスト法
(ELISA)により陽性ウエルをチエツクす
る。次にフイーダーとして107個のマウス胸
線細胞を含むHT培地1mlをポリスチレン製
24穴セルウエル(Iwaki Glass)に加えたも
のを用い、上記で検出された各陽性ハイブリ
ドーマの全内容物を移す。これを前記(c)にお
けると同様に7%炭酸ガス存在下、37℃で約
1週間培養に付する。その間1〜2回各ウエ
ルの上清0.5mlを新しいHT培地0.5mlと交換
する。ハイブリドーマの充分生育した時点で
ELISA法により陽性を再確認し、それぞれ
について次項(f)記載の限界希釈法によるクロ
ーニングを行う。なお、クローニングに使用
後の残液をポリスチレン製25cm2組織培養フラ
スコ(Iwaki Glass)に移し、凍結保存用試
料を調製する。 (e) 固相−抗体結合テスト(ELISA)による抗
ウシコラゲナーゼインヒビター抗体産生ハイブ
リドーマの検索 Anal.Biochem.104、205〜214(1980)に記載
のRennardらの方法を若干改変した方法を用い
る。この方法は、ハイブリドーマ抗体の検出に
適している。96穴ミクロタイトレーシヨンプレ
ート(Flow Laboratories、Inc.)を0.5〜1.0μ
gのウシコラゲナーゼインヒビターでコート
し、次に、未コート部分を1%牛血清アルブミ
ン(BSA)でブロツクする。これに前記(d)で
得られたハイブリドーマ生育ウエルの上清の一
部を加える室温で約1時間インキユベートす
る。2次抗体として西洋わさびペルオキシダー
ゼ標識ヤギ抗マウスイムノグロブリン(cappel
Lab.)を加え、さらに室温で約1時間インキ
ユベートする。次に過酸化水素と基質である。
−フエニレンジアミンを加え生成した褐色の程
度を肉眼で定性的に判定するか、あるいはコロ
ナ2波長マイクロプレート光度計(MTP−22、
コロナ電気社)を用いて500nmの吸光度を測
定する。 (f) クローニング 前記(d)の操作後、各ウエル中には2種以上の
ハイブリドーマが生育している可能性があるの
で、限界希釈法によりクローニングを行い、モ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマを取得す
る。NS−1培地1ml当りフイーダーとして107
個のマウス胸線細胞を含むクローニング培地を
調製し、96穴マイクロウエルの36ウエル、36ウ
エルおよび24ウエルにウエル当り5個、1個お
よび0.5個のハイブリドーマを加える。5日目、
12日目に全ウエルに各約0.1mlのNS−1培地を
追加する。クローニング開始後14〜15日で充分
なハイブリドーマの生育が認められ、コロニー
形成陰性ウエルが50%以上である群について
ELISA法を行う。テストした全ウエルが陽性
でない場合、抗体陽性ウエル中のコロニー数を
確認し、ウエル中に1コロニーが確認されたウ
エルを4〜6個選び再クローニングする。最終
的にウシコラゲナーゼインヒビターに対するモ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマ17株が得
られた。 (g) モノクローナル抗体の生体外増殖および生体
内増殖 モノクローナル抗体の増殖は常法による。す
なわち、モノクローナル抗体は、得られた各ハ
イブリドーマをNS−1培地などの適当な培養
液で培養(生体外増殖)し、その培養上清から
得ることができる(モノクローナル抗体の濃度
は10〜100μg/mlである)。一方、大量に抗体
を得るためには脾細胞とミエローマ細胞の由来
動物と同系の動物(Balb/c、マウス)に腫
瘍形成促進剤プリスタン(2,6,10,14−テ
トラメチルペンタデカン、Aldrich Chemical
社)をマウス一匹当り0.5ml腹腔内投与し、1
〜3週間後に、各ハイブリドーマ1×107個を
同じく腹腔内投与することにより生体内で、さ
らに、1〜2週間後、モノクローナル抗体の濃
度4〜7mg/mlの腹水を得ることができる。 (h) モノクローナル抗体のアイソタイプ 前記(g)で得られた各々の腹水を先ずウシコラ
ゲナーゼインヒビターをコートしたミクロタイ
トレーシヨンプレートに前述したELISA法に
従つて結合させる。PBSによる洗滌後次に、
アイソタイプ特異性ウサギ光マウスIg抗体
(Zymed Laboratories)を加える。PBSによ
る洗滌後、西洋わさびペルオキシダーゼ標識ヤ
ギ抗ウサギIgG(H+L)抗体を加え、基質と
して2,2′−アジノージ(3−エチルベンゾチ
アゾリン硫酸−6)および過酸化水素を用いて
検出した。その結果をまとめて後掲の第1表に
示した。得られたウシコラゲナーゼインヒビタ
ーに対するモノクローナル抗体の内15個が免疫
グロブリン鎖γ1/κを、1個がγ2a/κを、そ
して、1個がγ2b/κを有していた。 (i) モノクローナル抗体の精製 前記(g)で得られた各腹水を硫安分画(40%飽
和)後、塩化ナトリウム0.06Mを含む40mMリ
ン酸緩衝液、PH8.0で平衡化したDEAE−
Sephacel(pharmacia社)の非吸着画分を分取
し、このIgG画分を更に0.42M塩化ナトリウム
を含む50mMリン酸緩衝液、PH7.4で平衡化し
たSephacryl S−300 Superfine(Pharmacia
社)カラムでゲル過し、培地中のFCSおよび
マウス由来のたん白質を分離、除去した。 (j) ヒトコラゲナーゼインヒビターとの交差反応
性 (1) ヒトコラゲナーゼインヒビターの調製 ヒトコラゲナーゼインヒビターはヒト歯肉
線維芽細胞、Gin−1(ATCC製)を10%ウ
シ胎児血清(FCS)含有ダルベツコ変法イー
グル培地(日水製薬製)中でコンフルエント
まで培養した後、FCSを含まない同培養液で
培養した培養外液からウルトロゲルAcA54
カラムを用いて部分精製した。 (2) 交差反応性のテスト 前記(i)項で得られた17株の精製各モノクロ
ーナル抗体と上記(1)で得られたヒトコラゲナ
ーゼインヒビターとの交差反応性を調べた。
その結果を後掲の第2表に示す。第2表で明
らかな如くクローン7−6C1、7−19F6及び
7−21B12がヒトコラゲナーゼインヒビター
と交差した。これらの結果よりウシコラゲナ
ーゼインヒビターとヒトコラゲナーゼインヒ
ビターの抗原認識部位の一部類似性の可能性
が推察される。 実施例 2 ウシコラゲナーゼインヒビターの免疫組織化学
染色 ウシ歯髄及びウシ大動脈平滑筋細胞をエタノー
ル、ドライアイスで凍結しクリオスタツトを用い
て5μの切片を作成した。次に冷アセトン固定を
5分間行い実施例1(i)で得られた精製モノクロー
ナル抗体(クローン7−15E8)を加え、更にフ
ナコシABCキツト(Vector Lab.製)を用いて
染色した。ウシ歯髄(第5図参照)及び大動脈平
滑筋細胞(第6図参照)共に明らかな陽性所見を
示した。 実施例 3 ウシコラゲナーゼインヒビターのアフイニテイ
精製 (a) アフイニテイカラムの調製 Nature214、1302〜1304(1967)に記載の
Axenら及びProc.Matl.Acad.Sci.USA、61、
636〜643(1968)に記載のCuatrecasasらの方
法に従つて臭化シアンを介して担体のセフアロ
ース4Bにリガンドとして実施例1(i)で得られ
た精製モノクローナル抗体を固定化した。次に
抗体結合セフアロース4Bゲル0.3mlをガラス管
に充填し、0.1M塩化ナトリウム及び5mM塩
化カルシウム含有30mMトリス−塩酸緩衝液で
平衡化し使用した。 (b) コラゲナーゼ活性測定法 炎症4、123〜130(1984)に記載の永井らの
方法を改変して行つた。すなわち、1.0mg/ml
の濃度のイソチオシアン酸フルオレセイン
(FITC)−コラーゲン(コラーゲン技術研修会
製)0.05mlに1mMp−アミノフエニル酢酸第
二水銀(APMA)で活性化処理した0.1M塩化
ナトリウム及び5mM塩化カルシウム含有50m
Mトリス−塩酸緩衝液(PH7.5)溶解コラゲナ
ーゼ溶液0.15mlを加える35℃で一定時間反応し
た。次に80mMo−フエナントロリン又は200
mMエチレンジアミン四酢酸ナトリウム
(EDTA)0.01mlを加え反応を停止させ、更に
0.4mlの70%エタノール、30mM塩化ナトリウ
ム含有10mMトリス−塩酸緩衝液(PH7.5)を
加え撹拌した。その後、3000r.p.m、10分間遠
心分離し、分解コラーゲン断片を抽出した。コ
ラーゲン分解量(コラーゲン断片生成量)は上
記コラゲナーゼ含有溶液の代わりに上記緩衝液
のみを加えた場合の抽出液の蛍光強度を0%と
し、一方、反応混液を80℃、10分間加熱処理し
てFITC−コラーゲンを変性させ、全FITC−
コラーゲンを抽出した場合の蛍光強度を100%
とした時の蛍光強度から求めた。すなわち、 コラゲナーゼ活性(U)= 試料全容量(ml)×試料蛍光強度×50μg/反応時間
(分)×試料添加量 なお、コラゲナーゼ活性1ユニツト(U)はコラ
ーゲン1μgを35℃、1分間で分解するのに要
する酸素量として表示した。 (c) コラゲナーゼインヒビター活性測定法 1mM APMA活性化コラゲナーゼ溶液に
コラゲナーゼインヒビター含有試料を加え35
℃、10分間プレインキユベーシヨン後、上記(b)
項の方法により、コラゲナーゼ活性を測定し、
コラゲナーゼインヒビター非存在下のコラゲナ
ーゼ活性を対照とすることにより求めた。すな
わち、コラゲナーゼインヒビター活性1Uはコ
ラゲナーゼ活性1Uを阻害するのに要する酸素
量として表示した。 (d) 最適モノクローナル抗体結合アフイニテイカ
ラムの選択 前項(a)で調製した各種抗体結合カラムにウシ
歯髄培養外液(たん白量1.4mg)を通し、0.1M
塩化ナトリウム及び5mM塩化カルシウム含有
30mMトリス−塩酸緩衝液(PH8.0)2.5mlで洗
浄し、上記培養外液と洗浄液を合わせて非吸着
画分とした。次に8M尿素含有トリス−塩酸緩
衝液(PH7.5)で溶出(溶出画分)し、0.1M塩
化ナトリウム及び5mM塩化カルシウム含有ト
リス−塩酸緩衝液(PH8.0)に対し透析した。
後掲の第3表に示した如く両画分のコラゲナー
ゼ活性はいずれのカラムにおいても非吸着画分
に認められた。一方、コラゲナーゼインヒビタ
ー活性はクローン7−3F1、7−4F2、7−
20C2及び7−21B12からの抗体結合カラムにお
いては溶出画分に認められた(回収率60〜70
%)。又、それらの非吸着画分のコラゲナーゼ
活性は培養外液中のそれに比べて約10倍に増加
するのに対し、コラゲナーゼインヒビター活性
は消失した。クローン7−6C1及び7−15E8か
らの抗体結合カラムの場合、非吸着画分のコラ
ゲナーゼ活性及びコラゲナーゼインヒビター活
性の割合は、培養外液中のそれらの活性の割合
とほぼ同じであり、これらのカラムにコラゲナ
ーゼインヒビターは吸着されないことが明らか
となつた。 (e) コラゲナーゼインヒビターの安定性 抗体結合アフイニテイカラムからコラゲナー
ゼインヒビターを溶出する場合の種々の溶出剤
中でのコラゲナーゼインヒビターの安定性を検
討した。すなわち、ウシ歯髄培養液を(A)0〜
8M尿素含有30mMトリス−塩酸緩衝液(PH
7.5)、(B)0〜4Mロダンカリ含有30mMトリス
−塩酸緩衝液(PH7.5)、(C)0〜6M塩酸グアニ
ジン含有トリス−塩酸緩衝液(PH7.5)及び0
〜6M塩酸グアニジン含有0.2Mグリシン−塩酸
緩衝液(PH2.0)中でそれぞれ35℃、30分間イ
ンキユベーシヨンした後、0.1M塩化ナトリウ
ム及び5mM塩化カルシウム含有30mMトリス
−塩酸緩衝液(PH8.0)に対して透析し、残存
コラゲナーゼインヒビター活性を調べた。添付
図面、第1図で明らかな如くコラゲナーゼイン
ヒビター活性は(A)〜(D)のいずれの条件下でも全
く失活は認められなかつた。 (f) コラゲナーゼインヒビターの溶出条件の検討 ウシ歯髄培養外液を前記(a)項で回収率の高か
つたクローン7−20C2及び7−21B12からの抗
体結合アフイニテイカラムに供し、種々の溶出
剤を用いてコラゲナーゼインヒビターを溶出し
た。第4表で明らかな如くコラゲナーゼインヒ
ビター活性の回収率はクローン7−20C2ある
いは7−21B12のどちらかのカラムを用いた場
合も60〜70%であり、また溶出剤の種類の影響
も受けなかつた。また、各種溶出剤で溶出した
画分のSDS−PAGEパターンをみると、主成分
は分子量32KDのコラゲナーゼインヒビターに
一致するバンドと、分子量20KD及び60〜
70KDのバンドが認められた(添付図面第2図
参照)。第2図中A,B,C,Dは、それぞれ
以下の意味を有する。 (A) 8M尿素含有30mMトリス−塩酸緩衝液
(PH7.5) (B) 3Mダンカリ含有30mMトリス−塩酸緩衝
液(PH7.5) (C) 1M塩酸グアニジン含有30mMトリス−塩
酸緩衝液(PH7.5) (D) 0.2Mグリシン−塩酸緩衝液(PH2.0) (g) 抗体結合アフイニテイカラム再使用の検討 ウシ歯髄培養外液をクローン7−20C2及び
7−21B12からの抗体結合アフイニテイカラム
に供し、0.2Mグリシン−塩酸緩衝液(PH2.0)
でコラゲナーゼインヒビターを溶出させた後、
それぞれのカラムを0.1M塩化ナトリウム及び
5mM塩化カルシウム含有30mMトリス−塩酸
緩衝液(PH8.0)で充分洗浄した。これらのカ
ラムに再度ウシ歯髄培養外液を添加し、初めの
操作と同様にコラゲナーゼインヒビターを溶出
させた。後掲の第5表に示した如くクローン7
−20C2のカラムの場合、非吸着画分に培養外
液中のコラゲナーゼインヒビター活性の19%が
認められた。一方、クローン7−21B12のカラ
ムの場合、非吸着画分中には活性は認められ
ず、溶出画分に61%の活性が回収され、一回目
の回収率58%(後掲第4表参照)とほぼ同結果
が得られた。したがつて、本発明においてはク
ローン7−21B12からの抗体がアフイニテイカ
ラムのリガンドとして最適であることが明らか
となつた。 (h) 抗体結合アフイニテイカラムの洗浄効果 コラゲナーゼインヒビターの精製度を上昇さ
せる目的でウシ歯髄培養外液をクローン7−
21B12からの抗体結合カラムに供し、種々の溶
液で洗浄した後、コラゲナーゼインヒビターを
溶出させた。後掲の第6表に示した如く2M
塩化ナトリウム含有30mMトリス−塩酸緩衝液
(PH7.5)及び0.5M塩化ナトリウム含有0.2M
グリシン−水酸化ナトリウム緩衝液(PH11.0)
による洗浄画分はコラゲナーゼインヒビターを
含まず、不純たん白質をある程度含んでおり、
洗浄効果が認められた。一方、0.5%トリン
X−100及び0.1M塩化ナトリウム含有30mMト
リス−塩酸緩衝液(PH7.5)による洗浄ではコ
ラゲナーゼインヒビターは溶出されなかつた
が、不純たん白質も溶出されず、その効果は認
められなかつた。なお、0.5M塩化ナトリウ
ム含有酢酸緩衝液(PH4.0)及び1M塩酸グア
ニジン含有30mMトリス−塩酸緩衝液(PH7.5)
で洗浄した場合はコラゲナーゼインヒビターが
各々29%、21%溶出され洗浄剤としては不適で
あることが明らかとなつた。 (i) DE−52カラムクロマトグラフイーによる精
製 前記(f)項でクローン7−21B12からの抗体結
合アフイニテイカラムから得られたコラゲナー
ゼインヒビターは分子量20KD及び60〜70KD
の不純たん白質を含んでいるため、更にDE−
52カラムで精製した。添付図面、第3図に示し
た如くコラゲナーゼインヒビターは(B)50mM塩
化ナトリウム含有10mMトリス−塩酸緩衝液
(PH8.0)で大部分溶出され、不純たん白質も除
去された。又、2M塩化ナトリウム含有10mM
トリス−塩酸緩衝液(PH8.0)でもコラゲナー
ゼインヒビターは溶出されたが、同時に不純た
ん白質も大部分溶出された。なお、抗体結合ア
フイニテイカラムより得られた不純たん白質含
有コラゲナーゼインヒビターはウルトロゲル
AcA54カラムによるゲル過法によつても単
一バンドに精製することができた。 実施例 4 ヒトコラゲナーゼインヒビターのアフイニテイ
精製 実施例1(j)項(1)に記載したヒト歯肉線維芽細胞
(Gin−1)培養外液750mlを東洋ウルトラフイル
ター、UK−10を用いて加圧過し25mlに濃縮
し、0.1M塩化ナトリウム及び5mM塩化カルシ
ウム含有30mMトリス−塩酸緩衝液(PH8.0)に
対して透析した。それを上記緩衝液で平衡化した
クローン7−21B12からの抗体結合カラム(5
ml)に供し、上記緩衝液10mlで洗浄し(非吸着画
分)、次にカラムを実施例3(h)項記載の2M塩化
ナトリウム含有30mMトリス−塩酸緩衝液(PH
7.5)及び0.5M塩化ナトリウム含有0.2Mグリシ
ン−水酸化ナトリウム緩衝液(PH11.0)各10mlで
順次洗浄し(洗浄画分)、最後に0.2Mグリシン−
塩酸緩衝液(PH2.0)10mlでコラゲナーゼインヒ
ビターをカラムから溶出した(溶出画分)。後掲
の第7表に示した如く溶出画分に42μgのたん白
質が溶出された。なお、両画分のSDS−PAGEに
おいてウシコラゲナーゼインヒビターと同じ分子
量32Kのバンドと60〜70KDおよび2万以下の不
純たん白質が認められた。次にこれら2種類の試
料の各画分をSDS−PAGEに供した後、細胞工学
1&2、1061〜1068(1983)に記載の田部の方法
に従つてFab′(7−21B12)−西洋ワサビペルオキ
シダーゼ複合体を用いてウエスタンブロツテイン
グ行つた。なお、上記複合体はJ.
Immunoassay4、209〜327(1983)に記載の石川
らの方法に従つてクローン7−21B12からの抗体
IgG1及び西洋ワサビペルオキシダーゼを用いて
調製した。添付図面、第4図に示したウエスタン
ブロツテイングのパターンで明らかな如くヒト歯
肉線維芽細胞培養外液中にウシ歯髄コラゲナーゼ
インヒビターに対するモノクローナル抗体と反応
するヒトコラゲナーゼインヒビターが存在し、そ
の分子量はウシ歯髄コラゲナーゼインヒビターの
32KDと同一であつた。
て極めて有用なコラゲナーゼインヒビターモノク
ローナル抗体に関するものである。 [背景技術] コラゲナーゼインヒビター(テイシユ・インヒ
ビター・オブ・メタロプロテアーゼ:TIMP)は
ヒト及びその他の動物の骨、皮膚、歯髄、羊水、
血液、関節液中及び関節軟骨細胞、滑液細胞、各
種組織由来線維芽細胞、線維肉腫細胞培養外液中
にその存在が認められており、分子量約30KD
(キロダルトン)の糖たん白質といわれている。
(Murphyら、Biochem.J.195、167〜170、1981;
Welgusら、J.Biol.Chem.258、12259〜12264、
1983;Kishiら、J.Biochem.96、395〜404、1984
ら参照)。一方、角膜腫瘍、歯周疾患、3度熱傷
肉芽、先天性表皮水疱症、慢性関節リウマチ、難
治性皮膚腫瘍らでコラゲナーゼ活性の上昇が認め
られており、(Kishiら、Biomedical Res.5、149
〜156、1984参照)、コラゲナーゼ活性の上昇がそ
れらの疾患の治癒を遅延させていることが知られ
ている。したがつて、このコラゲナーゼ活性の上
昇に関連して、コラゲナーゼインヒビターの活性
を測定することにより、前記の如き、種々の疾病
の病状の診断およびその治療法における応用が可
能となる。また、一方、本発明者らは、ウシ未萌
出知歯根部歯髄をイーグルMEM培地中で培養す
ると大量のコラゲナーゼインヒビターを産生する
ことを見い出したが、このコラゲナーゼインヒビ
ターの精製については、従来のカラムクロマトグ
ラフイーを用いる方法ではその精製が容易に行い
得ず、また充分な精製品が得られなかつた。 酵素あるいはたん白質を簡便、高収率に精製す
る場合に、抗体を用いて行うアフイニテイ精製法
が報告されているが、特異性の点からして、モノ
クローナル抗体を用いることがより有利である。
従来技術においては、抗体産生B細胞またはその
前駆細胞と連続的分裂増殖可能な骨髄細胞(ミエ
ローマ細胞)を融合させ、これら両方の細胞の特
性を有している均質な融合細胞(ハイブリドー
マ)を得ようとする試みがなされ、そのクローン
が得られることが明らかにされている(Ko¨hler
ら、Nature、256、495〜497、1975)が、ウシコ
ラゲナーゼインヒビターに対する均一で特異性の
高いモノクローナル抗体を連続的にかつ大量に製
造する方法、及びそれら抗体を用いてのコラゲナ
ーゼインヒビターのアフイニテイ精製法は従来報
告されていない。 本発明者らは、コラゲナーゼインヒビターモノ
クローナル抗体に関し、種々研究の結果、前述の
コラゲナーゼインヒビターの活性の測定、あるい
は、コラゲナーゼインヒビターの精製に極めて有
用な新規なコラゲナーゼインヒビターモノクロー
ナル抗体を提供することに成功した。 [発明の開示] 本発明は、ウシコラゲナーゼインヒビターに免
疫交差反応性を有し、ヒトコラゲナーゼインヒビ
ターとの免疫交差反応性を有するIgG1タイプの
モノクローナル抗体を提供するものである。本発
明に係る新規なコラゲナーゼインヒビターは、以
下の如き方法により得られる。まず、動物を、ウ
シコラゲナーゼインヒビターで免疫し、諸動物か
らの抗ウシコラゲナーゼインヒビター産生細胞と
ミエローマ細胞によりハイブリドーマを形成さ
せ、該ハイブリドーマをクローン化する。次いで
抗ウシコラゲナーゼインヒビター抗体を産生する
クローンを選択し培養する。次いで目的とする
IgG1タイプのモノクローナル抗体を取得する。 本発明に係る新規なモノクロナール抗体は、コ
ラゲナーゼインヒビター活性の測定あるいは、コ
ラゲナーゼインヒビターの精製その他に極めて有
用な役割を果たすものであり、医学的あるいは生
理化学的用途に重要なものである。 以下、実施例及び参考例により本発明を具体的
に説明する。ただし、本発明はこれらに限定され
るものではない。 実施例 1 抗ウシコラゲナーゼインヒビターモノクローナ
ル抗体の作製 (a) 抗原−ウシコラゲナーゼインヒビターの調製 J.Biochem、96、395〜404(1984)に記載の
本発明者らの方法に従いウシ未萌出知歯の根部
歯髄をイーグルMEM培地(日水製薬製)で培
養した培養外液からCon A−セフアロース、
ウルトロゲルAcA44およびDE−52セルロース
の各カラムを用いてコラゲナーゼインヒビター
を精製した。精製コラゲナーゼインヒビターは
J.Mol.Biol.80、579〜599(1973)に記載の
Laemmliらの方法に従いドデシル硫酸ナトリ
ウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS
−PAGE)で調べたところ分子量約32000ダル
トン(D)の単一バンドを示した。 (b) 抗体産生細胞の調製 6週令のBelb/c雌マウス2匹をまずフロ
インド完全アジユバンド中で、前記(a)で記述し
た精製ウシコラゲナーゼインヒビターで初回免
疫する。マウスにそれぞれ48μgのウシコラゲ
ナーゼインヒビターを0.4mlの溶液として腹腔
内投与する。さらに30日目に生理食塩水に溶解
した84μgのウシコラゲナーゼインヒビターを
追加免疫する。最終免疫として58日目に腹腔内
投与(95μg/500μg生理食塩水)により補助
免疫し、3日後にマウス脾臓を取り出し、脾細
胞を調製する。 (c) 細胞融合 (1) 以下の材料および方法を用いる。 RPMI1640培地:RPMINo.1640(Difco
Laboratories)に重炭酸ナトリウム(12m
M)、ピルピン酸ナトリウム(1mM)、L−
グルタミン(2mM)、ペニシリンGカリウ
ム(50U/ml)、硫酸ストレプトマイシン
(50μg/ml)、および硫酸アミカシン(100μ
g/ml)を加え、ドライアイスでPHを7.2に
し、0.2μm東洋メンブレンフイルターで除菌
過する。 NS−1培地:上記PRMI1640培地に除菌
過した仔牛胎児血清(M.A.Bioproducts)
を15%(v/v)の濃度に加える。 PEG4000溶液:RPMI1640培地のポリエチ
レングリコール4000(PEG4000、Merck&
CO.、Inc.)50%(w/w)無血清溶液を調
製する。 8−アザグアニン耐性ミエローマ細胞NS
−1(P3−NS−1)との融合はSelected
Method in Cellular Immunology(ed.B.B.
Mishell and S.M.Shiigi)、W.H.Freeman
and Company(1980)、351〜372に記載のOi
らの方法を若干改変して行つた。 (2) 前記(b)で調製した有核脾臓細胞(生細胞率
100%)とミエローマ細胞(生細胞率100%)
とを5:1の割合で融合する。脾臓細胞とミ
エローマ細胞とを別に前記のRPMI1640培地
で洗滌する。次に同じ培地にけん濁し、融合
させるため上記の割合で混合する。容量50ml
の円錐形スチロール樹脂製試験管(Iwaki
Glass)を用い、40mlのRPMI1640培地中400
×g、10分間遠心し、上清を完全に吸出す
る。沈殿細胞に37℃加温PEG4000溶液1.3ml
を穏やかに撹拌しながら1分間で滴下し、さ
らに1分間撹拌し細胞を再けん濁、分散させ
る。次に37℃加温RPMI1640培地1.3mlを1
分間で滴下する。この操作をさらに1回繰返
した後、同培地9mlを2〜3分間で常に撹拌
しながら滴下し細胞を分散させる。これを
400×g、10分間遠心分離し、上清を完全に
吸引除去する。次にこの沈殿細胞に37℃加温
NS−1培地12.9mlをすみやかに加え、細胞
の大きい塊りを10mlのピペツトを用いて注意
深くピペツテイングして分散する。さらに同
培地26mlを加えて希釈し、ポリスチレン製96
穴マイクロウエル(Iwaki Glass)にウエル
当り6.0×105個/0.1mlの細胞を加える。な
お、この時使用する96穴マイクロウエルは前
処理として0.2mlのNS−1培地を加え、炭酸
ガス培養器中(37℃)で一晩保温し、使用時
に培地を吸引除去しておく。細胞を加えた上
記のマイクロウエルを7%炭酸ガス/93%空
気中で温度37℃、湿度100下に培養に付する。 (d) 選択培地によるハイブリドーマの選択的増殖 (1) 使用する培地は以下のとおりである。 HAT培地:前記(c)で述べたNS−1培地
にさらにヒポキサンチン(100μM)、アミノ
プテリン(0.4μM)、およびチミジン
(16μM)を加える。 HT培地:アミノプテリンを除去した以外
は上記HAT培地と同一組成のものである。 (2) 前記(c)の培養開始後翌日(1日目)、細胞
にパスツールピペツトでHAT培地2滴(約
0.1ml)を加える。2、3、5、8、11日目
に培地の半分(0.1ml)を新しいHAT培地で
置き換え、14日目に培地の半分を新しいHT
培地で置き換える。以降3〜4日毎に培地の
半分を新しいHT培地で置き換える。通常2
〜3週間で充分なハイブリドーマの生育が観
察される。ハイブリドーマ生育全ウエルにつ
いて次項(e)記載の固相−抗体結合テスト法
(ELISA)により陽性ウエルをチエツクす
る。次にフイーダーとして107個のマウス胸
線細胞を含むHT培地1mlをポリスチレン製
24穴セルウエル(Iwaki Glass)に加えたも
のを用い、上記で検出された各陽性ハイブリ
ドーマの全内容物を移す。これを前記(c)にお
けると同様に7%炭酸ガス存在下、37℃で約
1週間培養に付する。その間1〜2回各ウエ
ルの上清0.5mlを新しいHT培地0.5mlと交換
する。ハイブリドーマの充分生育した時点で
ELISA法により陽性を再確認し、それぞれ
について次項(f)記載の限界希釈法によるクロ
ーニングを行う。なお、クローニングに使用
後の残液をポリスチレン製25cm2組織培養フラ
スコ(Iwaki Glass)に移し、凍結保存用試
料を調製する。 (e) 固相−抗体結合テスト(ELISA)による抗
ウシコラゲナーゼインヒビター抗体産生ハイブ
リドーマの検索 Anal.Biochem.104、205〜214(1980)に記載
のRennardらの方法を若干改変した方法を用い
る。この方法は、ハイブリドーマ抗体の検出に
適している。96穴ミクロタイトレーシヨンプレ
ート(Flow Laboratories、Inc.)を0.5〜1.0μ
gのウシコラゲナーゼインヒビターでコート
し、次に、未コート部分を1%牛血清アルブミ
ン(BSA)でブロツクする。これに前記(d)で
得られたハイブリドーマ生育ウエルの上清の一
部を加える室温で約1時間インキユベートす
る。2次抗体として西洋わさびペルオキシダー
ゼ標識ヤギ抗マウスイムノグロブリン(cappel
Lab.)を加え、さらに室温で約1時間インキ
ユベートする。次に過酸化水素と基質である。
−フエニレンジアミンを加え生成した褐色の程
度を肉眼で定性的に判定するか、あるいはコロ
ナ2波長マイクロプレート光度計(MTP−22、
コロナ電気社)を用いて500nmの吸光度を測
定する。 (f) クローニング 前記(d)の操作後、各ウエル中には2種以上の
ハイブリドーマが生育している可能性があるの
で、限界希釈法によりクローニングを行い、モ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマを取得す
る。NS−1培地1ml当りフイーダーとして107
個のマウス胸線細胞を含むクローニング培地を
調製し、96穴マイクロウエルの36ウエル、36ウ
エルおよび24ウエルにウエル当り5個、1個お
よび0.5個のハイブリドーマを加える。5日目、
12日目に全ウエルに各約0.1mlのNS−1培地を
追加する。クローニング開始後14〜15日で充分
なハイブリドーマの生育が認められ、コロニー
形成陰性ウエルが50%以上である群について
ELISA法を行う。テストした全ウエルが陽性
でない場合、抗体陽性ウエル中のコロニー数を
確認し、ウエル中に1コロニーが確認されたウ
エルを4〜6個選び再クローニングする。最終
的にウシコラゲナーゼインヒビターに対するモ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマ17株が得
られた。 (g) モノクローナル抗体の生体外増殖および生体
内増殖 モノクローナル抗体の増殖は常法による。す
なわち、モノクローナル抗体は、得られた各ハ
イブリドーマをNS−1培地などの適当な培養
液で培養(生体外増殖)し、その培養上清から
得ることができる(モノクローナル抗体の濃度
は10〜100μg/mlである)。一方、大量に抗体
を得るためには脾細胞とミエローマ細胞の由来
動物と同系の動物(Balb/c、マウス)に腫
瘍形成促進剤プリスタン(2,6,10,14−テ
トラメチルペンタデカン、Aldrich Chemical
社)をマウス一匹当り0.5ml腹腔内投与し、1
〜3週間後に、各ハイブリドーマ1×107個を
同じく腹腔内投与することにより生体内で、さ
らに、1〜2週間後、モノクローナル抗体の濃
度4〜7mg/mlの腹水を得ることができる。 (h) モノクローナル抗体のアイソタイプ 前記(g)で得られた各々の腹水を先ずウシコラ
ゲナーゼインヒビターをコートしたミクロタイ
トレーシヨンプレートに前述したELISA法に
従つて結合させる。PBSによる洗滌後次に、
アイソタイプ特異性ウサギ光マウスIg抗体
(Zymed Laboratories)を加える。PBSによ
る洗滌後、西洋わさびペルオキシダーゼ標識ヤ
ギ抗ウサギIgG(H+L)抗体を加え、基質と
して2,2′−アジノージ(3−エチルベンゾチ
アゾリン硫酸−6)および過酸化水素を用いて
検出した。その結果をまとめて後掲の第1表に
示した。得られたウシコラゲナーゼインヒビタ
ーに対するモノクローナル抗体の内15個が免疫
グロブリン鎖γ1/κを、1個がγ2a/κを、そ
して、1個がγ2b/κを有していた。 (i) モノクローナル抗体の精製 前記(g)で得られた各腹水を硫安分画(40%飽
和)後、塩化ナトリウム0.06Mを含む40mMリ
ン酸緩衝液、PH8.0で平衡化したDEAE−
Sephacel(pharmacia社)の非吸着画分を分取
し、このIgG画分を更に0.42M塩化ナトリウム
を含む50mMリン酸緩衝液、PH7.4で平衡化し
たSephacryl S−300 Superfine(Pharmacia
社)カラムでゲル過し、培地中のFCSおよび
マウス由来のたん白質を分離、除去した。 (j) ヒトコラゲナーゼインヒビターとの交差反応
性 (1) ヒトコラゲナーゼインヒビターの調製 ヒトコラゲナーゼインヒビターはヒト歯肉
線維芽細胞、Gin−1(ATCC製)を10%ウ
シ胎児血清(FCS)含有ダルベツコ変法イー
グル培地(日水製薬製)中でコンフルエント
まで培養した後、FCSを含まない同培養液で
培養した培養外液からウルトロゲルAcA54
カラムを用いて部分精製した。 (2) 交差反応性のテスト 前記(i)項で得られた17株の精製各モノクロ
ーナル抗体と上記(1)で得られたヒトコラゲナ
ーゼインヒビターとの交差反応性を調べた。
その結果を後掲の第2表に示す。第2表で明
らかな如くクローン7−6C1、7−19F6及び
7−21B12がヒトコラゲナーゼインヒビター
と交差した。これらの結果よりウシコラゲナ
ーゼインヒビターとヒトコラゲナーゼインヒ
ビターの抗原認識部位の一部類似性の可能性
が推察される。 実施例 2 ウシコラゲナーゼインヒビターの免疫組織化学
染色 ウシ歯髄及びウシ大動脈平滑筋細胞をエタノー
ル、ドライアイスで凍結しクリオスタツトを用い
て5μの切片を作成した。次に冷アセトン固定を
5分間行い実施例1(i)で得られた精製モノクロー
ナル抗体(クローン7−15E8)を加え、更にフ
ナコシABCキツト(Vector Lab.製)を用いて
染色した。ウシ歯髄(第5図参照)及び大動脈平
滑筋細胞(第6図参照)共に明らかな陽性所見を
示した。 実施例 3 ウシコラゲナーゼインヒビターのアフイニテイ
精製 (a) アフイニテイカラムの調製 Nature214、1302〜1304(1967)に記載の
Axenら及びProc.Matl.Acad.Sci.USA、61、
636〜643(1968)に記載のCuatrecasasらの方
法に従つて臭化シアンを介して担体のセフアロ
ース4Bにリガンドとして実施例1(i)で得られ
た精製モノクローナル抗体を固定化した。次に
抗体結合セフアロース4Bゲル0.3mlをガラス管
に充填し、0.1M塩化ナトリウム及び5mM塩
化カルシウム含有30mMトリス−塩酸緩衝液で
平衡化し使用した。 (b) コラゲナーゼ活性測定法 炎症4、123〜130(1984)に記載の永井らの
方法を改変して行つた。すなわち、1.0mg/ml
の濃度のイソチオシアン酸フルオレセイン
(FITC)−コラーゲン(コラーゲン技術研修会
製)0.05mlに1mMp−アミノフエニル酢酸第
二水銀(APMA)で活性化処理した0.1M塩化
ナトリウム及び5mM塩化カルシウム含有50m
Mトリス−塩酸緩衝液(PH7.5)溶解コラゲナ
ーゼ溶液0.15mlを加える35℃で一定時間反応し
た。次に80mMo−フエナントロリン又は200
mMエチレンジアミン四酢酸ナトリウム
(EDTA)0.01mlを加え反応を停止させ、更に
0.4mlの70%エタノール、30mM塩化ナトリウ
ム含有10mMトリス−塩酸緩衝液(PH7.5)を
加え撹拌した。その後、3000r.p.m、10分間遠
心分離し、分解コラーゲン断片を抽出した。コ
ラーゲン分解量(コラーゲン断片生成量)は上
記コラゲナーゼ含有溶液の代わりに上記緩衝液
のみを加えた場合の抽出液の蛍光強度を0%と
し、一方、反応混液を80℃、10分間加熱処理し
てFITC−コラーゲンを変性させ、全FITC−
コラーゲンを抽出した場合の蛍光強度を100%
とした時の蛍光強度から求めた。すなわち、 コラゲナーゼ活性(U)= 試料全容量(ml)×試料蛍光強度×50μg/反応時間
(分)×試料添加量 なお、コラゲナーゼ活性1ユニツト(U)はコラ
ーゲン1μgを35℃、1分間で分解するのに要
する酸素量として表示した。 (c) コラゲナーゼインヒビター活性測定法 1mM APMA活性化コラゲナーゼ溶液に
コラゲナーゼインヒビター含有試料を加え35
℃、10分間プレインキユベーシヨン後、上記(b)
項の方法により、コラゲナーゼ活性を測定し、
コラゲナーゼインヒビター非存在下のコラゲナ
ーゼ活性を対照とすることにより求めた。すな
わち、コラゲナーゼインヒビター活性1Uはコ
ラゲナーゼ活性1Uを阻害するのに要する酸素
量として表示した。 (d) 最適モノクローナル抗体結合アフイニテイカ
ラムの選択 前項(a)で調製した各種抗体結合カラムにウシ
歯髄培養外液(たん白量1.4mg)を通し、0.1M
塩化ナトリウム及び5mM塩化カルシウム含有
30mMトリス−塩酸緩衝液(PH8.0)2.5mlで洗
浄し、上記培養外液と洗浄液を合わせて非吸着
画分とした。次に8M尿素含有トリス−塩酸緩
衝液(PH7.5)で溶出(溶出画分)し、0.1M塩
化ナトリウム及び5mM塩化カルシウム含有ト
リス−塩酸緩衝液(PH8.0)に対し透析した。
後掲の第3表に示した如く両画分のコラゲナー
ゼ活性はいずれのカラムにおいても非吸着画分
に認められた。一方、コラゲナーゼインヒビタ
ー活性はクローン7−3F1、7−4F2、7−
20C2及び7−21B12からの抗体結合カラムにお
いては溶出画分に認められた(回収率60〜70
%)。又、それらの非吸着画分のコラゲナーゼ
活性は培養外液中のそれに比べて約10倍に増加
するのに対し、コラゲナーゼインヒビター活性
は消失した。クローン7−6C1及び7−15E8か
らの抗体結合カラムの場合、非吸着画分のコラ
ゲナーゼ活性及びコラゲナーゼインヒビター活
性の割合は、培養外液中のそれらの活性の割合
とほぼ同じであり、これらのカラムにコラゲナ
ーゼインヒビターは吸着されないことが明らか
となつた。 (e) コラゲナーゼインヒビターの安定性 抗体結合アフイニテイカラムからコラゲナー
ゼインヒビターを溶出する場合の種々の溶出剤
中でのコラゲナーゼインヒビターの安定性を検
討した。すなわち、ウシ歯髄培養液を(A)0〜
8M尿素含有30mMトリス−塩酸緩衝液(PH
7.5)、(B)0〜4Mロダンカリ含有30mMトリス
−塩酸緩衝液(PH7.5)、(C)0〜6M塩酸グアニ
ジン含有トリス−塩酸緩衝液(PH7.5)及び0
〜6M塩酸グアニジン含有0.2Mグリシン−塩酸
緩衝液(PH2.0)中でそれぞれ35℃、30分間イ
ンキユベーシヨンした後、0.1M塩化ナトリウ
ム及び5mM塩化カルシウム含有30mMトリス
−塩酸緩衝液(PH8.0)に対して透析し、残存
コラゲナーゼインヒビター活性を調べた。添付
図面、第1図で明らかな如くコラゲナーゼイン
ヒビター活性は(A)〜(D)のいずれの条件下でも全
く失活は認められなかつた。 (f) コラゲナーゼインヒビターの溶出条件の検討 ウシ歯髄培養外液を前記(a)項で回収率の高か
つたクローン7−20C2及び7−21B12からの抗
体結合アフイニテイカラムに供し、種々の溶出
剤を用いてコラゲナーゼインヒビターを溶出し
た。第4表で明らかな如くコラゲナーゼインヒ
ビター活性の回収率はクローン7−20C2ある
いは7−21B12のどちらかのカラムを用いた場
合も60〜70%であり、また溶出剤の種類の影響
も受けなかつた。また、各種溶出剤で溶出した
画分のSDS−PAGEパターンをみると、主成分
は分子量32KDのコラゲナーゼインヒビターに
一致するバンドと、分子量20KD及び60〜
70KDのバンドが認められた(添付図面第2図
参照)。第2図中A,B,C,Dは、それぞれ
以下の意味を有する。 (A) 8M尿素含有30mMトリス−塩酸緩衝液
(PH7.5) (B) 3Mダンカリ含有30mMトリス−塩酸緩衝
液(PH7.5) (C) 1M塩酸グアニジン含有30mMトリス−塩
酸緩衝液(PH7.5) (D) 0.2Mグリシン−塩酸緩衝液(PH2.0) (g) 抗体結合アフイニテイカラム再使用の検討 ウシ歯髄培養外液をクローン7−20C2及び
7−21B12からの抗体結合アフイニテイカラム
に供し、0.2Mグリシン−塩酸緩衝液(PH2.0)
でコラゲナーゼインヒビターを溶出させた後、
それぞれのカラムを0.1M塩化ナトリウム及び
5mM塩化カルシウム含有30mMトリス−塩酸
緩衝液(PH8.0)で充分洗浄した。これらのカ
ラムに再度ウシ歯髄培養外液を添加し、初めの
操作と同様にコラゲナーゼインヒビターを溶出
させた。後掲の第5表に示した如くクローン7
−20C2のカラムの場合、非吸着画分に培養外
液中のコラゲナーゼインヒビター活性の19%が
認められた。一方、クローン7−21B12のカラ
ムの場合、非吸着画分中には活性は認められ
ず、溶出画分に61%の活性が回収され、一回目
の回収率58%(後掲第4表参照)とほぼ同結果
が得られた。したがつて、本発明においてはク
ローン7−21B12からの抗体がアフイニテイカ
ラムのリガンドとして最適であることが明らか
となつた。 (h) 抗体結合アフイニテイカラムの洗浄効果 コラゲナーゼインヒビターの精製度を上昇さ
せる目的でウシ歯髄培養外液をクローン7−
21B12からの抗体結合カラムに供し、種々の溶
液で洗浄した後、コラゲナーゼインヒビターを
溶出させた。後掲の第6表に示した如く2M
塩化ナトリウム含有30mMトリス−塩酸緩衝液
(PH7.5)及び0.5M塩化ナトリウム含有0.2M
グリシン−水酸化ナトリウム緩衝液(PH11.0)
による洗浄画分はコラゲナーゼインヒビターを
含まず、不純たん白質をある程度含んでおり、
洗浄効果が認められた。一方、0.5%トリン
X−100及び0.1M塩化ナトリウム含有30mMト
リス−塩酸緩衝液(PH7.5)による洗浄ではコ
ラゲナーゼインヒビターは溶出されなかつた
が、不純たん白質も溶出されず、その効果は認
められなかつた。なお、0.5M塩化ナトリウ
ム含有酢酸緩衝液(PH4.0)及び1M塩酸グア
ニジン含有30mMトリス−塩酸緩衝液(PH7.5)
で洗浄した場合はコラゲナーゼインヒビターが
各々29%、21%溶出され洗浄剤としては不適で
あることが明らかとなつた。 (i) DE−52カラムクロマトグラフイーによる精
製 前記(f)項でクローン7−21B12からの抗体結
合アフイニテイカラムから得られたコラゲナー
ゼインヒビターは分子量20KD及び60〜70KD
の不純たん白質を含んでいるため、更にDE−
52カラムで精製した。添付図面、第3図に示し
た如くコラゲナーゼインヒビターは(B)50mM塩
化ナトリウム含有10mMトリス−塩酸緩衝液
(PH8.0)で大部分溶出され、不純たん白質も除
去された。又、2M塩化ナトリウム含有10mM
トリス−塩酸緩衝液(PH8.0)でもコラゲナー
ゼインヒビターは溶出されたが、同時に不純た
ん白質も大部分溶出された。なお、抗体結合ア
フイニテイカラムより得られた不純たん白質含
有コラゲナーゼインヒビターはウルトロゲル
AcA54カラムによるゲル過法によつても単
一バンドに精製することができた。 実施例 4 ヒトコラゲナーゼインヒビターのアフイニテイ
精製 実施例1(j)項(1)に記載したヒト歯肉線維芽細胞
(Gin−1)培養外液750mlを東洋ウルトラフイル
ター、UK−10を用いて加圧過し25mlに濃縮
し、0.1M塩化ナトリウム及び5mM塩化カルシ
ウム含有30mMトリス−塩酸緩衝液(PH8.0)に
対して透析した。それを上記緩衝液で平衡化した
クローン7−21B12からの抗体結合カラム(5
ml)に供し、上記緩衝液10mlで洗浄し(非吸着画
分)、次にカラムを実施例3(h)項記載の2M塩化
ナトリウム含有30mMトリス−塩酸緩衝液(PH
7.5)及び0.5M塩化ナトリウム含有0.2Mグリシ
ン−水酸化ナトリウム緩衝液(PH11.0)各10mlで
順次洗浄し(洗浄画分)、最後に0.2Mグリシン−
塩酸緩衝液(PH2.0)10mlでコラゲナーゼインヒ
ビターをカラムから溶出した(溶出画分)。後掲
の第7表に示した如く溶出画分に42μgのたん白
質が溶出された。なお、両画分のSDS−PAGEに
おいてウシコラゲナーゼインヒビターと同じ分子
量32Kのバンドと60〜70KDおよび2万以下の不
純たん白質が認められた。次にこれら2種類の試
料の各画分をSDS−PAGEに供した後、細胞工学
1&2、1061〜1068(1983)に記載の田部の方法
に従つてFab′(7−21B12)−西洋ワサビペルオキ
シダーゼ複合体を用いてウエスタンブロツテイン
グ行つた。なお、上記複合体はJ.
Immunoassay4、209〜327(1983)に記載の石川
らの方法に従つてクローン7−21B12からの抗体
IgG1及び西洋ワサビペルオキシダーゼを用いて
調製した。添付図面、第4図に示したウエスタン
ブロツテイングのパターンで明らかな如くヒト歯
肉線維芽細胞培養外液中にウシ歯髄コラゲナーゼ
インヒビターに対するモノクローナル抗体と反応
するヒトコラゲナーゼインヒビターが存在し、そ
の分子量はウシ歯髄コラゲナーゼインヒビターの
32KDと同一であつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
ウエルあたり0.5μgヒトコラゲナーゼインヒビ
ターをコートし1.0μgの各精製マウス抗ウシコラ
ゲナーゼインヒビター抗体を加えインキユベーシ
ヨンした。
ターをコートし1.0μgの各精製マウス抗ウシコラ
ゲナーゼインヒビター抗体を加えインキユベーシ
ヨンした。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
第1図はウシコラゲナーゼインヒビターの各種
溶出剤溶液中での安定性を示すグラフであり、第
2図はモノクローナル抗体結合アフイニテイカラ
ムより各種溶出剤でウシコラゲナーゼインヒビタ
ーを溶出した時のSDS−PAGEパターンを示す図
であり、第3図は、ウシコラゲナーゼインヒビタ
ーを抗体(クローン7−21B12)結合アフイニテ
イカラムで精製後、DE−52カラムクロマトグラ
フイーを行つた時の各画分のSDS−PAGEパター
ンを示す図であり、(A)抗体結合アフイニテイカラ
ムからの溶出画分、(B)DE−52カラム非吸着画分、
(C)0〜50mM塩化ナトリウム溶液溶出画分、(D)50
〜100mM塩化ナトリウム溶液溶出画分、(E)100〜
2000mM塩化ナトリウム溶液溶出画分を示してお
り、第4図は(A)ヒト歯肉線維芽細胞培養外液、(B)
ウシ歯髄培養外液のそれぞれ抗体(クローン7−
21B12)結合アフイニテイカラムからの溶出画分
のウエスタンブロツテイング図を示し、第5図
は、ウシ歯髄の細胞の染色した顕微鏡下の写真を
図面に代えて添付したものであり、第6図は、ウ
シ大動脈平滑筋の細胞の染色した顕微鏡下の写真
を図面に代えて添付したものである。
溶出剤溶液中での安定性を示すグラフであり、第
2図はモノクローナル抗体結合アフイニテイカラ
ムより各種溶出剤でウシコラゲナーゼインヒビタ
ーを溶出した時のSDS−PAGEパターンを示す図
であり、第3図は、ウシコラゲナーゼインヒビタ
ーを抗体(クローン7−21B12)結合アフイニテ
イカラムで精製後、DE−52カラムクロマトグラ
フイーを行つた時の各画分のSDS−PAGEパター
ンを示す図であり、(A)抗体結合アフイニテイカラ
ムからの溶出画分、(B)DE−52カラム非吸着画分、
(C)0〜50mM塩化ナトリウム溶液溶出画分、(D)50
〜100mM塩化ナトリウム溶液溶出画分、(E)100〜
2000mM塩化ナトリウム溶液溶出画分を示してお
り、第4図は(A)ヒト歯肉線維芽細胞培養外液、(B)
ウシ歯髄培養外液のそれぞれ抗体(クローン7−
21B12)結合アフイニテイカラムからの溶出画分
のウエスタンブロツテイング図を示し、第5図
は、ウシ歯髄の細胞の染色した顕微鏡下の写真を
図面に代えて添付したものであり、第6図は、ウ
シ大動脈平滑筋の細胞の染色した顕微鏡下の写真
を図面に代えて添付したものである。
Claims (1)
- 1 ウシコラゲナーゼインヒビターに免疫交差反
応性を有し、ヒトコラゲナーゼインヒビターとの
免疫交差反応性を有するIgG1タイプのモノクロ
ーナル抗体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61277825A JPS63219392A (ja) | 1986-11-22 | 1986-11-22 | 抗ウシコラゲナーゼインヒビター抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61277825A JPS63219392A (ja) | 1986-11-22 | 1986-11-22 | 抗ウシコラゲナーゼインヒビター抗体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63219392A JPS63219392A (ja) | 1988-09-13 |
| JPH054076B2 true JPH054076B2 (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=17588786
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61277825A Granted JPS63219392A (ja) | 1986-11-22 | 1986-11-22 | 抗ウシコラゲナーゼインヒビター抗体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63219392A (ja) |
-
1986
- 1986-11-22 JP JP61277825A patent/JPS63219392A/ja active Granted
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| J.BIOCHEM.(TOKYO)=1984 * |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63219392A (ja) | 1988-09-13 |
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|---|---|---|---|
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