JPH0541582B2 - - Google Patents
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- JPH0541582B2 JPH0541582B2 JP58208158A JP20815883A JPH0541582B2 JP H0541582 B2 JPH0541582 B2 JP H0541582B2 JP 58208158 A JP58208158 A JP 58208158A JP 20815883 A JP20815883 A JP 20815883A JP H0541582 B2 JPH0541582 B2 JP H0541582B2
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Description
本発明は、低級オレフイン−無水マレイン酸共
重合体の水溶性塩を有効成分とするセメント用混
和剤に関する。 現在、セメント用混和剤としては、AE剤、凝
結促進剤、起泡剤、消泡剤、防水剤または減水剤
等の多くの種類の混和剤が用いられているが、減
水剤としては、リグニンスルホン酸とその塩、ナ
フタリンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ナ
フタリンスルホン酸とその塩、オキシカルボン酸
類、炭素数5〜8のオレフインと無水マレイン酸
との共重合体の水溶性塩が用いられている。しか
しながら、リグニンスルホン酸系の減水剤は、減
水効果が小さく、また添加量を多くすると硬化速
度が著しく遅くなる欠点を有している。またナフ
タリンスルホン酸系の減水剤は、減水効果がすぐ
れているが、その効果の持続時間は短かく、減水
剤を加えて20〜30分後にはスランプが大巾に小さ
くなるため使用直前に添加混合しなければならな
いこと、高速攪拌、急速な打ち込みを行う必要が
あること等の作業性に問題がある。また、炭素数
5〜8のオレフインと無水マレイン酸との共重合
体の水溶性塩の減水剤は、特公昭53−38095号公
報や同55−49022号公報等で知られているが、こ
れら公報の実施例を追試してみると、コンクリー
トの凝結を大きく遅延させる欠点を有している。
これは、前記公報の実施例においては水溶性塩と
してアルカリ金属塩を使用しているためと考えら
れる。 本発明の目的は、減水時の流動性が大きく、ま
たその流動性の効果を保持する時間が十分長く、
凝結時間も大きく遅延させないことを特徴とする
セメント用混和剤を提供することにある。 さらに本発明の他の目的は、セメントが硬化し
た時の強度の改善せしめるセメント用混和剤を提
供することにある。 本発明によれば、上記目的は、共重合体中の酸
無水物残基が加水分解により塩を形成し、該塩を
形成している陽イオンがアルカリ金属イオンとア
ルカリ土類金属イオンであり、かつ前記アルカリ
金属イオンとアルカリ土類金属イオンとのモル当
量比が1:9〜9:1である炭素数2〜4の低級
オレフインと無水マレイン酸との共重合体の水溶
性塩を有効成分として含有するセメント用混和剤
によつて達成される。特に、共重合体中の酸無水
物残基の60%以上が塩を形成している場合、前記
共重合体が分子片末端にアルキルベンゼン残基を
有する場合、さらには前記共重合体が1000〜
30000の重量平均分子量を有する場合には、特に
顕著である。 前記共重合体の水溶性塩は、低級オレフインと
無水マレイン酸との共重合体を溶解剤としてアル
カリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物を
組合せて用いることによつて得られる。 本発明で用いられる炭素数2〜4の低級オレフ
インとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、イソブチレンまたは2−ブテン等が挙げられ
る。このなかでも、特にイソブチレンが好まし
い。ここでイソブチレンとはイソブチレンを含む
リターンB・Bをも意味する。これらのオレフイ
ンは単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用
いてもよい。 一方、無水マレイン酸には、例えばマレイン酸
のように塩基性物質と反応して塩となるようなも
の、またはマレイン酸モノエステル、マレイン酸
ジエステル等の無水マレイン酸誘導体等の加水分
解により塩となるようなものも含まれる。 低級オレフインと無水マレイン酸との共重合体
中における低級オレフインと無水マレイン酸との
組成比は、アルカリ金属化合物およびアルカリ土
類金属化合物とを反応して得られる前記共重合体
の塩が水溶性になるものであることが必要で、通
常、無水マレイン酸1モルに対し低級オレフイン
が1〜3モルとなるような割合が好ましい。本発
明においては、交互共重合体を形成するような
1:1のモル比の場合が好ましい。なお、交互共
重合体とは、主鎖の大部分が交互共重合体であれ
ば、かならずしもモル比が1:1である必要はな
い。 前記共重合体の重量平均分子量(:以下、
単に分子量と略記する)が、小さ過ぎるとセメン
ト用混和剤にしたときに減水効果が小さくなる
し、空気量が多くなり、コンクリートやモルタル
の凝固が遅くなるし、一方、大き過ぎると、減水
剤としての性能が低くなる。したがつて、前記共
重合体の分子量は1000〜30000、好ましくは2000
〜20000の範囲にあるのがよい。なお、ここで分
子量は、光散乱法またはジメチルホルムアミド溶
液(30℃)で測定した極限粘度〔η〕を測定し、 式〔η〕=9.68×10-5 0.77に適用する粘度法に
より得られるものである。 また、前記共重合体は、その分子末端にアルキ
ルベンゼン残基を有すると、界面活性作用が好ま
しい方向に向うので好ましい。ここでアルキルベ
ンゼン残基とは、エチルベンゼン、n−ブチルベ
ンゼン、t−ブチルベンゼン、イソプロピルベン
ゼン(クメン)またはp−シメン等の炭素数8〜
10のアルキルベンゼン分子より水素原子、好まし
くはアルキル基の水素原子が引き抜かれた基を意
味する。 低級オレフイン−無水マレイン酸共重合体のう
ち、特に分子末端にアルキルベンゼン残基を有
し、かつ低分子量の共重合体は、低級オレフイン
と無水マレイン酸とをラジカル解媒により前記ア
ルキルベンゼン中で沈澱重合することによつて得
られる。 前記共重合体は、そのままでは水に不溶もしく
は難溶であるので、アルカリ金属化合物およびア
ルカリ土類金属化合物を用いることにより、前記
共重合体中の酸無水物残基の60〜100%を塩に変
換して水溶性塩として用いられる。変換量が60%
未満であると、セメント用混和剤としたとき、減
水効果が低下する。なお、前記共重合体中の酸無
水物残基のうち塩となつていないものは、カルボ
ン酸になつていても何ら差し支えない。 ここで使用されるアルカリ金属化合物としては
ナトリウム、カリウムまたはリチウム等の酸化
物、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、酢酸塩が挙げ
られ、なかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムが好ましい。 また、アルカリ土類金属化合物としては、カル
シウム、マグネシウムまたはベリリウム等の水酸
化物、酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、酢酸塩が挙げ
られ、なかでも水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸カルシウムが好ましい。 前記共重合体の水溶性塩において、水溶性塩が
アルカリ金属塩だけである場合には減水効果はあ
る程度認められるが、コンクリートやモルタルの
凝結が著しく遅延されたり、空気量が多く含まれ
たり、コンクリートやモルタルの圧縮強度が低下
したりする。一方、前記塩がアルカリ土類金属塩
だけであると溶解しにくく、溶解しても溶液が白
濁したりして実用に供することができない。な
お、上記した陽イオンのアルカリ土類金属イオン
とアルカリ金属イオンのモル当量比は1:9〜
9:1、好ましくは3:7〜9:1の割合にある
のが望ましい。なお、上述した特公昭53−38095
号公報や同55−49022号公報において、水溶性塩
としてアルカリ金属塩の他にアルカリ土類金属塩
も開示しておきながら、その具体例がないのは、
前述した理由のためにあるものと考えられる。 このようにして、水溶性塩が得られるが、この
水溶性塩は、そのままでまたは上記製法によつて
得られた水溶液の形でセメント用混和剤とされ
る。本発明のセメント用混和剤には、前記水溶性
塩の他に、通常用いられる凝結促進剤、凝結遅延
剤、防水剤または収縮低減剤等を併用してもよ
い。 本発明のセメント用混和剤の使用量はセメント
に対し0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜1.0重量
%である。 以下、実施例によつて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに何ら限定されるものでは
ない。 実施例 1 重合溶媒としてエチルベンゼンを用い、イソブ
チレンと無水マレイン酸を沈澱重合することによ
つて、分子量6200で片末端にエチルベンゼン残基
を有するイソブチレン−無水マレイン酸交互共重
合体が得られた。該共重合体100重量部、水酸化
マグネシウム22.5重量部、水酸化ナトリウム20.5
重量部および水357重量部を混合、加熱、攪拌し
てイソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体の
水溶性塩の水溶液を得た。前記水溶性塩は、前記
共重合体中の酸無水残基の全部が塩となつたもの
で、該塩中におけるナトリウムイオンとマグネシ
ウムイオンとがモル当量比で4:6の割合であつ
た。 前記水溶性塩の水溶液を、下記のセメント配合
物においてセメントに対し前記水溶塩が0.12重量
%になるように加えて、減水剤としての性能をみ
るためにコンクリート試験を行なつた。その結果
を第1表に示す。なお、上記混和剤の添加量は、
混和剤無添加の場合のスランプを8cmにし、これ
に混和剤を加えた場合スランプが18cmになるよう
な値に設定した。 ポルトランドセメント 300Kg/m3 水 155 〃 粗骨材(川砂利:最大粒径25mm) 1120 〃 細骨材(川砂:最大粒径2.5mm) 800 〃 なお、スランプ、空気量および圧縮強度はそれ
ぞれJISに準じて測定した。また、凝結時間の差
は、セメント用混和剤をまつたく使用しなかつた
時(参考例)の凝結時間との差で示す。 実施例 2 実施例1で調製した片末端エチルベンゼン残基
を有するイソブチレン−無水マレイン酸交互共重
合体100重量部に、水酸化カルシウム33重量部、
水酸化カリウム(純度85%)25重量部および水
342重量部を混合し、加熱下に攪拌してイソブチ
レン−無水マレイン酸共重合体の水溶性塩を得
た。前記塩は、前記共重合体の酸無水物残基の全
部が塩になつたもので、前記塩におけるカルシウ
ムイオンとカリウムイオンとがモル当量比で7:
3の割合であつた。 この水溶性塩の水溶液をセメント用混和剤とし
て用い、実施例1と同様にして減水剤としての性
能をみるためにコンクリート試験に供した。その
結果を第1表に示す。 実施例 3 イソブチレンの代りにエチレンを用いる他は実
施例1と同様にして、分子量8000で片末端にエチ
ルベンゼン残基を有するエチレン−無水マレイン
酸交互共重合体を調製した。該共重合体100重量
部、水酸化マグネシウム43重量部、水酸化ナトリ
ウム7重量部および水350重量部を攪拌下に加熱
溶解し、エチレン−無水マレイン酸共重合体の水
溶性塩を得た。前記水溶性塩は、前記共重合体中
の酸無水物残基の90%が塩となつており、該塩に
おけるマグネシウムイオンとナトリウムイオンと
のモル当量比は8:1であつた。 この水溶性塩の水溶液をセメント用混和剤とし
て用い、実施例1と同様にして減水剤としての効
果を調べた。 実施例 4 重合溶媒としてクメンを用い、C4のオレフイ
ンを主体とするリターンB・Bと無水マレイン酸
とを沈澱重合することにより、C4オレフイン−
無水マレイン酸共重合体を調製した。なお、リタ
ーンB・Bの組成は、イソブチレン48%、1−ブ
テン26%、2−ブテン20%、プロピレン2%およ
び飽和のC4留分4%であつた。前記共重合体は、
分子量12800で、C4オレフインと無水マレイン酸
との組成比が1:1で、その分子片末端にクメン
残基を有するものであつた。 上記共重合体100重量部へ水酸化カルシウム29
重量部、水酸化ナトリウム10.5重量部、25%アン
モニア水8.5重量部および水352重量部を攪拌下に
加熱溶解し、共重合体の水溶性塩の水溶液を調製
した。前記水溶性塩は、前記共重合体中の酸無水
物残基の90%が塩となつており、該塩におけるカ
ルシウムイオン、ナトリウムイオンおよびアンモ
ニウムイオンのモル当量比は6:2:1であつ
た。 この水溶性塩を用いる他は実施例1と同様にし
て、水溶性塩による減水剤としての効果を調べ
た。その結果を第1表に示す。 比較例 実施例1で用いたイソブチレン−無水マレイン
酸交互共重合体100重量部、水酸化ナトリウム51
重量部、水349重量部を加熱混合し、前記共重合
体の水溶性塩の水溶液を調製した。前記水溶性塩
は、共重合体中の酸無水物残基がすべてナトリウ
ム塩であつた。 この水溶性塩を用いる他は、実施例1と同様に
して減水剤としての効果を調べた。その結果を第
1表に示す。
重合体の水溶性塩を有効成分とするセメント用混
和剤に関する。 現在、セメント用混和剤としては、AE剤、凝
結促進剤、起泡剤、消泡剤、防水剤または減水剤
等の多くの種類の混和剤が用いられているが、減
水剤としては、リグニンスルホン酸とその塩、ナ
フタリンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ナ
フタリンスルホン酸とその塩、オキシカルボン酸
類、炭素数5〜8のオレフインと無水マレイン酸
との共重合体の水溶性塩が用いられている。しか
しながら、リグニンスルホン酸系の減水剤は、減
水効果が小さく、また添加量を多くすると硬化速
度が著しく遅くなる欠点を有している。またナフ
タリンスルホン酸系の減水剤は、減水効果がすぐ
れているが、その効果の持続時間は短かく、減水
剤を加えて20〜30分後にはスランプが大巾に小さ
くなるため使用直前に添加混合しなければならな
いこと、高速攪拌、急速な打ち込みを行う必要が
あること等の作業性に問題がある。また、炭素数
5〜8のオレフインと無水マレイン酸との共重合
体の水溶性塩の減水剤は、特公昭53−38095号公
報や同55−49022号公報等で知られているが、こ
れら公報の実施例を追試してみると、コンクリー
トの凝結を大きく遅延させる欠点を有している。
これは、前記公報の実施例においては水溶性塩と
してアルカリ金属塩を使用しているためと考えら
れる。 本発明の目的は、減水時の流動性が大きく、ま
たその流動性の効果を保持する時間が十分長く、
凝結時間も大きく遅延させないことを特徴とする
セメント用混和剤を提供することにある。 さらに本発明の他の目的は、セメントが硬化し
た時の強度の改善せしめるセメント用混和剤を提
供することにある。 本発明によれば、上記目的は、共重合体中の酸
無水物残基が加水分解により塩を形成し、該塩を
形成している陽イオンがアルカリ金属イオンとア
ルカリ土類金属イオンであり、かつ前記アルカリ
金属イオンとアルカリ土類金属イオンとのモル当
量比が1:9〜9:1である炭素数2〜4の低級
オレフインと無水マレイン酸との共重合体の水溶
性塩を有効成分として含有するセメント用混和剤
によつて達成される。特に、共重合体中の酸無水
物残基の60%以上が塩を形成している場合、前記
共重合体が分子片末端にアルキルベンゼン残基を
有する場合、さらには前記共重合体が1000〜
30000の重量平均分子量を有する場合には、特に
顕著である。 前記共重合体の水溶性塩は、低級オレフインと
無水マレイン酸との共重合体を溶解剤としてアル
カリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物を
組合せて用いることによつて得られる。 本発明で用いられる炭素数2〜4の低級オレフ
インとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、イソブチレンまたは2−ブテン等が挙げられ
る。このなかでも、特にイソブチレンが好まし
い。ここでイソブチレンとはイソブチレンを含む
リターンB・Bをも意味する。これらのオレフイ
ンは単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用
いてもよい。 一方、無水マレイン酸には、例えばマレイン酸
のように塩基性物質と反応して塩となるようなも
の、またはマレイン酸モノエステル、マレイン酸
ジエステル等の無水マレイン酸誘導体等の加水分
解により塩となるようなものも含まれる。 低級オレフインと無水マレイン酸との共重合体
中における低級オレフインと無水マレイン酸との
組成比は、アルカリ金属化合物およびアルカリ土
類金属化合物とを反応して得られる前記共重合体
の塩が水溶性になるものであることが必要で、通
常、無水マレイン酸1モルに対し低級オレフイン
が1〜3モルとなるような割合が好ましい。本発
明においては、交互共重合体を形成するような
1:1のモル比の場合が好ましい。なお、交互共
重合体とは、主鎖の大部分が交互共重合体であれ
ば、かならずしもモル比が1:1である必要はな
い。 前記共重合体の重量平均分子量(:以下、
単に分子量と略記する)が、小さ過ぎるとセメン
ト用混和剤にしたときに減水効果が小さくなる
し、空気量が多くなり、コンクリートやモルタル
の凝固が遅くなるし、一方、大き過ぎると、減水
剤としての性能が低くなる。したがつて、前記共
重合体の分子量は1000〜30000、好ましくは2000
〜20000の範囲にあるのがよい。なお、ここで分
子量は、光散乱法またはジメチルホルムアミド溶
液(30℃)で測定した極限粘度〔η〕を測定し、 式〔η〕=9.68×10-5 0.77に適用する粘度法に
より得られるものである。 また、前記共重合体は、その分子末端にアルキ
ルベンゼン残基を有すると、界面活性作用が好ま
しい方向に向うので好ましい。ここでアルキルベ
ンゼン残基とは、エチルベンゼン、n−ブチルベ
ンゼン、t−ブチルベンゼン、イソプロピルベン
ゼン(クメン)またはp−シメン等の炭素数8〜
10のアルキルベンゼン分子より水素原子、好まし
くはアルキル基の水素原子が引き抜かれた基を意
味する。 低級オレフイン−無水マレイン酸共重合体のう
ち、特に分子末端にアルキルベンゼン残基を有
し、かつ低分子量の共重合体は、低級オレフイン
と無水マレイン酸とをラジカル解媒により前記ア
ルキルベンゼン中で沈澱重合することによつて得
られる。 前記共重合体は、そのままでは水に不溶もしく
は難溶であるので、アルカリ金属化合物およびア
ルカリ土類金属化合物を用いることにより、前記
共重合体中の酸無水物残基の60〜100%を塩に変
換して水溶性塩として用いられる。変換量が60%
未満であると、セメント用混和剤としたとき、減
水効果が低下する。なお、前記共重合体中の酸無
水物残基のうち塩となつていないものは、カルボ
ン酸になつていても何ら差し支えない。 ここで使用されるアルカリ金属化合物としては
ナトリウム、カリウムまたはリチウム等の酸化
物、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、酢酸塩が挙げ
られ、なかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムが好ましい。 また、アルカリ土類金属化合物としては、カル
シウム、マグネシウムまたはベリリウム等の水酸
化物、酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、酢酸塩が挙げ
られ、なかでも水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸カルシウムが好ましい。 前記共重合体の水溶性塩において、水溶性塩が
アルカリ金属塩だけである場合には減水効果はあ
る程度認められるが、コンクリートやモルタルの
凝結が著しく遅延されたり、空気量が多く含まれ
たり、コンクリートやモルタルの圧縮強度が低下
したりする。一方、前記塩がアルカリ土類金属塩
だけであると溶解しにくく、溶解しても溶液が白
濁したりして実用に供することができない。な
お、上記した陽イオンのアルカリ土類金属イオン
とアルカリ金属イオンのモル当量比は1:9〜
9:1、好ましくは3:7〜9:1の割合にある
のが望ましい。なお、上述した特公昭53−38095
号公報や同55−49022号公報において、水溶性塩
としてアルカリ金属塩の他にアルカリ土類金属塩
も開示しておきながら、その具体例がないのは、
前述した理由のためにあるものと考えられる。 このようにして、水溶性塩が得られるが、この
水溶性塩は、そのままでまたは上記製法によつて
得られた水溶液の形でセメント用混和剤とされ
る。本発明のセメント用混和剤には、前記水溶性
塩の他に、通常用いられる凝結促進剤、凝結遅延
剤、防水剤または収縮低減剤等を併用してもよ
い。 本発明のセメント用混和剤の使用量はセメント
に対し0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜1.0重量
%である。 以下、実施例によつて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに何ら限定されるものでは
ない。 実施例 1 重合溶媒としてエチルベンゼンを用い、イソブ
チレンと無水マレイン酸を沈澱重合することによ
つて、分子量6200で片末端にエチルベンゼン残基
を有するイソブチレン−無水マレイン酸交互共重
合体が得られた。該共重合体100重量部、水酸化
マグネシウム22.5重量部、水酸化ナトリウム20.5
重量部および水357重量部を混合、加熱、攪拌し
てイソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体の
水溶性塩の水溶液を得た。前記水溶性塩は、前記
共重合体中の酸無水残基の全部が塩となつたもの
で、該塩中におけるナトリウムイオンとマグネシ
ウムイオンとがモル当量比で4:6の割合であつ
た。 前記水溶性塩の水溶液を、下記のセメント配合
物においてセメントに対し前記水溶塩が0.12重量
%になるように加えて、減水剤としての性能をみ
るためにコンクリート試験を行なつた。その結果
を第1表に示す。なお、上記混和剤の添加量は、
混和剤無添加の場合のスランプを8cmにし、これ
に混和剤を加えた場合スランプが18cmになるよう
な値に設定した。 ポルトランドセメント 300Kg/m3 水 155 〃 粗骨材(川砂利:最大粒径25mm) 1120 〃 細骨材(川砂:最大粒径2.5mm) 800 〃 なお、スランプ、空気量および圧縮強度はそれ
ぞれJISに準じて測定した。また、凝結時間の差
は、セメント用混和剤をまつたく使用しなかつた
時(参考例)の凝結時間との差で示す。 実施例 2 実施例1で調製した片末端エチルベンゼン残基
を有するイソブチレン−無水マレイン酸交互共重
合体100重量部に、水酸化カルシウム33重量部、
水酸化カリウム(純度85%)25重量部および水
342重量部を混合し、加熱下に攪拌してイソブチ
レン−無水マレイン酸共重合体の水溶性塩を得
た。前記塩は、前記共重合体の酸無水物残基の全
部が塩になつたもので、前記塩におけるカルシウ
ムイオンとカリウムイオンとがモル当量比で7:
3の割合であつた。 この水溶性塩の水溶液をセメント用混和剤とし
て用い、実施例1と同様にして減水剤としての性
能をみるためにコンクリート試験に供した。その
結果を第1表に示す。 実施例 3 イソブチレンの代りにエチレンを用いる他は実
施例1と同様にして、分子量8000で片末端にエチ
ルベンゼン残基を有するエチレン−無水マレイン
酸交互共重合体を調製した。該共重合体100重量
部、水酸化マグネシウム43重量部、水酸化ナトリ
ウム7重量部および水350重量部を攪拌下に加熱
溶解し、エチレン−無水マレイン酸共重合体の水
溶性塩を得た。前記水溶性塩は、前記共重合体中
の酸無水物残基の90%が塩となつており、該塩に
おけるマグネシウムイオンとナトリウムイオンと
のモル当量比は8:1であつた。 この水溶性塩の水溶液をセメント用混和剤とし
て用い、実施例1と同様にして減水剤としての効
果を調べた。 実施例 4 重合溶媒としてクメンを用い、C4のオレフイ
ンを主体とするリターンB・Bと無水マレイン酸
とを沈澱重合することにより、C4オレフイン−
無水マレイン酸共重合体を調製した。なお、リタ
ーンB・Bの組成は、イソブチレン48%、1−ブ
テン26%、2−ブテン20%、プロピレン2%およ
び飽和のC4留分4%であつた。前記共重合体は、
分子量12800で、C4オレフインと無水マレイン酸
との組成比が1:1で、その分子片末端にクメン
残基を有するものであつた。 上記共重合体100重量部へ水酸化カルシウム29
重量部、水酸化ナトリウム10.5重量部、25%アン
モニア水8.5重量部および水352重量部を攪拌下に
加熱溶解し、共重合体の水溶性塩の水溶液を調製
した。前記水溶性塩は、前記共重合体中の酸無水
物残基の90%が塩となつており、該塩におけるカ
ルシウムイオン、ナトリウムイオンおよびアンモ
ニウムイオンのモル当量比は6:2:1であつ
た。 この水溶性塩を用いる他は実施例1と同様にし
て、水溶性塩による減水剤としての効果を調べ
た。その結果を第1表に示す。 比較例 実施例1で用いたイソブチレン−無水マレイン
酸交互共重合体100重量部、水酸化ナトリウム51
重量部、水349重量部を加熱混合し、前記共重合
体の水溶性塩の水溶液を調製した。前記水溶性塩
は、共重合体中の酸無水物残基がすべてナトリウ
ム塩であつた。 この水溶性塩を用いる他は、実施例1と同様に
して減水剤としての効果を調べた。その結果を第
1表に示す。
【表】
上記表より明らかなように、実施例1〜4で調
製したセメント用混和剤を用いると、スランプが
大きく、しかも圧縮強度も向上する。それに対し
て、共重合体のナトリウム塩を用いる(比較例)
と、空気量が多く、スランプも低下し、凝結が非
常に遅くなる。
製したセメント用混和剤を用いると、スランプが
大きく、しかも圧縮強度も向上する。それに対し
て、共重合体のナトリウム塩を用いる(比較例)
と、空気量が多く、スランプも低下し、凝結が非
常に遅くなる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 共重合体中の酸無水物残基が加水分解により
塩を形成し、該塩を形成している陽イオンがアル
カリ金属イオンとアルカリ土類金属イオンであ
り、かつ前記アルカリ金属イオンとアルカリ土類
金属イオンとのモル当量比が1:9〜9:1であ
る炭素数2〜4の低級オレフインと無水マレイン
酸との共重合体の水溶性塩を有効成分として含有
することを特徴とするセメント用混和剤。 2 共重合体中の酸無水物残基の60〜100%が、
塩を形成している特許請求の範囲第1項記載のセ
メント用混和剤。 3 低級オレフインと無水マレイン酸との共重合
体が、炭素数8〜10のアルキルベンゼンを重合溶
媒とする沈澱重合法によつて得られた、片末端に
アルキルベンゼン残基を有する共重合体である特
許請求の範囲第1項記載のセメント用混和剤。 4 低級オレフインと無水マレイン酸との共重合
体の重量平均分子量が1000〜30000である特許請
求の範囲第1項記載のセメント用混和剤。 5 低級オレフインと無水マレイン酸との共重合
体がイソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体
である特許請求の範囲第1項記載のセメント用混
和剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20815883A JPS60103062A (ja) | 1983-11-04 | 1983-11-04 | セメント用混和剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20815883A JPS60103062A (ja) | 1983-11-04 | 1983-11-04 | セメント用混和剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60103062A JPS60103062A (ja) | 1985-06-07 |
| JPH0541582B2 true JPH0541582B2 (ja) | 1993-06-23 |
Family
ID=16551609
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20815883A Granted JPS60103062A (ja) | 1983-11-04 | 1983-11-04 | セメント用混和剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60103062A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0764610B2 (ja) * | 1985-01-31 | 1995-07-12 | 日本ゼオン株式会社 | セメント用混和剤 |
| JPS6270251A (ja) * | 1985-09-24 | 1987-03-31 | 出光石油化学株式会社 | セメント添加剤 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS51101024A (ja) * | 1975-03-04 | 1976-09-07 | Nippon Zeon Co | Sementoyokonwazai |
| JPS5338095A (en) * | 1976-09-20 | 1978-04-07 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Method of building or reparing ship body by using barge |
| JPS6046058B2 (ja) * | 1977-09-27 | 1985-10-14 | 花王株式会社 | 無機質材料用起泡剤 |
| JPS5549022A (en) * | 1978-10-04 | 1980-04-08 | Hitachi Ltd | Elastic surface-wave propagation element |
| JPS6051647A (ja) * | 1983-08-29 | 1985-03-23 | 花王株式会社 | セメント混和剤 |
-
1983
- 1983-11-04 JP JP20815883A patent/JPS60103062A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60103062A (ja) | 1985-06-07 |
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