JPH055530B2 - - Google Patents
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- JPH055530B2 JPH055530B2 JP59249085A JP24908584A JPH055530B2 JP H055530 B2 JPH055530 B2 JP H055530B2 JP 59249085 A JP59249085 A JP 59249085A JP 24908584 A JP24908584 A JP 24908584A JP H055530 B2 JPH055530 B2 JP H055530B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chitin
- membrane
- film
- solution
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- External Artificial Organs (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、キチン膜に関するものであり、特に
湿潤時の引張り強度に優れたキチン膜に関するも
のであり、透析膜、分子フイルター、限外濾過
膜、逆浸透膜として、特にコロイドや高分子溶液
の精製、果汁液の濃縮、血液の透析等に利用で
き、また食品包装用可食フイルムとしても好適な
キチン膜に関するものである。 (従来の技術) これまで、半透膜の素材としてはセルロースあ
るいは芳香族ポリアミドが使用されてきたが、ア
ルカリ性の環境下で劣化したり、乾燥保存により
性能が変化するなどの欠点があつた。そこで、セ
ルロースと類似の化学構造をもつ未利用天然資源
であるキチンからなる膜の実用化が提案されてい
る。 キチン膜に関する技術のうち、特に本発明と比
較対照すべき文献とその記載内容を以下に列挙す
る。 (1) 高分子論文集 第36巻175〜181ページ(1979
年)「トリクロル酢酸系キチン溶剤と再生キチ
ンフイルム」では、製膜条件とフイルムの性質
が検討されている。179ページには伊勢えびの
殻から作成したキチンフイルムの湿潤強度が
0.7Kg/mm2と記載されている。 (2) 特開昭55−7842号公報「アシル化キチンの製
造方法」には、アシル化キチンフイルムの製造
方法が記載されており、15ページには湿潤キチ
ンフイルムの引張り強度が1.2Kg/mm2と記載さ
れている。 (3) 特公昭55−35412号公報「キチンの製造方法」
には、キチン溶液から形成したフイルムを水溶
液で処理するキチン膜の製造方法が記載されて
おり、得られたキチン膜の引張り強度が7.68±
0.41及び7.39±0.16Kg/mm2のとき、湿潤強度保
持率がそれぞれ6.9及び5.0%であつたと記載さ
れている。 (発明が解決しようとする問題点) 従来技術の項に述べたように、これまでに得ら
れているキチン膜は湿潤時の強度が乏しく、実用
性に欠けていた。乾燥時の強度が満足できる値で
あつても、吸水により強度は極端に低下し、従来
技術の例から明らかなように、湿潤強度保持率は
10%以下というありさまであつた。 実際にキチン膜を透析膜あるいは限外濾過膜と
して使用する場合には湿潤状態で使用しなければ
ならず、したがつてキチン膜の実用化に際しては
湿潤時の強度が低いという点が大きな障害となつ
ていた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、湿潤強度保持率が高く、吸水状
態で実用性のあるキチン膜を得るために、あらゆ
る製膜条件をくり返し検討した。その結果、溶液
状キチンが凝固する場合には収縮するが、この収
縮をなるべくおさえることにより湿潤強度の高い
キチン膜がえられるという事実を見出した。すな
わち、キチン溶液を流延したのち、なるべく定長
下で凝固ならびに乾燥すると湿潤強度の高いキチ
ン膜が得られることを見出し、本発明に到達し
た。 すなわち本発明は、キチンからなり、1.5Kg/
mm2以上の湿潤時の引張り強度を有するキチン膜で
ある。 本発明のキチン膜は、キチン溶液を膜状に凝固
させ乾燥したものであり、好ましくは乾燥後の厚
みが5〜200μmの透明なフイルム状キチン成形体
である。 本発明のキチン膜は、キチン溶液をなるべく定
長に保ちつつ凝固することにより得られる。キチ
ン溶液は凝固する際に収縮するため、本発明のキ
チン膜を得るには、例えばガラス板上に流延した
キチン溶液を凝固液に浸漬したのち、ガラス板か
ら剥離して型枠にセツトし、膜を緊張させた状態
でさらに凝固させ、次いで乾燥すればよい。ま
た、キチン溶液をスリツト状ダイから凝固液中に
押し出し、ローラー等で延伸しながら凝固、乾燥
させればよい。 本発明にいうキチンとは、ポリー(N−アセチ
ル−D−グルコサミン)そのもの及びその誘導体
のことをいう。かかるキチンは、例えば甲殻類、
昆虫類の外骨格などを塩酸処理並びにカ性ソーダ
処理してタンパク質及びカルシウム分を分離精製
することによりあるいはそれらを例えばエーテル
化、エステル化などすることにより調製すること
ができる。本発明に好ましく用いられるキチン誘
導体としては、例えばばカルボキシメチル化キチ
ン、ヒドロキシエチル化キチンなどのエーテル化
キチン、アセチル化キチン、スルホン化キチンな
どのエステル化キチンがあげられる。エステル化
物としては、例えばギ酸、酢酸、酪酸、吉草酸、
イソ酪酸、イソ吉草酸、安息香酸、ケイ皮酸、サ
リチル酸、アントラニル酸、フタル酸などのカル
ボン酸類、硫酸、トルエンスルホン酸、スルホフ
アニル酸などのスルホン酸類、炭酸類あるいはそ
れらの無水物のエステル化物があげられる。 キチン溶液を調製する際の溶剤としては、キチ
ンの一般的な溶剤が使用でき、例えば塩化リチウ
ムを含むジメチルアセトアミド、塩化リチウムを
含むN−メチルピロリドンあるいはトリクロル酢
酸とハロゲン化炭化水素との混合物などが好まし
く使用できる。 キチン溶液の凝固液としては、例えば水又はメ
タノール、エタノール、イソプロパノール、イソ
ブタノールなどのアルコール類、又はアセトンな
どのケトン類が好ましく用いられる。 キチン膜の乾燥には、例えば自然乾燥、送風乾
燥、熱風乾燥、真空乾燥などの方法が採用でき
る。 本発明にいうキチン膜の湿潤強度とは、キチン
膜をイオン交換水又は水道水に少なくとも1時間
浸漬した後のキチン膜の引張り強度を、ぬれた状
態で測定した値をいう。測定は、膜巾5mm、引張
り初期長5cm、引張り速度20cm/min、温度10〜
30度、相対湿度40〜80%の範囲の環境下で行われ
る。例えば、乾燥時の厚みが20μmの膜を5mm巾
に切断し、イオン交換水に2時間浸漬したのち、
直ちに測定した見かけの強度が0.2Kgの場合、湿
潤強度は0.2/(0.02×5)=2(Kg/mm2)と表示
する。 また、本発明のキチン膜は、好ましくは20%以
上の湿潤伸度を有するので、柔軟であり、取り扱
い易いという特長も有する。 (実施例) 以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例 1〜6 キチン粉末20gを、8w/w%の割合に塩化リ
チウムを含むジメチルアセトアミド980gに溶解
したのち濾過し、均一で透明なキチン溶液を得
た。B型粘度計を用いて測定した30℃におけるこ
のキチン溶液の粘度は83500cpsであつた。このキ
チン溶液をガラス板上に0.8mmの厚さに流延し、
第1表に示すように水、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、イソブタノールあるいは
アセトン中に室温で5分間浸漬して膜状に凝固さ
せてからガラス板から剥離し、型枠にセツトして
膜を緊張させ、さらに凝固液に1時間浸漬した。
次いで流水にて約6時間洗浄したのち、室内に放
置して乾燥させキチン膜を得た。 得られた膜を巾5mmに切断し、22℃のイオン交
換水に2時間浸漬したのち、直ちに東洋ボールド
ウイン株式会社製UTM−型引張り試験機にて
強度を測定した。測定条件は、引張り初期長5
mm、引張り速度20cm/min、温度20℃、相対湿度
65%であつた。その結果を第1表に示す。 第1表から明らかなように、凝固液の種類によ
つては湿潤強度が2Kg/mm2をこえる強い膜が得ら
れた。
湿潤時の引張り強度に優れたキチン膜に関するも
のであり、透析膜、分子フイルター、限外濾過
膜、逆浸透膜として、特にコロイドや高分子溶液
の精製、果汁液の濃縮、血液の透析等に利用で
き、また食品包装用可食フイルムとしても好適な
キチン膜に関するものである。 (従来の技術) これまで、半透膜の素材としてはセルロースあ
るいは芳香族ポリアミドが使用されてきたが、ア
ルカリ性の環境下で劣化したり、乾燥保存により
性能が変化するなどの欠点があつた。そこで、セ
ルロースと類似の化学構造をもつ未利用天然資源
であるキチンからなる膜の実用化が提案されてい
る。 キチン膜に関する技術のうち、特に本発明と比
較対照すべき文献とその記載内容を以下に列挙す
る。 (1) 高分子論文集 第36巻175〜181ページ(1979
年)「トリクロル酢酸系キチン溶剤と再生キチ
ンフイルム」では、製膜条件とフイルムの性質
が検討されている。179ページには伊勢えびの
殻から作成したキチンフイルムの湿潤強度が
0.7Kg/mm2と記載されている。 (2) 特開昭55−7842号公報「アシル化キチンの製
造方法」には、アシル化キチンフイルムの製造
方法が記載されており、15ページには湿潤キチ
ンフイルムの引張り強度が1.2Kg/mm2と記載さ
れている。 (3) 特公昭55−35412号公報「キチンの製造方法」
には、キチン溶液から形成したフイルムを水溶
液で処理するキチン膜の製造方法が記載されて
おり、得られたキチン膜の引張り強度が7.68±
0.41及び7.39±0.16Kg/mm2のとき、湿潤強度保
持率がそれぞれ6.9及び5.0%であつたと記載さ
れている。 (発明が解決しようとする問題点) 従来技術の項に述べたように、これまでに得ら
れているキチン膜は湿潤時の強度が乏しく、実用
性に欠けていた。乾燥時の強度が満足できる値で
あつても、吸水により強度は極端に低下し、従来
技術の例から明らかなように、湿潤強度保持率は
10%以下というありさまであつた。 実際にキチン膜を透析膜あるいは限外濾過膜と
して使用する場合には湿潤状態で使用しなければ
ならず、したがつてキチン膜の実用化に際しては
湿潤時の強度が低いという点が大きな障害となつ
ていた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、湿潤強度保持率が高く、吸水状
態で実用性のあるキチン膜を得るために、あらゆ
る製膜条件をくり返し検討した。その結果、溶液
状キチンが凝固する場合には収縮するが、この収
縮をなるべくおさえることにより湿潤強度の高い
キチン膜がえられるという事実を見出した。すな
わち、キチン溶液を流延したのち、なるべく定長
下で凝固ならびに乾燥すると湿潤強度の高いキチ
ン膜が得られることを見出し、本発明に到達し
た。 すなわち本発明は、キチンからなり、1.5Kg/
mm2以上の湿潤時の引張り強度を有するキチン膜で
ある。 本発明のキチン膜は、キチン溶液を膜状に凝固
させ乾燥したものであり、好ましくは乾燥後の厚
みが5〜200μmの透明なフイルム状キチン成形体
である。 本発明のキチン膜は、キチン溶液をなるべく定
長に保ちつつ凝固することにより得られる。キチ
ン溶液は凝固する際に収縮するため、本発明のキ
チン膜を得るには、例えばガラス板上に流延した
キチン溶液を凝固液に浸漬したのち、ガラス板か
ら剥離して型枠にセツトし、膜を緊張させた状態
でさらに凝固させ、次いで乾燥すればよい。ま
た、キチン溶液をスリツト状ダイから凝固液中に
押し出し、ローラー等で延伸しながら凝固、乾燥
させればよい。 本発明にいうキチンとは、ポリー(N−アセチ
ル−D−グルコサミン)そのもの及びその誘導体
のことをいう。かかるキチンは、例えば甲殻類、
昆虫類の外骨格などを塩酸処理並びにカ性ソーダ
処理してタンパク質及びカルシウム分を分離精製
することによりあるいはそれらを例えばエーテル
化、エステル化などすることにより調製すること
ができる。本発明に好ましく用いられるキチン誘
導体としては、例えばばカルボキシメチル化キチ
ン、ヒドロキシエチル化キチンなどのエーテル化
キチン、アセチル化キチン、スルホン化キチンな
どのエステル化キチンがあげられる。エステル化
物としては、例えばギ酸、酢酸、酪酸、吉草酸、
イソ酪酸、イソ吉草酸、安息香酸、ケイ皮酸、サ
リチル酸、アントラニル酸、フタル酸などのカル
ボン酸類、硫酸、トルエンスルホン酸、スルホフ
アニル酸などのスルホン酸類、炭酸類あるいはそ
れらの無水物のエステル化物があげられる。 キチン溶液を調製する際の溶剤としては、キチ
ンの一般的な溶剤が使用でき、例えば塩化リチウ
ムを含むジメチルアセトアミド、塩化リチウムを
含むN−メチルピロリドンあるいはトリクロル酢
酸とハロゲン化炭化水素との混合物などが好まし
く使用できる。 キチン溶液の凝固液としては、例えば水又はメ
タノール、エタノール、イソプロパノール、イソ
ブタノールなどのアルコール類、又はアセトンな
どのケトン類が好ましく用いられる。 キチン膜の乾燥には、例えば自然乾燥、送風乾
燥、熱風乾燥、真空乾燥などの方法が採用でき
る。 本発明にいうキチン膜の湿潤強度とは、キチン
膜をイオン交換水又は水道水に少なくとも1時間
浸漬した後のキチン膜の引張り強度を、ぬれた状
態で測定した値をいう。測定は、膜巾5mm、引張
り初期長5cm、引張り速度20cm/min、温度10〜
30度、相対湿度40〜80%の範囲の環境下で行われ
る。例えば、乾燥時の厚みが20μmの膜を5mm巾
に切断し、イオン交換水に2時間浸漬したのち、
直ちに測定した見かけの強度が0.2Kgの場合、湿
潤強度は0.2/(0.02×5)=2(Kg/mm2)と表示
する。 また、本発明のキチン膜は、好ましくは20%以
上の湿潤伸度を有するので、柔軟であり、取り扱
い易いという特長も有する。 (実施例) 以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例 1〜6 キチン粉末20gを、8w/w%の割合に塩化リ
チウムを含むジメチルアセトアミド980gに溶解
したのち濾過し、均一で透明なキチン溶液を得
た。B型粘度計を用いて測定した30℃におけるこ
のキチン溶液の粘度は83500cpsであつた。このキ
チン溶液をガラス板上に0.8mmの厚さに流延し、
第1表に示すように水、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、イソブタノールあるいは
アセトン中に室温で5分間浸漬して膜状に凝固さ
せてからガラス板から剥離し、型枠にセツトして
膜を緊張させ、さらに凝固液に1時間浸漬した。
次いで流水にて約6時間洗浄したのち、室内に放
置して乾燥させキチン膜を得た。 得られた膜を巾5mmに切断し、22℃のイオン交
換水に2時間浸漬したのち、直ちに東洋ボールド
ウイン株式会社製UTM−型引張り試験機にて
強度を測定した。測定条件は、引張り初期長5
mm、引張り速度20cm/min、温度20℃、相対湿度
65%であつた。その結果を第1表に示す。 第1表から明らかなように、凝固液の種類によ
つては湿潤強度が2Kg/mm2をこえる強い膜が得ら
れた。
【表】
参考のため、実施例のキチン膜の透水性を測定
した。すなわち実施例6にて得られた膜を濾過面
積12.6cm2の限外濾過機にセツトして測定したイオ
ン交換機の透水性は12ml/hr・m2・mmHgであつ
た。 セルロース系半透膜の透水性は2〜3ml/hr・
m2・mmHgであり、キチン膜が優れた透水性を有
していることがわかる。 実施例7、比較例1 粗キチン粉末(新日本化学製)を100メツシユ
に粉砕し、1N−塩酸にて4℃、1時間処理し、
さらに3%カ性ソーダ水溶液中で90℃、3時間加
熱処理し、粗キチン粉末中に含まれているカルシ
ウム分及びタンパク質を除去した。このキチン粉
末の脱アセチル化度は5.2%であた。 これをジメチルアセトアミドに6wt%溶解し、
1480メツシユステンレスネツトにて濾過して透明
の溶液を作製した。このキチン溶液をガラス板上
に厚さ1.6mmに流延し、メタノール中に室温で5
分間浸漬して膜上に凝固させてからガラス板から
剥離し、型枠にセツトして膜を緊張させ、さらに
凝固液に1時間浸漬した。ついで流水にて約6時
間洗浄した後、室内に放置して乾燥させキチン膜
を得た。?実施例7) 比較のため、上で得た脱アセチル化度5.2%の
キチン粉末を、さらに40%カ性ソーダ水溶液中で
80℃、7時間加熱処理し、脱アセチル化度95.8%
のキトサンを得た。これを3%酢酸水溶液に6wt
%溶解し、ゴミなどの不溶分を除くためろ紙で吸
引濾過し、透明の溶液を作製した。キトサン溶液
をガラス板上に厚さ1.6mmに流延し、4wt%カ性ソ
ーダ水溶液中に浸漬して酢酸を中和し、蒸留水で
洗浄し、室内に放置して乾燥させキチン膜を得
た。(比較例1) 上記の実施例7、比較例1で得た膜の湿潤強度
を測定した。測定方法は膜を25℃の酸性(酢酸水
溶液、PH3.1)、中性(蒸留水、PH6.8)、アルカリ
性(50mMリン酸緩衝液、PH9.2)の各溶液に5
日以上浸漬し、長さ10mm、幅3mmに切つて湿潤時
の引張り強度を測定した。 その結果を第2表に示す。比較例1で得たキト
サン膜は中性、アルカリ性では実施例7で得たキ
チン膜と同程度の強度を示したが、酸性では溶解
してしまい、強度を測ることはできなかつた。一
方、実施例7で得たキチン膜は酸性においても溶
解せず、液性に関係なくある程度の強度を示し
た。
した。すなわち実施例6にて得られた膜を濾過面
積12.6cm2の限外濾過機にセツトして測定したイオ
ン交換機の透水性は12ml/hr・m2・mmHgであつ
た。 セルロース系半透膜の透水性は2〜3ml/hr・
m2・mmHgであり、キチン膜が優れた透水性を有
していることがわかる。 実施例7、比較例1 粗キチン粉末(新日本化学製)を100メツシユ
に粉砕し、1N−塩酸にて4℃、1時間処理し、
さらに3%カ性ソーダ水溶液中で90℃、3時間加
熱処理し、粗キチン粉末中に含まれているカルシ
ウム分及びタンパク質を除去した。このキチン粉
末の脱アセチル化度は5.2%であた。 これをジメチルアセトアミドに6wt%溶解し、
1480メツシユステンレスネツトにて濾過して透明
の溶液を作製した。このキチン溶液をガラス板上
に厚さ1.6mmに流延し、メタノール中に室温で5
分間浸漬して膜上に凝固させてからガラス板から
剥離し、型枠にセツトして膜を緊張させ、さらに
凝固液に1時間浸漬した。ついで流水にて約6時
間洗浄した後、室内に放置して乾燥させキチン膜
を得た。?実施例7) 比較のため、上で得た脱アセチル化度5.2%の
キチン粉末を、さらに40%カ性ソーダ水溶液中で
80℃、7時間加熱処理し、脱アセチル化度95.8%
のキトサンを得た。これを3%酢酸水溶液に6wt
%溶解し、ゴミなどの不溶分を除くためろ紙で吸
引濾過し、透明の溶液を作製した。キトサン溶液
をガラス板上に厚さ1.6mmに流延し、4wt%カ性ソ
ーダ水溶液中に浸漬して酢酸を中和し、蒸留水で
洗浄し、室内に放置して乾燥させキチン膜を得
た。(比較例1) 上記の実施例7、比較例1で得た膜の湿潤強度
を測定した。測定方法は膜を25℃の酸性(酢酸水
溶液、PH3.1)、中性(蒸留水、PH6.8)、アルカリ
性(50mMリン酸緩衝液、PH9.2)の各溶液に5
日以上浸漬し、長さ10mm、幅3mmに切つて湿潤時
の引張り強度を測定した。 その結果を第2表に示す。比較例1で得たキト
サン膜は中性、アルカリ性では実施例7で得たキ
チン膜と同程度の強度を示したが、酸性では溶解
してしまい、強度を測ることはできなかつた。一
方、実施例7で得たキチン膜は酸性においても溶
解せず、液性に関係なくある程度の強度を示し
た。
【表】
(発明の効果)
本発明のキチン膜は、湿潤強度が1.5Kg/mm2以
上と大きいため、従来より知られていたキチンの
優れた生体適合性、良好な透水性能又は溶剤耐性
などを生かし、血液透析や限外濾過用の膜として
応用可能となつた。 本発明のキチン膜の形態としては、他の素材の
例から容易に推察されるように、平膜状、チユー
ブ状及び中空糸状が考えられ、また蒸気加圧滅菌
できるため、殺菌剤の残留等の心配がないので、
血液透析あるいは医薬品精製用として有用であ
る。
上と大きいため、従来より知られていたキチンの
優れた生体適合性、良好な透水性能又は溶剤耐性
などを生かし、血液透析や限外濾過用の膜として
応用可能となつた。 本発明のキチン膜の形態としては、他の素材の
例から容易に推察されるように、平膜状、チユー
ブ状及び中空糸状が考えられ、また蒸気加圧滅菌
できるため、殺菌剤の残留等の心配がないので、
血液透析あるいは医薬品精製用として有用であ
る。
Claims (1)
- 1 キチンからなり、1.5Kg/mm2以上の湿潤時の
引張り強度を有するキチン膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59249085A JPS61129005A (ja) | 1984-11-26 | 1984-11-26 | キチン膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59249085A JPS61129005A (ja) | 1984-11-26 | 1984-11-26 | キチン膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61129005A JPS61129005A (ja) | 1986-06-17 |
| JPH055530B2 true JPH055530B2 (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=17187772
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59249085A Granted JPS61129005A (ja) | 1984-11-26 | 1984-11-26 | キチン膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61129005A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH074244B2 (ja) * | 1991-06-25 | 1995-01-25 | 日本水産株式会社 | 微生物固定化担体及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2929122A1 (de) * | 1979-07-18 | 1981-02-05 | Alkem Gmbh | Verfahren zur elektrochemischen einstellung der pu (vi)-oxidationsstufe |
-
1984
- 1984-11-26 JP JP59249085A patent/JPS61129005A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61129005A (ja) | 1986-06-17 |
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