JPH0555443B2 - - Google Patents
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- JPH0555443B2 JPH0555443B2 JP63198987A JP19898788A JPH0555443B2 JP H0555443 B2 JPH0555443 B2 JP H0555443B2 JP 63198987 A JP63198987 A JP 63198987A JP 19898788 A JP19898788 A JP 19898788A JP H0555443 B2 JPH0555443 B2 JP H0555443B2
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- Ceramic Products (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は高温強度、耐摩耗材料に適する易焼結
性のα−窒素ケイ素の製法に関するものである。 〔従来の技術〕 窒素ケイ素は多くのセラミツクの中で高温強
度、耐摩耗性材料に適したセラミツクスの1つで
ある。しかしながら、窒素ケイ素は共有結合性の
強い物質であるので、拡散係数が小さく、粒界エ
ネルギーが大きく、また蒸気圧が高い為、酸化物
系セラミツクスと同様な焼結は困難であり、高密
度化を図るには焼結助剤の添加は不可欠であり、
その添加量も10重量%程度を必要としたり、その
焼結温度も1800℃程度は必要であつた。従つて、
高温強度が発現できないか高温焼結をしなければ
ならない大きな欠点があつた。 この欠点を補う手段として 物理的手段:例えば助剤量を少なくしたHP
の利用、無助剤でのHIPの利用 化学的手段:例えば粒界相の結晶化等が提案
されているが、何れも高価格になつたり複雑大
形形状への応用が困難である等の多くの問題が
あつた。 そこで、助剤量低減化の可能性あるα−窒素ケ
イ素粉末の超微粉化の研究も多くなされており、
例えば、超微粉のSiOとNH3との反応を用いた特
開昭63−50307号公報や特公昭61−35121号公報、
レーザー反応によるJAPANESEJOURNAL OF
APPLIED PHYSICS、VOL、24、No.7、
JUIY、1985、PP、800〜805が提案されている。 しかし、これらも装置が複雑となり経済的なプ
ロセスとは言えない。 直接窒化法はプロセス上の利点があるが、それ
によつて得られる窒素ケイ素粉末の比表面積はせ
いぜい20m2/g程度であつて、本発明が目的とす
る25m2/g以上の易粉砕性窒化ケイ素すなわち
1500〜1600℃程度で焼結可能な窒化ケイ素を得る
ことはできなかつた。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明者らは、直接窒化法による以上の問題点
を解決すべくα−窒化ケイ素粉末の超微粉化を原
料金属ケイ素粉末並びに窒化条件について種々検
討した結果、生成したα−窒化ケイ素の形態及び
その大きさが超微粉化に重要な役割をなしている
ことを見い出し、本発明を完成したものである。 〔課題を解決するための手段〕 すなわち、本発明は、88μm下の金属シリコン
粉末と窒化ケイ素の合計100重量部に対し二酸化
ケイ素粉末1〜5重量部の割合からなる混合粉末
をカサ密度1.0以下の範囲に成形し、それを酵素
が10-3atm以下でNH3及び/又はH2を含む窒素
性雰囲気下で加熱窒化するに際し、1150℃から
1450℃の温度範囲において、昇温速度を10℃/
Hr以下とし且つPN2分圧を0.8atm以下に保持す
ることを特徴とするα−窒化ケイ素の製法であ
る。 以下、さらに詳しくは本発明について説明す
る。 本発明で使用する金属ケイ素粉末の粒度は88μ
m下である。このように、比較的粒度の大きな金
属ケイ素を用いることができる理由は、後述のよ
うに、金属ケイ素と窒素源との反応の全てが固・
気反応ではなく、表面の若干の固・気反応後は
気・気反応で窒化が進むことに大きく関与してい
る。すなわち、本発明では、たとえ88μm程度の
金属ケイ素であつても表面の1部が、固・気反応
により窒化が起きれば、金属ケイ素とα−窒化ケ
イ素の密度差により金属ケイ素の破壊現象が生じ
微細な金属ケイ素となるからである。しかし、
88μmを越えると、同様な現象が生じるが、表面
の固・気反応の生じる温度が高くなり、通常の窒
化条件ではfree−Siが残り易くなり好ましくはな
い。下限値については特に制限はない。つまり、
平均粒子径の小さな金属ケイ素粉末を用いれば用
いる程、後するSiO(G)が生成しやすくなり気・気
反応が促進されるので目的とする易粉砕性のα−
窒化ケイ素を製造しやすくなる。 窒化ケイ素の割合は金属ケイ素粉末100重量部
に対し10〜20重量部が好ましい。10重量部未満で
あると、微粉末の金属ケイ素粉末を使用している
こともあつて窒化初期の急激反応を押えることが
できず、強度発現に有効であるα−窒化ケイ素を
90%以上を生成させることができない。一方、20
重量部を越えると急激な反応の抑制にはよい方向
であるが経済的でなくなる。窒素ケイ素粉末の多
形の良否についてははつきりわからないが、若
干、後述する気・気反応の種的要素も含んでいる
ので、α分率90%以上の窒化ケイ素粉末が好まし
い。また、その粒度については、種的要素及び後
述のカサ密度の調整の点から小さい方が好まし
い。より好ましくは本発明により製造された比較
面積25m2/g以上のα−窒化ケイ素粉末を用いる
ことである。 次に、二酸化ケイ素の割合は金属ケイ素粉末と
窒化ケイ素粉末の合計100重量部に対し1〜5重
量部である。二酸化ケイ素を添加する理由は後述
する気・気反応を促進するためである。すなわ
ち、金属ケイ素粒子の大きい窒素初期においては
(1)式の反応が起こり難いので、SiO(S)+H2(G)=
SiO(G)+H2(G)の反応を起こさせ、気・気反応を促
進させるためである。二酸化ケイ素の添加量が1
重量部であると易粉砕性のα−窒化ケイ素を製造
することができず、また、5重量部を越えると、
時によりSi2ON2又は酵素が多大にとり込まれる
恐れがある。二酸化ケイ素の粒度についてはアエ
ロジエルのような比表面積の大きいものの方が効
果は大となる傾向にある。 次いで、上記金属ケイ素粉末、窒素、窒化ケイ
素粉末及び二酸化ケイ素粉末の混合物をカサ率度
1.0以下に成形する、カサ密度は、均一な窒化反
応、より詳しくは、後述する気・気反応の晶洞に
値するものであり非常に重要である。1.0を越え
るカサ密度では、窒化前に金属ケイ素粉末同士の
焼結が進み気・気反応が生じなくなるとともに自
形晶の成形すらできなくなる。その結果、25m2/
g以上の超微粉末α−窒化ケイ素粉末は到底得る
ことはできない。成形容器の形状については特に
制限はない。何故なら、本発明の反応は気・気反
応であり、従来考えられていた固・気反応(猪股
他、窒業協会誌、83、〔5〕、1975、PP、244〜
248)すなわち窒素の拡散ではないからである。 次に、この成形形を酸素が10-3atm以下でNH3
及び/又はH2を含む窒素雰囲気炉に装入する。
雰囲気中に酸素を含ませる理由は、ミクロ的結晶
場すなわち晶洞にSiOの蒸気を発生・濃縮させる
必要があるからであり、その上限値を10-3atmに
限定した理由は10-3atmを越えるとSi自身を酸化
が生じ生成したα−窒化ケイ素粉末中に含まれる
酸素の量が多くなり、焼結体にした場合、高温強
度の劣化が認められるからである。一方、酸素の
下限値についは、式(1)、(2)に見られるように、ミ
クロ的結晶場内で酸素が循環されるので問題ない
と考えているが、装置設計も考慮するならば
10-4atm程度である。 雰囲気中にNH3及び/又はH2を含ませる理由
についても酸素と同様に、下記を示す反応が生じ
ていると判断したからである。実際、N2雰囲気
下で窒化した場合、自形晶の数が極端に少なくな
り、下記の気・気反応の促進にはNH3は不可欠
と考えたからである。しかし、この反は熱力学的
には1200℃程度から生じるものであるから、実際
にはH2を含めばNH3と同様な効果は予想され、
事実、H2雰囲気でも同様な効果を認めた。 Si(S)+1/2O2(G)=SiO(G) (1) 3SiO(G)+4NH3(G) =Si3N4(S)+3/2O2(G)+6H2(G)(2) この反応機構のポイントであるPsio分圧につい
て熱力学的に考案した図の一例を第3図に示す。
これからも明らかなように、Siを含む各種気相化
学種の中において、Po2が極めて高い場合と逆に
極めて低い場合を除いて、SiO(G)の平衝分圧は最
も高く、他の気相種(Si(G)、Si2(G)、Si3(G)、SiO2
(G))の分圧は無視し得る程度であるのでPO2を本
発明内に制御されれば上記反応は十分起り得るも
のである。 次に、加熱窒化に際し、1150℃から1450℃の温
度範囲においては、昇温速度10℃/Hr以下且つ
PN2分圧を0.8atm以下にして行う。この温度範
囲において、昇温速度が10℃/Hr以下であつて
もPN2分圧が0.8atmを越えたり、あるいはPN2分
圧が適切であつても昇温速度が10℃/Hrを越え
たりすると、比表面積を25m2/g以上の易粉砕性
α−窒化ケイ素を製造することはできない。その
理由は、本発明では、原料金属ケイ素粉末に非常
に細いものを用いているのでα分率の向上及び上
記反応に伴う反応熱を制御することが非常に難か
しくなるからである。双方の下限値については特
に制限はないが、経済的な理由により、昇温速度
のそれは2.5℃/HrでPN2は0.25atmである。 以上のように、本発明では、金属ケイ素粉末と
窒素との反応は固・気反応よりかむしろO2を介
したN2−NH3又はN2−H2系の気・気反応に律速
されていることを知り、更にはその反応により生
じる自形晶は金属ケイ素粉末の大きさに大きく依
存していることを見い出したことにもとづいてい
る。 本発明によつて得られた易粉砕性α−窒化ケイ
素は、径が0.5μm以下という細いウイスカー又は
針状晶を含んでなるものであり、金属シイコン粉
末の直接窒化法によつて得られた窒化ケイ素とし
ては新規であるい。その具体例を第1図に示す。
このようなウイスカー又は針状晶を有する窒化ケ
イ素は粉砕性が極めて大きいので本発明が目的と
する比表面積25m2/g以上の窒化ケイ素粉末を容
易に製造することができる。 ここで、本発明によつて得られた易粉砕性α−
窒化ケイ素についてさらに詳しく説明すると、そ
の定義としては、単位質量当りの表面積の多い結
晶形態からなつているα−窒化ケイ素の集合体で
あり、例えば第2図のような他形でなく、第1図
に示すような径を細いウイスカー又は針状晶を含
む集合体である。定量的には、通常の粗砕機と中
砕機を用いて粗砕・中砕物に粉砕したとき、その
粉砕物持に粒子径0.2mm下の粉砕物の比表面積が
10m2/g以上となるような窒化ケイ素である。こ
れは、従来の窒化ケイ素の粗砕・中砕物の比表面
積で2〜3m2/g程度に比べて著しく粉砕性であ
る。なお、窒化ケイ粗の粉砕性を評価するための
上記粉砕機としては、例えば化学工学便覧昭和53
年10月25日丸善株式会社のpp.1279〜1283に記載
のものが使用される。すなわち、ジヨークラツシ
ヤー、ジヤイレトリークラツシヤー等の粗枠機、
ロールクラツシヤー、ローラーミル、エツジラン
ナー等の中砕機である。 窒化ケイ素のα分率としては90%以上が好まし
い。その理由は、焼結時に添加した焼結助剤に溶
解するα相が多くなり、アスペクト比の高いβ−
柱状晶の発達したβ−Si3N4が多くなり強度発現
が向上するからである。 以上のようにして得らてた小さな自形晶を有す
る本発明のα−窒化ケイ素は、常法により、例え
ば、粗砕・中砕後、ボールミル、振動ミル、ジエ
ツトミル、アトライダーミル、パールミル等で湿
式・乾式又は多段粉砕し、超微粉末α−窒化ケイ
素粉末とする。粉末度としては、比表面積25m2/
g以上が好ましくそれ未満であると、通常の量の
焼結助剤を添加しなくては高密度化が図れなくな
るか高温焼結が必要となる。 以上詳しく説明したように、本発明は金属ケイ
素粉末の粒度及び窒化供試体のカサ密度に留意し
ながら、窒化においては、SiO2の還元効果を含
めN2−H2−O2又はN2−NH3−O2系でPo2、Psio
分圧を制御し、小さな自形晶を有する易粉砕性α
−窒化ケイ素を合成し、次いで、常法により、粉
砕して超微粉末α−窒化ケイ素粉末を経済的に得
るものある。 〔実施例〕 以下、実施例と比較例をあげてさらに具体的に
本発明を説明する。 実施例1〜13、比較例1〜6 99.98重量%の金属ケイ素粉末100重量部にα分
率90%で比表面積20m2/gの窒化ケイ素粉末を第
1表に示す割合で添加し、さらに金属ケイ素粉末
と窒化ケイ素粉末の合計100重量部に比表面積200
m2/gの二酸化ケイ素粉末を第1表に示す割合で
配合した。この混合粉末を用い、窒化供試体のカ
サ密度、窒化条件を第1表に示す条件として加熱
窒化し、窒化ケイ素を製造した。得られた窒化ケ
イ素とSEM観察したところ、実施例1〜13のも
のは全てウイスカー又は針状晶を含んでいたが、
比較例1〜6にはそれが認められなかつた。その
一例として、実施例1及び比較例3のSEM写真
をそれぞれ第1図及び第2図に示す。 得られた窒化ケイ素を粗砕・中砕機(ジヨーク
ラツシヤー及びトツプラグインダー)により0.2
mm下に粉砕した。その0.2mm下の粉砕物について
比表面積の測定を行い、第2表に示した。次い
で、1ボールミルに0.2mm下の粉砕品50g、
10φSi3N4ボール0.5、1,1,1−トリクロル
エタン100gを入れ、第2表に示す粉砕時間で粉
砕し、濾過、乾燥後、1時間の解砕を行い、焼結
原料用窒化ケイ素粉末を製造した。得られた窒化
ケイ素粉末について、α分率、比表面積の測定を
行い、第2表に示した。 次に、この窒化ケイ素粉末に内割で平均粒子径
1.3μmのY2O3と平均1.4μmのAl2O3をそれぞれ5
重量%と2重量%を添加し、更に、1,1,1−
トリクロロエタンを加えて4時間ボールミルで湿
式混合し、乾燥後、100Kg/cm2の成形圧で6×10
×60mm形状に金型成形した後、2700Kg/cm2の成形
圧でCIP整形した。 これらの成形体をカーボンルツボにセツトし、
N2ガス雰囲気中、第2表に示す条件で焼成して
焼結体を得た。得られた焼結体は研削後、相対密
度と常温3点曲げ強度を測定した。それらの結果
を第2表に示す。 なお、第1表及び第2表に示した測定値は次の
方法によつた。 (1) α分率(%): 理学電気(株)のガイガーフラツクスRAD−B
のX回解析による。 (2) 比表面積(m2/g): 湯浅アイオニクス社カンターソブQS−16によ
る。 (3) 相対密度(%): アルキメデス法による。 (4) 常温3点曲げ強度(MPa): 島津製作所製オートグラフAG−2000A型によ
る。
性のα−窒素ケイ素の製法に関するものである。 〔従来の技術〕 窒素ケイ素は多くのセラミツクの中で高温強
度、耐摩耗性材料に適したセラミツクスの1つで
ある。しかしながら、窒素ケイ素は共有結合性の
強い物質であるので、拡散係数が小さく、粒界エ
ネルギーが大きく、また蒸気圧が高い為、酸化物
系セラミツクスと同様な焼結は困難であり、高密
度化を図るには焼結助剤の添加は不可欠であり、
その添加量も10重量%程度を必要としたり、その
焼結温度も1800℃程度は必要であつた。従つて、
高温強度が発現できないか高温焼結をしなければ
ならない大きな欠点があつた。 この欠点を補う手段として 物理的手段:例えば助剤量を少なくしたHP
の利用、無助剤でのHIPの利用 化学的手段:例えば粒界相の結晶化等が提案
されているが、何れも高価格になつたり複雑大
形形状への応用が困難である等の多くの問題が
あつた。 そこで、助剤量低減化の可能性あるα−窒素ケ
イ素粉末の超微粉化の研究も多くなされており、
例えば、超微粉のSiOとNH3との反応を用いた特
開昭63−50307号公報や特公昭61−35121号公報、
レーザー反応によるJAPANESEJOURNAL OF
APPLIED PHYSICS、VOL、24、No.7、
JUIY、1985、PP、800〜805が提案されている。 しかし、これらも装置が複雑となり経済的なプ
ロセスとは言えない。 直接窒化法はプロセス上の利点があるが、それ
によつて得られる窒素ケイ素粉末の比表面積はせ
いぜい20m2/g程度であつて、本発明が目的とす
る25m2/g以上の易粉砕性窒化ケイ素すなわち
1500〜1600℃程度で焼結可能な窒化ケイ素を得る
ことはできなかつた。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明者らは、直接窒化法による以上の問題点
を解決すべくα−窒化ケイ素粉末の超微粉化を原
料金属ケイ素粉末並びに窒化条件について種々検
討した結果、生成したα−窒化ケイ素の形態及び
その大きさが超微粉化に重要な役割をなしている
ことを見い出し、本発明を完成したものである。 〔課題を解決するための手段〕 すなわち、本発明は、88μm下の金属シリコン
粉末と窒化ケイ素の合計100重量部に対し二酸化
ケイ素粉末1〜5重量部の割合からなる混合粉末
をカサ密度1.0以下の範囲に成形し、それを酵素
が10-3atm以下でNH3及び/又はH2を含む窒素
性雰囲気下で加熱窒化するに際し、1150℃から
1450℃の温度範囲において、昇温速度を10℃/
Hr以下とし且つPN2分圧を0.8atm以下に保持す
ることを特徴とするα−窒化ケイ素の製法であ
る。 以下、さらに詳しくは本発明について説明す
る。 本発明で使用する金属ケイ素粉末の粒度は88μ
m下である。このように、比較的粒度の大きな金
属ケイ素を用いることができる理由は、後述のよ
うに、金属ケイ素と窒素源との反応の全てが固・
気反応ではなく、表面の若干の固・気反応後は
気・気反応で窒化が進むことに大きく関与してい
る。すなわち、本発明では、たとえ88μm程度の
金属ケイ素であつても表面の1部が、固・気反応
により窒化が起きれば、金属ケイ素とα−窒化ケ
イ素の密度差により金属ケイ素の破壊現象が生じ
微細な金属ケイ素となるからである。しかし、
88μmを越えると、同様な現象が生じるが、表面
の固・気反応の生じる温度が高くなり、通常の窒
化条件ではfree−Siが残り易くなり好ましくはな
い。下限値については特に制限はない。つまり、
平均粒子径の小さな金属ケイ素粉末を用いれば用
いる程、後するSiO(G)が生成しやすくなり気・気
反応が促進されるので目的とする易粉砕性のα−
窒化ケイ素を製造しやすくなる。 窒化ケイ素の割合は金属ケイ素粉末100重量部
に対し10〜20重量部が好ましい。10重量部未満で
あると、微粉末の金属ケイ素粉末を使用している
こともあつて窒化初期の急激反応を押えることが
できず、強度発現に有効であるα−窒化ケイ素を
90%以上を生成させることができない。一方、20
重量部を越えると急激な反応の抑制にはよい方向
であるが経済的でなくなる。窒素ケイ素粉末の多
形の良否についてははつきりわからないが、若
干、後述する気・気反応の種的要素も含んでいる
ので、α分率90%以上の窒化ケイ素粉末が好まし
い。また、その粒度については、種的要素及び後
述のカサ密度の調整の点から小さい方が好まし
い。より好ましくは本発明により製造された比較
面積25m2/g以上のα−窒化ケイ素粉末を用いる
ことである。 次に、二酸化ケイ素の割合は金属ケイ素粉末と
窒化ケイ素粉末の合計100重量部に対し1〜5重
量部である。二酸化ケイ素を添加する理由は後述
する気・気反応を促進するためである。すなわ
ち、金属ケイ素粒子の大きい窒素初期においては
(1)式の反応が起こり難いので、SiO(S)+H2(G)=
SiO(G)+H2(G)の反応を起こさせ、気・気反応を促
進させるためである。二酸化ケイ素の添加量が1
重量部であると易粉砕性のα−窒化ケイ素を製造
することができず、また、5重量部を越えると、
時によりSi2ON2又は酵素が多大にとり込まれる
恐れがある。二酸化ケイ素の粒度についてはアエ
ロジエルのような比表面積の大きいものの方が効
果は大となる傾向にある。 次いで、上記金属ケイ素粉末、窒素、窒化ケイ
素粉末及び二酸化ケイ素粉末の混合物をカサ率度
1.0以下に成形する、カサ密度は、均一な窒化反
応、より詳しくは、後述する気・気反応の晶洞に
値するものであり非常に重要である。1.0を越え
るカサ密度では、窒化前に金属ケイ素粉末同士の
焼結が進み気・気反応が生じなくなるとともに自
形晶の成形すらできなくなる。その結果、25m2/
g以上の超微粉末α−窒化ケイ素粉末は到底得る
ことはできない。成形容器の形状については特に
制限はない。何故なら、本発明の反応は気・気反
応であり、従来考えられていた固・気反応(猪股
他、窒業協会誌、83、〔5〕、1975、PP、244〜
248)すなわち窒素の拡散ではないからである。 次に、この成形形を酸素が10-3atm以下でNH3
及び/又はH2を含む窒素雰囲気炉に装入する。
雰囲気中に酸素を含ませる理由は、ミクロ的結晶
場すなわち晶洞にSiOの蒸気を発生・濃縮させる
必要があるからであり、その上限値を10-3atmに
限定した理由は10-3atmを越えるとSi自身を酸化
が生じ生成したα−窒化ケイ素粉末中に含まれる
酸素の量が多くなり、焼結体にした場合、高温強
度の劣化が認められるからである。一方、酸素の
下限値についは、式(1)、(2)に見られるように、ミ
クロ的結晶場内で酸素が循環されるので問題ない
と考えているが、装置設計も考慮するならば
10-4atm程度である。 雰囲気中にNH3及び/又はH2を含ませる理由
についても酸素と同様に、下記を示す反応が生じ
ていると判断したからである。実際、N2雰囲気
下で窒化した場合、自形晶の数が極端に少なくな
り、下記の気・気反応の促進にはNH3は不可欠
と考えたからである。しかし、この反は熱力学的
には1200℃程度から生じるものであるから、実際
にはH2を含めばNH3と同様な効果は予想され、
事実、H2雰囲気でも同様な効果を認めた。 Si(S)+1/2O2(G)=SiO(G) (1) 3SiO(G)+4NH3(G) =Si3N4(S)+3/2O2(G)+6H2(G)(2) この反応機構のポイントであるPsio分圧につい
て熱力学的に考案した図の一例を第3図に示す。
これからも明らかなように、Siを含む各種気相化
学種の中において、Po2が極めて高い場合と逆に
極めて低い場合を除いて、SiO(G)の平衝分圧は最
も高く、他の気相種(Si(G)、Si2(G)、Si3(G)、SiO2
(G))の分圧は無視し得る程度であるのでPO2を本
発明内に制御されれば上記反応は十分起り得るも
のである。 次に、加熱窒化に際し、1150℃から1450℃の温
度範囲においては、昇温速度10℃/Hr以下且つ
PN2分圧を0.8atm以下にして行う。この温度範
囲において、昇温速度が10℃/Hr以下であつて
もPN2分圧が0.8atmを越えたり、あるいはPN2分
圧が適切であつても昇温速度が10℃/Hrを越え
たりすると、比表面積を25m2/g以上の易粉砕性
α−窒化ケイ素を製造することはできない。その
理由は、本発明では、原料金属ケイ素粉末に非常
に細いものを用いているのでα分率の向上及び上
記反応に伴う反応熱を制御することが非常に難か
しくなるからである。双方の下限値については特
に制限はないが、経済的な理由により、昇温速度
のそれは2.5℃/HrでPN2は0.25atmである。 以上のように、本発明では、金属ケイ素粉末と
窒素との反応は固・気反応よりかむしろO2を介
したN2−NH3又はN2−H2系の気・気反応に律速
されていることを知り、更にはその反応により生
じる自形晶は金属ケイ素粉末の大きさに大きく依
存していることを見い出したことにもとづいてい
る。 本発明によつて得られた易粉砕性α−窒化ケイ
素は、径が0.5μm以下という細いウイスカー又は
針状晶を含んでなるものであり、金属シイコン粉
末の直接窒化法によつて得られた窒化ケイ素とし
ては新規であるい。その具体例を第1図に示す。
このようなウイスカー又は針状晶を有する窒化ケ
イ素は粉砕性が極めて大きいので本発明が目的と
する比表面積25m2/g以上の窒化ケイ素粉末を容
易に製造することができる。 ここで、本発明によつて得られた易粉砕性α−
窒化ケイ素についてさらに詳しく説明すると、そ
の定義としては、単位質量当りの表面積の多い結
晶形態からなつているα−窒化ケイ素の集合体で
あり、例えば第2図のような他形でなく、第1図
に示すような径を細いウイスカー又は針状晶を含
む集合体である。定量的には、通常の粗砕機と中
砕機を用いて粗砕・中砕物に粉砕したとき、その
粉砕物持に粒子径0.2mm下の粉砕物の比表面積が
10m2/g以上となるような窒化ケイ素である。こ
れは、従来の窒化ケイ素の粗砕・中砕物の比表面
積で2〜3m2/g程度に比べて著しく粉砕性であ
る。なお、窒化ケイ粗の粉砕性を評価するための
上記粉砕機としては、例えば化学工学便覧昭和53
年10月25日丸善株式会社のpp.1279〜1283に記載
のものが使用される。すなわち、ジヨークラツシ
ヤー、ジヤイレトリークラツシヤー等の粗枠機、
ロールクラツシヤー、ローラーミル、エツジラン
ナー等の中砕機である。 窒化ケイ素のα分率としては90%以上が好まし
い。その理由は、焼結時に添加した焼結助剤に溶
解するα相が多くなり、アスペクト比の高いβ−
柱状晶の発達したβ−Si3N4が多くなり強度発現
が向上するからである。 以上のようにして得らてた小さな自形晶を有す
る本発明のα−窒化ケイ素は、常法により、例え
ば、粗砕・中砕後、ボールミル、振動ミル、ジエ
ツトミル、アトライダーミル、パールミル等で湿
式・乾式又は多段粉砕し、超微粉末α−窒化ケイ
素粉末とする。粉末度としては、比表面積25m2/
g以上が好ましくそれ未満であると、通常の量の
焼結助剤を添加しなくては高密度化が図れなくな
るか高温焼結が必要となる。 以上詳しく説明したように、本発明は金属ケイ
素粉末の粒度及び窒化供試体のカサ密度に留意し
ながら、窒化においては、SiO2の還元効果を含
めN2−H2−O2又はN2−NH3−O2系でPo2、Psio
分圧を制御し、小さな自形晶を有する易粉砕性α
−窒化ケイ素を合成し、次いで、常法により、粉
砕して超微粉末α−窒化ケイ素粉末を経済的に得
るものある。 〔実施例〕 以下、実施例と比較例をあげてさらに具体的に
本発明を説明する。 実施例1〜13、比較例1〜6 99.98重量%の金属ケイ素粉末100重量部にα分
率90%で比表面積20m2/gの窒化ケイ素粉末を第
1表に示す割合で添加し、さらに金属ケイ素粉末
と窒化ケイ素粉末の合計100重量部に比表面積200
m2/gの二酸化ケイ素粉末を第1表に示す割合で
配合した。この混合粉末を用い、窒化供試体のカ
サ密度、窒化条件を第1表に示す条件として加熱
窒化し、窒化ケイ素を製造した。得られた窒化ケ
イ素とSEM観察したところ、実施例1〜13のも
のは全てウイスカー又は針状晶を含んでいたが、
比較例1〜6にはそれが認められなかつた。その
一例として、実施例1及び比較例3のSEM写真
をそれぞれ第1図及び第2図に示す。 得られた窒化ケイ素を粗砕・中砕機(ジヨーク
ラツシヤー及びトツプラグインダー)により0.2
mm下に粉砕した。その0.2mm下の粉砕物について
比表面積の測定を行い、第2表に示した。次い
で、1ボールミルに0.2mm下の粉砕品50g、
10φSi3N4ボール0.5、1,1,1−トリクロル
エタン100gを入れ、第2表に示す粉砕時間で粉
砕し、濾過、乾燥後、1時間の解砕を行い、焼結
原料用窒化ケイ素粉末を製造した。得られた窒化
ケイ素粉末について、α分率、比表面積の測定を
行い、第2表に示した。 次に、この窒化ケイ素粉末に内割で平均粒子径
1.3μmのY2O3と平均1.4μmのAl2O3をそれぞれ5
重量%と2重量%を添加し、更に、1,1,1−
トリクロロエタンを加えて4時間ボールミルで湿
式混合し、乾燥後、100Kg/cm2の成形圧で6×10
×60mm形状に金型成形した後、2700Kg/cm2の成形
圧でCIP整形した。 これらの成形体をカーボンルツボにセツトし、
N2ガス雰囲気中、第2表に示す条件で焼成して
焼結体を得た。得られた焼結体は研削後、相対密
度と常温3点曲げ強度を測定した。それらの結果
を第2表に示す。 なお、第1表及び第2表に示した測定値は次の
方法によつた。 (1) α分率(%): 理学電気(株)のガイガーフラツクスRAD−B
のX回解析による。 (2) 比表面積(m2/g): 湯浅アイオニクス社カンターソブQS−16によ
る。 (3) 相対密度(%): アルキメデス法による。 (4) 常温3点曲げ強度(MPa): 島津製作所製オートグラフAG−2000A型によ
る。
【表】
【表】
【表】
本発明によれば、金属ケイ素の直接窒化法によ
り易粉砕性の窒化ケイ素を製造することができる
ので安価であり、しかも低温焼結により高緻密化
した高強度の窒化ケイ素焼結体を製造することが
できる。
り易粉砕性の窒化ケイ素を製造することができる
ので安価であり、しかも低温焼結により高緻密化
した高強度の窒化ケイ素焼結体を製造することが
できる。
第1図及び第2図は、実施例1及び比較例3で
得られた窒化ケイ素の結晶構造を示す倍率3000倍
のSEM写真である。第3図は、PO2をパラメー
タとしたSi−O−N系における気相種の平衡分圧
図(1600〓)の一例を示したものであり、用いた
化学反応式は以下のとおりである。 (1) 1/3Si3N4(S)=Si(G)+2/3N2(G) (2) 2/3Si3N4(S)=Si2(G)+4/3N2(G) (3) Si3N4(S)=Si3(G)+2N2(G) (4) SiO2(S)=Si(G)+O2(G) (5) SiO2(S)=Si2(G)+2O2(G) (6) 3SiO2(S)=Si3(G)+3O2(G) (7) SiO2(S)=SiO(G)+1/2O2(G) (8) SiO2(S)=SiO2(G) (9) 1/3Si3N4(S)+1/2O2(G)=SiO(G)+2/3N2(G) (10) 1/3Si3N4(S)+O2(G)=SiO2(G)+2/3N2(G)
得られた窒化ケイ素の結晶構造を示す倍率3000倍
のSEM写真である。第3図は、PO2をパラメー
タとしたSi−O−N系における気相種の平衡分圧
図(1600〓)の一例を示したものであり、用いた
化学反応式は以下のとおりである。 (1) 1/3Si3N4(S)=Si(G)+2/3N2(G) (2) 2/3Si3N4(S)=Si2(G)+4/3N2(G) (3) Si3N4(S)=Si3(G)+2N2(G) (4) SiO2(S)=Si(G)+O2(G) (5) SiO2(S)=Si2(G)+2O2(G) (6) 3SiO2(S)=Si3(G)+3O2(G) (7) SiO2(S)=SiO(G)+1/2O2(G) (8) SiO2(S)=SiO2(G) (9) 1/3Si3N4(S)+1/2O2(G)=SiO(G)+2/3N2(G) (10) 1/3Si3N4(S)+O2(G)=SiO2(G)+2/3N2(G)
Claims (1)
- 1 88μm下の金属シリコン粉末と窒化ケイ素粉
末の合計100重量部に対し二酸化ケイ素粉末1〜
5重量部の割合からなる混合粉末をカサ密度1.0
以下の範囲に成形し、それを酸素が10-3atm以下
でNH3及び/又はH2を含む窒化性雰囲気下で加
熱窒化するに際し、1150℃から1450℃の温度範囲
において、昇温速度を10℃/Hr以下とし且つ
PN2分圧を0.8atm以下に保持することを特徴と
するα−窒化ケイ素の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63198987A JPH0251406A (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | α−窒化ケイ素の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63198987A JPH0251406A (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | α−窒化ケイ素の製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0251406A JPH0251406A (ja) | 1990-02-21 |
| JPH0555443B2 true JPH0555443B2 (ja) | 1993-08-17 |
Family
ID=16400224
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63198987A Granted JPH0251406A (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | α−窒化ケイ素の製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0251406A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1117408A (ja) * | 1997-06-26 | 1999-01-22 | Nec Corp | 表面実装型アイソレータ |
-
1988
- 1988-08-11 JP JP63198987A patent/JPH0251406A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0251406A (ja) | 1990-02-21 |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |