JPH0611753B2 - ビタミンaの製法 - Google Patents

ビタミンaの製法

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JPH0611753B2
JPH0611753B2 JP16819188A JP16819188A JPH0611753B2 JP H0611753 B2 JPH0611753 B2 JP H0611753B2 JP 16819188 A JP16819188 A JP 16819188A JP 16819188 A JP16819188 A JP 16819188A JP H0611753 B2 JPH0611753 B2 JP H0611753B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はビタミンAの製造方法に関する。ビタミンA及
びそのアセテート、パルミテートに代表されるカルボン
酸エステルは医薬、飼料添加剤などとして多量に使用さ
れている。
〔従来の技術〕
従来、ビタミンAを製造する方法として特開昭62-87561
号公報に記載のごとくハロスルホンを炭化水素系溶媒
中、塩基で処理してビタミンAを製造する方法が知られ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来の方法にしたがえば、反応原料であるハロスル
ホンをカリウムアルコキシドで処理した場合に比較的良
好な収率でビタミンAを得ることができるが、カリウム
アルコキシドは入手の容易さ、価格面などの点で問題が
あり、またこの方法は反応成積で必ずしも満足できるも
のではなく、なお改善の余地がある。
しかして、本発明の目的は工業的に汎用でしかも安価な
塩基を使用して、ビタミンAを好成績で製造する方法を
提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、上記の目的は、一般式(1) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
し、Xはハロゲン原子を表わす) で示されるハロスルホンおよび/または一般式(2) (式中、Rは前記定義のとおりである) で示されるビニルスルホンを炭化水素系溶媒中、一般式
(3) (式中、R,R,RおよびRは同一または異な
りそれぞれアルキル基もしくはアラルキル基であり、X
はハロゲン原子、低級アルコキシ基、アシルオキシ基、
硫酸水素基又は水酸基を表わす) で示される第4級アンモニウム塩又はクラウンエーテル
の存在下水酸化カリウムで処理することにより達成され
る。
上記の一般式におけるR,X,R,R,R
およびXを詳しく説明する。Rは置換されていて
もよいフェニル基を表わし、ここで置換基としてはメチ
ル、エチル、i−プロピル、n−プロピル、i−ブチ
ル、n−ブチルなどの低級アルキル基;塩素、臭素、ヨ
ウ素などのハロゲン原子;及びメトキシ、エトキシ、i
−プロポキシ、n−プロポキシ、i−ブトキシ、n−ブ
トキシなどの低級アルコキシ基が例示される。また、置
換基は、オルト位、メタ位又はパラ位のいずれの位置に
あってもよく、1個又は2個以上の複数個であってもよ
い。Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲ
ン原子を表わす。
,R,RおよびRはアルキル基又はアラルキ
ル基を表わす。ここで、アルキル基としては直鎖状もし
くは分岐状の炭素数1〜20のものが好適であり、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n
−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オ
クチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシ
ル基、オクタデシル基、ノナデシル基などが例示され
る。またアラルキル基としてはベンジル基、1−フェニ
ルエチル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロ
ピル基などが例示される。Xはハロゲン原子、低級アル
コキシ基、アシルオキシ基、硫酸水素基(HSO4-)又は水
素基を表わし、ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ
素などが例示され、低級アルコキシ基としてはメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−
ブトキシ基などが例示され、アシルオキシ基としてはホ
ルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基
等の低級アルキルカルボニルオキシ基およびベンゾイル
オキシ基等のアリールカルボニルオキシ基などが例示さ
れる。
一般式(3)で示される第4級アンモニウム塩の具体例と
しては塩素化テトラエチルアンモニウム、臭素化テトラ
エチルアンモニウム、ヨウ素化テトラエチルアンモニウ
ム、塩素化テトラ−n−ブチルアンモニウム、臭素化テ
トラ−n−ブチルアンモニウム、硫酸水素化テトラ−n
−ブチルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウ
ムメトキシド、塩素化ベンジルトリメチルアンモニウ
ム、塩素化ステアリルトリメチルアンモニウムなどが挙
げられる。第4級アンモニウム塩の使用量は一般式(1)
で示されるハロスルホンおよびまたは一般式(2)で示さ
れるビニルスルホンに対して0.1〜100mol%、好
ましくは1〜5mol%の量である。
またクラウンエーテルとしてはその環を形成する結合部
分に酸素原子、窒素原子および硫黄原子などの金属イオ
ンに対して配位能のある原子を合計で4個以上含有する
環状のポリエーテルであり、例えば12−クラウン−
4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベン
ゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6などがあげられる。クラウンエーテルの使用
量は一般式(1)で示されるハロスルホンおよび/または
一般式(2)で示されるビニルスルホンに対して0.1〜
100mol%、好ましくは1〜10mol%の量である。
本発明に従う一般式(1)で示されるハロスルホンおよび
/または一般式(2)で示されるビニルスルホンをビタミ
ンAに誘導する反応は望ましくは不活性ガス雰囲気下炭
化水素系溶媒中で行なうことが必要であり、かかる溶媒
の例としてはトルエン、ベンゼン、ヘキサン、シクロヘ
キサンなどが挙げられる。溶媒の使用量は、反応原料で
あるハロスルホンおよび/または、ビニルスルホンの濃
度が約0.05〜2モル/となる程度の量であること
が好ましい。
本反応は−10℃から100℃の温度範囲内で行なうこ
とができるが、0〜4℃の温度範囲が特に好ましい。
本反応で使用する水酸化カリウムの使用量はハロスルホ
ン及び/またはビニルスルホンに対して好ましくは1〜
20モル倍量であり、さらに好ましくは、5〜7モル倍
量である。反応終了後、反応混合物から必要に応じて沈
殿物を濾別したのち、該反応混合物に水、食塩水溶液な
どを加え、有機層を分離する。得られた有機層を再結
晶、カラムクロマトグラフィーなどの精製手段に付する
ことによりビタミンAを得ることができる。
このようにして得られたビタミンAは、通常の方法によ
りアシル化することによりビタミンAのカルボン酸エス
テルに誘導することができる。ビタミンAのカルボン酸
エステルとしては、例えばビタミンAアセテート、ビタ
ミンAパルミテートなどが挙げられる。このアシル化反
応は上記のビタミンAの生成反応によって得られた反応
混合物から分離されたビタミンAと含有する有機層又は
該有機層から分離精製されたビタミンAに好適には有機
溶媒中で第3級アミン又はアルカリ金属炭酸塩の存在下
にアシル化剤を作用させることにより行なわれる。アシ
ル化剤としては、例えば、無水酢酸、塩化アセチル、塩
化パルミトイルなどが使用される。アシル化剤の使用量
はビタミンAに対して約1〜10当量が好ましい。有機
溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどの炭化
水素類;塩化メチレン、1,2−ジクロルエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテルなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル類などが使用され、これらの有機溶媒は
ビタミンAの濃度が0.1〜5モル/となる程度の量
を使用することが好ましい。第3級アミンとしては、例
えば、トリエチルアミン、ピリジンなどが使用される。
これらの第3級アミンはビタミンAに対して約1〜10
当量用いることが好ましいが、さらに過剰量を用いるこ
とによって該第3級アミンに有機溶媒としての役割を兼
ねさせることもできる。アルカリ金属炭酸塩を用いる場
合は、たとえば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
リチウムなどが使用され、その使用量はアシル化剤に対
して0.1〜5当量が好ましい。
反応は約−10℃〜50℃の温度範囲で行なうのが好適
である。反応終了後、反応混合物から必要に応じて沈殿
物を濾別したのち、該反応混合物に希硫酸、水、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液など
を加え、有機層を分離する。得られた有機層を再結晶、
カラムクロマトグラフィーなどの精製手段に付すること
によりビタミンAのカルボン酸エステルを得ることがで
きる。
本発明において原料となるハロスルホンおよび/または
ビニルスルホンは、特開昭62-87559号公報に記載の方法
にしたがって製造される。すなわち、一般式(5) (式中、Rは前記定義のとおりである) で示される化合物と一般式(6) (式中、Rは低級アシル基を表わす) で示される化合物とをグリニヤ試薬、アルキルリチウム
などのアニオン化剤の存在下で反応させることにより製
造される一般式(7) (式中、RおよびRは前記定義のとおりである) で示されるヒドロキシスルホンに塩化チオニル等のハロ
ゲン化剤を作用させて一般式(8) (式中、R,Rは前記定義のとおりであり、X
ハロゲン原子を表わす) で示される化合物とし、これを水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどの金属水酸化物で処理して一般式(1)で
示されるハロスルホンおよび一般式(2)で示されるビニ
ルスルホンをそれぞれ選択的に製造することもできる
し、これらを混合物として製造することもできる。本発
明によればこれらのハロスルホンおよびビニルスルホン
からそれぞれ良好な収率でビタミンAへ導びくことがで
きるし、またこれら化合物を混合物として用いてもよい
収率でビタミンAへと導くことができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれ
らの実施例により限定されるものではない。
実施例1 窒素置換した200mlフラスコに6−クロロ−1−ヒド
ロキシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメ
チル−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニル
スルホニル−2,7−ノナジエン9.29g(20mmo
l)にトルエン40mlを入れ、しばらく撹拌したのち粉
末状の水酸化カリウム(95%純度)5.89g(10
0mmol)と塩素化テトラエチルアンモニウム66.3mg
(0.4mmol)を加え、10℃で12時間撹拌した。反
応液に5%食塩水50mlを加え分液した。この有機層に
無水酢酸10ml(105.4mmol)及び炭酸ナトリウム
0.9gを加え、40℃で3時間撹拌した。10%の水
酸化ナトリウム水溶液100mlを反応液に加えた後、有
機層を分離し、さらにこの有機層を5%食塩水100ml
で2回洗浄し、溶媒を留去することにより赤色の油状物
12.8gを得た。この油状物を高速液体クロマトグラ
フィーを用いて定量したところビタミンAアセテートの
収率は80.9%であり、またビタミンAアセテート中
の全トランス体比率は94.5%であった。
実施例2 窒素置換した200mlフラスコに1−ヒドロキシ−3,
7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シ
クロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスルホニル−
2,6,8−ノナトリエン8.56g(20mmol)にト
ルエン40mlを入れ、しばらく撹拌したのち粉末状の水
酸化カリウム(95%純度)5.89g(100mmol)
と塩素化テトラエチルアンモニウム66.3mg(0.4
mmol)を加え10℃で12時間撹拌した。反応液に5%
食塩水50mlを加え分液した。この有機層に無水酢酸1
0ml(105.4mmol)及び炭酸ナトリウム0.9gを
加え、40℃で3時間撹拌した。10%の水酸化ナトリ
ウム水溶液100mlを反応液に加えた後、有機層を分離
し、さらにこの有機層を5%食塩水100mlで2回洗浄
し、溶媒を留去することにより赤色の油状物12.6g
を得た。この油状物を高速液体クロマトグラフィーを用
いて定量したところビタミンAアセテートの収率は7
8.9%であり、またビタミンAアセテート中の全トラ
ンス体比率は、94.3%であった。
実施例3 窒素置換した200mlフラスコに6−クロロ−ヒドロキ
シ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル
−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスル
ホニル−2,7−ノナジエン2.6g(5.6mmol)と
1−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6
−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−
フェニルスルホニル−2,6,8−ノナトルエン6.1
6g(14.4mmol)の混合物にトルエン40mlを入
れ、しばらく撹拌したのち粉末状の水酸化カリウム(9
5%純度)5.89g(100mmol)と塩素化テトラエ
チルアンモニウム66.3mg(0.4mmol)を加え、1
0℃で12時間撹拌した。反応液に5%食塩水50mlを
加え分液した。この有機層に無水酢酸10ml(105.
4mmol)及び炭酸ナトリウム0.9gを加え、40℃で
3時間撹拌した。10%の水酸化ナトリウム水溶液10
0mlを反応液に加えた後、有機層を分離し、さらにこの
有機層を5%食塩水100mlで2回洗浄し、溶媒を留去
することにより赤色の油状物12.3gを得た。この油
状物を高速液体クロマトグラフィーを用いて定量したと
ころビタミンAアセテートの収率は77.9%であり、
またビタミンAアセテート中の全トランス体比率は9
4.5%であった。
実施例4 窒素置換した200mlフラスコに6−クロロ−ヒドロキ
シ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル
−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−フェニルスル
ホニル−2,7−ノナジエン2.6g(5.6mmol)と
1−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−9−(2,6,6
−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−9−
フェニルスルホニル−2,6,8−ノナトリエン6.1
6g(14.4mmol)の混合物にトルエン40mlを入れ
しばらく撹拌したのち、粉末状の水酸化カリウム(95
%純度)5.89g(100mmol)と12−クラウン−
471mg(0.4mmol)を加え、10℃で12時間撹拌
した。反応液に5%食塩水50mlを加え分液した。この
有機層に無水酢酸10ml(105.4mmol)及び炭酸ナ
トリウム0.9gを加え、40℃で3時間撹拌した。1
0%の水酸化ナトリウム水溶液100mlを反応液に加え
た後、有機層を分離し、さらにこの有機層を5%食塩水
100mlで2回洗浄し、溶媒を留去することにより、赤
色の油状物13.1gを得た。この油状物を高速液体ク
ロマトグラフィーを用いて定量したところビタミンAア
セテートの収率は78.2%であり、またビタミンAア
セテート中の全トランス体比率は93.8%であった。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば上記の実施例から明らかなとおり
安価にかつ容易に入手できる工業原料から好収率でかつ
容易にビタミンA、さらにはそのアセテートを製造する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、Rは置換されていてもよいフェニル基を表わ
    し、Xはハロゲン原子を表わす) で示されるハロスルホンおよび/または一般式(2) (式中、Rは前記定義のとおりである) で示されるビニルスルホンを炭化水素系溶媒中、一般式
    (3) (式中、R,R,RおよびRは同一または異な
    りそれぞれアルキル基もしくはアラルキル基であり、X
    はハロゲン原子、低級アルコキシ基、アシルオキシ基、
    硫酸水素基又は水酸基を表わす) で示される第4級アンモニウム塩又はクラウンエーテル
    の存在下水酸化カリウムで処理することを特徴とするビ
    タミンAの製法。
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