JPH062570B2 - 抗菌剤 - Google Patents

抗菌剤

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JPH062570B2
JPH062570B2 JP60185635A JP18563585A JPH062570B2 JP H062570 B2 JPH062570 B2 JP H062570B2 JP 60185635 A JP60185635 A JP 60185635A JP 18563585 A JP18563585 A JP 18563585A JP H062570 B2 JPH062570 B2 JP H062570B2
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聰 安藤
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は種々の細菌およびカビ類に対して殺菌効果を有
する新規な無定形アルミノ珪酸塩(以下時にはAMAS
という)を含む抗菌剤に関する。
銀および銅が殺菌作用を有することは公知であり、例え
ば銀は硝酸銀等の水溶液の形態(Ag+)で消毒剤として広
く利用されてきた。しかしながらかゝる溶液状では取扱
いも不便であり、従って用途の点でも限定される欠点が
ある。さらに銀やそれの化合物を活性炭、アルミナ、シ
リカゲル等の吸着物質に吸着させて殺菌目的に利用する
ことも知られている。上記のような吸着物質に対して単
に抗菌性金属やそれの化合物を物理吸着させるのみで
は、活性化状態での殺菌や抗菌効果の持続性、必要とす
る量の抗菌剤の安定保持、イオン化能力等の点で充分と
は云い難い。そこで本発明者等は従来の無機系抗菌剤の
欠点を改良する目的で鋭意研究の結果、抗菌性金属をイ
オン状態で比表面積が少くとも5m2/g以上の特定の多
孔質の無定形珪酸塩に固定して安定化させれば、これを
用いてより経済的な抗菌金属イオンの保持量で、励起状
態での抗菌や殺菌が理想的に行われ、抗菌効果の持続
性、抗菌物質の安定性、安定性ならびに耐熱性等の点で
も多くの利点があるために有効で広範な利用が期待され
ることを見出し、本発明に到達した。
本発明は式 (式中Mは銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、ビスマス、カ
ドミウム、またはクロムであり、 nはMの原子価であり; xは0.6〜1.8であり、そして yは1.3〜15、好ましくは1.3〜7、さらに好ましくは
1.3〜3.6である) で表わされた抗菌および/または殺菌殺用を有する無定
形アルミノ珪酸塩を含む抗菌剤に関する。
本発明は又式 (式中Mは銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、ビスマス、カ
ドミウム、またはクロムであり、 nはMの原子価であり; xは0.6〜1.8であり、そして yは1.3〜15、好ましくは1.3〜7、さらに好ましくは
1.3〜3.6である) で表わされた無定形アルミノ珪酸塩と式 (式中Mはイオン交換性を有するナトリウム、カリウ
ム、リチウム、鉄(II)、マグネシウム(II)、カルシウ
ム、コバルト(II)、ニッケル(II)ような1価あるいは2
価の金属(銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、ビスマス、カ
ドミウムおよびクロムを除く)又はアンモニウムイオン
であり、 nはMの原子価であり、 xは0.6〜1.8であり、そして yは1.3〜15、好ましくは1.3〜7、さらに好ましくは
1.3〜3.6である) で表わされた無定形アルミノ珪酸塩とからなる抗菌およ
び/または殺菌作用を有する組成物を含む抗菌剤に関す
る。
本発明の無定形アルミノ珪酸塩の製造に際しては、まず
は以下のようにxNa2O・Al2O3・ySiO2が製造される。
アルカリ度が1.2−3.5Nの範囲にあるアルカリ液(溶液
−C)を攪拌下に保持し、これに対して遊離アルカリを
含有するアルミン酸ナトリウム液(溶液−A)および遊
離アルカリを含有する珪酸ナトリウム液またはコロイダ
ルシリカ液(溶液−B)の所定量をそれぞれ個別的に添
加して難溶性の微細粒子よりなる無定形アルミ)珪酸塩
(主成分:Na2O−Al2O3−SiO2)を含むスラリー液を生
成させ、次いでそれの熟成を実施して無定形のアルミノ
珪酸塩を製造する方法において、前記溶液−Aおよび溶
液−Bの溶液−Cへの添加は、得られる混合物中のSi/A
lの比が添加中および添加後0.7〜7.6の範囲内になるよ
うに行なわれ、そしてその混合は55℃以下で実施さ
れ、そして前記のスラリー形成ならびに熟成時の何れの
水溶液相のアルカリ度も予め調製された溶液−Cのアル
カリ度の±0.30Nになるように溶液−Aおよび溶液−B
を調整し、全工程を通じてアルカリ度の変動を抑えるこ
とによって式 xN2O・Al2O3・ySiO2 (式中xおよびyは前述のとおりである)で表わされた
アルミノ珪酸塩が製造される。
他のイオン交換性金属を持った化合物は上記ナトリウム
置換化合物のイオン交換によって誘導さきる。
通常のAMASの合成に際して、比表面積(SSA)が
少くとも5m2/g以上の多孔性粒子より構成され、それ
の平均粒子径(Dav)を6μm以下に調製することは極め
て容易である。前述のMはイオン交換の特性を有してお
り、これと後述の抗菌または殺菌性の金属イオンの1種
または2種以上の必要量をイオン交換させることにより
SSA5m2/gAMASの母体即ち固相に安定保持させ
れば、本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有する活性なA
MAS組成物が得られる。
本発明で抗菌性金属イオンを保持する母体として使用さ
れるAMASは水に難溶であり、且つ耐熱性も高く高温
でも構造的に安定である。これは、既述の如く、 を主成分とするものであり、組成式中のMはイオン交換
性を有する例えばNa,K,NH4等の1価陽イオンやMg,C
a,Fe等の2価陽イオンを表わしている。勿論上記のA
MAS中に1価または2価金属の単独または両者の共存
は何等差支えない。さらに3価以上の多価イオンの少量
成分としてのAMASへの存在は差支えない。AMAS
の交換容量はそれの組成により支配される。モル比SiO2
/Al2O3の増大に伴ない、即ちyの増大につれてAMA
Sのイオン交換容量は次第に減少し、一方M2/nOの係
数xに比例して、それは増大する傾向にある。例えばxN
a2O・Al2O3・ySiO2の組成を有するAMAS(この場合
交換イオンはNa+)の交換容量はx=1(一定)と仮定
時にy=2および3の場合はそれぞれ7.04および5.81me
q/gである。さらにy=7および10の場合はそれぞれ
3.42および1.48meq/gとなる。y=30の場合は交換容
量は1.01meq/gであり、またy=50の場合は、それは
0.63meq/gに過ぎない。かゝる交換容量の点より見て、
抗菌性金属イオンをAMASへ有効量保持させるために
も、yは30以下で望ましく、もっとも好ましいyの上
限値は7である。本発明で素材として使用されるAMA
S(xM2/nO・Al2O3・ySiO2)は合成上xが0.6〜1.8範囲のも
のが得られ、また係数yは1.3以上のものが通常得られ
る。yが30以上のAMASを素材として使用して本発
明の抗菌性組成物を調製することも勿論可能であるが、
上記の理由にもとづいて本発明に於けるyの範囲は1.3
〜15、好ましくは1.3〜7である。従って、本発明に
おいてはは、好ましい抗菌ならびに殺菌作用を有するA
MAS組成物として、金属酸化物−アルミナ−二酸化珪
素を主成分とし、これの一般式がxM2/nO・Al2O3・ySiO2
表わされ、前記Mはイオン交換性を有し、さらにアルミ
ナを基準にして金属酸化物の係数xは0.6〜1.8また二酸
化珪素の係数yは1.3〜7の範囲内にあるAMASがあ
げられる。本発明はさらに、該AMASを構成するMの
一部または全部が殺菌作用を有する金属イオンで置換さ
れてなることを特徴とする抗菌ならびに殺菌作用を有す
るAMAS組成物を含む抗菌剤を提供するものである。
上記の組成物中に3価以上の多価陽イオンが少量成分と
して共存していても何等支障はない。
本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有するAMAS組成物
の調製に使用される抗菌作用を有する金属(以下Bと称
する)としては、銀、銅(1価または2価)、亜鉛、水
銀(1価または2価)、錫(1価または4価)、鉛(2
価)、ビスマス;(2価)、カドミウム(2価)、クロ
ム(2価または3価)の群より選ばれた何れか1種また
は2種以上の金属が挙げられる。上記の特定された単独
または複数以上の抗菌Bイオンを含有する塩類溶液と前
述の特定されたAMAS中の(固相中の金属)とのイ
オン交換を常温または高温で適当な条件下に実施すれば の反応により、抗菌性金属イオンは固相中()に保持
されて本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有するAMAS
組成物が得られる。抗菌能をAMASに付与するための
イオン交換はバッチ法やカーカム法の何れの方法も好適
である。
上述の方法により得られる本発明の抗菌性のAMAS組
成物は各種の細菌やカビに対する抵抗性が極めて大であ
り、優れた殺菌力を発揮することが後述の試験により確
認された。即ち本品を用いてStaphylococcus aureus,E
scherichia Coli,Pseudomonas aeruginosa,Candida a
lbicans,Trichophyton mentagrophytes等の細菌に対す
る抗菌性の評価テストやAspergillus flavus,Aspergil
lus niger等の真菌に対する死滅率の測定を実施して、
本品が強力な抗菌能と殺菌能を有することが確認され
た。さらにAspergillus niger(ATCC9642),Penicillum
funiculosum(ATCC9644),Chaetomium globosum(ATCC620
5),Trichoderma SP(ATCC9654)およびAureobasidium Pu
llulans(ATCC9348)の5種の被験菌を用いて、これらの
胞子を接種し、ASTM-G21によるカビ抵抗性試験を実施し
た所、本発明の抗菌性AMASを含有する高分子成型体
はカビ抵抗性も非常に大きく、また、抗菌効果も長期に
亘って持続するため極めて効果的であることが判明した
(実施例−11)。
次に本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有するAMAS中
に占める抗菌金属(B)の含有量と抗菌効果の関係につ
いて述べる。先ずBとして銀を含有する本発明の抗菌な
らびに殺菌作用を有するAMAS(以下Ag-AMASと称す
る)について述べる。
1.03%の銀を含有するDav=0.2μmのAg−AMAS粉末
〔実施例−1−A;Ag=1.03%(乾燥品);SSA=2
2m2/g;出発原料のAMAS,1.10Na2O・Al2O3・2.51S
iO2・xH2O〕を用いてStapylococcus aureus,Pseudomonas
aeruginosaおよびEscherichia caliに対する抗菌性の
評価テスト(37℃で18時間培養し阻止形成帯の有無
の観察)を行ったが上記の何れの細菌に対しても極めて
効果が大であることが判明した。また前記Ag-AMASはTri
chophyton mentagrophytesについても効果が確認され
た。さらに0.22%の銀を含有するDav=0.23μmのAg-AM
AS粉末〔Ag=0.22%(乾燥品;SSA=23m2/g;出発
原料のAMAS,1.10Na2O・Al2O3・2.51SiO2・xH2O〕につ
いても前記と同一の評価試験を実施して、何れの細菌に
ついても依然として効果があることが確認された。さら
に上記のAg-AMASは完全にTrichophyton menta grophyte
sを死滅させることが判明した(第5−6表参照)。次
に上記の0.22%の銀を含有するAg-AMASの500℃(2
時間)焼成品についても前述と同様な細菌の評価試験が
行われた。その結果加熱品についても細菌に対する充分
な効果が確認された。これより見ても抗菌ならびに殺菌
作用を有する本発明のAg-AMASの耐熱性は優れており、
本品加熱品の抗菌力は依然劣化せず活性が保たれること
は明らかである。次に上記のAg−AMAS粉末の代り
に、Dav=0.2μmの銀の低含有量のAg-AMAS粉末〔Ag=
0.047%(乾燥品)〕、について真菌の死滅率の測定
(30℃で48時間後、生存固体数の測定)をAspergil
lus flavusおよびaspergillus nigerの2種について実
施したが、何れの場合も、死滅率は100%であった。
さらに上記より、より銀の低含有量のAg-AMAS粉末〔Ag
=0.02%(乾燥品)〕を用いて、Aspergillus flavusお
よびAspergillus nigerに対する死滅率の測定を実施し
てそれぞれ死滅率99%および100%を得た(第6表
参照)。さらに低含量のAg-AMASについても依然効果が
認められた。これらの結果よりも、本発明のAg-AMAS中
に占める銀含量は、通常の使用時、0.001〜1%の範
囲に調製すれば充分な殺菌作用を発揮することは明白で
ある。本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有するAMAS
の効果を最大に発揮するためには、抗菌性金属(B)の
最適含有量は対象とする細菌や真菌の種類や使用条件に
より当然異なってくる。AMAS中のは、必要に応じ
て、前述のイオン交換を利用してその濃度を高めればよ
い。例えばイオン交換を利用して、Ag-AMASを調製し
て、この中の銀含量を10%以上に保持することも容易
に可能である。(実施例−1−C参照)。
銅を含有する本発明の抗菌性組成物Cu-AMASについて説
明する。0.27%の銅を含有するDav=0.2μmのCu-AMAS
〔Cu=0.27%(乾燥品);SSA=56m2/g;出発原
料のAMAS,1.03Na2O・Al2O3・3.24SiO2・xH2O〕を用い
て真菌の死滅率をAspergilles flavusおよびAspergillu
s nigerについて実施し、前者については95%。後者
については67%の値を得た。さらに上記と同じ出発原
料を用いて合成した銅のより低含量のDav=0.24μmのC
u−AMAS粉末〔但しCu=0.064%(乾燥品);SSA
=54m2/g〕を用いて真菌の死滅率の測定を行ない、
Aspergillus flavusについては90%またAspergillus
nigerについては57%を得た。これらの抗菌試験から
もわかるように、本発明のCu-AMASは銅含量0.06%のよ
うな低濃度でも活性は失われずに真菌については依然効
果を発揮することが認められる(第7表参照)。
亜鉛を7.26%含有するDav=0.6μmのZn−AMAS〔Zn
=7.26%(乾燥品);SSA=141m2/g;出発原料
のAMAS,1.42Na2O・Al2O3・6.04SiO2・xH2O〕を用いて
Aspergillus flavusに対する死滅率を測定し39%を
得、効果があることが確認された。さらに抗菌性金属イ
オンとしてPb2+,Bi2+,Cd2+,Cr3+,Sn2+およびHg2+を含む
AMASを調製し、これらの抗菌性評価や死滅率の測定
を行った。この場合の被験菌としてはEscherichia col
i,Staphyococcus aureus,pseudomonas aeruginosa,Aspe
rgillus flavus,Aspergillus nigerおよびTrichophyton
mentagrophytesが使用され、好結果が得られた(第8
−9表参照)。
本発明に於ては、上述したように、殺菌作用を有する金
属として銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、蒼鉛(ビスマ
ス)、カドミウム、クロムの群より選ばれた何れか1種
または2種以上を複合させて、これらを本発明で特定し
たAMASに保持させれば長期活性が持続される強力な
抗菌剤が得られる。また2種以上の上記金属の複合作用
により相乗効果が発揮され各種細菌や真菌に対する抗菌
力や殺菌力はより好ましい状態で発揮される利点があ
る。
本発明の抗菌性AMAS組成物の製造に際して素材とし
て使用されるAMASは、既述の如く、無定形(非晶
質)である。ここに、それの製造例を述べる。
製造例−1(AMAS) 本例はモル比SiO2/Al2O32.5を有するAMASの製造
例に関するものである。
溶液−A:水酸化アルミニウム〔Al(OH)3・xH2O;x
0〕1.06kgに対して、49%水酸化ナトリウム溶液(比
重=1.51)1.73kgと水を加へて得られた混合物を加熱溶
解した。次に前記溶解液に対して、さらに水を加え、最
終的に全容を4.5に保った。上記溶液中に微量懸濁物
を過して透明液を調製した(溶液−A)。
溶液−B:珪酸ナトリウム(JIS−3号;比重=1.
4;Na2O=9.5%;SiO2=29%)4.4kgに対して49%
水酸化ナトリウム溶液(比重=1.51)0.13kgと水とを加
えて全容を4.5に保った。上記溶溶中の微量懸濁物を
過して透明液を調製した(溶液−B)。
溶液−C:49%水酸化ナトリウム溶液(比重=1.51)
1.6kgに対して水を加へ全容を7.8に保持した(溶液−
C)。
溶液−Cを反応槽に入れこれを38°±2℃に加温しつ
つ350rpmの攪拌下に保った。これに対して前記の溶
液−Aおよび溶液−Cを40℃付近に保ってから、これ
らの液を、同時に、それぞれ個別的に注入し、両者の注
入を55分で終了した。原料液の混合終了後、スラリー
含有液は約40℃で270rpmの攪拌下に4時間保って
生成したAMASの熟成が行われた。熟成終了後、AM
ASは遠心分離法により過された。次に上記のAMA
Sに対して温水洗条が実施された。水洗は過のpHが1
0.6に到達するまで実施された。水洗終了後AMASは
100℃〜110℃で乾燥され、次いで粉砕され最終的
に乾燥済みのAMAS微粉末約1.99kgが得られた。
製造例−1の結果: AMASの乾燥微粉末の収量:約1.99kg 科学組成:1.10Na2O・Al2O3・2.51SiO2・xH2O Dav :0.2μm SSA :22m2/g 製造例−2(AMAS) 本例はモル比SiO2/Al2O33.2を有するAMASの製造
例に関するものである。
溶液−A:水酸化アルミニウム〔Al(OH)3・xH2O;x
0〕2.53kgに対して49%水酸化ナトリウム溶液(比重
=1.51)2.9kgと水を加え得られた混合物を加熱して溶
解した。次に前記溶解液に対して、さらに水を加え最終
的に全容を6.5に保った。上記液中の微量懸濁物を
過して透明液とした(溶液−A)。
溶液−B:珪酸ナトリウム溶液(JIS−3号;比重1.
4;Na2O=9.5%;SiO2=29%)5.5kgに対して水を加
えて全容を7.3に保った。上記液中の微量懸濁物を
過して透明液とした(溶液−B)。
溶液−C:49%水酸化ナトリウム溶液(比重=1.51)
0.54kgを水でうすめて全容を3.2に保った(溶液−
C)。
溶液−Cを反応槽に入れた後、これを約35℃に加温し
て500rpm攪拌下に保った。これに対して約35℃に
加温して溶液−Aおよび溶液−Bを、同時に、それぞれ
個別的に注入し、両者の注入を1時間で終了した。原料
液の混合終了後、スラリー含有液は約35℃で350rp
mの攪拌下に4時間保ってから生成したAMASは遠心
分離法により過された。次に上記のAMASに対し
て、前述の例と同様に、温水洗条が実施された。次に水
洗済みのAMASは100°〜110℃で乾燥されてか
ら微粉砕され、最終的にAMASの乾燥微粉末約3.7kg
が得られた。
製造例−2の結果: AMASの乾燥微粉末の収量:約3.7kg 化学組成:1.03Na2O・Al2O3・3.24SiO2・xH2O Dav :0.2μm SSA :56m2/g 製造例−3(AMAS) 本例はモル比SiO2/Al2O36を有する本発明の抗菌なら
びに殺菌作用を有する無定形アルミノ組成物の調製に際
して必要とするAMAS素材の製造例に関するものであ
る。
溶液−A:水酸化アルミニウム〔Al(OH)3・xH2O;x
0〕1.37kgに対して49%水酸化ナトリウム溶液(比重
=1.51)3.6kgと水とを加へ得られた混合物を加熱して
溶解した。次に前記溶解液に対してさらに水を加えて全
容を3.6に保った。上記液中の微量懸濁物を過して
透明液とした(溶液−A)。
溶液−B:コロイダルシリカ(商品名スノーテックス−
30)12.5kgに対して水を加えて全容を10.8に保っ
た。上記液中の微量懸濁物を過して透明液を調製した
(溶液−B)。
溶液−C:49%水酸化ナトリウム溶液(比重=1.51)
14.9kgに水を加えて全容を7.2に保持した(溶液−
C)。
溶液−Cを反応槽に入れ、液温を30℃に保ち300rp
mの攪拌下に保った。これに対して、約30℃に保持し
た溶液−Aおよび溶液−Bを、同時に、それぞれ個別的
に注入して両者の注入を45分で終了した。原料液の混
合を終了後、スラリー含有液は約30℃で400rpmの
攪拌下に2時間50分保って熟成されてから生成したA
MASは遠心分離法により過された。固相は前記製造
例と同様に、温水洗条(過のpHが10.8になるまで実
施)が実施され、次いで水洗済みのAMASは100°
〜110℃で乾燥され、引続き粉砕されて、最終的に乾
燥済みのAMASに微粉末4.08kgが得られた。
AMASの乾燥微粉末の収量:4.08kg 化学組成:1.42Na2O・Al2O3・6.04SiO2・xH2O Dav :0.2μm以下 SSA :139m2/g 前述の製造例1〜3により得られる本発明の素材として
使用するAMASは無定形で多孔質であり、SSAは何
れも20m2/g以上に達しており、またDavは何れの場
合も1μm以下の微粉末が得られている。製造例1〜3
で得られるAMASの化学組成は、既述の如くである
が、何れも本発明の抗菌性組成物を調製する上に好まし
い充分な交換容量を保持しており、また上記素材の交換
イオン(Na+)と抗菌性金属イオンとの交換速度は極めて
迅速に行われ且つ母体のAMASと抗菌性金属イオンと
の結合力は極めて大きい特徴がある。
製造例−4 本実施例は無定形アルミノ珪酸塩の製造に関するもので
ある。本実施例に於ては原料液として下記の溶液が調製
された。
溶液−A:水酸化アルミニウム[Al(OH)3・xH2O;x3]
2.12kgに対して、49%水酸化ナトリウム溶液(比
重=1.51)3.45kgと水とを加え得られた混合物
を加熱して溶解した。次に前記溶解液に対して、さらに
水を加え、最終的に全容量を8.9に保った。上記液中
の微量懸濁物を過して透明液とした。
溶液−B:珪酸ナトリウム(JIS−3号;比重=1.
4;Na2O=9.5%:SiO2=29%)8.7kgに対して
49%水酸化ナトリウム溶液(比重=1.51)、0.
25kgと水を加えて全容を8.9に保った。上記液中
の微量懸濁物を過して透明液とした。
溶液−C:49%水酸化ナトリウム溶液(比重=1.5
1)3.1kgに対して水を加え全容を15.6に保持
した。(溶液−Cのアルカリ度=2.42N)溶液−C
(15.6)を反応槽に入れた後約40℃に加熱して
350rpmの攪拌下に保った。これに対して、溶液−A
(約40℃;8.9)および溶液−B(約40℃;8.9
)をそれぞれ個別的に注入し、両者の注入を1時間4
0分で終了した。上記の溶液−Aおよび溶液−Bの溶液
−Cへの注入に際しては、両液の注入開始から終了まで
一貫して、得られる混合物中のSiO2/Al2O3のモル比は3.
38(Si/Al=6.76)に保持された。本実施例に於ては、
原料液の混合終了時のNa2O/Al2O3のモル比は4.43またN
a2O/SiO2のモル比は1.31であった。原料液の混合終了
後、スラリー含有液は約40℃で250rpmの攪拌下に
5時間保って生成した無定形アルミノ珪酸塩の熟成が行
われた。熟成終了後、無定形アルミノ珪酸塩は遠心分離
法により過された。次に上記の珪酸塩に対して温水洗
条が実施された。水洗は液のpHが10.5に到達するまで
実施された。水洗を終了した珪酸塩は100℃付近で乾
燥され、次いでブラウン粉砕機で解砕され、最終的に乾
燥済みの無定形アルミノ珪酸塩の微粉末4.1kgが得られ
た。
本実施例の合成に於ては、合成の途中にて第1表ならび
に第2表記載の如く、水溶液ならびに固相の試料採取が
行われ各種の試験に供された。
次に本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有するAMAS組
成物の調製法に関する実施例について記載する。
実施例−1 実施例−1は銀を含有する本発明のAg-AMAS組成物(SiO2
/Al2O3=2.51)の調製例に関するものである。前述の製造
例−1で製造されたAMASの乾燥粉末(1.10Na2O・Al2O
3・2.51SiO2・xH2O)約250gを採取して、これに0.05MA
gNO3(実施例−1−A),0.3MAgNO3(実施例1−
B)、または0.6MAgNO3(実施例−1−C)溶液500m
l添加して得られた混合物を室温で350rpmの攪拌下に
5時間保持してAMASのイオン交換可能なNa+の一部
をAg+により交換した。上述のイオン交換反応を終了後
過され、得られた固相は水洗されて固相中に存在する
過剰のAg+を除去した。次いで水洗を終了したAg-AMASは
100°〜110℃で乾燥された後微粉末にされた。本
例の結果を第1表に記載した。
実施例−2 本例は銅を含有する本発明のCu-AMAS組成物(SiO2/Al2O3
=3.24)の調製例に関するものである。前述の製造例−2
で製造されたAMASの乾燥粉末(1.03Na2O・Al2O3・3.24
SiO2・xH2O)約100g(実施例2−A)または約250
gr(実施例−2−B)を採取して、これに前者では0.02
MCu(NO3)2溶液500ml、後者では0.6MCu(NO3)2溶液
500mlを加え、さらに、水でうすめて全容を第2表の
如く保持した。次に得られた混合液を360rpmの攪拌
下に6時間保持してAMASのイオン交換可能なNa+
一部をCu2+で交換した(常温のイオン交換)。上記のイ
オン交換終了後、過され、得られた固相は水洗されて
固相中に存在する過剰のCu2+が除去された。次いで水洗
終了済みのCu-AMASは100°〜110℃で乾燥された
後、微粉末にされた。
本実施例の結果を第2表に記載した。本例で得られたCu
-AMASのDavは何れも0.2μmであり、一方SSAは実施例
−2−Aおよび実施例−2−Bではそれぞれ56m2/g
および59m2/gであった。
実施例−3 本例は亜鉛を含有する本発明のZn-AMAS組成物(SiO2/Al2
O3=6.04)の調製例に関するものである。前述の製造例−
3で製造されたAMASの乾燥粉末(1.42Na2O・Al2O3・6.
04SiO2・xH2O)約250gを採取して、これに0.1MでZn
(NO3)2(実施例−3−A)または1.0MZn(NO3)2(実施
例−3−B)溶液500mlを加え得られた混合物を40
0rpmの攪拌下に7時間保持してAMASのイオン交換
可能なNa+の一部をZn2+で交換した(常温のイオン交
換)。次に生成物は過され、引続き得られた固相は水
洗されて固相中に存在する過剰のZn2+が除去された。水
洗終了済みのZn-AMASは100°〜110℃で乾燥され
た後、微粉末にされた。
本実施例の結果を第3表に記載した。本例で得られたZn
-AMASDavは何れも0.6μmであり、一方SSAはほゞ同じ
で、実施例−3−Aおよび実施例−3−Bではそれぞれ
140m2/gおよび141m2/gの値が得られた。
実施例−4〜9 実施例−4〜9は本発明の抗菌性AMAS組成物である
Bi-AMAS(Dav=0.1μm),Cr-AMAS(Dav=0.1μm),Sn-A
MAS(Dav=0.2μm),Hg-AMAS(Dav=0.2μm),Pb-AMAS(Da
v=0.4μm)およびCd-AMAS(Dav=0.2μm)の調製例を示し
たものである(第4表)。
出発原料としてはSSA29m2/gを有する第4表記載
の組成を有するAMASの乾燥品が使用された。実施例
4〜7ではAMAS約50gと、表記の如く、0.05M塩
類溶液の150mlが使用され、これらの混合物は360
rpmで4時20分攪拌下に保持されAMASのNa+の一部
が表記の如き抗菌性金属イオンで置換(常温のイオン交
換)されて抗菌ならびに殺菌作用を有するAMAS組成
物が得られた。表記M−AMASの水洗・乾燥は前述の
実施例に準じて実施された。
本実施例(4〜9)で得られた何れの抗菌性M−AMA
S組成物も、Davは前記の如く、微細粒子より構成さ
れ、またSSAは何れも30m2/g以上に達している。
本例の抗菌性AMAS組成物は何れも多孔質で、水に難
容である。抗菌性の金属イオン(M)のBi2+,Cr3+,S
n2+,Hg2+,Pb2+,およびCd2+は本発明で特定したAM
ASの母体に安定に結合して存在するために、これらの
金属イオンの固相よりの溶出は僅少であり、従って安定
性も極めて高い利点がある。M−AMAS組成物の解離
も好ましい状態で進行するので、これにもとづく細菌や
真菌に対する殺菌作用はM−AMAS母体の活性点を中
心にして強力に行われ、その結果、公知の殺菌剤に見ら
れない好ましい効果が確認された(後述の抗菌力の評価
試験参照)。
次に本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有する典型的な無
定形アルミノ珪酸塩組成物の細菌や真菌に対する抗菌能
を評価するために、抗菌力の評価試験、死滅率の測定、
ならびにカビ抵抗性試験が実施された。抗菌力の評価法
は下記によった。
方法:被験物質を100mg/mlの濃度に懸濁し、ディス
クにしみこませた。
培地は、細菌類についてはMueller Hinton培地、真菌に
ついてはサブロー寒天培地を使用した。
被験菌は、生理食塩水に108個/ml浮遊させ、培地に
0.1mlコンラージ棒で分散させた。
被験ディスクをその上にはりつけた。
判定:細菌類は、37℃18時間で阻止帯形成の有無を
観察した。
真菌は、30℃1週間後判定した。また死滅率の測定は
下記により実施された。
被験菌の胞子懸濁液(104個/ml)1mlを被験物質懸
濁液(500mg/ml)9mlの中へ注入混釈し、24時間
30℃で作用させた。その0.1mlをサブロー寒天培地に
分散させ、30℃48時間後、生存個体数測定し、死滅
率を求めた。
本発明の銀を含有するAg-AMAS組成物について抗菌性評
価試験の結果を第5表に示した。実施例−1−Aで得ら
れたAg-AMAS〔Ag=1.03%(乾燥基準)〕は表記の何れの
被験菌に対しても良好な阻止帯形成を示し、これは優れ
た抗菌力を有することが判明した。さらに上例と同種の
AMAS素材を使用して調製されたより銀の低含有量の
2種のAg-AMAS〔Ag=0.22%およびAg=0.02%(乾燥基
準)〕も、表記の如く、優れた抗菌能を保持することが
認められた。本発明のAg-AMAS組成物と公知の銀(金
属)の抗菌能を比較する目的で同一試験条件のもとで抗
菌性の評価試験が実施された(第5表・比較例−1)。
比較例−1では金属状銀として325メッシュの微粉末
(市販品)がAg-AMAS中の銀量に比べて極端に多量使用
されたが、表記の3種の細菌類に対しては阻止帯の形成
は全く認められなかった。従ってこれの効果は本発明の
抗菌性組成物に遥かに及ばないことは明らかである。
次に被験菌としてAspergillus flavus,Aspergillus ni
gerおよびTrichophyton mentagrophytesを用いて死滅率
の測定が本発明のAg-AMAS組成物に対して実施され優れ
た結果が得られた。(第6表参照)。Agとして0.02%、
0.047%および0.22%を含有るうAg-AMAS組成物(原料の
AMAS素材は実施例−1−Aのそれと同一)について
死滅率の測定が行われたが、何れのAg-AMASについて
も、Aspergillus nigerに対する死滅率は100%であ
った。またAspergillus flavusに対する死滅率は、Agが
0.02%のAg-AMASでは、99%であり、一方Agが0.047%
および0.22%のAg-AMASでは何れも100%であった。
さらにAg-AMAS(Ag=0.22%)はTrichophyton mentagro
phytesに対しても死滅率100%で優れた殺菌力を有す
ることが認められた。本発明の抗菌性組成物と公知の銀
(金属)の殺菌力を比較するために、同一の試験条件の
もとでAspergillus flavusに対する死滅率の測定が実施
された(第6表比較例−2)。比較例−2では325メ
ッシュの銀粉粉末(市販品)が上記のAg-AMAS中の銀量
に比べて極端に多量に使用されているにかかわらず死滅
率は0%である。比較例−2と本品の比較よりも、本発
明の抗菌性組成物が公知の抗菌剤よりも優れた抗菌力を
発揮することは明白である。
次に銅を含有するCu-AMAS〔Cu=0.27%(乾燥基準);
実施例−2−A〕を用いて、Aspergillus flavusおよび
Aspergillus nigerの死滅率の測定が行われ、前者では
95%後者では67%の値が得られた(第7表参照)さ
らに、銅のより低含量のCu-AMAS〔Cu=0.064%(乾燥基
準);AMAS素材は実施例−2−Aの調製に使用したもの
と同じ〕を用いて、Aspergillus flavusおよびAspergil
lus nigerの死滅率の測定が行われ前者では90%、後
者では57%の値が得られたこれらの結果より見ても本
発明の銅低含量のCu-AMASでも依然効果が認められる。
亜鉛を含有する本発明のZn-AMASについても、前記と同
様に、真菌Aspergillus nigerに対する死滅率の測定が
実施され、Zn-AMAS〔Zn=1.64%(乾燥基準);実施例
−3−A〕では17%の死滅率が得られ、一方より高濃
度の亜鉛を含むZn-AMAS〔Zn=7.26%(乾燥基準);A
MAS素材は実施例−3−Aの調製に使用したと同一〕
を用いて39%の死滅率が確認された。
実施例−10(第7表)は本発明の複合抗菌性組成物に
関するものである。本例では銅および銀を含有するAg-C
u-AMAS〔Ag=0.59%;Cu=3.47%(乾燥基準);原料素
材は製造例−2により得られた1.03Na2O・Al2O3・3.24SiO
2・xH2Oの組成を有するAMAS使用〕を使用してAspergillu
s flavusおよびAspergillus nigerの真菌についての死
滅率の測定が行われ、何れの菌でも100%の値が得ら
れた。本例の如き、2種の抗菌性金属を複合させて本発
明で特定したAMASに安定に保持させた場合は、相乗
効果にもとづいて、より好ましい状態で殺菌作用が発揮
される利点がある。
実施例−4−9(第4表)で調製された本発明の抗菌性
AMAS組成物についての抗菌力の試験の結果を第8表
および第9表に記載した。第8表に示したように、cd-A
MAS(実施例−9)使用時、Escherichia coliおよびPse
udomonas aeruginosaを除いた他の4種の菌については
良好な阻止帯の形成が認められ、一方Hg-AMAS(実施例
−7)使用時は6種の何れの菌に対しても良好な阻止帯
の形成が認められ優れた抗菌力を有することが判明し
た。さらに実施例−4−9で得られた抗菌性組成物を用
いて、表記の3種の菌についての死滅率の測定が行われ
た(第9表)。これらの結果よりBi-AMAS,Cu-AMAS,Su
-AMAS,Hg-AMAS,Pb-AMAS,およびCd-AMASが抗菌能を有
することは明らかである。前記の抗菌性組成物中の抗菌
性金属と母体の特定したAMASは化学的にも安定結合
をしており、これらの組成物は水に難容である。母体よ
りの抗菌性金属の溶出はppb単位であり、これは安定性
より見ても好ましい。
本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有する微細なAMAS
組成物は、例えば200°〜500℃の温度領域で、加
熱することにより、その中の水分は容易に1%以下また
は殆んど0までに除去される。かゝる状態に活性化され
た微粒子(Dav5μm以下)の高分子への分散は良好に行
われるので抗菌フィラーとして好適である。活性化され
た本発明の抗菌能を有する微粒子は紙、繊維、プラスチ
ック、ゴム、顔料、塗料等の分野への利用が考えられ
る。
実施例−11 本実施例は抗菌フィラーとしての具体的応用例に関する
ものである。実施例−10(第7表参照)に記載した抗
菌性を有するAg-Cu-AMAS組成物〔Ag=0.59%;Cu=3.47
%(乾燥基準)〕は300℃に1時間25分加熱され活
性化された。次に、これを粉砕してDav=0.3μmの微粒
子が得られた。上記の微粒子をポリエチレンチップ(L.
D.P.E)に対して2%添加後、混合物は約185℃で20
分間混和された。次に混和物は同温度で45kg/cm2
荷重で加圧されて厚さ0.8mmのプレートに成型された。
前記のプレートは切断されて試験片(70×70mm)が
調製され、これを用いてカビ抵抗性試験が、ASTM−
G21により、実施された。被検菌としてはAspergillu
s niger(ATCC9642)、Penicilium Funiculosum(ATCC964
4)、Chaetomium globosum C ATCC6205)、Trichoderma S
p(ATCC9645)およびAurebasidium Pullulans(ATCC9348)
の5種が使用され、これらの胞子が接種された。培地と
しては下記の組成が使用された。
培地:K2HPO4(0.7g);KH2PO4(0.7g);MgSO4・7H2O(0.7g);N
H4NO3(1.0g);NaCl(0.005g);FeSO4・7H2O(0.002g):ZnSO4
7H2O(0.002g);MnSO4・7H2O(0.001g);Agar(15g);純水(1
000ml)。
培地は25°±2℃で、湿度(R.H.)90±5%で40日
間にわたって実施された。試験結果を第10表に示し
た。
比較例−3では実施例−11で使用したと同じポリエチ
レンチップ(L.D.P.E.)を用いて厚さ0.8mmのプレート
(70×70mm;Ag-Cu-AMAS未添加)が作成され空試験
に供せられた。実施例−11と比較例−3の比較より
も、本発明の抗菌作用を有する無定形アルミノ珪酸塩組
成物はカビに対する抵抗性が非常に優れていることは明
かである。
本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有するアルミノ珪酸塩
は、既述のように無定形である。典型例として本品のX
線回折図を第1−5図に示した。第1図に実施例−1−
Aで得られたAg-AMAS〔Ag=1.03%(乾燥基準)〕のX
線回折を示したが、図中の1、2、3および4の記号は
それぞれ乾燥粉末、350℃,450℃,および550
℃焼成品のX線回折図に関するものである。これよりみ
ても本品は無定形(非晶質)で耐熱性も高いことが判明
する。第2図に実施例−1−Cで得られた比較的銀含量
の高いAg-AMAS〔Ag=11.35%(乾燥基準)〕のX線回折
図を示したが図中の1、2、3および4の記号はそれぞ
れ乾燥粉末、350℃,450℃および550℃焼成品
に関するものである。乾燥品や焼成されたいづれのAg-A
MASも無定形である。第3図には実施例−2−Aで得ら
れたCu-AMAS〔Cu=0.27%(乾燥基準)〕のX線回折を
示したが図中の1、2、3および4はそれぞれ乾燥品、
350℃,450℃および550℃焼成品に関するもの
である。乾燥品や焼成されたいづれのCu-AMASも無定で
あることが判明する。第4および第5図に、それぞれ実
施例−3−Aで得られたZn-AMAS〔Zn=1.64%(乾燥基
準)〕および実施例−3−Bで得られたZn-AMAS〔Zn=
4.51%(乾燥基準)〕の乾燥粉末のX線回折図を示した
が、何れの抗菌性組成物も完全に無定形である。
写真−1(フルスケール;1μm)は実施例−2−Aで
得られたCu-AMASの電顕写真を示したものであるが、こ
れは明かに無定形である。
参考例1 本参考例は無定形アルミノ珪酸塩の製造に関するもので
ある。本参考例に於ては原料液として下記の溶液が実施
された。
溶液−A:水酸化アルミニウム(Al(OH)3・xH2O;x0〕
5.05kgに対して49%水酸化ナトリウム溶液(比重=1.
51)5.8kgと水を加へ、得られた混合物を加熱して溶解
した。次に前記溶解液に対して、さらに水を加え最終的
に全容を12.9に保った。上記液中の微量懸濁物を過
して透明液とした。
溶液−B:珪酸ナトリウム溶液(JIS−3号;比重=
1.4;NO2O=9.5%;SiO2=29% 11kgに対して水を加えて全容を14.5に保った。上記
液中の微量懸濁物を過して透明液とした。
溶液−C:49%水酸化ナトリウム溶液(比重=1.51)
1.08kgに対して水を加へ全容を6.3に保った(溶液−
Cのアルカリ度=2.16N)。溶液−C(6.3)を反応槽
に入れた後、約35℃に加温して450rpmの攪拌下に
保った。これに対して溶液−A(約35℃;12.9)お
よび溶液−B・(約35℃;14.5)をそれぞれ個別的
に注入し両者の注入を70分で終了した。前記溶液−A
および溶液−Bの溶液−Cへの注入に際しては、両液の
注入開始から終了まで一貫して、得られる混合物中のSi
O2/Al2O3モル比は1.79(Si/Al=0.9)に保持された。本実
施例に於ては、原料液の混合終了時のNa2O/Al2O3モル比
は1.99またNa2O/SiO2モル比は1.11であった。原料液の
混合終了後、スラリー含有液は約35℃で350rpmの
攪拌下に3時間保ってから生成した無定形アルミノ珪酸
塩は遠心分離法により過された。次に上記の珪酸塩に
対して温水洗条が実施された。この場合水洗は、液の
pHが10.6に到達する迄実施された。水洗終了後、無定形
珪酸塩は100℃付近で乾燥され、次いでブラウン粉砕
機で解砕され最終的に乾燥済みの無定形アルミノ珪酸塩
の微粉末7.35kgが得られた。
本参考例で得られた無定形アルミノ珪酸塩のX線回折図
を第7図として示す。
本発明の抗菌ならびに殺菌作用を有する無定形アルミノ
珪酸塩組成物の主な特徴ならびに効果を下記に要約す
る。
1.比較的少量の使用でカビや細菌に対して優れた抗菌作
用を発揮する。
2.従来の有機系の抗菌剤に比較して本発明の抗菌組成物
は無機系で構成されているために構造的にも安定で蒸気
圧も極めて小さく(不揮発性)、耐熱性も高い特徴があ
る。
3.本組成物は水に難容であり、水中への溶出は常温〜高
温下でも無視しうる程の微量であるため安全性も高い。
4.本抗菌性組成物の構成成品の一つである抗菌イオンは
無定形アルミノ珪酸塩の母体と安定に結合しており、多
孔質の母体の活性点に位置する抗菌イオンにもとづく殺
菌は公知の液状抗菌剤に比較してより強力に実施される
利点がある。
5.本品の分散性は優れており種々の高分子材料の添加材
(フィラー)として用途が期待される。
6.本品は無臭で、化学的にも安定で構造的変化を起さ
ず、長期に亘り抗菌効果が持続する利点がある。
7.本抗菌性組成物は水溶液相や固相中でも好ましい抗菌
作用を発揮する。
上記の特徴ならびに効果を有する本発明の抗菌作用を有
する無定形アルミノ珪酸塩組成物の抗菌剤としての用途
は広汎な分野に亘ることが期待される。
【図面の簡単な説明】
第1−5図はX線回折図に関するものである。第1図は
実施例−1−Aで得られたAg-AMAS,第2図は実施例−
1−Cで得られたAg-AMAS,第3図は実施例−2−Aで
得られたCu-AMAS,第4図は実施例−3−Aで得られたZ
n-AMAS,さらに第5図は実施例−3−Bで得られたZn-A
MASに関するものである。第6図は実施例−2−Aで得
られたCu-AMASの電顕写真である。第6図は白抜きの部
分の長さは1μmである。第7図は参考例1で得られた
無定形アルミノ珪酸塩の乾燥粉末のX線回折を示す。第
8図および第9図はそれぞれ一部カルシウムおよびカリ
ウムに転換された無定形アルミノ珪酸塩のX線回折を示
したものである。X線回折図の縦軸は相対強度を、横軸
は2θを示す。次に、第10図は製造例−4で得られた
無定形アルミノ珪酸塩の電顕写真である。第10図にお
ける白抜き部分の長さは1μmである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 33/34 8314−4C 33/38 8314−4C C08K 3/34 KAH 7242−4J C08L 101/00 // C09D 5/14 PQM 6904−4J (72)発明者 野原 三郎 兵庫県西宮市高座町13番10号 (56)参考文献 特開 昭49−87588(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中Mは銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、ビスマス、カ
    ドミウム、またはクロムであり、 nはMの原子価であり; xは0.6〜1.8であり、そして yは1.3〜15である)で表わされた抗菌および殺菌
    殺用を有する無定形アルミノ珪酸塩を含む抗菌剤。
  2. 【請求項2】比表面積が少くとも5m2/gの多孔質の微
    細粒子より構成されることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の抗菌剤。
  3. 【請求項3】式 (式中Mは銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、ビスマス、カ
    ドミウム、またはクロムであり、 nはMの原子価であり; xは0.6〜1.8であり、そして yは1.3〜15である)で表わされた無定形アルミノ
    珪酸塩と式 (式中Mはイオン交換性を有する1価あるは2価の金属
    (銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、ビスマス、カドミウ
    ム、およびクロムを除く)又はアンモニウムイオンであ
    り、 nはMの原子価であり; xは0.6〜1.8であり、そして yは1.3〜15である)で表わされた無定形アルミノ
    珪酸塩とを含む抗菌剤。
  4. 【請求項4】比表面積が少なくとも5m2/gの多孔質の
    微細粒子より構成されることを特徴とする特許請求の範
    囲第3項記載の抗菌剤。
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