JPH06305903A - 抗菌剤 - Google Patents
抗菌剤Info
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- JPH06305903A JPH06305903A JP12343593A JP12343593A JPH06305903A JP H06305903 A JPH06305903 A JP H06305903A JP 12343593 A JP12343593 A JP 12343593A JP 12343593 A JP12343593 A JP 12343593A JP H06305903 A JPH06305903 A JP H06305903A
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- Japan
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- antibacterial
- antibacterial agent
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- ion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 日光や高温雰囲気に曝したり或いは酸性溶液
と接触させたりする、厳しい環境下においても、着色が
無く、抗菌性が劣化せず、長時間抗菌性等を発揮させる
ことができる抗菌剤を提供する。 【構成】 本抗菌剤は下記一般式〔1〕で示される化合
物からなる。 nAO2・MaBbSb2O5(OH)2・mH2O 〔1〕 (Aは、チタン、ジルコニウム及びスズから選ばれる少
なくとも1種の4価の金属イオン、Mは銀、銅、亜鉛、
錫、水銀、鉛、鉄、コバルト及びマンガン等から選ばれ
る少なくとも1種の金属イオン、Bはアルカリ金属イオ
ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン及び
水素イオンから選ばれる少なくとも1種のイオン、a及
びbはいずれも正数で、pa+qb=2を満たす数、p
はMの価数、qはBの価数、nはn>0、mはn≦m≦
2(n+1)を満たす数である。
と接触させたりする、厳しい環境下においても、着色が
無く、抗菌性が劣化せず、長時間抗菌性等を発揮させる
ことができる抗菌剤を提供する。 【構成】 本抗菌剤は下記一般式〔1〕で示される化合
物からなる。 nAO2・MaBbSb2O5(OH)2・mH2O 〔1〕 (Aは、チタン、ジルコニウム及びスズから選ばれる少
なくとも1種の4価の金属イオン、Mは銀、銅、亜鉛、
錫、水銀、鉛、鉄、コバルト及びマンガン等から選ばれ
る少なくとも1種の金属イオン、Bはアルカリ金属イオ
ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン及び
水素イオンから選ばれる少なくとも1種のイオン、a及
びbはいずれも正数で、pa+qb=2を満たす数、p
はMの価数、qはBの価数、nはn>0、mはn≦m≦
2(n+1)を満たす数である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀、銅、亜鉛、錫、水
銀、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、カドミウ
ム及びクロム等から選ばれる少なくとも1種の防かび、
抗菌性及び防藻性(以下、抗菌性等という。)を示す金
属イオンを有する特定のアンチモン酸化合物からなる抗
菌剤に関する。本発明は、各種結合剤と混合した抗菌性
組成物、又は繊維、フィルム、紙、セラミックス及びプ
ラスチック等の担体に担持させて抗菌性成型加工物等に
利用される。
銀、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、カドミウ
ム及びクロム等から選ばれる少なくとも1種の防かび、
抗菌性及び防藻性(以下、抗菌性等という。)を示す金
属イオンを有する特定のアンチモン酸化合物からなる抗
菌剤に関する。本発明は、各種結合剤と混合した抗菌性
組成物、又は繊維、フィルム、紙、セラミックス及びプ
ラスチック等の担体に担持させて抗菌性成型加工物等に
利用される。
【0002】
【従来の技術】銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバ
ルト、ニッケル、マンガン、ビスマス、バリウム、カド
ミウム及びクロム等の金属イオンは、防かび、抗菌性及
び防藻性を示す金属イオン(以下、抗菌性金属イオンと
いう。)として古くから知られており、特に、銀イオン
は消毒作用及び殺菌作用を有する硝酸銀水溶液として広
く利用されている。しかし、上記の抗菌性等を示す金属
イオンは、人体に有毒である場合が多く、使用方法、保
存方法及び廃棄方法等において種々の制限があり、用途
も限定されていた。
ルト、ニッケル、マンガン、ビスマス、バリウム、カド
ミウム及びクロム等の金属イオンは、防かび、抗菌性及
び防藻性を示す金属イオン(以下、抗菌性金属イオンと
いう。)として古くから知られており、特に、銀イオン
は消毒作用及び殺菌作用を有する硝酸銀水溶液として広
く利用されている。しかし、上記の抗菌性等を示す金属
イオンは、人体に有毒である場合が多く、使用方法、保
存方法及び廃棄方法等において種々の制限があり、用途
も限定されていた。
【0003】抗菌性等を発揮させるには、適用対象に対
して微量の抗菌性金属イオンを作用させれば充分である
ことが、近年明かとなり、この抗菌剤として、抗菌性
金属イオンをイオン交換樹脂又はキレート樹脂に担持さ
せた有機系抗菌剤、及び抗菌性金属イオンを粘土鉱
物、無機イオン交換体或いは多孔質体に担持させた無機
系抗菌剤が提案されている。
して微量の抗菌性金属イオンを作用させれば充分である
ことが、近年明かとなり、この抗菌剤として、抗菌性
金属イオンをイオン交換樹脂又はキレート樹脂に担持さ
せた有機系抗菌剤、及び抗菌性金属イオンを粘土鉱
物、無機イオン交換体或いは多孔質体に担持させた無機
系抗菌剤が提案されている。
【0004】上記各種抗菌剤において、無機系抗菌剤は
有機系のものに比べて一般に安全性が高いうえ、抗菌効
果の持続性が長く、しかも耐熱性に優れる特徴を有して
いる。この無機系抗菌剤の一つとして、モンモリロナイ
ト及びゼオライト等の粘土鉱物中のナトリウムイオン等
のアルカリ金属イオンを銀イオンとイオン交換させた抗
菌剤が知られている。しかし、粘土鉱物自体の骨格構造
が耐酸性に劣るため、例えば酸性溶液中では容易に銀イ
オンが溶出し、抗菌効果の持続性が充分でない。また、
この銀イオンは熱及び光の暴露に対して不安定であり、
容易に金属銀に還元されてしまうので、この場合は容易
に着色し、長期間の安定性に欠けるという問題がある。
有機系のものに比べて一般に安全性が高いうえ、抗菌効
果の持続性が長く、しかも耐熱性に優れる特徴を有して
いる。この無機系抗菌剤の一つとして、モンモリロナイ
ト及びゼオライト等の粘土鉱物中のナトリウムイオン等
のアルカリ金属イオンを銀イオンとイオン交換させた抗
菌剤が知られている。しかし、粘土鉱物自体の骨格構造
が耐酸性に劣るため、例えば酸性溶液中では容易に銀イ
オンが溶出し、抗菌効果の持続性が充分でない。また、
この銀イオンは熱及び光の暴露に対して不安定であり、
容易に金属銀に還元されてしまうので、この場合は容易
に着色し、長期間の安定性に欠けるという問題がある。
【0005】また、銀イオンの安定性をあげるため、ゼ
オライトに銀イオンとアンモニウムイオンとをイオン交
換により共存させて担持したものも知られているが、着
色の防止は実用上充分とはいえず、根本的な解決には至
っていない。更にまた、他の無機系抗菌剤として、吸着
性を有する活性炭に抗菌性金属イオンを吸着させた抗菌
剤があるが、溶解性の抗菌性金属イオンを物理的に吸着
或は付着させているに過ぎないため、水分と接触させる
と抗菌性金属イオンが急速に溶出してしまい、抗菌効果
の持続性が悪い。
オライトに銀イオンとアンモニウムイオンとをイオン交
換により共存させて担持したものも知られているが、着
色の防止は実用上充分とはいえず、根本的な解決には至
っていない。更にまた、他の無機系抗菌剤として、吸着
性を有する活性炭に抗菌性金属イオンを吸着させた抗菌
剤があるが、溶解性の抗菌性金属イオンを物理的に吸着
或は付着させているに過ぎないため、水分と接触させる
と抗菌性金属イオンが急速に溶出してしまい、抗菌効果
の持続性が悪い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、日光や高温
雰囲気に曝したり或いは酸性溶液と接触させたりする、
厳しい環境下においても、着色が無く、抗菌性が劣化せ
ず、長時間抗菌性等を発揮させることができる抗菌剤を
提供することを課題とする。
雰囲気に曝したり或いは酸性溶液と接触させたりする、
厳しい環境下においても、着色が無く、抗菌性が劣化せ
ず、長時間抗菌性等を発揮させることができる抗菌剤を
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、抗菌性金属イオ
ンが担持された特定のアンチモン酸化合物が、非常に優
れた化学的及び物理的安定性を有し、且つ長時間抗菌性
等を有していることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
題を解決するために鋭意検討した結果、抗菌性金属イオ
ンが担持された特定のアンチモン酸化合物が、非常に優
れた化学的及び物理的安定性を有し、且つ長時間抗菌性
等を有していることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち、本発明は下記一般式〔1〕で示され
る化合物からなる抗菌剤に関するものである。 nAO2・MaBbSb2O5(OH)2・mH2O 〔1〕 (Aは、チタン、ジルコニウム及びスズから選ばれる少
なくとも1種の4価の金属イオンであり、Mは銀、銅、
亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、マンガ
ン、バリウム、カドミウム及びクロムから選ばれる少な
くとも1種の金属イオンであり、Bはアルカリ金属イオ
ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン及び
水素イオンから選ばれる少なくとも1種のイオンであ
り、a及びbはいずれも正数であり、pa+qb=2を
満たす数である。但し、pはMの価数であり、qはBの
価数であり、n及びmはいずれも正数である。
る化合物からなる抗菌剤に関するものである。 nAO2・MaBbSb2O5(OH)2・mH2O 〔1〕 (Aは、チタン、ジルコニウム及びスズから選ばれる少
なくとも1種の4価の金属イオンであり、Mは銀、銅、
亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、マンガ
ン、バリウム、カドミウム及びクロムから選ばれる少な
くとも1種の金属イオンであり、Bはアルカリ金属イオ
ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン及び
水素イオンから選ばれる少なくとも1種のイオンであ
り、a及びbはいずれも正数であり、pa+qb=2を
満たす数である。但し、pはMの価数であり、qはBの
価数であり、n及びmはいずれも正数である。
【0009】上記一般式〔1〕で示される化合物〔化合
物(1)ともいう。〕は、アモルファス又は結晶性のア
ンチモン酸化合物である。上記一般式〔1〕における金
属「M」は、上記に列挙される特定の抗菌性金属イオン
である。この列挙される各金属イオンは、いずれも防か
び、抗菌性及び防藻性を示す金属として有用なものであ
り、これらの中で銀イオンが好ましい。安全性及び抗菌
性等に優れるからである。
物(1)ともいう。〕は、アモルファス又は結晶性のア
ンチモン酸化合物である。上記一般式〔1〕における金
属「M」は、上記に列挙される特定の抗菌性金属イオン
である。この列挙される各金属イオンは、いずれも防か
び、抗菌性及び防藻性を示す金属として有用なものであ
り、これらの中で銀イオンが好ましい。安全性及び抗菌
性等に優れるからである。
【0010】この金属「M」の担持量〔上記一般式
〔1〕におけるaの値〕は、抗菌性等を発揮させる点に
おいては大きい方が好ましいが、通常、aの値は0.0
01〜0.5(より好ましくは0.01〜0.5)であ
る。これが0.001未満では、抗菌性等を長時間発揮
させることが困難となる恐れがあり、0.5を越えると
経済性の点で好ましくない。特に、これが0.01〜
0.5の範囲では、抗菌性及び経済性のバランスに優れ
るので、より好ましい。
〔1〕におけるaの値〕は、抗菌性等を発揮させる点に
おいては大きい方が好ましいが、通常、aの値は0.0
01〜0.5(より好ましくは0.01〜0.5)であ
る。これが0.001未満では、抗菌性等を長時間発揮
させることが困難となる恐れがあり、0.5を越えると
経済性の点で好ましくない。特に、これが0.01〜
0.5の範囲では、抗菌性及び経済性のバランスに優れ
るので、より好ましい。
【0011】化合物(1)の係数nは、いかなる正数で
あっても良いが、充分な抗菌性を発揮させるためには、
10以下の正数となるように調整することが好ましい。
上記一般式〔1〕の好ましい具体例として、以下のもの
がある。 3.1TiO2・Ag0.005H1.995Sb2O5(OH)2
・6.2H2O 6.0TiO2・Ag0.01H1.99Sb2O5(OH)2・
14H2O 6.0TiO2・Ag0.2H1.8Sb2O5(OH)2・1
4H2O 1.1SnO2・Ag0.05H1.95Sb2O5(OH)2・
2.2H2O 4.0ZrO2・Ag0.2H1.8Sb2O5(OH)2・
8.0H2O 及び上記化合物1モル当たりの銀イオンの電荷量と同
じ電荷量になるようにしながら、上記各〜式におけ
るAgをZn、Mn、Ni、Pb、Hg、Sn及びCu
から選ばれる少なくとも1種と置換した化合物等。
あっても良いが、充分な抗菌性を発揮させるためには、
10以下の正数となるように調整することが好ましい。
上記一般式〔1〕の好ましい具体例として、以下のもの
がある。 3.1TiO2・Ag0.005H1.995Sb2O5(OH)2
・6.2H2O 6.0TiO2・Ag0.01H1.99Sb2O5(OH)2・
14H2O 6.0TiO2・Ag0.2H1.8Sb2O5(OH)2・1
4H2O 1.1SnO2・Ag0.05H1.95Sb2O5(OH)2・
2.2H2O 4.0ZrO2・Ag0.2H1.8Sb2O5(OH)2・
8.0H2O 及び上記化合物1モル当たりの銀イオンの電荷量と同
じ電荷量になるようにしながら、上記各〜式におけ
るAgをZn、Mn、Ni、Pb、Hg、Sn及びCu
から選ばれる少なくとも1種と置換した化合物等。
【0012】本発明の抗菌剤は、通常、アンチモン酸チ
タン等のアンチモン酸四価金属塩の粉末を抗菌性金属塩
の水溶液及び上記Bイオンを含有する水溶液に浸漬して
イオン交換反応をさせることにより得られる。但し、ア
ンチモン酸四価金属塩は、イオン交換性の水素イオンを
有する化合物であるため、Bイオンとして水素イオンの
みを担持させた抗菌剤を得るには、アンチモン酸四価金
属塩の粉末を抗菌性金属塩の水溶液に浸漬してイオン交
換反応を行うだけで良い。そして、このアンチモン酸四
価金属塩は、種々の合成法により得られるが、通常、湿
式合成により得られる。尚、合成法の種類により生成物
の結晶性が異なる。本発明に用いるアンチモン酸四価金
属塩は、日光に暴露した時の変色が少ないことから結晶
性の高いものを使うことが好ましい。
タン等のアンチモン酸四価金属塩の粉末を抗菌性金属塩
の水溶液及び上記Bイオンを含有する水溶液に浸漬して
イオン交換反応をさせることにより得られる。但し、ア
ンチモン酸四価金属塩は、イオン交換性の水素イオンを
有する化合物であるため、Bイオンとして水素イオンの
みを担持させた抗菌剤を得るには、アンチモン酸四価金
属塩の粉末を抗菌性金属塩の水溶液に浸漬してイオン交
換反応を行うだけで良い。そして、このアンチモン酸四
価金属塩は、種々の合成法により得られるが、通常、湿
式合成により得られる。尚、合成法の種類により生成物
の結晶性が異なる。本発明に用いるアンチモン酸四価金
属塩は、日光に暴露した時の変色が少ないことから結晶
性の高いものを使うことが好ましい。
【0013】本発明の抗菌剤は通常粉末状で得られ、そ
のままで使用することも可能であるが、その使用形態に
は、特に制限がなく、用途に応じて各種の樹脂成分等、
適宜他の成分と混合させたり、繊維、フィルム、紙、セ
ラミックス及びプラスチック等他の材料と複合させる事
ができる。例えば、粉末、粉末含有分散液、粉末含有粒
子、粉末含有塗料、粉末含有繊維、粉末含有紙、粉末含
有フィルム、粉末含有エアーゾル等の種々の形態で用い
ることができ、更に必要に応じて、消臭剤、防炎剤、防
食、肥料及び建材等の各種の添加剤あるいは材料と併用
することもできる。
のままで使用することも可能であるが、その使用形態に
は、特に制限がなく、用途に応じて各種の樹脂成分等、
適宜他の成分と混合させたり、繊維、フィルム、紙、セ
ラミックス及びプラスチック等他の材料と複合させる事
ができる。例えば、粉末、粉末含有分散液、粉末含有粒
子、粉末含有塗料、粉末含有繊維、粉末含有紙、粉末含
有フィルム、粉末含有エアーゾル等の種々の形態で用い
ることができ、更に必要に応じて、消臭剤、防炎剤、防
食、肥料及び建材等の各種の添加剤あるいは材料と併用
することもできる。
【0014】
【作用】本抗菌剤は、nAO2・MaBbSb2O5(O
H)2・mH2O組成をもつことから判るように、アンチ
モン酸系化合物を骨格とするので、500℃以下での加
熱によっては構造及び組成が変化せず、また酸性溶液中
でも骨格構造の変化がみられない。更に、本抗菌剤で
は、このアンチモン酸系化合物からなる骨格に特定の抗
菌性金属イオンがしっかりと担持されている。従って、
酸性溶液中でもこの抗菌性金属イオンが容易に溶出しな
い。
H)2・mH2O組成をもつことから判るように、アンチ
モン酸系化合物を骨格とするので、500℃以下での加
熱によっては構造及び組成が変化せず、また酸性溶液中
でも骨格構造の変化がみられない。更に、本抗菌剤で
は、このアンチモン酸系化合物からなる骨格に特定の抗
菌性金属イオンがしっかりと担持されている。従って、
酸性溶液中でもこの抗菌性金属イオンが容易に溶出しな
い。
【0015】以上より、本抗菌剤は、酸、熱及び光に対
して安定であり、日光や高温雰囲気に曝されたり又は酸
性溶液と接触されたりする、厳しい環境下においても何
等変色を起こさず、長期間使用しても耐候性及び抗菌性
が劣化しない。従って、本抗菌剤は、各種成型加工物を
得る際の加工及び保存、更には従来の抗菌剤のように、
使用時において加熱温度あるいは遮光条件等の制約を受
けることがない。
して安定であり、日光や高温雰囲気に曝されたり又は酸
性溶液と接触されたりする、厳しい環境下においても何
等変色を起こさず、長期間使用しても耐候性及び抗菌性
が劣化しない。従って、本抗菌剤は、各種成型加工物を
得る際の加工及び保存、更には従来の抗菌剤のように、
使用時において加熱温度あるいは遮光条件等の制約を受
けることがない。
【0016】
【実施例】以下の実施例及び比較例において、以下に示
す如く所定の抗菌剤を調製し、これについて耐候性試
験、抗菌性試験及び耐酸性試験を行った。 実施例1 (1)抗菌剤aの調製 まず、以下のようにして結晶性アンチモン酸チタンを調
製した。即ち、恒温漕中で60℃に加熱した70%五塩
化アンチモン63g中に、攪拌しながら60℃に加熱し
た70%四塩化チタン105gを注ぎ、引き続き60℃
に加熱した純水3500g中に注ぎ、加水分解反応を行
う。その後、沈澱物を攪拌しながら60℃で24時間熟
成する。熟成終了後、スラリーを濾過、水洗し、その後
ケーキを60℃で乾燥し、次いでこれを粉砕して結晶性
アンチモン酸チタンを得た。尚、この化学組成は、蛍光
X線分析により、化合物中のアンチモン、チタンの含有
量の比を求め、それらの組成を推定し、また、銀含有量
については、銀置換後の濾液中の残存銀量より推定して
得たものである。以下についても同様である。
す如く所定の抗菌剤を調製し、これについて耐候性試
験、抗菌性試験及び耐酸性試験を行った。 実施例1 (1)抗菌剤aの調製 まず、以下のようにして結晶性アンチモン酸チタンを調
製した。即ち、恒温漕中で60℃に加熱した70%五塩
化アンチモン63g中に、攪拌しながら60℃に加熱し
た70%四塩化チタン105gを注ぎ、引き続き60℃
に加熱した純水3500g中に注ぎ、加水分解反応を行
う。その後、沈澱物を攪拌しながら60℃で24時間熟
成する。熟成終了後、スラリーを濾過、水洗し、その後
ケーキを60℃で乾燥し、次いでこれを粉砕して結晶性
アンチモン酸チタンを得た。尚、この化学組成は、蛍光
X線分析により、化合物中のアンチモン、チタンの含有
量の比を求め、それらの組成を推定し、また、銀含有量
については、銀置換後の濾液中の残存銀量より推定して
得たものである。以下についても同様である。
【0017】次いで、このアンチモン酸チタン粉末20
gと硝酸銀0.944g、純水100gをポリエチレン
性サンプル瓶に入れ、40℃で2時間、振とうした。そ
の後、スラリーを濾過、水洗、乾燥、粉砕し、下記
(a)の組成式を有する抗菌剤aを得た。 6.0TiO2・Ag0.2 H1.8 Sb2O5(OH)2・14H2O (a)
gと硝酸銀0.944g、純水100gをポリエチレン
性サンプル瓶に入れ、40℃で2時間、振とうした。そ
の後、スラリーを濾過、水洗、乾燥、粉砕し、下記
(a)の組成式を有する抗菌剤aを得た。 6.0TiO2・Ag0.2 H1.8 Sb2O5(OH)2・14H2O (a)
【0018】(2)性能評価 上記抗菌剤aについて、以下に示す耐候性試験、抗菌性
試験及び耐酸性試験を行い、それらの結果を表1に示
す。
試験及び耐酸性試験を行い、それらの結果を表1に示
す。
【0019】
【表1】
【0020】耐候性試験 上記抗菌剤aを市販のポリエチレン樹脂に5重量%含有
させて厚さ3mmのプレートを作製し、このプレートを
試験片として耐候性試験を行った。尚、この試験におい
て、1サイクルは、60℃で紫外線を1時間照射後、湿
度90%、40℃で1時間放置する工程からなり、3サ
イクル繰り返した。そして、試験前後の色彩(L、a、
b)を色彩計〔日本電色工業(株)製色彩計「SZーΣ
80」〕により測定し、耐候性を評価した。
させて厚さ3mmのプレートを作製し、このプレートを
試験片として耐候性試験を行った。尚、この試験におい
て、1サイクルは、60℃で紫外線を1時間照射後、湿
度90%、40℃で1時間放置する工程からなり、3サ
イクル繰り返した。そして、試験前後の色彩(L、a、
b)を色彩計〔日本電色工業(株)製色彩計「SZーΣ
80」〕により測定し、耐候性を評価した。
【0021】抗菌性試験 日本化学療法学会標準法により、上記抗菌剤の大腸菌に
対する最小発育阻止濃度(MIC:被検体の発育を阻止
することができた抗菌剤の最小濃度)を測定した。 耐酸性試験 4重量%の酢酸水溶液(pH3)に、各種抗菌剤を10
重量%添加し、4時間静置した後、抗菌剤を濾別し、濾
液中の銀イオンの溶出量を原子吸光光度計にて測定し
た。
対する最小発育阻止濃度(MIC:被検体の発育を阻止
することができた抗菌剤の最小濃度)を測定した。 耐酸性試験 4重量%の酢酸水溶液(pH3)に、各種抗菌剤を10
重量%添加し、4時間静置した後、抗菌剤を濾別し、濾
液中の銀イオンの溶出量を原子吸光光度計にて測定し
た。
【0022】実施例2(抗菌剤aの焼成による抗菌剤b
の調製) 実施例1で得た抗菌剤aを700℃で4時間焼成して、
抗菌剤bを調製し、これについて実施例1と同様に、耐
候性試験、抗菌性試験及び耐酸性試験を行い、それらの
結果を表1に併記した。
の調製) 実施例1で得た抗菌剤aを700℃で4時間焼成して、
抗菌剤bを調製し、これについて実施例1と同様に、耐
候性試験、抗菌性試験及び耐酸性試験を行い、それらの
結果を表1に併記した。
【0023】比較例1(抗菌性ゼオライトの調製) 比較例1に係る抗菌性ゼオライトを以下のようにして調
製し、これについて実施例1と同様に、耐候性試験、抗
菌性試験及び耐酸性試験を行い、それらの結果を表1に
併記した。A型ゼオライト(組成:0.94Na2O・
Al2O3・1.92SiO2・xH2O)を、硝酸銀水溶
液に添加し、室温で5時間攪拌した後、スラリーを濾
過、水洗、乾燥、粉砕し、下記(c)の組成式を有する
抗菌剤cを得た。 0.03Ag2O ・0.8Na2O ・ Al2O3 ・1.9SiO2 ・xH2O (c)
製し、これについて実施例1と同様に、耐候性試験、抗
菌性試験及び耐酸性試験を行い、それらの結果を表1に
併記した。A型ゼオライト(組成:0.94Na2O・
Al2O3・1.92SiO2・xH2O)を、硝酸銀水溶
液に添加し、室温で5時間攪拌した後、スラリーを濾
過、水洗、乾燥、粉砕し、下記(c)の組成式を有する
抗菌剤cを得た。 0.03Ag2O ・0.8Na2O ・ Al2O3 ・1.9SiO2 ・xH2O (c)
【0024】比較例2(抗菌性ゼオライトの焼成による
抗菌剤dの調製) 比較例1で得た抗菌剤cを700℃で4時間焼成して、
抗菌剤dを調製し、これについて実施例1と同様に、抗
菌性試験を実施し、その結果を表1に併記した。
抗菌剤dの調製) 比較例1で得た抗菌剤cを700℃で4時間焼成して、
抗菌剤dを調製し、これについて実施例1と同様に、抗
菌性試験を実施し、その結果を表1に併記した。
【0025】(3)実施例及び比較例の効果 表1の結果によれば、比較例1である抗菌剤cでは、耐
候性試験前後において大きく色彩が変化した(着色が認
められた)が、本発明に係る実施例1及び2の抗菌剤
a、bでは、比較例1と比べるとその変化は著しく小さ
く、耐候性が著しく優れることを示している。また、焼
成後のもの(実施例2)は、未焼成の乾燥品(実施例
1)と比べると、その変化は更に小さく、焼成により耐
候性が更に向上していることを示している。
候性試験前後において大きく色彩が変化した(着色が認
められた)が、本発明に係る実施例1及び2の抗菌剤
a、bでは、比較例1と比べるとその変化は著しく小さ
く、耐候性が著しく優れることを示している。また、焼
成後のもの(実施例2)は、未焼成の乾燥品(実施例
1)と比べると、その変化は更に小さく、焼成により耐
候性が更に向上していることを示している。
【0026】また、抗菌性についても、大腸菌に対する
最小発育阻止濃度(MIC)が抗菌剤a及びb(各々実
施例1及び2)ともに、125ppmであり、比較例1
及び2の各抗菌剤c及びd(各々250ppm、250
0ppm以上)と比べて、大変優れている。特に、焼成
された比較例2の抗菌剤dの抗菌性(MIC:2500
ppm以上)は著しく悪い。しかし、実施例1及び2で
はほとんど同じ性能を示し、高温加熱を行っても性能の
低下は示さず、比較例と比べて加熱に安定であることを
示している。更に、耐酸性についても、実施例1及び2
の抗菌剤a及びbでは、酸の溶出はほとんどないが、比
較例1の抗菌剤では5ppmと大きく、酸による安定性
が悪いことを示している。
最小発育阻止濃度(MIC)が抗菌剤a及びb(各々実
施例1及び2)ともに、125ppmであり、比較例1
及び2の各抗菌剤c及びd(各々250ppm、250
0ppm以上)と比べて、大変優れている。特に、焼成
された比較例2の抗菌剤dの抗菌性(MIC:2500
ppm以上)は著しく悪い。しかし、実施例1及び2で
はほとんど同じ性能を示し、高温加熱を行っても性能の
低下は示さず、比較例と比べて加熱に安定であることを
示している。更に、耐酸性についても、実施例1及び2
の抗菌剤a及びbでは、酸の溶出はほとんどないが、比
較例1の抗菌剤では5ppmと大きく、酸による安定性
が悪いことを示している。
【0027】また、焼成後のものと未焼成のもの(乾燥
品)とでは、上記の如く、本発明品(実施例1及び2)
においては、耐候性、抗菌性及び耐酸性ともにほとんど
同じか又はやや変わる程度であり、比較例と異なり、高
温加熱を行っても性能の低下はほとんど示さなかった。
従って、実施例1及び2では、加熱によっても構造(骨
格)、組成の変化が生じておらず、一方比較例では何ら
かの変化が生じているものと考えられる。
品)とでは、上記の如く、本発明品(実施例1及び2)
においては、耐候性、抗菌性及び耐酸性ともにほとんど
同じか又はやや変わる程度であり、比較例と異なり、高
温加熱を行っても性能の低下はほとんど示さなかった。
従って、実施例1及び2では、加熱によっても構造(骨
格)、組成の変化が生じておらず、一方比較例では何ら
かの変化が生じているものと考えられる。
【0028】
【発明の効果】本発明の抗菌剤は、化学的及び物理的に
安定であるため、日光や高温雰囲気に曝されたり又は酸
性溶液と接触されたりする、厳しい環境下においても、
着色することなく、しかも抗菌性が劣化せず、防かび、
抗菌性及び防藻性を長時間発揮させることができる。従
って、本抗菌剤は、作業着、医療用着衣、医療用寝
具、スポーツ着、包帯、漁網、カーテン、カーペット、
下着類、エアーフィルター等の繊維類、プラスチック
成型品類、壁紙等の紙類、食品包装フィルム、医療
用フィルム、合成皮革等の膜類、滅菌装置壁塗料、防
腐塗料、防かび塗料等の塗料類、農業用土壌等の粉末
類、シャンプー等の液状組成物等の用途に極めて有用
である。
安定であるため、日光や高温雰囲気に曝されたり又は酸
性溶液と接触されたりする、厳しい環境下においても、
着色することなく、しかも抗菌性が劣化せず、防かび、
抗菌性及び防藻性を長時間発揮させることができる。従
って、本抗菌剤は、作業着、医療用着衣、医療用寝
具、スポーツ着、包帯、漁網、カーテン、カーペット、
下着類、エアーフィルター等の繊維類、プラスチック
成型品類、壁紙等の紙類、食品包装フィルム、医療
用フィルム、合成皮革等の膜類、滅菌装置壁塗料、防
腐塗料、防かび塗料等の塗料類、農業用土壌等の粉末
類、シャンプー等の液状組成物等の用途に極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 秀樹 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式〔1〕で示される化合物から
なることを特徴とする抗菌剤。 nAO2・MaBbSb2O5(OH)2・mH2O 〔1〕 (Aは、チタン、ジルコニウム及びスズから選ばれる少
なくとも1種の4価の金属イオンであり、Mは銀、銅、
亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、マンガ
ン、バリウム、カドミウム及びクロムから選ばれる少な
くとも1種の金属イオンであり、Bはアルカリ金属イオ
ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン及び
水素イオンから選ばれる少なくとも1種のイオンであ
り、a及びbはいずれも正数であり、pa+qb=2を
満たす数である。但し、pはMの価数であり、qはBの
価数であり、n及びmはいずれも正数である。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12343593A JPH06305903A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 抗菌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12343593A JPH06305903A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 抗菌剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06305903A true JPH06305903A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=14860511
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12343593A Pending JPH06305903A (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 抗菌剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06305903A (ja) |
-
1993
- 1993-04-26 JP JP12343593A patent/JPH06305903A/ja active Pending
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