JPH0645615B2 - カズサマイシンb、その製造法およびその用途 - Google Patents
カズサマイシンb、その製造法およびその用途Info
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- JPH0645615B2 JPH0645615B2 JP61106502A JP10650286A JPH0645615B2 JP H0645615 B2 JPH0645615 B2 JP H0645615B2 JP 61106502 A JP61106502 A JP 61106502A JP 10650286 A JP10650286 A JP 10650286A JP H0645615 B2 JPH0645615 B2 JP H0645615B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、抗腫瘍作用および抗真菌作用を有する新規な
カズサマイシンB、その製造法およびそれを含有してな
る抗腫瘍剤又は抗真菌剤に関するものである。
カズサマイシンB、その製造法およびそれを含有してな
る抗腫瘍剤又は抗真菌剤に関するものである。
抗腫瘍作用および抗真菌作用を有する微生物産生の抗生
物質としては、例えば制癌性抗生物質81−484〔特
開昭60−141293号公報、ジャーナル・オブ・ア
ンティバイオティクス(Journal of Antibiotics)第37
巻、第706頁−第711頁(1983年)参照〕が知
られている。またこの抗生物質と類似した構造を有し、
かつ抗真菌作用を有する微生物産生の抗生物質として
は、レプトマイシン類〔特開昭55−118499号公
報;ジャーナル・オブ・アンティバイオティクス(Journ
al of Antibiotics)第36巻、第639頁−第650頁
(1983年)〕が知られている。
物質としては、例えば制癌性抗生物質81−484〔特
開昭60−141293号公報、ジャーナル・オブ・ア
ンティバイオティクス(Journal of Antibiotics)第37
巻、第706頁−第711頁(1983年)参照〕が知
られている。またこの抗生物質と類似した構造を有し、
かつ抗真菌作用を有する微生物産生の抗生物質として
は、レプトマイシン類〔特開昭55−118499号公
報;ジャーナル・オブ・アンティバイオティクス(Journ
al of Antibiotics)第36巻、第639頁−第650頁
(1983年)〕が知られている。
本発明は新規で有用な抗腫瘍生抗生物質を提供すること
を目的とするものである。
を目的とするものである。
本発明者らは、新規な抗生物質の探索を目的として種々
の土壌から菌株を分離し、その生産する代謝産物につい
て研究を続けた結果、千葉県で採取した土壌から分離し
た菌株81−484の培養物中に、一部の真菌類に対し
て抗菌活性を示し、しかもP388マウス白血病および
ザルコーマ180細胞の増殖抑制作用を有する物質が産
生されることを見い出した。さらにまた、本発明のカズ
サマイシンBは、抗生物質81−484よりも安全域の
広い抗腫瘍剤であることを見い出した。その理化学的性
質を有する物質は他に報告がないことから、この物質を
カズサマイシンBと呼称することにした。本発明は、か
かる知見に基いて完成されたものである。
の土壌から菌株を分離し、その生産する代謝産物につい
て研究を続けた結果、千葉県で採取した土壌から分離し
た菌株81−484の培養物中に、一部の真菌類に対し
て抗菌活性を示し、しかもP388マウス白血病および
ザルコーマ180細胞の増殖抑制作用を有する物質が産
生されることを見い出した。さらにまた、本発明のカズ
サマイシンBは、抗生物質81−484よりも安全域の
広い抗腫瘍剤であることを見い出した。その理化学的性
質を有する物質は他に報告がないことから、この物質を
カズサマイシンBと呼称することにした。本発明は、か
かる知見に基いて完成されたものである。
本発明は、後記の化学構造式及び理化学的性質を有する
カズサマイシンBまたはその塩、ストレプトマイセス属
に属するカズサマイシンB生産菌を栄養培地に培養し、
該培養中にカズサマイシンBを蓄積せしめ、該培養物か
らカズサマイシンBを採取することを特徴とするカズサ
マイシンBまたはその塩およびカズサマイシンBまたは
その塩を有効成分として含有することを特徴とする抗腫
瘍剤または抗真菌剤に関するものである。
カズサマイシンBまたはその塩、ストレプトマイセス属
に属するカズサマイシンB生産菌を栄養培地に培養し、
該培養中にカズサマイシンBを蓄積せしめ、該培養物か
らカズサマイシンBを採取することを特徴とするカズサ
マイシンBまたはその塩およびカズサマイシンBまたは
その塩を有効成分として含有することを特徴とする抗腫
瘍剤または抗真菌剤に関するものである。
カズサマイシンB生産菌は、ストレプトマイセス属に属
するが、例えば本発明者らが分離したストレプトマイセ
ス属に属する菌株81−484は、本発明に最も有効に
使用される菌株の一例であって、本菌株の菌学的性質を
示すと次ぎの通りである。
するが、例えば本発明者らが分離したストレプトマイセ
ス属に属する菌株81−484は、本発明に最も有効に
使用される菌株の一例であって、本菌株の菌学的性質を
示すと次ぎの通りである。
(a).形態的特徴 81−484菌株は多くの寒天平板培地上で菌糸状で豊
富に発育し、その基生菌糸の分断は観察されない。気菌
糸が形成される場合は、その胞子柄が直線状またはいわ
ゆる不完全型のら線状であり、その先端の20個以上の
連鎖状の胞子が観察され、胞子のうは観察されない。そ
の胞子の表面は平滑であり、長径約0.8μm×短径約
0.4μの楕円径である。
富に発育し、その基生菌糸の分断は観察されない。気菌
糸が形成される場合は、その胞子柄が直線状またはいわ
ゆる不完全型のら線状であり、その先端の20個以上の
連鎖状の胞子が観察され、胞子のうは観察されない。そ
の胞子の表面は平滑であり、長径約0.8μm×短径約
0.4μの楕円径である。
(b).次の各培地における生育状態 各培地における生育状態(27℃で3週間培養後の各培
地における生育状態)の観察は第1表の通りである。
地における生育状態)の観察は第1表の通りである。
(c).次の各生理学的性質 生育温度範囲:20〜30℃で生育が可能であり、2
7℃付近が最適である。
7℃付近が最適である。
ゼラチンの液化(グルコース・ペプトン・ゼラチン培
地上):陰性 スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培地
上):陰性 脱脂牛乳の凝固、ペチトン化(10%スキムミルク培
地上):凝固は陰性であり、ペプトン化は陽性である。
地上):陰性 スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培地
上):陰性 脱脂牛乳の凝固、ペチトン化(10%スキムミルク培
地上):凝固は陰性であり、ペプトン化は陽性である。
メラニン様色素の生成(チロシン寒天培地およびペプ
トン・イースト・鉄寒天培地上):陰性 硫化水素の生成(ペプトン・イースト鉄寒天培地
上):陰性 亜硫酸塩の生成(硫酸塩培地上):陽性 (d).次の各炭素源の利用性 炭素源の利用性は、プリドハム・コドリープ寒天培地上
27℃で1ケ月間培養した後に観察した。なお、はよ
く利用する。+は利用する。−は利用しない意味をそれ
ぞれ示す。
トン・イースト・鉄寒天培地上):陰性 硫化水素の生成(ペプトン・イースト鉄寒天培地
上):陰性 亜硫酸塩の生成(硫酸塩培地上):陽性 (d).次の各炭素源の利用性 炭素源の利用性は、プリドハム・コドリープ寒天培地上
27℃で1ケ月間培養した後に観察した。なお、はよ
く利用する。+は利用する。−は利用しない意味をそれ
ぞれ示す。
L−アラビノース − D−キシロース − D−グルコース D−フラクトース − シュクロース − イノシトール + L−ラムノース + ラフィノース − D−マンニトール − (e).細胞壁の組成 Beckerらの方法〔Applied Microbiology,第13巻、第
236頁−第243頁(1965年)〕に基づいて分析
した結果、.c.型のジアミノピメリン酸が検出され
た。
236頁−第243頁(1965年)〕に基づいて分析
した結果、.c.型のジアミノピメリン酸が検出され
た。
以上の菌学的性質から、本81−484菌株はストレプ
トマイセス属に属する菌株であることは明らかである。
しかしながら、どの種に属するかは明らかにできないの
で、取りあえず本菌株をストレプトマイセス(Streptom
yces)81−484と命名することにする。なお、本菌
株は、通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所に微
工研菌条寄第571号(FERM−BP571)として
寄託されている。
トマイセス属に属する菌株であることは明らかである。
しかしながら、どの種に属するかは明らかにできないの
で、取りあえず本菌株をストレプトマイセス(Streptom
yces)81−484と命名することにする。なお、本菌
株は、通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所に微
工研菌条寄第571号(FERM−BP571)として
寄託されている。
以上、カズサマイシンBについて説明したが、放線菌の
一般的性状として菌学上の性状は極めて変異し易く、一
定したものではなく、自然的にあるいは通常行われる紫
外線照射、X線照射または変異誘導剤、例えばN−メチ
ル−N′−トリロソグアニジン、エチルメタンスルホネ
ートなどを用いる人工的変異手段により変異することは
周知の事実であり、このような人工的変異株も含め、ス
トレプトマイセス属に属し、カズサマイシンBを生産す
る能力を有する菌株はすべて本発明に使用することがで
きる。
一般的性状として菌学上の性状は極めて変異し易く、一
定したものではなく、自然的にあるいは通常行われる紫
外線照射、X線照射または変異誘導剤、例えばN−メチ
ル−N′−トリロソグアニジン、エチルメタンスルホネ
ートなどを用いる人工的変異手段により変異することは
周知の事実であり、このような人工的変異株も含め、ス
トレプトマイセス属に属し、カズサマイシンBを生産す
る能力を有する菌株はすべて本発明に使用することがで
きる。
本発明において、先ずストレプトマイセス属に属するカ
ズサマイシンB生産菌が適当な培地に培養される。本菌
の培養においては、通常放線菌の培養に使用される培地
ならばいずれも使用することができる。培地としては、
微生物が同化し得る炭素源、消化し得る窒素源、さらに
必要に応じて無機酸塩等を含有させた栄養培地が使用さ
れる。同化し得る炭素源としては、ブドウ糖、糖蜜、澱
粉、デキストリン、セルロース、コーン・スティープ・
リカー、グリセリン、有機酸などが用いられる。同化し
得る窒素源としては、ペプトン、肉エキス、酵母エキ
ス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・スティープ・リカー、
綿実粕、カゼイン、大豆、蛋白分解物、アミノ酸、尿素
などの有機窒素源、硝酸塩、アンモニウム塩などの無機
窒素化合物が単独または組み合わせて用いられる。その
他、必要に応じてナトリウム塩、カリウム塩、リン酸
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの無機塩類が添
加される。さらに、培地には、必要に応じて、本菌の生
育やカズサマイシンBの生産を促進する微量栄養素、発
育促進物質を適当に添加してもよい。
ズサマイシンB生産菌が適当な培地に培養される。本菌
の培養においては、通常放線菌の培養に使用される培地
ならばいずれも使用することができる。培地としては、
微生物が同化し得る炭素源、消化し得る窒素源、さらに
必要に応じて無機酸塩等を含有させた栄養培地が使用さ
れる。同化し得る炭素源としては、ブドウ糖、糖蜜、澱
粉、デキストリン、セルロース、コーン・スティープ・
リカー、グリセリン、有機酸などが用いられる。同化し
得る窒素源としては、ペプトン、肉エキス、酵母エキ
ス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・スティープ・リカー、
綿実粕、カゼイン、大豆、蛋白分解物、アミノ酸、尿素
などの有機窒素源、硝酸塩、アンモニウム塩などの無機
窒素化合物が単独または組み合わせて用いられる。その
他、必要に応じてナトリウム塩、カリウム塩、リン酸
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの無機塩類が添
加される。さらに、培地には、必要に応じて、本菌の生
育やカズサマイシンBの生産を促進する微量栄養素、発
育促進物質を適当に添加してもよい。
培養は通常振盪または通気攪拌培養などの好気的条件下
で行うのが好ましい。工業的には深部通気攪拌培養を行
うのが好ましい。培地のpHは中性付近で培養を行うのが
好ましい。培養温度は20〜37℃でも行い得るが、通
常は24〜30℃、好ましくは27℃に保つのがよい。
培養時間、液体培養の場合、通常4〜6時間培養を行う
と、本発明によるカズサマイシンBが生産蓄積される。
好ましくは、培養液中の蓄積量が最大に達した時に培養
を終了すればよい。これらの培地組成、培地の液性、培
養温度、攪拌温度、通気量などの培養条件は使用する菌
株の種類や外部の条件などに応じて好ましい結果が得ら
れるように適宜調節、選択されることはいうまでもな
い。液体培養において発泡があるときは、シリコン油、
植物油、界面活性剤などの消泡剤を適宜使用してもよ
い。このようにして得られた培養物中に蓄積されたカズ
サマイシンBは主として培養濾液中に含有されているの
で、培養物を必要に応じて濾過補助剤例えばセライト、
ハイフロスーパーセルなどを加えて濾過するか、又は遠
心分離して培養濾液と菌体とに分離し、その培養濾液か
らカズサマイシンBを採取するのが有利である。
で行うのが好ましい。工業的には深部通気攪拌培養を行
うのが好ましい。培地のpHは中性付近で培養を行うのが
好ましい。培養温度は20〜37℃でも行い得るが、通
常は24〜30℃、好ましくは27℃に保つのがよい。
培養時間、液体培養の場合、通常4〜6時間培養を行う
と、本発明によるカズサマイシンBが生産蓄積される。
好ましくは、培養液中の蓄積量が最大に達した時に培養
を終了すればよい。これらの培地組成、培地の液性、培
養温度、攪拌温度、通気量などの培養条件は使用する菌
株の種類や外部の条件などに応じて好ましい結果が得ら
れるように適宜調節、選択されることはいうまでもな
い。液体培養において発泡があるときは、シリコン油、
植物油、界面活性剤などの消泡剤を適宜使用してもよ
い。このようにして得られた培養物中に蓄積されたカズ
サマイシンBは主として培養濾液中に含有されているの
で、培養物を必要に応じて濾過補助剤例えばセライト、
ハイフロスーパーセルなどを加えて濾過するか、又は遠
心分離して培養濾液と菌体とに分離し、その培養濾液か
らカズサマイシンBを採取するのが有利である。
また、本発明のカズサマイシンBは菌体にも含まれるの
で、菌体からメタノールなどの低級アルコール、アセト
ンなどでカズサマイシンBを抽出し、得られた抽出液を
減圧濃縮して該有機溶媒を除去した後、以下に述べる培
養濾過からの精製を進めることができる。培養濾液から
カズサマイシンBの分離精製を行うためには、カズサマ
イシンBが後述のようにヘキサンおよび水に不溶であ
り、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、
ジクロルメタン、クロロホルムなどの塩素化メタン系溶
媒、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系
溶媒などの多くの有機溶媒に可溶である酸性物質である
ので、これらの性質を利用した精製法が用いられる。通
常、培養濾液を非親水性有機溶媒、例えばクロロホル
ム、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル
などで抽出することにより、カズサマイシンBが有機溶
媒層に転溶される。上記抽出操作を行う際に、培養濾液
を予め、pH3.0〜5.0の範囲に調節するのが好まし
い。このようにして得られた有機溶媒層は、必要に応じ
て金属イオンなどを除去するために希薄なエチレンジア
ミン四酢酸塩水溶液で洗浄した後、種々の脱水剤例えば
無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、ビーズゲ
ルなどを加えて脱水される。脱水された有機溶媒層を減
圧下で濃縮する。この濃縮操作においてカズサマイシン
Bは安定な物質であるが、通常加熱温度を60℃以下と
なるように行うのが好ましい。残渣にヘキサン、石油エ
ーテルなどの有機溶媒を加えてカズサマイシンBを沈澱
させることができる。得られた沈澱物を数回ヘキサンな
どで洗浄後、吸引濾過または遠心分離によりカズサマイ
シンBを褐色の粗製物として採取することができる。
で、菌体からメタノールなどの低級アルコール、アセト
ンなどでカズサマイシンBを抽出し、得られた抽出液を
減圧濃縮して該有機溶媒を除去した後、以下に述べる培
養濾過からの精製を進めることができる。培養濾液から
カズサマイシンBの分離精製を行うためには、カズサマ
イシンBが後述のようにヘキサンおよび水に不溶であ
り、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、
ジクロルメタン、クロロホルムなどの塩素化メタン系溶
媒、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系
溶媒などの多くの有機溶媒に可溶である酸性物質である
ので、これらの性質を利用した精製法が用いられる。通
常、培養濾液を非親水性有機溶媒、例えばクロロホル
ム、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル
などで抽出することにより、カズサマイシンBが有機溶
媒層に転溶される。上記抽出操作を行う際に、培養濾液
を予め、pH3.0〜5.0の範囲に調節するのが好まし
い。このようにして得られた有機溶媒層は、必要に応じ
て金属イオンなどを除去するために希薄なエチレンジア
ミン四酢酸塩水溶液で洗浄した後、種々の脱水剤例えば
無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、ビーズゲ
ルなどを加えて脱水される。脱水された有機溶媒層を減
圧下で濃縮する。この濃縮操作においてカズサマイシン
Bは安定な物質であるが、通常加熱温度を60℃以下と
なるように行うのが好ましい。残渣にヘキサン、石油エ
ーテルなどの有機溶媒を加えてカズサマイシンBを沈澱
させることができる。得られた沈澱物を数回ヘキサンな
どで洗浄後、吸引濾過または遠心分離によりカズサマイ
シンBを褐色の粗製物として採取することができる。
上記の粗製物をさらに精製するためには、カズサマイシ
ンBと混合物との溶解度の差や、混じり合わない二液層
間の分配率の差や、各種吸着担体に対する吸着力の差を
利用したクロマトグラフィーなど多くの手段が可能であ
るが、特にクロマトグラフィーはカズサマイシンBの精
製には非常に有効な方法である。カズサマイシンBの精
製に有効なクロマトグラフィーとしては、例えばシリカ
ゲル、アルミナ、活性炭、セルロース、ヒドロキシアパ
タイド、HP−20などの吸着剤による吸着クロマトグ
ラフィー、シラン化シリカゲル、オクタデシルシラン化
シリカゲルなどを用いる逆相分配クロマトグラフィー、
セファデックスLH−20、トヨパールなどを用いる分
子篩にもとずくゲル濾過クロマトグラフィー、DEAE
セルロース、DEAEセファデックス、DEAEトヨパ
ールなどを用いるイオン交換クロマトグラフィーなどが
あげられる。
ンBと混合物との溶解度の差や、混じり合わない二液層
間の分配率の差や、各種吸着担体に対する吸着力の差を
利用したクロマトグラフィーなど多くの手段が可能であ
るが、特にクロマトグラフィーはカズサマイシンBの精
製には非常に有効な方法である。カズサマイシンBの精
製に有効なクロマトグラフィーとしては、例えばシリカ
ゲル、アルミナ、活性炭、セルロース、ヒドロキシアパ
タイド、HP−20などの吸着剤による吸着クロマトグ
ラフィー、シラン化シリカゲル、オクタデシルシラン化
シリカゲルなどを用いる逆相分配クロマトグラフィー、
セファデックスLH−20、トヨパールなどを用いる分
子篩にもとずくゲル濾過クロマトグラフィー、DEAE
セルロース、DEAEセファデックス、DEAEトヨパ
ールなどを用いるイオン交換クロマトグラフィーなどが
あげられる。
カズサマイシンBは、これらのクロマトグラフィーや電
気泳動、向流分配、限外濾過、蒸溜などの手段を単独あ
るいは任意の順序に組み合わせるか、または反復して用
いることにより分離精製することができる。例えば前記
粗製物を少量のクロロホルム、ベンゼンなどに溶かし、
これを予め充填されたシリカゲルのカラムに吸着させ、
ヘキサン−アセトン系混合溶媒を用いてカラムクロマト
グラフィーを行い、その活性画分を集め、減圧濃縮せし
める。これをさらに少量のクロロホルムなどに溶解し、
シリカゲルに吸着させ、クロロホルム−メタノール系混
合溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーを行い、その
活性画分を集め、減圧濃縮後、少量のメタノールに溶か
し、これを逆層シリカゲルカラムに吸着させ、メタノー
ル−水系混合溶媒でカラムクロマトグラフィーを行うこ
とによりカズサマイシンBを分離精製することができ
る。
気泳動、向流分配、限外濾過、蒸溜などの手段を単独あ
るいは任意の順序に組み合わせるか、または反復して用
いることにより分離精製することができる。例えば前記
粗製物を少量のクロロホルム、ベンゼンなどに溶かし、
これを予め充填されたシリカゲルのカラムに吸着させ、
ヘキサン−アセトン系混合溶媒を用いてカラムクロマト
グラフィーを行い、その活性画分を集め、減圧濃縮せし
める。これをさらに少量のクロロホルムなどに溶解し、
シリカゲルに吸着させ、クロロホルム−メタノール系混
合溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーを行い、その
活性画分を集め、減圧濃縮後、少量のメタノールに溶か
し、これを逆層シリカゲルカラムに吸着させ、メタノー
ル−水系混合溶媒でカラムクロマトグラフィーを行うこ
とによりカズサマイシンBを分離精製することができ
る。
このようにして得られたカズサマイシンBは酸性物質で
あるから、公知の方法により塩に変換し得る。
あるから、公知の方法により塩に変換し得る。
このような塩としては、医薬的に許容し得る非毒性塩が
あげられ、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアル
カリ金属塩、カルシウム塩、公知の有機アミンとの塩な
どがあげられる。
あげられ、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアル
カリ金属塩、カルシウム塩、公知の有機アミンとの塩な
どがあげられる。
次に、以上の如くして得られたカズサマイシンBの理化
学的性質について述べる。
学的性質について述べる。
元素組成;C32H46O7(高分解能マススペクトルによ
る) 分子量;542〔FDSIマススペクトルによる〕 融点;52〜55℃ 比旋光度:▲〔α〕20 D▼=−86.95℃(c=
0.1、メタノール) 紫外線吸収スペクトル;第1図の通り(メタノール中
で測定) 赤外線吸収スペクトル;第2図の通り(KBrディス
ク法で測定)1 H−NMRスペクトル;第3図の通り(重クロロホル
ム中360MHzで測定)13 c−NMRスペクトル;第4図の通り(重クロロホ
ルム中90.56MHzで測定) 溶剤に対する溶解性;ジエチルエーテル、メタノー
ル、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸
エチル、酢酸ブチル、アセトンおよびベンゼンに可溶、
ヘキサン、水に不溶。
る) 分子量;542〔FDSIマススペクトルによる〕 融点;52〜55℃ 比旋光度:▲〔α〕20 D▼=−86.95℃(c=
0.1、メタノール) 紫外線吸収スペクトル;第1図の通り(メタノール中
で測定) 赤外線吸収スペクトル;第2図の通り(KBrディス
ク法で測定)1 H−NMRスペクトル;第3図の通り(重クロロホル
ム中360MHzで測定)13 c−NMRスペクトル;第4図の通り(重クロロホ
ルム中90.56MHzで測定) 溶剤に対する溶解性;ジエチルエーテル、メタノー
ル、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸
エチル、酢酸ブチル、アセトンおよびベンゼンに可溶、
ヘキサン、水に不溶。
塩基性、酸性、中性の区別;酸性物質 物質の色;淡黄色の粉末 呈色反応;ヨード発色、三塩化アンチモン反応に陽
性。
性。
ニンヒドリン反応、アントロン−硫酸反応、塩化第二鉄
反応に陰性。
反応に陰性。
シリカゲル薄層クロマトグラフィー:(担体メルク社
製、シリカゲル60);Rf値=0.17(展開溶媒:
クロロホルム−メタノール=10:1);Rf値=0.
23(展開溶媒:酢酸エチル−メタノール=40:1) 以上の理化学的性質から、本発明のカズサマイシンBの
化学構造は式〔I〕の如く決定される。
製、シリカゲル60);Rf値=0.17(展開溶媒:
クロロホルム−メタノール=10:1);Rf値=0.
23(展開溶媒:酢酸エチル−メタノール=40:1) 以上の理化学的性質から、本発明のカズサマイシンBの
化学構造は式〔I〕の如く決定される。
その名称は、19−(3,6−ジヒドロ−3−メチル−
6−オキソ−2H−ピラン−2−イル)−6−ヒドロキ
シ−9−ヒドロキシメチル−3,5,7,11,15,
17−ヘキサメチル−8−オキソ−2,10,12,1
6,18−ノナデカペンタン酸である。
6−オキソ−2H−ピラン−2−イル)−6−ヒドロキ
シ−9−ヒドロキシメチル−3,5,7,11,15,
17−ヘキサメチル−8−オキソ−2,10,12,1
6,18−ノナデカペンタン酸である。
上記の通り、本発明のカズサマイシンBは、抗真菌作用
および抗腫瘍作用を有することから、真菌感染症および
腫瘍の治療剤として有用である。
および抗腫瘍作用を有することから、真菌感染症および
腫瘍の治療剤として有用である。
前記の理化学的性質を有するカズサマイシンBと比較的
類似している物質としては抗生物質81−484および
抗生物質レプトマイシン類があげられる。しかしなが
ら、カズサマイシンBの1Hおよび13C−NMRスペクト
ルがこれらの物質のものとは明らかに異ることから、本
発明のカズサマイシンBは新規な抗腫瘍性物質であると
認められる。
類似している物質としては抗生物質81−484および
抗生物質レプトマイシン類があげられる。しかしなが
ら、カズサマイシンBの1Hおよび13C−NMRスペクト
ルがこれらの物質のものとは明らかに異ることから、本
発明のカズサマイシンBは新規な抗腫瘍性物質であると
認められる。
本発明のカズサマイシンBまたはその塩を有効成分とし
て抗腫瘍剤または抗真菌剤として使用する場合は、相容
性の薬学的に許容し得る担体とともに薬学的組成物とす
ることができる。これらの組成物は、所望の投与方法に
対して適当な薬学的形態のいずれかになし得る。このよ
うな形態の例としては、錠剤、カプセル、ピル、粉剤お
よび顆粒のような経口投与に対する固体形態、溶液、懸
濁液、シロップおよびエリキサーのような局所または経
口投与に対する液状形態および滅菌溶液、懸濁液または
エマルジョンのような非経口投与に適した形態を包含す
る。
て抗腫瘍剤または抗真菌剤として使用する場合は、相容
性の薬学的に許容し得る担体とともに薬学的組成物とす
ることができる。これらの組成物は、所望の投与方法に
対して適当な薬学的形態のいずれかになし得る。このよ
うな形態の例としては、錠剤、カプセル、ピル、粉剤お
よび顆粒のような経口投与に対する固体形態、溶液、懸
濁液、シロップおよびエリキサーのような局所または経
口投与に対する液状形態および滅菌溶液、懸濁液または
エマルジョンのような非経口投与に適した形態を包含す
る。
本発明の有効成分を用いて薬学的組成物を調整する場合
に使用される相容性の薬学的に許容し得る担体は、固体
または液体である。固体形態の製剤は、粉剤、錠剤、分
散性顆粒、カプセル、カシエーおよび坐剤を包含する。
固体の担体は希釈剤、風味剤、可溶化剤、結合剤または
錠剤崩壊剤として作用する1種またはそれ以上の物質で
あり得る。また、それはカプセル化物質であってもよ
い。粉剤においては、微細な活性化合物と混合される微
細な固体である。錠剤においては、活性化合物を必要な
結合性を有する担体と適当な割合で混合し、そして所望
の形状および大きさに圧搾する。粉剤および錠剤は、好
適な有効成分5ないし70%を含有する。適当な固体担
体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、
タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱
粉、ゼラチン、トラガントゴム、メチルセルロース、ナ
トリウム、カルボキシメチルセルロース、低融点ワック
ス、ココアバターなどである。
に使用される相容性の薬学的に許容し得る担体は、固体
または液体である。固体形態の製剤は、粉剤、錠剤、分
散性顆粒、カプセル、カシエーおよび坐剤を包含する。
固体の担体は希釈剤、風味剤、可溶化剤、結合剤または
錠剤崩壊剤として作用する1種またはそれ以上の物質で
あり得る。また、それはカプセル化物質であってもよ
い。粉剤においては、微細な活性化合物と混合される微
細な固体である。錠剤においては、活性化合物を必要な
結合性を有する担体と適当な割合で混合し、そして所望
の形状および大きさに圧搾する。粉剤および錠剤は、好
適な有効成分5ないし70%を含有する。適当な固体担
体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、
タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱
粉、ゼラチン、トラガントゴム、メチルセルロース、ナ
トリウム、カルボキシメチルセルロース、低融点ワック
ス、ココアバターなどである。
坐剤の製造に対しては、脂肪酸グリセライドまたはココ
アバターの混合物のような低融点ワックスを始めに融解
し、そして活性成分を攪拌によってその中に均等に分散
させる。次に融解した均質な混合物を所定の大きさの型
に注入し、冷却し、固化させる。
アバターの混合物のような低融点ワックスを始めに融解
し、そして活性成分を攪拌によってその中に均等に分散
させる。次に融解した均質な混合物を所定の大きさの型
に注入し、冷却し、固化させる。
非経口または経口投与に使用される液状形態の製剤とし
ては、例えば溶液、懸濁液およびエマルジョンがあげら
れる。より具体的にはその非経口投与に使用される液状
製剤としては、水また水−プロピレングリコール溶液を
あげることができ、一方経口使用に適した液状製剤とし
ては、所望に応じて適当な着色剤、風味剤、安定剤およ
び濃化剤を加えることのある、水溶液、並びに微細な活
性成分を粘稠な物質、例えば天然または合成ゴム、樹
脂、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセ
ルロースおよび他の公知の懸濁剤とともに水に分散した
水性懸濁液があげられる。これらの液状形態の製剤は、
適当な溶剤に分散または溶解させることにより容易に調
整される。
ては、例えば溶液、懸濁液およびエマルジョンがあげら
れる。より具体的にはその非経口投与に使用される液状
製剤としては、水また水−プロピレングリコール溶液を
あげることができ、一方経口使用に適した液状製剤とし
ては、所望に応じて適当な着色剤、風味剤、安定剤およ
び濃化剤を加えることのある、水溶液、並びに微細な活
性成分を粘稠な物質、例えば天然または合成ゴム、樹
脂、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセ
ルロースおよび他の公知の懸濁剤とともに水に分散した
水性懸濁液があげられる。これらの液状形態の製剤は、
適当な溶剤に分散または溶解させることにより容易に調
整される。
製剤の単位使用における有効成分の量は、約0.1〜5
00mg、好適には1〜100mgである。なお。これらの
製剤は、必要ならば、他の相容性の治療剤、例えば他の
抗腫瘍剤、抗菌剤または抗真菌剤を含有することもでき
る。
00mg、好適には1〜100mgである。なお。これらの
製剤は、必要ならば、他の相容性の治療剤、例えば他の
抗腫瘍剤、抗菌剤または抗真菌剤を含有することもでき
る。
治療に供する場合における使用量の範囲は、経口投与の
場合における1日あたり体重1kgに付1〜500mgであ
り、一方経口投与の場合には1日あたり体重1kgに付
0.1〜100mgである。しかしながら、この使用量は
患者の年齢、性別、体重、症状などにより適宜増減させ
ることができる。
場合における1日あたり体重1kgに付1〜500mgであ
り、一方経口投与の場合には1日あたり体重1kgに付
0.1〜100mgである。しかしながら、この使用量は
患者の年齢、性別、体重、症状などにより適宜増減させ
ることができる。
次に本発明のカズサマイシンBの生物学的性質について
述べる。
述べる。
(1)抗菌スペクトル 試験化合物のMICは寒天希釈法により決定された。即
ち、順次希釈された試験化合物の水溶液1.0mをシ
ャーレに注ぎ、次に試験菌が細菌である場合にはミュー
ラ・ヒントン寒天培地9.0mを、一方試験菌が真菌
である場合には、サブロー寒天培地9.0mを注いで
混ぜる。その混合寒天プレート上に、試験菌の混濁液
(約106CFU/m)を塗沫する。37℃で一夜培
養した後、試験菌の増殖を完全に阻害する試験化合物の
濃度を、最小生育阻止濃度(MIC)とする。その測定
結果を第2表に示す。なお、(*)印を付した試験菌に
ついては、栄養寒天培地(日水製)を用いて、28℃で
2日間培養して測定した。
ち、順次希釈された試験化合物の水溶液1.0mをシ
ャーレに注ぎ、次に試験菌が細菌である場合にはミュー
ラ・ヒントン寒天培地9.0mを、一方試験菌が真菌
である場合には、サブロー寒天培地9.0mを注いで
混ぜる。その混合寒天プレート上に、試験菌の混濁液
(約106CFU/m)を塗沫する。37℃で一夜培
養した後、試験菌の増殖を完全に阻害する試験化合物の
濃度を、最小生育阻止濃度(MIC)とする。その測定
結果を第2表に示す。なお、(*)印を付した試験菌に
ついては、栄養寒天培地(日水製)を用いて、28℃で
2日間培養して測定した。
上記の第2表から明らかな如く、カズサマイシンBは、
一部の真菌類に対して抗菌活性を示すが、細菌に対して
は抗菌活性を示さない。
一部の真菌類に対して抗菌活性を示すが、細菌に対して
は抗菌活性を示さない。
(2)P388マウス白血病に対する治療効果 BDF1マウス(雌、6週令)の腹腔内P388細胞1
×105個を移植後、1日、5日および9日目に1日1
回所定の投与量の試験化合物を腹腔内に注射し、移植後
の生存日数を指標に試験化合物の抗腫瘍効果を検討し
た。なお、延命率は下記の計算式により求め、その結果
を第3表に示す。
×105個を移植後、1日、5日および9日目に1日1
回所定の投与量の試験化合物を腹腔内に注射し、移植後
の生存日数を指標に試験化合物の抗腫瘍効果を検討し
た。なお、延命率は下記の計算式により求め、その結果
を第3表に示す。
(3)急性毒性試験 ICRマウス(雌、5週令)に試験化合物を種々の投与
量で腹腔内に注射後、1週間観察し、急性毒性について
検討した。Litchfield-Wilcoxon法により50%致死濃
度(LD50)を求めた。その結果を第4表に示す。
量で腹腔内に注射後、1週間観察し、急性毒性について
検討した。Litchfield-Wilcoxon法により50%致死濃
度(LD50)を求めた。その結果を第4表に示す。
以上第3表および第4表の結果から、P388白血病マ
ウスの治療効果において、本発明のカズサマイシンBは
抗生物質81−484よりもすぐれ、さらに、抗生物質
81−484投与群においてマウスの毒性死が観察され
る投与量と同じ投与量の本発明のカズサマイシンBの投
与群ではマウスの毒性死が観察されないことおよび急性
毒性においても本発明のカズサマイシンBは抗生物質8
1−484よりも低いことから、本発明のカズサマイシ
ンBは抗生物質81−484よりも広い投与量の安全域
を有する。
ウスの治療効果において、本発明のカズサマイシンBは
抗生物質81−484よりもすぐれ、さらに、抗生物質
81−484投与群においてマウスの毒性死が観察され
る投与量と同じ投与量の本発明のカズサマイシンBの投
与群ではマウスの毒性死が観察されないことおよび急性
毒性においても本発明のカズサマイシンBは抗生物質8
1−484よりも低いことから、本発明のカズサマイシ
ンBは抗生物質81−484よりも広い投与量の安全域
を有する。
上記の通り、本発明のカズサマイシンBは、抗真菌作用
および抗腫瘍作用を有することから、真菌感染症および
腫瘍の治療剤として有用である。
および抗腫瘍作用を有することから、真菌感染症および
腫瘍の治療剤として有用である。
実施例 次に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、こ
れにより本発明を限定するものではない。
れにより本発明を限定するものではない。
実施例1 81−484菌の培養 500m容坂口フラスコにグルコース2.0%、ペプ
トン0.5%、肉エキス0.5%、乾燥酵母0.3%、
食塩0.5%、炭酸カルシウム0.3%を含む液体培地
(pH7.0)100mを滅菌し、これにグルコース
0.4%、麦芽エキス1.0%、イーストエキス0.4
%、寒天1.5%を含む寒天斜面培地(pH7.0)上
で、27℃で6日間培養したストレプトマイセス81−
484の斜面培養から一白金耳を接種し、振幅17cm毎
分120回往復するレシプロシェーカーにより27℃で
72時間振盪培養して種母を得た。次に200容ジャ
ーファーメンターにグルコース3.0%、肉エキス0.
75%、乾燥酵母0.3%、硫酸マグネシウム0.2%
を含む液体培地(pH7.0)120を仕込み、滅菌し
た後、前記方法で得られた種母2.5を無菌的に接種
し、通気量130/分、攪拌238rpm、28℃で1
46時間培養し、培養液約110を得た。
トン0.5%、肉エキス0.5%、乾燥酵母0.3%、
食塩0.5%、炭酸カルシウム0.3%を含む液体培地
(pH7.0)100mを滅菌し、これにグルコース
0.4%、麦芽エキス1.0%、イーストエキス0.4
%、寒天1.5%を含む寒天斜面培地(pH7.0)上
で、27℃で6日間培養したストレプトマイセス81−
484の斜面培養から一白金耳を接種し、振幅17cm毎
分120回往復するレシプロシェーカーにより27℃で
72時間振盪培養して種母を得た。次に200容ジャ
ーファーメンターにグルコース3.0%、肉エキス0.
75%、乾燥酵母0.3%、硫酸マグネシウム0.2%
を含む液体培地(pH7.0)120を仕込み、滅菌し
た後、前記方法で得られた種母2.5を無菌的に接種
し、通気量130/分、攪拌238rpm、28℃で1
46時間培養し、培養液約110を得た。
実施例2 培養物からのカズサマイシンBの抽出 実施例1で得た培養液110に濾過補助剤4.5kgを
加え濾過し、菌体ケーキ約12kgと濾液および洗液12
0を得た。
加え濾過し、菌体ケーキ約12kgと濾液および洗液12
0を得た。
この濾液および洗液を5容のアンバーライトXAD−
7カラムに通過させ、活性成分を吸着させた。このカラ
ムを水10および20%メタノール−水10にて洗
浄した後、60%メタノール−水で活性成分を溶出させ
た。得られた溶出液25を約3まで減圧濃縮し、溶
出濃縮液を得た。
7カラムに通過させ、活性成分を吸着させた。このカラ
ムを水10および20%メタノール−水10にて洗
浄した後、60%メタノール−水で活性成分を溶出させ
た。得られた溶出液25を約3まで減圧濃縮し、溶
出濃縮液を得た。
他方、該菌体ケーキをメタノール45に懸濁し、約1
時間攪拌した後、濾過し、さらに得られたケーキをメタ
ノール5で洗浄した。得られた濾液および洗液50
を3まで減圧濃縮し、菌体抽出濃縮液を得た。
時間攪拌した後、濾過し、さらに得られたケーキをメタ
ノール5で洗浄した。得られた濾液および洗液50
を3まで減圧濃縮し、菌体抽出濃縮液を得た。
前記の如くして得られた溶出濃縮液と菌体抽出濃縮液を
合わせて、30%硫酸を加えてpH6.8に調節し、次い
で酢酸エチル12を加え、充分に攪拌した。生成した
沈澱物を濾去した後、酢酸エチル層を分取し、無水硫酸
ナトリウムで脱水後減圧濃縮し、カズサマイシンBを含
む茶褐色の油状物31.3gを得た。
合わせて、30%硫酸を加えてpH6.8に調節し、次い
で酢酸エチル12を加え、充分に攪拌した。生成した
沈澱物を濾去した後、酢酸エチル層を分取し、無水硫酸
ナトリウムで脱水後減圧濃縮し、カズサマイシンBを含
む茶褐色の油状物31.3gを得た。
実施例3 シリカゲルクロマトクラフィーによるカズサマイシンB
の精製 実施例2で得られた油状物を予めヘキサンで充填された
シリカゲルC−200(和光純薬製)カラム(306×
50cm)に吸着せしめ、ヘキサン1.5とヘキサン−
アセトン(1:1)混液によるグラジェント溶出クロマ
トグラフィーを行った。得られた活性画分1.3を減
圧濃縮し、茶褐色の油状残渣4.49gを得た。これを
予め、酢酸エチルで充填されたシリカゲル(和光純薬
製,C−200))のカラム(5.0×51cm)に吸着
させ、展開液として酢酸エチルを用い、クロマトグラフ
ィーを行い、得られた活性画分1.8を減圧濃縮し
て、純度50%程度の淡黄色のカズサマイシンBの粗製
固形物945mgを得た。
の精製 実施例2で得られた油状物を予めヘキサンで充填された
シリカゲルC−200(和光純薬製)カラム(306×
50cm)に吸着せしめ、ヘキサン1.5とヘキサン−
アセトン(1:1)混液によるグラジェント溶出クロマ
トグラフィーを行った。得られた活性画分1.3を減
圧濃縮し、茶褐色の油状残渣4.49gを得た。これを
予め、酢酸エチルで充填されたシリカゲル(和光純薬
製,C−200))のカラム(5.0×51cm)に吸着
させ、展開液として酢酸エチルを用い、クロマトグラフ
ィーを行い、得られた活性画分1.8を減圧濃縮し
て、純度50%程度の淡黄色のカズサマイシンBの粗製
固形物945mgを得た。
実施例4 高速液体クロマトグラフィーによるカズサマイシンBの
単離 実施例3で得たカズサマイシンBの粗製固形物をさらに
精製して、その純品を得るために、高速液体クロマトグ
ラフィー(日本分光TRIROTAR-V,UVIDEC-100-V)を行っ
た。その際、使用したカラムはステンレス製パックドカ
ラムYMC−A−343(ODS−5,内径20mm×長
さ250mm,山村化学研究所製)を用いた。
単離 実施例3で得たカズサマイシンBの粗製固形物をさらに
精製して、その純品を得るために、高速液体クロマトグ
ラフィー(日本分光TRIROTAR-V,UVIDEC-100-V)を行っ
た。その際、使用したカラムはステンレス製パックドカ
ラムYMC−A−343(ODS−5,内径20mm×長
さ250mm,山村化学研究所製)を用いた。
実施例3で得たカズサマイシンBの粗製品120mgをメ
タノール1mに溶解した試料を注入し、展開溶媒とし
て0.05Mリン酸−メタノール混液(1:3,高速液
体クロマトグラフィー用溶媒)を用いて分画を行った。
220nmの紫外部吸収でカズサマイシンBに該当するピ
ークを集め、これを減圧下メタノールを留去した。残渣
に酢酸エチルを加え、5%水酸化ナトリウム水溶液でpH
6.5ち調節し酢酸エチル層に転溶させた。酢酸エチル
層を精製水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した
後、濃縮乾固して淡黄色のカズサマイシンBの純品44
mgを得た。
タノール1mに溶解した試料を注入し、展開溶媒とし
て0.05Mリン酸−メタノール混液(1:3,高速液
体クロマトグラフィー用溶媒)を用いて分画を行った。
220nmの紫外部吸収でカズサマイシンBに該当するピ
ークを集め、これを減圧下メタノールを留去した。残渣
に酢酸エチルを加え、5%水酸化ナトリウム水溶液でpH
6.5ち調節し酢酸エチル層に転溶させた。酢酸エチル
層を精製水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した
後、濃縮乾固して淡黄色のカズサマイシンBの純品44
mgを得た。
第1図はメタノール中で測定したカズサマイシンBの紫
外線吸収スペクトルを、第2図は該物質のKBrディス
ク法で測定した赤外線吸収スペクトルを、第3図に該物
質の重クロロホルム中360MHzで測定した1H−NM
Rスペクトルを、第4図は該物質の重クロロホルム中9
0.56MHzで測定した13C−NMRスペクトルをそ
れぞれ示す。
外線吸収スペクトルを、第2図は該物質のKBrディス
ク法で測定した赤外線吸収スペクトルを、第3図に該物
質の重クロロホルム中360MHzで測定した1H−NM
Rスペクトルを、第4図は該物質の重クロロホルム中9
0.56MHzで測定した13C−NMRスペクトルをそ
れぞれ示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 17/06 C12R 1:465) (C12N 1/20 C12R 1:465) (72)発明者 岡部 隆義 千葉県市川市福栄3丁目19番15−205号 (72)発明者 森島 甫 東京都目黒区中目黒1丁目1番32−301号
Claims (5)
- 【請求項1】下記の構造式で表されるカズサマイシンB
またはその塩。 - 【請求項2】ストレプトマイセス属に属するカズサマイ
シンB生産菌を栄養培地に培養し、培養物中にカズサマ
イシンBを蓄積せしめ、該培養物中からカズサマイシン
Bを採取することを特徴とするカズサマイシンB、また
はその塩の製造法。 - 【請求項3】ストレプトマイセス属に属するカズサマイ
シンB生産菌がストレプトマイセス81−484株(F
ERM−BP571)である特許請求の範囲第2項記載
の製造法。 - 【請求項4】カズサマイシンBまたはその塩を有効成分
として含有することを特徴とする抗腫瘍剤。 - 【請求項5】カズサマイシンBまたはその塩を有効成分
として含有することを特徴とする抗真菌剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61106502A JPH0645615B2 (ja) | 1986-05-09 | 1986-05-09 | カズサマイシンb、その製造法およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61106502A JPH0645615B2 (ja) | 1986-05-09 | 1986-05-09 | カズサマイシンb、その製造法およびその用途 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62277378A JPS62277378A (ja) | 1987-12-02 |
| JPH0645615B2 true JPH0645615B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=14435209
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61106502A Expired - Lifetime JPH0645615B2 (ja) | 1986-05-09 | 1986-05-09 | カズサマイシンb、その製造法およびその用途 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0645615B2 (ja) |
-
1986
- 1986-05-09 JP JP61106502A patent/JPH0645615B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62277378A (ja) | 1987-12-02 |
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