JPH07103246B2 - 電気伝導性有機高分子系材料 - Google Patents
電気伝導性有機高分子系材料Info
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- JPH07103246B2 JPH07103246B2 JP60237881A JP23788185A JPH07103246B2 JP H07103246 B2 JPH07103246 B2 JP H07103246B2 JP 60237881 A JP60237881 A JP 60237881A JP 23788185 A JP23788185 A JP 23788185A JP H07103246 B2 JPH07103246 B2 JP H07103246B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気伝導性有機高分子系材料に係り、更に詳し
くはフェノール樹脂及び炭素繊維からなる複合成形体の
熱処理物である電気伝導性有機高分子系材料に関する。
くはフェノール樹脂及び炭素繊維からなる複合成形体の
熱処理物である電気伝導性有機高分子系材料に関する。
(従来の技術) 高分子材料は成型性、軽量性および量産性に優れてい
る。そのため高分子材料のこれらの特性を生かして、電
気的に半導性を有する有機高分子材料がエレクトロニク
ス産業を始めとして多くの産業分野において希求されて
いる。初期の有機半導体はフィルム状あるいは板状体等
に成形することが困難であり、又n型あるいはp型の不
純物半導体としての性質を有していなかったため、用途
的にも限定されていた。近年、比較的成形性に優れた有
機半導体が得られるようになり、しかもこれらの半導体
に電子供与性ドーパントあるいは電子受容性ドーパント
をドーピングすることによってn型あるいはp型の有機
半導体とすることが可能となった。そのような有機半導
体の代表例として、ポリアセチレンがある。この有機半
導体は約10-5(Ω・cm)-1の電気伝導度を有しているが
I2、AsF5等の電子受容性ドーパントあるいはLi、Na等の
電子供与性ドーパントをドーピングすることによって電
気伝導度を大巾に向上させることができ、102〜103(Ω
・cm)-1の伝導度が得られている。ところがポリアセチ
レンは酸素によって酸化され易い欠点がある。このため
空気中で取り扱うことが困難であり、工業材料としては
実用性に欠ける。
る。そのため高分子材料のこれらの特性を生かして、電
気的に半導性を有する有機高分子材料がエレクトロニク
ス産業を始めとして多くの産業分野において希求されて
いる。初期の有機半導体はフィルム状あるいは板状体等
に成形することが困難であり、又n型あるいはp型の不
純物半導体としての性質を有していなかったため、用途
的にも限定されていた。近年、比較的成形性に優れた有
機半導体が得られるようになり、しかもこれらの半導体
に電子供与性ドーパントあるいは電子受容性ドーパント
をドーピングすることによってn型あるいはp型の有機
半導体とすることが可能となった。そのような有機半導
体の代表例として、ポリアセチレンがある。この有機半
導体は約10-5(Ω・cm)-1の電気伝導度を有しているが
I2、AsF5等の電子受容性ドーパントあるいはLi、Na等の
電子供与性ドーパントをドーピングすることによって電
気伝導度を大巾に向上させることができ、102〜103(Ω
・cm)-1の伝導度が得られている。ところがポリアセチ
レンは酸素によって酸化され易い欠点がある。このため
空気中で取り扱うことが困難であり、工業材料としては
実用性に欠ける。
また、本願と同一出願人の出願にかかる特開昭58−1366
49号公報には、(A)炭素、水素および酸素から成る芳
香族系縮合ポリマーの熱処理物であって、水素原子/炭
素原子の原子比が0.60〜0.15のポリアセン系骨格構造を
含有する不溶不融性基体と、(B)電子供与性ドーピン
グ剤又は電子受容性ドーピング剤とから成り、(C)電
気伝導性が未ドープの該基体よりも大である電気伝導性
有機高分子系材料が開示されている。上記不溶不融性基
体は、耐熱性耐酸化性に優れており、しかも上記のとお
り電子供与性ドーピング剤あるいは電子受容性ドーピン
グ剤によってドーピングが可能であり、p型あるいはn
型の性質を示す有機半導体を与える。しかしながら、上
記公開公報にはBET法による比表面積の記述はなかっ
た。
49号公報には、(A)炭素、水素および酸素から成る芳
香族系縮合ポリマーの熱処理物であって、水素原子/炭
素原子の原子比が0.60〜0.15のポリアセン系骨格構造を
含有する不溶不融性基体と、(B)電子供与性ドーピン
グ剤又は電子受容性ドーピング剤とから成り、(C)電
気伝導性が未ドープの該基体よりも大である電気伝導性
有機高分子系材料が開示されている。上記不溶不融性基
体は、耐熱性耐酸化性に優れており、しかも上記のとお
り電子供与性ドーピング剤あるいは電子受容性ドーピン
グ剤によってドーピングが可能であり、p型あるいはn
型の性質を示す有機半導体を与える。しかしながら、上
記公開公報にはBET法による比表面積の記述はなかっ
た。
また、本願と同一出願人の出願にかかる先願の特願昭59
−8152号は未だ未公開であるが、同先願において、 (A) 炭素、水素および酸素からなる芳香族系縮合ポ
リマーの熱処理物であって、水素原子/炭素原子の原子
比が0.60〜0.15であり、かつBET法による比表面積値が6
00m2/g以上であるポリアセン系骨格構造を含有する不溶
不融性基体と、 (B) 電子供与性ドーピング剤又は電子受容性ドーピ
ング剤とからなり、 (C) 電気伝導度が未ドープの該基体よりも大である
ことを特徴とする電気伝導性有機高分子系材料が提案さ
れている。
−8152号は未だ未公開であるが、同先願において、 (A) 炭素、水素および酸素からなる芳香族系縮合ポ
リマーの熱処理物であって、水素原子/炭素原子の原子
比が0.60〜0.15であり、かつBET法による比表面積値が6
00m2/g以上であるポリアセン系骨格構造を含有する不溶
不融性基体と、 (B) 電子供与性ドーピング剤又は電子受容性ドーピ
ング剤とからなり、 (C) 電気伝導度が未ドープの該基体よりも大である
ことを特徴とする電気伝導性有機高分子系材料が提案さ
れている。
この有機高分子系材料は比表面積値が600m2/g以上であ
るため、比較的イオン半径の大きなドーパント例えばCl
O- 4、BF4 -等でもスムーズにドーピングしうる。しかし
ながら、この先願においてもポリアセン系骨格構造を有
する不溶不融性基体からなる電気伝導性高分子系材料は
機械的強度に問題があり、その点で実用化は未だ不充分
であった。
るため、比較的イオン半径の大きなドーパント例えばCl
O- 4、BF4 -等でもスムーズにドーピングしうる。しかし
ながら、この先願においてもポリアセン系骨格構造を有
する不溶不融性基体からなる電気伝導性高分子系材料は
機械的強度に問題があり、その点で実用化は未だ不充分
であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は機械的強度に優れた電気伝導性有機高分
子系材料を提供することにある。
子系材料を提供することにある。
本発明の他の目的は耐熱性,耐酸化性に優れた電気伝導
性有機高分子系材料を提供することにある。
性有機高分子系材料を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は電子供与性ドーパントおよび
/または電子受容性ドーパントをドーピングした電気伝
導性有機高分子系材料を提供することにある。
/または電子受容性ドーパントをドーピングした電気伝
導性有機高分子系材料を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は比較的イオン半径の大きな電
子供与性ドーパントおよび/または電子受容性ドーパン
トでさえもスムーズにドーピングし得る電気伝導性有機
高分子系材料を提供することにある。
子供与性ドーパントおよび/または電子受容性ドーパン
トでさえもスムーズにドーピングし得る電気伝導性有機
高分子系材料を提供することにある。
本発明のさらに他の目的はフィルム状,板状等の成形体
である電気伝導性有機高分子系材料を提供することにあ
る。
である電気伝導性有機高分子系材料を提供することにあ
る。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明
らかとなろう。
らかとなろう。
(問題点を解決するための手段) 上述の目的は、フェノール樹脂、フェノール系炭素繊維
もしくはフェノール系炭素繊維構造物並びに塩化亜鉛か
らなる複合成形体の熱処理物から塩化亜鉛を除去したも
のであって、水素原子/炭素原子の原子比が0.05〜0.6
であり、且つBET法による比表面積値が600m2/g以上であ
るポリアセン系骨格構造を有する不溶不融性基体からな
る電気伝導度100〜11-11Ω-1の有機高分子系材料によっ
て達成される。
もしくはフェノール系炭素繊維構造物並びに塩化亜鉛か
らなる複合成形体の熱処理物から塩化亜鉛を除去したも
のであって、水素原子/炭素原子の原子比が0.05〜0.6
であり、且つBET法による比表面積値が600m2/g以上であ
るポリアセン系骨格構造を有する不溶不融性基体からな
る電気伝導度100〜11-11Ω-1の有機高分子系材料によっ
て達成される。
本発明における複合成形体とはフェノール樹脂,炭素繊
維もしくは繊維構造物並びに塩化亜鉛からなるフィルム
状,板状等任意の形を有した成形体である。フェノール
樹脂とはフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化
合物とアルデヒドとの未硬化の縮合物が好適であり、か
かる芳香族化合物の具体例として例えばフェノール,ク
レゾール,キシレノール等のフェノール類が挙げられ、
これらの他例えばメチレンビスフェノール類,ヒドロキ
シビフェニル類やヒドロキシナフタレン類も適用可能で
ある。そしてこれらの化合物中、実用的にはフェノール
類、殊にフェノールが好適である。また、本発明に使用
するアルデヒドとしてはアセトアルデヒド,その他のア
ルデヒドも使用可能であるが就中ホルムアルデヒドが好
適である。
維もしくは繊維構造物並びに塩化亜鉛からなるフィルム
状,板状等任意の形を有した成形体である。フェノール
樹脂とはフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化
合物とアルデヒドとの未硬化の縮合物が好適であり、か
かる芳香族化合物の具体例として例えばフェノール,ク
レゾール,キシレノール等のフェノール類が挙げられ、
これらの他例えばメチレンビスフェノール類,ヒドロキ
シビフェニル類やヒドロキシナフタレン類も適用可能で
ある。そしてこれらの化合物中、実用的にはフェノール
類、殊にフェノールが好適である。また、本発明に使用
するアルデヒドとしてはアセトアルデヒド,その他のア
ルデヒドも使用可能であるが就中ホルムアルデヒドが好
適である。
炭素繊維としてはアクリル系、ピッチ系あるいはフェノ
ール系炭素繊維であり、短繊維でも長繊維でもよい、ま
た繊維構造物としてはこれらの炭素繊維よりなるフェル
ト状物、編織物等の繊維組織体が挙げられる。
ール系炭素繊維であり、短繊維でも長繊維でもよい、ま
た繊維構造物としてはこれらの炭素繊維よりなるフェル
ト状物、編織物等の繊維組織体が挙げられる。
そしてこれらの素材から形成される複合成形体は例えば
未硬化フェノール樹脂,炭素繊維もしくは繊維構造物
(以下両者を併せ繊維状炭素と略する)、並びに塩化亜
鉛を適当な条件で混合成形し、硬化することによって得
られる。混合方法としては上記した3成分が均一に混合
出来るならば乾式混合,湿式混合等どの様な方法でもよ
いが、充分に均一に混合するには適当な溶媒、例えば
水,メタノール,アセトン等を加えることによって未硬
化フェノール樹脂及び塩化亜鉛を溶液状にした後、繊維
状炭素を添加し混合するのが望ましい。又繊維状炭素が
編織物,あるいはフェルト状の場合にはこれらに前記し
た未硬化フェノール樹脂及び塩化亜鉛の溶液を含浸させ
て、プリプレグを作ればよい。成形方法としては一般に
樹脂成形品を作る場合と同様な方法で可能であるが、例
えばフィルム状を得たい場合には上記した3成分混合ス
ラリーをアプリケーターによって適当な厚みに成膜すれ
ばよい、又板状体を得る場合では一般によく知られてい
るように、型枠を作って加圧成形すればよい。又上記し
たプリプレグを金属等の平板の間に入れ加圧成形すれば
適当な厚みの板が得られる。硬化方法としては未硬化フ
ェノール樹脂としてレゾールを用いる場合では成形時あ
るいは成形後に50〜200℃の温度で熱硬化するのが簡便
である。特に型枠等を使用してプレス成形する方法では
成形と同時に加熱して硬化することが出来る。又未硬化
フェノール樹脂としてノボラックを使用する場合には適
当な硬化剤、例えばヘキサメチレンテトラミンの如きそ
れ自体ホルムアルデヒドの発生剤であると同時に有機塩
基発生剤である硬化剤をあらかじめ混合しておき成形
後、加熱硬化すればよい。
未硬化フェノール樹脂,炭素繊維もしくは繊維構造物
(以下両者を併せ繊維状炭素と略する)、並びに塩化亜
鉛を適当な条件で混合成形し、硬化することによって得
られる。混合方法としては上記した3成分が均一に混合
出来るならば乾式混合,湿式混合等どの様な方法でもよ
いが、充分に均一に混合するには適当な溶媒、例えば
水,メタノール,アセトン等を加えることによって未硬
化フェノール樹脂及び塩化亜鉛を溶液状にした後、繊維
状炭素を添加し混合するのが望ましい。又繊維状炭素が
編織物,あるいはフェルト状の場合にはこれらに前記し
た未硬化フェノール樹脂及び塩化亜鉛の溶液を含浸させ
て、プリプレグを作ればよい。成形方法としては一般に
樹脂成形品を作る場合と同様な方法で可能であるが、例
えばフィルム状を得たい場合には上記した3成分混合ス
ラリーをアプリケーターによって適当な厚みに成膜すれ
ばよい、又板状体を得る場合では一般によく知られてい
るように、型枠を作って加圧成形すればよい。又上記し
たプリプレグを金属等の平板の間に入れ加圧成形すれば
適当な厚みの板が得られる。硬化方法としては未硬化フ
ェノール樹脂としてレゾールを用いる場合では成形時あ
るいは成形後に50〜200℃の温度で熱硬化するのが簡便
である。特に型枠等を使用してプレス成形する方法では
成形と同時に加熱して硬化することが出来る。又未硬化
フェノール樹脂としてノボラックを使用する場合には適
当な硬化剤、例えばヘキサメチレンテトラミンの如きそ
れ自体ホルムアルデヒドの発生剤であると同時に有機塩
基発生剤である硬化剤をあらかじめ混合しておき成形
後、加熱硬化すればよい。
この様にして得られた複合成形体はフェノール樹脂、繊
維状炭素及び塩化亜鉛から成っており、フィルム状,板
状等任意の形状を有した機械的強度に優れた成形体であ
り適当な大きなに切断したり、円形,矩形等の形状に加
工することが可能である。この複合成形体は後に述べる
方法によってポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融
性基体とするのであるが、該基体の機械的強度は複合成
形体中の繊維状炭素によって発揮されるものである。即
ち繊維状炭素を使用することにより、不溶不融性基体か
らなる電気伝導性有機高分子系材料の強度が大巾に向上
するのである。複合成形体における繊維状炭素の量は極
少量でも効果は認められるが好ましくは繊維状炭素/フ
ェノール樹脂の重量比が0.05以上である。0.05以上では
特に得られるポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融
性基体の強度が向上し、好ましい。また塩化亜鉛は該複
合成形体を後に示す方法によって不溶不融性基体とする
時、基体の比表面積値(BET法)を高くする効果を有す
るものであるが、その量は少量でも該効果を有するが好
ましくは塩化亜鉛/〔フェノール樹脂+繊維状炭素〕の
重量比が0.5〜7である。0.5以上では塩化亜鉛が充分な
効果を発揮し、不溶不融性基体の比表面積値を大巾に高
くすることが出来、好適である。
維状炭素及び塩化亜鉛から成っており、フィルム状,板
状等任意の形状を有した機械的強度に優れた成形体であ
り適当な大きなに切断したり、円形,矩形等の形状に加
工することが可能である。この複合成形体は後に述べる
方法によってポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融
性基体とするのであるが、該基体の機械的強度は複合成
形体中の繊維状炭素によって発揮されるものである。即
ち繊維状炭素を使用することにより、不溶不融性基体か
らなる電気伝導性有機高分子系材料の強度が大巾に向上
するのである。複合成形体における繊維状炭素の量は極
少量でも効果は認められるが好ましくは繊維状炭素/フ
ェノール樹脂の重量比が0.05以上である。0.05以上では
特に得られるポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融
性基体の強度が向上し、好ましい。また塩化亜鉛は該複
合成形体を後に示す方法によって不溶不融性基体とする
時、基体の比表面積値(BET法)を高くする効果を有す
るものであるが、その量は少量でも該効果を有するが好
ましくは塩化亜鉛/〔フェノール樹脂+繊維状炭素〕の
重量比が0.5〜7である。0.5以上では塩化亜鉛が充分な
効果を発揮し、不溶不融性基体の比表面積値を大巾に高
くすることが出来、好適である。
反面上記した塩化亜鉛の量が7を越える場合にはフェノ
ール樹脂の絶対量が少なくなり、フィルムあるいは板状
等の成形が難しくなり、又未硬化フェノール樹脂の硬化
反応が起こり難くなり、問題点が生じる。
ール樹脂の絶対量が少なくなり、フィルムあるいは板状
等の成形が難しくなり、又未硬化フェノール樹脂の硬化
反応が起こり難くなり、問題点が生じる。
次にこの複合成形体を非酸化性雰囲気中で熱処理して、
水素原子/炭素原子の原子比が0.05〜0.6、好ましくは
0.15〜0.60のポリアセン系骨格構造を有した不溶不融性
基体を得ることが出来る。熱処理温度は通常400〜800℃
であり、熱処理の好ましい昇温条件は複合成形体の組成
比,硬化条件あるいはその形状によって多少異なるが、
一般には室温から800℃程度の温度までは比較的大きな
昇温速度とすることが可能であり、例えば100℃/時間
の速度とすることも可能である。300℃以上の温度とな
ると、フェノール樹脂の熱分解が開始し水蒸気,水素,
メタン,一酸化炭素の如きガスが発生し始めるため、充
分に遅い速度で昇温せしめるのが有利である。次にこの
ようにして得られたポリアセン系骨格構造を有した基体
を50〜100℃の温水にて洗浄し、該基体中に残存してい
る塩化亜鉛を除去し乾燥する。この様にしてポリアセン
系骨格構造を含有する不溶不融性基体からなる電気伝導
性有機高分子系材料を得るのであるが、この基体の水素
原子/炭素原子の原子比が0.6を越える場合には未だポ
リアセン系骨格構造が発達していないため、電子の共役
系が局存化していると考えられ、ドーパントをドーピン
グしても電気伝導度が増大せずn型あるいはp型の半導
体とならない。又H/Cの原子比が0.05未満の場合にはポ
リアセン系骨格構造は充分に発達し、電子の共役系は充
分に非局在化して、ドーパントはドーピングされるがド
ーピング前の基体自体の電気伝導度がかなり大きいた
め、ドーピングの電気伝導度に対する寄与が小さく、電
気伝導度が未ドープの該基体よりもそれ程増大しない。
水素原子/炭素原子の原子比が0.05〜0.6、好ましくは
0.15〜0.60のポリアセン系骨格構造を有した不溶不融性
基体を得ることが出来る。熱処理温度は通常400〜800℃
であり、熱処理の好ましい昇温条件は複合成形体の組成
比,硬化条件あるいはその形状によって多少異なるが、
一般には室温から800℃程度の温度までは比較的大きな
昇温速度とすることが可能であり、例えば100℃/時間
の速度とすることも可能である。300℃以上の温度とな
ると、フェノール樹脂の熱分解が開始し水蒸気,水素,
メタン,一酸化炭素の如きガスが発生し始めるため、充
分に遅い速度で昇温せしめるのが有利である。次にこの
ようにして得られたポリアセン系骨格構造を有した基体
を50〜100℃の温水にて洗浄し、該基体中に残存してい
る塩化亜鉛を除去し乾燥する。この様にしてポリアセン
系骨格構造を含有する不溶不融性基体からなる電気伝導
性有機高分子系材料を得るのであるが、この基体の水素
原子/炭素原子の原子比が0.6を越える場合には未だポ
リアセン系骨格構造が発達していないため、電子の共役
系が局存化していると考えられ、ドーパントをドーピン
グしても電気伝導度が増大せずn型あるいはp型の半導
体とならない。又H/Cの原子比が0.05未満の場合にはポ
リアセン系骨格構造は充分に発達し、電子の共役系は充
分に非局在化して、ドーパントはドーピングされるがド
ーピング前の基体自体の電気伝導度がかなり大きいた
め、ドーピングの電気伝導度に対する寄与が小さく、電
気伝導度が未ドープの該基体よりもそれ程増大しない。
又、このポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融性基
体のBET法による比表面積値は、塩化亜鉛を使用して製
造しているため極めて大きな値となるが600m2/g以上で
あると特に好ましい。
体のBET法による比表面積値は、塩化亜鉛を使用して製
造しているため極めて大きな値となるが600m2/g以上で
あると特に好ましい。
本発明のポリアセン系骨格構造を有する不溶不融性基体
はBET法による比表面積値が600m2/g以上と極めて大きい
ためドーピング速度が大きく、厚みのある基体に対して
も短時間でドーピングが可能であり、又イオン半径の大
きいドーパント、例えばClO4 -、BF4 -等のドーパントを
スムーズに基体中にドーピングすることが可能である。
例えばClO4 -イオンを基体にLi/LiClO41モル/lプロピレ
ンカーボネート/基体の構成で電解ドーピングする場
合、比表面積が600m2/g未満では電極間電圧4Vの電位差
でドーピングすることは難しいが、本発明の600m2/g以
上の基体ではこの電位差で充分にClO4 -イオンを基体中
に導入することができる。
はBET法による比表面積値が600m2/g以上と極めて大きい
ためドーピング速度が大きく、厚みのある基体に対して
も短時間でドーピングが可能であり、又イオン半径の大
きいドーパント、例えばClO4 -、BF4 -等のドーパントを
スムーズに基体中にドーピングすることが可能である。
例えばClO4 -イオンを基体にLi/LiClO41モル/lプロピレ
ンカーボネート/基体の構成で電解ドーピングする場
合、比表面積が600m2/g未満では電極間電圧4Vの電位差
でドーピングすることは難しいが、本発明の600m2/g以
上の基体ではこの電位差で充分にClO4 -イオンを基体中
に導入することができる。
又、不溶不融性基体からなる電気伝導性有機高分子系材
料は、フィルム状,板状あるいは円筒状等々、任意の形
状の成形体に加工出来るが、繊維状炭素を使用して製造
しているため、機械的強度に優れしかも可撓性のある成
形体である。特にフェノール繊維もしくは繊維構造物と
して編織物あるいはフェルト状の繊維集合体を用いて製
造したときには基体からなる成形体の厚み,大きさ,密
度等を任意に設定出来るのみならず、その強度も特に優
れたものが得られる。
料は、フィルム状,板状あるいは円筒状等々、任意の形
状の成形体に加工出来るが、繊維状炭素を使用して製造
しているため、機械的強度に優れしかも可撓性のある成
形体である。特にフェノール繊維もしくは繊維構造物と
して編織物あるいはフェルト状の繊維集合体を用いて製
造したときには基体からなる成形体の厚み,大きさ,密
度等を任意に設定出来るのみならず、その強度も特に優
れたものが得られる。
ところで本発明のH/Cの原子比が0.60〜0.05のポリアセ
ン系骨格構造を有した不溶不融性基体の電気伝導度はH/
Cの原子比によって大きく異っているが、例えばH/C=0.
6の場合では、約10-11Ω-1cm-1以下であり、又H/C=0.0
5では約100Ω-1cm-1の半導体である。該基材に後に示す
ような電子供与性ドーパントあるいは電子受容性ドーパ
ントをドーピングすると大巾に電気伝導度が増大し、n
型あるいはp型の半導体となるものである。
ン系骨格構造を有した不溶不融性基体の電気伝導度はH/
Cの原子比によって大きく異っているが、例えばH/C=0.
6の場合では、約10-11Ω-1cm-1以下であり、又H/C=0.0
5では約100Ω-1cm-1の半導体である。該基材に後に示す
ような電子供与性ドーパントあるいは電子受容性ドーパ
ントをドーピングすると大巾に電気伝導度が増大し、n
型あるいはp型の半導体となるものである。
又、該ポリアセン系骨格構造を有する不溶不融性基体は
BET法による比表面積値が600m2/g以上と非常に大きな値
を示すため、酸素等のガスが侵入し、劣化し易いと考え
られるが、現実には空気中に長時間放置しても、物性等
に変化はなく、例えば空気中に1000時間放置しても電気
伝導度に変化がなく、酸化安定性に優れているものであ
る。
BET法による比表面積値が600m2/g以上と非常に大きな値
を示すため、酸素等のガスが侵入し、劣化し易いと考え
られるが、現実には空気中に長時間放置しても、物性等
に変化はなく、例えば空気中に1000時間放置しても電気
伝導度に変化がなく、酸化安定性に優れているものであ
る。
かかる本発明の不溶不融性基体にドーピングし得る電子
供与性ドーパント、あるいは電子受容性ドーパントとし
ては一般に知られているドーピング剤のいずれもが可能
である。
供与性ドーパント、あるいは電子受容性ドーパントとし
ては一般に知られているドーピング剤のいずれもが可能
である。
電子供与性ドーパントとしては電子を離し易い物質が用
いられる。例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウムあるいはセシウムの如き周期律表の第1A族金属
が好ましく用いられる。
いられる。例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウムあるいはセシウムの如き周期律表の第1A族金属
が好ましく用いられる。
またテトラアルキルアンモニウムカチオン例えば(C
2H5)4N+,(C4H9)4N+等も好ましく用いられる。
2H5)4N+,(C4H9)4N+等も好ましく用いられる。
また電子受容性ドーパントとしては電子を受け取り易い
物質が用いられる。例えば弗素、塩素、臭素、沃素の如
きハロゲン、AsF5、PF5、BF3、BCl3、BBr3の如きハロゲ
ン化合物、SO3あるいはN2O5の如き非金属元素の酸化物
あるいはH2SO4、HNO3又はHClO4の如き無機酸に由来する
陰イオン等が好ましく用いられる。
物質が用いられる。例えば弗素、塩素、臭素、沃素の如
きハロゲン、AsF5、PF5、BF3、BCl3、BBr3の如きハロゲ
ン化合物、SO3あるいはN2O5の如き非金属元素の酸化物
あるいはH2SO4、HNO3又はHClO4の如き無機酸に由来する
陰イオン等が好ましく用いられる。
かかるドーパントのドーピング方法としてはポリアセチ
レンあるいはポリフェニレンについて従来用いられてい
るドーピング法と本質的に同じ方法を使用することがで
きる。
レンあるいはポリフェニレンについて従来用いられてい
るドーピング法と本質的に同じ方法を使用することがで
きる。
ドーパントがアルカリ金属の場合には、溶融したアルカ
リ金属あるいはアルカリ金属の蒸気と不溶不融性基体と
を接触せしめてドーピングすることができ、また例えば
テトラヒドロフラン中で生成せしめたアルカリ金属ナフ
タレン錯体と不溶不融性基体とを接触せしめてドーピン
グすることもできる。
リ金属あるいはアルカリ金属の蒸気と不溶不融性基体と
を接触せしめてドーピングすることができ、また例えば
テトラヒドロフラン中で生成せしめたアルカリ金属ナフ
タレン錯体と不溶不融性基体とを接触せしめてドーピン
グすることもできる。
ドーパントがハロゲン、ハロゲン化合物あるいは非金属
元素の酸化物である場合にはこれらのガスを不溶不融性
基体と接触せしめることにより容易にドーピングを行う
ことができる。
元素の酸化物である場合にはこれらのガスを不溶不融性
基体と接触せしめることにより容易にドーピングを行う
ことができる。
ドーパントが無機酸に由来する陰イオンである場合に
は、無機酸を不溶不融性基体に直接塗布あるいは含浸せ
しめるかあるいはこれらの無機酸を含む電解液中で不溶
不融性基体を陽極として電解してドーピングを行うこと
もできる。
は、無機酸を不溶不融性基体に直接塗布あるいは含浸せ
しめるかあるいはこれらの無機酸を含む電解液中で不溶
不融性基体を陽極として電解してドーピングを行うこと
もできる。
ドーパントは一般に芳香族系縮合ポリマーの繰返し単位
に対して10-5モル以上の割合で得られる本発明の有機高
分子材料に存在するように用いられる。
に対して10-5モル以上の割合で得られる本発明の有機高
分子材料に存在するように用いられる。
かくして得られるH/Cの原子比が0.60〜0.05のポリアセ
ン骨格構造を有した不溶不融性基体にドーパントをドー
ピングした本発明の有機高分子系材料はドーピング前の
不溶不融性基体の電気伝導度よりも高い電気伝導度、好
ましくはドーピング前の不溶不融性基体よりも10倍以上
又はそれ以上適当な方法によれば103〜108倍、又はそれ
以上の高い電気伝導度を示す。
ン骨格構造を有した不溶不融性基体にドーパントをドー
ピングした本発明の有機高分子系材料はドーピング前の
不溶不融性基体の電気伝導度よりも高い電気伝導度、好
ましくはドーピング前の不溶不融性基体よりも10倍以上
又はそれ以上適当な方法によれば103〜108倍、又はそれ
以上の高い電気伝導度を示す。
電子供与性ドーパントをドーピングされた本発明の電気
伝導性有機高分子系材料はn型(電子過剰型)半導体又
は導体の電気伝導性を有する。また、電子受容性ドーパ
ントをドーピングされた本発明の電気伝導性有機高分子
系材料はp型(正孔過剰型)半導体又は導体の電気伝導
度を有する。
伝導性有機高分子系材料はn型(電子過剰型)半導体又
は導体の電気伝導性を有する。また、電子受容性ドーパ
ントをドーピングされた本発明の電気伝導性有機高分子
系材料はp型(正孔過剰型)半導体又は導体の電気伝導
度を有する。
一方、本発明によればドーパントとして電子供与性ドー
パントと電子受容性ドーパントとを一緒に用いることも
できる。これらのドーパントが本発明の電気伝導性有機
高分子系材料にほぼ均一に混在する場合にはいずれか一
方の多く存在する方のドーパントによってp型又はn型
となる。例えば、電子供与性ドーパントが多く存在する
場合にはn型となり、電子受容性ドーパントが多く存在
する場合にはp型となる。ドーパントが混在するこのよ
うな電気伝導性有機高分子系材料は、ドーパントの混合
物と不溶不融性基体とを接触せしめるか、あるいは一方
のドーパントに接触せしめ次に他のドーパントと接触せ
ることによって製造できる。
パントと電子受容性ドーパントとを一緒に用いることも
できる。これらのドーパントが本発明の電気伝導性有機
高分子系材料にほぼ均一に混在する場合にはいずれか一
方の多く存在する方のドーパントによってp型又はn型
となる。例えば、電子供与性ドーパントが多く存在する
場合にはn型となり、電子受容性ドーパントが多く存在
する場合にはp型となる。ドーパントが混在するこのよ
うな電気伝導性有機高分子系材料は、ドーパントの混合
物と不溶不融性基体とを接触せしめるか、あるいは一方
のドーパントに接触せしめ次に他のドーパントと接触せ
ることによって製造できる。
また本発明には所謂p−n接合面を有する電気伝導性有
機高分子系材料も含まれる。かかる材料は、不溶不融性
基体成形体の一方から電子供与性ドーパントをドーピン
グせしめ、他方から電子受容性ドーパントをドーピング
せしめるか、あるいは不溶不融性基体成形体の全面にい
ずれか一方のドーパントをドーピングせしめ、次いで他
方のドーパントをその面の一部のみにドーピングせしめ
ることによって製造できる。
機高分子系材料も含まれる。かかる材料は、不溶不融性
基体成形体の一方から電子供与性ドーパントをドーピン
グせしめ、他方から電子受容性ドーパントをドーピング
せしめるか、あるいは不溶不融性基体成形体の全面にい
ずれか一方のドーパントをドーピングせしめ、次いで他
方のドーパントをその面の一部のみにドーピングせしめ
ることによって製造できる。
(発明の効果) 本発明の電気伝導性有機高分子材料は機械的強度に優れ
ているため、薄いフィルムから厚い板状体あるいは円筒
状等任意の形状の成形体とする事が可能であり、これら
は例えばダイオード太陽電池あるいはバッテリー用の電
極等として種々の分野において用いられる。
ているため、薄いフィルムから厚い板状体あるいは円筒
状等任意の形状の成形体とする事が可能であり、これら
は例えばダイオード太陽電池あるいはバッテリー用の電
極等として種々の分野において用いられる。
以下実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 レゾール型フェノール樹脂(約65%濃度の水溶液)/水
/塩化亜鉛を重量比で10/3/12の割合で混合した溶液を
フェノール系炭素繊維の平織クロス(日本カイノール社
製)に含浸させ、得られた該溶液含浸クロスを、100℃
に加熱された積層板用加圧成形機を用いて、約10分間,
加圧下,成形硬化し、厚み約500μの板状の複合成形体
を得た。この複合成形体においてフェノール系炭素繊維
/フェノール樹脂の重量比は0.12であった。又、塩化亜
鉛/(フェノール樹脂+フェノール系炭素繊維)の重量
比は1.5であった。又上記したレゾール,水及び塩化亜
鉛の混合溶液をアプリケーターにて成膜した後、100℃
の温度で約20分間,硬化反応させて、厚み500μの板状
成形体を得た。この板状成形体においてフェノール系炭
素繊維/フェノール樹脂の重量比は0であり、又塩化亜
鉛/(フェノール樹脂+フェノール系炭素繊維)の重量
比は1.8であった。次にこれらの複合成形体及び成形体
をシリコニット電気炉に入れ、窒素雰囲気中で550℃ま
で約40℃/時間の昇温速度にて熱処理した。次にこれら
の熱処理物を100℃の温水にて約5時間洗浄し、残存し
ている塩化亜鉛を除去した。洗浄後、60℃の温度で3時
間減圧乾燥して、不溶不融性基体の板状体を得た。これ
ら不溶不融性基体の板状体のうち、上記した本発明の複
合成形体より得られた板状基体は機械的強度に優れ、し
かも可撓性を有しており、取扱いが容易であったが、繊
維状炭素を使用せずに作った成形体より得られた板状基
体は強度が弱く、取り扱いに注意を要した。曲げ強度の
測定値を第1表に示す。
/塩化亜鉛を重量比で10/3/12の割合で混合した溶液を
フェノール系炭素繊維の平織クロス(日本カイノール社
製)に含浸させ、得られた該溶液含浸クロスを、100℃
に加熱された積層板用加圧成形機を用いて、約10分間,
加圧下,成形硬化し、厚み約500μの板状の複合成形体
を得た。この複合成形体においてフェノール系炭素繊維
/フェノール樹脂の重量比は0.12であった。又、塩化亜
鉛/(フェノール樹脂+フェノール系炭素繊維)の重量
比は1.5であった。又上記したレゾール,水及び塩化亜
鉛の混合溶液をアプリケーターにて成膜した後、100℃
の温度で約20分間,硬化反応させて、厚み500μの板状
成形体を得た。この板状成形体においてフェノール系炭
素繊維/フェノール樹脂の重量比は0であり、又塩化亜
鉛/(フェノール樹脂+フェノール系炭素繊維)の重量
比は1.8であった。次にこれらの複合成形体及び成形体
をシリコニット電気炉に入れ、窒素雰囲気中で550℃ま
で約40℃/時間の昇温速度にて熱処理した。次にこれら
の熱処理物を100℃の温水にて約5時間洗浄し、残存し
ている塩化亜鉛を除去した。洗浄後、60℃の温度で3時
間減圧乾燥して、不溶不融性基体の板状体を得た。これ
ら不溶不融性基体の板状体のうち、上記した本発明の複
合成形体より得られた板状基体は機械的強度に優れ、し
かも可撓性を有しており、取扱いが容易であったが、繊
維状炭素を使用せずに作った成形体より得られた板状基
体は強度が弱く、取り扱いに注意を要した。曲げ強度の
測定値を第1表に示す。
次に複合成形体より得られた本発明の不溶不融性基体を
ケイ光X線分析にかけたところ、Znは0.01重量%(対基
体)以下であり、又Clは0.5重量%以下であり、塩化亜
鉛は基体中にほとんど残存していない事が判明した。
ケイ光X線分析にかけたところ、Znは0.01重量%(対基
体)以下であり、又Clは0.5重量%以下であり、塩化亜
鉛は基体中にほとんど残存していない事が判明した。
次に本発明の複合成形体より得られた不溶不融性基体及
び繊維状炭素を使わずに作った不溶不融性基体について
電気伝導度,元素分析,及びBET法による比表面積値を
測定した。これらの結果をまとめて第1表に示す。
び繊維状炭素を使わずに作った不溶不融性基体について
電気伝導度,元素分析,及びBET法による比表面積値を
測定した。これらの結果をまとめて第1表に示す。
次に充分に脱水したプロピレンカーボネートにLiAsF6を
溶解させて約1.0モル/の溶液とし、リチウム金属を
負極とし不溶不融性基体の板状体を正極とし上記した溶
液を電解液として、両極間に4Vの電圧を付与し、AsF6 -
イオンを不溶不融性基体にドーピングした。ドーピング
量は基体中の炭素原子1個当りのAsF6 -イオンの数で表
わす事としたが、本発明ではAsF6 -イオンの数はドーピ
ング時に回路に流れた電流値より求めたものである。
溶解させて約1.0モル/の溶液とし、リチウム金属を
負極とし不溶不融性基体の板状体を正極とし上記した溶
液を電解液として、両極間に4Vの電圧を付与し、AsF6 -
イオンを不溶不融性基体にドーピングした。ドーピング
量は基体中の炭素原子1個当りのAsF6 -イオンの数で表
わす事としたが、本発明ではAsF6 -イオンの数はドーピ
ング時に回路に流れた電流値より求めたものである。
このようにしてAsF6 -イオンがドーピングされた不溶不
融性基体よりなる電気伝導性有機高分子系材料が得られ
た。ドーピング後、該材料を取り出してアセトンにて洗
浄し、60℃の温度で60分間減圧乾燥を行い次に電気伝導
度を測定した。結果を第1表に示す。
融性基体よりなる電気伝導性有機高分子系材料が得られ
た。ドーピング後、該材料を取り出してアセトンにて洗
浄し、60℃の温度で60分間減圧乾燥を行い次に電気伝導
度を測定した。結果を第1表に示す。
ただし、第1表で本発明品とは炭素繊維を使用して作成
した複合成形体より得られた不溶不融性基体よりなる電
気伝導性有機高分子系材料を表わす。又比較品とは繊維
状炭素を用いない以外は上記実施例と同様に作成した成
形体から得られた不溶不融性基体よりなる電気伝導性有
機高分子系材料を表わす。
した複合成形体より得られた不溶不融性基体よりなる電
気伝導性有機高分子系材料を表わす。又比較品とは繊維
状炭素を用いない以外は上記実施例と同様に作成した成
形体から得られた不溶不融性基体よりなる電気伝導性有
機高分子系材料を表わす。
第1表より明らかな様に、繊維状炭素を使用した不溶不
融性基体は機械的強度に優れている。なお、第1表で本
発明品の曲げ強度が50以上と表わしているのは、試料の
可撓性のため、明確な破壊が起こらないためである。
融性基体は機械的強度に優れている。なお、第1表で本
発明品の曲げ強度が50以上と表わしているのは、試料の
可撓性のため、明確な破壊が起こらないためである。
実施例2 レゾール型フェノール樹脂(約65%濃度の水溶液)/水
/塩化亜鉛を重量比で10/1/5の割合で混合した溶液にア
クリル系炭素繊維(繊維径約15μ)のカットファイバー
(カット長約2mm)を加え、充分に混合した後、該スラ
リーより、約100℃に加熱した加圧成形機を使用して加
圧下、約10分間成形硬化して、約100μ厚のフィルム状
複合成形体を得た。このフィルム状複合成形体における
アクリル系炭素繊維/フェノール樹脂の重量比は0.08で
あり、又塩化亜鉛/(フェノール樹脂+フェノール繊
維)の重量比は0.8であった。次にこのフィルム状複合
成形体をシリコニット電気炉にて所定温度まで熱処理
し、その後実施例1と同様に温水にて洗浄し、乾燥して
水素/炭素の原子比の異なるフィルム状の不溶不融性基
体を得た。この基体について元素分析,BET法による比表
面積値及び曲げ強度測定を行った。これらの結果をまと
めて第2表に示す。
/塩化亜鉛を重量比で10/1/5の割合で混合した溶液にア
クリル系炭素繊維(繊維径約15μ)のカットファイバー
(カット長約2mm)を加え、充分に混合した後、該スラ
リーより、約100℃に加熱した加圧成形機を使用して加
圧下、約10分間成形硬化して、約100μ厚のフィルム状
複合成形体を得た。このフィルム状複合成形体における
アクリル系炭素繊維/フェノール樹脂の重量比は0.08で
あり、又塩化亜鉛/(フェノール樹脂+フェノール繊
維)の重量比は0.8であった。次にこのフィルム状複合
成形体をシリコニット電気炉にて所定温度まで熱処理
し、その後実施例1と同様に温水にて洗浄し、乾燥して
水素/炭素の原子比の異なるフィルム状の不溶不融性基
体を得た。この基体について元素分析,BET法による比表
面積値及び曲げ強度測定を行った。これらの結果をまと
めて第2表に示す。
次に実施例1と同じ方法にてドーピングを行った。ただ
し本実施例ではLiAsF6の代りにLiBF4を使用した。結果
をまとめて第2表に示す。
し本実施例ではLiAsF6の代りにLiBF4を使用した。結果
をまとめて第2表に示す。
実施例3 レゾール型フェノール樹脂(約65%濃度の水溶液)/水
/塩化亜鉛を所定の重量比で混合し、該溶液をフェノー
ル系炭素繊維のフェルト(日本カイノール社製)に含浸
させた。次に100℃に加熱された加圧成型機にて、該溶
液含浸フェルトを所定圧力下,約15分間,成形硬化し
て、板状の複合成形体を作成した。
/塩化亜鉛を所定の重量比で混合し、該溶液をフェノー
ル系炭素繊維のフェルト(日本カイノール社製)に含浸
させた。次に100℃に加熱された加圧成型機にて、該溶
液含浸フェルトを所定圧力下,約15分間,成形硬化し
て、板状の複合成形体を作成した。
これらの複合成形体においてフェノール系炭素繊維のフ
ェルト/フェノール樹脂の重量比は0.2〜1.0であり、又
塩化亜鉛/(フェノール系炭素繊維のフェルト+フェノ
ール樹脂)の重量比は1.5〜4であった。次に実施例1
と同じ条件にて熱処理,洗浄及び乾燥を行って不溶不融
性基体の板状体を得た。これらの試料について、元素分
析,電気伝導度,BET法による比表面積及び曲げ強度の測
定を行った。結果を第3表に示す。
ェルト/フェノール樹脂の重量比は0.2〜1.0であり、又
塩化亜鉛/(フェノール系炭素繊維のフェルト+フェノ
ール樹脂)の重量比は1.5〜4であった。次に実施例1
と同じ条件にて熱処理,洗浄及び乾燥を行って不溶不融
性基体の板状体を得た。これらの試料について、元素分
析,電気伝導度,BET法による比表面積及び曲げ強度の測
定を行った。結果を第3表に示す。
次に該板状体を真空ライン中に入れ、真空度を10-2torr
以下にした後、室温にてヨウ素ガスをラインに導入して
ドーピングを約10分間行った。ドーピング後の電気伝導
度を第3表に示す。またヨウ素をドープした該板状体を
ラインから取り出してEPMA(エレクトロンプローブX線
マイクロアナリシス)にかけヨウ素の試料の断面中での
分布状態を調べたところ、いずれの試料でもヨウ素は試
料の表面から内部まで均一に分布していた。
以下にした後、室温にてヨウ素ガスをラインに導入して
ドーピングを約10分間行った。ドーピング後の電気伝導
度を第3表に示す。またヨウ素をドープした該板状体を
ラインから取り出してEPMA(エレクトロンプローブX線
マイクロアナリシス)にかけヨウ素の試料の断面中での
分布状態を調べたところ、いずれの試料でもヨウ素は試
料の表面から内部まで均一に分布していた。
実施例4 H/Cの原子比が0.20でありBET法による比表面積値が1050
m2/gである実施例1の本発明基体を脱水したテトラヒド
ロフラン、ナフタレン及び金属ナトリウムを用いて作成
したナトリウムナフタレートのテトラヒドロフラン溶液
にドライボックス(N2気流)中にて浸漬し、ナトリウム
のドーピングを試みた。約30分間浸漬した後、脱水した
テトラヒドロフランにて洗浄し室温にて減圧乾燥を行っ
た。該試料の電気伝導度を測定したところ、未ドープの
約10-4Ω-1cm-1より大巾に増大し約100Ω-1cm-1となっ
ていた。又該試料についてEPMA分析を行ったところ、試
料内部までナトリウムがドーピングされていた。
m2/gである実施例1の本発明基体を脱水したテトラヒド
ロフラン、ナフタレン及び金属ナトリウムを用いて作成
したナトリウムナフタレートのテトラヒドロフラン溶液
にドライボックス(N2気流)中にて浸漬し、ナトリウム
のドーピングを試みた。約30分間浸漬した後、脱水した
テトラヒドロフランにて洗浄し室温にて減圧乾燥を行っ
た。該試料の電気伝導度を測定したところ、未ドープの
約10-4Ω-1cm-1より大巾に増大し約100Ω-1cm-1となっ
ていた。又該試料についてEPMA分析を行ったところ、試
料内部までナトリウムがドーピングされていた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7:00)
Claims (12)
- 【請求項1】フェノール樹脂、フェノール系炭素繊維も
しくはフェノール系炭素繊維構造物並びに塩化亜鉛から
なる複合成形体の熱処理物から塩化亜鉛を除去したもの
であって、水素原子/炭素原子の原子比が0.05〜0.6で
あり、且つBET法による比表面積値が600m2/g以上である
ポリアセン系骨格構造を有する不溶不融性基体からなる
電気伝導度100〜11-11Ω-1の有機高分子系材料。 - 【請求項2】複合成形体がフェノール樹脂に対して重量
比で0.05以上のフェノール系炭素繊維もしくはフェノー
ル系炭素繊維構造物を含むものである特許請求の範囲第
(1)項に記載の電気伝導性有機高分子系材料。 - 【請求項3】複合成形体が、フェノール樹脂とフェノー
ル系炭素繊維もしくはフェノール系炭素繊維構造物との
総重量に対して0.5〜7の塩化亜鉛を含むものである特
許請求の範囲第(1)項又は第(2)項に記載の電気伝
導性有機高分子系材料。 - 【請求項4】フェノール系炭素繊維構造物が編織物又は
フェルト状のものである特許請求の範囲第(1)項乃至
第(3)項の何れかに記載の電気伝導性有機高分子系材
料。 - 【請求項5】複合成形体の熱処理物が、水素原子/炭素
原子の原子比が0.15〜0.6のもである特許請求の範囲第
(1)項〜第(4)項の何れかに記載の電気伝導性有機
高分子系材料。 - 【請求項6】有機高分子系材料が成形体である特許請求
の範囲第(1)項〜第(5)項の何れかに記載の電気伝
導性有機高分子系材料。 - 【請求項7】(A)フェノール樹脂、フェノール系炭素
繊維もしくはフェノール系炭素繊維構造物並びに塩化亜
鉛からなる複合成形体の熱処理物から塩化亜鉛を除去し
たものであって、水素原子/炭素原子の原子比が0.05〜
0.6であり、且つBET法による比表面積値が600m2/g以上
であるポリアセン系骨格構造を有する不溶不融性基体、
および (B)電子供与性ドーパント又は電子受容性ドーパント
からなり、 (C)電気伝導度が未ドープの該基体よりも大であるこ
とを特徴とする電気伝導性有機高分子系材料。 - 【請求項8】電子供与性ドーパントがリチウム、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムを含む第1.A
族金属である特許請求の範囲第(7)項記載の電気伝導
性有機高分子系材料。 - 【請求項9】電子供与性ドーパントがテトラ(C1〜C5低
級アルキル)アンモニウムカチオンである特許請求の範
囲第(7)項記載の電気伝導性有機高分子系材料。 - 【請求項10】電子受容性ドーパントが、弗素、塩素、
臭素、沃素である特許請求の範囲第(7)項記載の電気
伝導性有機高分子系材料。 - 【請求項11】電子受容性ドーパントが、AsF5,PF5,B
F3,BCl3,BBr3である特許請求の範囲第(7)項記載の電
気伝導性有機高分子系材料。 - 【請求項12】電子受容性ドーパントが、SO3あるいはN
2O5等の非金属元素の酸化物あるいはH2SO4,HNO3あるい
はHClO4に由来する陰イオンである特許請求の範囲第
(7)項記載の電気伝導性有機高分子系材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60237881A JPH07103246B2 (ja) | 1985-10-23 | 1985-10-23 | 電気伝導性有機高分子系材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60237881A JPH07103246B2 (ja) | 1985-10-23 | 1985-10-23 | 電気伝導性有機高分子系材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6296529A JPS6296529A (ja) | 1987-05-06 |
| JPH07103246B2 true JPH07103246B2 (ja) | 1995-11-08 |
Family
ID=17021803
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60237881A Expired - Lifetime JPH07103246B2 (ja) | 1985-10-23 | 1985-10-23 | 電気伝導性有機高分子系材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07103246B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0791449B2 (ja) * | 1990-03-23 | 1995-10-04 | 日本電気株式会社 | 活性炭/ポリアセン系材料複合体とその製造方法、及び電気二重層コンデンサとその複合部品 |
| JP2002350014A (ja) | 2001-05-22 | 2002-12-04 | Daikin Ind Ltd | 冷凍装置 |
| TWI791249B (zh) * | 2021-07-27 | 2023-02-01 | 財團法人工業技術研究院 | 含浸液與活性碳布及其形成方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0643545B2 (ja) * | 1984-01-19 | 1994-06-08 | 鐘紡株式会社 | 電気伝導性有機高分子系材料 |
-
1985
- 1985-10-23 JP JP60237881A patent/JPH07103246B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 阿部・須藤「新版・プラスチックス配合剤−基礎と応用」昭59−1−30大成社P.133,137〜140 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6296529A (ja) | 1987-05-06 |
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