JPH0718584A - 難燃性人工スエード状構造物およびその製造方法 - Google Patents
難燃性人工スエード状構造物およびその製造方法Info
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- JPH0718584A JPH0718584A JP16190393A JP16190393A JPH0718584A JP H0718584 A JPH0718584 A JP H0718584A JP 16190393 A JP16190393 A JP 16190393A JP 16190393 A JP16190393 A JP 16190393A JP H0718584 A JPH0718584 A JP H0718584A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 人工皮革の湿式製法と全く同一の工程で難燃
性人工スエード状構造物を製造でき、しかも、風合いが
柔らかく、高度な難燃性を持った、耐久性に優れた難燃
性人工スエード状構造物とその製造方法を提供する。 【構成】 表面に起毛または立毛された熱可塑性合成繊
維布帛にポリウレタン樹脂が含浸されてなる人工スエー
ド状構造物において、前記ポリウレタン樹脂の層中にハ
ロゲン含有化合物の少なくとも1種と金属系酸化物およ
び/または金属系水酸化物の少なくとも1種とからなる
難燃剤または燐化合物の、水難溶性かつ常温で固形状の
難燃剤が含まれ、これらの難燃剤がポリウレタン樹脂に
より固定されている。このものは、上記熱可塑性合成繊
維布帛にポリウレタン樹脂液を含浸させる人工スエード
状構造物の湿式製造方法において、樹脂液中に上記難燃
剤を含ませておくことで得られる。
性人工スエード状構造物を製造でき、しかも、風合いが
柔らかく、高度な難燃性を持った、耐久性に優れた難燃
性人工スエード状構造物とその製造方法を提供する。 【構成】 表面に起毛または立毛された熱可塑性合成繊
維布帛にポリウレタン樹脂が含浸されてなる人工スエー
ド状構造物において、前記ポリウレタン樹脂の層中にハ
ロゲン含有化合物の少なくとも1種と金属系酸化物およ
び/または金属系水酸化物の少なくとも1種とからなる
難燃剤または燐化合物の、水難溶性かつ常温で固形状の
難燃剤が含まれ、これらの難燃剤がポリウレタン樹脂に
より固定されている。このものは、上記熱可塑性合成繊
維布帛にポリウレタン樹脂液を含浸させる人工スエード
状構造物の湿式製造方法において、樹脂液中に上記難燃
剤を含ませておくことで得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、柔軟で耐久性に優
れ、しかも難燃効果およびその持続性にも優れた人工ス
エード状構造物およびその製造方法に関するものであ
る。
れ、しかも難燃効果およびその持続性にも優れた人工ス
エード状構造物およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、表面に起毛または立毛した熱可塑
性合成繊維布帛にポリウレタン樹脂を含浸し表面をバフ
ィングして得られる人工スエード状構造物が、衣料のみ
ならず、航空機、船舶、鉄道、自動車等の乗り物やホテ
ル、病院、老人ホーム等で使用される座席シートやカー
テン、壁装材等の分野にも適用されている。
性合成繊維布帛にポリウレタン樹脂を含浸し表面をバフ
ィングして得られる人工スエード状構造物が、衣料のみ
ならず、航空機、船舶、鉄道、自動車等の乗り物やホテ
ル、病院、老人ホーム等で使用される座席シートやカー
テン、壁装材等の分野にも適用されている。
【0003】人工スエード状構造物の湿式製造方法は、
つぎのようにして行われる。ポリウレタンと水混和性有
機溶媒の混合液(樹脂液)に起毛または立毛した熱可塑
性合成繊維布帛を浸漬して熱可塑性合成繊維布帛に樹脂
液を含浸させた後、樹脂液の含浸量が所定の量になるよ
うに絞液し、水中に浸漬して溶媒を溶出させた後、ポリ
ウレタンの多孔質の層を形成させる。
つぎのようにして行われる。ポリウレタンと水混和性有
機溶媒の混合液(樹脂液)に起毛または立毛した熱可塑
性合成繊維布帛を浸漬して熱可塑性合成繊維布帛に樹脂
液を含浸させた後、樹脂液の含浸量が所定の量になるよ
うに絞液し、水中に浸漬して溶媒を溶出させた後、ポリ
ウレタンの多孔質の層を形成させる。
【0004】ところで、インテリア材料や車両内装材等
に使用される材料に対しては、一般に、難燃性を備えて
いて、火災による人的被害を極力少なくすることが要請
されている。たとえば、インテリア材料であるカーテン
や暗幕として使用される材料に対しては、45°ミクロ
バーナー法やコイル法またはJIS−L−1091、A
−1法やD法のような消防法で規定された燃焼試験法に
合格することが要求され、また自動車内装材として使用
される材料に対しては、JIS−D−1201またはF
MVSS No.302のような難燃性の法規制があ
る。
に使用される材料に対しては、一般に、難燃性を備えて
いて、火災による人的被害を極力少なくすることが要請
されている。たとえば、インテリア材料であるカーテン
や暗幕として使用される材料に対しては、45°ミクロ
バーナー法やコイル法またはJIS−L−1091、A
−1法やD法のような消防法で規定された燃焼試験法に
合格することが要求され、また自動車内装材として使用
される材料に対しては、JIS−D−1201またはF
MVSS No.302のような難燃性の法規制があ
る。
【0005】従来、人工スエード状構造物に難燃性を付
与する方法は、特公昭60─4306号公報、特公平3
−13356号公報、特公平3−20514号公報等で
種々提案されている。これらの方法では、湿式法あるい
は乾式法で人工スエード状構造物を製造した後、パディ
ングのような浸漬方法で難燃剤を付着させたり、難燃剤
をバインダーと共に人工スエード状構造物の裏面に塗布
する等して、難燃化するようにしている。
与する方法は、特公昭60─4306号公報、特公平3
−13356号公報、特公平3−20514号公報等で
種々提案されている。これらの方法では、湿式法あるい
は乾式法で人工スエード状構造物を製造した後、パディ
ングのような浸漬方法で難燃剤を付着させたり、難燃剤
をバインダーと共に人工スエード状構造物の裏面に塗布
する等して、難燃化するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
方法で難燃化された人工スエード状構造物については、
次のような問題を技術的に解決する必要があった。 人工スエード状構造物は、熱可塑性合成繊維布帛に
担持されたポリウレタン樹脂の多孔質層(皮膜)がスエ
ード調の柔らかな風合いを発揮する。しかし、上記従来
方法で難燃化すると、ポリウレタン樹脂層の両面または
裏面に難燃剤を含む硬い樹脂層が形成されるため、この
樹脂層で粗剛化が起きて、人工スエード状構造物の最大
の特徴である風合いが失われる。
方法で難燃化された人工スエード状構造物については、
次のような問題を技術的に解決する必要があった。 人工スエード状構造物は、熱可塑性合成繊維布帛に
担持されたポリウレタン樹脂の多孔質層(皮膜)がスエ
ード調の柔らかな風合いを発揮する。しかし、上記従来
方法で難燃化すると、ポリウレタン樹脂層の両面または
裏面に難燃剤を含む硬い樹脂層が形成されるため、この
樹脂層で粗剛化が起きて、人工スエード状構造物の最大
の特徴である風合いが失われる。
【0007】 ディッピングで付着させた難燃剤含有
樹脂層により、人工スエード状構造物の表面にベタツキ
感が出たり、人工スエード状構造物の染色堅牢度が低下
したりする。 ポリウレタン樹脂多孔質層の孔内に含浸保持された
難燃剤が、長期間の間に皮膜表面に滲み出し、ブルーミ
ング現象が発生する。
樹脂層により、人工スエード状構造物の表面にベタツキ
感が出たり、人工スエード状構造物の染色堅牢度が低下
したりする。 ポリウレタン樹脂多孔質層の孔内に含浸保持された
難燃剤が、長期間の間に皮膜表面に滲み出し、ブルーミ
ング現象が発生する。
【0008】 湿式法でポリウレタン樹脂中に難燃剤
を添加する方法では、難燃剤の種類によっては、(a)
水に溶解し易い難燃剤の場合、凝固、脱溶媒時に難燃剤
が水中に溶出し難燃効果が弱くなる、(b)難燃剤によ
りポリウレタン多孔質皮膜の強度が低下する、(c)ポ
リウレタン樹脂層が加水分解、光劣化、熱劣化し易くな
る。
を添加する方法では、難燃剤の種類によっては、(a)
水に溶解し易い難燃剤の場合、凝固、脱溶媒時に難燃剤
が水中に溶出し難燃効果が弱くなる、(b)難燃剤によ
りポリウレタン多孔質皮膜の強度が低下する、(c)ポ
リウレタン樹脂層が加水分解、光劣化、熱劣化し易くな
る。
【0009】そこで、この発明の課題は、風合いが良好
で、上述した欠点のない高度に難燃化した人工スエード
状構造物とその湿式製造方法を提供することにある。
で、上述した欠点のない高度に難燃化した人工スエード
状構造物とその湿式製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明にかかる難燃性人工スエード状構造物は、
表面に起毛または立毛された熱可塑性合成繊維布帛にポ
リウレタン樹脂が含浸されてなる人工スエード状構造物
において、前記ポリウレタン樹脂の層中にハロゲン含有
化合物の少なくとも1種と金属系酸化物および/または
金属系水酸化物の少なくとも1種とからなる難燃剤また
は燐系化合物の、水難溶性かつ常温で固形状の難燃剤が
含まれ、これらの難燃剤がポリウレタン樹脂により固定
されていることを特徴とする。この場合、ポリウレタン
樹脂の層中に、紫外線吸収剤、酸化防止剤および熱安定
剤のうちの少なくとも1種の化合物が含まれていてもよ
い。
め、この発明にかかる難燃性人工スエード状構造物は、
表面に起毛または立毛された熱可塑性合成繊維布帛にポ
リウレタン樹脂が含浸されてなる人工スエード状構造物
において、前記ポリウレタン樹脂の層中にハロゲン含有
化合物の少なくとも1種と金属系酸化物および/または
金属系水酸化物の少なくとも1種とからなる難燃剤また
は燐系化合物の、水難溶性かつ常温で固形状の難燃剤が
含まれ、これらの難燃剤がポリウレタン樹脂により固定
されていることを特徴とする。この場合、ポリウレタン
樹脂の層中に、紫外線吸収剤、酸化防止剤および熱安定
剤のうちの少なくとも1種の化合物が含まれていてもよ
い。
【0011】上記課題を解決するため、この発明にかか
る難燃性人工スエード状構造物の製造方法は、表面を起
毛または立毛した熱可塑性合成繊維布帛に、ポリウレタ
ン樹脂を水混和性有機溶媒に溶かしてなる樹脂液を含浸
させる人工スエード状構造物の湿式製造方法において、
前記樹脂液中にハロゲン含有化合物の少なくとも1種と
金属系酸化物および/または金属系水酸化物の少なくと
も1種とからなる難燃剤または燐系化合物の難燃剤を含
ませておき、この難燃剤の含有量をポリウレタン樹脂に
対して10〜300重量%、布帛に対して5〜100重
量%になるようにすることを特徴とする。この場合、樹
脂液中に、紫外線吸収剤、酸化防止剤および熱安定剤の
うちの少なくとも1種の化合物をも含有させておくこと
ができる。
る難燃性人工スエード状構造物の製造方法は、表面を起
毛または立毛した熱可塑性合成繊維布帛に、ポリウレタ
ン樹脂を水混和性有機溶媒に溶かしてなる樹脂液を含浸
させる人工スエード状構造物の湿式製造方法において、
前記樹脂液中にハロゲン含有化合物の少なくとも1種と
金属系酸化物および/または金属系水酸化物の少なくと
も1種とからなる難燃剤または燐系化合物の難燃剤を含
ませておき、この難燃剤の含有量をポリウレタン樹脂に
対して10〜300重量%、布帛に対して5〜100重
量%になるようにすることを特徴とする。この場合、樹
脂液中に、紫外線吸収剤、酸化防止剤および熱安定剤の
うちの少なくとも1種の化合物をも含有させておくこと
ができる。
【0012】この発明で使用する熱可塑性合成繊維布帛
としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオ
レフィン繊維、ポリアクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊維
等からなる織布、不織布、編布である。これらの織布、
不織布、編布は、その表面を起毛または立毛すること
が、人工スエード状構造物に特有のボリューム感や風合
いを出す上から必要なことである。
としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオ
レフィン繊維、ポリアクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊維
等からなる織布、不織布、編布である。これらの織布、
不織布、編布は、その表面を起毛または立毛すること
が、人工スエード状構造物に特有のボリューム感や風合
いを出す上から必要なことである。
【0013】この発明で使用する水混和性有機溶媒は、
ポリウレタンを溶解すると共に水に溶解するものであ
り、具体的にはジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ
チルアセトアミド(DMA)、テトラヒドロフラン(T
HF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等を例示で
きる。一般にはDMFを使用するのが好ましい。この発
明では、ポリウレタン樹脂としては、ポリエステルジオ
ール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオー
ル、ポリカプロラクトンジオール等のポリマージオール
と、芳香族ジイソシアネート、脂肪族もしくは脂環族ジ
イソシアネート、等の有機ジイソシアネートと、活性水
素原子を少なくとも2個以上有する低分子化合物を鎖伸
長剤として反応させたポリウレタンエラストマーの任意
のものが使用できるが、指向する用途に応じて、柔軟
性、耐加水分解性、耐光性、耐熱性等の各種性能を満た
す組成のものを適宜選ぶことができる。
ポリウレタンを溶解すると共に水に溶解するものであ
り、具体的にはジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ
チルアセトアミド(DMA)、テトラヒドロフラン(T
HF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等を例示で
きる。一般にはDMFを使用するのが好ましい。この発
明では、ポリウレタン樹脂としては、ポリエステルジオ
ール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオー
ル、ポリカプロラクトンジオール等のポリマージオール
と、芳香族ジイソシアネート、脂肪族もしくは脂環族ジ
イソシアネート、等の有機ジイソシアネートと、活性水
素原子を少なくとも2個以上有する低分子化合物を鎖伸
長剤として反応させたポリウレタンエラストマーの任意
のものが使用できるが、指向する用途に応じて、柔軟
性、耐加水分解性、耐光性、耐熱性等の各種性能を満た
す組成のものを適宜選ぶことができる。
【0014】ポリウレタン樹脂を水混和性有機溶媒に溶
かしてなる樹脂液中に加えられるハロゲン含有化合物と
しては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、テトラブ
ロモビスフェノールAビスジブロモエチルエーテル、テ
トラブロモビスフェノールAビスジブロモプロピルエー
テル、テトラブロモビスフェノールAカーボネートオリ
ゴマー、テトラブロモビスフェノールS、デカブロモジ
フェニルオキサイド、ヘキサブロモシクロドデカン、テ
トラブロモ無水フタール酸、トリス(トリブロモネオペ
ンチル)ホスフェート等の化合物を例示できる。ハロゲ
ン含有化合物は、ポリウレタン樹脂と水混和性有機溶媒
の中で固体状態で均一に分散していることが必要であ
り、そのために微粉末であることが好ましい。ハロゲン
含有化合物は、ポリウレタン樹脂層からの溶出を避ける
ために、その水への溶解度が低いことが望ましい。この
ようなことから、好ましくは、ハロゲン含有化合物の粒
度が100mμ以下、水への溶解度が1重量%以下であ
る。
かしてなる樹脂液中に加えられるハロゲン含有化合物と
しては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、テトラブ
ロモビスフェノールAビスジブロモエチルエーテル、テ
トラブロモビスフェノールAビスジブロモプロピルエー
テル、テトラブロモビスフェノールAカーボネートオリ
ゴマー、テトラブロモビスフェノールS、デカブロモジ
フェニルオキサイド、ヘキサブロモシクロドデカン、テ
トラブロモ無水フタール酸、トリス(トリブロモネオペ
ンチル)ホスフェート等の化合物を例示できる。ハロゲ
ン含有化合物は、ポリウレタン樹脂と水混和性有機溶媒
の中で固体状態で均一に分散していることが必要であ
り、そのために微粉末であることが好ましい。ハロゲン
含有化合物は、ポリウレタン樹脂層からの溶出を避ける
ために、その水への溶解度が低いことが望ましい。この
ようなことから、好ましくは、ハロゲン含有化合物の粒
度が100mμ以下、水への溶解度が1重量%以下であ
る。
【0015】ポリウレタン樹脂を水混和性有機溶媒に溶
かしてなる樹脂液中に加えられる金属系酸化物、金属系
水酸化物としては、酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、酸化
モリブデン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
等の化合物を例示できる。金属系酸化物、金属系水酸化
物も、ポリウレタン樹脂と水混和性有機溶媒の中で固体
状態で均一に分散している必要があり、また水への溶解
度が低いことが必要である。すなわち、この場合も、好
ましくは、金属系酸化物、金属系水酸化物の粒度が10
0mμ以下、水への溶解度が1重量%以下である。
かしてなる樹脂液中に加えられる金属系酸化物、金属系
水酸化物としては、酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、酸化
モリブデン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
等の化合物を例示できる。金属系酸化物、金属系水酸化
物も、ポリウレタン樹脂と水混和性有機溶媒の中で固体
状態で均一に分散している必要があり、また水への溶解
度が低いことが必要である。すなわち、この場合も、好
ましくは、金属系酸化物、金属系水酸化物の粒度が10
0mμ以下、水への溶解度が1重量%以下である。
【0016】ハロゲン含有化合物と金属系酸化物および
/または金属系水酸化物は、ポリウレタン樹脂と水混和
性有機溶媒の混合液中で均一に混合できるものでなけれ
ばならない。これらは、併用することによって相乗効果
を発揮する。中でも三酸化アンチモンは臭素化合物と併
用することにより、より強い相乗効果があり、好ましく
用いられる。三酸化アンチモンは、臭素化合物の20〜
80重量%配合され、好ましくは30〜50重量%配合
される。
/または金属系水酸化物は、ポリウレタン樹脂と水混和
性有機溶媒の混合液中で均一に混合できるものでなけれ
ばならない。これらは、併用することによって相乗効果
を発揮する。中でも三酸化アンチモンは臭素化合物と併
用することにより、より強い相乗効果があり、好ましく
用いられる。三酸化アンチモンは、臭素化合物の20〜
80重量%配合され、好ましくは30〜50重量%配合
される。
【0017】ポリウレタン樹脂を水混和性有機溶媒に溶
かしてなる樹脂液中に加えられる燐化合物としては、燐
酸メラミン、燐酸グアニル尿素メラミン縮合物、ポリ燐
酸アンモニウム、フェノキシフォスファゼンオリゴマ
ー、赤燐粉末、燐酸硼素、燐酸ジルコニウム等の化合物
を例示できる。燐化合物もポリウレタン樹脂と水混和性
有機溶媒の中で固体状態で均一に分散していることが必
要であり、そのために微粉末であることが好ましい。ポ
リウレタン樹脂層からの溶出を避けるために、その水へ
の溶解度が低いことが望ましい。このようなことから、
好ましくは、燐化合物の粒度が100mμ以下、水への
溶解度が1重量%以下である。
かしてなる樹脂液中に加えられる燐化合物としては、燐
酸メラミン、燐酸グアニル尿素メラミン縮合物、ポリ燐
酸アンモニウム、フェノキシフォスファゼンオリゴマ
ー、赤燐粉末、燐酸硼素、燐酸ジルコニウム等の化合物
を例示できる。燐化合物もポリウレタン樹脂と水混和性
有機溶媒の中で固体状態で均一に分散していることが必
要であり、そのために微粉末であることが好ましい。ポ
リウレタン樹脂層からの溶出を避けるために、その水へ
の溶解度が低いことが望ましい。このようなことから、
好ましくは、燐化合物の粒度が100mμ以下、水への
溶解度が1重量%以下である。
【0018】なお、従来からポリウレタンフォーム等に
使用されてよく知られている常温で液体のハロゲン化リ
ン酸エステルやリン酸エステルは、長期間使用する用途
にはポリウレタンの劣化を促進する等の問題を惹起する
ため、補助的にしか使用できない。この発明では、ポリ
ウレタン樹脂と水混和性有機溶媒の中に混合された難燃
剤が熱可塑性合成繊維布帛自体とポリウレタン樹脂を同
時に難燃化するものであるため、ポリウレタン樹脂と水
混和性有機溶媒の中に混合する難燃剤の混合量が大事で
あり、布帛に含浸する量も非常に大事である。難燃剤の
含浸量としてはポリウレタン樹脂に対して10〜300
重量%、好ましくは20〜200重量%である。布帛に
対しては5〜100重量%であり好ましくは10〜60
重量%である。ポリウレタン樹脂に対する難燃剤の使用
量が10重量%未満の場合は、通常の均一に付着できる
量では難燃性が十分には得られず、また難燃性が十分に
得られる程度の量の混合液を付着させると厚さが不均一
になる等、良好な人工スエード状構造物が得られない。
他方、使用量が300重量%を越えて使用することは、
難燃化としても無駄であり、ポリウレタン樹脂の強度を
低下させる恐れもある。難燃剤の使用量について、用途
別に具体的に述べると、自動車内装材の場合、ポリウレ
タン樹脂に対し30〜80重量%、繊維重量に対し10
〜50重量%である。壁装材やカーテン製造の場合は、
ポリウレタン樹脂に対し30〜150重量%布帛に対し
20〜100重量%である。
使用されてよく知られている常温で液体のハロゲン化リ
ン酸エステルやリン酸エステルは、長期間使用する用途
にはポリウレタンの劣化を促進する等の問題を惹起する
ため、補助的にしか使用できない。この発明では、ポリ
ウレタン樹脂と水混和性有機溶媒の中に混合された難燃
剤が熱可塑性合成繊維布帛自体とポリウレタン樹脂を同
時に難燃化するものであるため、ポリウレタン樹脂と水
混和性有機溶媒の中に混合する難燃剤の混合量が大事で
あり、布帛に含浸する量も非常に大事である。難燃剤の
含浸量としてはポリウレタン樹脂に対して10〜300
重量%、好ましくは20〜200重量%である。布帛に
対しては5〜100重量%であり好ましくは10〜60
重量%である。ポリウレタン樹脂に対する難燃剤の使用
量が10重量%未満の場合は、通常の均一に付着できる
量では難燃性が十分には得られず、また難燃性が十分に
得られる程度の量の混合液を付着させると厚さが不均一
になる等、良好な人工スエード状構造物が得られない。
他方、使用量が300重量%を越えて使用することは、
難燃化としても無駄であり、ポリウレタン樹脂の強度を
低下させる恐れもある。難燃剤の使用量について、用途
別に具体的に述べると、自動車内装材の場合、ポリウレ
タン樹脂に対し30〜80重量%、繊維重量に対し10
〜50重量%である。壁装材やカーテン製造の場合は、
ポリウレタン樹脂に対し30〜150重量%布帛に対し
20〜100重量%である。
【0019】人工スエード状構造物で耐光性、耐久性等
が強く要求される場合には、紫外線吸収剤、酸化防止剤
および熱安定剤のうちの少なくとも1種の化合物を併用
使用すると、日光や熱による劣化防止性に有効である。
紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤としては、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線
吸収剤、フェニルサリシレート系紫外線吸収剤、アルキ
ルニッケル系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系酸化防
止剤、アルキルヒドラジン誘導体、金属石鹸類安定剤、
有機錫化合物安定剤を例示できる。紫外線吸収剤、酸化
防止剤、熱安定剤の使用量としては、ポリウレタン樹脂
の0.1〜20重量%好ましくは1〜10重量%であ
る。0.1重量%未満の使用量では効果がなく、また2
0重量%を越えると化合物自体の色で着色し、効果もそ
れ以上は上がらない。
が強く要求される場合には、紫外線吸収剤、酸化防止剤
および熱安定剤のうちの少なくとも1種の化合物を併用
使用すると、日光や熱による劣化防止性に有効である。
紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤としては、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線
吸収剤、フェニルサリシレート系紫外線吸収剤、アルキ
ルニッケル系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系酸化防
止剤、アルキルヒドラジン誘導体、金属石鹸類安定剤、
有機錫化合物安定剤を例示できる。紫外線吸収剤、酸化
防止剤、熱安定剤の使用量としては、ポリウレタン樹脂
の0.1〜20重量%好ましくは1〜10重量%であ
る。0.1重量%未満の使用量では効果がなく、また2
0重量%を越えると化合物自体の色で着色し、効果もそ
れ以上は上がらない。
【0020】
【作用】この発明の難燃性人工スエード状構造物は、ポ
リウレタン樹脂層の表面に難燃剤含有樹脂層を有するも
のではなく、ポリウレタン樹脂の層中に難燃剤を含有す
る。しかも、この難燃剤は水難溶性かつ常温で固形状の
ものであってポリウレタン樹脂により固定されている。
難燃剤は、相乗効果により難燃化作用の強いハロゲン含
有化合物の少なくとも1種と金属系酸化物および/また
は金属系水酸化物の少なくとも1種とからなるものまた
は燐化合物であり、これらはともに水に難溶であってポ
リウレタン樹脂を劣化させない。
リウレタン樹脂層の表面に難燃剤含有樹脂層を有するも
のではなく、ポリウレタン樹脂の層中に難燃剤を含有す
る。しかも、この難燃剤は水難溶性かつ常温で固形状の
ものであってポリウレタン樹脂により固定されている。
難燃剤は、相乗効果により難燃化作用の強いハロゲン含
有化合物の少なくとも1種と金属系酸化物および/また
は金属系水酸化物の少なくとも1種とからなるものまた
は燐化合物であり、これらはともに水に難溶であってポ
リウレタン樹脂を劣化させない。
【0021】この発明の難燃性人工スエード状構造物の
製造方法は、従来と同様の工程の中で、ただ熱可塑性合
成繊維布帛に含浸するポリウレタン樹脂液中に難燃剤を
混入するだけであるから、従来のごとき、後工程(難燃
剤含有樹脂液の含浸工程や塗布工程)を有さず、工程的
に有利である。しかも、ポリウレタン樹脂液中に難燃剤
を混入しておくため、ポリウレタン樹脂が多孔質層を作
ったときに、難燃剤がこの層中に組み込まれポリウレタ
ン樹脂でしっかりと固定されるのである。
製造方法は、従来と同様の工程の中で、ただ熱可塑性合
成繊維布帛に含浸するポリウレタン樹脂液中に難燃剤を
混入するだけであるから、従来のごとき、後工程(難燃
剤含有樹脂液の含浸工程や塗布工程)を有さず、工程的
に有利である。しかも、ポリウレタン樹脂液中に難燃剤
を混入しておくため、ポリウレタン樹脂が多孔質層を作
ったときに、難燃剤がこの層中に組み込まれポリウレタ
ン樹脂でしっかりと固定されるのである。
【0022】
【実施例】以下、この発明の実施例を詳しく説明する
が、この発明は、下記実施例に限るものでない。 ─実施例1─ 60D/144フィラメント、75D/24フィラメン
ト、75D/36フィラメントのいずれもポリエステル
繊維よりなるインターロック丸編布を開反後、片面を起
毛機で起毛処理し、染色後さらに仕上げ起毛を施して得
た目付270g/m2、厚さ1.2mmのポリエステル極細片
面起毛編布を、無黄変型ポリカーボネート系ポリウレタ
ンエラストマー20重量%を含有するDMF溶液(大日
本インキ社製:クリスボンMP−303)100重量
部、デカブロモジフェニルオキサイド11重量部、三酸
化アンチモン5.4重量部、顔料2重量部、DMF10
0重量部よりなる溶液を満たした含浸槽中に浸漬してポ
リウレタン溶液を含浸させ、溶液付着量が1.0kg/m2
になるように軽く絞液後、30℃の水浴中に浸漬、凝固
させ、80℃で40分間湯洗いを行ってDMFを完全に
除去した後、130℃の熱風乾燥下で乾燥させて微多孔
性複合繊維基材を得た。得られた微多孔性複合繊維基材
の起毛側面をサンドペーパーでバフィングして、目付4
20g/m2、厚さ1.0mmの難燃性人工スエード状構造物
を得た。
が、この発明は、下記実施例に限るものでない。 ─実施例1─ 60D/144フィラメント、75D/24フィラメン
ト、75D/36フィラメントのいずれもポリエステル
繊維よりなるインターロック丸編布を開反後、片面を起
毛機で起毛処理し、染色後さらに仕上げ起毛を施して得
た目付270g/m2、厚さ1.2mmのポリエステル極細片
面起毛編布を、無黄変型ポリカーボネート系ポリウレタ
ンエラストマー20重量%を含有するDMF溶液(大日
本インキ社製:クリスボンMP−303)100重量
部、デカブロモジフェニルオキサイド11重量部、三酸
化アンチモン5.4重量部、顔料2重量部、DMF10
0重量部よりなる溶液を満たした含浸槽中に浸漬してポ
リウレタン溶液を含浸させ、溶液付着量が1.0kg/m2
になるように軽く絞液後、30℃の水浴中に浸漬、凝固
させ、80℃で40分間湯洗いを行ってDMFを完全に
除去した後、130℃の熱風乾燥下で乾燥させて微多孔
性複合繊維基材を得た。得られた微多孔性複合繊維基材
の起毛側面をサンドペーパーでバフィングして、目付4
20g/m2、厚さ1.0mmの難燃性人工スエード状構造物
を得た。
【0023】この難燃性人工スエード状構造物の重量構
成比は、繊維:難燃剤:ポリウレタンが1:0.28:
0.34であった。 ─比較例1─ 実施例1のポリウレタン樹脂・難燃剤配合溶液におい
て、三酸化アンチモンのかわりに、同量のデカブロモジ
フェニルオキサイドを用い、デカブロモジフェニルオキ
サイド16.4重量部とした以外は、実施例1と同様に
して、難燃性人工スエード状構造物を得た。
成比は、繊維:難燃剤:ポリウレタンが1:0.28:
0.34であった。 ─比較例1─ 実施例1のポリウレタン樹脂・難燃剤配合溶液におい
て、三酸化アンチモンのかわりに、同量のデカブロモジ
フェニルオキサイドを用い、デカブロモジフェニルオキ
サイド16.4重量部とした以外は、実施例1と同様に
して、難燃性人工スエード状構造物を得た。
【0024】─比較例2─ 実施例1のポリウレタン樹脂・難燃剤配合溶液におい
て、デカブロモジフェニルオキサイドのかわりに、同量
の三酸化アンチモンを用い、三酸化アンチモン16.4
重量部とした以外は、実施例1と同様にして、難燃性人
工スエード状構造物を得た。
て、デカブロモジフェニルオキサイドのかわりに、同量
の三酸化アンチモンを用い、三酸化アンチモン16.4
重量部とした以外は、実施例1と同様にして、難燃性人
工スエード状構造物を得た。
【0025】実施例1と比較例1および比較例2の難燃
性(燃焼速度)、難燃剤の耐水性、難燃剤のブルーミン
グ現象を下記測定法により測定した。 難燃性:FMVSS No.302、自動車内装材燃焼
試験規格に従って燃焼速度を測定した。(100mm/mi
n. 以内が合格。自動車メーカーの合格基準はさらに厳
しい。)測定は5回ずつ行いその平均値を算出した。
性(燃焼速度)、難燃剤の耐水性、難燃剤のブルーミン
グ現象を下記測定法により測定した。 難燃性:FMVSS No.302、自動車内装材燃焼
試験規格に従って燃焼速度を測定した。(100mm/mi
n. 以内が合格。自動車メーカーの合格基準はさらに厳
しい。)測定は5回ずつ行いその平均値を算出した。
【0026】耐水性:試料を常温の水中に24時間浸漬
(浴比 1:200)後絞液して乾燥し浸漬前と後の重
量変化から減量率を算出した。 薬剤のブルーミング現象:試料を白いケント紙の上に置
き、その上に軽い重しを乗せ、40℃の雰囲気中に72
時間保持した後、試料の表面からケント紙への薬剤の転
移状態を観察した。
(浴比 1:200)後絞液して乾燥し浸漬前と後の重
量変化から減量率を算出した。 薬剤のブルーミング現象:試料を白いケント紙の上に置
き、その上に軽い重しを乗せ、40℃の雰囲気中に72
時間保持した後、試料の表面からケント紙への薬剤の転
移状態を観察した。
【0027】以上の難燃性(燃焼速度)、難燃剤の耐水
性、難燃剤のブルーミング現象の結果を表1に示す。
性、難燃剤のブルーミング現象の結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】─実施例2─ 実施例1の難燃剤デカブロモジフェニルオキサイドと三
酸化アンチモンのかわりに、水難溶性で微粉末の難燃剤
である燐酸メラミンを30重量部使用した以外は、実施
例1と同様にして、難燃性人工スエード状構造物を得
た。この難燃性人工スエード状構造物の重量構成比は、
繊維:難燃剤:ポリウレタンが1:0.33:0.22
であった。難燃性をFMVSS No.302規格に従
って評価したところ、難燃性は0mm/min. であった。
酸化アンチモンのかわりに、水難溶性で微粉末の難燃剤
である燐酸メラミンを30重量部使用した以外は、実施
例1と同様にして、難燃性人工スエード状構造物を得
た。この難燃性人工スエード状構造物の重量構成比は、
繊維:難燃剤:ポリウレタンが1:0.33:0.22
であった。難燃性をFMVSS No.302規格に従
って評価したところ、難燃性は0mm/min. であった。
【0030】─実施例3─ 実施例1のデカブロモジフェニルオキサイドのかわり
に、各種臭素化合物の効果を調べるため、表2に示した
各種臭素化合物を使用し、実施例1と同様の溶液を調製
して、各種の難燃性人工スエード状構造物を得た。 ─比較例3─ 実施例3において、臭素化合物を使用しない溶液を調製
して、人工スエード状構造物を得た。
に、各種臭素化合物の効果を調べるため、表2に示した
各種臭素化合物を使用し、実施例1と同様の溶液を調製
して、各種の難燃性人工スエード状構造物を得た。 ─比較例3─ 実施例3において、臭素化合物を使用しない溶液を調製
して、人工スエード状構造物を得た。
【0031】実施例3および比較例3の難燃性をFMV
SS No.302の規格に従って燃焼速度を測定し
た。結果を表2に示す。評価基準は、◎:スタートライ
ンまでに自消(燃焼速度0mm/min. )、○:燃焼速度5
0mm/min. 以下、△:燃焼速度50〜100mm/min. 、
×:燃焼速度100mm/min. 以上、とした。
SS No.302の規格に従って燃焼速度を測定し
た。結果を表2に示す。評価基準は、◎:スタートライ
ンまでに自消(燃焼速度0mm/min. )、○:燃焼速度5
0mm/min. 以下、△:燃焼速度50〜100mm/min. 、
×:燃焼速度100mm/min. 以上、とした。
【0032】
【表2】
【0033】─実施例4─ 難燃性人工スエード状構造物の湿式製造工程において、
表3に示した配合1〜11で、各種の紫外線吸収剤、酸
化防止剤、熱安定剤をポリウレタン樹脂・難燃剤配合溶
液に添加した。この配合溶液を用い、実施例1同様にし
て、難燃性人工スエード状構造物を得た。
表3に示した配合1〜11で、各種の紫外線吸収剤、酸
化防止剤、熱安定剤をポリウレタン樹脂・難燃剤配合溶
液に添加した。この配合溶液を用い、実施例1同様にし
て、難燃性人工スエード状構造物を得た。
【0034】実施例1および実施例4の配合1〜11で
得られた難燃性人工スエード状構造物を、高温フェード
メーターで83℃/200時間紫外線照射してその耐光
堅牢度を測定した。変色は変褪色グレースケールで評価
し、結果を表3に示した。
得られた難燃性人工スエード状構造物を、高温フェード
メーターで83℃/200時間紫外線照射してその耐光
堅牢度を測定した。変色は変褪色グレースケールで評価
し、結果を表3に示した。
【0035】
【表3】
【0036】─実施例5─ 目付200g/m2のポリエステル編布を片面起毛し厚さ
1.1mmの生地を作製した。この起毛ポリエステル編布
を表4の処方の混合液に浸漬し、実施例1に示した方法
で加工し、目付350g/m2、厚さ1.2mmの難燃性人工
スエード状構造物を得た。この難燃性人工スエード状構
造物の重量構成比は、繊維:難燃剤:ポリウレタンが
1:0.43:0.32であった。
1.1mmの生地を作製した。この起毛ポリエステル編布
を表4の処方の混合液に浸漬し、実施例1に示した方法
で加工し、目付350g/m2、厚さ1.2mmの難燃性人工
スエード状構造物を得た。この難燃性人工スエード状構
造物の重量構成比は、繊維:難燃剤:ポリウレタンが
1:0.43:0.32であった。
【0037】
【表4】
【0038】実施例5で得られた難燃性人工スエード状
構造物の難燃性を消防法に規定されている45°ミクロ
バーナー法(JIS−L−1091、A−1法)で評価
したところ、60秒加熱試験における炭化面積が7.8
cm2 平均であり(30cm2 以内が合格)残炎、残じんが
0秒であった。着炎後3秒加熱試験における炭化面積が
6.5cm2 平均で残炎、残じんが0秒であった。また、
耐洗濯性を評価するため、消防法の耐洗濯性評価法であ
る水洗い洗濯に準じて(60℃、0.1% 洗剤、洗濯
機、15分間洗濯後すすぎ3回)5回繰り返した後燃焼
試験を行った。結果は60秒加熱試験で、炭化面積が
8.1cm2 平均であり、残炎、残じんが0秒であった。
着炎後3秒加熱試験における炭化面積が6.9cm2 平均
で残炎、残じんが0秒であった。コイル法(JIS−L
−1091、D法)で評価した結果は接炎回数が全数5
回であった。(接炎回数3以上が合格)
構造物の難燃性を消防法に規定されている45°ミクロ
バーナー法(JIS−L−1091、A−1法)で評価
したところ、60秒加熱試験における炭化面積が7.8
cm2 平均であり(30cm2 以内が合格)残炎、残じんが
0秒であった。着炎後3秒加熱試験における炭化面積が
6.5cm2 平均で残炎、残じんが0秒であった。また、
耐洗濯性を評価するため、消防法の耐洗濯性評価法であ
る水洗い洗濯に準じて(60℃、0.1% 洗剤、洗濯
機、15分間洗濯後すすぎ3回)5回繰り返した後燃焼
試験を行った。結果は60秒加熱試験で、炭化面積が
8.1cm2 平均であり、残炎、残じんが0秒であった。
着炎後3秒加熱試験における炭化面積が6.9cm2 平均
で残炎、残じんが0秒であった。コイル法(JIS−L
−1091、D法)で評価した結果は接炎回数が全数5
回であった。(接炎回数3以上が合格)
【0039】
【発明の効果】この発明にかかる難燃性人工スエード状
構造物は、ポリウレタン樹脂層の表面に難燃剤含有樹脂
層を有するものでなく、ポリウレタン樹脂の層中に難燃
剤を含有する。したがって、この人工スエード状構造物
は、表面にベタツキがなく、人工スエード状構造物に特
有のボリューム感、風合いをそのまま有する。上記難燃
剤は常温で固形状のものであってポリウレタン樹脂によ
り固定されているため、この人工スエード状構造物には
難燃剤の経時的滲出が起きない。この発明の難燃剤は、
相乗効果により難燃化作用の強いハロゲン含有化合物の
少なくとも1種と金属系酸化物および/または金属系水
酸化物の少なくとも1種とからなるものまたは燐化合物
であり、この人工スエード状構造物は高度な難燃性を持
つ。上記難燃剤は水に難溶であってポリウレタン樹脂を
劣化させないため、この人工スエード状構造物は、難燃
性の持続効果が高く、また耐久性に優れたものでもあ
る。
構造物は、ポリウレタン樹脂層の表面に難燃剤含有樹脂
層を有するものでなく、ポリウレタン樹脂の層中に難燃
剤を含有する。したがって、この人工スエード状構造物
は、表面にベタツキがなく、人工スエード状構造物に特
有のボリューム感、風合いをそのまま有する。上記難燃
剤は常温で固形状のものであってポリウレタン樹脂によ
り固定されているため、この人工スエード状構造物には
難燃剤の経時的滲出が起きない。この発明の難燃剤は、
相乗効果により難燃化作用の強いハロゲン含有化合物の
少なくとも1種と金属系酸化物および/または金属系水
酸化物の少なくとも1種とからなるものまたは燐化合物
であり、この人工スエード状構造物は高度な難燃性を持
つ。上記難燃剤は水に難溶であってポリウレタン樹脂を
劣化させないため、この人工スエード状構造物は、難燃
性の持続効果が高く、また耐久性に優れたものでもあ
る。
【0040】この発明にかかる難燃性人工スエード状構
造物の製造方法は、従来と同様の工程の中で、ただ熱可
塑性合成繊維布帛に含浸するポリウレタン樹脂液中に難
燃剤を混入するだけであるから、従来の人工皮革の湿式
製法と全く同一の工程で難燃性人工スエード状構造物を
製造することができ、従来のごとき、難燃化のための後
工程(難燃剤含有樹脂液の含浸工程や塗布工程)を有さ
ず、工程的に有利である。しかも、ポリウレタン樹脂液
中に難燃剤を混入しておくため、ポリウレタン樹脂が多
孔質層を作ったときに、難燃剤がこの層中に組み込まれ
ポリウレタン樹脂でしっかりと固定されるのである。
造物の製造方法は、従来と同様の工程の中で、ただ熱可
塑性合成繊維布帛に含浸するポリウレタン樹脂液中に難
燃剤を混入するだけであるから、従来の人工皮革の湿式
製法と全く同一の工程で難燃性人工スエード状構造物を
製造することができ、従来のごとき、難燃化のための後
工程(難燃剤含有樹脂液の含浸工程や塗布工程)を有さ
ず、工程的に有利である。しかも、ポリウレタン樹脂液
中に難燃剤を混入しておくため、ポリウレタン樹脂が多
孔質層を作ったときに、難燃剤がこの層中に組み込まれ
ポリウレタン樹脂でしっかりと固定されるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋場 一樹 大阪市北区中之島3丁目3番3号 東レ株 式会社大阪事業場内 (72)発明者 瀧野 直彦 京都市中京区西ノ京内畑町1番地 大京化 学株式会社内 (72)発明者 佐々 克夫 京都市中京区西ノ京内畑町1番地 大京化 学株式会社内 (72)発明者 大角 徹 京都市南区吉祥院落合町15番地 第一レー ス株式会社内 (72)発明者 三觜 敏克 京都市南区吉祥院落合町15番地 第一レー ス株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 表面に起毛または立毛された熱可塑性合
成繊維布帛にポリウレタン樹脂が含浸されてなる人工ス
エード状構造物において、前記ポリウレタン樹脂の層中
に下記の(a)または(b)の水難溶性かつ常温で固形
状の難燃剤が含まれ、これらの難燃剤がポリウレタン樹
脂により固定されていることを特徴とする難燃性人工ス
エード状構造物。 (a)ハロゲン含有化合物の少なくとも1種と金属系酸
化物および/または金属系水酸化物の少なくとも1種と
からなる難燃剤 (b)燐系化合物 - 【請求項2】 ポリウレタン樹脂の層中に、紫外線吸収
剤、酸化防止剤および熱安定剤のうちの少なくとも1種
の化合物も含まれている請求項1記載の難燃性人工スエ
ード状構造物。 - 【請求項3】 表面を起毛または立毛した熱可塑性合成
繊維布帛に、ポリウレタン樹脂を水混和性有機溶媒に溶
かしてなる樹脂液を含浸させる人工スエード状構造物の
湿式製造方法において、前記樹脂液中に下記の(a)ま
たは(b)の難燃剤を含ませておき、この難燃剤の含有
量をポリウレタン樹脂に対して10〜300重量%、布
帛に対して5〜100重量%になるようにすることを特
徴とする難燃性人工スエード状構造物の製造方法。 (a)ハロゲン含有化合物の少なくとも1種と金属系酸
化物および/または金属系水酸化物の少なくとも1種と
からなる難燃剤 (b)燐系化合物 - 【請求項4】 樹脂液中に、紫外線吸収剤、酸化防止剤
および熱安定剤のうちの少なくとも1種の化合物をも含
有させておく請求項3記載の難燃性人工スエード状構造
物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16190393A JPH0718584A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 難燃性人工スエード状構造物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16190393A JPH0718584A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 難燃性人工スエード状構造物およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0718584A true JPH0718584A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15744213
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16190393A Pending JPH0718584A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 難燃性人工スエード状構造物およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0718584A (ja) |
Cited By (17)
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| KR100344110B1 (ko) * | 1999-10-25 | 2002-07-24 | (주)대우인터내셔널 | 폴리우레탄 인공피혁 및 그 제조 방법 |
| KR100481581B1 (ko) * | 1996-11-28 | 2005-12-26 | 주식회사 휴비스 | 인공피혁의제조방법 |
| CN1317447C (zh) * | 2005-05-09 | 2007-05-23 | 烟台万华超纤股份有限公司 | 一种阻燃性聚氨酯合成革及其制备方法 |
| WO2008026653A1 (en) | 2006-08-31 | 2008-03-06 | Kuraray Co., Ltd. | Flame-retardant leather-like sheet and process for producing the same |
| WO2008102822A1 (ja) | 2007-02-20 | 2008-08-28 | Fujifilm Corporation | 紫外線吸収剤を含む高分子材料 |
| WO2008123504A1 (ja) | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Fujifilm Corporation | 紫外線吸収剤組成物 |
| WO2009022736A1 (ja) | 2007-08-16 | 2009-02-19 | Fujifilm Corporation | ヘテロ環化合物、紫外線吸収剤及びこれを含む組成物 |
| JP2009215721A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Ashimori Ind Co Ltd | 耐火断熱シート |
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-
1993
- 1993-06-30 JP JP16190393A patent/JPH0718584A/ja active Pending
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