JPH07206891A - イズロン酸誘導体及びその製造方法 - Google Patents

イズロン酸誘導体及びその製造方法

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JPH07206891A
JPH07206891A JP6080983A JP8098394A JPH07206891A JP H07206891 A JPH07206891 A JP H07206891A JP 6080983 A JP6080983 A JP 6080983A JP 8098394 A JP8098394 A JP 8098394A JP H07206891 A JPH07206891 A JP H07206891A
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acid derivative
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iduronic acid
acetyl
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JP6080983A
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English (en)
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Masaharu Takagi
正治 高木
Tadao Kondo
忠雄 近藤
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Seikagaku Corp
Original Assignee
Seikagaku Corp
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Publication date
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    • Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 新規なイズロン酸誘導体及びその新規製造方
法を提供する。 【構成】 下記式[II]で示される5−C−ハロゲノ−
α−D−グルクロン酸誘導体 〔式中、R1は低級アルキル基、R2は水酸基の保護
基、R3は脂肪族又は芳香族アシル基、Xはハロゲン原
子を示す〕をラジカル還元反応に付し、下記式[I] で示されるβ−L−イズロン酸誘導体を得ることを特徴
とするβ−L−イズロン酸誘導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式
【0002】
【化7】
【0003】(式中、R1は低級アルキル基を、R2は同
一または異なる水酸基の保護基を、R3は脂肪族または
芳香族アシル基をそれぞれ意味する。)で示される新規
なイズロン酸誘導体及びその新規製造方法に関するもの
である。
【0004】
【従来の技術】酸性ムコ多糖類のうち、生体内の結合組
織、軟骨組織、腱、角膜、動脈壁などに存在するヘパリ
ン、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸B(デルマタン
硫酸)などの構成成分であるL−イズロン酸の化学合成
法が従来までに種々報告されており、市販の試薬より最
も短段階でL−イズロン酸誘導体を得る方法として、D
−グルクロノ−6,3−ラクトンから合成する方法が知
られている(T.Chiba,P.Sinay,Car
bohydr.Res.,151,379(198
6))。
【0005】この方法は下記の如くD−グルクロノ−
6, 3−ラクトンから得られるメチル 1,2,3,
4−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラヌロナ
ートを原料として、合成中間体メチル(5R)−1,
2,3,4−テトラ−O−アセチル−5−C−ブロモ−
β−D−グルコピラヌロナートを経て元の原料であるメ
チル 1,2,3,4−テトラ−O−アセチル−β−D
−グルコピラヌロナートとともにメチル 1,2,3,
4−テトラ−O−アセチル−α−L−イドピラヌロナー
トを得るものである(収率27.6%)。
【0006】
【化8】
【0007】(式中、AC2Oは無水酢酸、NBSはN
−ブロモスクシンイミド、Bu3SnHはトリ−n−ブ
チルスズハイドライド、PhMeはトルエンをそれぞれ
意味する。)
【0008】ところが、前記方法により合成を行なう
と、目的とするメチル 1,2,3,4−テトラ−O−
アセチル−α−L−イドピラヌロナートよりも元の原料
であるメチル 1,2,3,4−テトラ−O−アセチル
−β−D−グルコピラヌロナートのほうが優先して生成
してしまう(収率63.5%,メチル 1,2,3,4
− テトラ−O−アセチル−α−L−イドピラヌロナー
トとメチル 1,2,3,4−テトラ−O−アセチル−
β−D−グルコピラヌロナートとの生成比、1:2.
3)。
【0009】また、同時に生成されるメチル 1,2,
3,4−テトラ−O−アセチル−α−L−イドピラヌロ
ナートと、メチル 1,2,3,4−テトラ−O−アセ
チル−β−D−グルコピラヌロナートとはシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーによって分離精製しているが、
両者のRf 値は非常に接近しているため(酢酸エチル
/ヘキサン系における メチル1, 2, 3, 4−テ
トラ−O−アセチル−β−D−グルコピラヌロナートの
Rf 値0. 33,メチル1,2,3,4−テトラ−O
−アセチル−α−L−イドピラヌロナートのRf 値
0. 31)、分離精製の操作が煩雑である、という問
題もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、良好な収率で合成することが可能で、分離
精製が容易なイズロン酸誘導体を合成することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式で
示される新規β−L−イズロン酸誘導体
【0012】
【化9】
【0013】ならびに新規β−L−イズロン酸誘導体の
新規製造方法であり、
【0014】第1の製造方法は、下記一般式で示される
5−C−ハロゲノ−α−D−グルクロン酸誘導体
【0015】
【化10】
【0016】をラジカル還元反応に付し、一般式
【0017】
【化11】
【0018】で示されるβ−L−イズロン酸誘導体を得
るものである。
【0019】また、第2の製造方法は、下記一般式で示
されるα−D−グルクロン酸誘導体
【0020】
【化12】
【0021】をラジカルハロゲン化反応に付し、下記一
般式で示される5−C−ハロゲノ−α−D−グルクロン
酸誘導体を得、
【0022】
【化13】
【0023】次いで、これをラジカル還元反応に付し、
下記一般式
【0024】
【化14】
【0025】で表されるβ−L−イズロン酸誘導体を得
るものである。
【0026】次に本発明を詳細に説明する。
【0027】[β−L−イズロン酸誘導体]前記一般式
[I]に示される本発明であるβ−L−イズロン酸誘導
体において、R1 は例えばメチル、エチル、プロピル、
n−ブチル、イソブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜
8程度、好ましくは1〜6程度の低級アルキル基、R2
は糖化学において通常使用される水酸基の保護基であ
り、R3はアセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチ
ル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、プロピ
オニルアセチル、n−ブチリル、(E)−2−メチルブ
テノイル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイルな
どの炭素数1〜40程度の脂肪族アシル基、またはベン
ゾイル、o−(ジブロモメチル)ベンゾイル、o−(メ
トキシカルボニル)ベンゾイル、p−フェニルベンゾイ
ル、2,4,6−トリメチルベンゾイル、p−トルオイ
ル、p−アニソイル、p−クロロベンゾイル、p−ニト
ロベンゾイル、α−ナフトイルなど芳香族アシル基であ
る。
【0028】また、水酸基の保護基としては、例えばア
シル型保護基、エーテル型保護基、アセタール型保護
基、ケタール型保護基、オルトエステル型保護基などが
用いられる。アシル型保護基としては、アセチル、トリ
クロロアセチル、トリフルオロアセチル、プロピオニ
ル、イソブチリル、ピバロイル、ベンゾイル等が挙げら
れる。
【0029】エーテル型保護基としては、メトキシメチ
ル、2−メトキシエトキシメチル、2−トリメチルシリ
ルエトキシメチル、tert−ブチル、p−クロロフェ
ニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、tert
−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニル
シリル、メチルジ−tert−ブチルシリル等が適当で
ある。
【0030】アセタール型、ケタール型、およびオルト
エステル型保護基としては、メチレン、エチリデン、ア
セトニド、ブチリデン、ジメトキシメチレン、1−メト
キシエチリデン、1,2ージメトキシエチリデン、α−
メトキシベンジリデン、ジシクロキサニリデン等が用い
られ、また、スタンオキサン型保護基、環状カルボナー
ト型保護基等も同様に用いられる。
【0031】[β−L−イズロン酸誘導体の製造工程]
【0032】一般式[I]で表されるβ−L−イズロン
酸誘導体の製造行程の概略を以下に示す。なお、R3′
はR3と同一又は異なるアシル基を示す。
【0033】
【化15】
【0034】A.出発物質(α−D−グルクロン酸誘導
体)の合成
【0035】出発物質である前記一般式[III]で示
されるα−D−グルクロン酸誘導体は、前記一般式
[V]で示されるβ−D−グルクロン酸誘導体を公知の
方法によってエピマー化することにより、容易に合成す
ることができる。
【0036】即ち、出発物質である一般式[III]で
示されるα−D−グルクロン酸誘導体は前記一般式
[V]で示されるβ−D−グルクロン酸誘導体を、例え
ば硫酸や過塩素酸などの酸触媒の存在下、一般式(R3
CO)2Oで示される酸無水物と反応させることにより
得ることができる。
【0037】尚、前記一般式[V]におけるR3′と一
般式[III]におけるR3とが異なる場合には、アシ
ル基の交換が同時に行なわれる。
【0038】また、前記一般式[V]において、R1が
メチル基で、R2およびR3がアセチル基である化合物は
公知の文献(Carbohydr.Res.,151.
379(1986))に記載されており、前記一般式
[V]の化合物はD−グルクロノ−6,3−ラクトンよ
り合成された従来方法(J.Am.Chem.Soc.
77.3310(1955))により得ることができ
る。
【0039】B.ラジカルハロゲン化;(一般式[II
I]→一般式[II]の反応)
【0040】一般式[III]で示される化合物をラジ
カルハロゲン化反応に付すことによって一般式[II]
で示される化合物を合成することができ(前記第2製造
方法の第1反応)、この反応によって一般式[III]
で示される化合物の5位炭素原子をハロゲン化すること
ができる。
【0041】この反応は、四塩化炭素などの反応を阻害
せず原料と試薬等を溶解する有機溶媒中、好ましくはラ
ジカル開始剤(例えばAIBN;α,α’−アゾビスイ
ソブチロニトリル、過安息香酸など)を共存させ、一般
式[III]で示される化合物とラジカルハロゲン化試
薬(例えば臭素などのハロゲン、N−ハロゲノスクシン
イミド(NBS等)など)とを反応させることによって
達成される。
【0042】反応は一般式[III]で示される化合物
に対して1〜2当量のラジカルハロゲン化試薬(ハロゲ
ン、N−ハロゲノスクシンイミドなど)を用い、通常光
(ヒートランプ、タングステンランプ、水銀ランプな
ど)の照射下、または加熱下(例えば40〜80℃、好
ましくは還流条件下)の少なくとも一方を用い、数時間
〜10時間で終了する。
【0043】反応後、好ましくは、溶媒(塩化メチレン
など)による抽出、結晶化、吸着クロマトグラフィー、
イオン交換クロマトグラフィーなどの各種クロマトグラ
フィーなどの公知の手段により目的物を精製、単離し、
以下のラジカル還元反応に使用する。
【0044】C.ラジカル還元;(一般式[II]→一
般式[I]の反応)
【0045】一般式[II]で示される化合物をラジカ
ル還元反応に付すことによって一般式[I]で表される
化合物を合成することができる(上記第1合成法=第2
合成法の第2反応)。
【0046】この反応によって一般式[II]で表され
る化合物の5位ハロゲン原子を還元的に脱離化するとと
もに、5位カルボン酸エステルをエピマー化することが
できる。
【0047】この反応は、適当な溶媒(ハロゲン化溶媒
を除く、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン(THF)、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコールなど)の単独または混合溶媒
中、好ましくは上記と同様のラジカル開始剤を共存さ
せ、一般式[II]で示される化合物にラジカル還元剤
を作用させることによって達成される。
【0048】反応は、一般式[II]で示される化合物
に対して1〜2当量のラジカル還元剤を用い、通常光
(ヒートランプ、タングステンランプ、水銀ランプな
ど)照射下または加熱下(例えば40〜80℃、好まし
くは還流条件下)の少なくとも一方の下で、数十分〜数
十時間で終了する。
【0049】尚、この際n−ブチルブロミドを加えても
よい。
【0050】上記ラジカル還元剤としては、公知のラジ
カル還元剤を用いることができ、アルチル水素化スズ化
合物又はアルキル水素化ケイ素化合物が例示される。ア
ルキル水素化スズ化合物としては、一般式;R4-nSn
Hn(式中、n=1〜4、R=炭素数1〜6の直鎖状ま
たは分枝を有する飽和アルキル基)で表されるアルキル
スズハイドライド(例、トリ−n−ブチルスズハイドラ
イド)が例示される。また、アルキル水素化ケイ素化合
物としては、一般式;R4−nSiHn(式中、n=1〜
4、R′=トリアルキルシリル基)で表されるアルキル
シリルシラン(好ましくは、トリアルキルシラン)が例
示される。
【0051】上記ラジカル還元剤を反応系外から必要量
添加する代わりに、アルキルスズ化合物と還元剤(水素
化ホウ素化合物(例えば水素化シアノホウ素ナトリウム
など))を反応系外から添加し、反応系内でアルキル水
素化スズ化合物を発生させながら上記反応を行うことも
できる。
【0052】ここで使用されるアルキルスズ化合物とし
ては、触媒量のハロゲン化トリアルキルスズ(例、トリ
−n−ブチルスズクロリド)または前記アルキルスズハ
イドライドが例示される。このような方法を採用するこ
とによって、毒性の高いスズ化合物の使用量を減少させ
ることが(0.01〜0.1当量)できる。なお、上記
方法による場合にも少量のアルキル水素化スズ化合物を
併用してもよい。
【0053】反応後、ラジカル還元剤を除去し、好まし
くは、溶媒抽出(塩化メチレン等による)、結晶化、各
種クロマトグラフィーなどの公知の方法で目的物を精
製、単離し、一般式[I]で表されるβ−L−イズロン
酸誘導体を得ることができる。
【0054】尚、ラジカル還元剤としてアルキルスズハ
イドライドを用いた場合、フッ化カリウムなどを添加し
てスズ化合物をフッ化化合物(例、フッ化カリウム)と
して沈澱させ、濾過によって除去できるため、スズ化合
物の除去が簡便で、廃棄が容易であるという利点があ
る。
【0055】本発明に係るβ−L−イズロン酸誘導体
は、グリコサミノグリカン糖鎖、特にヘパリン、ヘパラ
ン硫酸およびデルマタン硫酸の化学合成におけるL−イ
ズロン酸部分の原料として利用することができる。
【0056】また、本発明に係るβ−L−イズロン酸誘
導体は、全ての保護基を除去することにより、グリコサ
ミノグリカンの単糖単位を同定するためのL−イズロン
酸の標品として利用することができるものである。
【0057】
【実施例】次に本発明を、参考例ならびに実施例を参照
して更に詳細に説明する。
【0058】尚、本発明はこれらの参考例ならびに実施
例により何等制限されるものではない。
【0059】[参考例]
【0060】 メチル 1,2,3,4−テトラ−O
−アセチル−β−D−グルコピラヌロナートの合成
【0061】メチル 1,2,3,4−テトラ−O−ア
セチル−β−D−グルコピラヌロナートは、従来周知で
ある製造方法[G.N.Bollenback,J.
W.Long,D.G.Benlamin,J.A.L
indquist,J.Am.Chem.Soc.,7
7,3310( 1955) 参照]を用いて、D−グル
クロノ− 6, 3−ラクトンから得た。
【0062】 メチル 1,2,3,4−テトラ−O
−アセチル−α−D−グルコピラヌロナートの合成
【0063】前記の方法により生成されたメチル 1,
2,3,4−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピ
ラヌロナート 1.0011g(2.66mmol)
を、無水酢酸1.0mL(10.6mmol)中に懸濁
させ、これに70% 過塩素酸0.1mL(1.16m
mol)を加え、室温下で、一晩撹拌した。
【0064】次に、前記反応液に氷水を加えて塩化メチ
レンを用いて抽出し、飽和重曹水で二回洗浄した後、無
水硫酸化ナトリウムを用いて乾燥し、溶媒を減圧除去し
てメチル 1,2,3,4−テトラ−O−アセチル−α
−D−グルコピラヌロナート(無色針状結晶)0.99
29g(2.64mmol)を得た(収率99%)。
【0065】これをジエチルエーテルより再結晶したも
のの融点(mp)は108〜109℃、比旋光度は
[α]D 20.5+110.4゜(c=0.1,CHC
l3),元素分析(C15H20O11として)の計算値
(%;以下同様)はC;47.88, H;5.3,
6N;0.00,実測値(%;以下同様)はC;47.
89, H;5.21, O;0.00であった。
【0066】また1H−NMR(270MHz,CDC
l3)におけるδの値は、6.40(1H,d,J1,2=
3.5Hz, H−1),5.53(1H,t,J2,3=
J3,4=9.9,H−3),5.23(1H,t,J3,4
=J4,5=9.9,H−4),5.12(1H,dd,
J1,2=3.5,J2,3=9.9,H−2),4.42
(1H,d,J4,5=9.9,H−5),3.76(3
H,s,−COOMe),2.19,2.05,2.0
5,1.99(3H ×4,s,−OAc×4)であっ
た。
【0067】[実施例1]
【0068】 メチル(5R)−1,2,3,4 −
テトラ−O−アセチル−5−C−ブロモ−α−D−グル
コピラヌロナートの合成
【0069】前記の方法により得られたメチル 1,
2,3,4−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピ
ラヌロナート15.44g(41.0mmol)を四塩
化炭素600mlに溶解させ、これにN−ブロモスクシ
ンイミド(NBS)8.78g(49.3mmol)を
加え、アルゴン気流下、加熱還流し、300V−500
Wランプにて光照射を二時間行った。
【0070】次に、前記反応液を水500mL で二回
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。
この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( 展
開溶媒;酢酸エチル: ヘキサン=1:3)により精製
し、メチル(5R)−1,2,3,4−テトラ−O−ア
セチル−5−C−ブロモ−α−D−グルコピラヌロナー
ト(無色泡状結晶)16.16g(35.5mmol)
を得た( 収率87%)。
【0071】前記方法により得られたメチル(5R)−
1,2,3,4−テトラ−O−アセチル−5−C−ブロ
モ−α−D−グルコピラヌロナートの比旋光度は[α]
D 20.5 +2.59゜(c=0.1,CHCl3),元素
分析( C15H19O11Brとして)における計算値は
C;39.58, H;4.21N;0.00,実測値
はC;39.59, H;4.21N;0.02であっ
た。
【0072】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は6.54(1H,d,J1,2=
4.0Hz,H−1),5.81(1H,t,J2,3=
J3,4=9.9,H−3),5.31(1H,d,J3,4
=9.9,H−4),5.19(1H,dd,J1,2=
4.0,J2,3=9.9,H−2),3.83(3H,
s,−COOMe),2.21,2.12,2.06,
2.05(3H×4,s,−OAc×4)であった。
【0073】 メチル 1,2,3,4−テトラ−O
−アセチル−β−L−イドピラヌロナートの合成
【0074】[第一方法]前記メチル(5R)−1,
2,3,4− テトラ−O−アセチル−5−C−ブロモ
−α−D−グルコピラヌロナート434.1mg(0.
954mmol)をベンゼン3.0mL に溶解させ、
アルゴン気流下、トリ−n−ブチルスズハイドライド
0.31mL(1.15mmol)を加え、30分加熱
還流を行った。
【0075】これに、n−ブチルブロミド0.10mL
を加えて15分加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残
渣にフッ化カリウム水溶液を加え、スズ化合物を沈殿と
して除去した後、塩化メチレンで抽出し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮した。
【0076】そして、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン
=1: 2)により精製し、メチル1,2,3,4−テ
トラ−O−アセチル−β−L−イドピラヌロナート 2
32.3mg(0.617mmol) を得た( 収率6
5%)。
【0077】また、メチル1,2,3,4−テトラ−O
−アセチル−β−L−イドピラヌロナートを得たのと同
時に、の出発物質であるメチル 1,2,3,4−テ
トラ−O−アセチル−α−D−グルコピラヌロナート8
4.9mg(0.226mmol) を得た(収率24
%)。
【0078】酢酸エチル/ヘキサン系におけるメチル
1,2,3,4−テトラ−O−アセチル−β−D−グル
コピラヌロナートのRf値0.33,メチル1,2,
3,4−テトラ−O−アセチル−β−L−イドピラヌロ
ナートのRf値0.26であった。
【0079】また、メチル1,2,3,4−テトラ−O
−アセチル−β−L−イドピラヌロナートの旋光度は、
[α]D 20.5+6.14゜(c=0.1,CHCl3),
元素分析(C15H20O11として)における計算値はC;
47.88, H;5.36, N;0.00,実測値
はC;47.79, H;5.52. N;0.04で
あった。
【0080】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は6.05(1H,d,J1,2=
2.0Hz,H−1),5.28(1H,t,J2,3=
J3,4=3.5,H−3),5.10(1H,ddd,
J2,4=1.0,J4,5=2.0,J3,4=3.5,H−
4),5.02(1H,ddd,J2,4=1.0,J1,2
=2.0,J2,3=3.5,H−2),4.72(1
H,d,J4,5=2.0,H−5),3. 78(3H,
s,−COOMe),2.17,2.15,2.12,
2.09(3H×4,s,−OAc×4)であった。
【0081】[第二方法]前記の方法により得られたメ
チル(5R)−1,2,3,4−テトラ−O−アセチル
−5−C−ブロモ−α−D−グルコピラヌロナート2
5.8mg(0.055mmol)をベンゼン0.50
mLに溶解させ、アルゴン気流下、トリ−n−ブチルス
ズハイドライド17μL(0.063mmol)を加
え、30分加熱還流を行った。
【0082】次に、前記反応液を減圧濃縮し、得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:4→1:3→1:1)
により精製し、メチル1,2,3,4−テトラ−O−ア
セチル−β−L−イドピラヌロナート15.0mg
(0.040mmol)を得た。(収率70%)
【0083】[実施例2]
【0084】また、メチル(5R)−1,2,3,4−
テトラ−O−アセチル−5−C−ブロモ−α−D−グル
コピラヌロナート 35,4mg(0.078mmo
l),水素化シアノホウ素ナトリウム16.2mg
(0.26mmol)、およびαα’−アゾビスイソブ
チロニトリル(AIBN)4.8mg(0.029mm
ol)をt−ブチルアルコール0.20mLとベンゼン
0.20mLとの混合溶媒に懸濁させ、アルゴン気流下
で、トリ−n−ブチルスズクロリド3μL(0.011
mmol)を加え、30分加熱還流を行ない、反応系内
でトリ−n−ブチルスズハイドライドを発生させて反応
を行なうことによりメチル 1,2,3,4−テトラ−
O−アセチル−β−L−イドピラヌロナートを得ること
ができた。
【0085】尚、反応に用いる溶媒は、水素化シアノホ
ウ素ナトリウムが僅かに可溶のアルコール混合溶媒系、
若しくはアルコール単一系で行なっても同様の結果が得
られた。
【0086】このように、触媒量のトリアルキルスズハ
イドライドまたはハロゲン化トリアルキルスズなどのア
ルキルスズ化合物と還元剤とを用い、反応系内でトリア
ルキルスズハイドライドを発生させてラジカル還元を行
なう場合にはトリアルキルスズハイドライドを単独で用
いてラジカル還元を行なう場合に比べて毒性の高いスズ
化合物の使用量を減少させることができる、という利点
を有している。
【0087】尚、反応系内でトリアルキルスズハイドラ
イドが発生するような系であれば、トリアルキルスズ化
合物はハイドライドでもハライドでも支障がなく、その
使用量はラジカル開始剤とともに触媒量に依存する。
【0088】[実施例3〜5]
【0089】前記参考例のの方法により合成されたメ
チル 1,2,3,4−テトラ−O−アセチル−β−D
−グルコピラヌロナートと無水プロピオン酸、無水ピバ
ル酸または無水安息香酸を好ましくは反応を阻害しない
適当な溶媒(例えば塩化とメチレン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタンなど)中にそれぞれ溶解、また
は懸濁させ、これに過塩素酸を加えて前記参考例のと
同様に反応を行ない、一般式[III]で表されるメチ
ル 2,3,4−トリ−O−アセチル−1−O−プロピ
オニル−α−D−グルコピラヌロナート、メチル 2,
3,4−トリ−O−アセチル−1−O−ピバロイル−α
−D−グルコピラヌロナートまたはメチル2,3,4−
トリ−O−アセチル−1−O−ベンゾイル−α−D−グ
ルコピラヌロナートを得た。
【0090】これらを原料として用い、前記実施例1と
同様の操作で対応する一般式[II]で表される5−c
−ブロモ−α−D−グルクロン酸誘導体を得た後、一般
式[I]で表されるメチル 2,3,4−トリ−O−ア
セチル−1−O−プロピオニル−β−L−イドピラヌロ
ナート(収率70%)、メチル 2,3,4−トリ−O
−アセチル−1−O−ピバロイル−β−L−イドピラヌ
ロナートまたはメチル2,3,4−トリ−O−アセチル
−1−O−ベンゾイル−β−L−イドピラヌロナート
(収率69%)を得た。
【0091】[実施例6]
【0092】メチル(5R)−2,3,4−トリ−O−
アセチル−1−O−ピバロイル−5−C−ブロモ−α−
D−グルコピラヌロナート174.8mg(0.352
mmol)をベンゼン3.5mLに溶解させ、アルゴン
気流下、トリ−n−ブチルスズハイドライド0.11m
L(0.409mmol)を加え、30分加熱還流を行
った。
【0093】これに、フッ化カリウム水溶液、飽和重曹
水を加え、スズ化合物を沈澱として除去した後、有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。そし
て、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:5→1:4
→1:3.5→1:3)により精製し、メチル2,3,
4−トリ−O−アセチル−1−O−ピバロイル−β−L
−イドピラヌロナート131.4mg(0.314mm
ol)を得た(収率89%)。
【0094】これらの各目的物と原料のグルクロン酸誘
導体の生成比を1H−NMR測定値から算出した結果を
表1に示す。
【0095】
【表1】
【0096】また、各原料化合物、各中間体および各目
的物の物性を以下に示す。
【0097】メチル 2,3,4−トリ−O−アセチル
−1−O−プロピオニル−α−D−グルコピラヌロナ−
ト 融点は118−119.5℃(from dichlo
romethane−hexane), 比旋光度は
[α]D 24 +90.6゜(c=1.13,CHC
l3),元素分析:( C16H22O11として)における計
算値は C;49.23, H;5.68, N;0.
00,実測値は C;49.22, H;5.7,
N;0.00であった。
【0098】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は6.42(1H,d,J1,2=
3.5Hz,H−1),5.53(1H,t,J2,3=
J3,4=10.0,H−3),5.23(1H,t,J
4,5=10.0,H−4),5.13(1H,dd,H
−2),4.41(1H,d,H−5),3.76(3
H,s,COOMe),2.47,2.47(2H,2
q,J=7.5,CH 2CH3 ),2.06,2.0
5,2.01(9H,Ac×3),1.20(3H,
t,CH 3 CH2 )であった。
【0099】メチル 2,3,4−トリ−O−アセチル
−1−O−ピバロイル−α−D−グルコピラヌロナ−ト 融点は159−160℃(from dichloro
methane−hexane), 比旋光度は[α]
D 24 + 89.5゜(c=1.05,CHCl
3 ),元素分析:( C18H26O11として)における計
算値は C;51.67, H;6.26, N;0.
00,実測値はC;51.68, H;6.41,
N;0.00であった。
【0100】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は6.41(1H,d,J1,2=
3.5Hz,H−1),5.52(1H,t,J2,3=
J3,4=9.9,H−3),5.22(1H,t,J4,5
=9.9,H−4),5.12(1H,dd,H−
2),4.38(1H,d,H−5),3.76(3
H,s,COOMe),2.06,2.05,1.99
(9H,Ac×3),1.29(9H,s,Piv)で
あった。
【0101】メチル 2,3,4−トリ−O−アセチル
−1−O−ベンゾイル−α−D−グルコピラヌロナ−ト 融点は89−90℃, 比旋光度は[α]D 30 +
118.8゜(c=0.99,CHCl3 ),元素
分析:( C20H22O11 として)における計算値は
C;54.80, H;5.06, N;0.00,
実測値は C;54.76, H;5.11, N;
0.00であった。
【0102】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は8.10,7.55,7.5
3(2H,1H,2H,3m,aromatic),
6.66(1H,d,J1,2=4.0Hz,H−1),
5.67(1H,t,J2,3=J3,4=10.0,H−
3),5.29(1H,t,J4,5=10.0,H−
4),5.24(1H,dd,H−2),4.53(1
H,d,H−5),3.75(3H,s,COOM
e),2.08,2.07,2.01(9H,Ac×
3)であった。
【0103】メチル (5R)2,3,4−トリ−O−
アセチル−1−O−プロピオニル−5−C−ブロモ−α
−D−グルコピラヌロナ−ト 比旋光度は[α]D 30 +8.5゜(c=1.25
5,CHCl3 ),[α]D 27 +2.3゜(c=
0.97,CHCl3 ), 元素分析:( C16H21O
11Brとして)における計算値は Calcd C;4
0.95 H;4.51 N;0.00,実測値は
C;41.01, H;4.54, N;0.00であ
った。
【0104】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は6.57(1H,d,J1,2=
4.0Hz,H−1),5.81(1H,t,J2,3=
J3,4=10.0,H−3),5.31(1H,d,H
−4),5.19(1H,dd,H−2),3.83
(3H,s,COOMe),2.49,2.49(2
H,2q,J=7.5,CH2CH3 ),2.11,
2.05,2.04(9H,3s,Ac×3),1.2
1(3H,t,CH3CH2 )であった。
【0105】メチル (5R)2,3,4−トリ−O−
アセチル−1−O−ピバロイル−5−C−ブロモ−α−
D−グルコピラヌロナ−ト 比旋光度は[α]D 30 −9.5゜(c=1.16,
CHCl3 ),元素分析:( C18H25O11Brとし
て)における計算値は C;43.47, H;5.0
7, N;0.00, 実測値は C;43.51,
H;5.16,N;0.00であった。
【0106】1H−NMR(270MHz,CDCl
3 )におけるδの値は6.60(1H,d,J1,2=
4.0Hz,H−1),5.81(1H,t,J2,3=
J3,4=9.9,H−3),5.32(1H,d,H−
4),5.19(1H,dd,H−2),3.84(3
H,s,COOMe),2.12,2.06,2.05
(9H,3s,Ac×3),1.30(9H,s,−O
Piv)であった。
【0107】メチル (5R)2,3,4−トリ−O−
アセチル−1−O−ベンゾイル−5−C−ブロモ−α−
D−グルコピラヌロナ−ト 比旋光度は[α]D 30 −4.6゜(c=1.00,
CHCl3 ),元素分析:( C20H21O11Brとし
て)における計算値はC;46.44, H;4.0
9, N;0.00, 実測値はC;46.50,
H;4.01, N;0.00であった。
【0108】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3 )におけるδの値は8.20,7.64,7.
50(2H,1H,2H,3m,aromatic),
6.83(1H,d,J1,2=4.0Hz,H−1),
5.96(1H,t,J2,3=J3,4=9.9,H−
3),5.38(1H,d,J4,5=9.9,H−
4),5.30(1H,dd,H−2),3.83(3
H,s,COOMe),2.13,2.08,2.00
(9H,Ac×3)であった。
【0109】メチル 2, 3, 4−トリ−O−アセチ
ル−1−O−プロピオニル−β−L−イドピラヌロナー
ト 旋光度は、[α]D 30+12.0゜(c=0.705,
CHCl3),元素分析:(C16H22O11として)にお
ける計算値はC;49.23 H;5.68 N;0.
00,実測値はC;49.20 H;5.63 N;
0.00,であった。
【0110】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は6.07(1H,d,J1,2=
2.0Hz,H−1),5.28(1H,t,J2,3=
J3,4=3.5,H−3),5.10(1H,m,H−
4),5.02(1H,m,H−2),4.72(1
H,d,J4,5=2.0,H−5),3.78(3H,
s,COOMe),2.40,2.39(2H,2q,
J=7.4,CH2CH3),2.16,2.13,2.08
(9H,3s,Ac ×3),1.14(3H,t,C
H2CH3))であった。
【0111】メチル 2,3,4−トリ−O−アセチル
−1−O−ピバロイル−β−L−イドピラヌロナート 旋光度は、[α]D 30+15.2゜(c=0.98,C
HCl3),元素分析:(C18H26O11として) におけ
る計算値はC;51.67 H;6.26 N;0.0
0,実測値はC;51.58 H;6.01 N;0.
00であった。
【0112】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は6.02(1H,d,J1,2=
2.0Hz,H−1),5.27(1H,t,J2,3=
J3,4=3.5,H−3),5.11(1H,ddd,
J2,4=1.0,J4,5=2.0,J3,4=3.5,H−
4),5.06(1H,ddd,J2,4=1.0,J1,2
=2.0,J2,3=3.5,H−2),4.72(1
H,d,J4,5=2.0,H−5),3.78(3H,
s,COOMe),2.17,2.13,2.10(9
H,3s,Ac ×3),1.21(9H,s,Pi
v)であった。
【0113】メチル 2, 3, 4−トリ−O−アセチ
ル−1−O−ベンゾイル−β−L−イドピラヌロナート
【0114】旋光度は、[α]D 30 +10.4゜(c
=0.52,CHCl3),元素分析:(C20H22O11
として) における計算値はC;54.80, H;
5.06, N;0.00,実測値はC;54.77,
H;5.07, N;0.00であった。
【0115】また、1H−NMR(270MHz,CD
Cl3)におけるδの値は.02,7.61,7.46
(2H,1H,2H,m,aromatic),6.3
3(1H,d,J1,2=2.0Hz,H−1),5.4
9(1H,t,J2,3=J3,4=4.5,H−3),5.
19 〜5.15(2H,dd×2,H−2&4),
4.80(1H,d,J4,5=3.0,H−5),3.
67(3H,s,COOMe),2.18,2.17,
2.11(9H,3s,Ac×3)であった。
【0116】
【発明の効果】熱力学的に安定で、しかも一般式〔V〕
で表される化合物より容易に導くことの可能な一般式
〔III〕で表される化合物を原料として一般式〔I〕
で表されるβ−L−イズロン酸誘導体を3.5〜2.5
/1のイズロン酸/グルクロン酸生成比で、しかもかな
り良好な収率で合成することが可能となった。
【0117】また、本発明で使用しているこの一般式
〔III〕で表される化合物のエピマー化によって得ら
れる生成物のRf値はかけ離れているため酢酸エチル/
ヘキサン系におけるメチル1,2,3,4−テトラ−O
−アセチルβ−D−グルコピラヌロナートのRf値0.
33,メチル1,2,3,4−テトラ−Oアセチルβ−
L−イドラピラヌロナートのRf値0.26)、シリカ
ゲルクロマトグラフィーによる分離精製が非常に容易で
ある。
【0118】同時に本発明では、ラジカル還元剤として
アルキル水素化スズ化合物を用いた場合、後処理におけ
るスズ化合物の除去を不溶性のフッ化化合物として沈澱
させ、濾別することによって行うため、スズ化合物の除
去が従来までのシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
よる除去法よりも容易である。
【0119】殊に、トリアルキルスズハイドライドまた
はハロゲン化トリアルキルスズなどのアルキルスズ化合
物と還元剤とを用い、反応系内でアルキル水素化スズ化
合物を発生させてラジカル還元を行なう場合にはアルキ
ル水素化スズ化合物を単独で用いてラジカル還元を行な
う場合に比べて毒性の高いスズ化合物の使用量を減少さ
せることができる。
【0120】一般にβ−アシル−D系列糖は、そのまま
AlCl3(塩化アルミニウム),ZnCl2(塩化亜
鉛),SnCl4(塩化スズ),BF3・OEt2(三フ
ッ化ホウ素エーテル錯化合物),TMSOTf(トリメ
チルシリルトリフルオロメタンスルファナート)および
H2SO4(硫酸)、HClO4(過塩素酸)などの強酸
(ルイス酸)などの存在下、フェノール、アルコールな
どの水酸基またはチオールなどと反応させてグリコシル
化が可能である。
【0121】本発明により合成される一般式[I]で示
されるβ−L−イズロン酸誘導体は、置換基を同じくし
たα−アノマー誘導体とは異なりそのままイズロン酸供
与体として用いることができるものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で示されるβ−L−イズロン酸
    誘導体。 【化1】 (式中、R1は低級アルキル基を、R2は同一または異な
    る水酸基の保護基を、R3は脂肪族または芳香族アシル
    基をそれぞれ意味する。以下同様。)
  2. 【請求項2】R2で示される水酸基の保護基が、同一ま
    たは異なるアシル基である請求項1記載のβ−L−イズ
    ロン酸誘導体。
  3. 【請求項3】R1がメチル基、R2がアセチル基およびR
    3がアセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基或いは
    ベンゾイル基である請求項1記載のβ−L−イズロン酸
    誘導体。
  4. 【請求項4】下記一般式で示される5−C−ハロゲノ−
    α−D−グルクロン酸誘導体 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子を意味する。以下同様。)を
    ラジカル還元反応に付し、一般式 【化3】 で示されるβ−L−イズロン酸誘導体を得ることを特徴
    とするβ−L−イズロン酸誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】ラジカル還元反応を、ラジカル還元剤とし
    てアルキル水素化スズ化合物またはアルキル水素化ケイ
    素化合物を用いて行う請求項4記載のβ−L−イズロン
    酸誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】アルキル水素化スズ化合物を、アルキルス
    ズ化合物と還元剤を用いて反応系内で生成させながらラ
    ジカル還元反応を行う請求項5記載のβ−L−イズロン
    酸誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】下記一般式で示されるα−D−グルクロン
    酸誘導体 【化4】 をラジカルハロゲン化反応に付し、下記一般式で示され
    る5−C−ハロゲノ−α−D−グルクロン酸誘導体を
    得、 【化5】 次いで、これをラジカル還元反応に付し、下記一般式 【化6】 で表されるβ−L−イズロン酸誘導体を得ることを特徴
    とするβ−L−イズロン酸誘導体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2128152A1 (de) 2008-04-16 2009-12-02 Jungbunzlauer Austria Ag Verfahren zur Reinigung zyklischer Diester der L-bzw. D-Milchsäure
CN106008621A (zh) * 2014-03-26 2016-10-12 宜昌人福药业有限责任公司 一种吗啡-6-β-D-葡萄糖醛酸苷的合成方法及其中间体化合物

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EP2128152A1 (de) 2008-04-16 2009-12-02 Jungbunzlauer Austria Ag Verfahren zur Reinigung zyklischer Diester der L-bzw. D-Milchsäure
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