JPH074344Y2 - 油圧クラッチ - Google Patents

油圧クラッチ

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JPH074344Y2
JPH074344Y2 JP1988052337U JP5233788U JPH074344Y2 JP H074344 Y2 JPH074344 Y2 JP H074344Y2 JP 1988052337 U JP1988052337 U JP 1988052337U JP 5233788 U JP5233788 U JP 5233788U JP H074344 Y2 JPH074344 Y2 JP H074344Y2
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hydraulic
oil passage
pressure chamber
valve
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英昭 松井
溥三宏 牛島
敏美 加藤
敏明 勝
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Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は油圧クラッチに関するものである。
従来の技術 駆動側回転体および従動側回転体を互いに摩擦係合させ
るために移動させられる移動部材と、その移動部材を直
接的に駆動するためにシリンダボア内に摺動可能に嵌合
されたピストンと、そのピストンに設けられ、常には閉
じられてそのシリンダボア内の圧力室とその圧力室内の
作動油を排出する排出油路との連通を阻止するが、その
ピストンが前記移動部材に対して予め定められた一定の
位置まで接近させられたとき、そのピストンと移動部材
との相対位置に関連して開かれてその圧力室と排出油路
とを連通させる開閉弁と、その排出油路とドレンとの間
に設けられ、アクセル操作に関連して開度が減少させら
れることによりその排出油路の流量を抑制する流量調節
弁と、前記圧力室からのフィードバック油圧に基づいて
供給油路から前記圧力室内へ供給される油圧を減圧する
一方、その排出油路の油圧が増大させられるに従って減
圧作用を解くことによりその圧力室内へ供給される油圧
を高める減圧弁とを備えた形式の油圧クラッチが知られ
ている。たとえば、本出願人が先に出願した実願昭62−
162783号に記載されたものがそれである。
斯かる油圧クラッチにおいては、供給油路から減圧弁を
介して前記圧力室内に油圧が供給されると、ピストンが
前進させられて移動部材が駆動されるとともに、ピスト
ンが移動部材に対して予め定められた一定の位置まで接
近させられたとき、ピストンと移動部材との相対位置に
関連して開閉弁が開かれて圧力室内の作動油が排出油路
および流量調整弁を経てドレンへ排出されることによ
り、ピストンのそれ以上の前進が阻止されてピストンが
待機位置に位置させられる。この状態においては所謂ク
リープトルクが発生している。そして、この状態でアク
セル操作に関連して流量調節弁の開度が減少させられる
と、排出油路の油圧が増大させられるに従って減圧弁の
減圧作用が解かれて供給油路から圧力室へ供給される油
圧が高められることにより、ピストンが移動部材と共に
更に前進させられて駆動側回転体および従動側回転体が
係合させられる。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、斯かる油圧クラッチにおいては、通常、
ピストンを前進させるために圧力室に供給すべき作動油
の量が比較的多いことや、圧力室に供給する油圧は減圧
弁により減圧されるとともに供給油路の管路抵抗が比較
的大きいために作動油の流量を充分に確保し難いことな
どに起因して、圧力室への油圧の供給が開始されてから
ピストンが前記待機位置まで前進させられて開閉弁が開
かれるまでに比較的長い時間(たとえば1秒程度)を要
し、この間は圧力室から排出油路に作動油が排出されな
い。このため、ピストンが待機位置に達する前、すなわ
ち圧力室から排出油路に作動油が排出される前にアクセ
ルの踏込み操作に関連して流量調節弁の開度が減少させ
られた場合には、排出油路に油圧が生ぜず、減圧弁の減
圧作用が解かれなくて圧力室の油圧が増大しないため、
油圧クラッチの係合が遅れ、シフトレバーをたとえばN
レンジからDレンジ等に切り換えて直ぐに発進操作する
とエンジンが吹き上がったり、あるいは、自動変速時に
おいて動力再伝達までに比較的時間を要するという問題
があった。
これに対し、前記供給油路の径を大きくして管路抵抗を
低減したり、或いは減圧弁の設定圧を大きくすること等
により、圧力室に供給する作動油の流量を大きくすれ
ば、圧力室への油圧の供給が開始されてから排出油路に
作動油が排出されるまでの時間を短縮し得て、上記のよ
うな問題が発生するのを抑制し得ると考えられるが、前
者の場合には実用上限度がある一方、後者の場合には、
前記クリープトルクが増大するとともに、このクリープ
トルクの増大に起因してシフトレバーをたとえばNレン
ジからDレンジ等にシフトした際に所謂エンジンストー
ルを生ずる虞があるのである。
本考案は以上の事情を背景にして為されたものであっ
て、その目的とするところは、発進時にエンジンが吹き
上がったり或いはエンジンストールを生ずるのを効果的
に抑制し得かつ自動変速時において動力再伝達までに要
する時間を短縮し得る油圧クラッチを提供することにあ
る。
課題を解決するための手段 斯かる目的を達成するために、本考案は、前記のような
形式の油圧クラッチにおいて、前記流量調節弁の全開状
態でも前記排出油路に油圧を発生させる絞りを設ける一
方、前記圧力室からその排出油路へ作動油が排出されて
いないときには、その圧力室の油圧を前記減圧弁へフィ
ードバックさせない第一切換状態とされているが、その
圧力室から排出油路に作動油が排出されたときには、前
記絞りの流通抵抗によりその排出油路に生じた油圧によ
って、その圧力室の油圧をその減圧弁へフィードバック
する第二切換状態に切り換えられる切換弁を設けたこと
を特徴とする。
作用および考案の効果 このように構成された油圧クラッチによれば、圧力室か
ら排出油路に作動油が排出されていないときには、切換
弁が圧力室の油圧を減圧弁へフィードバックさせない第
一切換状態とされており、減圧弁には減圧作用が生じな
いため、減圧されない油圧が圧力室へ供給されることに
よりピストンを待機位置まで速やかに前進させ得る。こ
れにより、圧力室への油圧の供給が開始されてからアク
セルの踏込み操作に関連して流量調節弁の開度が直ちに
減少させられた場合においても、油圧クラッチを従来に
比べて一層早く係合させ得る。この結果、シフトレバー
をたとえばNレンジからDレンジ等に切り換えて直ぐに
発進操作してもエンジンが吹き上がるのを効果的に抑制
し得るとともに、自動変速時において動力再伝達までに
要する時間を一層短縮し得るのである。
また、ピストンが待機位置まで前進させられて開閉弁が
開かれることにより圧力室内の作動油が排出油路に排出
されると、前記絞りの流通抵抗により排出油路に油圧が
発生し、この油圧によって切換弁が圧力室の油圧を減圧
弁へフィードバックさせる第二切換状態に切り換えられ
ることにより、そのフィードバック油圧に基づいて減圧
弁に減圧作用が発生させられるため、切換弁が第二切換
状態に切り換えられた後は減圧された油圧が圧力室へ供
給されて好適な大きさのクリープトルクを確保し得る。
この結果、シフトレバーをたとえばNレンジからDレン
ジ等にシフトした際にエンジンストールを生ずるのを効
果的に抑制し得るのである。
実施例 以下、本考案の一実施例を示す図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図において、車両のエンジン10の出力トルクは湿式
の油圧クラッチ12、図示しない有段変速機および差動歯
車装置などを経て駆動輪へ伝達されるようになってい
る。油圧クラッチ12は、エンジン10のクランク軸である
入力軸14と、有段変速機の入力軸を兼ねる出力軸16との
間においてエンジン10の出力トルクを伝達したり或いは
遮断したりするものである。入力軸14には、リングギア
18を外周部に備えた円板20が固定されており、その円板
20にはクラッチケース22が固定されている。クラッチケ
ース22は、円板状部24およびその円板状部24の外周縁か
ら軸心と平行な方向へ延びる円筒部26を有して前記円板
20に固定された第一部材28と、第一部材28と組み合わさ
れた状態で固定された皿状の第二部材30と、第二部材30
の中央部内に一体的に嵌着された円筒状の第三部材32と
から成り、位置固定の変速機ハウジング34によりベアリ
ング36を介して回転可能に支持されている。このクラッ
チケース22の第三部材32は、変速機ハウジング34に形成
された円筒状の突起38の外周面に相対回転可能に嵌合さ
れている。クラッチケース22内には環状のピストン40が
摺動可能に嵌合されている。ピストン40は、小径の第一
ピストン部42と、その第一ピストン部42に固定された大
径の第二ピストン部44とを有して構成されている一方、
第一ピストン部42は第二部材30の内周面と前記第三部材
32の外周面との間の環状のシリンダボア46において摺動
可能且つ油密に嵌合されているとともに、第二ピストン
部44は前記第一部材28の円筒部26内に摺動可能且つ油密
に嵌合されている。これにより、クラッチケース22内が
ピストン40によりディスク室48とシリンダボア46内の圧
力室50とに分割されている。
第二ピストン部44の内側には、円板状を成す押圧プレー
ト52が軸心と平行な方向において所定量移動可能な状態
で設けられている。また、変速機ハウジング34から突き
出した出力軸16はピストン40を貫通して上記ディスク室
48内に到達しており、その出力軸16の軸端にはハブ58が
スプライン嵌合されている。ハブ58にはクラッチダンパ
54を介してクラッチディスク56が支持されており、この
クラッチディスク56は、前記第一部材28の円板状部24と
押圧プレート52との間に位置させられている。これによ
り、前記圧力室50に後述のクラッチ油圧が作用させられ
ることにより、ピストン40が前進させられ、押圧プレー
ト52はこのピストン40によって直接的に駆動されるよう
になっているとともに、押圧プレート52と第一部材28の
円板状部24との間でクラッチディスク56が狭圧されるよ
うになっている。本実施例においては、クラッチケース
22等が駆動側回転体を、クラッチディスク56が従動側回
転体を、押圧プレート52が移動部材をそれぞれ構成して
いる。なお、60は、ピストン40を圧力室50側へ付勢する
ためのリターンスプリングである。
ピストン40の第一ピストン部42には、圧力室50と後述の
第一排出油路66との間を開閉する開閉弁62が設けられて
いる。すなわち、第一ピストン部42の圧力室50に対向す
る受圧面には比較的浅い円穴64が形成されているととも
に、この円穴64の底面には、第一排出油路66が開口させ
られており且つ第一ピストン部42を貫通する貫通穴68が
開口させられている。この貫通穴68には、円穴64に遊嵌
する円板状のフランジ部70を備えた弁子72の軸部が軸方
向の移動可能かつ油密に嵌合されている。一方、変速機
ハウジング34には、クラッチ油圧が導かれるクラッチ圧
油路76、および第二排出油路78がそれぞれ形成されてお
り、クラッチ圧油路76を介して前記圧力室50内へクラッ
チ油圧が供給されるとともに、その圧力室50内の作動油
は、前記開閉弁62が開かれることにより第一排出油路66
および第二排出油路78から流量調節弁80およびドレン82
を経てオイルタンク86へ戻されるようになっている。こ
れら第一排出油路66および第二排出油路78が本実施例の
排出油路を構成する。弁子72は板ばね84によってフラン
ジ部70が第一排出油路66の開口を塞ぐ閉弁方向へ常時付
勢されており、これにより、開閉弁62は、常には閉じら
れて圧力室50と第一排出油路66との間の連通を阻止する
が、ピストン40が前記弁子72を介して押圧プレート52を
駆動してその押圧プレート52の移動が停止させられた後
更に押圧プレート52に向って接近させられることによ
り、この押圧プレート52によって弁子72が板ばね84の付
勢力に抗して開弁方向に押されることにより開かれて、
圧力室50と第一排出油路66とが連通させられるように構
成されている。
上記流量調節弁80は、常には全開状態とされており、こ
の全開状態でも絞り作用による流通抵抗を発生させて第
二排出油路78に所定の大きさの油圧Pcを発生させるよう
に構成されている。したがって、本実施例においては、
流量調節弁80が絞りを兼ねている。この流量調節弁80の
全開状態における絞り量は、後述の切換弁104を第一切
換状態から第二切換状態へ切り換えるに必要かつ充分な
大きさの油圧Pcが得られるように、後述のスプリング10
8の付勢力などとの関連において予め決定される。流量
調節弁80は、たとえば、後述の切換弁94がON状態である
ときに後述のコントローラ114から出力される制御信号
に基づいてアクセルペダル(図示せず)の操作量に応じ
て開度が減少させられることにより、第二排出油路78の
流量を抑制して前記油圧Pcを増大させる。なお、前記デ
ィスク室48には、図示しない流入ポートを介して潤滑油
が供給されるとともに、ドレンに連通する図示しない流
出ポートからディスク室48内の潤滑油が流出させられる
ようになっており、ディスク室48内は比較的低圧に維持
されている。
オイルタンク86に還流した作動油はエンジン10などによ
って駆動される油圧ポンプ88により第一油路90へ圧送さ
れ、リリーフ弁92により一定のライン圧PLに制限される
とともに、切換弁94、第二油路96、減圧弁98、およびク
ラッチ圧油路76を経て圧力室50に供給されるようになっ
ている。したがって、本実施例においては、第一油路9
0、第二油路96、およびクラッチ圧油路76が供給油路を
構成している。切換弁94は、図示しないシフトレバーの
操作や自動変速操作などに関連してON・OFFさせられ、O
N状態(第1図の状態)においては、圧力室50へ作動油
を供給する一方、OFF状態においては、作動油を圧力室5
0へ供給することを阻止すると同時に第二油路96内の作
動油をオイルタンク86へ戻す。
上記減圧弁98は、第二油路96とクラッチ圧油路76との間
を開閉するスプール弁子100と、このスプール弁子100を
開弁方向へ常時付勢するスプリング102とを備えてお
り、スプール弁子100の一端面に出力油圧Pout(圧力室5
0内のクラッチ油圧)が切換弁104を介してフィードバッ
クさせられるとともに他端面(スプリング102側の端
面)に第二排出油路78内の油圧Pcが作用させられるよう
になっている。
上記切換弁104は、クラッチ圧油路76内のクラッチ油圧
(前記出力油圧Pout)を後述の油室110へフィードバッ
クするためのフィードバック油路105上に設けられてお
り、スプール弁子106と、フィードバック油路105を閉じ
る方向へスプール弁子106を常時付勢するスプリング108
とを備えているとともに、スプール弁子106のスプリン
グ108側と反対側の端面に第二排出油路78内の油圧Pcが
作用させられるようになっている。この切換弁104は、
圧力室50から第二排出油路78に作動油が排出されていな
い場合には、減圧弁98のスプール弁子100の前記一端面
側に設けられた油室110へ前記出力油圧Poutをフィード
バックさせず且つその油室110内の作動油をドレン112へ
導く第一切換状態とされているが、開閉弁62が開かれて
圧力室50から第二排出油路78に作動油が排出されたとき
には、全開状態の流量調節弁80の流通抵抗により生じた
油圧Pcによって、前記出力油圧Poutをフィードバック油
路105を介して減圧弁98へフィードバックさせる第二切
換状態に切り換えられるようになっている。切換弁104
が第一切換状態にあるときには、減圧弁98には減圧作用
が生ぜず、前記ライン圧PLがそのまま圧力室50へ供給さ
れる一方、切換弁104が第二切換状態に切り換えられた
ときには、フィードバック油圧によりスプール弁子100
が閉弁方向へ付勢されて減圧弁98に減圧作用が生じ、次
式(1)に従って出力油圧Poutが調圧されるようになっ
ている。そして、流量調節弁80の開度が減少させられる
に従って第二排出油路78内の油圧Pcが増大させられるこ
とにより、出力油圧Poutが増大させられるようになって
いる。
Pout=Pc+W/S・・・・・(1) 但し、S:スプール弁子100の一端面および他端面の受圧
面積 W:スプリング102の付勢力 コントローラ114は、所謂マイクロコンピュータを有し
て構成されており、予め定められた関係からシフトレバ
ーの操作位置、有段変速機の実際のギヤ段、スロットル
弁開度、車速、予め定められた変速図などに基づいて図
示しないシフトアクチュエータにより有段変速機のギヤ
段の自動切換操作を実行させるとともに、この自動切換
操作と関連して或いは車両の発進状態に関連して油圧ク
ラッチ12を係合制御する。
以下、コントローラ114による油圧クラッチ12の係合制
御作動を説明する。
油圧クラッチ12が開放状態であり且つ流量調節弁80が全
開状態である場合において油圧クラッチ12を係合直前の
状態とする場合、すなわちピストン40を待機位置に位置
させる場合には、コントローラ114は切換弁94をON状態
へ切り換えて油圧ポンプ88からの作動油を第二油路96、
減圧弁98、およびクラッチ圧油路76を経て圧力室50へ供
給する。これにより、ピストン40が前進させられて押圧
プレート52に接近させられるとともに、ピストン40が押
圧プレート52に対して予め定められた一定の距離に到達
すると開閉弁62の弁子72が押圧プレート52に接触し、そ
れ以降はピストン40により弁子72を介して押圧プレート
52が駆動される。そして、クラッチディスク56との当接
に基づいて押圧プレート52の移動が停止させられた後更
にピストン40が前進させられて押圧プレート52に対して
接近させられることにより、押圧プレート52により弁子
72がピストン40に対して開弁方向へ相対移動させられて
開閉弁62が開かれる。これにより、圧力室50内のクラッ
チ油圧が第一排出油路66へ排出されて低下し、ピストン
40の前進が停止させられる。これがクリープトルクを発
生する状態であり、この状態では、直ちに油圧クラッチ
12を係合させ得る待機位置にピストン40が位置させられ
ている。なお、圧力室50への作動油の供給が開始されて
から開閉弁62が開かれるまでの間は、圧力室50から第二
排出油路78には未だ作動油が排出されていないため、切
換弁104は減圧弁98に減圧作用を生じさせない第一切換
状態とされており、ライン圧PLが減圧されることなくそ
のまま圧力室50に供給されることにより、圧力室50内へ
供給する作動油の流量が充分に確保されることとなる。
そして、開閉弁62が開かれることにより圧力室50内の作
動油が第二排出油路78に排出されると、流量調節弁80の
流通抵抗により第二排出油路78に油圧Pcが生じ、これに
より、切換弁104が減圧弁98に減圧作用を生じさせる第
二切換状態に切り換えられて前記出力油圧Poutが減圧さ
れることにより、前記クリープトルクが好適な大きさに
調整される。この場合において、出力油圧Poutが減圧さ
れると第二排出油路78の油圧Pcも低下させられることと
なるが、この油圧Pcの低下によって切換弁104が第二切
換状態から第一切換状態に切り換えられることがないよ
うに、前記スプリング108の付勢力などが予め決定され
ている。
次いで、ピストン40が待機位置に位置する状態におい
て、アクセルペダルの操作等に関連して油圧クラッチ12
を係合させるためにコントローラ114により流量調節弁8
0の開度が減少させられると、第二排出油路78内の前記
油圧Pcが増大させられることにより、第一排出油路66を
介して圧力室50内のクラッチ油圧が増大させられるとと
もに、減圧弁98の減圧作用が流量調節弁80の開度に応じ
て解除されて出力油圧Poutが増大させられることより圧
力室50への流量が増大させられる。これにより、ピスト
ン40の推力が増大して待機位置から更に前進させられる
ので、クラッチディスク56が前記第一部材28の円板状部
24と押圧プレート52との間に狭圧されてそれらが摩擦係
合させられることにより、入力軸14と出力軸16とが連結
される。
そして、コントローラ114により流量調節弁80が全開状
態とされ且つ切換弁94がOFF状態に切り換えられると、
圧力室50内のクラッチ油圧が低下させられて、ピストン
40がリターンスプリング60の付勢力に従って戻されるこ
とにより、動力伝達状態にあった油圧クラッチ12が開放
されるとともに、開閉弁62の弁子72が板ばね84の付勢力
に従ってピストン40に対して閉弁方向へ相対移動させら
れて開閉弁62が閉じられる一方、第二排出油路78内の油
圧Pcが発生しなくなって切換弁104が再び第一切換状態
に切り換えられる。
以上のように構成された油圧クラッチ12によれば、圧力
室50から第二排出油路78に作動油が排出されていないと
きには、切換弁104が減圧弁98に減圧作用を発生させな
い第一切換状態とされて、ライン圧PLがそのまま圧力室
50へ供給されることにより、圧力室50へ供給する作動油
の流量が充分に確保されるため、ピストン40を待機位置
まで速やかに前進させることができる。これにより、圧
力室50への油圧の供給が開始されてから流量調節弁80の
開度が直ちに減少させられた場合においても、油圧クラ
ッチ12を従来に比べて一層早く係合させることができ
る。この結果、シフトレバーをたとえばNレンジからD
レンジ等に切り換えて直ぐに発進操作してもエンジン10
が吹き上がるのを効果的に抑制し得るとともに、自動変
速時において動力再伝達までに要する時間を一層短縮し
得るのである。
また、本実施例の油圧クラッチ12によれば、圧力室50内
に作動油が第二排出油路78に排出されてその第二排出油
路78に全開状態の流量調節弁80の流通抵抗(絞り作用)
により油圧Pcが生じ、この油圧Pcによって切換弁104が
第二切換状態に切り換えられた後は、前記出力油圧Pout
が減圧されて好適な大きさのクリープトルクが得られる
ため、シフトレバーをたとえばNレンジからDレンジ等
にシフトした際にエンジンストールを生ずるのを効果的
に抑制し得る。
なお、前述の実施例では、流量調節弁80がクレームにお
ける絞りを兼ねているが、全開状態において絞り作用を
全く生じないか或いは充分に生じない型式である場合に
は、たとえば流量調節弁80と直列に別個の絞りを設けて
もよい。
また、前述の実施例では、切換弁104は、クラッチ圧油
路76内のクラッチ油圧を減圧弁98の油室110へフィード
バックさせる状態と、油室110内の作動油をドレン112へ
排出する状態とに切り換えられるように構成されている
が、たとえば第2図に示すように、油室110へクラッチ
油圧をフィードバックさせる状態とフィードバックさせ
ない状態とに切り換えられるON・OFF弁として機能する
切換弁116を用いてもよい。この場合において、油室110
内の作動油は絞り118が設けられた排出油路120を経て排
出される。
その他、本考案はその趣旨を逸脱しない範囲において種
々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である油圧クラッチを示す断
面図である。第2図は本考案の他の実施例の要部を示す
図であって、第1図に対応する図である。 12:油圧クラッチ 22:クラッチケース(駆動側回転体) 40:ピストン 46:シリンダボア 50:圧力室 52:押圧プレート(移動部材) 56:クラッチディスク(従動側回転体) 62:開閉弁 66:第一排出油路(排出油路) 76:クラッチ圧油路(供給油路) 78:第二排出油路(排出油路) 80:流量調節弁(絞り) 82:ドレン 90:第一油路(供給油路) 96:第二油路(供給油路) 98:減圧弁 104,116:切換弁 105:フィードバック油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 勝 敏明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−299445(JP,A) 実開 昭62−153429(JP,U) 実開 昭59−167099(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動側回転体および従動側回転体を互いに
    摩擦係合させるために移動させられる移動部材と、該移
    動部材を直接的に駆動するためにシリンダボア内に摺動
    可能に嵌合されたピストンと、該ピストンに設けられ、
    常には閉じられて該シリンダボア内の圧力室と該圧力室
    内の作動油を排出する排出油路との連通を阻止するが、
    該ピストンが前記移動部材に対して予め定められた一定
    の位置まで接近させられたとき、該ピストンと該移動部
    材との相対位置に関連して開かれて該圧力室と該排出油
    路とを連通させる開閉弁と、該排出油路とドレンとの間
    に設けられ、アクセル操作に関連して開度が減少させら
    れることにより該排出油路の流量を抑制する流量調節弁
    と、前記圧力室からのフィードバック油圧に基づいて供
    給油路から該圧力室へ供給される油圧を減圧する一方、
    該排出油路の油圧が増大させられるに従って減圧作用を
    解くことにより該圧力室内へ供給される油圧を高める減
    圧弁とを備えた形式の油圧クラッチにおいて、 前記流量調節弁の全開状態でも前記排出油路に油圧を発
    生させる絞りを設ける一方、前記圧力室から該排出油路
    へ作動油が排出されていないときには、該圧力室の油圧
    を前記減圧弁へフィードバックさせない第一切換状態と
    されているが、該圧力室から該排出油路に作動油が排出
    されたときには、前記絞りの流通抵抗により該排出油路
    に生じた油圧によって、該圧力室の油圧を該減圧弁へフ
    ィードバックする第二切換状態に切り換えられる切換弁
    を設けたことを特徴とする油圧クラッチ。
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