JPH0754212A - ポリアミド繊維 - Google Patents

ポリアミド繊維

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JPH0754212A
JPH0754212A JP5203998A JP20399893A JPH0754212A JP H0754212 A JPH0754212 A JP H0754212A JP 5203998 A JP5203998 A JP 5203998A JP 20399893 A JP20399893 A JP 20399893A JP H0754212 A JPH0754212 A JP H0754212A
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JP
Japan
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tan
fiber
spinning
water content
polyamide
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JP5203998A
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English (en)
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Masahiro Tomokiyo
正博 友清
Kunihiko Okajima
邦彦 岡島
Toshimasa Iiboshi
利昌 飯干
Shigeru Morita
茂 森田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 測定周波数35Hzで測定された粘弾性的性
質が下記(1)〜(5)式を満足することを特徴とする
ポリアミド繊維。 <tan δmax(αa)>−0.010 ≦tan δmax(αa) ≦<tan δmax(αa)>+0.010 (1) <Tmax (αa)>−5℃≦Tmax (αa)≦<Tmax (αa)>+5℃ (2) <tan δmax(βa)>−0.015 ≦tan δmax(βa) ≦<tan δmax(βa)>+0.015 (3) <tan δ(20 ℃) >−0.010 ≦tan δ(20 ℃) ≦<tan δ(20 ℃) >+0.010 (4) tanδ(20℃)≦0.040 (5) 【効果】 紡糸安定性が向上するのと同時に、染色斑、
仮撚加工時のリング段等の繊維構造のバラツキに起因す
る現象を大きく抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維の糸長方向、及び
単糸間の繊維構造バラツキを抑え、かつ繊維の無定型領
域の凝集性を高くしたポリアミド繊維に関するものであ
り、繊維構造変動による糸切れをなくし収率を大きく向
上させることが最大の目的である。さらにドッフ間の繊
維構造バラツキが小さいために編み加工した場合、従来
からの問題点であったリング段等を抑制することも可能
である。加えて繊維の無定型領域の凝集性が高く、かつ
均一であることより、衣料系であれば染色操作等により
構造のバラツキが顕在化することなく、従来からの問題
点であった染色斑を抑制することも可能となる。タイヤ
コード等の産業用資材であれば、加工処理後も凝集性の
高い繊維構造を保持しているため、疲労操作等による繊
維構造変化が小さく繊維物性低下を大きく抑制できるも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド繊維は、強度、タフネス、耐
熱性、染色性、発色性等に優れているため、古くから、
産業用資材、インテリア寝装用、衣料用繊維として幅広
く使用されている。一般にポリアミド系繊維、特にポリ
ヘキサメチレンアジパミド繊維は、その原料ポリマー調
整に際する平衡定数が高く、ポリエチレンテレフタレー
トに比べれば重合しやすい特徴がある。しかし、一方で
は、容易に水の存在により加水分解や副反応を引き起こ
すため、紡糸メルトポリマー中の水分量は極力少なくす
る方が適切であると信じられてきた。これはメルト系内
に存在する水分を可溶化させるのが容易である点でも妥
当な考えである。もし、不溶性水分が存在していればそ
の周辺ポリマーは、いわゆるミクロ相分離を起こし、球
晶の核となる点から推定してもメルト中の水分は出来る
だけ少ない方が良いと考えるのは、ある意味で当然と考
えられる。このためポリアミドの溶融紡糸では、ポリマ
ーチップやポリマーメルト中の水分量は最大で1200
ppm、一般には500ppm前後が採用されている。
しかし、この領域で水分管理している場合の水分のバラ
ツキは、直接、紡糸安定性に悪影響を及ぼす。
【0003】ポリアミド繊維の紡糸過程ではいわゆるス
チーム処理(コンデイショニング)が紡糸安定性で重要
である点や、ポリアミド原糸の構造が水分により著しく
変化することは周知の事実であり、この意味において、
水分は原糸特性を決定する重要因子である。にもかかわ
らず、ポリマーの溶融状態での水分の存在については、
単に化学的平衡反応に基づく分解の点から”少ない方が
良いだろう”といった、漠然たる議論しかない。事実、
ほとんどの特許公開公報の実施例でも水分量を限定した
ものが無い。数少ない開示された記述でも最大で120
0ppm、通常500から700ppmが一般的であ
り、この水分の役割ないし作用効果を科学的、原理的に
教示するものは皆無である。
【0004】繊維物性のバラツキを小さくする技術とし
ては、特開昭59−187639号公報に、単糸繊度4
デニール以下になるように吐出し、加熱筒を通した後、
均一冷却するという紡糸技術が開示されているが、これ
は冷却技術を洗練化しただけのものでありポリマー水分
に関しては何ら記載されていない。また、この技術でも
本発明の如く繊維物性のバラツキが小さい繊維を得るこ
とはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、紡糸
中の糸切れ、仮撚加工時のリング段、染色斑、疲労操作
による繊維物性低下を抑制すべく、繊維構造のバラツキ
を小さくし、かつ無定型領域の凝集性を高くしたポリア
ミド繊維、特にポリヘキサメチレンアジパミド繊維、ポ
リεカプロアミド繊維を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリアミ
ド繊維、特にポリヘキサメチレンアジパミド繊維、ポリ
εカプロアミド繊維の紡糸過程における水分の作用につ
いて、メルトの流動特性、重合/解重合特性、及びポリ
マーの熱的性質などを科学的にとらえるのと同時に、実
際の紡糸実験によって鋭意検討し、溶融状態における水
分量が従来より高い領域で、水分の可塑化効果、融点降
下、及び結晶化温度低下現象が発現する結果、得られる
ポリアミド繊維の繊維構造が、紡糸温度、冷却条件の影
響を受けにくく、かつ無定型領域の凝集性の高いもので
あることを見いだし本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明のポリアミド繊維は、測定
周波数35Hzで測定された粘弾性的性質が下記(1)
〜(5)式を満足することを特徴とするポリアミド繊維
である。 <tan δmax(αa)>−0.010 ≦tan δmax(αa) ≦<tan δmax(αa)>+0.010 (1) <Tmax (αa)>−5℃≦Tmax (αa)≦<Tmax (αa)>+5℃ (2) <tan δmax(βa)>−0.015 ≦tan δmax(βa) ≦<tan δmax(βa)>+0.015 (3) <tan δ(20 ℃) >−0.010 ≦tan δ(20 ℃) ≦<tan δ(20 ℃) >+0.010 (4) tanδ(20℃)≦0.040 (5) (ただし、力学的正接(tanδ)−温度(T)曲線に
おける主分散(αa )の最大のピーク高さをtanδma
x (αa)、主分散(αa)ピークを与える温度をTmax
(αa)、β分散帯での最大のピーク高さをtanδmax
(βa)、及び20℃におけるtanδ値をtanδ(2
0℃)とする。<tanδmax (αa)>,<tanδma
x (βa)>,<tanδ(20℃)>,<Tmax (αa)
>は、一定紡糸条件で紡糸した繊維について、それぞれ
の値を各10回測定した値の平均値である。)tanδ
−温度(T)解析は、主に繊維の無定型部の構造を反映
するものであり、繊維の性能を把握する上で非常に重要
なパラメータである。例えば、「繊維・高分子測定法の
技術(繊維学会編)」矢野彰一郎著(朝倉書店刊)の1
94ページから203ページに記載されている。主分散
ピーク(αa )は、繊維の無定型部全体の熱運動性を反
映しており、この主分散ピークのtanδmax ,Tmax
のバラツキが上記範囲(1)、(2)をはずれると、紡
糸、または延伸中の糸切れの原因となり、安定な紡糸が
できない。さらに、β分散ピークのtanδmax,20
℃のtanδ値のバラツキは、紡糸安定性にも当然寄与
するが、保管中の糸の経時変化に対しても重要なパラメ
ータである。たとえば、紡糸した糸を20℃×相対湿度
65%にコントロールされた場所に保管する場合、力学
的正接(tanδ)−温度(T)曲線で表される20℃
以下で運動しうる無定型部は、常に運動可能状態にあ
り、経時的に繊維構造を変化させる。β分散ピークのt
anδmax 、及び20℃のtanδ値が上記バラツキ範
囲(3)、(4)をはずれると、保管後の繊維構造バラ
ツキが顕在化し、仮撚加工時、リング段等の問題を引き
起こす。なお、上記バラツキ範囲(4)に関しては以下
の範囲がより好ましい。
【0008】 <tan δ(20 ℃) >−0.0070≦tan δ(20 ℃) ≦<tan δ(20 ℃) >+0.0070(4’) さらに、20℃のtanδ値は繊維構造の凝集性を判断
する上で重要なパラメータである。20℃のtanδ値
が上記範囲(5)を越えるものは、すなわち、繊維構造
の凝集性が低い繊維は、衣料系であれば、染色操作等に
より主分散ピーク(αa )に代表される繊維構造のバラ
ツキが顕在化し易く、染色斑等の問題を引き起こす。タ
イヤコード等の産資系であれば、疲労操作等による伸
張、圧縮により繊維構造が動き易く物性低下の原因とな
る。さらに、加工で熱処理工程を通るものは、加工後大
きく繊維物性が低下したり、セット性が悪くなったりと
いう悪影響がでる。なお、tanδ(20℃)の値は正
値のみをとりうる。
【0009】ここで、本発明に規定する構造因子の測定
法および定義を示す。また、図1には、tanδ−温度
(T)曲線のモデル図を示す: 1.tanδ−温度(T)曲線の測定法:オリエンテッ
ク社製DDV−01FPレオバイブロンを使用し、測定
糸長2cm、初期荷重0.170g/d、加振振幅1
6.0μm 、昇温速度5℃/minの条件下、加振周波
数35Hzで、一定紡糸条件で紡糸した繊維について1
0回の測定を繰り返した。(上記著書中での「非共振強
制振動法」に相当する。) 2.構造因子の定義:(各分散の位置は図1にαa ,α
b ,β,γと記載してある) Tmax (αa):図1のαa 分散で最大のtanδ値を与
える温度(通常、数個のピークを与える場合もある。) tanδmax (αa):αa 分散帯で最大のtanδ値 tanδmax (βa):β分散帯で最大のtanδ値 tanδ(20℃):20℃の位置のtanδ値 更に、本発明のポリアミドには、通常用いられる添加
剤、例えば、リン酸、次亜リン酸ソーダ等の無機リン化
合物、フェニルホスホン酸、トリフェニルフォスファイ
ト等の有機リン化合物、リン−窒素系錯塩、リン−窒素
系化合物等の重合触媒、酢酸銅、臭化銅、よう化銅、2
−メルカプトベンズイミダゾール銅錯塩等の銅化合物、
2−メルカプトベンズイミダゾール、テトラキスー[メ
チレン−3−(3,5ジt−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロピオネート]−メタン等の熱安定剤、乳
酸マンガン、次亜リン酸マンガン等の光安定剤、二酸化
チタン、カオリン等の艶消剤、エチレンビスステアリル
アミド、同部分メチロール化物、ステアリン酸カルシュ
ームなどの滑剤、可塑剤、結晶化阻害剤を含ませること
ができる。
【0010】かかる本発明のポリアミド繊維、特にポリ
ヘキサメチレンアジパミド繊維、ポリεカプロアミド繊
維は、紡糸に用いるポリアミドメルトまたはチップ中の
水分量を該ポリアミドポリマーの溶融温度域での飽和水
蒸気雰囲気下(1気圧)で収容できる水分量以上、最大
で、紡口から吐出されたポリマーメルトの冷却固化点温
度領域での飽和水蒸気雰囲気下(1気圧)で収容しうる
水分量以下の水分量にあらかじめ調整し、溶融紡糸する
ことで達成される。
【0011】ポリアミドポリマーの溶融温度域での飽和
水蒸気雰囲気下で収容できる水分量は、ポリアミドの種
類によって厳密には異なるが、ポリヘキサメチレンアジ
パミド、ポリεカプロアミドでは、1400ppm以上
である。この値は重縮合反応で得られる重合度50以上
のポリアミドの重縮合反応時の平衡水分量より大きい。
ここに言うppm表示は1kgのポリマーが含み得る水
分のmg数である。水分量の上限は、吐出されたポリマ
ーメルトの冷却固化点温度領域での飽和水蒸気雰囲気下
で収容しうる水分量である。冷却固化温度とは、走査型
示差熱量計(DSC)にて密閉容器中に封入したポリマ
ーを一端溶融し、一定時間(5分間)保持した後、一定
速度(20℃/分)で冷却したときの結晶化温度を言
う。これは、当然、使用するポリアミド種、その時のポ
リマーに含まれる水分量によって異なるが、200℃か
ら260℃範囲であり、ポリヘキサメチレンアジパミド
では1気圧で245℃近傍である。この時の最大水分量
は大略5000ppmである。溶融温度域での飽和水蒸
気圧下で収容できる水分量以上であるのは、充分な可塑
化効果でポリマーメルトの伸張粘度低下を発現させるた
めと、ポリマーの冷却固化点を低下させるためのもので
あり、該水分含有ポリマーメルトが吐出された直後の雰
囲気との水分の吸脱着平衡にできるだけ近い状態にし
て、吐出された糸状物と外界雰囲気との水分の吸脱着現
象を見かけ上抑制し、吐出された糸状物の結晶化を阻害
するためのものでもある。この効果は、吐出されたポリ
マーメルト中の水分の運動性を見かけ上阻害し、それに
基づいてポリマー分子の再配列化を阻止することに基づ
く。従来の低水分量の場合にくらべ、相対的にポリマー
水分のバラツキに由来する、紡糸の不安定性は格段に解
消される。さらに、従来のように、少量のメルト水分の
場合は、吐出後の雰囲気温度の低下とともに吐出された
糸状物は相対的に多量のしかも速い吸湿を起こし、この
水分の移動を通して結晶化が促進される懸念もある。固
化点低下効果と結晶化阻害効果は、水分量5000pp
mまでで効果的に発現され、それ以上では逆に、急激に
結晶化が促進される。つまり、安定紡糸に関しては、水
分量は1400ppmから5000ppmが効果的であ
る。さらに、この領域の水分量であれば、タフネスの高
い繊維の紡糸に関しても期待が持てる。チップの水分量
を関数として、溶融チップの固化温度、結晶化熱量を図
2に載せる。この水分量の効果は確実に吐出された糸状
物の繊維構造にも反映される。線速15m/分で吐出し
たメルトポリマーを、冷却固化後150m/分の巻き取
り速度で巻き取った繊維のtanδ−温度(T)曲線に
おける主分散ピーク(α分散ピーク)のtanδmax
(αa)とチップ水分量との相関を図3に示す。
【0012】さらに、上記の紡糸法では、水分の可塑化
効果、及び結晶化抑制効果により、従来より10℃から
20℃低い紡糸温度で紡糸可能であり、かつ安定な紡糸
ができる。更に冷却条件、巻き取り速度、紡口吐出線速
等の紡糸条件によっては、得られるポリアミド繊維のt
anδ−T解析でみられる繊維構造は、10℃程度の紡
糸温度の差の影響は受けずほぼ同一であることから、収
率、品質に対する紡糸管理という意味で水分の作用効果
は非常に意味があるものである。さらに、従来より10
℃から20℃低い紡糸温度で紡糸可能であることより、
品質的に白度を大きく改善できるほか、溶融紡糸現場の
熱暑に基づく作業環境を根底から改善し、省エネルギー
紡糸を実現できるものである。
【0013】実際の紡糸に際して、ポリマーメルト系に
本発明で規定する水分量を与える方法は2通りある。1
つは、ポリマーチップを別途製造し、従来の乾燥、吸湿
方法で調整すれば済む。特に、ポリマーチップ製造は、
通常、水浴中にメルトロープを押しだした後、カットさ
れるのが普通であり、この時のメルトロープ中の水分量
は2500ppmから3500ppmであり、水温をコ
ントロールすることによって高水分量に制御するのは比
較的容易である。他方、ポリマー重合と紡糸が連動して
いる、いわゆる連重/連紡方式では、後重合で所定の重
合度に調整した後、スピンヘッドまでの工程で水分を供
給することによって調整される。従来よりメルト系中の
水分量が高いので、ある一定以上の圧力を印加して、水
分の可溶化を行う必要が生じる場合もあるが、紡口のL
/Dを増加したり、吐出線速度を増加するなどの手段で
対応できる。
【0014】以下、実施例によって、本発明の作用効果
を説明するが、これに限定されるものではない。
【0015】
【実施例】実施例の説明に先立ち、ポリアミドチップ、
特にポリヘキサメチレンアジパミドチオップ、ポリεカ
プロアミドチップの水分量の測定法を説明する。電気滴
定方式微量水分測定装置(三菱CA−05型)、水分気
化装置(VA−05型)を用い、気化設定温度;208
℃,N2 キャリヤーガス流量;300ml/min,E
ND SENS;0.5μg/sec,遅延時間;5
分,バックグランド;0.05以下の条件でサンプル重
量約1gのペレットについて測定した値である。
【0016】
【実施例1〜2】常法の重合方法にて90%蟻酸相対粘
度38(酸塩基滴定法にて測定されるポリマー1kg当
たりの酸濃度;39mmol、ポリマー1kg当たりの
塩基濃度;85mmol)のポリヘキサメチレンアジパ
ミドポリマーを重合した後、20℃の水浴中にメルトロ
ープを押し出し通常の造粒設備にてペレット化した。そ
の時のポリマー水分量は2800ppmであった。上記
ペレットを従来の乾燥方法、吸湿方法で処理し、200
0ppmの水分を含むペレットを得た。なお、このペレ
ットはMn量で7ppmに相当する乳酸マンガン、酸化
チタン3000ppm、ピロリン酸ソーダ4ppmを含
む。
【0017】上記ペレットを、エクストルーダーで溶融
し、ギヤポンプで計量した後紡糸口金から吐出した。冷
却固化後水系仕上げ剤を付与し、4500m/分の巻き
取り速度で巻き取り15デニール/5フィラメントのポ
リヘキサメチレンアジパミド繊維を得た。得られたポリ
ヘキサメチレンアジパミド繊維を20℃×相対湿度65
%にコントロールされた恒温室に7日間保管し、紡糸錘
の異なる10本のチーズを、15デニール/5フィラメ
ントの繊維でtanδ−温度(T)解析を実施した。そ
の時の解析結果、紡糸温度、及び7日間紡糸した時の紡
糸錘10錘分のトータルの切糸回数を表1に示す。なお
参考までに、得られたポリヘキサメチレンアジパミド繊
維を1口編みし、無定長状態で97℃、45分間の条件
で染色し風乾したものを、7日間20℃×相対湿度65
%にコントロールされた恒温室に保管し、tanδ−温
度(T)解析した。その結果を表1に示す。なお、記述
した解析値は、10本のチーズについて測定した時の最
大値と最小値である。すなわち、上記範囲内で繊維構造
は、ばらついていることになる。
【0018】ペレット水分量2000ppm、2800
ppmで紡糸したポリヘキサメチレンアジパミド繊維
は、繊維構造バラツキが小さく、紡糸収率が大きく改善
されている。さらに無定型領域の凝集性の高い繊維構造
を示しているため、染色したものでもペレット水分量2
000ppm、2800ppmで紡糸したポリヘキサメ
チレンアジパミド繊維は、繊維構造バラツキが小さく、
かつ無定型領域の凝集性の高い繊維構造を示す。
【0019】
【比較例1】実施例1、2と同様な方法で重合して得ら
れたポリヘキサメチレンアジパミドを、従来の乾燥方
法、吸湿方法で処理し、1200ppmの水分を含むペ
レットを得た。上記ペレットを実施例1、2と同様な方
法で試験した。その時の解析結果を表2に示す。
【0020】ペレット水分量1200ppmで紡糸した
繊維は、ペレット水分量2000ppm、2800pp
mで紡糸した繊維と比較し、原糸、染色糸ともに無定型
部の構造バラツキが大きく、かつ切糸回数も多い。
【0021】
【実施例3〜4】常法の重合方法にて90%蟻酸相対粘
度80のポリヘキサメチレンアジパミドポリマーを重合
した後、20℃の水浴中にメルトロープを押し出し通常
の造粒設備にてペレット化した。その時のポリマー水分
量は2800ppmであった。上記ペレットを従来の乾
燥方法、吸湿方法で処理し、2000ppmの水分を含
むペレットを得た。なお、このペレットは銅含有量で7
5ppmに相当するヨウ化銅、及びヨウ素含有量で18
00ppmに相当するヨウ化カリウム、及び15ppm
に相当する酸化チタンを含む。
【0022】上記ペレットを特開59−199812号
公報に開示されているような従来の方法で紡糸、延伸
し、1260デニール/208フィラメントのポリヘキ
サメチレンアジパミド繊維を得た。得られたポリヘキサ
メチレンアジパミド繊維を20℃×相対湿度65%にコ
ントロールされた恒温室に7日間保管し、6デニールの
単糸でtanδ−温度(T)解析を実施した。その時の
解析結果、繊維物性、及び7日間紡糸した時の切糸回数
を表2に示す。なお、記述した解析値は、一定条件で紡
糸した10本の単糸について測定した時の最大値と最小
値である。すなわち、上記範囲内で繊維構造は、ばらつ
いていることになる。
【0023】次に原糸1本ずつに撚数39回/10cm
の下撚を施し、次いで下撚2本ずつに撚数39回/10
cmの上撚を施し生コードを作った。この生コードを3
オーブンホットストレッチ装置を用いて下記の条件でレ
ゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス液の処理を施
した。 温度/℃ 張力/kgf 第1ゾーン 160 1.4 第2ゾーン 228 2.8 第3ゾーン 228 1.5 処理速度 15m/min 得られた処理コードを20℃×相対湿度65%にコント
ロールされた恒温室に7日間保管し、単糸1本でtan
δ−温度(T)解析を実施した。その時の解析結果を表
3に示す。なお、ここで示す解析値も、原糸で示したも
のと同様である。
【0024】ペレット水分量2000ppm、2800
ppmで紡糸したポリヘキサメチレンアジパミド繊維
は、繊維構造バラツキが小さく、紡糸収率が大きく改善
されている。さらに無定型領域の凝集性の高い繊維構造
を示しているため、レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラ
テックス液処理したものでも、ペレット水分量2000
−pm、2800ppmで紡糸したポリヘキサメチレン
アジパミド繊維は、繊維構造バラツキが小さく、かつ無
定型領域の凝集性の高い繊維構造を示す。
【0025】参考までに処理コードを155℃×40分
の加硫条件で加硫し、グッドイヤーチューブ疲労試験に
沿って耐疲労性試験を行った。その結果を、表2に示
す。なお、ここでいうグッドイヤーチューブ疲労試験は
以下の如くである。 JISL−10173.2.2.1Aに準ずる方法 チューブ形状 内径 12.5mm 外径 26mm 長さ 230mm 曲げ角度 90度 内圧 3.5kgf/cm2 回転数 850rpm ペレット水分量2000ppm、2800ppmで紡糸
したポリヘキサメチレンアジパミド繊維は、1000分
を越えるチューブ破壊時間を示す。
【0026】
【比較例2】実施例3、4と同様な方法で重合して得ら
れたポリヘキサメチレンアジパミドを、従来の乾燥方
法、吸湿方法で処理し、600ppmの水分を含むペレ
ットを得た。上記ペレットを実施例3、4と同様な方法
で試験した。その時の解析結果を表4に示す。
【0027】ペレット水分量600ppmで紡糸した繊
維は、ペレット水分量2000ppm、2800ppm
で紡糸した繊維と比較し、原糸の無定型部の構造バラツ
キが大きく、かつ切糸回数も多い。また、レゾルシン−
ホルムアルデヒド−ラテックス液処理糸の無定型部の構
造バラツキも大きく、チューブ疲労試験で1000分を
越えるチューブ破壊時間を示すものは無い。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】本発明のポリアミド繊維、特にポリヘキ
サメチレンアジパミド繊維、ポリεカプロアミド繊維
は、tanδ−温度(T)解析でみる繊維構造バラツキ
が小さいことから、紡糸収率を大きく向上させることが
できるのと同時に、仮撚加工時のリング段等、繊維構造
バラツキに起因する現象を根本から改善することが可能
となる。
【0033】さらに、繊維構造バラツキが小さいことに
加えて、無定型領域の凝集性が高いため加工操作を施し
ても、繊維構造バラツキが顕在化することなく、染色斑
等、繊維構造バラツキに起因する現象を改善することが
できるのと同時に、物性低下を抑制できるものである。
また、本発明のポリアミド繊維の製造方法は、紡糸温度
を10℃から20℃低下させても安定紡糸可能であるこ
とから、溶融紡糸現場の熱暑に基づく作業環境を根底か
ら改善し、省エネルギー紡糸を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリアミド繊維のtanδ−温度(T)曲線の
モデル図を示す。
【図2】ポリヘキサメチレンアジパミドの結晶化特性の
水分量依存性を示す。
【図3】ポリヘキサメチレンアジパミド繊維構造の水分
量依存性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 茂 宮崎県延岡市旭町6丁目4100番地 旭化成 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定周波数35Hzで測定された粘弾性的
    性質が下記(1)〜(5)式を満足することを特徴とす
    るポリアミド繊維。 <tan δmax(αa)>−0.010 ≦tan δmax(αa) ≦<tan δmax(αa)>+0.010 (1) <Tmax (αa)>−5℃≦Tmax (αa)≦<Tmax (αa)>+5℃ (2) <tan δmax(βa)>−0.015 ≦tan δmax(βa) ≦<tan δmax(βa)>+0.015 (3) <tan δ(20 ℃) >−0.010 ≦tan δ(20 ℃) ≦<tan δ(20 ℃) >+0.010 (4) tanδ(20℃)≦0.040 (5) (ただし、力学的正接(tanδ)−温度(T)曲線に
    おける主分散(αa )の最大のピーク高さをtanδma
    x (αa)、主分散(αa)ピークを与える温度をTmax
    (αa)、β分散帯での最大のピーク高さをtanδmax
    (βa)、及び20℃におけるtanδ値をtanδ(2
    0℃)とする。<tanδmax (αa)>,<tanδma
    x (βa)>,<tanδ(20℃)>,<Tmax (αa)
    >は、一定紡糸条件で紡糸した繊維について、それぞれ
    の値を各10回測定した値の平均値である。)
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