JPH0784865B2 - 容量可変斜板式コンプレツサの制御装置 - Google Patents

容量可変斜板式コンプレツサの制御装置

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JPH0784865B2
JPH0784865B2 JP61297500A JP29750086A JPH0784865B2 JP H0784865 B2 JPH0784865 B2 JP H0784865B2 JP 61297500 A JP61297500 A JP 61297500A JP 29750086 A JP29750086 A JP 29750086A JP H0784865 B2 JPH0784865 B2 JP H0784865B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は自動車用冷房サイクルに使用され、圧縮室内容
積を変化させることが可能な容量可変斜板式コンプレッ
サの制御装置に関する。
自動車用の冷房サイクルは、コンプレッサにより高温高
圧となったガス状の冷媒を、車外の空気によりコンデン
サで熱交換させて高圧の液状の冷媒とした後に、エバポ
レータに案内し、ここで絞り膨脹させて霧状とした後空
気と熱交換させて再度ガス状に気化させている。このよ
うな自動車用の冷房サイクルにあっては、コンプレッサ
が自動車のエンジンによって駆動させることから、コン
プレッサの回転数が頻繁に変化することになる。このた
め、エバポレータ内に流入する冷媒の流量を、このエバ
ポレータによって冷却される空気の熱容量に応じて所定
の量に制御するために、通常膨脹弁が冷房サイクルに用
いられている。この膨脹弁は上述ようにエバポレータ内
に流入する冷媒の量を制御しているが、このように冷媒
の量を制御することによって、エバポレータ内の冷媒の
圧力つまり冷媒の蒸発圧力が所定の値に設定される。冷
媒の蒸発圧力と冷媒の蒸発温度との間には一定の関係が
あることから、冷媒の蒸発圧力を一定に制御すると、冷
媒の蒸発温度つまりエバポレータの温度が所定の温度に
制御されることとなる。
このような冷房サイクルを作動させると、車室内に流入
される空気を除湿する効果があることから、冷房サイク
ルを夏期のみならず、春、秋、及び冬期においても作動
させる場合がしばしばある。通常の斜板式コンプレッサ
ーやロータリコンプレッサでは、コンプレッサの駆動軸
の1回転当りの冷媒の吐出量は常に一定となっており、
エバポレータ内に流入する冷媒の量を制御して、エバポ
レータ内の冷媒の蒸発圧力つまりエバポレータの温度を
一定に制御するために、上述のように膨脹弁が用いられ
ており、これにより、エバポレータに流入する冷媒の量
は熱負荷に応じて前記膨脹弁によって制御される。そし
て、エバポレータの外表面に付着した凝縮水が凍結しな
いようにするために、エバポレータの外表面の所定の温
度以下になった場合にはサーモスイッチによってコンプ
レッサの作動を停止するようにしているので、冬期等の
ように外気が比較的低く、エバポレータの熱負荷が少な
い場合には、夏期等のように熱負荷が大きい場合に比較
してコンプレッサはより頻繁にオンオフを繰返すことに
なる。また、上述したように、1回転当りの冷媒の吐出
量が一定となっているコンプレッサでは、熱負荷が少な
い場合でもコンプレッサの駆動時における所要の動力は
熱負荷が大きい場合と相違がない。
そこで、このような冷房サイクルに使用されるコンプレ
ッサとしては、最近では、特開昭58−158352号公報に示
される構造の容量可変斜板式コンプレッサが提案されて
いる。このタイプの斜板式コンプレッサでは、シリンダ
における圧縮室内容積をコンプレッサの吸込圧力に応じ
て変化させ、コンプレッサからの吐出冷媒量が変化する
ようにしている。したがって、コンプレッサの吸込圧力
を一定としつつ、エバポレータの熱負荷に応じた所望の
量の冷媒がサイクル内を循環することとなる。
このような容量可変式コンプレッサによれば、外気温度
が低くて熱負荷は少ないが、エバポレータで除湿を行な
うために冷房サイクルを作動している場合には、冷房サ
イクル全体を流れる冷媒の量が少量となることから、膨
脹弁における絞り過ぎによってエバポレータ内における
冷媒の蒸発圧力が低くなり過ぎることが回避される。し
たがって、これに起因してエバポレータに凝縮水を凍結
させてしまういわゆる低熱負荷時のエバポレータの凍結
を避けることができるので、これを防止するためのサー
モスイッチ等が不要となる。
このような従来の容量可変斜板式コンプレッサは、エバ
ポレータの熱負荷に応じて冷媒の吐出容量を変化させる
ことができるが、このタイプの従来のコンプレッサにあ
っては、コンプレッサの吸入側つまりエバポレータ内の
冷媒の蒸発圧力を常に凝縮水が凍結を起さない一定値に
制御するようにしているため、エバポレータ自体の温度
を変化させることはできない。例えば、容量可変斜板式
コンプレッサにあっても、通常のコンプレッサと同様
に、コンプレッサの吸入側の圧力が2.1Kg/cm2程度とな
るように制御しており、これにより、コンプレッサの吸
入側はエバポレータに接続されていることから、エバポ
レータはこの蒸発圧力に相当する温度となり、エバポレ
ータの外表面の凝縮水が凍結を起さないように制御され
ることとなる。
しかしながら、真夏の炎天下の状態を考慮すると、エバ
ポレータ内の冷媒の温度を0℃以下に設定しても、エバ
ポレーターと熱交換される外気の温度が高いために、エ
バポレータの外表面に発生する凝縮水は凍結を起さな
い。また、夏期以外の場合では、エバポレータ内の冷媒
の蒸発圧力を前記2.1Kg/cm2程度に設定すると、必要と
するエバポレータの温度と外気温度との間に差があまり
ないために、頻繁にコンプレッサをオンオフさせる結果
となる。
上述のように、エバポレータの凝縮水を凍結させないた
めに、通常のコンプレッサのみならず、容量可変斜板式
コンプレッサでも、エバポレータ内の冷媒の蒸発圧力を
一定の圧力に設定するようにしているので、外気温度が
高い場合にはエバポレータは必要とする温度まで低下さ
せることができず、エバポレータ全体の容量を大きくす
る必要が生じる。逆に外気温度が低い場合にはエバポレ
ータの温度が低くなり過ぎるので、コンプレッサのオン
オフで所望の温度の空気が車室内に吹出されるようにす
る必要がある。
本発明は上述した従来のコンプレッサの問題点に鑑みて
なされたものであり、容量可変斜板式コンプレッサの吸
入ポートの圧力つまりエバポレータ内の冷媒の圧力を所
望の圧力に制御し得るようにして、エバポレータにより
冷却され、車室内に流入される空気の温度を所望の温度
に制御し得るようにすることを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明は、シリンダブロク内
に軸方向に往復動自在に装着された複数のピストンを、
駆動軸と一体に回転すると共に傾斜角度が可変自在に取
付けられた駆動斜板により往復動するようにし、前記ピ
ストンの前面に形成された吸入ポート内の冷媒の圧力
と、前記ピストンの後面に形成されたクランク室内の冷
媒の圧力との差圧の変化により前記駆動斜板の傾斜角度
を変化させて前記ピストンのストロークを変化させるよ
うにした容量可変斜板式コンプレッサにおいて、前記吸
入ポートと前記クランク室とを連通させる吸入側連通路
を開閉すると共に吐出ポートと前記クランク室とを連通
させる吐出側連通路を開閉する電磁弁と、乗員が設定す
る設定温度を検出する設定温度検出手段と、車外から導
入された空気の温度を検出する外気温度検出手段と、検
出された設定温度と外気温度とを基にエバポレータ内の
冷媒の目標圧力を演算する目標圧力算出手段と、この目
標圧力演算手段からの圧力信号と前記吸入ポート内の冷
媒の圧力を検知する低圧検知手段からの圧力信号を比較
する比較手段と、この比較手段からの信号によって前記
クランク室内の圧力を演算する要求圧力演算手段とを有
し、前記吸入ポート内の圧力を任意の圧力に設定し得る
ようにしたことを特徴とする容量可変斜板式コンプレッ
サの制御装置である。
(作用) 設定温度検出手段と外気温度検出手段とからの信号によ
って、エバポレータ内の冷媒の目標圧力が目標圧力算出
手段によって算出され、この目標圧力に基いて現実のコ
ンプレッサの吸入ポート内の冷媒の圧力と比較され、電
磁弁のデューティ比が定められる。このデューティ比に
応じて、クランク室内の冷媒の圧力が設定されることか
ら、冷房サイクル内を流れる冷媒の量が求まると共に、
エバポレータ内の冷媒の圧力が所定の値に設定される。
これにより、外気温度が高い場合には、エバポレータを
0℃以下に設定しても、エバポレータには凝縮水が凍結
せず、冷房能力を向上させることができる。この結果、
外気導入時における冷媒能力が最大限まで向上する。ま
た、外気温度が低い場合には、エバポレータ内の冷媒の
温度を高目に設定することができ、エバポレータ自体で
車室内に吹き出される空気温度を調整することができ
る。
(実施例) 以下、図示する本発明の一実施例に基づいて本発明を説
明する。
第1図は本発明の制御回路を示す概略図であり、第2図
は本発明の容量可変斜板式コンプレッサの詳細を示す断
面図である。
本発明の容量可変斜板式コンプレッサ1は、シリンダブ
ロック2と、これの後端に取付けられたクランクケース
3と、前記シリンダブロック2の先端に取付けられたヘ
ッド4とからなるコンプレッサ本体5を有している。シ
リンダブロック2に形成されたシリンダ室6内には、軸
方向に往復動自在に例えば5つのピストン7が装着され
ている。クランクケース3内にはクランク室8が形成さ
れており、シリンダブロック2とクランクケース3に回
転自在に支持された駆動軸9には、駆動棒10が固着さ
れ、この駆動棒10にピン11を中心に回動自在に駆動斜板
12がクランクケース3内に位置して取付けられている。
したがって、この駆動斜板12は駆動軸9に対する傾斜角
度が可変となっている。
非回転ウオブル板13は、その軸方向端面がスラスト軸受
14を介し、その内周面がラジアル軸受15を介して前記駆
動斜板12に接触しており、この非回転ウォブル板13は傾
斜斜板12の傾斜角度が変化することによって角度が変化
するようになっている。尚、非回転ウォブル板13のスラ
スト方向の移動は、スラストワッシャ16、及びスナップ
リング17によって規制されている。そして、非回転ウォ
ブル板13は、クランクケース3に固着された案内ピン18
に対して摺動自在に連結されたシュー19により回転が防
止されると共に駆動軸9の移動が案内されるようになっ
ている。
前記ピストン7と非回転ウォブル板13はロッド20により
連結されており、駆動斜板12の傾斜角度が変化すること
によって、非回転ウォブル板13を介してそれぞれのピス
トン7の往復動ストロークが変化するようになってい
る。
シリンダブロック2とヘッド4との間には、弁板21が取
付けられており、この弁板21とピストン7の前面には圧
縮室22が形成されることとなり、ピストン7の後面はク
ランク室8と連通している。この弁板21には図示するよ
うに吸入ポート23と、この吸入ポート23に連通する吸入
口24が形成され、ヘッド4に形成された吐出ポート25
と、この吐出ポート25に連通する吐出口26が形成されて
いる。更に、この弁板21には、ピストン7が後退移動す
る吸入行程の時に吸入口24を開き、逆行程の時に吸入口
24を閉じる吸入弁27が取付けられると共に、ピストン7
が前進移動する吐出行程時に吐出口26を開き、逆行程時
に吐出口26を閉じる吐出弁28が取付けられている。
前記駆動軸9には電磁クラック29を介してリー30が連結
されており、このプーリー30は図示しないベルトによっ
てエンジンの回転が伝達されるようになっている。これ
により、電磁クラッチ29のオンオフによりコンプレッサ
1は作動したり作動を停止したりする。
上述したタイプの容量可変斜板式コンプレッサ1は、ク
ランク室8内の圧力を変化させることによって、回転て
ウォブル板13の傾斜角度を変化させると、ピストン7の
ストロークが変化し、吐出ポート25からの吐出冷媒の量
が変化する。クランク室8内の圧力が最も低くなるの
は、吸入ポート23における冷媒をクランク室8内に導入
した場合であり、この場合には5つ設けられたピストン
7のうち吸入行程にあるピストン7の前後の圧力差が大
きくなり、非回転ウォブル板13の傾斜が小さくなり、ピ
ストン7のストロークが小さくなる。つまり、吐出ポー
ト25からの吐出冷媒の量が少なくなる。クランク室8内
の圧力が最も高くなるのは、吐出ポート25における冷媒
をクランク室8内に導入した場合であり、この場合には
前記したピストン7のうち吸入行程にあるピストン7の
前後の圧力差が小さくなり、非回転ウォブル板13の傾斜
が大きくなり、ピストン7のストロークが大きくなる。
つまり吐出ポート25からの吐出冷媒の量が多くなる。非
回転ウォブル板13の最大傾斜状態と最小傾斜状態との間
の傾斜角度は、クランク室8内を所定の圧力に設定する
ことによって調整される。
クランク室8内の圧力を調整するために、吸入ポート23
とクランク室8内とを連通させる吸入側連通路40がヘッ
ド4、シリンダブロック2、及び弁板21を貫通して形成
され、吐出ポート25とクランク室8内とを連通させる吐
出側通路41が同様にシリンダブロック2等を貫通して形
成されている。これらの連通路40、41の開閉を制御する
ための電磁弁42がヘッド4に組込まれている。
この電磁弁42は弁体を収容する第1ハウジング43とソレ
ノイドを収容する第2ハウジング44とからなり、第1ハ
ウジング43には、吸入側連通路40を開閉する吸入側弁体
45と、吐出側連通路41を開閉する吐出側弁体46とが取付
けられ、ばね部材49によって、吐出側弁体46を閉じて吸
入側弁体45を開く方向の弾発力が付与されている。この
弾発力に抗して前記それぞれの弁体45、46を交互に開閉
するためのソレノイド47が第2ハウジング44に組込まれ
ている。このソレノイド47の作動に対しては、リード線
48によって電流を供給することによってなされる。
第2図はソレノイド47に通電され吸入側弁体45が閉じ、
吐出側弁体46が開いた状態を示す。つまりこの場合に
は、吐出ポート25内の冷媒がクランク室8内に吐出側流
路41を介して流入し、クランク室8内は最も高い圧力状
態となる。逆に、ソレノイド47への通電を解くと、吸入
側弁体45が開き、吐出側弁体46が閉じることとなる。つ
まりこの場合には、吸入ポート23内の冷媒がクランク室
8内に連通路P及び吸入側流路40を介して流入し、クラ
ンク室8内は最も低い圧力状態となる。そして、ソレノ
イド47への通電時間と通電停止時間との比つまりデュー
ティ比を設定することによって、クランク室8内の圧力
を、吸入ポート23内の圧力と吐出ポート25内の圧力の中
間の任意の圧力に設定することができる。
このクランク室8内の冷媒の圧力は、乗員が設定した車
室内の設定温度と、外気センサで検知した外気温度との
比較から、マイクロコンピュータを用いて自動的に設定
される。この制御回路を示すと第1図の通りである。
第1図に示す設定温度検出手段50は、乗員が設定した車
室の温度を検出するための手段であって、通常はインス
トルメントパネルに設けられたテンプレバー(温度調整
用のレバー)によって作動する可変抵抗器から構成され
る。この可変抵抗器はPTC(ポテンショ テンプ コン
トローラ)とも言われる。また、車外の温度を検出する
ために外気温度検出手段51が自動車バンパー等車室外の
所定の位置に取付けられており、この外気温度検出手段
51は外気センサーとも言われ、温度によって抵抗値が変
化するサーミスタが用いられている。これらの設定温度
検出手段50と外気温度検出手段51からの信号は目標圧力
算出手段52に送られる。この目標圧力算出手段52は、エ
バポレータの目標圧力を演算するためのものであり、内
蔵する固定記憶装置(ROM)に基づいて外気温度検出手
段51による外気の温度からエバポレータ内の冷媒の温度
を演算すると共に、設定温度検出手段50からの信号に基
づいて補正値を算出する。
第3図は外気温度検出手段51により検出された外気の状
態と、エバポレータ内の冷媒の蒸発圧力との関係を示す
図であり、外気が20℃程度であれば、エバポレータ内の
冷媒の蒸発圧力が2.1Kg/cm2程度に制御され、外気が30
℃よりも高ければ、蒸発圧力が1.7Kg/cm2となるように
設定される。また、外気が0℃よりもやや低い温度であ
れば、冷媒の圧力が3.0Kg/cm2程度となるように設定さ
れる。つまり外気が30℃よりも低ければ、外気の温度に
応じて冷媒の圧力が変化し、エバポレータの温度が変化
する。この変化を示す式が前記目標圧力算出手段52を構
成するROM内に書き込まれている。
この外気温度検出手段51から求められるエバポレータ内
の冷媒の圧力は、設定温度検出手段50からの信号によっ
て補正される。この補正量を示すと第4図の通りであ
る。第4図は設定温度検出手段50つまりテンプレバーに
より、乗員が設定した車室内の温度と、エバポレータ内
の冷媒の蒸発圧力との関係を示す図であり、テンプレバ
ーを25℃に設定した時の補正量を0とし、テンプレバー
を最大暖房状態の32℃に設定した場合には、蒸発圧力を
+0.5Kg/cm2程度高目に補正し、テンプレバーを最大冷
房状態の18℃程度に設定した場合には、蒸発圧力を−0.
5Kg/cm2程度低目に補正する。そして、テンプレバーが
これらの中の位置の場合には、第4図のグラフから示さ
れる中間の所定の値に補正される。目標圧力算出手段52
には、第4図に示される関係をに相当する式を構成する
ROMが書き込まれている。
コンプレッサ1には、ヘッド4の部分に吸入ポート23内
の圧力を検出する低圧検出手段53が取付けられており、
この低圧検出手段53からの信号と、前記目標圧力算出手
段52からの信号とが比較手段54により比較される。尚、
この低圧検出手段53としては、冷房サイクル内の低圧ガ
ス状態の冷媒の圧力を検知するものであれば良く、吸入
ポート23の場所以外に、エバポレータの出口部、或いは
エバポレータとコンプレッサ1の吸入ポート23とを連結
する配管に取付けるようにしても良い。
低圧検出手段53からフィードバックされた信号と前記目
標圧力算出手段52からの信号とが比較された後に、この
信号が要求圧力演算手段55に送られる。この要求圧力演
算手段55は、必要とするエバポレータ内の圧力に応じて
クランク室8内の冷媒の圧力を演算するための手段であ
って、ここからの信号はデューティ比演算手段56に送ら
れる。
このデューティ比演算手段56は、電磁弁42に通電される
オンの時間と通電が停止されるオフの時間との合計に対
する通電時間の割り合い、つまりデューティ比を演算す
るための手段であって、電磁弁42のオンオフ時間を所定
の値に設定することによって、コンプレッサ1の吸入ポ
ート23の圧力つまりエバポレータ内の冷媒の圧力を所望
の圧力に設定することができる。
次に、本発明の容量可変斜板式コンプレッサの作動状態
について説明する。
コンプレッサ1は図示しないエンジによって駆動軸9が
回転することによって作動し、冷房サイクル内を循環す
る冷媒の量は、非回転ウォブル板13の傾斜角度によって
ピストン7のストロークが定まることにより設定され
る。第2図は非回転ウォブル板13の最大傾斜状態を示し
ており、この場合に最も多くの冷媒が冷房サイクル内を
循環する。このような傾斜状態は、吸入工程にあるピス
トン7の前後の圧力差を小さくすることにより得られ、
弁体45を開いて吸入側連通路40を開き、吸入ポート23内
の冷媒をクランク室8内に案内することによって達成さ
れる。このような場合は、通常真夏の炎天下のように冷
房能力を最大とする必要がある場合であり、外気が20℃
以上であれば、エバポレータ内の冷媒の圧力は、例えば
1.7Kg/m2程度を下限として2.1Kg/m2よりも低い圧力とな
る。したがって、第3図において破線Bで示すように、
エバポレータ内の冷媒の圧力を2.1Kg/m2程度の圧力に設
定した従来のコンプレッサの場合と比較して、第3図に
おいて実線Aで示すように、エバポレータの圧力が、ひ
いては、その温度が低くなるので、エバポレータにより
冷房能力を高めることができ、更に従来のエバポレータ
よりも小型のものを用いても同様な冷房能力を維持する
ことができる。
春、秋、及び冬に除湿したり、フロントガラスの曇りを
止めるために、冷房サイクルを作動する場合には、車外
の温度は比較的低く、冷房サイクル内にあまり多量の冷
媒を循環させる必要がない。このような場合には、吐出
ポート25からの比較的高い圧力の冷媒を導入する。する
と、吸入工程にあるピストン7の前後の圧力差が大きく
なり、非回転ウォブル板13の傾斜角度が小さくなり、ピ
ストン7のストロークが小さくなる。そして、外気の温
度に応じて、クランク室8内の圧力を調整することによ
って、エバポレータ内の圧力を第3図に示すように変化
させることができる。
第5図のフローチャートを参照しつつ説明すると、第3
図に示すように外気の温度状態に応じてエバポレータ内
の冷媒の圧力を変化させることは、設定温度検出手段50
と外気温度検出手段51からの信号に基いて目標圧力算出
手段52によって演算する。
この目標圧力の演算に際しては、まず、外気の温度に応
じてエバポレータの冷媒の圧力を算出すると共に、この
算出値に対して乗員が設定した温度に応じて前記冷媒の
圧力値に補正値を加えて修正する。このようにして求め
られた目標圧力と低圧検知手段53からの実際の吸入ポー
ト23内の冷媒の圧力値とを比較して、クランク室8内の
要求圧力を演算する。
この要求圧力値に基いて、電磁弁42が作動するデューテ
ィ比が求められ、そのデューティ比に応じて電磁弁42が
オンオフする。これにより、第3図に示すように外気温
度に応じてエバポレータ内の冷媒の圧力が設定され、第
4図に示すようにテンプレバーつまり設定温度検出手段
50に応じた補正がなされ、その補正値が加わった冷媒の
圧力が得られることとなる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、テンプレバー等の設定
温度検出手段と、外気センサ等の外気温度検出手段とか
らの信号により、エバポレータ内の冷媒の圧力が求めら
れ、その圧力に応じてエバポレータ内の冷媒の圧力が設
定されることとなり、外気温度が高い場合には、エバポ
レータは0℃以下に冷却されることから、従来より冷房
能力を高めることが可能となる。したがって、外気導入
時における冷媒能力を最大限に向上することができる。
また、外気温度があまり高くない場合には、エバポレー
タ自体の外気圧力ひいては、その温度を調整することが
でき、頻繁にコンプレッサがオンオフを繰返すことな
く、外気条件や走行条件に適合させた最適な空気調和を
低い燃費で行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の容量可変斜板式コンプレッサの制御装
置を示す概略制御図、第2図は第1図に示す容量可変斜
板式コンプレッサの拡大断面図、第3図は本発明におけ
る外気温度とエバポレータの冷媒の圧力との関係を示す
グラフ、第4図は設定温度検出手段からの信号による冷
媒の圧力の補正値を示すグラフ、第5図は本発明の制御
工程を示すフローチャートである。 1……コンプレッサ、2……シリンダブロック、3……
クランクケース、5……コンプレッサ本体、7……ピス
トン、8……クランク室、9……駆動軸、12……駆動斜
板、13……非回転ウォブル板、23……吸入ポート、25…
…吐出ポート、40……吸入側連通路、41……吐出側連通
路、42……電磁弁、47……ソレノイド、50……設定温度
検出手段、51……外気温度検出手段、52……目標圧力算
出手段、53……低圧検知手段、54……比較手段、55……
要求圧力演算手段、56……デューティ比演算手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダブロック(2)内に軸方向に往復
    動自在に装着された複数のピストン(7)を、駆動軸
    (9)と一体に回転すると共に傾斜角度が可変自在に取
    付けられた駆動斜板(12)により往復動するようにし、
    前記ピストン(7)の全面に形成された吸入ポート(2
    3)内の冷媒の圧力と、前記ピストン(7)の後面に形
    成されたクランク室(8)内の冷媒の圧力との差圧の変
    化により前記駆動斜板(12)の傾斜角度を変化させて前
    記ピストンのストロークを変化させるようにした容量可
    変斜板式コンプレッサにおいて、前記吸入ポート(23)
    と前記クランク室(8)とを連通させる吸入側連通路
    (40)を開閉すると共に吐出ポート(25)と前記クラン
    ク室(8)とを連通させる吐出側連通路(41)を開閉す
    る電磁弁(42)と、乗員が設定する設定温度を検出する
    設定温度検出手段(50)と、車外から導入された空気の
    温度を検出する外気温度検出手段(51)と、検出された
    設定温度と外気温度とを基にエバポレータ内の冷媒の目
    標圧力を演算する目標圧力算出手段(52)と、この目標
    圧力演算手段(52)からの圧力信号と前記吸入ポート
    (23)内の冷媒の圧力を検知する低圧検知手段(53)か
    らの圧力信号を比較する比較手段(54)と、この比較手
    段(54)からの信号によって前記クランク室内の圧力を
    演算する要求圧力演算手段(55)とを有し、前記吸入ポ
    ート内の圧力を任意の圧力に設定し得るようにしたこと
    を特徴とする容量可変斜板式コンプレッサの制御装置。
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