JPH0785453A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH0785453A
JPH0785453A JP5232031A JP23203193A JPH0785453A JP H0785453 A JPH0785453 A JP H0785453A JP 5232031 A JP5232031 A JP 5232031A JP 23203193 A JP23203193 A JP 23203193A JP H0785453 A JPH0785453 A JP H0785453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
urea
magnetic powder
binder
resin
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5232031A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Ota
栄治 太田
Haruo Watanabe
春夫 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP5232031A priority Critical patent/JPH0785453A/ja
Publication of JPH0785453A publication Critical patent/JPH0785453A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散性の向上を図り、良好な耐久性を確保す
ることができる磁気記録媒体を提供する。 【構成】 非磁性基体上に磁性粉末と結合剤とを主体と
する磁性層が形成されてなる磁気記録媒体において、上
記磁性粉末として尿素により修飾されてなるものを用い
る。この時、尿素の使用量は、10-5〜10-9(モル/
2 )の範囲であることが好ましい。また、上記結合剤
としては、スルホン酸、リン酸、カルボン酸或いはこれ
らの金属塩のうちの少なくとも1種を含む樹脂が使用さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所謂塗布型の磁気記録
媒体に関するものであり、特に分散性、静磁気特性の向
上に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の分野、特にVTR(ビデオレ
コーダ)等においては、高画質化を図るために、より一
層の高密度記録化が要求されている。この高密度記録化
に伴い、従来より磁気記録媒体等の磁性粉末として使用
された酸化鉄系材料に代わり、鉄または、鉄を主体とす
る金属材料が用いられるようになってきている。
【0003】これら鉄または鉄から構成される強磁性金
属微粒子は、酸化鉄やオキシ水酸化鉄、あるいはCo,
Ni,Cr,Mn,Cu,Zn,Ti等の鉄以外の金属
を含む水酸化鉄やオキシ水酸化鉄などを水素ガスで還元
することによって製造され、従来の酸化鉄系強磁性粉末
よりも優れた磁気特性を有する。
【0004】ところが、上記磁性金属微粒子は表面活性
が高く、また鉄以外の上記金属により修飾されているた
めに表面の酸、あるいは塩基点性度が強くなることがあ
る。このため、この磁性金属粒子を磁気記録媒体の磁性
粉末として用い、結合剤等と共に塗料化する際に有機溶
媒としてシクロヘキサノン等を使用した場合に、ボール
ミルによる混合分散中、あるいはその前処理としての上
記磁性粉末と結合剤との混練中でシクロヘキサノン等の
変成物を生成し、結合剤の磁性粉末への吸着を阻害する
という問題が生じる。この結果、分散性、静磁気特性及
び耐久性が低下してしまう。このような性質は、磁気記
録媒体の低ノイズ化に伴って磁性粉末の細分化が進めら
れるに従い、ますます強くなる傾向にある。
【0005】この問題に対して、例えば(1)上記強磁
性金属粒子の表面での有機溶媒等の変成物の生成の抑制
化を図るために、該強磁性金属粒子の表面に水分を付着
させ、これにより表面活性能を抑制する方法、或いは
(2)強磁性金属粒子の表面に吸着するような低分子有
機化合物によって変成物を生成するような有機溶媒の接
触を抑制する方法等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
(1)や(2)の方法では結合剤の吸着量を減少させて
しまうことがあり、その結果本来樹脂の持っている分散
能の悪化、及び分散安定性の悪化を招く虞れがあること
から、必ずしも満足できる結果は得られない。
【0007】この他、一酸化炭素、あるいは二酸化炭素
及びその両者による修飾のなされた磁性粉末を用いるこ
とによって有機溶媒の接触を抑制させる方法も知られて
はいるが、上述の(1)、(2)の方法と同様に樹脂の
吸着量を減少させ、高分散性、静磁気特性の向上を妨げ
る虞がある。
【0008】そこで、本発明はこのような実情に鑑みて
提案されたものであって、分散性の向上を図り、良好な
耐久性を確保することができる磁気記録媒体を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと鋭意研究の結果、磁性粉末を尿素で
修飾し、且つ結合剤としてスルホン酸、リン酸、カルボ
ン酸或いはこれらの金属塩を含む樹脂を用いることによ
り、分散性、静磁気特性が改善され、良好な結果が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、非磁性支持体上に磁性粉
末と結合剤とを主体とする磁性層が形成されてなる磁気
記録媒体において、上記磁性粉末が尿素により修飾され
てなり、且つ上記結合剤がスルホン酸、リン酸、カルボ
ン酸或いはこれらの金属塩のうちの少なくとも1種を含
む樹脂であることを特徴とするものである。
【0011】磁性粉末の表面を尿素樹脂によって被覆す
るという提案は、例えば特開昭60ー63718に開示されてお
り、ここではメチロール型水酸基を含む尿素樹脂にて分
散性に有効であることが記載されている。
【0012】また、ポリアクリル系界面活性剤で表面処
理した磁性粉に尿素樹脂を用いる方法が特開平04-30319
に開示されており、ここでは尿素樹脂−グラフト−ポリ
アクリル樹脂として用いることにより分散性に有効であ
ることが記載されている。
【0013】しかしながら、本発明は、前記の各公知例
が開示するところとは全く異なり、尿素により修飾され
た磁性粉末材料または磁性粉末材料よりなる磁気記録媒
体用磁性粒子とスルホン酸,リン酸,カルボン酸或いは
これらの酸の金属塩もうちの少なくとも1種を含む樹脂
からなる結合剤を用いて磁性層を形成するものである。
【0014】本発明において使用される尿素〔H2 NC
(=O)NH2 〕は、水、メチルアルコール、エチルア
ルコール等の水素結合性の極性溶媒に可溶性である。従
って、これらの溶液として磁性粉に吸着あるいは被着さ
せることができる。また、尿素は昇華性があることか
ら、気相より吸着あるいは被着させることができる。
【0015】尿素は、本来的に塩基であり、磁性粉表面
の酸性サイトに吸着すると考えらる。従って、磁性粉末
を尿素により修飾することにより、磁性粉表面の塩基性
が向上し、更に磁性粉表面の極性が高まる。この結果、
結合剤の極性基との相互作用が強化され、磁性粉の分散
性が向上する。
【0016】本発明において、尿素により磁性粉末を修
飾する方法としては、処理する磁性粉の種類により適宜
選択できるが、適当な溶媒に尿素を溶解させ溶液として
吸着あるいは被着する方法、気相吸着あるいは被着する
方法、融点以上に加熱して含浸させ吸着あるいは被着さ
せる方法、あるいは、塗料作製プロセス中で塗料系に添
加させる方法などが挙げられる。又、尿素以外の該処理
剤と併用することも可能である。
【0017】上記尿素処理の処理量は、磁性粉の表面の
表面密度に換算して、10ー5〜10 ー9(モル/m2 )、
好ましくは10ー6〜10ー8(モル/m2 )である。前記
上限より多いと、磁性粉表面の場を感じない尿素分子が
生じ、塗料あるいは塗膜特性を劣化させるおそれがあ
り、前記下限より少ないと、尿素の添加効果を明確に見
いだすことが困難となる。
【0018】本発明が適用される磁気記録媒体として
は、磁性塗料を非磁性支持体表面に塗布することにより
磁性塗膜が磁性層として形成される、いわゆる塗布型の
磁気記録媒体が挙げられる。
【0019】塗布型の磁気記録媒体において、非磁性支
持体や磁性塗膜を構成する磁性粉末や結合剤等は従来公
知のものがいずれも使用可能で、何等限定されるもので
はない。
【0020】例示するとすれば、磁性粉末としては、γ
−Fe2 3 ,Fe3 4 ,γ−Fe2 3 とFe3
4 とのベルトライド化合物、Co含有γ−Fe2 3
Co含有Fe3 4 、Coを含有するγ−Fe2 3
Fe3 4 とのベルトライド化合物、CrO2 に1種ま
たはそれ以上の金属元素(たとえばTe,Sb,Fe,
Bi等)を含有させた酸化物、Fe,Co,Niなどの
金属、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Al、Fe−N
i−Al、Fe−Al−P、Fe−Ni−Si−Al、
Fe−Ni−Si−Al−Mn、Fe−Mn−Zn、F
e−Ni−Zn、Co−Ni、Co−P、Fe−Co−
Ni、Fe−Co−Ni−Cr、Fe−Co−Ni−
P、Fe−CoーB、FeーCo−Cr−B、Mn−B
i、Mn−Al,Fe−Co−V、などの合金、窒化
鉄、炭化鉄などが挙げられる。
【0021】もちろん、還元時の焼結防止または形状維
持等の目的で添加されるAl,Si、P,Bなどの軽金
属元素が適当量含有したとしても、本発明の効果を妨げ
るものではない。
【0022】結合剤としては、本発明にて必須であるス
ルホン酸:−SO3 H(又は−OSO3 H),リン酸:
−PO3 H(又は−OPO3 H),カルボン酸:−CO
OH或いはこれらの金属塩としてスルホン酸金属塩:−
SO3 M(又は−OSO3 M),リン酸金属塩:−PO
3 M(又は−OPO3 M),カルボン酸金属塩:−CO
OMを含んだ樹脂はもちろんのこと、これらの樹脂とそ
の他の樹脂との複合系であっても良い。なお、上式中M
は、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属
である。
【0023】スルホン酸,リン酸,カルボン酸或いはこ
れらの金属塩を含んだ樹脂の他の樹脂としては、従来公
知の材料がいずれも使用可能であり、具体的に例示する
ならば、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
ー塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルーアクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステルーアクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステルー塩化ビニリデン共重合
体、メタクリル酸エステルー塩化ビニリデン共重合体、
メタクリル酸エステルー塩化ビニル共重合体、メタクリ
ル酸エステルーエチレン共重合体、ポリ弗化ビニル、塩
化ビニリデンーアルリロニトリル共重合体、アクリロニ
トリルーブタジエン共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビ
ニルブチラール、セルロース誘導体(セルロースアセテ
ートブチレート、セルロースダイアセテート、セルロー
ストリアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロ
セルロース)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエス
テル樹脂、アミノ樹脂、合成ゴム等の熱可塑性樹脂など
が挙げられる。
【0024】また、この従来公知の結合剤として、例え
ばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、
尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン
樹脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等の
熱硬化性樹脂も挙げられる。
【0025】磁性層におけるこれら結合剤は、上記磁性
粉100重量部に対して、1から200重量部、好まし
くは、1から50重量部である。結合剤の使用量が、多
すぎると相対的に磁性粉の磁性層に占める割合が低下
し、出力の低下となり、少なすぎると、磁性層の力学的
強度が低下し、磁気媒体の走行耐久性が低下する。
【0026】本発明では、上記結合剤を架橋硬化させる
ポリイソシアネートを併用することができる。このポリ
イソシアネートとしては、トルエンジイソシアネートな
らびに、これの付加体、アルキレンジイソシアネートな
らびに、これの付加体などがある。
【0027】これらポリイソシアネートの上記結合剤へ
の配合量は、上記結合剤100重量部に対して、5から
80重量部、好ましくは、10から50重量部である。
【0028】本発明においては、必要に応じて潤滑剤、
非磁性補強粒子、導電性粒子、界面活性剤などを上記磁
性層に含有させることができ、配合比等も通常の磁気記
録媒体の場合に準じて設定される。
【0029】上記潤滑剤としては、黒鉛、二硫化モリブ
デン、シリコーンオイル、炭素数10から22までの脂
肪酸、ならびに、これと炭素数2から26までのアルコ
ールからなる脂肪酸エステル、テルペン系化合物、なら
びにこれらのオリゴマーなどある。
【0030】上記非磁性補強粒子としては、酸化アルミ
ニウム、酸化クロム、炭化珪素、ダイヤモンド、ガーネ
ット、エメリー、窒化ホウ素などがある。この粒子は、
磁性粉100重量部に対して、20重量部、好ましく
は、10重量部以下がよい、又、平均粒径は、1.0 μm
以下、好ましくは、0.5 μm 以下がよい。
【0031】上記導電性粒子としては、カーボンブラッ
ク、黒鉛、その他金属粒子などがある。上記界面活性剤
としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、両性
の界面活性剤がある。
【0032】また、上記非磁性支持体としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6- ナフタレー
トなどのポリエステル類、ポリプロピレンなどのポリオ
レフィン類、セルローストリアセテート、セルロースジ
アセテートなどのセルロース類、ビニル系樹脂、ポリイ
ミド類、ポリカーボネート類に代表されるような高分子
材料あるいは、金属、ガラス、セラミクスなどにより形
成される支持体等である。
【0033】上記非磁性支持体上に磁性層を形成するに
は、前記磁性層形成材料を塗料として塗布乾燥して形成
されるが、この塗料化に用いられる溶剤は、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、
エチレングリコールアセテート等のエステル系溶媒、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、2ーエトキシエ
タノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素系溶媒、メチレンクロライド、エチレンクロライ
ド、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素系溶媒などが用いられる。
【0034】上記塗料作製のための分散・混練には、ロ
ールミル、ボールミル、サンドミル、アジター、ニーダ
ー、エクストルーダー、ホモジナイザー、超音波分散機
などが用いられる。さらに、このように形成された塗料
を非磁性支持体上に塗布するには、グラビアコーター、
ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、ドクターブレ
ードコーター、リバースロールコーター、ディッピング
コーター、エアナイフコーター、ダイコーターなどが用
いられる。
【0035】
【作用】磁性粉末にあっては、表面の活性の高い塩基点
が触媒的にケトン系溶剤とアルドール縮合を起こし、架
橋剤のポリイソシアネートを失活させるアルコールを生
成させると共に、高分子量高沸点の縮合物を生成し塗料
特性を劣化させ、塗膜乾燥後も残留物として残り磁性層
の力学物性を低下させる。
【0036】一方、表面の活性の高い酸点は、触媒的に
前記アルコールの脱水反応を促進し、水を生成し、これ
も塗料特性を劣化させると共に、上記のようにポリイソ
シアネートを失活させ、塗膜物性を低下させる。
【0037】これに対して、磁性粉末を尿素により修飾
すると、尿素が活性酸性サイトに吸着して前述の酸性触
媒活性を抑え込むとともに、分解反応により炭酸ガスを
生成し、これが前述の塩基性触媒活性点に吸着して該塩
基性触媒活性を抑え込む。
【0038】また、この時生成されるアンモニア、なら
びにビウレットが酸性活性点を被毒させ該活性を抑制す
る。このような尿素やその分解物による触媒活性の抑制
効果により、良好な結果が得られる。
【0039】磁性粉表面には、通常吸着水が存在する
が、この吸着水は、更に化学吸着水と物理吸着水に分け
られる。磁性粉表面は金属酸化物であり、この磁性粉表
面の化学吸着水は表面金属イオンに結合した表面水酸基
である。
【0040】この表面水酸基は、水素イオンを吸脱着す
るブレンステッド酸・塩基として振る舞い、その結合し
ている金属イオンの電気陰性度やその結晶場、前記結合
の歪み、配位数などの因子により、強い酸性から強い塩
基性まで様々な酸・塩基性を発現する。
【0041】磁性粉表面に吸着あるいは被着した尿素
は、前記表面水酸基の酸・塩基性により、更に通常共存
する物理吸着水の溶媒的な極性場の影響も受けながら、
融点(132℃)以上の加熱でシアヌル酸(2,4,6
−トリオキシー1,3,5ートリアジン)になり、15
0〜170℃でビウレット〔ウレイドホルムアミド:N
2 C(=O)NHC(=O)NH2 〕となり、200
℃では、シアヌル酸トリウレイド等になり、生成すべき
生成物を場合によって生成する。
【0042】また、尿素の分解反応に伴うアンモニアの
生成、ならびに、炭酸ガスの生成の反応も進行する。更
に、前述の分解生成物は、磁性粉表面の極性を高め、バ
インダー樹脂の極性基との相互作用を強めるとともに、
バインダー樹脂のセグメントとの相互作用が高まるよう
な、分散力、双極子−双極子相互作用、水素結合性、酸
・塩基相互作用の場を形成する。
【0043】従って、磁性粉末を尿素処理することによ
り、良好な塗料特性と、それに伴う良好な磁性層の塗膜
特性を達成することができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない
ことはいうまでもない。
【0045】<実験1>スルホン酸或いはスルホン酸金
属塩を含む樹脂を用いてシート作成の実験を行った。
【0046】実施例1−1 先ず、市販の磁気記録媒体用磁性粉末を準備した。な
お、この磁気記録媒体用磁性粉末の磁気特性及び分体特
性は以下に示す通りである。 飽和磁化 = 125 Am2 /kg 角型比 = 0.49 保磁力 = 119 kA/m 比表面積 = 53 m2/g 針状比 = 12 炭素含有量 = 0.01 重量% 窒素含有量 = 0.00 重量%
【0047】なお、これら磁気特性は試料振動型磁力計
(東英工業製)で、比表面積はBET一点法(島津製作
所製)でそれぞれ測定した。また、針状比は、透過型電
子顕微鏡観察で無作為に選んだ100点の平均値を採用
した。炭素、及び窒素含有量の測定には、CHN分析計
(パーキンエルマー製)を用いた。
【0048】炭素がほとんど検出されていないことか
ら、事前の尿素の修飾は行われていないと判断できる。
【0049】次に、この磁気記録媒体用磁性粉末を用
い、該磁気記録媒体用磁性粉末の尿素による修飾処理を
行った。即ち、先ずエチルアルコール1kgに尿素10
gを加えて溶液とした後、この溶液にトルエン4kgを
加えて希釈し、得られた希釈溶液に上記磁気記録媒体用
磁性粉末1kgを加え、気密混合機内で24時間撹はん
した。
【0050】続いて、このスラリーを遠心脱水機によっ
て溶剤を除去した後、得られたケークを粗粉砕し、乾燥
した。この時、少量採取した磁性粉末の磁気特性及び粉
体特性は、以下に示す通りであった。
【0051】 飽和磁化 = 121.3 Am2 /kg 角型比 = 0.49 保磁力 = 118 kA/m 比表面積 = 52 m2/g 針状比 = 12 炭素含有量 = 0.60 重量% 窒素含有量 = 1.38 重量%
【0052】炭素、及び窒素含有量の変化から、磁気記
録媒体用磁性粉末の尿素による吸着が行われたことが確
認できた。ここで、飽和磁化、保磁力、比表面積の減少
は、非磁性体である尿素の吸着処理による減少分であ
り、実用上支障になるものではない。
【0053】そして、このようにして尿素による修飾処
理がなされた試料粉末を用い、下記の組成にて磁性塗料
を調製した。なお、結合剤としては、下記の表1に示す
ようにスルホン酸金属塩を樹脂10ー6(g)当たり50
(当量)含んだポリウレタン樹脂Aを用いた。
【0054】
【表1】
【0055】 塗料組成 磁性粉 100重量部 ポリウレタン樹脂A 20重量部 添加剤(カーボン) 3重量部 添加剤(Al2 3 ) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
【0056】即ち、上記塗料組成にて磁性材料を混練、
分散して塗料化し、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)フィルム上に塗布した。なお、塗料中の尿素の処理
量は磁性粉1m2 当たり3.21(μモル)とし、スル
ホン酸金属塩の量は磁性粉1m2 当たり0.192(μ
モル)とした。また、結合剤の配合比は表2に示す通り
である。
【0057】
【表2】
【0058】そして、得られた塗布シートの磁性層の分
散性をグロスメーター(日本電色工業製)で光沢度とし
て評価した。この時、光線の入射角度は45度とした。光
沢度は、標準表面を持つ基準板の光沢を100%として相対
値で表示した(JISー8741に準ずる)。また、上
記塗布シートの磁気特性を試料振動型磁力計で測定し
た。この結果を以下に示す。
【0059】 飽和磁束密度 = 377 mT 残留磁束密度 = 343 mT 保磁力 = 114.2 kA/m 角型比 = 91.0 % グロス = 232 %
【0060】この結果から明らかなように、上記塗布シ
ートにおいては、高い角型比と光沢が実現しており、尿
素で修飾せしめた磁性粉末にスルホン酸金属塩を含む樹
脂を用いることにより、優れた分散性の得られることが
判った。
【0061】実施例1−2 実施例1−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤としてスルホン酸金属塩を含むポリウレタン
樹脂Aの代わりに、スルホン酸を含むポリウレタン樹脂
Bを使用した以外に、その他は実施例1−1と同組成、
同工程で塗料化し、得られた塗布シートの特性を表3に
示した。又、塗料中の尿素の処理量、スルホン酸金属塩
の量、結合剤の配合比は上記表2に併せて記した。
【0062】
【表3】
【0063】実施例1−3,1−4 実施例1−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤として尿素との相互作用の強い両性極性基と
して働くスルホン酸金属塩を含むポリウレタン樹脂Aを
10重量部とし、極性基量を一定とする為に表1に記載
した尿素との相互作用の弱い第三級アミンの極性基を含
むポリウレタン樹脂G、或いは第四級アミン塩Hを10
重量部用いた以外にその他の組成は実施例1−1と同組
成、同工程で塗料化し、得られた塗布シートの特性を表
3に併せて記した。また、塗料中の尿素の処理量、スル
ホン酸金属塩の量、結合剤の配合比を表2に示した。
【0064】実施例1−5,1−6 実施例1−3,1−4と同様に、結合剤としてスルホン
酸金属塩を含むポリウレタン樹脂Aの代わりにスルホン
酸を含むポリウレタン樹脂Bを10重量部とした以外に
その他は実施例1−3,1−4と同組成、同工程で塗料
化し、得られた塗布シートの特性を表3に示した。又、
塗料中の尿素の処理量、スルホン酸、結合剤の配合比を
表2に示した。
【0065】実施例1−7,1−8 実施例1−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、それぞれ結合剤としてスルホン酸金属塩,或いはス
ルホン酸を含むポリウレタン樹脂A,Bを4重量部と
し、極性基量を一定とする為に表1に記載したアミンを
極性基として含むポリウレタン樹脂Gを16重量部用い
た以外にその他の組成は実施例1−1と同組成、同工程
で塗料化し、得られた塗布シートの特性を表3に示し
た。又、塗料中の尿素の処理量、スルホン酸金属塩の
量、スルホン酸、結合剤の配合比を表2に示した。
【0066】実施例1−9,1−10,1−11 実施例1−1と同様に添加する尿素の処理量をそれぞれ
1(g),0.1(g)、20(g)とした以外に、そ
の他の組成は実施例1−1と同組成、同工程で塗料化
し、得られた塗布シートの特性を表3に示した。又、塗
料中の尿素の処理量、スルホン酸金属塩の量、結合剤の
配合比を表2に示した。
【0067】比較例1−1,1−2,1−3,1−4 実施例1−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、それぞれ表1に記載の樹脂A,B,G,Hを使用し
た以外に、その他の組成は実施例1−1と同組成、同工
程で塗料化し、得られた塗布シートの特性を表3に示し
た。又、塗料中の尿素の処理量、スルホン酸金属塩の
量、スルホン酸、結合剤の配合比を表2に示した。
【0068】比較例1−5,1−6 実施例1−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、結合剤としてスルホン酸金属塩を含むポリウレタン
樹脂Aを4重量部とし、表1に記載した極性基を含むポ
リウレタン樹脂G,Hを16重量部用いた以外にその他
の組成は実施例1−1と同組成、同工程で塗料化し、得
られた塗布シートの特性を表3に示した。又、塗料中の
尿素の処理量、スルホン酸金属塩の量、結合剤の配合比
を表2に示した。
【0069】比較例1−7,1−8 実施例1−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、結合剤としてカルボン酸を含むポリウレタン樹脂B
を4重量部とし、表1に記載した極性基を含むポリウレ
タン樹脂G,Hを16重量部用いた以外にその他の組成
は実施例1−1と同組成、同工程で塗料化し、得られた
塗布シートの特性を表3に示した。又、塗料中の尿素の
処理量、スルホン酸、結合剤の配合比を表2に示した。
【0070】比較例1−9,1−10 実施例1−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤としてスルホン酸金属塩を含むポリウレタン
樹脂Aの代わりにそれぞれ表1に記載した極性基を含む
ポリウレタン樹脂G,Hを用いた以外にその他の組成は
実施例1−1と同組成、同工程で塗料化し、得られた塗
布シートの特性を表3に示した。又、塗料中の尿素の処
理量、スルホン酸金属塩の量、結合剤の配合比を表2に
示した。
【0071】比較例1−11 実施例1−1と同様に添加する尿素の処理量を100
(g)とした以外に、その他の組成は実施例1−1と同
組成、同工程で塗料化し、得られた塗布シートの特性を
表3に示した。又、塗料中の尿素の処理量、スルホン酸
金属塩の量、結合剤の配合比を表2に示した。
【0072】図1に、尿素にて処理を施した磁性粉末と
無処理粉をそれぞれ用いた場合において、結合剤として
スルホン酸金属塩を含む樹脂A、スルホン酸を含む樹脂
B、第三級アミンを含む樹脂G、及び第四級アミン塩を
含む樹脂Hをそれぞれ用いた塗布シートのグロスの値を
示した。
【0073】図1から明らかなように、尿素にて修飾し
た磁性粉末と、スルホン酸金属塩、或いはスルホン酸を
それぞれ含んだ樹脂A,Bを用いて得られた塗布シート
では分散性の向上が確認できる。
【0074】また、塩基性として作用する第三級アミ
ン、或いは第四級アミン塩を含む樹脂G,Hを用いた場
合では、グロスの向上が無かった。これは、これら結合
剤と尿素により処理を行うことによって塩基性となった
磁性粉との相互作用が弱い為と考えられる。これに対し
て、両性極性基として作用するスルホン酸金属塩及び酸
性極性基として作用するスルホン酸を含む樹脂A,Bは
尿素により塩基性となった磁性粉表面との相互作用が強
く、これによってグロスが向上したものと推察された。
【0075】また、スルホン酸金属塩を含む樹脂Aを5
0%と第三級アミンを含む樹脂Gを50%用いた塗布シ
ート、スルホン酸を含む樹脂Bを50%と第三級アミン
を含む樹脂Gを50%用いた塗布シート、スルホン酸金
属塩を含む樹脂Aを50%と第四級アミン塩を含む樹脂
Hを50%用いた塗布シート、及びスルホン酸を含む樹
脂Bを50%と第四級アミン塩を含む樹脂Hを50%用
いた塗布シートについても同様に調べ、図1に併せて示
した。
【0076】この結果、極性基の総数は第三級アミン、
或いは第四級アミン塩を含む樹脂G,Hを用いた塗布シ
ートと同数であるが、スルホン酸金属塩及びスルホン酸
を含む樹脂A,Bを用いた塗布シートではグロスの向上
が確認できた。
【0077】次に、図2に実施例1−1にて用いた何の
処理も施していない無処理磁性粉末と尿素にて処理を施
した磁性粉末にて、結合剤中のスルホン酸及びスルホン
酸金属塩を含む樹脂A,Bの量を変化させることによっ
てスルホン酸及びスルホン酸金属塩の濃度を変えた塗布
シートのグロスの値を示した。
【0078】図2に示すように、スルホン酸及びスルホ
ン酸金属塩は0.02(μモル/磁性粉1m2)以上も含
まれれば分散性の向上が確認できた。
【0079】図3に、実施例1−1にて用いた何の処理
も施していない無処理磁性粉末と尿素の吸着量を変化さ
せた磁性粉末より得た塗布シートのグロスの値を示し
た。
【0080】図3より、10ー5(μモル/磁性粉1m2
以上では結合剤との親和性が阻害されグロスの値は低下
した。又、10ー9(μモル/磁性粉1m2)以下では尿素
の量が少ない為にグロスの値の向上は起こらない。よっ
て、10ー5〜10ー9(μモル/磁性粉1m2)の範囲で尿
素が吸着していれば分散性を向上させる効果があること
が判った。
【0081】<実験2>リン酸或いはリン酸金属塩を含
む樹脂を用いてシート作成の実験を行った。
【0082】実施例2−1 実施例1−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤として、表1に記載の結合剤として、リン酸
金属塩を樹脂10ー6(g)当たり50(当量)含んだポ
リウレタン樹脂Cを用いて以下の組成にて、混練、分散
工程を経て塗料化し、PET(ポリエチレンテレフタレ
ート)フィルム上に塗布した。又、塗料中の尿素の処理
量は磁性粉1m2 当たり3.21(μモル)であり、リ
ン酸金属塩の量は磁性粉1m2 当たり0.192(μモ
ル)であり、結合剤の配合比は表4に示す通りとした。
【0083】
【表4】
【0084】 塗料組成 磁性粉 100重量部 ポリウレタン樹脂C 20重量部 添加剤(カーボン) 3重量部 添加剤(Al2 3 ) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
【0085】このようにして得られた塗布シートの特性
を表5に示した。
【0086】
【表5】
【0087】実施例2−2 実施例2−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤としてリン酸金属塩を含むポリウレタン樹脂
Cの代わりに、リン酸を含むポリウレ タン樹脂Dを使
用した以外に、その他は実施例2−1と同組成、同工程
で塗料化し、得られた塗布シートの特性を表5に示し
た。また、塗料中の尿素の処理量、リン酸の量、結合剤
の配合比を表4に示した。
【0088】実施例2−3,2−4 実施例2−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤として尿素との相互作用の強い両性極性基と
して働くリン酸金属塩を含むポリウレタン樹脂Cを10
重量部とし、極性基量を一定とする為に表1に記載した
尿素との相互作用の弱い第三級アミンの極性基を含むポ
リウレタン樹脂G、或いは第四級アミン塩の極性基を含
むポリウレタン樹脂Hを10重量部用いた以外にその他
の組成は実施例1−1と同組成、同工程で塗料化し、得
られた塗布シートの特性を表5に示した。又、塗料中の
尿素の処理量、リン酸金属塩の量、結合剤の配合比を表
4に示した。
【0089】実施例2−5,2−6 実施例2−3,2−4と同様に、結合剤としてリン酸金
属塩を含むポリウレタン樹脂Cの代わりにリン酸を含む
ポリウレタン樹脂Dを10重量部とした以外にその他は
実施例2−3,2−4と同組成、同工程で塗料化し、得
られた塗布シートの特性を表5に示した。又、塗料中の
尿素の処理量、リン酸の量、結合剤の配合比を表4に示
した。
【0090】実施例2−7,2−8 実施例1−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、それぞれ結合剤としてリン酸金属塩、或いはリン酸
を含むポリウレタン樹脂C,Dを4重量部とし、極性基
量を一定とする為に表1に記載したアミンを極性基とし
て含むポリウレタン樹脂Gを16重量部用いた以外にそ
の他の組成は実施例1−1と同組成、同工程で塗料化
し、得られた塗布シートの特性を表5に示した。また、
塗料中の尿素の処理量、リン酸金属塩の量、リン酸、結
合剤の配合比を表4に示した。
【0091】実施例2−9,2−10,2−11 実施例2−1と同様に添加する尿素の処理量をそれぞれ
1(g),0.1(g)、20(g)とした以外に、そ
の他の組成は実施例2−1と同組成、同工程で塗料化
し、得られた塗布シートの特性を表5に示した。また、
塗料中の尿素の処理量、リン酸金属塩の量、結合剤の配
合比を表4に示した。
【0092】比較例2−1,2−2,2−3,2−4 実施例2−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、それぞれ表1に記載の樹脂C,D,G,Hを使用し
た以外に、その他の組成は実施例2−1と同組成、同工
程で塗料化し、得られた塗布シートの特性を表5に示し
た。又、塗料中の尿素の処理量、リン酸金属塩の量、リ
ン酸、結合剤の配合比を表4に示した。
【0093】比較例2−5,2−6 実施例2−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、結合剤としてリン酸金属塩を含むポリウレタン樹脂
Cを4重量部とし、表1に記載した極性基を含むポリウ
レタン樹脂G,Hを16重量部用いた以外にその他の組
成は実施例2−1と同組成、同工程で塗料化し、得られ
た塗布シートの特性を表5に示した。又、塗料中の尿素
の処理量、リン酸金属塩の量、結合剤の配合比を表4に
示した。
【0094】比較例2−7,2−8 実施例2−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、結合剤としてリン酸を含むポリウレタン樹脂Dを4
重量部とし、表1に記載した極性基を含むポリウレタン
樹脂G,Hを16重量部用いた以外にその他の組成は実
施例2−1と同組成、同工程で塗料化し、得られた塗布
シートの特性を表5に示した。又、塗料中の尿素の処理
量、リン酸、結合剤の配合比を表4に示した。
【0095】比較例2−9,2−10 実施例1−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤としてリン酸金属塩を含むポリウレタン樹脂
Cの代わりにそれぞれ表1に記載した極性基を含むポリ
ウレタン樹脂G,Hを用いた以外にその他の組成は実施
例2−1と同組成、同工程で塗料化し、得られた塗布シ
ートの特性を表5に示した。又、塗料中の尿素の処理
量、リン酸金属塩の量、結合剤の配合比を表4に示し
た。
【0096】比較例2−11 実施例2−1と同様に添加する尿素の処理量を100
(g)とした以外に、その他の組成は実施例2−1と同
組成、同工程で塗料化し、得られた塗布シートの特性を
表5に示した。また、塗料中の尿素の処理量、リン酸金
属塩の量、結合剤の配合比を表4に示した。
【0097】図4に、尿素にて処理を施した磁性粉末と
無処理粉をそれぞれ用いた場合において、リン酸金属塩
を含む樹脂C、リン酸を含む樹脂D、第三級アミンを含
む樹脂G、及び第四級アミン塩を含む樹脂Hをそれぞれ
用いた塗布シートのグロスの値を示した。
【0098】図4から明らかなように、尿素にて修飾し
た磁性粉末とリン酸金属塩、あるいはリン酸を含んだ樹
脂C,Dを用いて得られた塗布シートでは、分散性の向
上が確認できた。
【0099】また、塩基性として作用する第三級アミ
ン、あるいは第四級アミン塩を含む樹脂G,Hを用いて
得られた塗布シートでは、これら樹脂G,Hと尿素によ
り処理を行うことによって塩基性となった磁性粉との相
互作用が弱い為にグロスの向上が無かった。これに対し
て、両性極性基として作用するリン酸金属塩及び酸性極
性基として作用するリン酸を含む樹脂C,Dは、尿素に
より塩基性となった磁性粉表面との相互作用が強く、こ
れによってグロスが向上した。
【0100】更に、リン酸金属塩を含む樹脂Cを50%
と第三級アミンを含む樹脂Gを50%用いた塗布シー
ト、リン酸を含む樹脂Dを50%と第三級アミンを含む
樹脂Gを50%用いた塗布シート、リン酸金属塩を含む
樹脂Cを50%と第四級アミン塩を含む樹脂Hを50%
用いた塗布シート、及びリン酸を含む樹脂Dを50%と
第四級アミン塩を含む樹脂Hを50%用いた塗布シート
のグロスの値をそれぞれ示した。
【0101】この結果、極性基の総数は第三級アミンを
含む樹脂G、或いは第四級アミン塩を含む樹脂Hを用い
た塗布シートと同数であるが、リン酸金属塩及びリン酸
を含む樹脂C,Dを用いた塗布シートではグロスの向上
が確認できる。
【0102】図5に、実施例2−1にて用いた何の処理
も施していない無処理磁性粉末と尿素にて処理を施した
磁性粉末にて、結合剤中のリン酸及びリン酸金属塩を含
む樹脂C,Dの量を変化させることによってリン酸及び
リン酸金属塩の濃度を変えた塗布シートのグロスの値を
示した。
【0103】図5に示すように、リン酸及びリン酸金属
塩は0.02(μモル/磁性粉1m2)以上も含まれれば
分散性の向上が確認できた。
【0104】図6に、実施例2−1にて用いた何の処理
も施していない無処理磁性粉末と尿素の吸着量を変化さ
せた磁性粉末より得た塗布シートのグロスの値を示した
が、10ー5(μモル/磁性粉1m2)以上では結合剤との
親和性が阻害されグロスの値は低下した。又、10
ー9(μモル/磁性粉1m2)以下では尿素の量が少ない為
にグロスの値の向上は起こらなかった。よって、10ー5
〜10ー9(μモル/磁性粉1m2)の範囲で尿素が吸着し
ていれば分散性を向上させる効果があることがわかる。
【0105】<実験3>カルボン酸或いはカルボン酸金
属塩を含む樹脂を用いてシート作成実験を行った。
【0106】実施例3−1 実施例1−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤として、表1に記載の結合剤として、カルボ
ン酸金属塩を樹脂10ー6(g)当たり50(当量)含ん
だポリウレタン樹脂Eを用いて以下の組成にて、混練、
分散工程を経て塗料化し、PET(ポリエチレンテレフ
タレート)フィルム上に塗布した。又、塗料中の尿素の
処理量は磁性粉1m2 当たり3.21(μモル)であ
り、カルボン酸金属塩の量は磁性粉1m2 当たり0.1
92(μモル)であり、結合剤の配合比を表6に示し
た。
【0107】
【表6】
【0108】 塗料組成 磁性粉 100重量部 ポリウレタン樹脂E 20重量部 添加剤(カーボン) 3重量部 添加剤(Al2 3 ) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
【0109】このようにして得られた塗布シートの特性
を表7に示した。
【0110】
【表7】
【0111】実施例3−2 実施例3−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤としてカルボン酸金属塩を含むポリウレタン
樹脂Eの代わりに、カルボン酸を含むポリウレタン樹脂
Fを使用した以外に、その他は実施例3−1と同組成、
同工程で塗料化し、得られた塗布シートの特性を表7に
示した。また、塗料中の尿素の処理量、カルボン酸の
量、結合剤の配合比を表6に示した。
【0112】実施例3−3 実施例3−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤として尿素との相互作用の強い両性極性基と
して働くカルボン酸金属塩を含むポリウレタン樹脂Eを
10重量部とし、極性基量を一定とする為に表1に記載
した尿素との相互作用の弱い第三級アミンの極性基を含
むポリウレタン樹脂Gを10重量部用いた以外にその他
の組成は実施例3−1と同組成、同工程で塗料化し、得
られた塗布シートの特性を表7に示した。また、塗料中
の尿素の処理量、カルボン酸金属塩の量、結合剤の配合
比を表6に示した。
【0113】実施例3−4 実施例3−3と同様に、結合剤としてカルボン酸金属塩
を含むポリウレタン樹脂Eの代わりにカルボン酸を含む
ポリウレタン樹脂Fを10重量部とした以外にその他は
実施例3−3と同組成、同工程で塗料化し、得られた塗
布シートの特性を表7に示した。また、塗料中の尿素の
処理量、カルボン酸の量、結合剤の配合比を表6に示し
た。
【0114】実施例3−5,3−6 実施例3−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、それぞれ結合剤としてカルボン酸金属塩、カルボン
酸を含むポリウレタン樹脂E,Fを4重量部とし、極性
基量を一定とする為に表1に記載したアミンを極性基と
して含むポリウレタン樹脂Gを16重量部用いた以外に
その他の組成は実施例3−1と同組成、同工程で塗料化
し、得られた塗布シートの特性を表7に示した。又、塗
料中の尿素の処理量、カルボン酸金属塩の量、カルボン
酸、結合剤の配合比を表6に示した。
【0115】実施例3−7,3−8,3−9 実施例3−1と同様に添加する尿素の処理量をそれぞれ
1(g),0.1(g)、20(g)とした以外に、そ
の他の組成は実施例3−1と同組成、同工程で塗料化
し、得られた塗布シートの特性を表7に示した。また、
塗料中の尿素の処理量、カルボン酸金属塩の量、結合剤
の配合比を表6に示した。
【0116】比較例3−1,3−2,3−3 実施例3−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、それぞれ表1に記載の樹脂E,F,Gを使用した以
外に、その他の組成は実施例3−1と同組成、同工程で
塗料化し、得られた塗布シートの特性を表7に示した。
又、塗料中の尿素の処理量、カルボン酸金属塩の量、カ
ルボン酸、結合剤の配合比を表6に示した。
【0117】比較例3−4 実施例3−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、結合剤としてカルボン酸金属塩を含むポリウレタン
樹脂Eを4重量部とし、表1に記載した極性基を含むポ
リウレタン樹脂Gを16重量部用いた以外にその他の組
成は実施例3−1と同組成、同工程で塗料化し、得られ
た塗布シートの特性を表7に示した。又、塗料中の尿素
の処理量、カルボン酸金属塩の量、結合剤の配合比を表
6に示した。
【0118】比較例3−5 実施例3−1にて用いた磁性粉末を何の処理も施さず
に、結合剤としてカルボン酸を含むポリウレタン樹脂F
を4重量部とし、表1に記載した極性基を含むポリウレ
タン樹脂Gを16重量部用いた以外にその他の組成は実
施例3−1と同組成、同工程で塗料化し、得られた塗布
シートの特性を表7に示した。又、塗料中の尿素の処理
量、カルボン酸、結合剤の配合比を表6に示した。
【0119】比較例3−6 実施例3−1と同様に尿素にて修飾せしめた磁性粉末
で、結合剤としてカルボン酸金属塩を含むポリウレタン
樹脂Eの代わりにそれぞれ表1に記載した極性基を含む
ポリウレタン樹脂Gを用いた以外にその他の組成は実施
例3−1と同組成、同工程で塗料化し、得られた塗布シ
ートの特性を表7に示した。又、塗料中の尿素の処理
量、カルボン酸金属塩の量、結合剤の配合比を表6に示
した。
【0120】比較例3−7 実施例3−1と同様に添加する尿素の処理量を100
(g)とした以外に、その他の組成は実施例3−1と同
組成、同工程で塗料化し、得られた塗布シートの特性を
表7に示した。また、塗料中の尿素の処理量、カルボン
酸金属塩の量、結合剤の配合比を表6に示した。
【0121】図7は、尿素にて処理を施した磁性粉末と
無処理粉にて、カルボン酸金属塩を含む樹脂Eを用いた
塗布シートのグロスの値を○にて、カルボン酸を含む樹
脂Fを用いた塗布シートのグロスの値を◇にて、また第
三級アミンを含む樹脂Gを用いた塗布シートのグロスの
値を●にて示した。
【0122】図7から明らかなように、尿素にて修飾し
た磁性粉末と、カルボン酸金属塩、カルボン酸を含んだ
樹脂E,Fを用いて得られた塗布シートでは分散性の向
上が確認できる。
【0123】また、塩基性として作用する第三級アミン
を含む樹脂Gは、尿素により処理を行うことによって塩
基性となった磁性粉との相互作用が弱い為にグロスの向
上が無かったものと考えられる。これに対して、両性極
性基として作用するカルボン酸金属塩及び酸性極性基と
して作用するカルボン酸を含む樹脂E,Fは尿素により
塩基性となった磁性粉表面との相互作用が強く、これに
よってグロスが向上した。
【0124】更に、カルボン酸金属塩を含む樹脂Eを5
0%と第三級アミンを含む樹脂Gを50%用いた塗布シ
ートのグロスの値を△にて、カルボン酸を含む樹脂Fを
50%と第三級アミンを含む樹脂Gを50%用いた塗布
シートのグロスの値を▽にて示した。
【0125】この結果、極性基の総数は第三級アミンを
含む樹脂Gを用いた塗布シートと同数であるが、カルボ
ン酸金属塩及びカルボン酸を含む樹脂E,Fを用いた塗
布シートではグロスの向上が確認できた。
【0126】図8に、実施例3−1にて用いた何の処理
も施していない無処理磁性粉末と、尿素にて処理を施し
た磁性粉末にて、結合剤中のカルボン酸及びカルボン酸
金属塩を含む樹脂E,Fの量を変化させることによって
カルボン酸及びカルボン酸金属塩の濃度を変えた塗布シ
ートのグロスの値を示した。
【0127】カルボン酸を含む樹脂Fを用いた塗布シー
トのグロスの値を○にて、カルボン酸金属塩を含む樹脂
Eを用いた塗布シートの値を●にて示した。図8より、
カルボン酸及びカルボン酸金属塩は0.02(μモル/
磁性粉1m2)以上も含まれれば分散性の向上が確認でき
る。
【0128】図9に、実施例3−1にて用いた何の処理
も施していない無処理磁性粉末と、尿素の吸着量を変化
させた磁性粉末より得た塗布シートのグロスの値を示し
たが、10ー5(μモル/磁性粉1m2)以上では結合剤と
の親和性が阻害されグロスの値は低下した。又、10ー9
(μモル/磁性粉1m2)以下では尿素の量が少ない為に
グロスの値の向上は起こらなかった。よって、10ー5
10ー9(μモル/磁性粉1m2)の範囲で尿素が吸着して
いれば分散性を向上させる効果があることが判った。
【0129】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、磁性粉末を尿素により修飾せしめている
ので、上記磁性粉末の表面は塩基点が増加し酸性点が減
少する。このため、塗料化時にシクロヘキサン等のケト
ン系溶剤のアルドール縮合による変成物の生成能が減少
するので、結合剤の吸着を阻害することがない。
【0130】また、吸着能に優れた両性極性基として働
くスルホン酸金属塩、リン酸金属塩、カルボン酸金属
塩、或いは酸性極性基として働くスルホン酸、リン酸、
カルボン酸を含む樹脂を含む樹脂またはその他の樹脂を
併用した結合剤を用いているので、分散性に優れた磁性
塗料が得られる。
【0131】従って、本発明によれば、高密度記録に好
適な高分散性塗布型磁気記録媒体の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】尿素にて処理を施した磁性粉末と無処理粉をそ
れぞれ用いた場合において、種々の結合剤を使用して作
製される塗布シートのグロスの値を示す特性図である。
【図2】結合剤中のスルホン酸及びスルホン酸金属塩の
濃度と得られる塗布シートのグロスの値の関係を示す特
性図である。
【図3】尿素の吸着量と得られる塗布シートのグロスの
値の関係を示す特性図である。
【図4】尿素にて処理を施した磁性粉末と無処理粉をそ
れぞれ用いた場合において、種々の結合剤を使用して作
製される塗布シートのグロスの値を示す特性図である。
【図5】結合剤中のリン酸及びリン酸金属塩の濃度と得
られる塗布シートのグロスの値の関係を示す特性図であ
る。
【図6】尿素の吸着量と得られる塗布シートのグロスの
値の関係を示す特性図である。
【図7】尿素にて処理を施した磁性粉末と無処理粉をそ
れぞれ用いた場合において、種々の結合剤を使用して作
製される塗布シートのグロスの値を示す特性図である。
【図8】結合剤中のカルボン酸及びカルボン酸金属塩の
濃度と得られる塗布シートのグロスの値の関係を示す特
性図である。
【図9】尿素の吸着量と得られる塗布シートのグロスの
値の関係を示す特性図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、上記磁性粉末が尿素により修飾されてなり、且つ上
    記結合剤がスルホン酸、リン酸、カルボン酸或いはこれ
    らの金属塩のうちの少なくとも1種を極性基として含む
    樹脂であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 尿素の使用量が磁性粉末1m2 当たり1
    -5〜10-9モルであることを特徴とする請求項1記載
    の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 極性基の濃度が磁性粉末1m2 当たり
    0.02μモル以上であることを特徴とする請求項1記
    載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記結合剤が極性基を含む樹脂と含まな
    い樹脂の混合樹脂よりなることを特徴とする請求項1記
    載の磁気記録媒体。
JP5232031A 1993-09-17 1993-09-17 磁気記録媒体 Withdrawn JPH0785453A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5232031A JPH0785453A (ja) 1993-09-17 1993-09-17 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5232031A JPH0785453A (ja) 1993-09-17 1993-09-17 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0785453A true JPH0785453A (ja) 1995-03-31

Family

ID=16932888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5232031A Withdrawn JPH0785453A (ja) 1993-09-17 1993-09-17 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0785453A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4320159A (en) Magnetic recording medium
JPH0785453A (ja) 磁気記録媒体
JP2732463B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH06180838A (ja) 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子及び磁気記録媒体
JP2620256B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0785454A (ja) 磁気記録媒体
DE69104118T2 (de) Nadelförmige Metall-Eisen Pulverteilchen, Verfahren zur Herstellung, magnetische Überzugsverbindung sowie magnetische Aufnahmeträger.
JPH0755832B2 (ja) コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法
JP3158300B2 (ja) 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子、ならびにその金属微粒子を用いた磁気記録媒体
JPH04228502A (ja) 炭素を含有する針状金属鉄微粒子、その製法、それを含有する磁性塗料組成物及び磁気記録媒体
JPH07335417A (ja) 磁性粉末
DE69901974T2 (de) Nadelförmige Hämatitteilchen und magnetischer Aufzeichnungsträger
US6365261B1 (en) Magnetic recording medium
JPH05299217A (ja) 金属磁性粉及び磁気記録媒体
JPS618727A (ja) 磁気記録媒体
JP3232587B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS62154229A (ja) 磁気記録媒体
JPS6035732B2 (ja) 磁気記録体
JPS607619A (ja) 磁気記録媒体
JPH05225553A (ja) 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子、ならびにその金属微粒子を用いた磁気記録媒体
JPH0935244A (ja) 磁気記録媒体
JPS6364920A (ja) 磁気記録用磁性粉末の製造法
JPS63239616A (ja) 磁気記録媒体
JPH09312014A (ja) 磁気記録媒体
JPH0230563B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001128