JPH0812693A - アスコルビン酸誘導体の製造法 - Google Patents

アスコルビン酸誘導体の製造法

Info

Publication number
JPH0812693A
JPH0812693A JP7119219A JP11921995A JPH0812693A JP H0812693 A JPH0812693 A JP H0812693A JP 7119219 A JP7119219 A JP 7119219A JP 11921995 A JP11921995 A JP 11921995A JP H0812693 A JPH0812693 A JP H0812693A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ascorbic acid
aqueous solution
acid
salt
phosphate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7119219A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3840672B2 (ja
Inventor
Atsunori Sano
淳典 佐野
Noriaki Okamoto
訓明 岡本
Jun Ehashi
潤 江橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wako Pure Chemical Industries Ltd filed Critical Wako Pure Chemical Industries Ltd
Priority to JP11921995A priority Critical patent/JP3840672B2/ja
Publication of JPH0812693A publication Critical patent/JPH0812693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3840672B2 publication Critical patent/JP3840672B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定型アスコルビン酸誘導体として化粧品、
食品、医薬品等に広く用いられているアスコルビン酸-2
-リン酸塩やアスコルビン酸-2-スルホン酸塩を工業的規
模で、容易に且つ高品質、高収率で製造する方法の提
供。 【構成】 アスコルビン酸-2-リン酸又はアスコルビン
酸-2-スルホン酸(以下アスコルビン酸誘導体と略
記。)を含有する酸性水溶液を活性炭のような多孔質の
吸着剤で処理してアスコルビン酸誘導体を吸着剤に吸着
させ、次いで、所望のアスコルビン酸誘導体塩を形成さ
せるために必要な相当する金属イオン又は置換基を有し
ていても良いアンモニウムイオンを含んで成る塩基性水
溶液でこれを溶出させることによりアスコルビン酸誘導
体の金属塩又は置換基を有していても良いアンモニウム
塩を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば安定型アスコルビ
ン酸誘導体として化粧品、食品、医薬品等の分野に於い
て広く用いられているアスコルビン酸-2-リン酸マグネ
シウムやアスコルビン酸-2-スルホン酸ナトリウム等の
アスコルビン酸-2-リン酸塩及びアスコルビン酸-2-スル
ホン酸塩の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アスコルビン酸-2-リン酸及びアスコル
ビン酸-2-スルホン酸を化粧品、食品等の分野で使用す
る場合、通常、金属塩の形で使用される。また、特に化
粧品分野で使用する場合、高品質であることが要望され
る。そのために、これまで数多くのアスコルビン酸-2-
リン酸及びアスコルビン酸-2-スルホン酸の金属塩の製
造法や精製法が報告されている。例えば、特開昭59-106
494号公報では、リン酸化アスコルビン酸又はその塩の
水溶液を活性炭、珪藻土或いは酸性白土等で脱色し(着
色成分を吸着させる)、その後低級アルコール、ケトン
類で晶析し目的物を得ている。特開昭59-51293号公報に
は、L-アスコルビン酸-2-リン酸エステルを精製するた
めに該エステルの強酸性水溶液を活性炭を詰めたカラム
に通して、活性炭に該エステルを吸着させ、次いで水溶
性有機溶媒(例えばメタノール等)や塩基性物質(例え
ば水酸化ナトリウム等)の水溶液のような水性溶媒で該
エステルを溶出し、然る後造塩する方法が記載されてい
る。特開昭62-30791号公報には、L-アスコルビン酸-2-
リン酸エステルの水溶液を弱塩基性又は中塩基性イオン
交換樹脂カラムに通し、該エステルを吸着させ、鉱酸又
は無機酸塩(中性)で溶出する方法が記載されている。
上記、特開昭59-51293号公報には、塩基性物質の水溶液
を用いて吸着物の溶出を行なう方法も開示されている
が、この方法は、直接目的の金属塩を得るための方法で
はなく、溶出後にあらためて所望の塩に造塩している。
即ち、L-アスコルビン酸-2-リン酸エステルを所望の塩
として直接溶出させるための方法ではない。その他にも
種々のアスコルビン酸-2-リン酸の金属塩の製造法が報
告されている(例えば特公昭43-9219号公報,特公昭59-
4438号公報,特開平1-199590号公報,特開平3-204891号
公報等)。また、アスコルビン酸-2-スルホン酸の金属
塩の製造法も報告されている(例えば特公昭57-52344号
公報,特開昭50-76065号公報,特開昭50-59363号公報,
特開昭51-11757号公報等)。これらの公報類に示された
製造法はいずれも概ね「リン酸化又はスルホン化反応→
脱イオン→造塩→分離」の工程を行なっており、高品質
化を図るために脱イオン後或いは造塩後に活性炭、イオ
ン交換樹脂、キレート樹脂等を用いる精製法が付け加え
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アスコルビン酸-2-リ
ン酸やアスコルビン酸-2-スルホン酸の塩類を化粧品分
野に利用する場合、着色や臭いが無く、溶解性、安定性
及び純度の高い、高品質品が要求される。この品質を確
保するために、比較的単純な化合物であるにも関わら
ず、複雑な製造法や精製法になることを余儀なくされて
いる。すなわち、反応方法や条件を改善し、反応生成率
を高くしても、その後の脱イオン、精製及び造塩工程が
煩雑になり、時間を要し、収率の低下を招くなどの問題
が残っている。また、これらの問題点を改善することを
目的として、電気透析法による製造法も報告されている
(特開昭63-77890号公報)が、特殊な電気透析装置と熟
練した技術が要求され、高コストになる。しかも、実状
は電気透析による精製だけでは純度が不十分なので、結
局イオン交換樹脂で脱カチオンした後、造塩する従来の
方法も併せ採用する必要があり、未だ問題は充分解決さ
れていない。従って、高品質品が簡便な操作で、高収率
で得られる、アスコルビン酸-2-リン酸塩又はアスコル
ビン酸-2-スルホン酸塩の効果的な製造方法の開発が望
まれている。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明者らは上記課題を改善す
るためにアスコルビン酸-2-リン酸塩又はアスコルビン
酸-2-スルホン酸塩の製造法、就中その後処理工程につ
いて鋭意研究を行なった結果、従来の製造法の脱イオ
ン、精製、造塩の各工程を簡素化した極めて効率的な製
造法を見い出し、本発明を完成させるに到った。
【0005】即ち、本発明は下記の構成からなる。 「(1)アスコルビン酸-2-リン酸を含有する酸性水溶
液を多孔質の吸着剤で処理してアスコルビン酸-2-リン
酸を吸着剤に吸着させ、次いで、所望のアスコルビン酸
-2-リン酸塩を形成させるために必要な相当するアルカ
リ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム又は亜鉛の有
機酸塩、又はシクロアルキルアンモニウムイオン及び環
状アンモニウムイオンからなる群より選ばれた相当する
置換アンモニウムイオンを含んで成る塩基性水溶液で所
望のアスコルビン酸-2-リン酸の金属塩又は置換アンモ
ニウム塩を溶出させることを特徴とするアスコルビン酸
-2-リン酸の金属塩又は置換アンモニウム塩の製造法。 (2)アスコルビン酸-2-スルホン酸を含有する酸性水
溶液を多孔質の吸着剤で処理してアスコルビン酸-2-ス
ルホン酸を吸着剤に吸着させ、次いで、所望のアスコル
ビン酸-2-スルホン酸塩を形成させるために必要な相当
する金属イオン又は置換基を有していても良いアンモニ
ウムイオンを含んで成る塩基性水溶液で所望のアスコル
ビン酸-2-スルホン酸の金属塩又はアンモニウム塩を溶
出させることを特徴とするアスコルビン酸-2-スルホン
酸の金属塩又は置換基を有していても良いアンモニウム
塩の製造法。」
【0006】即ち、アスコルビン酸-2-リン酸又はアス
コルビン酸-2-スルホン酸(以下、原体と略称すること
がある。)を含有する酸性水溶液(以下、吸着原液と略
記する。)を吸着剤に吸着させると、原体は吸着される
が、吸着原液中に混在する無機物等の副産物やその他の
不純物は吸着されずに除去することができる。次いで所
望のアスコルビン酸-2-リン酸塩又はアスコルビン酸-2-
スルホン酸塩を形成させるために必要な相当する金属イ
オン又は置換基を有していても良いアンモニウムイオン
を含んで成る塩基性の溶離液で溶出させると、着色成分
等の不純物を溶出することなく、高品質のアスコルビン
酸リン酸塩又はアスコルビン酸スルホン酸塩だけが溶出
できる。
【0007】使用する吸着原液は自体公知の方法、例え
ば、特開平1-199590号公報,特開平3-204891号公報,特
公昭57-52344号公報等に記載された方法やその他の方法
で得た反応液を必要に応じて溶媒留去や濾過をした後、
塩酸、硫酸、酢酸等の酸を加えて調整できる。また、任
意の方法により得られたアスコルビン酸-2-リン酸やア
スコルビン酸-2-スルホン酸の塩類を塩酸、硫酸、酢酸
等の酸に溶かして調整することもできる。吸着原液はア
スコルビン酸-2-リン酸やアスコルビン酸-2-スルホン酸
が遊離型で存在できる程度の酸性であれば良く、好まし
くはpHが3以下である。吸着処理の方法は吸着剤を用い
る自体公知の方法で行なえばよく、例えば吸着剤をカラ
ム管に充填し、吸着原液を通液させて吸着させるカラム
処理が、簡単で、効率の良い好ましい吸着法として挙げ
られるが、吸着原液に吸着剤を加え、攪拌混合して吸着
させるバッチ処理でも勿論可能である。
【0008】使用する多孔質の吸着剤としては、通常、
カラムクロマトグラフィー等の分野に於いて使用される
充填剤が挙げられ、表面積が大きく、原体を吸着し、水
や溶媒に不溶の多孔質の粉末又は粒状の固体であれば良
いが、例えば、活性炭、ケイソウ土、シリカゲル等の無
機多孔質、例えばデキストラン、アガロース等の天然高
分子、例えばポリアクリルアミド、親水性ビニルポリマ
ー、ポリスチレン等の合成高分子等が挙げられる。これ
ら多孔質吸着剤の内、粒状活性炭や破砕活性炭等の活性
炭の使用が特に好ましい。吸着剤の量、吸着原液の濃
度、吸着温度、カラム管の形状、通液速度等の吸着条件
は原体の吸着漏れができるだけ少なくなるように適宜決
めることが望ましく、好ましい形態を例示すると、吸着
剤の量は原体の1〜500倍量程度、好ましくは2〜100倍
程度で、特に好ましくは5〜40倍程度である。吸着原液
は無機物等の内容物が溶解している濃度であればよく、
好ましくは5%以下の希薄溶液である。吸着温度は室温
から-10℃付近の比較的低温が好ましい。また、通液速
度は任意に決めることができる。吸着処理時のカラム通
過液には主に無機物が含まれており、電気電導率で無機
物の除去状況を監視することができる。尚、除去が不完
全の場合は、吸着後、塩酸、硫酸、酢酸等の希薄溶液を
通液させることにより、完全に除去できる。次に、吸着
剤に吸着された原体を造塩しながら溶出させる方法につ
いて説明する。
【0009】アスコルビン酸-2-リン酸の金属塩又は置
換アンモニウム塩を製造する場合には、吸着剤に吸着し
ているアスコルビン酸-2-リン酸を所望のアスコルビン
酸-2-リン酸の金属塩又は置換アンモニウム塩として溶
出させるために、相当するアルカリ金属、アルカリ土類
金属、アルミニウム又は亜鉛の有機酸塩を含んで成る塩
基性水溶液、又はシクロアルキルアンモニウムイオン及
び環状アンモニウムイオンからなる群より選ばれた相当
する置換アンモニウムイオンを含んで成る塩基性水溶液
で処理すればよい。即ち、所望のアスコルビン酸-2-リ
ン酸塩として直接溶出させるためには、例えば、アスコ
ルビン酸-2-リン酸マグネシウムとして直接溶出したい
場合は、溶離液としてマグネシウムの有機酸塩を含んで
成る塩基性水溶液を使用すればよい。このような溶離液
の具体例を挙げると、金属イオンの有機酸塩を含んで成
る溶離液としては、例えば酢酸リチウム、炭酸リチウ
ム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸カリウム、
炭酸カリウム等のアルカリ金属の有機酸塩を含んで成る
塩基性水溶液や、例えば酢酸マグネシウム、酢酸カルシ
ウム等のアルカリ土類金属の有機酸塩を含んで成る塩基
性水溶液、或いは、例えば酢酸アルミニウム、炭酸亜鉛
等の金属塩を含んで成る塩基性水溶液等が挙げられる。
また、置換アンモニウムイオンを含んで成る塩基性水溶
液としては、例えばシクロプロピルアミン、シクロヘキ
シルアミン、シクロオクチルアミン等の炭素数3〜8の
シクロアルキルアミン類、或いは、例えばモルホリン、
ピペリジン、ピペラジン等の環状アミン類等のアミン類
を含んで成る水溶液等が挙げられる。尚、これらの溶離
液を混合して使用することにより相当する混合塩を得る
ことも可能である。溶離液は通常水溶液であるが、必要
に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、アセ
トン等の水溶性溶剤との混合溶液でも使用できる。溶離
液の濃度、使用量、溶出温度、カラム管の形状、通液速
度等の溶離条件は短時間に収率良く原体を溶出できるよ
うに適宜決めることが望ましく、好ましい形態を例示す
ると、溶離液の濃度は任意であるが、好ましくは10%以
下が良く、また、必要に応じて濃度を順次変更しながら
使用することも可能である。溶出温度は溶出液の品質に
影響しない温度であれば良いが、好ましくは0℃から60
℃付近で、特に好ましくは室温〜40℃付近である。通液
速度は操作時間との兼ね合いで決定すれば良く、限定さ
れるものでないが、例えば、吸着時の流速に合わせると
操作が単純化される等の利点を生じる。溶出時の通過液
は目的成分を含有する溶液なのでその監視は重要である
が、通過液の吸光度や屈折率を連続的に測定すれば容易
にこれを行なうことができる。この点でカラム法の方が
バッチ法よりも好ましい形態であるということができ
る。
【0010】アスコルビン酸-2-スルホン酸の金属塩又
は置換基を有していても良いアンモニウム塩を製造する
場合には、多孔質の吸着剤に吸着しているアスコルビン
酸-2-スルホン酸をアスコルビン酸-2-スルホン酸の金属
塩又は置換基を有していても良いアンモニウム塩として
溶出させるために、金属イオン又は置換基を有していて
も良いアンモニウムイオンを含んで成る塩基性水溶液で
処理すればよい。詳しくは、溶出に使用する溶離液は所
望のアスコルビン酸-2-スルホン酸塩に相当する金属イ
オン又は置換基を有していても良いアンモニウムイオン
を含んで成る塩基性水溶液(例えば、アスコルビン酸-2
-スルホン酸マグネシウムとして直接溶出したい場合は
マグネシウムイオンを含んで成る塩基性水溶液)を使用
すればよい。このような溶離液の具体例を挙げると、金
属イオンを含んで成る溶離液としては、例えば酢酸リチ
ウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム等の
有機アルカリ金属塩を含んで成る塩基性水溶液、例えば
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ金属水酸化物、例えば酢酸マグネシウム、酢
酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩を含んで成る塩基
性水溶液、或いは、例えば酢酸アルミニウム、炭酸亜鉛
等の金属塩を含んで成る塩基性水溶液等が挙げられる。
また、置換基を有していても良いアンモニウムイオンを
含んで成る塩基性水溶液としては、アンモニア水溶液
や、例えばメチルアミン、エチルアミン等の低級アルキ
ルアミン類、例えばシクロプロピルアミン、シクロヘキ
シルアミン、シクロオクチルアミン等の炭素数3〜8の
シクロアルキルアミン類、例えばモルホリン、ピペリジ
ン、ピペラジン等の環状アミン類等のアミン類を含んで
成る水溶液等が挙げられる。尚、これらの溶離液を混合
して使用することにより相当する混合塩を得ることも可
能である。溶離液は通常水溶液であるが、必要に応じて
メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン等の
水溶性溶剤との混合溶液でも使用できる。溶離液の濃
度、使用量、溶出温度、カラム管の形状、通液速度等の
溶離条件は短時間に収率良く原体を溶出できるように適
宜決めることが望ましく、好ましい形態を例示すると、
溶離液の濃度は任意であるが、好ましくは10%以下が良
く、また、必要に応じて濃度を順次変更しながら使用す
ることも可能である。溶出温度は溶出液の品質に影響し
ない温度であれば良いが、好ましくは0℃から60℃付近
で、特に好ましくは室温〜40℃付近である。通液速度は
操作時間との兼ね合いで決定すれば良く、限定されるも
のでないが、例えば、吸着時の流速に合わせると操作が
単純化される等の利点を生じる。溶出時の通過液は目的
成分を含有する溶液なのでその監視は重要であるが、通
過液の吸光度や屈折率を連続的に測定すれば容易にこれ
を行なうことができる。この点でカラム法の方がバッチ
法よりも好ましい形態であるということができる。
【0011】また、上記の溶出工程において、反応工程
等で生じる着色成分等の不純物は吸着されたまま溶出さ
れず、分離できるため、高品質のアスコルビン酸-2-リ
ン酸塩又はアスコルビン酸-2-スルホン酸塩の溶液が得
られる。この溶液からアスコルビン酸-2-リン酸塩又は
アスコルビン酸-2-スルホン酸塩を取り出すには、得ら
れた溶液に、又は必要に応じてこれを濃縮した後、目的
とするアスコルビン酸-2-リン酸塩又はアスコルビン酸-
2-スルホン酸塩が溶けない溶剤、例えば、メタノール、
エタノール、プロパノール、アセトン等の水溶性溶剤等
を加えてこれを不溶物として析出させ、濾過、遠心分離
等の方法によりこれを単離すればよい。
【0012】このように本発明の方法によればアスコル
ビン酸-2-リン酸塩又はアスコルビン酸-2-スルホン酸塩
の、精製時の着色や劣化を極力抑えることができる。ま
た、例えば、マグネシウム塩に造塩する場合、従来の方
法では水に難溶性の酸化マグネシウムを造塩剤として使
用するためその過剰分が最終物に混入し、品質を低下さ
せる欠点があったが、本発明では相当する造塩剤が水溶
性の酢酸マグネシウムであるため最終物に混入すること
は無く、上記欠点を克服している。さらに、本発明の方
法によれば従来の脱イオン、精製、造塩の各工程を一般
的に行なわれているカラムクロマト操作1回にまとめる
ことができるので、極めて簡単な操作で高品質のアスコ
ルビン酸-2-リン酸塩又はアスコルビン酸-2-スルホン酸
塩が容易に得られる。
【0013】本発明の方法により得られるアスコルビン
酸-2-リン酸塩の具体例としては、例えばL-アスコルビ
ン酸-2-リン酸マグネシウム、L-アスコルビン酸-2-リン
酸カリウム、L-アスコルビン酸-2-リン酸ナトリウム、L
-アスコルビン酸-2-リン酸トリシクロヘキシルアンモニ
ウム塩、L-アスコルビン酸-2-リン酸マグネシウムカリ
ウム、L-アスコルビン酸-2-リン酸マグネシウムナトリ
ウム等が代表的なものとして挙げられるが、これらに限
定されるものではない。また、本発明の方法により得ら
れるアスコルビン酸-2-スルホン酸塩の具体例として
は、例えばL-アスコルビン酸-2-スルホン酸マグネシウ
ム、L-アスコルビン酸-2-スルホン酸カリウム、L-アス
コルビン酸-2-スルホン酸ナトリウム、L-アスコルビン
酸-2-スルホン酸シクロヘキシルアンモニウム塩、L-ア
スコルビン酸-2-スルホン酸マグネシウムカリウム、L-
アスコルビン酸-2-スルホン酸マグネシウムナトリウム
等が代表的なものとして挙げられるが勿論これらに限定
されるものではない。以下実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
限定されるものでない。
【0014】
【実施例】
実施例1 L-アスコルビン酸 52.8g、水 965ml及びピリジン 37ml
から成る溶液を0〜5℃に冷却し、これに、50%水酸化
カリウム水溶液でpHを12.7±0.2に維持しながらオキシ
塩化リン 71gを攪拌下、約2時間を要して滴下した。
滴下後、同温度で約30分間攪拌した。反応後、減圧下、
40℃付近でピリジンを留去し、残渣のpHが約1になるよ
うに濃塩酸を加え、さらに、L-アスコルビン酸-2-リン
酸の濃度が約2%になるように水で希釈し、吸着原液を
調製した。吸着原液を0〜5℃に冷却し、0〜5℃に冷
却した活性炭のカラム(直径10cm,長さ30cmのカラム管
に充填部の長さが20cmになるように活性炭[粒状白鷺:
武田薬品(株)製]を湿式で充填したもの)にSV=1
の流速で通液させ、溶液を吸着させた。その後、通過液
の電気伝導度が20ms以下になるまで0.5%塩酸水を同じ
条件で通液した。次に、2%酢酸マグネシウム水溶液を
室温にてSV=1の流速で通液し、目的成分(L-アスコ
ルビン酸-2-リン酸マグネシウム)を溶出した。通過液
は吸光度で監視し、目的成分が0.1%以上含まれている
部分を分取し、有効分画を得た。この有効分画を目的成
分の濃度が約10%になるように濃縮した後、攪拌下、残
渣の2倍容量のアセトンを加えてL-アスコルビン酸-2-
リン酸マグネシウムを析出させた。析出晶を濾取後、室
温下送風乾燥し、L-アスコルビン酸-2-リン酸マグネシ
ウム 65gを得た。得られたL-アスコルビン酸-2-リン酸
マグネシウムの純度は98%(脱水物換算)、吸光度は0.
01以下(360nm,C=1%)と良好であった。
【0015】実施例2 実施例1の2%酢酸マグネシウムの溶離液を3%酢酸カ
リウムに変更し、それ以外は実施例1と全く同様にして
処理を行ないL-アスコルビン酸-2-リン酸カリウム54g
を得た。得られたL-アスコルビン酸-2-リン酸カリウム
の純度は97%(脱水物換算)、吸光度は0.01以下 (430
nm,C=1%)と良好であった。
【0016】実施例3 実施例1の2%酢酸マグネシウムの溶離液を2%炭酸ナ
トリウムに変更し、それ以外は実施例1と全く同様にし
て処理を行ないL-アスコルビン酸-2-リン酸ナトリウム
71gを得た。得られたL-アスコルビン酸-2-リン酸ナト
リウムの純度は97%(脱水物換算)、吸光度は0.01以下
(430nm,C=1%)と良好であった。
【0017】実施例4 実施例1の2%酢酸マグネシウムの溶離液を2%シクロ
ヘキシルアミン水溶液に変更し、それ以外は実施例1と
全く同様にしてカラム処理を行ないL-アスコルビン酸-2
-リン酸トリシクロヘキシルアンモニウム溶液を得た。
その溶液を減圧下濃縮し、残留物をエタノールで3回再
結晶し、L-アスコルビン酸-2-リン酸トリシクロヘキシ
ルアンモニウムの結晶 52gを得た。本品の純度は99.5
%、吸光度は0.01以下(430nm,C=1%)と良好であ
った。
【0018】実施例5 5,6-イソプロピリデン-L-アスコルビン酸 10g、ジメチ
ルホルムアミド 20ml及びピリジン 4mlから成る溶液に
室温攪拌下、ピリジン−三酸化イオウ錯体 14gを溶解
したジメチルホルムアミド溶液 40mlを滴下した。その
後、24時間攪拌し、反応液に水 60mlを加えた後、溶媒
を減圧下留去した。残渣のpHが約1になるように濃塩酸
を加え、さらに、L-アスコルビン酸-2-スルホン酸の濃
度が約2%になるように水で希釈し、その状態で、室温
下1時間攪拌し吸着原液を調製した。吸着原液を0〜5
℃に冷却し、0〜5℃に冷却した活性炭のカラム(直径
3cm,長さ30cmのカラム管に充填部の長さが20cmになる
ように活性炭[粒状白鷺:武田薬品(株)製]を湿式で
充填したもの)にSV=1の流速で通液させ、溶液を吸
着させた。その後、通過液の電気伝導度が20ms以下にな
るまで0.5%塩酸水を同じ条件で通液した。次に、1%
水酸化ナトリウム水溶液を室温にてSV=1の流速で通
液し、目的成分(L-アスコルビン酸-2-スルホン酸ナト
リウム)を溶出した。通過液は吸光度で監視し、目的成
分が0.1%以上含まれている部分を分取し、有効分画を
得た。この有効分画を目的成分の濃度が約10%になるよ
うに濃縮した後、攪拌下、残渣の3倍容量のアセトンを
加えてL-アスコルビン酸-2-スルホン酸ナトリウムを析
出させた。析出晶を濾取後、室温下送風乾燥し、L-アス
コルビン酸-2-スルホン酸ナトリウム 16gを得た。得ら
れたL-アスコルビン酸-2-スルホン酸ナトリウムの純度
は95%(脱水物換算)、吸光度は0.01以下(430nm,C
=1%)と良好であった。
【0019】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高品質のアスコ
ルビン酸-2-リン酸塩や高品質のアスコルビン酸-2-スル
ホン酸塩を容易に且つ高収率で得ることができる。従っ
て、本発明の方法はアスコルビン酸-2-リン酸塩やアス
コルビン酸-2-スルホン酸塩の工業的規模での製造を可
能とするものである。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスコルビン酸-2-リン酸を含有する酸
    性水溶液を多孔質の吸着剤で処理してアスコルビン酸-2
    -リン酸を吸着剤に吸着させ、次いで、所望のアスコル
    ビン酸-2-リン酸塩を形成させるために必要な相当する
    アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム又は亜
    鉛の有機酸塩、又はシクロアルキルアンモニウムイオン
    及び環状アンモニウムイオンからなる群より選ばれた相
    当する置換アンモニウムイオンを含んで成る塩基性水溶
    液で所望のアスコルビン酸-2-リン酸の金属塩又は置換
    アンモニウム塩を溶出させることを特徴とするアスコル
    ビン酸-2-リン酸の金属塩又は置換アンモニウム塩の製
    造法。
  2. 【請求項2】 多孔質の吸着剤が活性炭である請求項1
    に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 塩基性水溶液中のアルカリ金属の有機酸
    塩が酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、炭
    酸ナトリウム又は炭酸カリウムである請求項1又は2に
    記載の製造法。
  4. 【請求項4】 塩基性水溶液中のアルカリ土類金属の有
    機酸塩が酢酸マグネシウム又は酢酸カルシウムである請
    求項1又は2に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 シクロアルキルアンモニウムイオンを含
    んで成る塩基性水溶液がシクロヘキシルアンモニウム塩
    を含んで成る塩基性水溶液である請求項1又は2に記載
    の製造法。
  6. 【請求項6】 L-アスコルビン酸-2-リン酸マグネシウ
    ムを製造する請求項1又は2に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 アスコルビン酸-2-スルホン酸を含有す
    る酸性水溶液を多孔質の吸着剤で処理してアスコルビン
    酸-2-スルホン酸を吸着剤に吸着させ、次いで、所望の
    アスコルビン酸-2-スルホン酸塩を形成させるために必
    要な相当する金属イオン又は置換基を有していても良い
    アンモニウムイオンを含んで成る塩基性水溶液で所望の
    アスコルビン酸-2-スルホン酸の金属塩又はアンモニウ
    ム塩を溶出させることを特徴とするアスコルビン酸-2-
    スルホン酸の金属塩又は置換基を有していても良いアン
    モニウム塩の製造法。
  8. 【請求項8】 多孔質の吸着剤が活性炭である請求項7
    に記載の製造法。
  9. 【請求項9】 塩基性水溶液が酢酸リチウム、酢酸ナト
    リウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酢酸カリ
    ウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、水酸化リチウ
    ム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含んで成る
    塩基性水溶液である請求項7又は8に記載の製造法。
  10. 【請求項10】 塩基性水溶液が酢酸マグネシウム、酢
    酸カルシウム、酢酸アルミニウム又は炭酸亜鉛を含んで
    成る塩基性水溶液である請求項7又は8に記載の製造
    法。
  11. 【請求項11】 塩基性水溶液がアンモニア、メチルア
    ミン、エチルアミン、シクロヘキシルアミン又はモルホ
    リンを含んで成る塩基性水溶液である請求項7又は8に
    記載の製造法。
  12. 【請求項12】 L-アスコルビン酸-2-スルホン酸ナト
    リウムを製造する請求項7又は8に記載の製造法。
JP11921995A 1994-04-28 1995-04-20 アスコルビン酸誘導体の製造法 Expired - Lifetime JP3840672B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11921995A JP3840672B2 (ja) 1994-04-28 1995-04-20 アスコルビン酸誘導体の製造法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11357094 1994-04-28
JP6-113570 1994-04-28
JP11921995A JP3840672B2 (ja) 1994-04-28 1995-04-20 アスコルビン酸誘導体の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0812693A true JPH0812693A (ja) 1996-01-16
JP3840672B2 JP3840672B2 (ja) 2006-11-01

Family

ID=26452511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11921995A Expired - Lifetime JP3840672B2 (ja) 1994-04-28 1995-04-20 アスコルビン酸誘導体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3840672B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001026595A (ja) * 1999-06-07 2001-01-30 F Hoffmann La Roche Ag L−アスコルビル2−モノホスファートを精製する方法
US6793335B2 (en) 2000-02-03 2004-09-21 Canon Kabushiki Kaisha Inks-and-printing-media-integral-type pack, printing liquid and sheets container, sheet supplying device, and printing apparatus comprising the same
JP2006063060A (ja) * 2004-07-30 2006-03-09 Showa Denko Kk L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウムナトリウム塩、その製造方法および該塩を含有する化粧料

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001026595A (ja) * 1999-06-07 2001-01-30 F Hoffmann La Roche Ag L−アスコルビル2−モノホスファートを精製する方法
US6793335B2 (en) 2000-02-03 2004-09-21 Canon Kabushiki Kaisha Inks-and-printing-media-integral-type pack, printing liquid and sheets container, sheet supplying device, and printing apparatus comprising the same
JP2006063060A (ja) * 2004-07-30 2006-03-09 Showa Denko Kk L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウムナトリウム塩、その製造方法および該塩を含有する化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JP3840672B2 (ja) 2006-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2525965B2 (ja) N5 −メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ葉酸のアンモニウム塩およびその製造方法
US5124452A (en) Process for producing d,1-5-methyltetrahydrofolic acid and its salts
KR20050044506A (ko) 결정질 이미페넴의 제조 방법
JPH0812693A (ja) アスコルビン酸誘導体の製造法
US5516919A (en) Process for producing ascorbic acid derivative
JP2007084466A (ja) 5−アミノレブリン酸塩酸塩の製造方法
US5223500A (en) Stable pharmaceutical composition of alkaline or alkaline earth 5-methyl tetrahydrofolate
JPS59106494A (ja) 燐酸化アスコルビン酸の精製方法
Pavelčik et al. New complexanes. XXXIV. Preparation and properties of the meso and rac forms of ethy! enediamine-iV, iV'-disuccinic acid
JPS6377890A (ja) L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルの精製法
JP2018104312A (ja) イミダゾピロロキノリン塩及びその製造方法、並びに、医薬品、化粧品及び食品
JP2877366B2 (ja) 結晶状l−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム塩の製造法
CN116239638B (zh) 一种克林霉素磷酸酯的分离方法及其产物
GB1561395A (en) -lactam antibiotic
JPS5951293A (ja) L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルの精製法
KR940007419B1 (ko) 고순도의 l-아스코빌-2-인산에스테르마그네슘의 정제방법
KR900006030B1 (ko) L-아스코르빌-2-폴리포스페이트 에스테르의 제조방법
JPS6379888A (ja) ペニシリン誘導体の安定型水和物
RU2334511C1 (ru) Способ выделения и очистки копропорфирина iii
SU1594179A1 (ru) Способ получени тиаминтрифосфата
JPH02178256A (ja) α―ケト酸・アミノ酸塩化合物およびその製造方法
JPS6256491A (ja) 高純度メチルコバラミンの製造法
CN120904069A (zh) 一种l-盐酸鸟氨酸的制备方法
JPH0158188B2 (ja)
JPH02172989A (ja) 高純度セファロスポリン誘導体の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090818

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120818

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150818

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term