JPH0819740A - 排気ガス浄化用触媒およびその製造方法 - Google Patents

排気ガス浄化用触媒およびその製造方法

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JPH0819740A
JPH0819740A JP6157502A JP15750294A JPH0819740A JP H0819740 A JPH0819740 A JP H0819740A JP 6157502 A JP6157502 A JP 6157502A JP 15750294 A JP15750294 A JP 15750294A JP H0819740 A JPH0819740 A JP H0819740A
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一秀 寺田
Takeshi Narushige
丈志 成重
Yoshiyuki Nakanishi
義幸 中西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸素過剰雰囲気においてもNOx浄化率の高
い排気ガス浄化用触媒を提供する。 【構成】 排気ガス浄化用触媒は、触媒素子と、固体酸
性および分子篩性を有するアルミノシリケートとを備
え、その触媒素子はアルミナと、そのアルミナに担持さ
れた触媒用金属とよりなる。アルミナは、α化率Rを
0.1%≦R≦95%に設定された改質アルミナであ
る。触媒素子の配合重量をAとし、一方、アルミノシリ
ケートの配合重量をBとしたとき、触媒素子の重量比率
1 ={A/(A+B)}×100は11重量%≦A1
<95重量%に設定される。触媒用金属は白金族から選
択される少なくとも一種の金属である。触媒素子におけ
る触媒用金属の重量比率a1 は0.1重量%<a1 ≦5
重量%に設定される。このような触媒は比較的弱い酸化
能を有するので、HCの部分酸化物であってNOx還元
能の高い活性CHOの生成が、広い排気ガス温度範囲で
行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排気ガス浄化用触媒、特
に、触媒素子と、固体酸性および分子篩性を有するアル
ミノシリケートとを備え、その触媒素子はアルミナとそ
のアルミナに担持された触媒用金属とよりなる排気ガス
浄化用触媒およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記触媒素子におけるアルミナと
しては、γ相および/またはη相を有する活性アルミナ
が用いられ、また触媒用金属としてはPtが用いられて
いる。この場合、アルミノシリケートは支持体としての
機能を持つと共にHC等に対する吸着能を有する(例え
ば、特公昭56−27295号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性ア
ルミナにPtを担持させると、その活性アルミナが多孔
質であって大きな比表面積を持つことから、Ptが高分
散されるため、PtによるHC吸着能およびNOx吸着
能は向上するが、その反面、酸素過剰雰囲気(例えば、
空燃比A/F≒24)においては、触媒によってHC
(炭化水素)の完全酸化、つまりHC→CO2 +H2
の酸化反応が進行し、HCの部分酸化物であってNOx
還元能を有する活性CHOの生成量が不足すると共にP
t表面に吸着した酸素による還元阻害作用が生じ易いた
め、NOxの還元浄化を十分に行うことができず、また
NOxの浄化温度域が狭くなる、という問題がある。
【0004】本発明は前記に鑑み、アルミナとして、活
性アルミナよりも比表面積を低下させたものを用いると
共に、これに特定量の触媒用金属を担持させることによ
って、HCの部分酸化を広い排気ガス温度範囲で現出さ
せ、また特定量のアルミノシリケートを併用して、これ
に活性CHOの吸脱作用を行わせ、これにより酸素過剰
雰囲気においてもNOx浄化率を向上させることのでき
る前記触媒およびその触媒の製造方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、触媒素子と、
固体酸性および分子篩性を有するアルミノシリケートと
を備え、前記触媒素子はアルミナとそのアルミナに担持
された触媒用金属とよりなる排気ガス浄化用触媒におい
て、前記アルミナはα化率Rを0.1%≦R≦95%に
設定された改質アルミナであり、また前記触媒素子の配
合重量をAとし、一方、前記アルミノシリケートの配合
重量をBとしたとき、前記触媒素子の重量比率A1
{A/(A+B)}×100は11重量%≦A1 <95
重量%に設定され、さらに前記触媒用金属は白金族から
選択される少なくとも一種の金属であり、前記触媒素子
における前記触媒用金属の重量比率a1 は0.1重量%
<a 1 ≦5重量%に設定されることを特徴とする。
【0006】本発明に係る排気ガス浄化用触媒の製造方
法は、活性アルミナに、加熱温度Tを800℃≦T≦1
100℃に設定した熱処理を施して、その活性アルミナ
よりα化率Rが0.1%≦R≦95%である改質アルミ
ナを得る工程と、その改質アルミナに、白金属から選択
される少なくとも一種の触媒用金属を担持させて触媒素
子を作製し、その際、前記触媒素子における前記触媒用
金属の重量比率a1 を0.1重量%<a1 ≦5重量%に
設定する工程と、前記触媒素子と、固体酸性および分子
篩性を有するアルミノシリケートとを混合し、その際、
前記触媒素子の配合重量をAとし、一方、前記アルミノ
シリケートの配合重量をBとしたとき、前記触媒素子の
重量比率A1 ={A/(A+B)}×100を11重量
%≦A1<95重量%に設定する工程と、を順次行うこ
とを特徴とする。
【0007】
【作用】α化率Rを前記のように設定すると、改質アル
ミナの比表面積は、それがα相を有することから、γ相
等を持つ活性アルミナのそれに比べて小さくなる。した
がって、この改質アルミナに特定量の触媒用金属を担持
させると、活性アルミナに比べてその金属の分散性が抑
制されるので、触媒はHCに対して比較的弱い酸化能を
発揮する。
【0008】これにより、HCが部分酸化されてNOx
還元能を有する活性CHOが生成され、この活性CHO
の生成は、広い排気ガス温度範囲で行われると共にアル
ミノシリケートが活性CHOの一部を吸着して貯蔵し、
またその一部を離脱して供給するので、最初からフリー
状態の活性CHOおよび離脱によりフリー状態となった
活性CHOによりNOxが還元浄化され、またその浄化
温度域も拡張される。
【0009】前記触媒のNOx浄化能は排気ガスの低温
側で高いので、その高温側で高いNOx浄化能を発揮す
る触媒、例えばアルミノシリケートにCeO2 を担持さ
せたものと組合わせると、NOxの浄化温度範囲を一層
拡張することができる。
【0010】さらに、改質アルミナは安定相であるα相
を有するので、活性アルミナにおける相変化に伴う細孔
閉塞、それによる触媒用金属の埋没等を生じにくく、し
たがって優れた耐熱性を有し、触媒能の高温劣化度合が
小さい。
【0011】ただし、改質アルミナにおいて、α化率R
がR<0.1%ではその比表面積の縮小程度が小さいた
め所期の目的を達成することができず、一方、R>95
%では、α化率の過度の進行に伴い細孔が閉塞されてそ
の比表面積が大幅に縮小され、その結果触媒用金属の分
散性か極端に悪化してNOx吸着能が激減する。また触
媒素子の重量比率A1 がA1 <11重量%であると、触
媒素子による触媒能の減退によりNOx浄化率が低くな
り、一方、A1 が≧95重量%ではアルミノシリケート
による前記吸脱作用が減退するので、同様にNOx浄化
率が低くなる。
【0012】さらに、触媒用金属の重量比率a1 がa1
≦0.1重量%では触媒能の減退によりNOx浄化率が
低くなり、一方、a1 >5重量%に設定しても触媒用金
属の担持量増に見合うだけのNOx浄化効果が得られな
い。
【0013】前記製造方法によれば、前記のような特性
を有する触媒を容易に量産することができる。ただし、
熱処理における加熱温度TがT<800℃では、γ相お
よび/またはη相のα相への相変化をスムーズに進行さ
せることができず、一方、T>1100℃では、α化率
Rの上限値(R=95%)の制御が困難となる。
【0014】
【実施例】排気ガス浄化用触媒は、触媒素子と、固体酸
性および分子篩性を有するアルミノシリケートとの混合
物であり、その触媒素子はアルミナと、そのアルミナに
担持された触媒用金属とよりなる。
【0015】アルミナとしては、α相を有する改質アル
ミナが用いられ、また触媒用金属としては、白金属から
選択される少なくとも一種、この実施例ではPtが用い
られている。さらに、アルミノシリケートとしては、未
改質ゼオライト、この実施例では未改質ZSM−5ゼオ
ライトに脱Al処理を施して得られた改質ZSM−5ゼ
オライトが用いられている。
【0016】改質アルミナのα化率Rは0.1%≦R≦
95%、好ましくは45%≦R≦90%に設定される。
そのα化率Rの測定は次のような方法で行われた。 (i) 市販のα−アルミナとγ−アルミナ(活性アル
ミナ)とを所定の重量比率で配合し、各配合物を乳鉢に
て30分間粉砕しつつ混合した。表1は、各配合物
(1)〜(5)の組成を示す。
【0017】
【表1】 (ii) 各配合物(2)〜(5)について粉末X線回折を
行い、CuKα線における2θ=43.4±0.2°に
現出するα−アルミナの{113}面のX線反射強度を
測定した。 (iii) 配合物(5)のX線反射強度を100%とし
て、配合物(2)〜(4)のX線反射強度比率を求め、
α−アルミナの重量比率とX線反射強度比率との関係を
求めたところ、図1の結果を得た。
【0018】図1から明らかなように、α−アルミナの
重量比率とX線反射強度比率とは正比例関係にあり、し
たがってα−アルミナの重量比率をα化率Rとし、改質
アルミナのα化率Rの決定に当っては、その改質アルミ
ナにおけるα−アルミナの{113}面のX線反射強度
を測定して、配合物(5)のX線反射強度からX線反射
強度比率を求め、そのX線反射強度比率に基づき図1よ
りα化率Rを求める。
【0019】α化率Rを前記のように設定すると、改質
アルミナの比表面積は、それがα相を有することから、
γ相等を持つ活性アルミナのそれに比べて小さくなる。
したがって、この改質アルミナにPtを担持させると、
活性アルミナに比べてPtの分散性が抑制されるので、
触媒はHCに対して比較的弱い酸化能を発揮する。
【0020】これにより、HCが部分酸化されてNOx
還元能を有する活性CHOが生成され、この活性CHO
の生成は広い排気ガス温度範囲で行われると共に改質Z
SM−5ゼオライトが活性CHOの一部を吸着して貯蔵
し、またその一部を離脱して供給するので、その活性C
HOによりNOxが還元浄化され、またその浄化温度域
も拡張される。
【0021】さらに、改質アルミナは、安定相であるα
相を有するので、活性アルミナにおける相変化に伴う細
孔閉塞、それによるPtの埋没等を生じにくく、したが
って優れた耐熱性を有し、触媒能の高温劣化度合が小さ
い。
【0022】未改質ZSM−5ゼオライトに対する脱A
l処理としては、酸処理、スチーム処理または沸騰水処
理の少なくとも一つの処理が適用される。
【0023】酸処理としては、0.5〜5NのHCl溶
液を70〜90℃に昇温し、そのHCl溶液中に未改質
ZSM−5ゼオライトを投入して1〜20時間攪拌す
る、といった方法が採用される。
【0024】また沸騰水処理としては、未改質ZSM−
5ゼオライトに含水処理を施し、その含水状態の未改質
ZSM−5ゼオライト周りの雰囲気温度を550〜60
0℃まで昇温し、その高温雰囲気下に未改質ZSM−5
ゼオライトを4時間程度保持する、といった方法が採用
される。
【0025】さらにスチーム処理としては、未改質ZS
M−5ゼオライトを、10%程度の水分を含む750〜
900℃の雰囲気下に10〜20時間保持する、といっ
た方法が採用される。
【0026】これら酸処理、沸騰水処理およびスチーム
処理は、単独または2以上組合わせて適用され、また必
要に応じて繰返される。これにより改質ZSM−5ゼオ
ライトが得られ、そのSiO2 /Al2 3 モル比は2
5〜800である。
【0027】このような改質ZSM−5ゼオライトは、
脱Al処理によってその疏水性が高められ、また未改質
ZSM−5ゼオライトが持つ基本骨格構造を備えている
上でAl離脱による比表面積の拡張が図られていること
から、その特性である吸着能が増進される。これにより
改質ZSM−5ゼオライトは、水分存在下においてもH
Cおよび活性CHOに対して良好な吸着能を発揮する。
【0028】さらに改質ZSM−5ゼオライトは脱Al
処理により結晶性の向上が図られ、また熱分解生成物の
核の発生が抑制されているので、その耐熱温度は100
0℃程度に高められている。
【0029】前記触媒において、そのNOxの浄化率向
上を図るべく、触媒素子の配合重量をAとし、また改質
ZSM−5ゼオライトの配合重量をBとしたとき、触媒
素子の重量比率A1 ={A/(A+B)}×100は1
1重量%≦A1 <95重量%に設定される。
【0030】前記同様にNOxの浄化率向上を図るべ
く、前記触媒において、Ptの配合重量をaとし、また
改質アルミナの配合重量をbとしたとき、Ptの重量比
率a1={a/(a+b)}×100は0.1重量%<
1 ≦5重量%に設定される。
【0031】触媒の製造に当っては、基本的には、γ−
アルミナ等の活性アルミナに、加熱温度Tを800℃≦
T≦1100℃、好ましくは900℃≦T≦1050℃
に設定した熱処理を施して、その活性アルミナより、α
相を有し、且つα化率Rが0.1%≦R≦95%である
改質アルミナを得る工程と、その改質アルミナにPtを
担持させて触媒素子を得る工程と、その触媒素子と改質
ZSM−5ゼオライトとを混合する工程と、を順次行
う。
【0032】この場合、改質アルミナにPtを担持させ
た後、前記同様の熱処理を行って、その活性アルミナよ
り改質アルミナを得るようにしてもよい。また触媒の形
態は前記混合物に限らず、触媒素子よりなる上層と改質
ZSM−5ゼオライトよりなる下層とを有する積層構造
にすることも可能である。
【0033】改質アルミナまたは活性アルミナに対する
Ptの担持は、改質アルミナ等をヘキサクロロ白金酸
(H2 PtCl6 )溶液中に浸漬することによって行わ
れる。この場合、Ptの重量比率a1 が0.1重量%<
1 ≦5重量%となるように、ヘキサクロロ白金酸溶液
のPt濃度を調整する。白金化合物としては、Pt(N
3 2 (NO2 2 等のPtを含む各種化合物が適用
可能である。
【0034】以下、具体例について説明する。 A.改質アルミナの製造 市販の活性アルミナ(γ−アルミナ、α化率R=0%)
に、電気炉を用い、大気下にて加熱温度Tおよび加熱時
間を変えて熱処理を施し、α化率を異にする各種改質ア
ルミナを得た。
【0035】表2は、改質アルミナの例1〜11に関す
る熱処理条件およびα化率Rを示す。
【0036】
【表2】 B.改質ZSM−5ゼオライトの製造 (a) SiO2 /Al2 3 モル比=33.7のNa
型未改質ZSM−5ゼオライト500gを90℃の5N
HCl溶液中に投入し、次いで20時間攪拌を行って
スラリー状物を得た。 (b) スラリー状物から固形分を濾別し、その固形分
をそれの20倍量の純水で洗浄した。 (c) 固形分に、大気中、100℃、5時間の条件で
乾燥処理を施し、次いで乾燥後の固形分に、大気中、4
00℃、12時間の焼成処理を施して塊状の改質ZSM
−5ゼオライトを得た。 (d) 塊状改質ZSM−5ゼオライトに粉砕処理を施
して粉末状改質ZSM−5ゼオライトを得た。この改質
ZSM−5ゼオライトのSiO2 /Al2 3 モル比は
41.3であり、したがって脱Alが発生していること
が判る。また改質ZSM−5ゼオライトの耐熱温度は1
000℃であった。 〔実施例I〕 A.触媒の製造 (a) 表2における例9、したがってα化率R=81
%の改質アルミナ98.5gをヘキサクロロ白金酸溶液
21.4g(Pt濃度7.0%)に投入して十分に混合
し、次いで固形分を濾別し、その後固形分に120℃、
1時間の条件で乾燥処理を施し、さらに固形分に、大気
中、600℃、1時間の条件で焼成処理を施してPtの
重量比率a1 がa1 =1.5重量%の触媒素子を得た。 (b) 触媒素子90g、改質ZSM−5ゼオライト9
0g、20%シリカゾル100gおよびエタノール24
0gと、アルミナボールとをポットに投入して、12時
間の湿式粉砕を行ってスラリー状触媒を調製した。この
場合、触媒素子の重量比率A1 はA1 =50重量%であ
る。
【0037】このスラリー状触媒に直径25.5mm、長
さ60mm、300セル−10.5ミルのコージエライト
製ハニカム支持体を浸漬し、次いでそのハニカム支持体
をスラリー状触媒より取出して過剰分をエア噴射により
除去し、その後ハニカム支持体を120℃の加熱下に保
持してスラリー状触媒を乾燥し、さらにハニカム支持体
に、大気中、600℃、1時間の条件で焼成処理を施し
て、触媒をハニカム支持体に保持させた。この場合、ハ
ニカム支持体における触媒の保持量は150g/リット
ルであった。この触媒を実施例1とする。
【0038】比較のため、アルミナとして前記市販の活
性アルミナを用いた以外は前記同様の方法でスラリー状
触媒を調製し、そのスラリー状触媒と前記同様のハニカ
ム支持体とを用い、前記同様の方法で触媒をハニカム支
持体に保持させた。この場合、ハニカム支持体における
触媒の保持量は前記と同じであり、この触媒を比較例1
とする。 B.排気ガス想定浄化テスト 理論空燃比A/F=14.6および酸素過剰雰囲気での
空燃比A/F=24.3に対応する排気ガスを想定して
表3に示す組成を備えた二種のテスト用第1,第2ガス
を調製した。
【0039】
【表3】 浄化テストは、先ず、実施例1の触媒を固定床流通式反
応装置に設置し、次いでその装置内にテスト用第1ガス
を空間速度S.V.=5×104 -1で流通させると共
にテスト用第1ガスの温度を常温より20℃/min で上
昇させ、所定のガス温度にてHC,COおよひNOの浄
化率を測定した。またテスト用第2ガスを用いて前記と
同様の方法でHC等の浄化率を測定した。さらに同様の
浄化テストを比較例1の触媒についても行った。
【0040】表4は各種条件および測定結果を示す。
【0041】
【表4】 表4から明らかなように、実施例1の触媒はHC等の浄
化率が高く、特に空燃比A/F=24.3といった酸素
過剰雰囲気におけるNO浄化率は比較例1の触媒の約2
倍である。これは、前記のようにα化率R=81%の改
質アルミナとα化率R=0%の活性アルミナとの物性差
に起因する。 〔実施例II〕実施例Iと同様の方法で各種触媒を製造し
た。この場合、触媒素子と改質ZSM−5ゼオライトと
の合計配合重量は実施例Iと同様に180gに設定され
た。
【0042】表5は、実施例1〜6の触媒と比較例1,
2の触媒における改質アルミナのα化率R、組成、最大
NO浄化率rおよびその浄化率rが得られるときのガス
温度を示す。
【0043】これら触媒においては、Ptの重量比率a
1 がa1 =1.5重量%(一定)、また触媒素子の重量
比率A1 がA1 =25重量%(一定)であって、改質ア
ルミナのα化率Rが変化している。
【0044】浄化テストは、実施例Iにおけるテスト用
第2ガス(A/F=24.3)を用いて、実施例Iと同
一の方法で行われた。これは後述する他の触媒について
も同じである。
【0045】
【表5】 表6は実施例7〜14の触媒と比較例3,4の触媒にお
ける改質アルミナのα化率R、組成、最大NO浄化率r
およびその浄化率rが得られるときのガス温度を示す。
【0046】これら触媒においては、Ptの重量比率a
1 がa1 =1.5重量%(一定)、また触媒素子の重量
比率A1 がA1 =50重量%(一定)であって、改質ア
ルミナのα化率Rが変化している。
【0047】
【表6】 表7は実施例15〜19の触媒と比較例5,6の触媒に
おける改質アルミナのα化率R、組成、最大NO浄化率
rおよびその浄化率rが得られるときのガス温度を示
す。
【0048】これら触媒においては、Ptの重量比率a
1 がa1 =1.5重量%(一定)、また触媒素子の重量
比率A1 がA1 =75重量%(一定)であって、改質ア
ルミナのα化率Rが変化している。
【0049】
【表7】 図2は、表5〜7に基づいて、改質アルミナのα化率R
と最大NO浄化率rとの関係をグラフ化したものであ
る。図中、点1〜19は実施例1〜19にそれぞれ対応
し、また点(1)〜(6)は比較例1〜6にそれぞれ対
応する。
【0050】図2および表5〜7から明らかなように、
比較例1,3,5の触媒におけるアルミナは活性アルミ
ナであって、そのα化率RはR=0%である。また比較
例2,4,6の触媒におけるアルミナはα−アルミナで
あって、そのα化率RはR=100%である。この場合
の最大NO浄化率rの最高値は比較例1,3の触媒にお
ける22%であり、したがって実施例1〜19の触媒の
ように、触媒素子の重量比率A1 が11重量%≦A1
95重量%、またPtの重量比率a1 が0.1重量%<
1 ≦5重量%において、改質アルミナのα化率Rを
0.1%≦R≦95%に設定することによって最大NO
浄化率rを酸素過剰雰囲気においてr>22%に向上さ
せることができる。図2より、改質アルミナのα化率R
を45%≦R≦90%に設定すると、最大NO浄化率r
を32%≦r≦55%といったように一層向上させるこ
とが可能であり、このことから、改質アルミナのα化率
Rの好ましい範囲は45%≦R≦90%であることが判
る。
【0051】表8は実施例20〜25の触媒と比較例
7,8の触媒における改質アルミナのα化率R、組成、
最大NO浄化率rおよびその浄化率rが得られるときの
ガス温度を示す。
【0052】これら触媒においては、改質アルミナのα
化率RがR=81%(一定)、またPtの重量比率a1
がa1 =1.5重量%(一定)であって、触媒素子の重
量比率A1 が変化している。
【0053】
【表8】 図3は表5〜8に基づき、改質アルミナのα化率R=8
1%およびPtの重量比率a1 =1.5重量%におい
て、触媒素子の重量比率A1 と最大NO浄化率rとの関
係をグラフ化したものである。図中、点6,12,1
9,20〜25は実施例6,12,19,20〜25に
それぞれ対応し、また点(7),(8)は比較例7,8
にそれぞれ対応する。
【0054】図3および表8から明らかなように比較例
7の触媒における触媒素子の重量比率A1 はA1 =10
重量%であり、また比較例8の触媒におけるそれはA1
=95重量%である。この場合の最大NO浄化率rの最
高値は比較例8の触媒における22%であり、したがっ
て実施例6,12,19,20〜25の触媒のように、
改質アルミナのα化率Rが0.1%≦R≦95%、また
Ptの重量比率a1 が0.1重量%<a1 ≦5重量%に
おいて、触媒素子の重量比率A1 を11重量%≦A1
95重量%に設定することによって最大NO浄化率r
を、酸素過剰雰囲気において、r>22%に向上させる
ことができる。図3より、触媒素子の重量比率A1 を1
2重量%≦A1 ≦80重量%に設定すると最大NO浄化
率rをr≧36%に向上させることが可能であり、この
ことから触媒素子の重量比率A1 の好ましい範囲は12
重量%≦A1 ≦80重量%であることが判る。
【0055】表9は実施例26,27の触媒と比較例9
の触媒における改質アルミナのα化率R、組成、最大N
O浄化率rおよびその浄化率rが得られるときのガス温
度を示す。
【0056】これら触媒においては、改質アルミナのα
化率RがR=81%(一定)、また触媒素子の重量比率
1 がA1 =50重量%(一定)であって、Ptの重量
比率a1 が変化している。
【0057】
【表9】 表9から明らかなように比較例9の触媒におけるPtの
重量比率a1 はa1 =0.1重量%である。この場合の
最大NO浄化率rの最高値は22%であり、したがって
実施例26,27の触媒のように、改質アルミナのα化
率が0.1%≦R≦95%、また触媒素子の重量比率A
1 が11重量%≦A1 <95重量%において、Ptの重
量比率a1 を0.1重量%<a1 ≦5重量%に設定する
ことによって最大NO浄化率rを、酸素過剰雰囲気にお
いて、r>22%に向上させることができる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、改質アルミナのα化率
R、触媒素子の重量比率A1 および触媒用金属の重量比
率a1 を前記のように特定することによって、酸素過剰
雰囲気においてもNOx浄化率の高い排気ガス浄化用触
媒を提供することができる。
【0059】また本発明によれば、前記のような特性を
有する触媒を容易に量産することが可能な製造方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】α−アルミナの重量比率とX線反射強度比率と
の関係を示すグラフである。
【図2】改質アルミナのα化率と最大NO浄化率との関
係を示すグラフである。
【図3】触媒素子の重量比率と最大NO浄化率との関係
を示すグラフである。
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性ア
ルミナにPtを担持させると、その活性アルミナが多孔
質であって大きな比表面積を持つことから、Ptが高分
散されるため、PtによるHC吸着能およびNOx吸着
能は向上するが、その反面、酸素過剰雰囲気(例えば、
空燃比A/F≒24)においては、触媒によってHC
(炭化水素)の完全酸化、つまりHC→CO2 +H2
の酸化反応が進行し、HCの部分酸化物であってNOx
還元能を有する活性CHOの生成量が不足すると共にP
t表面に吸着した酸素による還元阻害作用が生じ易いた
め、NOxの還元浄化を十分に行うことができず、また
NOxに対する触媒の浄化温度域が狭くなる、という問
題がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】この場合、活性アルミナにPtを担持させ
た後、前記同様の熱処理を行って、その活性アルミナよ
り改質アルミナを得るようにしてもよい。また触媒の形
態は前記混合物に限らず、触媒素子よりなる上層と改質
ZSM−5ゼオライトよりなる下層とを有する積層構造
にすることも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 20/18 ZAB D B01D 53/36 104 A (72)発明者 中西 義幸 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒素子と、固体酸性および分子篩性を
    有するアルミノシリケートとを備え、前記触媒素子はア
    ルミナとそのアルミナに担持された触媒用金属とよりな
    る排気ガス浄化用触媒において、前記アルミナはα化率
    Rを0.1%≦R≦95%に設定された改質アルミナで
    あり、また前記触媒素子の配合重量をAとし、一方、前
    記アルミノシリケートの配合重量をBとしたとき、前記
    触媒素子の重量比率A1 ={A/(A+B)}×100
    は11重量%≦A1 <95重量%に設定され、さらに前
    記触媒用金属は白金族から選択される少なくとも一種の
    金属であり、前記触媒素子における前記触媒用金属の重
    量比率a1 は0.1重量%<a1 ≦5重量%に設定され
    ることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 前記アルミノシリケートは、未改質ゼオ
    ライトに脱Al処理を施して得られた改質ゼオライトで
    ある、請求項1記載の排気ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】 前記触媒用金属はPtである、請求項1
    または2記載の排気ガス浄化用触媒。
  4. 【請求項4】 活性アルミナに、加熱温度Tを800℃
    ≦T≦1100℃に設定した熱処理を施して、その活性
    アルミナよりα化率Rが0.1%≦R≦95%である改
    質アルミナを得る工程と、その改質アルミナに、白金属
    から選択される少なくとも一種の触媒用金属を担持させ
    て触媒素子を作製し、その際、前記触媒素子における前
    記触媒用金属の重量比率a1 を0.1重量%<a1 ≦5
    重量%に設定する工程と、前記触媒素子と、固体酸性お
    よび分子篩性を有するアルミノシリケートとを混合し、
    その際、前記触媒素子の配合重量をAとし、一方、前記
    アルミノシリケートの配合重量をBとしたとき、前記触
    媒素子の重量比率A1 ={A/(A+B)}×100を
    11重量%≦A1 <95重量%に設定する工程と、を順
    次行うことを特徴とする排気ガス浄化用触媒の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160057342A (ko) * 2014-11-13 2016-05-23 삼성전자주식회사 가스 흡착재료, 및 이를 이용한 진공단열재

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