JPH0820706A - エポキシ樹脂組成物およびそれを用いたプリプレグ - Google Patents

エポキシ樹脂組成物およびそれを用いたプリプレグ

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JPH0820706A
JPH0820706A JP15478894A JP15478894A JPH0820706A JP H0820706 A JPH0820706 A JP H0820706A JP 15478894 A JP15478894 A JP 15478894A JP 15478894 A JP15478894 A JP 15478894A JP H0820706 A JPH0820706 A JP H0820706A
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epoxy resin
prepreg
resin composition
resin
inorganic filler
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JP15478894A
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Shoichi Sato
正一 佐藤
Seiichi Hino
征一 日野
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 適度な取扱い作業性と成形時のレジンフロー
を自由に調整することが可能であり、オーブン成形、内
圧成形等の成形法で欠陥がなく、優れた耐衝撃性を有す
る成形体が得られ、繊維強化複合材料の信頼性の向上、
特性の向上、生産性の向上にきわめて有益なエポキシ樹
脂組成物およびそれを用いたプリプレグを提供する。 【構成】 下記(A)、(B)、(C)、(D)および
(E)成分を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組
成物 (A)エポキシ樹脂 (B)ウレタン変性エポキシ樹脂 (C)潜在性アミン系硬化剤 (D)硬化促進剤 (E)アスペクト比が3以上、500以下の繊維状無機
充填剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリプレグの適度なタッ
ク性(粘着性)、ドレープ性(柔軟性)等の取扱い作業
性と室温での保存安定性に優れ、また耐衝撃性が良好で
あり、更に成形時のレジンフローが少なく、特に釣竿や
ゴルフシャフト等の繊維強化樹脂製の管状成形体の成形
時に炉落ちがなく、これら成形体研磨表面にキズ等の欠
陥がない、優れた複合材料特性を有する繊維強化複合材
に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維等の繊維強化複合材料は、軽量
であって高強度、高弾性率を有し、樹脂との複合体、い
わゆるプリプレグの形で、例えば釣竿、ゴルフクラブの
シャフト、テニスラケット等のスポーツ・レジャー分
野、板バネやハニカム構造材等の工業材料、さらには自
動車関連、航空機材料、船舶等の構造材料、電子材料、
土木建築材料等さまざまな用途に広く用いられている。
【0003】ところで従来この様な繊維強化複合材料用
プリプレグのマトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂
を用いたもの(特開昭62−127317号公報、特開
平2−41314号公報)、またウレタン変性エポキシ
樹脂を添加したもの(特公昭62−44011号公報、
特開平1−161041号公報)が提案されている。し
かしこれらのものは、例えばプリプレグの取扱い作業性
が良好で、管状成形体等の表面研磨時のキズ等の欠陥が
なく、また十分な耐衝撃性を示す成形品を得ることは極
めて困難であった。
【0004】また、プリプレグ成形時のマトリックス樹
脂の流動性を低下する目的より、これらのマトリックス
樹脂に、補強単繊維径の10倍以下の粒径である充填
剤、例えば黒鉛粉末、カーボンブラック、アルミニウム
粉末、シリカパウダー等を添加したもの(特開昭59−
227931号公報)がプリプレグの製造に用いられて
いる。
【0005】特に釣竿やゴルフシャフト等の管状の繊維
強化複合材料は、炭素繊維やガラス繊維を一方向に引き
揃えたシート状のプリプレグまたは上記強化繊維の織物
にマトリックス樹脂を含浸したプリプレグを離型剤を塗
布したテーパー付マンドレルに長手方向に対して、所望
の設計に応じた方向に巻付け、さらにその上に熱収縮性
テープをテープワインダー等を用いて少しずつオーバー
ラップさせながら螺旋状に巻付け、次いで加熱炉に入
れ、熱収縮性テープによる締付力を付与しながらマトリ
ックス樹脂を硬化し、加熱炉から取出して冷却後テープ
を取り除き、脱芯機等によりマンドレルを引抜いて成形
している。しかし従来のプリプレグでは、成形時にマン
ドレルの大径側から小径側に向かってプリプレグが移動
する、いわゆる炉落ちが発生するという欠点を生じてい
た。これは、加熱によってマトリックス樹脂が低粘度化
し流動性を増すため、このような状態で熱収縮性テープ
による締め付け力が加わると、マンドレルがテーパーを
有しているため、大径側から小径側に分力が生じ、この
方向にプリプレグが移動する、いわゆる炉落ちが発生す
る。この炉落ちが発生すると、マトリックス樹脂や強化
繊維に分布のむらができ、所望の複合材料物性が得られ
ないばかりか、成形品の欠陥の原因または小径部の反り
発生原因ともなる。
【0006】一方、特開昭57−22636号公報に、
マンドレルへのプリプレグ巻き付けに先立って、糸また
は熱硬化性樹脂を含浸した糸をマンドレルの長手方向に
螺旋状に巻付け、その摩擦により炉落ちを防止する方法
が提案されている。しかし、この方法では、炉落ち防止
効果が十分でないばかりか、糸が成形品中に残存し特性
上好ましくない。また特開昭59−159315号公報
には、マンドレルにプリプレグを捲回するのに先立っ
て、プリプレグ用マトリックス樹脂に対して、130℃
におけるゲルタイムが前記樹脂の80%以下の熱硬化樹
脂をマンドレルに塗布することにより、炉落ちを防止す
る方法が提案されている。しかしこの方法では、B−ス
テージ化によりゲルタイムを調整した下塗用の樹脂が必
要であり、成形に先立ち、この下塗り樹脂の塗布工程、
風乾が必要で、著しく生産性を低下する。
【0007】またプリプレグの作業時の取扱性(タッ
ク、ドレープ性)に関しては、シャフト捲回時の生産性
のみならず、成形品表面の欠陥(キズ等)の原因ともな
るため適度な特性が要求される。タック性が強すぎると
捲回時にエアーを巻き込みやすく、低すぎるとプリプレ
グの張り合わせ等の作業性が低下する。またドレープ性
が不十分の場合にはプリプレグ捲回時に巻終り部分にハ
ネを生じ、特に高弾性率の炭素繊維では折れの原因とも
なる。しかるに、これらの因子がシャフト成形後の研
磨、塗装時にキズ等の欠陥として表面に現れ、不良品の
発生、物性の低下の原因になっており、著しく歩留まり
を低下させていた。
【0008】このように従来のマトリックス樹脂を用い
たプリプレグでは、適度な作業性と優れた複合材料特性
を有し、成形時の炉落ちがなく、成形品の研磨、塗装面
に欠陥のないプリプレグを提供する事は極めて困難であ
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の方法の上記欠点を解決し、前処理工程を行うことなく
成形時の炉落ちを防止することができ、得られた複合材
料は耐衝撃性に優れ、また他の複合材料特性を低下する
ことなく、所望の特性を有する繊維強化複合材料成形品
を得ることができる。また、本発明のプリプレグは通常
の捲回温度に於て、適度な捲回作業性を有し、また成形
時のレジンフローを自由にコントロールできるため、研
磨後の成形品表面に欠陥(キズ等)のない優れた成形体
を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、下記
(A)、(B)、(C)、(D)および(E)成分を含
有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物 (A)エポキシ樹脂 (B)ウレタン変性エポキシ樹脂 (C)潜在性アミン系硬化剤 (D)硬化促進剤 (E)アスペクト比が3以上、500以下の繊維状無機
充填剤 またこれを強化繊維に含浸してなるプリプレグに存す
る。
【0011】以下本発明をより詳細に説明する。本発明
に用いられる(A)成分であるエポキシ樹脂は特に限定
されるものではなく、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、他のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、例えば、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型
エポキシ樹脂、またフェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジル
アミン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、臭
素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエス
テル型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、複素環
式エポキシ樹脂等が挙げられる。また所望に応じて、ウ
レタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、アル
キド変性エポキシ樹脂等を用いても良い。これらのうち
取扱い性、経済性、複合材料物性のバランスよりビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、およびノボラック型エポキ
シ樹脂が好ましいが、必要特性に応じてこれらの2種以
上を適宜混合して用いることができる。
【0012】(B)成分のウレタン変性エポキシ樹脂
は、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレ
ポリマーと分子中に水酸基を含有するエポキシ樹脂とを
反応させて得られるものが用いられる。ウレタン変性エ
ポキシ樹脂の原料である分子末端にイソシアネート基
(以下NCO基という)を有するウレタンプレポリマー
としてはジイソシアネートとポリエーテルポリオール、
ポリエステルポリオール等のポリオール類とを常法に従
って反応させて得られる種々のものが挙げられる。ジイ
ソシアネートとしては、トリレン2,4−ジイソシアネ
ート、トリレン2,6−ジイソシアネート、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソ
シアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート等が挙げられるが、特に好
適なものはトリレンジイソシアネート、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート等である。また、ポリオ
ールとしてはポリオキシエチレングリコール、ポリオキ
シプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレング
リコール、あるいはグリセリン、トリメチロールプロパ
ン等の多価アルコール類もしくはアミン類のエチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサ
イド付加物等、通常分子量が500〜3000の範囲に
あるポリエーテルポリオール;シュウ酸、コハク酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フ
マル酸等の多価カルボン酸とエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリメチロ
ールプロパン、グリセリン、ネオペンチルグリコール、
ビス(ヒドロキシメチルシクロヘキサン)等の多価アル
コールとをカルボキシル基に対する水酸基のモル比が1
以上の条件化で縮合して得られる、あるいはカプロラク
トンのようなラクトン類を多価アルコールの存在化開環
重合して得られる通常分子量が500〜3000の範囲
にあるポリエステルポリオール等が挙げられる。
【0013】ジイソシアネートとポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオール等のポリオールとの反応は
通常水酸基に対するNCO基のモル比が1より大、好ま
しくは1.05〜2の条件下で、常温〜120℃程度の
温度で実施される。この様にして得られるウレタンプレ
ポリマーはNCO基含有量が0.5〜5重量%、分子量
が1000〜10000の範囲にある事が好ましく、ウ
レタンプレポリマーのNCO基含有量及び分子量は原料
組成、すなわち水酸基に対するNCO基のモル比をかえ
ることにより制御することができる。
【0014】ウレタン変性エポキシ樹脂のもう一方の原
料である、分子中に水酸基を含有するエポキシ樹脂とし
ては通常分子量が300以上とくに350以上のエポキ
シ樹脂である。水酸基の含有量があまり少ないと、本発
明の目的を達成しにくいので、エポキシ樹脂1分子当た
り平均0.5以上の水酸基を有するエポキシ樹脂、例え
ば「E1001」、「E1004」、「E1009」
(油化シェル社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹
脂または、(A)成分に用いられる他の水酸基含有エポ
キシ樹脂、あるいはハイドロキノン、フェノールノボラ
ック、クレゾールノボラック等とエピクロルヒドリンと
を反応し、分子中に1個以上のエポキシ基を有する水酸
基含有エポキシ樹脂等を用いることが好ましい。分子末
端にNCO基を有するウレタンプレポリマーと分子中に
水酸基を含有するエポキシ樹脂との反応は、NCO基に
対するエポキシ樹脂の水酸基のモル比が1より大、好ま
しくは3〜40の原料組成で常温ないし120℃、特に
60〜100℃の温度でNCO基が完全に消失するまで
実施される。本発明のウレタン変性エポキシ樹脂はウレ
タンプレポリマーのNCO基とエポキシ樹脂の水酸基と
の反応により得られたものであることが好ましいが、1
00℃以下の反応温度では特に触媒がない限り、NCO
基とエポキシ樹脂中の水酸基との反応が優先的に進行
し、NCO基とエポキシ基との反応及びNCO基とウレ
タン基との反応は実質的に生起しないので、前記した条
件で反応を行えばこの目的を達成できる。
【0015】(C)成分の潜在性アミン系硬化剤として
は、50℃以上で硬化剤として働くもの、より好ましく
は80℃以上で硬化剤として働くものであり、例えば、
ジシアンジアミド(1−シアノグアニジン)、メチルグ
アニジン、エチルグアニジン、プロピルグアニジン、ブ
チルグアニジン、ジメチルグアニジン、トリメチルグア
ニジン、フェニルグアニジン、ジフェニルグアニジン、
トリイルグアニジン、2,3−グアニルウレア、ベンゾ
イルジシアンジアミド、2,6−キシレニルビグアニ
ド、フェニルビグアニド等のグアニジン系硬化剤が挙げ
られる。また例えば、アジピン酸ジヒドラジド、コハク
酸ジヒドラジド、グルタン酸ジヒドラジド、セバシン酸
ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒド
ラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒ
ドラジド、p−オキシ安息香酸ヒドラジド、サリチル酸
ヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、ダイマー酸ジヒ
ドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド等の多価カルボン
酸ポリヒドラジド系硬化剤が挙げられる。これら潜在性
アミン系硬化剤は、必要特性に応じて一種もしくは二種
以上を混合して用いることが出来る。しかし貯蔵安定
性、経済性、複合材料物性の点でジシアンジアミド、ア
ジピン酸ジヒドラジドが好ましい。また所望に応じて他
種硬化剤を併用することができる。例えば、三フッ化ホ
ウ素アミン錯体、アミンイミド、ジアミノマレオニトリ
ル、グアナミン類、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユ
リア樹脂等が挙げられる。これら硬化剤の使用量は、通
常エポキシ基1当量に対し、硬化剤の活性水素当量とし
て0.2〜1.2当量付近に配合することが硬化物の物
性は良好であるが、貯蔵安定性等その他の必要特性に応
じて適宜調整される。通常は(A)成分100重量部に
対して1〜40重量部、好ましくは1〜20重量部が適
当である。1重量部より少ないと硬化が不十分であり、
40重量部より多いと硬化物特性が低下しなく好ましく
ない。
【0016】(D)成分の硬化促進剤としては、イミダ
ゾール誘導体及びその塩類(例えば四国化成社製、商品
名キュアゾール)、アミンアダクト化合物(例えば味の
素社製、商品名アミキュア)、マイクロカプセル(例え
ば旭化成社製、商品名ノバキュア)、尿素化合物(例え
ば3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−Nジメ
チル尿素、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、3−
(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、3−
(4−メトキシフェニル)−1,1ジメチル尿素、トリ
メチル尿素)等が優れた効果を示す。これら硬化促進剤
の添加量は、(A)成分100重量部に対して1〜20
重量部が用いられるが、好ましくは1〜10重量部用い
られる。1重量部より少ないと硬化促進効果は小さく、
20重量部より多いとプリプレグの貯蔵安定性が低下し
やすく好ましくない。
【0017】(E)成分である繊維状無機充填剤として
は、アスペクト比(繊維の長さ/繊維の直径)が3以
上、500以下、より好ましくは3以上、450以下の
ものが用いられる。アスペクト比が3より小さいと、成
形時のレジンフローが十分に低くならず、またアスペク
ト比が500より大きいと強化繊維への含浸性またはプ
リプレグの作業性、成形性に悪影響をもたらす。これら
の繊維状無機充填剤は特に限定されるものではないが、
天然物系では、例えばセピオライト、ウォラストナイ
ト、アスベスト、スラグ繊維等があり、人工物系では、
例えばゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維等が挙げ
られ、また、例えばホウ酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、塩基
性硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、グラファイト、マグネ
シア、硫酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、二ホウ化
チタン、α−アルミナ、クリソタイル等のウィスカーが
挙げられる。これらの繊維状無機充填剤は、一種または
二種以上が適宜用いられる。これらのうち特にセピオラ
イト、ウォラストナイトまたはホウ酸アルミニウムウィ
スカー、炭酸カルシウムウィスカー、炭化ケイ素ウィス
カーが特性、経済性の点で優れる。これら繊維状無機充
填剤の添加量は、(A)成分100重量部に対し、0.
05〜30重量部、好ましくは0.5〜15重量部が用
いられる。0.05重量部より少ないと成形時の十分な
フローの低下はなく、30重量部より多いと樹脂の粘度
が上昇し、プリプレグ化工程での繊維への含浸性が低下
しなく好ましくない。
【0018】これら上記成分以外に、所望によって反応
性、耐熱性、貯蔵安定性等を低下させない程度のエポキ
シド反応性希釈剤を添加しても良い。反応性希釈剤の例
としては、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシ
ジルエーテル、アルキルグリシジルエーテル、スチレン
オキサイド、オクチレンオキサイド及びこれらの混合物
等が挙げられる。この他、シラン、チタネート化合物等
のカップリング剤、高級脂肪酸およびワックス等の離型
剤、ハロゲン、リン化合物等の難燃性付与剤、消泡剤、
着色剤等の添加剤も必要に応じ用いることができる。
【0019】またこれらプリプレグの製造に用いられる
強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊
維、ポリエステル繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、
アルミナ繊維、ポリエチレン繊維等が挙げられ、これら
の一種もしくは二種以上を適宜使用する。プリプレグを
製造するには、一般のプリプレグ製造方法が適用でき、
補強基材に対し例えばホットメルト法により直接あるい
はフィルム法で含浸するか、溶媒含浸法により直接ある
いはフィルム化後含浸のいずれかを用いれば良いが、溶
媒含浸法では溶剤留去工程が必要である。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。尚、実施例中に用いた化合物の略号、お
よび試験法は以下の通りである。 <原料> 「E828」:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化
シェル社製) 「E1001」:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェル社製) 「EOCN102S」:クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(日本化薬社製) 「EPU−6」:ウレタン変性エポキシ樹脂(旭電化工
業(株)社製) DICY:ジシアンジアミド(油化シェル社製) DCMU:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1
−Nジメチル尿素(保土ヶ谷化学社製) 「ミルコンPS」:セピオライト(昭和鉱物(株)社
製)<アスペクト比=50> 「NYAD325」:ウォラストナイト(NYCO社
製)<アスペクト比=5> 「アルボレックスY」、「YS2」:ホウ酸アルミニウ
ムウィスカー(四国化成工業(株)社製) <アスペク
ト比=10〜60> 「ウィスカル」:炭酸カルシウムウィスカー(四国化成
工業(株)社製)<アスペクト比=20〜60> 「R202」:微粉シリカ、「アエロジルR202」
(日本アエロジル社製) 「タルクSWB」:タルク、平均粒径10μm(日本タ
ルク(株)社製)
【0021】<レジンフローの測定>プリプレグを10
0×100mmに切断し、4プライ(ply)を積層、
上下を穴空きフィルム、最外層にガラスクロスを積層
後、加熱プレスで120℃、3.5kg/cm2 加圧
し、レジンフローを測定。
【0022】<捲回および炉落ちの評価>プリプレグを
斜交層(±45°)3ply、ストレート層(0°)3
plyとなる様に裁断した。裁断したプリプレグを離型
剤を塗布したマンドレルにローリングテーブルにより捲
回した。次いで熱収縮テープをテープラッビング装置に
より巻付けた。加熱炉に大径側を上にして吊下げ、12
0℃/2時間硬化した。室温まで冷却後、炉落ちを測
定。
【0023】<取扱作業性:タック性、ドレープ性>
(23℃における斜交層の貼合せ状態、修正の可否、手
巻きの硬さ、ローリングテーブル捲回後のハネ等より総
合的に判断) ○…良好、 ×…不良
【0024】<曲げ試験(3点曲げ)>ASTM D7
90に準じて、装置:東洋ボールドウィン社製UTM−
5Tを用い、サンプル形状:(長さ100mm,幅10
mm,厚さ2mm)、スパン長:80mm、クロスヘッ
ドスピード:2mm/minで0°、90°方向の強度
を測定。
【0025】<ILSS>ASTM D2344に準じ
て、同上装置により、サンプル形状:(長さ12mm、
幅10mm、厚さ2mm)、スパン長:8mm、クロス
ヘッドスピード:2mm/minで測定。
【0026】<Izod衝撃試験>JIS K7110
に準じて、東洋精機社製のユニバーサルインパクトテス
ターを用い、サンプル形状:(長さ70mm、幅10m
m、厚さ2mm)で0°方向の強度を測定。
【0027】〔ウレタンプレポリマーの合成〕 (合成例1)分子量2000のポリオキシプロピレング
リコール100重量部およびトリレンジイソシアネート
(2,4体80%)26重量部を窒素置換したフラスコ
中にて混合し、発熱終了後80℃まで昇温し3時間反応
させたところ、NCO基含量1.02%の粘稠なウレタ
ンプレポリマー(以下プレポリマー〔A〕という)を得
た。
【0028】(合成例2)分子量2000のポリオキシ
プロピレングリコール70重量部、重量平均分子量30
00のトリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド
付加物30重量部及びトリレンジイソシアネート17重
量部を窒素置換したフラスコ中に混合し、90℃で4時
間反応させたところNCO基含量2.82%の高粘稠な
ウレタンプレポリマー(以下プレポリマー〔B〕とい
う)を得た。
【0029】(実施例1)「E828」を14重量部
(マスターバッチ使用分を除く)、「E1001」を4
5重量部、「EOCN102S」を25重量部を窒素雰
囲気下100℃で1時間撹拌溶解し、次いでプレポリマ
ー〔A〕を15重量部添加し均一混合して100℃で2
時間ウレタンプレポリマー中のNCO基とエポキシ樹脂
中の水酸基とを反応させることにより一部ウレタン変性
エポキシ樹脂を含有するベースレジンを得た。なお、N
CO基はこの条件で実質的に完全に消失した。このベー
スレジンを室温まで冷却し、「ミルコンPS」を5重量
部、DICYを4重量部マスターバッチにて添加し、攪
拌機で70℃/30分間均一に混合を行った。次いでD
CMUを5重量部加え10分間撹拌し、本発明の樹脂組
成物を得た。こうして得られた樹脂組成物と高強度炭素
繊維(東レ社製「トレカT700」、弾性率24ton
/mm2 )とから一方向プリプレグをホットメルト法で
製造し、本発明のプリプレグを得た。このプリプレグの
炭素繊維目付けは125g/m2 、樹脂量は35%であ
った。このプリプレグを一方向に16プライ積層し、オ
ートクレーブで120℃/2時間の硬化により約2mm
厚の一方向積層板を成形した。得られた複合材料の物性
(Vf=60%換算値)を表−1に示す。特に90°曲
げ強度およびIzod衝撃強度は優れた特性を示した。
【0030】またこのプリプレグは、取扱作業性(タッ
ク、ドレープ性)は非常に良好であり、得られた成形品
10本に炉落ちはまったくなかった。更に、この成形品
の表面を研磨機を用いて研磨し、表面の欠陥(キズ等)
について観察したが、すべて欠陥のない良好な成形品が
得られた。
【0031】(実施例2、3、4、5)実施例1と同様
の方法、表−1の組成により本発明の樹脂組成物を得
た。このプリプレグの取扱作業性は良好であり、90°
曲げ強度およびIzod衝撃強度は優れた特性を示し
た。また成形品に炉落ちはなく、研磨表面に欠陥は観察
されなかった。
【0032】(比較例1、2、3)表−1の組成によ
り、実施例1と同様の方法によりプリプレグを製造し
た。プリプレグの目付けは125g/m2 で、樹脂量は
35%であった。このプリプレグはタック性が高く、レ
ジンフローも大きく、炉落ちが発生した。また成形品研
磨後のキズの発生も顕著であった。
【0033】(比較例4、5)無機充填剤として「エア
ロジルR202」または「タルクSWB」を用いた以外
実施例1と同様にプリプレグを製造した。このプリプレ
グの作業性は比較的良好であったが、炉落ちが発生し、
成形品の表面にむらがあり、また研磨後10本中数本に
キズが発生した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明のマトリックス樹脂より製造され
るプリプレグは、適度な取扱い作業性と成形時のレジン
フローを自由に調整することが可能であり、オーブン成
形、内圧成形等の成形法で欠陥がなく、優れた耐衝撃性
を有する成形体が得られ、繊維強化複合材料の信頼性の
向上、特性の向上、生産性の向上にきわめて有益であ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)、(B)、(C)、(D)お
    よび(E)成分を含有することを特徴とするエポキシ樹
    脂組成物 (A)エポキシ樹脂 (B)ウレタン変性エポキシ樹脂 (C)潜在性アミン系硬化剤 (D)硬化促進剤 (E)アスペクト比が3以上、500以下の繊維状無機
    充填剤。
  2. 【請求項2】 (C)潜在性アミン系硬化剤がジシアン
    ジアミドであることを特徴とする請求項1記載のエポキ
    シ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (E)の繊維状無機充填剤がセピオライ
    トであることを特徴とする請求項1または2に記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (E)の繊維状無機充填剤がウォラスト
    ナイトであることを特徴とする請求項1または2に記載
    のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (E)の繊維状無機充填剤がホウ酸アル
    ミニウムウィスカーであることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (E)繊維状無機充填剤が炭酸カルシウ
    ムウィスカーであることを特徴とする請求項1または2
    に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸してなることを特徴
    とするプリプレグ。
  8. 【請求項8】 該強化繊維が炭素繊維であることを特徴
    とする請求項7記載のプリプレグ。
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