JPH08236007A - 酸化物陰極を備えた電子管 - Google Patents
酸化物陰極を備えた電子管Info
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- JPH08236007A JPH08236007A JP3557795A JP3557795A JPH08236007A JP H08236007 A JPH08236007 A JP H08236007A JP 3557795 A JP3557795 A JP 3557795A JP 3557795 A JP3557795 A JP 3557795A JP H08236007 A JPH08236007 A JP H08236007A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 長時間にわたって、高電流密度で安定した電
子放出特性を維持することが可能な酸化物陰極を備えた
電子管を提供する。 【構成】 ニッケル(Ni)を主成分とし、微量のマグ
ネシウム(Mg)、シリコン(Si)、ジルコニウム
(Zr)等の還元性金属を含有する帽状の基体金属14
と、基体金属14上に設けられ、バリウム(Ba)、ス
トロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)の金属酸化
物からなる電子放出物質層15とを有する酸化物陰極を
備えた電子管において、電子放出物質層15に、混合量
が0.2乃至3.0重量%で、平均粒径が0.5乃至2
0μmの酸化アルミニウム(Al2O3)粉末16を混合
させている。この酸化アルミニウム(Al2O3)粉末1
6の混合によって、電子放出物質層15の高温時の電気
抵抗が低減し、長時間にわたり、高電流密度で安定した
電子放出特性を発揮させることができる。
子放出特性を維持することが可能な酸化物陰極を備えた
電子管を提供する。 【構成】 ニッケル(Ni)を主成分とし、微量のマグ
ネシウム(Mg)、シリコン(Si)、ジルコニウム
(Zr)等の還元性金属を含有する帽状の基体金属14
と、基体金属14上に設けられ、バリウム(Ba)、ス
トロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)の金属酸化
物からなる電子放出物質層15とを有する酸化物陰極を
備えた電子管において、電子放出物質層15に、混合量
が0.2乃至3.0重量%で、平均粒径が0.5乃至2
0μmの酸化アルミニウム(Al2O3)粉末16を混合
させている。この酸化アルミニウム(Al2O3)粉末1
6の混合によって、電子放出物質層15の高温時の電気
抵抗が低減し、長時間にわたり、高電流密度で安定した
電子放出特性を発揮させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物陰極を備えた電
子管に係わり、特に、長時間にわたって安定した高電流
密度の電子放出特性を示し、高精細カラーブラウン管や
大型カラーブラウン管または撮像管等に用いて好適な酸
化物陰極を備えた電子管に関する。
子管に係わり、特に、長時間にわたって安定した高電流
密度の電子放出特性を示し、高精細カラーブラウン管や
大型カラーブラウン管または撮像管等に用いて好適な酸
化物陰極を備えた電子管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子管における酸化物陰極は、例
えば、特開昭58−154130号に開示のもののよう
に、ニッケル(Ni)を主成分とし、その中にマグネシ
ウム(Mg)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Z
r)等の微量の還元性金属を含有する基体金属と、前記
基体金属上に設けられ、バリウム(Ba)、ストロンチ
ウム(Sr)、カルシウム(Ca)の金属酸化物からな
る電子放出物質層と、加熱用ヒータとによって構成され
ていた。
えば、特開昭58−154130号に開示のもののよう
に、ニッケル(Ni)を主成分とし、その中にマグネシ
ウム(Mg)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Z
r)等の微量の還元性金属を含有する基体金属と、前記
基体金属上に設けられ、バリウム(Ba)、ストロンチ
ウム(Sr)、カルシウム(Ca)の金属酸化物からな
る電子放出物質層と、加熱用ヒータとによって構成され
ていた。
【0003】前記構成を有する既知の酸化物陰極は、か
かる酸化物陰極が用いられる電子管、とりわけ、カラー
ブラウン管や撮像管等の表示画面が高精細化されるに伴
って、長時間にわたり、比較的安定した高電流密度の電
子放出特性を有するものになっている。
かる酸化物陰極が用いられる電子管、とりわけ、カラー
ブラウン管や撮像管等の表示画面が高精細化されるに伴
って、長時間にわたり、比較的安定した高電流密度の電
子放出特性を有するものになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記既
知の酸化物陰極は、高電流密度の電子放出特性が得られ
るような構成にした場合、高電流密度で電子放出がなさ
れる際に、電子放出物質層内にジュール熱が発生し、そ
れにより電子放出物質層の温度が上昇することによっ
て、電子放出物質層内の電子放出物質が溶融したり、蒸
発したするようになる。その結果、前記既知の酸化物陰
極は、電子放出物質層内の電気抵抗が高くなり、この高
い電気抵抗により電子放出物質層内を流れる電流が妨げ
られ、高電流密度の電子放出特性が悪化するという問題
を有している。
知の酸化物陰極は、高電流密度の電子放出特性が得られ
るような構成にした場合、高電流密度で電子放出がなさ
れる際に、電子放出物質層内にジュール熱が発生し、そ
れにより電子放出物質層の温度が上昇することによっ
て、電子放出物質層内の電子放出物質が溶融したり、蒸
発したするようになる。その結果、前記既知の酸化物陰
極は、電子放出物質層内の電気抵抗が高くなり、この高
い電気抵抗により電子放出物質層内を流れる電流が妨げ
られ、高電流密度の電子放出特性が悪化するという問題
を有している。
【0005】本発明は、前記問題点を解決するもので、
その目的は、長時間にわたり、高電流密度の安定した電
子放出特性を維持することが可能な酸化物陰極を備えた
電子管を提供することにある。
その目的は、長時間にわたり、高電流密度の安定した電
子放出特性を維持することが可能な酸化物陰極を備えた
電子管を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、ニッケル(Ni)を主成分とし、微量の
マグネシウム(Mg)やシリコン(Si)等の還元性金
属を含有する基体金属と、前記基体金属上に設けられ、
バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウ
ム(Ca)の酸化物からなる電子放出物質層とを有する
酸化物陰極を備えた電子管において、前記電子放出物質
層に、微量の酸化アルミニウム(Al2O3)粉末を混合
させた手段を備える。
に、本発明は、ニッケル(Ni)を主成分とし、微量の
マグネシウム(Mg)やシリコン(Si)等の還元性金
属を含有する基体金属と、前記基体金属上に設けられ、
バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウ
ム(Ca)の酸化物からなる電子放出物質層とを有する
酸化物陰極を備えた電子管において、前記電子放出物質
層に、微量の酸化アルミニウム(Al2O3)粉末を混合
させた手段を備える。
【0007】そして、前記手段によれば、電子放出物質
層に混合される酸化アルミニウム(Al2O3)粉末は、
混合量が0.2乃至3.0重量%の範囲内であり、平均
粒径が0.5乃至20μmの範囲内であるように選択さ
れる。
層に混合される酸化アルミニウム(Al2O3)粉末は、
混合量が0.2乃至3.0重量%の範囲内であり、平均
粒径が0.5乃至20μmの範囲内であるように選択さ
れる。
【0008】
【作用】前記手段によれば、バリウム(Ba)、ストロ
ンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)の酸化物からな
る電子放出物質層中に、微量の酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末を混合させるようにしたので、電子放出物質
層中に酸化アルミニウム(Al2O3)のドナーが形成さ
れるようになる。そして、電子放出物質層中に形成され
たドナーは、電子放出物質層の電気抵抗が増大するのを
抑えるように働くので、電子放出物質内に生じる電流
は、比較的楽に流れるようになり、電子放出物質層から
の電子放出機能が妨げられることなく、高電流密度の電
子放出特性を発揮させることができる。
ンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)の酸化物からな
る電子放出物質層中に、微量の酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末を混合させるようにしたので、電子放出物質
層中に酸化アルミニウム(Al2O3)のドナーが形成さ
れるようになる。そして、電子放出物質層中に形成され
たドナーは、電子放出物質層の電気抵抗が増大するのを
抑えるように働くので、電子放出物質内に生じる電流
は、比較的楽に流れるようになり、電子放出物質層から
の電子放出機能が妨げられることなく、高電流密度の電
子放出特性を発揮させることができる。
【0009】この場合、電子放出物質層に混合される酸
化アルミニウム(Al2O3)粉末は、平均粒径が0.5
乃至20μmの範囲内であったときに、ドナーの形成が
促進されることが確認されており、また、0.2重量%
以上の量を混合すれば、高電流密度の電子放出特性を発
揮できることが確認された。ただし、混合される酸化ア
ルミニウム(Al2O3)粉末の量が3.0重量%以上に
なると、初期エミッションが低下して悪影響を与えるよ
うになるので、混合される酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末の量は、0.2乃至3.0重量%の範囲内に
選ぶようにする。
化アルミニウム(Al2O3)粉末は、平均粒径が0.5
乃至20μmの範囲内であったときに、ドナーの形成が
促進されることが確認されており、また、0.2重量%
以上の量を混合すれば、高電流密度の電子放出特性を発
揮できることが確認された。ただし、混合される酸化ア
ルミニウム(Al2O3)粉末の量が3.0重量%以上に
なると、初期エミッションが低下して悪影響を与えるよ
うになるので、混合される酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末の量は、0.2乃至3.0重量%の範囲内に
選ぶようにする。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
説明する。
【0011】図1は、本発明に係わる酸化物陰極を備え
た電子管の一実施例を示す概要断面構成図であって、電
子管としてカラーブラウン管である場合の例を示すもの
である。
た電子管の一実施例を示す概要断面構成図であって、電
子管としてカラーブラウン管である場合の例を示すもの
である。
【0012】図1において、1はパネル部、2はファン
ネル部、3はネック部、4は螢光面、5はシャドウマス
ク、6は磁気シールド、7は偏向ヨーク、8はピュリテ
イ調整用マグネット、9はセンタービームスタティック
コンバーゼンス調整用マグネット、10はサイドビーム
スタティックコンバーゼンス調整用マグネット、11は
電子銃、12は電子ビームである。
ネル部、3はネック部、4は螢光面、5はシャドウマス
ク、6は磁気シールド、7は偏向ヨーク、8はピュリテ
イ調整用マグネット、9はセンタービームスタティック
コンバーゼンス調整用マグネット、10はサイドビーム
スタティックコンバーゼンス調整用マグネット、11は
電子銃、12は電子ビームである。
【0013】そして、カラーブラウン管を構成する管体
は、前側に配置されたパネル部1と、電子銃11を収納
しているネック部3と、パネル部1及びネック部3の中
間に配置されたファンネル部2とからなっている。パネ
ル部1は、その内面に螢光面4が配置形成され、この螢
光面4に対向してシャドウマスク5が配置される。パネ
ル部1とファンネル部2の結合部分の内側には磁気シー
ルド6が配置され、ファンネル部2とネック部3の結合
部分の外側には偏向ヨーク7が設けられる。ネック部3
の外側には、ピュリテイ調整用マグネット8、センター
ビームスタティックコンバーゼンス調整用マグネット
9、サイドビームスタティックコンバーゼンス調整用マ
グネット10が並設配置され、電子銃11から放射され
た3本の電子ビーム12(図1では1本だけが示されて
いる)は、偏向ヨーク7において所定方向に偏向された
後、シャドウマスク5を通して螢光面4における対応す
る画素に到達するように構成されている。
は、前側に配置されたパネル部1と、電子銃11を収納
しているネック部3と、パネル部1及びネック部3の中
間に配置されたファンネル部2とからなっている。パネ
ル部1は、その内面に螢光面4が配置形成され、この螢
光面4に対向してシャドウマスク5が配置される。パネ
ル部1とファンネル部2の結合部分の内側には磁気シー
ルド6が配置され、ファンネル部2とネック部3の結合
部分の外側には偏向ヨーク7が設けられる。ネック部3
の外側には、ピュリテイ調整用マグネット8、センター
ビームスタティックコンバーゼンス調整用マグネット
9、サイドビームスタティックコンバーゼンス調整用マ
グネット10が並設配置され、電子銃11から放射され
た3本の電子ビーム12(図1では1本だけが示されて
いる)は、偏向ヨーク7において所定方向に偏向された
後、シャドウマスク5を通して螢光面4における対応す
る画素に到達するように構成されている。
【0014】前記構成によるカラーブラウン管における
動作、即ち、画像表示動作は、既知のカラーブラウン管
における画像表示動作と全く同じであるので、このカラ
ーブラウン管における画像表示動作については、その説
明を省略する。
動作、即ち、画像表示動作は、既知のカラーブラウン管
における画像表示動作と全く同じであるので、このカラ
ーブラウン管における画像表示動作については、その説
明を省略する。
【0015】続く、図2は、図1に図示の電子管、即
ち、カラーブラウン管の電子銃11に用いられる酸化物
陰極の一実施例の構成を示す拡大断面図である。
ち、カラーブラウン管の電子銃11に用いられる酸化物
陰極の一実施例の構成を示す拡大断面図である。
【0016】図2において、13は高融点金属材料、例
えば、ニッケル(Ni)で構成される筒状の陰極スリー
ブ、14はニッケル(Ni)を主成分とし、微量のマグ
ネシウム(Mg)、シリコン(Si)、ジルコニウム
(Zr)等の還元性金属を含有した帽状の基体金属、1
5はバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カル
シウム(Ca)の金属酸化物からなる電子放出物質層、
16は電子放出物質層15内に混合された微量の酸化ア
ルミニウム(Al2O3)粉末、17は筒状の陰極スリー
ブ13内に装填されたヒーターである。
えば、ニッケル(Ni)で構成される筒状の陰極スリー
ブ、14はニッケル(Ni)を主成分とし、微量のマグ
ネシウム(Mg)、シリコン(Si)、ジルコニウム
(Zr)等の還元性金属を含有した帽状の基体金属、1
5はバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カル
シウム(Ca)の金属酸化物からなる電子放出物質層、
16は電子放出物質層15内に混合された微量の酸化ア
ルミニウム(Al2O3)粉末、17は筒状の陰極スリー
ブ13内に装填されたヒーターである。
【0017】そして、筒状の陰極スリーブ13は、一端
に帽状の基体金属14の開口部分が嵌合され、内部にヒ
ーター17が収納装填される。帽状の基体金属14の頂
面には電子放出物質層15が被着形成され、この電子放
出物質層15内に微量の酸化アルミニウム(Al2O3)
粉末16が混合されている。
に帽状の基体金属14の開口部分が嵌合され、内部にヒ
ーター17が収納装填される。帽状の基体金属14の頂
面には電子放出物質層15が被着形成され、この電子放
出物質層15内に微量の酸化アルミニウム(Al2O3)
粉末16が混合されている。
【0018】かかる構成を有する酸化物陰極において、
電子放出物質層15は、例えば、次のようにして被着形
成される。
電子放出物質層15は、例えば、次のようにして被着形
成される。
【0019】バリウムの炭酸塩(BaCO3 )、ストロ
ンチウムの炭酸塩(SrCO3 )、カルシウムの炭酸塩
(CaCO3 )の混合溶液中に、3.0μmの平均粒径
を有し、1.0重量%の量の純度99.99%の酸化ア
ルミニウム(Al2O3)粉末16を混合して懸濁液(サ
スペンション)を形成し、この懸濁液(サスペンショ
ン)をスプレーガンを用いて帽状の基体金属14の頂面
に約70mmの厚さに塗布し、電子放出物質層15を被
着形成させる。
ンチウムの炭酸塩(SrCO3 )、カルシウムの炭酸塩
(CaCO3 )の混合溶液中に、3.0μmの平均粒径
を有し、1.0重量%の量の純度99.99%の酸化ア
ルミニウム(Al2O3)粉末16を混合して懸濁液(サ
スペンション)を形成し、この懸濁液(サスペンショ
ン)をスプレーガンを用いて帽状の基体金属14の頂面
に約70mmの厚さに塗布し、電子放出物質層15を被
着形成させる。
【0020】かかる構成を有する電子放出物質層15を
用いた場合に、この電子放出物質層15において高電流
密度の電子放出が行われると、電子放出物質層15内に
ジュール熱が発生し、それにより電子放出物質層15の
温度が上昇する。そして、電子放出物質層15の温度が
上昇するようになると、電子放出物質層15内のバリウ
ム(Ba)が溶融したり、蒸発したりして、電子放出物
質層15の電気抵抗が高くなるが、このとき、電子放出
物質層15内に混合されている酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末16がドナーを形成し、そのドナーが電子放
出物質層15の高くなる電気抵抗を抑えるように作用す
るので、電子放出物質層15内に生じる電流は楽に流れ
るようになり、同時に、電子放出物質層15から放出さ
れる電子量も多くなって、電子放出物質層15において
高電流密度の電子放出特性が発揮されるものである。
用いた場合に、この電子放出物質層15において高電流
密度の電子放出が行われると、電子放出物質層15内に
ジュール熱が発生し、それにより電子放出物質層15の
温度が上昇する。そして、電子放出物質層15の温度が
上昇するようになると、電子放出物質層15内のバリウ
ム(Ba)が溶融したり、蒸発したりして、電子放出物
質層15の電気抵抗が高くなるが、このとき、電子放出
物質層15内に混合されている酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末16がドナーを形成し、そのドナーが電子放
出物質層15の高くなる電気抵抗を抑えるように作用す
るので、電子放出物質層15内に生じる電流は楽に流れ
るようになり、同時に、電子放出物質層15から放出さ
れる電子量も多くなって、電子放出物質層15において
高電流密度の電子放出特性が発揮されるものである。
【0021】ここで、図3は、本実施例の酸化物陰極を
備えた電子管及び既知の酸化物陰極を備えた電子管にお
ける電子放出能力の時間的変動を示す特性図である。
備えた電子管及び既知の酸化物陰極を備えた電子管にお
ける電子放出能力の時間的変動を示す特性図である。
【0022】図3において、縦軸は初期の電子放出能力
に対する各時間の電子放出能力を相対値で示した電子放
出能力、横軸は時間経過をキロアワー(KHr)で示し
た動作時間であり、また、(A)は本実施例の酸化物陰
極の特性であり、(B)は既知の酸化物陰極の特性であ
る。
に対する各時間の電子放出能力を相対値で示した電子放
出能力、横軸は時間経過をキロアワー(KHr)で示し
た動作時間であり、また、(A)は本実施例の酸化物陰
極の特性であり、(B)は既知の酸化物陰極の特性であ
る。
【0023】図3に図示の特性図によれば、既知の酸化
物陰極を備えた電子管は、特性(B)に示されるよう
に、動作時間が経過するにしたがって、酸化物陰極の電
子放出能力は、初期のものに比べ比較的落ち込みの度合
いが大きくなっているのに対し、本実施例の酸化物陰極
を備えた電子管は、特性(A)に示されるように、動作
時間が経過するにしたがって、酸化物陰極の電子放出能
力は、初期のものに比べ比較的落ち込みの度合いが小さ
くなっているものである。例えば、特性(A)及び特性
(B)に対する初期時点から10KHrが経過した時点
の酸化物陰極の電子放出能力を比べると、既知の酸化物
陰極を備えた電子管は、初期の電子放出能力(相対値1
00)よりも約30数%程度も低下している(相対値約
67)のに対し、本実施例の酸化物陰極を備えた電子管
は、初期の電子放出能力(相対値100)よりも約20
%程度低下している(相対値約67)に過ぎないもの
で、初期時点からの経緯時間が10KHr以外の時点に
おいても、同じ傾向が現われているものである。このよ
うに、本実施例の酸化物陰極を備えた電子管は、既知の
酸化物陰極を備えた電子管に比べて、動作時間の経過に
伴う電子放出能力の低下が少なく、優れた寿命特性を示
すものであるということができる。
物陰極を備えた電子管は、特性(B)に示されるよう
に、動作時間が経過するにしたがって、酸化物陰極の電
子放出能力は、初期のものに比べ比較的落ち込みの度合
いが大きくなっているのに対し、本実施例の酸化物陰極
を備えた電子管は、特性(A)に示されるように、動作
時間が経過するにしたがって、酸化物陰極の電子放出能
力は、初期のものに比べ比較的落ち込みの度合いが小さ
くなっているものである。例えば、特性(A)及び特性
(B)に対する初期時点から10KHrが経過した時点
の酸化物陰極の電子放出能力を比べると、既知の酸化物
陰極を備えた電子管は、初期の電子放出能力(相対値1
00)よりも約30数%程度も低下している(相対値約
67)のに対し、本実施例の酸化物陰極を備えた電子管
は、初期の電子放出能力(相対値100)よりも約20
%程度低下している(相対値約67)に過ぎないもの
で、初期時点からの経緯時間が10KHr以外の時点に
おいても、同じ傾向が現われているものである。このよ
うに、本実施例の酸化物陰極を備えた電子管は、既知の
酸化物陰極を備えた電子管に比べて、動作時間の経過に
伴う電子放出能力の低下が少なく、優れた寿命特性を示
すものであるということができる。
【0024】なお、前述の本実施例においては、電子放
出物質層15に混合される酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末16について、その平均粒径が3.0μmの
もので、かつ、混合量が1.0重量%である場合を例に
挙げて説明したが、本発明における電子放出物質層15
に混合される酸化アルミニウム(Al2O3)粉末16の
平均粒径及び混合量は、かかる例に限られるものではな
く、それ以外の平均粒径及び混合量を選択するようにし
てもよいことは勿論である。
出物質層15に混合される酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末16について、その平均粒径が3.0μmの
もので、かつ、混合量が1.0重量%である場合を例に
挙げて説明したが、本発明における電子放出物質層15
に混合される酸化アルミニウム(Al2O3)粉末16の
平均粒径及び混合量は、かかる例に限られるものではな
く、それ以外の平均粒径及び混合量を選択するようにし
てもよいことは勿論である。
【0025】即ち、電子放出物質層15に混合される酸
化アルミニウム(Al2O3)粉末16の平均粒径につい
ては、0.5乃至20μmの範囲内であれば、電子放出
物質層15内に前述の場合と同様のドナーの形成が促進
されることを確認しており、また、電子放出物質層15
に混合される酸化アルミニウム(Al2O3)粉末16の
混合量を0.2重量%以上にすれば、高電流密度の電子
放出特性が発揮できることを確認している。ただし、電
子放出物質層15に混合される酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末16の混合量が3.0重量%以上になると、
初期エミッションが低下するようになるので、電子放出
物質層15に混合する酸化アルミニウム(Al2O3)粉
末16の混合量は、0.2乃至3.0重量%の範囲内に
なるように選択している。
化アルミニウム(Al2O3)粉末16の平均粒径につい
ては、0.5乃至20μmの範囲内であれば、電子放出
物質層15内に前述の場合と同様のドナーの形成が促進
されることを確認しており、また、電子放出物質層15
に混合される酸化アルミニウム(Al2O3)粉末16の
混合量を0.2重量%以上にすれば、高電流密度の電子
放出特性が発揮できることを確認している。ただし、電
子放出物質層15に混合される酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末16の混合量が3.0重量%以上になると、
初期エミッションが低下するようになるので、電子放出
物質層15に混合する酸化アルミニウム(Al2O3)粉
末16の混合量は、0.2乃至3.0重量%の範囲内に
なるように選択している。
【0026】また、前述の本実施例においては、電子管
がカラーブラウン管である例を挙げて説明したが、本発
明による電子管は、カラーブラウン管に限られるもので
はなく、他の電子管、例えば、撮像管等にも同様に適用
できることは勿論である。
がカラーブラウン管である例を挙げて説明したが、本発
明による電子管は、カラーブラウン管に限られるもので
はなく、他の電子管、例えば、撮像管等にも同様に適用
できることは勿論である。
【0027】さらに、前述の本実施例においては、帽状
の基体金属14の頂面に電子放出物質層15を塗布形成
する場合に、懸濁液(サスペンション)をスプレー法に
よって塗布する例に挙げて説明したが、本発明による電
子放出物質層15の形成は、懸濁液(サスペンション)
をスプレー法で塗布形成する場合に限られるものではな
く、かかる懸濁液(サスペンション)をペースト状に
し、印刷法によって形成するようにしてもよい。
の基体金属14の頂面に電子放出物質層15を塗布形成
する場合に、懸濁液(サスペンション)をスプレー法に
よって塗布する例に挙げて説明したが、本発明による電
子放出物質層15の形成は、懸濁液(サスペンション)
をスプレー法で塗布形成する場合に限られるものではな
く、かかる懸濁液(サスペンション)をペースト状に
し、印刷法によって形成するようにしてもよい。
【0028】このように、本実施例によれば、電子放出
物質層15中に微量、即ち、0.2乃至3.0重量%の
酸化アルミニウム(Al2O3)粉末16を混合し、電子
放出物質層15中に酸化アルミニウム(Al2O3)のド
ナーを形成させるようにしている。このため、高密度の
電子放出時に、電子放出物質層15中にジュール熱が発
生し、電子放出物質層15の温度が上昇して電子放出物
質層15の電気抵抗が増大する前に、酸化アルミニウム
(Al2O3)のドナーが電子放出物質層15の電気抵抗
の増大を抑えるように働くので、電子放出物質内に生じ
る電流は、比較的楽に流れるようになり、電子放出物質
層15からの電子放出機能を妨げることなく、長時間に
わたって、高電流密度の電子放出特性を発揮させること
ができる。
物質層15中に微量、即ち、0.2乃至3.0重量%の
酸化アルミニウム(Al2O3)粉末16を混合し、電子
放出物質層15中に酸化アルミニウム(Al2O3)のド
ナーを形成させるようにしている。このため、高密度の
電子放出時に、電子放出物質層15中にジュール熱が発
生し、電子放出物質層15の温度が上昇して電子放出物
質層15の電気抵抗が増大する前に、酸化アルミニウム
(Al2O3)のドナーが電子放出物質層15の電気抵抗
の増大を抑えるように働くので、電子放出物質内に生じ
る電流は、比較的楽に流れるようになり、電子放出物質
層15からの電子放出機能を妨げることなく、長時間に
わたって、高電流密度の電子放出特性を発揮させること
ができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウ
ム(Ca)の酸化物からなる電子放出物質層中に、微量
の酸化アルミニウム(Al2O3)粉末を混合させるよう
にしているので、電子放出物質層中に酸化アルミニウム
(Al2O3)のドナーが形成される。そして、電子放出
物質層中に形成されたドナーは、電子放出物質層中に発
生するジュール熱によって、電子放出物質層の温度が上
昇した際に、電子放出物質層の電気抵抗の増大を抑える
ように働くので、電子放出物質内に生じる電流は、比較
的楽に流れるようになり、電子放出物質層からの電子放
出機能を妨げることなく、長時間にわたって、高電流密
度の電子放出特性を発揮させることができるという効果
がある。
バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウ
ム(Ca)の酸化物からなる電子放出物質層中に、微量
の酸化アルミニウム(Al2O3)粉末を混合させるよう
にしているので、電子放出物質層中に酸化アルミニウム
(Al2O3)のドナーが形成される。そして、電子放出
物質層中に形成されたドナーは、電子放出物質層中に発
生するジュール熱によって、電子放出物質層の温度が上
昇した際に、電子放出物質層の電気抵抗の増大を抑える
ように働くので、電子放出物質内に生じる電流は、比較
的楽に流れるようになり、電子放出物質層からの電子放
出機能を妨げることなく、長時間にわたって、高電流密
度の電子放出特性を発揮させることができるという効果
がある。
【図1】本発明に係わる酸化物陰極を備えたカラーブラ
ウン管の一実施例を示す概要断面構成図である。
ウン管の一実施例を示す概要断面構成図である。
【図2】図1に図示のカラーブラウン管の電子銃に用い
られる酸化物陰極の一実施例の構成を示す拡大断面図で
ある。
られる酸化物陰極の一実施例の構成を示す拡大断面図で
ある。
【図3】本実施例の酸化物陰極を備えた電子管及び既知
の酸化物陰極を備えた電子管における電子放出能力の時
間的変動を示す特性図である。
の酸化物陰極を備えた電子管における電子放出能力の時
間的変動を示す特性図である。
1 パネル部 2 ファンネル部 3 ネック部 4 螢光面 5 シャドウマスク 6 磁気シールド 7 偏向ヨーク 8 ピュリテイ調整用マグネット 9 センタービームスタティックコンバーゼンス調整用
マグネット 10 サイドビームスタティックコンバーゼンス調整用
マグネット 11 電子銃 12 電子ビーム 13 筒状の陰極スリーブ 14 帽状の基体金属 15 電子放出物質層 16 酸化アルミニウム(Al2O3)粉末 17 ヒーター
マグネット 10 サイドビームスタティックコンバーゼンス調整用
マグネット 11 電子銃 12 電子ビーム 13 筒状の陰極スリーブ 14 帽状の基体金属 15 電子放出物質層 16 酸化アルミニウム(Al2O3)粉末 17 ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深山 憲久 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内
Claims (3)
- 【請求項1】 ニッケル(Ni)を主成分とし、微量の
マグネシウム(Mg)やシリコン(Si)等の還元性金
属を含有する基体金属と、前記基体金属上に設けられ、
バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウ
ム(Ca)の酸化物からなる電子放出物質層とを有する
酸化物陰極を備えた電子管において、前記電子放出物質
層に、微量の酸化アルミニウム(Al2O3)粉末を混合
させたことを特徴とする酸化物陰極を備えた電子管。 - 【請求項2】 前記電子放出物質層に混合される酸化ア
ルミニウム(Al2O3)粉末の混合量は、0.2乃至
3.0重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1
に記載の酸化物陰極を備えた電子管。 - 【請求項3】 前記電子放出物質層に混合される酸化ア
ルミニウム(Al2O3)粉末の平均粒径は、0.5乃至
20μmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至
2のいずれかに記載の酸化物陰極を備えた電子管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3557795A JPH08236007A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 酸化物陰極を備えた電子管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3557795A JPH08236007A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 酸化物陰極を備えた電子管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08236007A true JPH08236007A (ja) | 1996-09-13 |
Family
ID=12445627
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3557795A Pending JPH08236007A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 酸化物陰極を備えた電子管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08236007A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030013294A (ko) * | 2001-08-01 | 2003-02-14 | 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 | 장수명의 전자관장치, 전자관용 음극 및 전자관장치의제조방법 |
-
1995
- 1995-02-23 JP JP3557795A patent/JPH08236007A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030013294A (ko) * | 2001-08-01 | 2003-02-14 | 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 | 장수명의 전자관장치, 전자관용 음극 및 전자관장치의제조방법 |
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