JPH08255336A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH08255336A
JPH08255336A JP5744295A JP5744295A JPH08255336A JP H08255336 A JPH08255336 A JP H08255336A JP 5744295 A JP5744295 A JP 5744295A JP 5744295 A JP5744295 A JP 5744295A JP H08255336 A JPH08255336 A JP H08255336A
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magnetic
recording medium
layer
magnetic recording
powder
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JP5744295A
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Shoichi Sugitani
彰一 杉谷
Hitoshi Nara
仁司 奈良
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録容量が大きい磁気記録媒体で安定した高
再生出力が得られ、重ね書き特性にすぐれ、かつ、走行
耐久性にすぐれた磁気記録媒体を提供する。 【構成】 非磁性支持体上に、少なくとも無機質粉末を
結合剤中に分散させてなる非磁性層を設け、その上に少
なくとも強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性層
を備える磁気記録媒体において、前記非磁性層に含有さ
れる無機質粉末がFeOx (1.33≦x≦1.41)
であり、該無機質粉末のHcが200Oe以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関する。
更に詳しくは、本発明は、例えばフロッピーディスクや
スチルビデオフロッピー用磁気記録ディスク等として好
適に用いることができる磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、下層に非磁性層を設けた薄膜上層
塗布型媒体の開発が、主に大容量記録用媒体への適用を
念頭において盛んになってきた。フロッピーディスク等
のコンピュータ用の磁気記録媒体では、記録信号の重ね
書き特性が良好であることが必要となる。大容量記録に
伴い記録波長が短くなる場合、重ね書き特性を良好にす
るためには、磁性層の膜厚を薄くすることが有効であっ
た。しかし磁性層を薄くすると以下のような問題があっ
た。即ち、通常、磁気ディスクには帯電による磁性層表
面へのゴミなどの付着するドロップアウトの発生を防止
することが求められ、そのために磁性層中にカーボンブ
ラックを添加することが有効とされた。しかしながら磁
性層を薄くすると磁性層中に保持できるカーボンブラッ
クの量にも限界があった。更にカーボンブラックの量を
増やすと電磁変換特性の劣化も招いた。
【0003】これらの帯電の問題を解決するために、特
開平5−109061号公報、特開平5−120676
号公報等では、磁性層以外の層に導電性粒子を含有する
ことが提案されている。しかし帯電量を問題ない値まで
下げるために必要な導電性粒子の量を添加すると下層の
表面が粗くなる。この下層の表面粗れが磁性層の膜厚が
薄いために必要な導電性粒子の量を添加すると下層の表
面が粗くなる。この下層の表面粗れが磁性層の膜厚が薄
いために磁性層表面の粗れとなり電磁変換特性の劣化を
招いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決して、記録容量が大きい磁気記録媒体
で安定した高再生出力が得られ、重ね書き特性にすぐ
れ、かつ、走行耐久性にすぐれた磁気記録媒体を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、非
磁性支持体上に、少なくとも無機質粉末を結合剤中に分
散させてなる非磁性層を設け、その上に少なくとも強磁
性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性層を備える磁気
記録媒体において、前記非磁性層に含有される無機質粉
末がFeOx (1.33≦x≦1.41)であり、該無
機質粉末のHcが200Oe以下であることを特徴とす
る磁気記録媒体によって、達成される。
【0006】本発明の好ましい態様にあっては、前記無
機質粉末は平均粒子径0.01μm〜0.3μmで、形
状が球状であることである。
【0007】本発明の好ましい態様にあっては、前記磁
性層の乾燥膜厚が0.5μm以下であり、前記非磁性層
の乾燥膜厚が0.3μm以上であることである。
【0008】本発明の好ましい態様にあっては、前記磁
気記録媒体は磁気記録ディスクである。
【0009】本発明の好ましい態様にあっては、前記磁
気記録媒体の表面電気抵抗は5×109 Ω/sq以下で
ある。
【0010】前記非磁性層と磁性層との間には、中間層
が設けられていてもよい。また、非磁性層又は中間層に
は、導電物質が含有されてもよい。
【0011】以下、本発明の磁気記録媒体について、更
に詳述する。本発明の磁気記録媒体は、基本的に、非磁
性支持体(A)上に、少なくとも無機質粉末を結合剤中
に分散させてなる非磁性層(C)を設け、その上に少な
くとも強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性層
(B)を備える構成をとる。以下に各構成を分説する。
【0012】(磁気記録媒体の構成)この発明の磁気記
録媒体は、代表的には、例えば、非磁性支持体(A)上
に、強磁性金属粉末を含有する磁性層(B)及び前記非
磁性支持体と磁性層との間に、少なくとも1層の非磁性
層(C)を設けてなる構成をとる。以下これら非磁性支
持体(A)、磁性層(B)、及び非磁性層(C)につい
て各々説明する。
【0013】(A)非磁性支持体 前記非磁性支持体を形成する材料としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、
アラミド樹脂、ポリカーボネート等のプラスチックなど
を挙げることができる。
【0014】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0015】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、例えば、フィルム状やシート状の場合は、通常好ま
しくは2〜100μmであり、より好ましくは3〜50
μmであり、ディスクやカード状の場合は、通常好まし
くは30μm〜10mm程度、ドラム状の場合はレコー
ダ等に応じて適宜に選択される。
【0016】なお、この非磁性支持体は単層構造のもの
であっても多層構造のものであってもよい。また、この
非磁性支持体は、例えば、コロナ放電処理等の表面処理
を施されたものであってもよい。
【0017】また、非磁性支持体上の前記磁性層が設け
られていない面(以下適宜裏面と称することもある)に
は、磁気記録媒体の走行性の向上、帯電防止及び転写防
止などを目的として、バックコート層を設けるのが好ま
しく、また磁性層と非磁性支持体との間には、下引き層
を設けることもできる。また磁性層(最上層であってよ
い)上に必要に応じてオーバーコート層を設けることも
できる。また磁気記録がディスク状の場合には支持体を
挟んで両面に磁性層、下引き層等を設けることができ
る。
【0018】(B)磁性層 上層の磁性層の厚みは一般に好ましくは0.5μm以下
であり、より好ましくは、0.01〜0.5μmであ
り、更に好ましくは0.02〜0.3μmである。磁性
層の乾燥膜厚が0.01μmより小さいと記録が十分に
なされないことにより、再生時に出力が得られないこと
があり、一方、0.5μm以上であると、膜厚損失によ
り十分な再生出力が得られないことがある。更に磁気記
録媒体の保磁力Hcは好ましくは1200〜2500O
eであり、より好ましくは1300〜2400Oe、更
に好ましくは1400〜2300Oeである。この範囲
であれば十分な記録を得ることができる。
【0019】この発明に用いられる磁性粉末としては、
強磁性酸化鉄粉末、強磁性金属粉末、六方晶板状粉末等
を挙げることができる。これらの中でも後述する強磁性
金属粉末が好ましい。
【0020】磁性層に用いられる強磁性金属粉末として
は、Fe、Coをはじめ、Fe−Al系、Fe−Al−
Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、F
e−Al−Ca系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al
系、Fe−Ni−Co系、Fe−Ni−Si−Al−M
n系、Fe−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Al−
Si系、Fe−Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn系、F
e−Ni−Si系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Co−
Ni−P系、Ni−Co系、Fe、Ni、Co等を主成
分とするメタル磁性粉末等の強磁性金属粉末を挙げるこ
とができる。これらの中でも、Fe系金属粉が電気的特
性(電磁変換特性)にすぐれる。
【0021】他方、耐蝕性及び分散性の点から見ると、
Fe−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−Ni
系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−
Ni−Si−Al−Co系、Fe−Co−Al−Ca系
等のFe−Al系強磁性金属粉末が好ましい。
【0022】特に、この発明の目的に好ましい強磁性金
属粉末は、鉄を主成分とする金属磁性粉末であり、A
l、又は、Al及びCaを、Alについては重量比でF
e:Al=100:0.5〜100:20、Caについ
ては重量比でFe:Ca=100:0.1〜100:1
0の範囲で含有するのが望ましい。
【0023】Fe:Alの比率をこのような範囲にする
ことで耐蝕性が著しく改良され、またFe:Caの比率
をこのような範囲にすることで電磁変換特性を向上さ
せ、ドロップアウトを減少させることができる。
【0024】電磁変換特性の向上やドロップアウトの減
少がもたらされる理由は明らかでないが、分散性が向上
することによる保磁力の向上や凝集物の減少等が理由と
して考えられる。
【0025】前記強磁性金属粉末として前記したものの
ほかに、その構成元素としてFe、Al、及び、Smと
NdとYとPrとからなる群より選択される一種以上の
希土類元素を含有する特定の強磁性金属粉末を使用する
こともできる。
【0026】例えばそのような特定の強磁性金属粉末と
しては、その全体組成におけるFe、Al、及び、Sm
とNdとYとPrとからなる群より選択される一種以上
の希土類元素の存在比率が、Fe原子100重量部に対
して、Al原子は2〜10重量部であり、SmとNdと
YとPrとからなる群より選択される一種以上の希土類
元素は1〜8重量部であり、かつ、その磁性粉末表面に
おけるFe、Al、及び、SmとNdとYとPrとから
なる群より選択される一種以上の希土類元素の存在比率
が、Fe原子数100に対して、Al原子数は70〜2
00であり、SmとNdとYとPrとからなる群より選
択される一種以上の希土類元素の原子数は0.5〜30
であるものが好ましい。
【0027】より好ましくは、前記特定の強磁性金属粉
末は、その構成元素として更にNa及びCaを含有し、
その全体組成におけるFe、Al、SmとNdとYとP
rとからなる群より選択される一種以上の希土類元素、
Na及びCaの存在比率が、Fe原子100重量部に対
して、Al原子は2〜10重量部であり、SmとNdと
YとPrとからなる群より選択される一種以上の希土類
元素は1〜8重量部であり、Na原子は0.1重量部未
満特に1〜1000ppmであり、Ca原子は0.1〜
2重量部であり、かつ、その表面におけるFe、Al、
SmとNdとYとPrとからなる群より選択される一種
以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率が、Fe原
子数100に対して、Al原子数は70〜200であ
り、SmとNdとYとPrとからなる群より選択される
一種以上の希土類元素の原子数は0.5〜30であり、
Na原子数は2〜30であり、Ca原子数は5〜30で
ある。
【0028】更に好ましくは、前記特定の強磁性金属粉
末は、その構成元素として更にCo、Ni及びSiを含
有し、その全体組成におけるFe、Co、Ni、Al、
Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選択され
る一種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率が、
Fe原子100重量部に対して、Co原子は2〜20重
量部であり、Ni原子は2〜20重量部であり、Al原
子は2〜10重量部であり、Si原子は0.3〜5重量
部であり、SmとNdとYとPrとからなる群より選択
される一種以上の希土類元素の原子は1〜8重量部であ
り、Na原子は0.1重量部未満特に1〜1000pp
mであり、Ca原子は0.1〜2重量部であり、かつ、
その表面におけるFe、Co、Ni、Al、Si、Sm
とNdとYとPrとからなる群より選択される一種以上
の希土類元素、Na及びCaの存在比率が、Fe原子数
100に対して、Co原子数は0.1未満であり、Ni
原子数は0.1未満であり、Al原子数は70〜200
であり、Si原子数は20〜130であり、SmとNd
とYとPrとからなる群より選択される一種以上の希土
類元素の原子数は0.5〜30であり、Na原子数は2
〜30であり、Ca原子数は5〜30である。
【0029】前記全体組成におけるFe、Co、Ni、
Al、Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選
択される一種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比
率が、また、前記表面におけるFe、Co、Ni、A
l、Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選択
される一種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率
が、前記範囲内にある強磁性金属粉末は、1400Oe
以上の高い保磁力(Hc)、120emu/g以上の高
い飽和磁化量(σs)、及び高い分散性を有するので好
ましい。
【0030】この特定の強磁性金属粉末の含有量として
は、その層における固形分全体に対し、通常好ましくは
60〜95重量%であり、より好ましくは70〜90重
量%であり、特に好ましくは75〜85重量%である。
【0031】上記いずれの種類の強磁性金属粉末である
にしても、この発明においては、磁性層は強磁性金属粉
末の代わりに、あるいは強磁性酸化鉄粉末、六方晶板状
粉末等を含有していてもよい。
【0032】前記強磁性酸化鉄粉末としては、γ−Fe
2 3 、Fe3 4 、又は、これらの中間酸化鉄でFe
Ox(1.33<x<1.5)で表される化合物や、C
oが付加されたもので(コバルト変性)Co−FeOx
(1.33<x<1.5)で表される化合物等を挙げる
ことができる。
【0033】前記六方晶板状粉末としては、例えば、六
方晶系フェライトを挙げることができる。このような六
方晶系フェライトは、バリウムフェライト、ストロンチ
ウムフェライト等からなり、鉄元素の一部が他の元素、
例えばTi、Co、Zn、In、Mn、Hb等で置換さ
れていてもよい。この六方晶系フェライトについてはI
EEE trans on MAG−18 16(19
82)に詳述されているので、その内容をこの明細書の
記述の一部とする。
【0034】この発明に用いられる強磁性粉末は、針状
であるのが好ましくは、その長軸径が0.30μm未満
であり、より好ましくは0.04〜0.20μmであ
り、更に好ましくは0.05〜0.17μmであること
が好ましい。強磁性粉末の長軸径が前記範囲内にある
と、磁気記録媒体の表面性を向上させることができると
ともに、電気的特性の向上も図ることができる。軸比=
(平均長軸長/平均短軸長)は2〜20が好ましい。更
に好ましくは4〜15である。
【0035】また、前記強磁性粉末は、磁気特性である
飽和磁化量(σs)が通常、70emu/g以上である
ことが好ましい。この飽和磁化量が70emu/g未満
であると、電磁変換特性が劣化することがある。また、
特に、この強磁性粉末が強磁性金属粉末であるときに
は、この飽和磁化量が120emu/g以上であること
が望ましい。
【0036】更に、この発明においては、記録の高密度
化に応じて、BET法による比表面積で30m2 /g以
上、特に、45m2 /g以上の強磁性金属粉末を好まし
く用いることができる。
【0037】この比表面積及びその測定方法について
は、「粉体の測定」(J.M.Dallavelle,
Clyeorr Jr.共著、牟田その他訳;産業図書
社刊行)に詳述されており、また「化学便覧」応用編P
1170〜1171(日本化学会編;丸善(株)昭和4
1年4月30日発行)にも記載されている。
【0038】比表面積の測定は、例えば、粉末を105
℃前後で13分間加熱処理しながら脱気して粉末に吸着
されているものを除去し、その後、この粉末を測定装置
に導入して窒素の初期圧力を0.5kg/m2 に設定
し、窒素により液体窒素温度(−105℃)で10分間
測定を行う。
【0039】測定装置は、例えば、カウンターソープ
(湯浅アイオニクス(株)製)を使用する。
【0040】(B−2)結合剤(バインダー) 磁性層が含有する結合剤(以下バインダーと称すること
もある)としては、例えば、ポリウレタン、ポリエステ
ル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビニル系樹脂等が代
表的なものであり、これらの樹脂は−SO3 M、−OS
3 M、−COOM、−PO(OM1 2 及びスルホベ
タイン基から選ばれた少なくとも一種の極性基を有する
繰返し単位を含むことが好ましい。但し、上記極性基に
おいて、Mは水素原子又はNa、K、Li等のアルカリ
金属を表し、またM1 は水素原子、Na、K、Li等の
アルカリ原子又はアルキル基を表す。
【0041】上記極性基は磁性粉末の分散性を向上させ
る作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モル
%であり、好ましくは0.2〜6.0モル%である。こ
の含有率が0.1モル%未満であると、磁性粉末の分散
性が低下し、また含有率が8.0モル%を超えると、磁
性塗料がゲル化し易くなる。なお、前記各樹脂の重量平
均分子量は、15,000〜50,000の範囲が好ま
しい。
【0042】バインダーの含有量は、強磁性金属粉末1
00重量部に対して、通常8〜25重量部、好ましくは
10〜20重量部である。
【0043】バインダーは一種単独に限らず、二種以上
を組み合わせて用いることができるが、この場合、ポリ
ウレタン及び/又はポリエステルと塩化ビニル系樹脂と
の組み合わせを用いるときは、その比は、重量比で、通
常好ましくは90:10〜10:90であり、より好ま
しくは70:30〜30:70の範囲である。
【0044】この発明にバインダーとして用いることが
でき極性基含有塩化ビニル系共重合体は、例えば、塩化
ビニル−ビニルアルコール共重合体など、水酸基を有す
る共重合体と下記の極性基及び塩素原子を有する化合物
との付加反応により合成することができる。
【0045】塩化ビニル系共重合体にはエポキシ基が導
入されていることが好ましい。このようにすると、重合
体の熱安定性が向上するからである。
【0046】エホキシ基を導入する場合、エポキシ基を
有する繰返し単位の共重合体中における含有率は、1〜
30モル%が好ましく、1〜20モル%がより好まし
い。
【0047】エポキシ基を導入するためのモノマーとし
ては、例えばグリシジルアクリレートが好ましい。
【0048】なお、塩化ビニル系共重合体への極性基の
導入技術に関しては、特開昭57−44227号、同5
8−108052号、同59−8127号、同60−1
01161号、同60−235814号、同60−23
8306号、同60−238371号、同62−121
923号、同62−146432号、同62−1464
33号等に記載があり、この発明においてもこれらを利
用することができる。
【0049】次に、ポリエステルについては、一般にポ
リオールと多塩基酸との反応により得られる。
【0050】この公知の方法を用いて、ポリオールと一
部に極性基を有する多塩基酸から、極性基を有するポリ
エステル(ポリオール)を合成することができる。
【0051】極性基を有する多塩基酸の例としては、5
−スルホイソフタル酸、2−スルホイソフタル酸、4−
スルホイソフタル酸、3−スルホフタル酸、5−スルホ
イソフタル酸ジアルキル、2−スルホイソフタル酸ジア
ルキル、4−スルホイソフタル酸ジアルキル、3−スル
ホイソフタル酸ジアルキル及びこれらのナトリウム塩、
カリウム塩を挙げることができる。
【0052】ポリオールの例としては、トリメチロール
プロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチ
ロールエタン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリス
リトール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール等を挙げることができ
る。
【0053】なお、他の極性基を導入したポリエステル
も公知の方法で合成することができる。
【0054】次に、ポリウレタンについては、ポリオー
ルとポリイソシアネートとの反応から得られる。
【0055】ポリオールとしては、一般にポリオールと
多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオ
ールが使用されている。
【0056】従って、極性基を有するポリエステルポリ
オールを原料として用いれば、極性基を有するポリウレ
タンを合成することができる。本発明においては芳香環
を有するポリエステルポリオールを用いて作られた芳香
族ポリエステルポリウレタンを用いることが、本発明の
目的を達成する上で好ましい。
【0057】ポリイソシアネートの例としては、ジフェ
ニルメタン−4−4′、−ジイソシアネート(MD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、
トリレンジイソシアネート(TDI)、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシア
ネート(TODI)、リジンイソシアネートメチルエス
テル(LDI)等が挙げられる。
【0058】また、極性基を有するポリウレタンの他の
合成方法として、水酸基を有するポリウレタンと極性基
及び塩素原子を有する化合物との付加反応も有効であ
る。
【0059】なお、ポリウレタンへの極性基導入に関す
る技術としては、特公昭58−41565号、特開昭5
7−92422号、同57−92423号、同59−8
127号、同59−5423号、同59−5424号、
同62−121923号等に記載があり、本発明におい
てもこれらを利用することができる。
【0060】本発明においては、バインダーとして下記
の樹脂を全バインダーの20wt%以下の使用量で併用
することができる。
【0061】その樹脂としては、重量平均分子量が1
0,000、200,000の塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アク
リロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブ
チラール、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、
スチレン−ブタジエン共重合体、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノシキ樹脂、
シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹
脂、各種の合成ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0062】(B−3)その他の成分 本発明では磁性層の品質の向上を図るため、耐久性向上
剤、分散剤、潤滑剤、研磨剤などの添加剤をその他の成
分として含有させることができる。
【0063】耐久性向上剤としては、ポリイソシアネー
トを挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、
例えばトリレンジイソシアネート(TDI)等と活性水
素化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネート
と、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と
活性水素化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネ
ートがある。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均
分子量は、100〜3,000の範囲にあることが望ま
しい。これらの分散剤は、通常、強磁性粉に対して0.
5〜5wt%の範囲で用いられる。
【0064】分散剤としては、例えば特開平4−214
218号の段落番号0093に記載のものなどを挙げる
ことができる。
【0065】潤滑剤としては、樹脂酸及び/又は脂肪酸
エステルを使用することができる。この場合、脂肪酸の
添加量は強磁性粉に対し0.2〜10wt%が好まし
く、0.5〜5wt%がより好ましい。添加量が0.2
wt%未満であると、走行性が低下し易く、また10w
t%を超えると、脂肪酸が磁性層の表面にしみ出した
り、出力低下が生じ易くなる。また、脂肪酸エステルの
添加量も強磁性粉に対して0.2〜10wt%が好まし
く、0.5〜5wt%がより好ましい。その添加量が
0.2wt%であると、スチル耐久性が劣化し易く、ま
た10wt%を超えると、脂肪酸エステルが磁性層の表
面にしみ出したり、出力低下が生じ易くなる。脂肪酸と
脂肪酸エステルとを併用して潤滑効果をより高めたい場
合には、脂肪酸と脂肪酸エステルは重量比で10:90
〜90:10が好ましい。
【0066】脂肪酸としては、一塩基酸であっても二塩
基酸であってもよく、炭素数は3〜30が好ましく、1
2〜22の範囲がより好ましい。脂肪酸の具体例として
は、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸、リノレン酸、オレイン酸、エライジン
酸、ペヘン酸、マロン酸、琥珀酸、マレイン酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、オクタンジカ
ルボン酸などが挙げられる。
【0067】脂肪酸エステルの具体例としては、オレイ
ルオレート、イソセチルステアレート、ジオレイルマレ
ート、ブチルステアレート、ブチルバルミテート、ブチ
ルミリステート、オクチルミリステート、オクチルバル
ミテート、ペンチルステアレート、ペンチルバルミテー
ト、イソブチルオレエート、ステアリルステアレート、
ラウリルオレエート、オクチルオレエート、イソブチル
オレエート、エチルオレエート、イソトリデシルオレエ
ート、2−エチルヘキシルステアレート、2−エチルヘ
キシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソ
プロピルミリステート、ブチルラウレート、セチル−2
−エチルヘキサレート、ジオレイルアジペート、ジエチ
ルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソデシル
アジペート、オレイルステアレート、2−エチルヘキシ
ルミリステート、イソペンチルバルミテート、イソぺン
チルステアレート、ジエチレングリコール−モノ−ブチ
ルエーテルパルミテート、ジエチレングリコール−モノ
−ブチルエーテルパルミテートなどが挙げられる。
【0068】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤として、例えばシリコーンオイル、グラファイ
ト、弗化カーボン、二硫化モリブデン、二硫化タングス
テン、脂肪酸アミド、α−オレフィンオキサイドなども
使用することができる。
【0069】次に、研磨剤の具体例としては、α−アル
ミナ、溶融アルミナ、酸化クロム、酸化チタン、α−酸
化鉄、酸化珪素、窒化珪素、炭化タングステン、炭化モ
リブデン、炭化硼素、コランダム、酸化亜鉛、酸化セリ
ウム、酸化マグネシウム、窒化硼素などが挙げられる。
研磨剤としては、平均粒子径が0.05〜0.6μmの
ものが好ましく、0.1〜0.3μmのものがより好ま
しい。
【0070】また本発明においては、補助的に帯電防止
剤を使用することができる。即ち、前記カーボンブラッ
ク、グラファイト等の導電性粉末の他に、第四級アミン
等のカチオン界面活性剤:スルホン酸、硫酸、燐酸、燐
酸エステル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活
性剤:アミノスルホン酸等の両性界面活性剤:サポニン
等の天然界面活性剤などを挙げることができる。上述し
た帯電防止剤は、通常、バインダーに対して0.01〜
40wt%の範囲で添加される。
【0071】(C)非磁性層 非磁性層は、少なくとも1層の層からなり、非磁性支持
体と磁性層との間に1層または複数層をもって形成され
る。
【0072】非磁性層は、1種類の層、あるいは2種以
上の層の組合せからなる層で形成されてもよく、特に制
限はない。好ましくは、球状の非磁性粉末を含有する非
磁性層である。非磁性層は、非磁性粉末を含有する。ま
た必要に応じてバインダー及びその他の成分を含有す
る。バインダー及びその他の成分は、前記磁性層に記載
のものが使用できる。
【0073】その厚みとしては、0.3〜2.0μmで
あり、特に好ましくは0.5〜2.0μmである。前記
厚みが2.0μmよりも大きいと、重層後の上層表面の
表面粗さが上昇する、いわゆる重層面粗れが発生し、好
ましい電磁変換特性が得られないことがあり、一方、
0.3μmよりも小さいと、カレンダ時に高い平滑性を
得ることが困難になり、電磁変換特性が悪化し、非磁性
層を下に設けた意味が薄くなることがある。
【0074】(C−1)非磁性粉末 前記非磁性粉末はその構成要素として、球状のFeOx
(1.33≦x≦1.41)を含有する。前記球状のF
eOx(1.33≦x≦1.41)を用いると磁性層表
面の粗さを平滑に保ったままの状態で、帯電量を下げる
ことができる。そのため、良好な電磁変換特性が得ら
れ、ドロップアウトの原因となるゴミ等の付着が少なく
なる。以下この非磁性無機質粉末を、「本発明の非磁性
粉末」と称することもある。
【0075】前記xが1.41を越えると、帯電量を下
げる効果が薄れるため、ヘッドへのはりつき等により耐
久性が低下する。一方、xが1.33未満となると、磁
性粉末中のFe2+が過剰となり、分散の低下を招き、ま
た安定した物質として存在しなくなる。
【0076】前記非磁性粉末の形状は、針状でも球状で
もよいが、特に球状が好ましい。形状を球状にすること
によって上層の針状磁性粉が下層の影響を受けることな
く良好な無配向状態を得ることができ、フロッピーディ
スク等の磁気ディスクでは良好なモジュレーション特性
が得られる。平均長軸径を平均短軸径が割った軸比とし
ては1〜2が好ましく、特に好ましくは1〜1.5であ
る。軸比が2.0より大きくなると、磁性層の膜厚が薄
い場合、塗布時に機械配向され易くなり、良好なモジュ
レーションが得られない。
【0077】前記非磁性粉末の平均粒子径としては、
0.01〜0.3μmであり、好ましくは0.02〜
0.25μmである。平均粒子径が0.3μmより大き
くなると非磁性層表面の粗さが大きくなり磁性層表面粗
さに影響を与え、電磁変換特性が低下する。また、平均
粒子径が0.01μmより小さくなると分散が困難とな
り充分な膜強度と電磁変換特性が得られない。
【0078】本発明の非磁性粉末のBET法による比表
面積は、5〜50m2 /gであり、好ましくは7〜40
2 /gである。
【0079】また、本発明の非磁性粉末のHcとして
は、20〜600Oeであり、好ましくは25〜500
Oeである。Hcが600Oeより大きくなるとオーバ
ーライト特性が悪くなる。また、Hcが20Oeより小
さくなると塗料の流動性が悪くなり塗布時の表面粗れが
発生するため電磁変換特性が劣化する。
【0080】前記範囲の軸比、平均粒子径、比表面積を
有する非磁性粉末を使用すると、非磁性層の表面を良好
にすることができるとともに、本発明の磁性層の表面性
も良好な状態にすることができる点で好ましい。
【0081】(磁気記録媒体の製造)この発明の磁気記
録媒体は、磁性層の塗設を、下層が湿潤状態にあるとき
にするいわゆるウエット・オン・ウエット方式で塗設す
るのが好ましい。このウエット・オン・ウエット方式
は、公知の重層構造型の磁気記録媒体の製造に使用され
る方法を適宜に採用することができる。例えば、一般的
には磁性粉末、バインダー、分散剤、潤滑剤、研磨剤、
帯電防止剤等と溶媒とを混練して高濃度磁性塗料を調製
し、次いでこの高濃度磁性塗料を希釈して磁性塗料を調
製した後、この磁性塗料を非磁性支持体の表面に塗布す
る。上記溶媒としては、例えば、特開平4−21421
8号〔0119〕記載の溶媒を用いることができる。
【0082】磁性層形成成分の混練分散に当たっては、
各種の混練分散機を使用することができる。この混練分
散機としては、例えば、特開平4−214218号〔0
012〕記載のものを挙げることができる。上記混練分
散機のうち、0.05〜0.5kW(磁性粉末1kg当
たり)の消費電力負荷を提供することのできる混練分散
機は、加圧ニーダ、オープンニーダ、連続ニーダ、二本
ロールミル、三本ロールミルである。
【0083】非磁性支持体上に、上層の磁性層と下層と
を塗布にするには、具体的には、図1に示すように、ま
ず供給ロール32から繰出した非磁性指示体1に、エク
ストルージョン方式の押し出しコータ41、42によ
り、上層塗料と下層塗料とをウエット・オン・ウエット
方式で重層塗布した後、配向用磁石又は無配向用磁石3
3を通過し、乾燥器34に導入し、ここで上下に配した
ノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。次に、乾燥した
各塗布層付きの非磁性支持体1をカレンダロール38の
組合せからなるスーパカレンダ装置37に導き、ここで
カレンダ処理した後に、巻き取りロール39に巻き取
る。このようにして得られた磁性フィルムを所望サイズ
のディスク状に裁断して、例えば3.5インチフロッピ
ーディスクを製造することができる。
【0084】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサを通して押し出しコータ41、42
へと供給してもよい。なお、図中、矢印は非磁性支持体
の搬送方向を示す。押し出しコータ41、42にはそれ
ぞれ液溜まり部43、44が設けられ、各コータからの
塗料をウエット・オン・ウエット方式で重ねる。即ち、
下層塗料の塗布直後(未乾燥状態のとき)に上層塗料を
重層塗布する。
【0085】前記押し出しコータとしては、図2(a)
に示す2基の押し出しコータのほか、同図(b)及び図
(c)のような型式の押し出しコータを使用することも
できる。これらの中で、図2(c)に示した押し出しコ
ータがこの発明においては好ましい。押し出しコータに
より、下層塗料と上層塗料とを共押し出しして重層塗布
する。上記塗料に配合される溶媒又はこの塗料の塗布時
の希釈溶媒としては、特開平4−214218号〔01
19〕記載のものが使用できる。これらの各種の溶媒は
単独で使用することもできるし、またそれらの二種以上
を併用することもできる。前記配向用磁石あるいは垂直
配向用磁石における磁場は、20〜10,000ガウス
程度であり、乾燥器による乾燥温度は約30〜120℃
であり、乾燥時間は約0.1〜10分間程度である。
【0086】なお、ウエット・オン・ウエット方式で
は、リバースロールと押し出しコータとの組合せ、グラ
ビアロールと押し出しコータとの組合せなども使用する
ことができる。更にエアドクターコータ、ブレードコー
タ、エアナイフコータ、スクィズコータ、含浸コータ、
トランスファロールコータ、キスコータ、キャストコー
タ、スプレイコータ等を組合せることもできる。このウ
エット・オン・ウエット方式における重層塗布において
は、上層の下に位置する下層が湿潤状態になったままで
上層を塗布するので、下層の表面(即ち、上層との境界
面)が滑らかになるとともに上層の表面性が良好にな
り、かつ、上下層間の接着性も向上する。この結果、特
に高密度記録のために高出力、低ノイズの要求される、
例えば磁気テープとしての要求性能を満たしたものとな
り、かつ、高耐久性の性能が要求されることに対しても
膜剥離をなくし、膜強度が向上し、耐久性が十分とな
る。また、ウエット・オン・ウエット重層塗布方式によ
り、ドロップアウトも低減することができ、信頼性も向
上する。
【0087】(表面の平滑化)この発明においては、次
にカレンダリングにより表面平滑化処理を行うのもよ
い。その後は、必要に応じてバーニッシュ処理又はブレ
ード処理を行ってスリッティングされる。表面平滑化処
理においては、カレンダ条件として温度、線圧力、C/
S(コーティングスピード)等を挙げることができる。
【0088】本発明においては、通常、上記温度を50
〜140℃、上記線圧力を50〜1000kg/cm、
上記C/Sを20〜1,000m/分に保持することが
好ましい。
【0089】(磁性金属粉末の諸元測定) 〈全体組成〉強磁性金属粉末における全体組成中のF
e、Co、Ni、Nd、Si、Al各元素の存在比率に
ついては、波長分散型蛍光X線分析装置(WDX)を用
いて試料中の各元素の蛍光X線強度を測定した後、ファ
ンダメンタルパラメータ法(以下、FP法と称する)に
従い算出して求めた。
【0090】〈表面組成〉強磁性金属粉末の表面におけ
る組成中のFe、Co、Ni、Nd、Si、Al各元素
の存在比率については、XPS表面分析装置を用いてそ
の値を求めた。
【0091】〈結晶子の大きさ〉X線によってFeの
(110)回折線の積分幅を用い、Si粉末を基準とし
たシェラー法によって求めた。
【0092】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
て説明する。但し、当然のことではあるが、本発明は以
下の実施例により限定を受けるものではない。
【0093】実施例1 以下に示す成分、割合、操作順序はこの発明の範囲から
逸脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下記の
実施例において「部」はすべて重量部である。
【0094】まず、以下に示す組成処方の磁性層塗料、
非磁性層塗料をニーダ、サンドミルを用いて混練・分散
し得られた各塗料にそれぞれポリイソシアネート(コロ
ネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)5部を添加
した後、ウエット・オン・ウエット方式により厚み75
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に表1に
示す組み合わせで実施例1〜15及び比較例1〜15の
試料を塗布した後、塗膜が未乾燥であるうちに無配向処
理を行い、続いて乾燥を施してから、カレンダで表面平
滑化処理を行い、厚み2.0μmの非磁性粉末を含む層
と表1に示す厚みの磁性層となる原反を作製した。この
ようにして得られた磁性フィルムを直径86mmの円盤
上に打ち抜き、カセット内に収容して3.5インチのフ
ロッピーディスクを得た。
【0095】 磁性層塗料処方 (塗料A) Fe−Al系強磁性粉末金属粉末 Fe:Co:Al:Y=100:10:8:5(重量比) 100部 (Hc:1800Oe、結晶子サイズ:150オングストローム、σs :14 5emu/g、BET:55m2 /g、軸比:6、 平均長軸長:0.08μm) スルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂 (日本ゼオン(株)製、MR−110) 10部 スルホン酸金属塩含有芳香族ポリエステルポリウレタン (東洋紡(株)製、UR−8300) 5部 アルミナ(α−Al2 3 、数平均粒径:0.2μm)) 6部 カーボンブラック (平均粒径:40nm、DBP吸油量:150ミリリットル/100g) 0.8部 ステアリン酸 1部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレースト 2部 オレイルオレート 5部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部
【0096】 非磁性層塗料処方 (塗料a) FeOx(1.33≦x≦1.41) (平均粒子径、軸比、Hc、Xは表1に記載、σs :90emu/g) 100部 カーボンブラック(数平均粒径:15nm) 添加量は表1に記載 スルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂 (日本ゼオン(株)製、、MR−110) 15部 スルホン酸金属塩含有芳香族ポリエステルポリウレタン (東洋紡(株)製、UR−8300) 5部 アルミナ(α−Al2 3 、数平均粒径:0.3μm) 6部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 2部 オレイルオレート 5部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部
【0097】(塗料b)塗料aにおいてFe3 4 の代
わりにα−Fe2 3 (平均長軸長:150nm、針状
比:8、Hc:600Oe、BET:50m2 /g、S
iをα−Fe23 に対し重量比で0.2%、Alをα
−Fe2 5 に対し重量比で1.0%)を用いた以外は
塗料aと同じ。
【0098】このフロッピーディスクの特性を下記の項
目に従い測定した。測定結果を表1に示す。
【0099】再生出力 市販の下記ドライブを用いて、25信号(500kH
z)の正弦波信号で記録し、再生出力を測定した。 ドライブ:TOSHIBA(株)製、PD−211 測定トラック:79トラック 測定した再生出力を、実施例1で製造したフロッピーデ
ィスクを100%としたときの相対値として示す。再生
出力が大きい程、良好な磁気ディスクである。
【0100】耐久性 モジュレーション 再生平均出力と同一の測定条件で同一の測定機器を用
い、再生波形の1週での最大値Aと最少値Bから A−B/A+B×100(%) を求めた。
(AとBの差が小さければ小さい方がよい。)
【0101】 オーバーライト特性 消磁済のサンプルに315kHzの信号を記録し、再生
出力を測定(AdB)後、1MHzの信号をオーバーラ
イトし((BdB)、その時の315kHzの出力(B
dB)からオーバーライト特性B−A(dB)を求め
た。(−30dBより小さい値がよい。)
【0102】 表面粗さ 中心線平均粗さ:タリステップ測定
【0103】 表面電気比抵抗 10mm幅の電極を10mm離して、その間に測定試料
を置き、電圧100Vで表面電気比抵抗を測定した。
【0104】
【表1】
【0105】表1から理解されるように、本発明の実施
例に係る試料は、モジュレーション、オーバーライト特
性、表面電気比抵抗、再生出力について、いずれも対応
する比較例よりすぐれ、総合的特性の良好なものであっ
た。
【0106】耐久性については、表面比抵抗が5×10
9 Ω/sqを超えると、はりつきの問題などが生じて耐
久性が劣化するのであるが、本実施例の試料ではカーボ
ンブラックの量を小さくしても耐久性の良好な範囲にで
きるのに対し、比較例では、試料13〜16にみられる
ように、カーボンブラックの量を大きくしなければなら
ず、これにより問題が生じてしまう。
【0107】上記データからも明らかなように、本実施
例の磁気記録媒体は、記録容量が大きく、安定した高再
生出力が得られ、重ね書き特性にすぐれ、かつ、走行耐
久性にすぐれたものであるという効果を有するする。
【0108】
【発明の効果】上記の如く本発明によれば、記録容量が
大きい磁気記録媒体で安定した高再生出力が得られ、重
ね書き特性にすぐれ、かつ、走行耐久性にすぐれた磁気
記録媒体を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】押出し塗布方式によるウエット・オン・ウエッ
ト塗布による磁性層の同時重層塗布を説明するための図
である。
【図2】塗料を塗布するためのコータヘッドの図であ
る。
【符号の説明】
1 支持体 32 供給ロール 33 無配向用磁石 34 乾燥器 37 スーパカレンダ装置 38 カレンダロール 39 巻取ロール 41 コータ 42 コータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に、少なくとも無機質粉
    末を結合剤中に分散させてなる非磁性層を設け、その上
    に少なくとも強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁
    性層を備える磁気記録媒体において、 前記非磁性層に含有される無機質粉末がFeOx (1.
    33≦x≦1.41)であり、該無機質粉末のHcが2
    00Oe以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記無機質粉末が平均粒子径0.01μ
    m〜0.3μmで、形状が球状である請求項1に記載の
    磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記磁性層の乾燥膜厚が0.5μm以下
    であり、前記非磁性層の乾燥膜厚が0.3μm以上であ
    る請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記磁気記録媒体が磁気記録ディスクで
    ある請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 前記磁気記録媒体の表面電気抵抗が5×
    109 Ω/sq以下である請求項1ないし4のいずれか
    に記載の磁気記録媒体。
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