JPH083013B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH083013B2
JPH083013B2 JP61263436A JP26343686A JPH083013B2 JP H083013 B2 JPH083013 B2 JP H083013B2 JP 61263436 A JP61263436 A JP 61263436A JP 26343686 A JP26343686 A JP 26343686A JP H083013 B2 JPH083013 B2 JP H083013B2
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vinyl chloride
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chloride resin
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真男 小笠
健 仲地
達郎 小田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、帯電防止性に優れた塩化ビニル系樹脂組成
物に関する。
(従来の技術) 塩化ビニル系共重合体は、安価であり成形性が良好な
うえに優れた特性を有するため、各種成形品、シートお
よびフィルムとして広く使用されている。しかし、塩化
ビニル系共重合体の成形体は帯電しやすく、そのため
に、様々な障害の原因となっている。このような帯電を
防止するために、塩化ビニル系共重合体に導電性を付与
することが試みられている。
導電性を有する塩化ビニル系共重合体としては、界面
活性剤、カーボンブラック、金属粉、導電性繊維などを
ブレンドした樹脂組成物(特開昭59−49967号公報およ
び特開昭59−18734号公報)や界面活性剤を表面に塗布
した樹脂組成物(特開昭56−10539号公報)がある。し
かし、界面活性剤は、ブリードして成形体表面から脱落
しやすいため、帯電防止効果が持続されない。カーボン
ブラック、金属粉、導電性繊維などを添加すれば、帯電
防止効果は持続されないものの、所望の導電性を得るた
めには、これら導電性物質を大量に加える必要がある。
従って、高価となる。蒸着、スパッタリングなどによ
り、表面に貴金属や金属酸化物を付着させた塩化ビニル
系樹脂組成物は、帯電防止効果に優れているものの、高
価であり、生産性も低い。
このような欠点を解決するために、カーボンブラッ
ク、金属粉などの導電性物質を樹脂溶液に分散させた導
電性塗料を用い、これを表面に塗布した塩化ビニル系樹
脂成形体がある。この成形体は安価であり、優れた帯電
防止効果を示すものの、導電性物質が樹脂に対して異質
であるため、やはり、ブリードや脱落などの恐れがあ
る。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、そ
の目的とするところは、安価にして帯電防止性に優れた
塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、塩化ビニル系共重合体の骨格中に導電性を
有するモノマー単位を含有させ、さらにこのモノマー単
位と錯体を形成する金属塩を導入することにより、ブリ
ードや脱落がなく帯電防止性が著しく向上しうる、との
発明者の知見にもとづいて完成された。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル単
位、および次式(1)で示される(メタ)アクリウ酸ポ
リアルキレンオキシドエステル単位を有する塩化ビニル
系共重合体に、トリフルオロメタンスルホン酸リチウ
ム、トリフルオロ酢酸リチウムおよびペンタプロピオン
酸リチウムのうち少なくとも1種のポリハロゲン化有機
強酸金属塩を含有させてなり、そのことにより上記目的
が達成される。
ここで、 R1は、水素原子またはメチル基、 R2は、重合度2〜23のポリオキシアルキレン基、 Xは、水素原子または炭素原子数が1〜6の脂肪族あ
るいは芳香族炭化水素基である。
塩化ビニル単位は、共重合体中に55〜96重量%、好ま
しくは64〜93重量%の範囲で含有される。55重量%を下
まわると、塩化ビニル系共重合体としての特性が失われ
る。96重量%を上まわると、所望の帯電防止性が得られ
ない。
前記(メタ)アクリル酸ポリアルキレンオキシドエス
テル単位は、共重合体中に4〜45重量%、好ましくは5
〜40重量%の範囲で含有される。4重量%を下まわる
と、所望の帯電防止性が得られない。45重量%を上まわ
ると、塩化ビニル系共重合体としての熱安定性などの特
性が失われる。
(メタ)アクリル酸ポリアルキレンオキシドエステル
には、例えば、ポリプロピレングリコールメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリエチ
レングリコールポリプロピレングリコールメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールメ
タクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタク
リレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレー
ト、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、
ブトキシジエチレングリコールアクリレート等がある。
塩化ビニル単位および(メタ)アクリル酸ポリアルキ
レンオキシドエステル単位を有する塩化ビニル系共重合
体には、さらにポリハロゲン化有機強酸金属塩が含有さ
れ樹脂組成物とされる。ポリハロゲン化有機強酸金属塩
の導入により、塩化ビニル系共重合体の帯電防止性が向
上するこのポリハロゲン化有機強酸金属塩は樹脂組成物
中において、0.1〜10重量%の範囲で含有される。0.1重
量%を下まわると、所望の帯電防止性が得られない。10
重量%を上まわると、ポリハロゲン化有機強酸金属塩が
樹脂組成物からブリードするなどして好ましくない。本
発明で用いられるポリハロゲン化有機強酸金属塩は、ト
リフルオロメタンスルホン酸リチウム、トリフルオロ酢
酸リチウムおよびペンタプロピオン酸リチウムのうち少
なくとも1種のポリハロゲン化有機強酸金属塩である。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物に用いられる塩化ビ
ニル系共重合体中には、帯電防止性を損なわない範囲内
で、塩化ビニルと共重合可能な他のモノマー単位を含有
させてもよい。モノマーとしては、例えば、エチレン、
プロピレンなどのオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニルなどのビニルエステル類、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレートなどの非官能性
(メタ)アクリレート類、塩化ビニリデンがある。この
ようなモノマー単位は、共重合体のTg、粘度や溶解性を
改善するために含有される。
共重合体の合成方法としては、公知のあらゆる重合方
法が使用でき、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液
重合法、沈澱重合法がある。沈澱重合法の媒体として
は、低級アルコール類、特にメタノールが、低価格なた
め好ましい。沈澱重合法では、共重合体が微細な粉末と
して得られるため、成形が容易である。重合温度は35〜
70℃の範囲とされる。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物に用いられる塩化ビ
ニル系共重合体は、有機溶媒に対する溶解性が良好であ
る。溶解性のある溶媒としては、例えば、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなど
のエステル類、エチレンジクライド、クロロメタンなど
の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒がある。
(実施例) 以下に本発明を実施例について述べる。
実施例1 内容積20のステンレス製撹拌機付きオートクレーブ
に、メタノール6Kg、水1kgおよび重合開始剤としてα−
クミルパーオキシネオデカノエート(パークミルND、日
本油脂社製)30gを仕込んだ。オートクレーブをアスピ
レーターにより5分間排気した後、塩化ビニルモノマー
2.1Kgを加えた。
吊り下げ可能な3ステンレス製容器(添加容器)を
排気し、ポリエチレングリコールポリブチレングリコー
ルモノメタクリレート(ポリエチレングリコール成分の
重合度10、ポリブチレングリコールモノメタクリレート
成分の重合度5)(ブレンマー55PET−800:日本油脂社
製)450gおよびメタノール1Kgを吸引により仕込んだ
後、塩化ビニルモノマー1.45Kgを圧入した。この添加容
器を振とうして、内容物を混合しメタノールに溶解させ
た後、バネ秤りに吊し、容器の底部にある弁にフレキシ
ブルチューブを取りつけて、重合反応器の添加ノズルに
接続した。
オートクレーブの撹拌機を250rpmで回転させるととも
にジャケットに温水を通して43℃に昇温した。43℃にな
ると重合反応が開始した。この時点で添加容器の弁を開
け、モノマーのメタノール溶液47g添加した。その後、
重合反応の進行に従って、5分ごとに53gを13回、62gを
13回、そして59gを23回に分けてモノマー溶液の添加を
繰り返した。添加終了の5分後、オートクレーブを25℃
まで冷却して重合反応を停止した。オートクレーブの内
圧は、反応開始時に2.2Kg/cm2G、反応終了時には2.9Kg/
cm2Gであった。
重合反応終了後、未反応の塩化ビニルモノマーを大気
中へ放出した。さらに、オートクレーブ内に窒素ガスを
通して、塩化ビニルモノマーを完全に除去した後、共重
合体のメタノールスラリーを取り出し、濾過した。濾過
物を50℃で24時間真空乾燥したところ、白色で粉粒状の
共重合体1.2kgが得られた。共重合体中には、塩化ビニ
ル単位が71.1重量%、そしてポリエチレングリコールポ
リブチレングリコールモノメタクリレート単位が28.9重
量%含有されていた。共重合体の平均重合度は1017であ
った。
この共重合体の有機溶媒に対する溶解性は、共重合体
をテトラヒドロフラン/シクロヘキサノン混合溶媒(重
量比3/1)に12重量%溶解させた場合、完全に溶解して
透明な溶液ができ、しかもこの溶液を用いて均一なキャ
スティングフィルムが作製できれば、溶解性を良好とし
た。上記条件を満たさなければ、溶解性不良と評価し
た。
共重合体をテトラヒドロフラン/シクロヘキサン混合
溶媒(重量比3/1)に溶解させ、12重量%濃度の溶液と
した。さらに、この共重合体溶液50gに対し、トリフル
オロ酢酸リチウム0.3gを添加して樹脂組成物の溶液を得
た。この溶液をガラス板に注ぎ、室温にて約24時間乾燥
後、さらに50℃にて48時間減圧乾燥して約100μm厚の
キャスティングフィルムを作製した。このフィルムの表
面固有抵抗値および体積固有抵抗値、透明性、ブリード
性は、次のようにして測定した。これらの測定結果を第
1表に示す。
(1) 表面固有抵抗値および体積固有抵抗値 キャスティングフィルムを20℃、60%RHで3〜4時間
放置後、デジタルエレクトロメーターTR−8652(アドバ
ンテスト社製)を用いて、JIS C−2318によりその抵抗
値を測定した。
(2) 透明性 キャスティングフィルムを、目視により、透明性良
好、不良として評価した。
(3) ブリード性 キャスティグフィルムを室温にて放置し、フィルム表
面に曇りや析出物が認められる場合を不良とし、全く認
められない場合を良好とした。
実施例2 共重合体溶液50gに対し、トリフロオロメタンスルホ
ン酸リチウムを0.4g添加したこと以外は、実施例1と同
様にして塩化ビニル系樹脂組成物の溶液を得た。この樹
脂組成物について、実施例1と同様の方法によりキャス
ティングフイルムを作製し、その表面固有抵抗値および
体積固有抵抗値、透明性、ブリード性を測定した。これ
らの結果を第1表に示す。
実施例3 共重合体溶液50gに対し、ペンタフルオロプロピオン
酸リチウムを0.1g添加したこと以外は、実施例1と同様
にして塩化ビニル系樹脂組成物の溶液を得た。この樹脂
組成物について、実施例1と同様の方法によりキャステ
ィングフィルムを作製し、その表面固有抵抗値および体
積固有抵抗値、透明性、ブリード性を測定した。これら
の結果を第1表に示す。
実施例4 共重合体における塩化ビニル単位を83.1重量%、そし
てオクタエチレングリコールモノメタクリレート単位を
16.9重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして共
重合体を得た。この共重合体の平均重合度は815であっ
た。共重合体の有機溶媒に対する溶解性を、実施例1と
同様の方法により測定した。
この共重合体溶液50gに対し、トリフルオロ酢酸リチ
ウムを0.20g添加したこと以外は、実施例1と同様にし
て塩化ビニル系樹脂組成物の溶液を得た。この樹脂組成
物について、実施例1と同様の方法によりキャスティン
グフィルムを作製し、その表面固有抵抗値および体積固
有抵抗値、透明性、ブリード性を測定した。これらの結
果を第1表に示す。
実施例5 実施例4と同様の共重合体溶液50gに対し、トリフル
オロメタンスルホン酸リチウムを0.1g添加したこと以外
は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物の溶
液を得た。この樹脂組成物について実施例1と同様の方
法によりキャスティングフィルムを作製し、その表面固
有抵抗値および体積固有抵抗値、透明性、ブリード性を
測定した。これらの結果を第1表に示す。
実施例6 実施例4と同様の共重合体溶液50gに対し、ペンタフ
ルオロプロピオン酸リチウムを0.4g添加したこと以外
は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物の溶
液を得た。この樹脂組成物について、実施例1と同様の
方法によりキャスティングフィルムを作製し、その表面
固有抵抗値および体積固有抵抗値、透明性、ブリード性
を測定した。これらの結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1において、添加容器を使用した後添加を行な
わず、塩化ビニル単位100重量%のホモポリマーを得
た。さらに、実施例1と同様の方法により、塩化ビニル
樹脂の溶液を作成した。この樹脂溶液50に対し、トリフ
ルオロ酢酸リチウムを0.1g添加し、実施例1と同様の方
法によりキャスティングフィルムを作製し、その表面固
有抵抗値および体積固有抵抗値、透明性、ブリード性を
測定した。これらの結果を第1表に示す。
比較例2 比較例1と同様の塩化ビニル系共重合体にトリフルオ
ロ酢酸リチウムを含有させなかったこと以外は、実施例
1と同様の方法によりキャスティングフィルムを作製
し、その表面固有抵抗値および体積固有抵抗値、透明
性、ブリード性を測定した。これらの結果を第1表に示
す。
実施例および比較例から明らかなように、本発明の塩
化ビニル系樹脂組成物は、体積固有抵抗値および表面固
有抵抗値が低く、導電性に優れている。従って、帯電防
止性が高い。透明性やブリード性も良好である。しか
も、この樹脂組成物を構成する塩化ビニル系共重合体
は、有機溶媒に対する溶解性に優れている。ポリハロゲ
ン化有機強酸金属塩を含有しない樹脂組成物は、透明性
やブリード性は良好であるものの、体積固有抵抗値およ
び表面固有抵抗値が高く、導電性に欠ける。従って、帯
電防止が充分になされない。
(発明の効果) 本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、導電性に優れて
いるため、安価にして優れた帯電防止性を有する。帯電
防止性は長期にわたって維持されうる。しかも、溶解
性、透明性、ブリード性が良好である。従って、本発明
の樹脂組成物は導電性シート、導電性塗料、導電性処理
材、帯電防止性などに有効に利用されうる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単位、および式(1)で示され
    る(メタ)アクリル酸ポリアルキレンオキシドエステル
    単位を有する塩化ビニル共重合体に、トリフルオロメタ
    ンスルホン酸リチウム、トリフルオロ酢酸リチウムおよ
    びペンタフルオロプロピオン酸リチウムのうち少なくと
    も1種のポリハロゲン化有機強酸金属塩を含有させた塩
    化ビニル系樹脂組成物。 ここで、 R1は、水素原子またはメチル基、 R2は、重合度2〜23のポリオキシアルキレン基、 Xは、水素原子または炭素原子数が1〜6の脂肪族ある
    いは芳香族炭化水素基である。
  2. 【請求項2】前記塩化ビニル単位が、前記共重合体中
    に、55〜96重量%の範囲で含有された特許請求の範囲第
    1項に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記ポリハロゲン化有機強酸金属塩が、0.
    1〜10重量%の範囲で含有された特許請求の範囲第1項
    に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
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