JPH083287A - 熱硬化性組成物及びその硬化方法 - Google Patents

熱硬化性組成物及びその硬化方法

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JPH083287A
JPH083287A JP14295294A JP14295294A JPH083287A JP H083287 A JPH083287 A JP H083287A JP 14295294 A JP14295294 A JP 14295294A JP 14295294 A JP14295294 A JP 14295294A JP H083287 A JPH083287 A JP H083287A
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compound
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tin
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JP14295294A
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English (en)
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Osamu Isozaki
理 磯崎
Minoru Tsunoda
稔 角田
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)エポキシ基と反応性珪素基とを同一分
子中に有する化合物、及び(B)錫キレート触媒を含有
してなることを特徴とする熱硬化性組成物。 【効果】 貯蔵安定性、低温硬化性等に優れ、且つ硬化
物の耐変色性等に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な硬化性組成物及
びその硬化性組成物を用いた硬化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂の硬化触媒としてル
イス酸(例えば、塩化アルミニウム、塩化スズ、フッ化
硼素、フッ化硼素エーテル錯体等)、金属アルコラート
(例えば、アルミニウムトリアルコキシド、チタニウム
テトラアルコキシド等)、アルミニウムキレート化合物
(トリスアセチルアセトナトアルミニウム等)、アルミ
ニウムキレート化合物と活性水素化合物との複合物(ト
リスアセチルアセトナトアルミニウムとシラノール化合
物との反応物等)等が知られている。
【0003】しかしながら、これらの触媒のうち、上記
したルイス酸又は金属アルコラートを含む硬化性組成物
は、それぞれ常温での貯蔵安定性が著しく悪いこと、そ
してアルミニウムキレート化合物又はその複合物を含む
硬化性組成物は、それぞれ、常温での貯蔵安定性が悪
く、且つ硬化物が黄変するといった欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、貯蔵安定性
に優れ、且つ低温で硬化すると共に、変色のない硬化物
を形成し得る硬化性組成物を提供することを目的として
なされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の如
き問題点を解消するために鋭意研究を重ねた結果、エポ
キシ基と反応性珪素基とを有する化合物に対して反応性
触媒として錫キレート触媒を用いた硬化性組成物が、貯
蔵安定性、低温硬化性等に優れ、且つ硬化物の耐変色性
等に優れたものであることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0006】即ち、本発明は、(A)エポキシ基と反応
性珪素基とを同一分子中に有する化合物、及び(B)錫
キレート触媒を含有してなることを特徴とする熱硬化性
組成物、並びに上記熱硬化性組成物を有機溶剤に溶解又
は分散させてなる有機溶液又は分散液を基材に塗布した
後、加熱して硬化させることを特徴とする硬化方法に係
る。
【0007】本発明において、反応性珪素基とは、珪素
原子に水酸基が直接結合した基であるシラノール基、又
は珪素原子に加水分解性基が直接結合した基(加水分解
によりシラノール基を生じる基)を意味する。反応性珪
素基含有化合物において、これらの基は一種又は二種以
上存在することができる。
【0008】本発明において、珪素原子に直接結合する
加水分解性基としては、例えば、一般式−OR1 で表さ
れるアルコキシル基、一般式−OCOR2 で表されるア
シロキシ基、及び一般式−ON=C(R3 2 で表され
るケトオキシム基等が包含される。上記各一般式におい
て、R1 はメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素
数1〜5好ましくは炭素数1〜3のアルキル基を示し、
2 は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R3 は炭素数
1〜5のアルキル基を示す。
【0009】上記加水分解性基の好ましい具体例として
は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等
のアルコキシル基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ
基等のアシロキシ基、アセトキシム基、プロピオニルオ
キシム基等のケトオキシム基等が挙げられる。これらの
加水分解性基の中でも、特に、貯蔵安定性及び低温硬化
性に優れた効果を持つ炭素数1〜3のアルコキシル基が
好ましい。
【0010】本発明において、(A)成分中のエポキシ
基は、直鎖状炭化水素基の炭素原子間にエーテル基が結
合した脂肪族タイプエポキシ基、脂環式炭化水素基の炭
素原子間にエーテル基が結合した脂環式タイプエポキシ
基のいずれのタイプのエポキシ基でもよいが、脂環式タ
イプエポキシ基である場合は同じく(A)成分中の反応
性珪素基及び(B)成分の錫キレート触媒によってカチ
オン重合反応又はカチオン的付加反応が容易且つ迅速に
起こるため、低温硬化性に優れるといった特徴がある。
【0011】本発明の硬化性組成物は、(A)エポキシ
基及び反応性珪素基を同一分子中に有する化合物及び
(B)錫キレート触媒を含有してなるものである。
【0012】化合物(A) 化合物(A)において、エポキシ基の数は1分子中に平
均約1個以上、好ましくは平均約2〜100個の範囲の
ものが好適である。該エポキシ基の数が1分子中に平均
約1個を下回ると低温硬化性が低下するので好ましくな
い。
【0013】また、化合物(A)の反応性珪素基の数
は、1分子中に平均約1個以上、好ましくは平均約1〜
300個の範囲のものが好適である。該反応性珪素基の
数が1分子中に平均約1個を下回ると低温硬化性が低下
するので好ましくない。
【0014】また、化合物(A)は、平均分子量約20
0〜100,000、好ましくは約500〜50,00
0の範囲が好適である。平均分子量約200未満のもの
は、硬化物の耐久性が低下する傾向にあり、一方約10
0,000を越えると貯蔵安定性、硬化物の外観等が低
下する傾向にあるので好ましくない。
【0015】化合物(A)としては、上記した条件を満
足するものであれば、従来から公知のもの、例えば、エ
チレン性不飽和モノマーの共重合体、ポリエステル樹
脂、シリコン変性ポリエステル樹脂、エポキシ変性ポリ
エステル樹脂、シリコン変性エポキシ樹脂、弗素樹脂等
を適宜選択して使用することができる。
【0016】また、化合物(A)として、γ−グリシド
キシプロピルメトキシシラン等のシランカップリング剤
として知られている化合物も使用が可能であるが、貯蔵
安定性、硬化性、硬化物の耐久性等が上記共重合体乃至
樹脂に比較して劣る。
【0017】化合物(A)として特に好ましいものは、
エチレン性不飽和モノマーの共重合体、即ちエポキシ基
含有エチレン性不飽和モノマー、反応性珪素基含有エチ
レン性不飽和モノマー、及び必要に応じてその他のエチ
レン性不飽和モノマーを、ラジカル共重合反応させて得
られる共重合体である。
【0018】上記エポキシ基含有エチレン性不飽和モノ
マーとしては、例えばグリシジル(メタ)アクリレー
ト、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグ
リシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これ
らの少なくとも一種を用いる。
【0019】上記反応性珪素基含有エチレン性不飽和モ
ノマーとしては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシ
エトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−
(メタ)アクリロイルオキシエチルプロピルトリメトキ
シシラン、これらとアルコキシシラン(例えば、テトラ
アルコキシシラン、トリアルコキシアルキルシラン等)
との共縮合物、及び水酸基含有エチレン性不飽和モノマ
ー(例えば、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等)とテト
ラアルコキシシランの低縮合物との反応物等を挙げるこ
とができ、これらの少なくとも一種を用いる。ここで、
上記テトラアルコキシシランの低縮合物としては、例え
ば「コルコートES40」、「コルコートMS40」
(いずれもコルコート社製、商品名)等を挙げることが
できる。
【0020】また、必要に応じて共重合させるその他の
エチレン性不飽和モノマーとしては、例えばメチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロ
ピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のC
1 〜24のアルキル(メタ)アクリレート又はシクロアル
キル(メタ)アクリレート類;パーフルオロブチルエチ
ル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル
(メタ)アクリレート、パーフルオロイソノニルエチル
(メタ)アクリレート、パーフルオロデシルエチル(メ
タ)アクリレート等のパーフルオロアルキル基又はパー
フルオロアルケニル基含有エチレン性不飽和モノマー
類;スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニルモノマ
ー類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリルモノマー
類;(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド等のアミドモノマー類等が挙げられ
る。
【0021】錫キレート触媒(B) 錫キレート触媒(B)は、錫元素の4価の原子価の一部
又は全部に有機キレート化剤がキレート結合したもので
ある。
【0022】有機キレート化剤としては、従来から公知
の有機キレート化剤が使用でき、該有機キレート化剤に
は、酸素原子、イオウ原子及び窒素原子から選ばれる少
なくとも一種の原子を含む化合物が包含される。上記し
た中でも、酸素原子を含む化合物、更には、ケト・エノ
ール互変異性体を構成し得る化合物が好ましい。
【0023】ケト・エノール互変異性体を構成し得る化
合物としては、β−ジケトン類(アセチルアセトン
等)、アセト酢酸エステル類(アセト酢酸メチル等)、
マロン酸エステル類(マロン酸エチル等)、及びβ位に
水酸基を有するケトン類(ダイアセトンアルコール
等)、β位に水酸基を有するアルデヒド類(サリチルア
ルデヒド等)、β位に水酸基を有するエステル類(サリ
チル酸メチル等)等を使用することができる。特に、ア
セト酢酸エステル類、β−ジケトン類を使用すると好適
な結果が得られる。
【0024】錫キレート触媒(B)は、例えば、4価の
錫化合物1モルに対し、有機キレート化剤を通常1〜1
0モル程度のモル比で混合し、必要に応じて、加熱する
ことによって調製することができる。
【0025】上記した錫化合物としては、例えば、有機
酸塩、アルコキシド、ヒドロキシド、ハロゲン化物、硫
化物、及びこれらのものが組合わさったもの等が挙げら
れる。
【0026】上記した錫化合物の有機酸塩、アルコキシ
ドとしては、下記一般式(I) (R4 n Sn(OR5 4-n (I) (式中、R4 は、同一又は異なって、炭素数1〜20の
1価の炭化水素基を示し、R5 は、同一又は異なって、
炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は
【0027】
【化1】
【0028】を示す。また、nは0〜2の整数を示
す。)で表わされるものが包含される。
【0029】上記した一般式(I)で表される錫化合物
の炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、脂肪族
炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び
これらの基が組合わさったもののいずれのタイプであっ
てもよい。脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状で
あっても、また、不飽和結合を含んでもよく、例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n
−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、n−ペ
ンチル、iso−ペンチル、tert−ペンチル、ne
o−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オク
チル、n−ノニル、n−デシル、ドデシル、トリデシ
ル、テトラデシル基等が挙げられる。
【0030】脂環式炭化水素基としては、例えば、シク
ロヘキシル基等が例示される。芳香族炭化水素基として
は、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、ト
ルイル、キシリル基等が挙げられる。また、脂肪族炭化
水素基と芳香族炭化水素基とが組合わさった基として
は、例えば、ベンジル、フェネチル基等が挙げられる。
これらの炭化水素基の中でも炭素数1〜20のアルキル
基及びフェニル基が好ましい。
【0031】上記一般式(I)の有機錫系化合物におい
て、R5
【0032】
【化2】
【0033】であるエステル結合を持つものが、貯蔵安
定性、低温硬化性等に優れる。また、一般式(I)にお
いて、R4 が炭素数1〜20のアルキル基又はフェニル
基であるものが好ましい。
【0034】更に、上記一般式(I)において、特に、
nが0又は1のものが、貯蔵安定性、低温硬化性等に優
れる。
【0035】上記一般式(I)の錫化合物として、エス
テル結合を含むものとしては、例えば、スズテトラアセ
テート、スズテトラオクテート、スズテトララウレー
ト、ブチルスズトリアセテート、ブチルスズトリブチレ
ート、ブチルスズトリヘキシレート、ブチルスズトリオ
クテート、ブチルスズトリラウレート、オクチルスズト
リアセテート、オクチルスズトリブチレート、オクチル
スズトリヘキシレート、オクチルスズトリオクテート、
オクチルスズトリラウレート、フェニルスズトリブチレ
ート、フェニルスズトリラウレート、ジブチルスズジア
セテート、ジブチルスズジブチレート、ジブチルスズジ
ヘキシレート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルス
ズジラウレート、ジオクチルスズジアセテート、ジオク
チルスズジブチレート、ジオクチルスズジヘキシレー
ト、ジオクチルスズジオクテート、ジオクチルスズジラ
ウレート等が挙げられる。また、エーテル結合を含むも
のとしては、例えば、ブチルスズトリメトキシ、ブチル
スズトリブトキシ、オクチルスズトリメトキシ、フェニ
ルスズトリメトキシ、ジブチルスズジメトキシ、ジオク
チルスズジメトキシ、ジオクチルスズジブトキシ、トリ
ブチルスズブトキシ等が挙げられる。
【0036】上記した中でも、特に、スズテトラオクテ
ート、スズテトラアセテート、ブチルスズトリアセテー
ト、ブチルスズトリブチレート、ブチルスズトリオクテ
ート、ブチルスズトリラウレート、オクチルスズトリア
セテート、オクチルスズトリブチレート等が好ましい。
【0037】上記した錫化合物におけるハロゲン化物と
しては、例えば、第二塩化錫化合物等が挙げられる。ま
た、硫化物としては、例えば一般式(II) (R4 n Sn(SR6 4-n (II) (各式中、R6 は、同一又は異なって、炭素数1〜20
の1価の炭化水素基又は−Cm 2mCOOR4 基を示
す。mは1〜4の整数を示す。また、R4 及びnは前記
と同様の意味を示す。)で表わされるものが包含され
る。尚、R6 の炭素数1〜20の一価の炭化水素基に
は、前記したものと同様のものが包含される。
【0038】該硫化物の具体例としては、例えば、C4
9 Sn(SCH2 COOC8 173 、(C4 9
2 Sn(SCH2 COOC8 172 、C8 17Sn
(SCH2 COOC8 173 、(C8 172 Sn
(SCH2 COOC8 172 、(C4 9 2 Sn
(SC4 9 2 、C4 9 Sn(SC4 9 3 等が
挙げられる。
【0039】錫キレート触媒(B)としては、4価の錫
に有機キレート化剤が2モルキレート結合したもの、例
えば、式
【0040】
【化3】
【0041】(上記式において、Aは同一又は異なっ
て、R4 、OR5 又はSR6 を示し、
【0042】
【化4】
【0043】は、有機キレート化剤によるキレート環構
造を示す。尚、R4 、R5 及びR6 は、前記と同様の意
味である。)で表わされるものを使用できる。
【0044】錫キレート触媒(B)の好ましい具体例と
しては、例えば、モノブチルビス(エチルアセトアセテ
ート)スズアセテート、モノブチルビス(アセチルアセ
トナト)スズオクテート、モノブチルビス(エチルアセ
トアセテート)スズラウレート、ビス(プロピルアセト
アセテート)スズジアセテート、ビス(プロピルアセト
アセテート)スズジラウレート、ビス(アセチルアセト
ナト)スズジアセテート、ビス(アセチルアセトナト)
スズジオクテート、ビス(アセチルアセトナト)スズジ
ラウレート、ビス(エチルアセトアセテート)スズジオ
クテート、ビス(エチルアセトアセテート)スズジアセ
テート、ビス(エチルアセトアセテート)スズジラウレ
ート、ビス(プロピルアセトアセテート)スズジオクテ
ート等を挙げることができる。
【0045】本発明の熱硬化性組成物において、化合物
(A)及び錫キレート触媒(B)の配合割合は、化合物
(A)100重量部当たり、錫キレート触媒(B)が約
0.001〜20重量部、好ましくは約0.01〜15
重量部の範囲が好適である。
【0046】錫キレート触媒(B)が上記範囲を下回る
と低温硬化性が低下し、一方、上記範囲を上回ると、さ
らなる低温硬化性が得られず、また、硬化物の仕上り外
観や耐久性も低下するので好ましくない。
【0047】本発明の熱硬化性組成物は、上記した化合
物(A)及び錫キレート触媒(B)成分以外に、必要に
応じて、着色剤、充填剤、有機溶剤、紫外線安定剤、紫
外線吸収剤、流動性調整剤及びその他の添加剤が配合で
きる。
【0048】本発明の熱硬化性組成物は、60℃以上の
温度で硬化が可能であり、また、特に用途は限定される
ことなく広範囲の分野から選択して適用できる。特に好
ましくは、例えば、塗料分野に適用することができる。
【0049】次に、本発明の硬化方法について述べる。
【0050】本発明の硬化方法は、上記した熱硬化性組
成物を有機溶剤に溶解又は分散させてなる有機溶液又は
分散液を、基材に塗布した後、加熱して硬化させること
により、行なうことができる。尚、この際の固形分濃度
は、約20〜99重量%程度とすることが好ましい。
【0051】熱硬化性組成物を溶解又は分散する有機溶
剤としては、熱硬化性組成物の種類によって適宜選択す
ればよいが、通常、エステル系、ケトン系、エーテル
系、アルコール系、炭化水素系等の溶剤が使用できる。
【0052】該基材としては、有機溶剤によって溶解し
たり、又60℃程度の加熱によって溶融、変質しないも
のであれば、特に制限はなく、従来から使用されている
ものを選択して使用することができる。具体的には、処
理又は未処理の金属、プラスチック、紙、繊維、これら
のものに塗装を施したもの等が挙げられる。
【0053】基材に塗布する方法としては、例えば、ス
プレー塗装、刷毛塗装、ローラー塗装、浸漬塗装等の通
常の塗装手段を用いることができる。これにより、乾燥
膜厚が約1〜100μm程度の範囲になるように塗装す
る。
【0054】加熱硬化は、通常、約60℃以上、好まし
くは約100〜300℃程度の温度で行うことが好適で
ある。また、加熱時間は温度によって大きく異なるが、
例えば、通常、約250℃では約10秒程度、又は約6
0℃では約3時間程度である。
【0055】
【作用及び発明の効果】本発明の熱硬化性組成物は、室
温(20℃程度)では全く反応しないが、60℃程度の
温度を加えることによって反応が急激に起こるので、組
成物の貯蔵安定性が優れ、しかも低温硬化性に優れ、且
つ硬化物の耐変色性に優れた効果を発揮する。この理由
は明らかではないが、熱によって、錫化合物と反応性珪
素基含有化合物とが結合して、錫と珪素のコンプレック
スが形成され、ついでこのものが、エポキシ基のカチオ
ン重合反応又はカチオン的付加反応を促進させる硬化触
媒として作用するものと推察される。
【0056】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて、
本発明をさらに具体的に説明する。
【0057】製造例1 エポキシ基及び反応性珪素基含
有化合物(i)の製造 還流装置、攪拌装置を備えた反応容器を用い、メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン150g、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート220
g、シクロヘキシルメチルアクリレート500g、ブチ
ルメタクリレート130g及びアゾイソブチロニトリル
10gの混合物を110℃のキシレン1000g中に滴
下し、5時間反応させて、数平均分子量10,000の
アクリル樹脂(1分子中にエポキシ基約11個及びアル
コキシシリル基約19個を含有する)を製造した。
【0058】製造例2 エポキシ基及び反応性珪素基含
有化合物(ii)の製造 還流装置、攪拌装置を備えた反応容器を用い、メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン24g、3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート40g、シ
クロヘキシルメチルアクリレート500g、ブチルメタ
クリレート436g及びアゾイソブチロニトリル10g
の混合物を110℃のキシレン1000g中に滴下し、
5時間反応させて、数平均分子量10,000のアクリ
ル樹脂(1分子中にエポキシ基約2個及びアルコキシシ
リル基約3個を含有する)を製造した。
【0059】製造例3 エポキシ基及び反応性珪素基含
有化合物(iii)の製造 還流装置、攪拌装置を備えた反応容器を用い、メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン150g、グリシジ
ルメタクリレート159g、シクロヘキシルメチルアク
リレート500g、ブチルメタクリレート191g及び
アゾイソブチロニトリル10gの混合物を110℃のキ
シレン1000g中に滴下し、5時間反応させて、数平
均分子量10,000のアクリル樹脂(1分子中にエポ
キシ基約11個及びアルコキシシリル基約19個を含有
する)を製造した。
【0060】実施例1 上記エポキシ基及び反応性珪素基含有化合物(i)20
0g(樹脂固形分100g)にブチルビス(エチルアセ
トアセテート)スズアセテート1.0gを配合して、本
発明硬化性組成物を製造した。
【0061】実施例2〜7及び比較例1〜3 表1に記載した配合で実施例2〜7の本発明組成物及び
比較例1〜3の比較組成物を製造した。
【0062】実施例及び比較例の各硬化性組成物の貯蔵
安定性を下記試験方法により調べた。
【0063】貯蔵安定性:次の基準で評価した。
【0064】◎:40℃で14日以上増粘なし、 ○:40℃、14日で若干増粘する、 △:40℃、1〜13日で増粘、ゲル化する、 ×:20℃、1時間でゲル化する。
【0065】次に、実施例及び比較例の各硬化性組成物
を、それぞれ脱脂した軟鋼板に乾燥膜厚が約50μmに
なるように塗装した後、120℃で30分間加熱硬化し
た。得られた硬化物の性能を下記試験方法により調べ
た。
【0066】外観:硬化膜のワレ、ツヤボケ等の異常の
有無を観察した。異常のないものを良好とした。
【0067】硬化性:剥離した硬化膜をアセトン溶剤を
用いて還流温度で2時間抽出させた後、硬化膜の残存率
(%)を調べた。
【0068】耐黄変性:加熱前の膜と加熱後の硬化膜と
を比較して、黄変を肉眼で観察し、次の基準で評価し
た。○:変化がなく良好である、×:黄変して悪い。
【0069】試験結果を、表1に併記する。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ基と反応性珪素基とを同
    一分子中に有する化合物、及び(B)錫キレート触媒を
    含有してなることを特徴とする熱硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ基が、脂環式エポキシ基である
    請求項1記載の熱硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 反応性珪素基が、珪素原子に加水分解性
    基が直接結合した基であり、該加水分解性基がアルコキ
    シル基である請求項1又は2に記載の熱硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 化合物(A)が、エポキシ基含有エチレ
    ン性不飽和モノマー、反応性珪素基含有エチレン性不飽
    和モノマー、及び必要に応じてその他のエチレン性不飽
    和モノマーを共重合させてなる共重合体である請求項1
    乃至3のいずれか一項に記載の熱硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    熱硬化性組成物を有機溶剤に溶解又は分散させてなる有
    機溶液又は分散液を基材に塗布した後、加熱して硬化さ
    せることを特徴とする硬化方法。
JP14295294A 1994-06-17 1994-06-24 熱硬化性組成物及びその硬化方法 Pending JPH083287A (ja)

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