JPH089577B2 - m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体

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JPH089577B2
JPH089577B2 JP2116132A JP11613290A JPH089577B2 JP H089577 B2 JPH089577 B2 JP H089577B2 JP 2116132 A JP2116132 A JP 2116132A JP 11613290 A JP11613290 A JP 11613290A JP H089577 B2 JPH089577 B2 JP H089577B2
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栄一 宮本
成昭 武藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、電子写真感光体における電荷輸送材料と
して好適なm−フェニレンジアミン系化合物及びそれを
用いた電子写真感光体に関する。
[従来の技術] 近年、複写機などの画像形成装置における電子写真感
光体として、加工性に優れ、製造コストの面で有利であ
るとともに、機能設計の自由度が大きい有機感光体が使
用されている。
また、電子写真感光体を用いて複写画像を形成する場
合には、カールソンプロセスが広く利用されている。カ
ールソンプロセスは、コロナ放電により感光体を均一に
帯電させる帯電工程と、帯電した感光体に原稿像を露光
し、原稿像に対応した静電潜像を形成する露光工程と、
静電潜像をトナーを含有する現像剤で現像し、トナー像
を形成する現像工程と、トナー像に紙などの基材に転写
する転写工程と、基材に転写されたトナー像を定着させ
る定着工程と、転写工程の後、感光体上に残留するトナ
ーを除去するクリーニング工程とを含んでいる。このカ
ールソンプロセスにおいて高品質の画像を形成するに
は、電子写真感光体が帯電特性及び感光特性に優れてい
ること及び、露光後の残留電位が低いことが要求され
る。
これらの特性を達成するための手段の一つとして適正
な電荷輸送材料の選択がある。そして上記電荷輸送材料
としてポリビニルカルバゾール、オキサジアゾール系化
合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物など多
くの化合物が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記電荷輸送材料は、電荷輸送能を示すドリ
フト移動度が比較的小さい。また、ドリフト移動度の電
界強度依存性が大きいために、低電界での電荷の移動が
少なく、残留電位がぬけにくいという問題点がある。さ
に紫外光線の照射により劣化しやすいなどの問題点があ
る。
このような問題点に対して、ドリフト移動度の電界依
存性が小さく、樹脂との相溶性のよいm−フェニレンジ
アミン系化合物としてN,N,N′,N′−テトラフェニル−
1,3−フェニレンジアミンが提案されている(特願昭62-
301703号)。このm−フェニレンジアミン系化合物は紫
外光などに対する耐光性も良好で、実際の複写機で使用
した場合にも安定な特性を示す。しかし、複写機が故障
した場合などにおいて、長時間の光暴露や高温下での光
暴露が発生した場合、回復が不可能なダメージを被ると
いう問題点がある。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、より
耐光性を有した光安定性に優れたm−フェニレンジアミ
ン系化合物とそれを用いた電子写真感光体を提供するこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] 一般に光劣化による感光体特性の劣化の原因は、電荷
輸送材料に対してトラップとなる不純物が感光体中に生
成することにある。m−フェニレンジアミン系化合物の
場合、このような光劣化反応として中心ベンゼン環と他
のフェニル基との間で起こる閉環反応が考えられる。こ
の反応はフェニレンジアミン系化合物の分子の電子密度
が中心ベンゼン環に偏っているために起こりやすいと考
えられる。特に中心ベンゼン環の4,6位は電子密度が高
いため、酸素などの酸化物質からの攻撃を受けやすい分
子構造となっている。そこで、この部分を置換基で置換
して保護することにより反応性を抑制し、安定性を向上
することが可能であると考え、種々の実験の結果、この
位置をアルキル基、アルコキシル基、アミノ基、N−置
換アミノ基、アリル基、アリール基等所定の置換基で置
換することにより、ドリフト移動度等の電荷輸送特性を
損なうことなく、感光体の光安定性を効果的に改善でき
ることを見出した。
しかして、この発明のm−フェニレンジアミン系化合
物は 下記の一般式[I]: (式中、R1、R2,R3,R4は同一または異なって、アルキ
ル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、N−
置換アミノ基を示し、l、m、o、pは同一または異な
って、0〜5の整数を示し、R5、R6は同一または異なっ
て、アルキル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、アミ
ノ基、N−置換アミノ基、アリル基、アリール基を示
し、q,rは0または1を示す。ただしq,rは同時に0であ
ってはならない。また、前記R5およびR6は、一方がアル
コキシル基のとき、他方はアリール基であってはならな
い。) で表されるm−フェニレンジアミン系化合物である。
前記m−フェニレンジアミン系化合物は中心ベンゼン
環の4,6の位置の少なくとも一方が置換基(アルキル
基、アルコキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、N−置
換アミノ基、アリル基、アリール基)で保護されたこと
により、酸化物質などからの攻撃を受けにくくなり、光
劣化反応が著しく抑制されて光に対する安定性が向上す
る。
また、上記m−フェニレンジアミン系化合物を含有す
る感光体は、長時間の光暴露や高温下での光暴露に対し
て、従来の感光体よりダメージを被ることが少なく、光
安定性に優れている。
[発明の好適態様] 前記一般式[I]で表されるこの発明のm−フェニレ
ンジアミン系化合物において、R1,R2,R3,R4のうちア
ルキル基としては、メチル基,エチル基、プロピル基、
イソプロプル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の低級
アルキルも例示される。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、ペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基などのアルキル部分の炭素数が1〜6の
低級アルコキシ基が例示される。
なお、上記R1,R2,R3,R4は同一であってもよく、互
いに異なっていてもよい。
また、R5,R6としては、アルキル基、アルコキシル
基、ハロゲン原子、アミノ基、N−置換アミノ基、アリ
ル基、アリール基が好適である。
上記R5,R6はそれぞれ同一であってもよく、互いに異
なっていてもよい。また、R5,R6については、少なくと
も一方が置換することが必要であり、両者とも置換した
ものがより好ましい。
一般式[I]で表されるm−フェニレンジアミン系化
合物としては、具体的には次のような化合物が例示され
る。
本発明の上記一般式[I]で表される化合物は、種々
の方法で合成することができるが、例えば、下記の一連
の反応式[A]あるいは反応式[B]により合成するこ
とができる。
[式中、RnおよびR5は、同一または異なって、アルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、N−置換
アミノ基を示す。] すなわち、上記[A]の反応工程においては、式
(1)で表されるレソルシノール誘導体と式(2)で表
されるアニリン誘導体をヨウ素とともに窒素気流下で還
流して反応させ、上記式(3)で表されるフェニレンジ
アミン系化合物を得る。そして、上記の式(3)の化合
物と上記式(4)で表わされるヨードベンゼン誘導体を
炭酸カリウムおよび銅粉の存在下で溶剤(例えば、ニト
ロベンゼン)中で反応させることにより、一般式[I]
におけるR2とR4、R1とR3とがそれぞれ同一である本発明
のm−フェニレンジアミン系化合物が得られる。
ここで、一般式[I]で表される化合物における、ア
ルキル基等の置換基R5,R6は上述のように、例えば、レ
ソルシノールに予め導入しておくことが可能であり、Rn
(すなわち、一般式[I]におけるR2,R4)はアニリン
に予め導入し、さらに、置換基R5(すなわち、一般式
[I]におけるR1,R3)はヨードベンゼンに予め導入し
ておくことができる。
一方、上記反応式[B]に示すように、式(5)のフ
ェニレンジミン誘導体と式(6)のヨードベンゼンン誘
導体を炭酸カリウム、銅粉ともに溶剤(例えば、ニトロ
ベンゼン)中で還流して反応させることによって、一般
式[I]におけるR1〜R4が全て同一置換基である本発明
のm−フェニレンジアミン系化合物を合成することがで
きる。
また、上記反応式[A]または[B]で得られる化合
物以外の本発明化合物、例えばR1〜R4が全て異なる置換
基である化合物等を合成するには、上記反応式[A]ま
たは[B]における出発原料のモル比を適宜調製して、
段階的に置換基R1〜R4を有する各フェニル基を導入する
方法があげられる。また、置換基を有しないフェニル基
を導入した後、置換基R1〜R4、R5およびR6を順次導入す
るようにしてもよい。
この発明の前記一般式[I]で表される化合物は、公
知の他の電荷輸送材料と組み合わせて使用することがで
きる。この場合の電荷輸送材料としては、公知の種々の
電子吸引性化合物、電子供与性化合物を用いることがで
きる。
上記電子吸引性化合物としては、例えば、2,6−ジメ
チル−2′,6′−ジtert−ジブチルジフェノキノン等の
ジフェノキノン誘導体、マロノニトリル、チオピラン系
化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチ
オキサントン、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセンン、ジ
ニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロア
ントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロ
モ無水マレイン酸等が例示される。
また、電子供与性化合物としては、2,5−ジ(4−メ
チルアミノフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、等の
オキサジアゾール化合物、9−(4−ジエチルアミノス
チリル)アントラセン等のスチリル化合物、ポリビニル
カルバゾール等のカルバゾール化合物、1−フェニル−
3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピ
ラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルアミ
ン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合
物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、
チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラ
ゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式
化合物、縮合多環式化合物が例示される。
これらの電荷輸送材料は、1種または2種以上混合して
用いられる。なお、ポリビニルカルバゾール等成膜性を
有する電荷輸送材料を用いる場合には、結合剤樹脂は必
ずしも必要ではない。
上記一般式[I]で表される化合物は、いわゆる単層
型及び積層型の電子写真感光体のいずれにも適用するこ
とができる。
単層型電子写真感光体とするには、電荷輸送材料であ
る前記一般式[I]で表される化合物と電荷発生材料と
結合剤樹脂等とを含有する感光層を導電性基材上に形成
すればよい。
また、積層型の電子写真感光体とするには、導電性基
材上に、蒸着または、塗布等の手段により電荷発生材料
を含有する電荷発生層を形成し、この電荷発生層上に、
前記一般式[I]で表される化合物と結合材樹脂とを含
有する電荷輸送層を形成すればよい。また、上記とは逆
に、導電性基材上に上記と同様の電荷輸送層を形成し、
次いで蒸着または塗布などの手段により電荷発生材料を
含有する電荷発生層を形成してもよい。さらに、電荷発
生層を電荷発生材料と電荷輸送材料とを結着剤樹脂中に
分散して塗布することにより形成してもよい。
上記電荷発生材料としては、例えば、セレン、セレン
−テルル、アモルファスシリコン、ピリリウム塩、アゾ
系顔料、ジスアゾ系顔料、アンサンスロン系顔料、フタ
ロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタ
ン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリ
ン系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、ピロ
ール系顔料等が例示され、所望の領域に吸収波長域を有
するように、一種または2種以上を混合して用いられ
る。
また、上記感光層、電荷発生層及び電荷輸送層におけ
る結合剤樹脂としては、種々の樹脂を使用することがで
きる。例えば、スチレン系重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ス
チレン−マレイン酸共重合体、アクリル系重合体、スチ
レン−アクリル系共重合体、ポリエチレン、エチレン酢
酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリ
スルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂等の熱可塑性
樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性
樹脂、及びエポキシアクリレート、ウレタン−アクリレ
ート等の光硬化性樹脂等種々の重合体が例示される。こ
れらの結着剤樹脂は1種でまたは2種以上混合して用い
られる。
また、塗布手法により電荷発生層及び電荷輸送層を形
成する場合には溶剤が使用される。この溶剤としては、
種々の有機溶剤を使用することが可能であり、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のア
ルコール類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン
等の脂肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメ
チルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド等の種々の溶剤が例示される。これらを
1種または2種以上混合して用いることができる。
また、上記電荷発生層の感度をよくするために、例え
ば、ターフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレ
ン等の公知の増感剤を上記電荷発生材料と共に用いても
よい。さらには、電荷輸送材料や電荷発生材料の分散
性、染工性等をよくするために界面活性剤、レベリング
剤等を使用してもよい。
上記導電性基材としては、導電性を有する種々の材料
を使用することができ、例えば、アルミニウム、銅、ス
ズ、白金、金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、
カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウ
ム、ステンレス銅、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸
着またはラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化ア
ルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆された
ガラス等が例示される。上記導電性基材はシート状、ド
ラム状のいずれもよく、基材自体が導電性を有するかあ
るいは基材の表面が導電性を有していればよい。この基
材としては、使用に際し、十分な機械的強度を有するも
のが好ましい。
上記電荷輸送材料としてのこの発明の化合物と結着剤
樹脂は、電荷の輸送を阻害しない範囲及び結晶化しない
範囲で種々の割合で使用することが可能であるが、結合
剤樹脂100重量部に対して、前記一般式[I]で表され
る化合物125重量部ないし200重量部を使用することが好
ましい。
また、一般式[I]で表される化合物を含有する電荷
輸送層は、2〜100μm、特に5〜30μm程度の層厚に
形成することが好ましい。
上記電荷発生材料を結合剤樹脂と共に用いる場合、電
荷発生材料と結合剤樹脂とは種々の割合で使用すること
ができるが、電荷発生材料10重量部に対して、結合剤樹
脂1〜150重量部の割合で用いることが望ましい。
また、上記電荷発生材料を含有する電荷発生層は、そ
の膜厚を任意に選択することができるが、0.01〜20μ
m、特に0.1〜10μm程度に形成することが望ましい。
また、一般式[I]で表される化合物及び電荷発生材料
を単一層中に存在させた単層型感光層は、その膜厚を任
意に選択することができるが、2〜100μm、特に5〜3
0μm程度の層厚を形成することが好ましい。
また、単層型電子写真用感光体にあっては、上記基材
と感光層との間に、また、積層型電子写真用感光体にあ
っては、上記基材と電荷発生層との間や基材と電荷輸送
層との間及び電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体
の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていても
よく、感光体の表面には、保護層が形成されていてもよ
い。
上記電荷発生層及び電荷輸送層を、塗布の方法により
形成する場合には、電荷発生材料等と結合剤樹脂などを
公知の方法、例えば、ロールミル、ボールミル、アトラ
イタ、ペイントシェーカーあるいは超音波分散器等を用
いて分散混合して調製し、これを公知の手段により塗
布、乾燥すればよい。なお上述のように、電荷発生層は
上記電荷発生材料を蒸着することにより形成してもよ
い。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
[実施例] (1) 電荷輸送材料の合成例 第1の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−4,6−ジク
ロロ−1,3−フェニレンジアミンの合成) 4,6−ジクロロレソルシノール15.7gとm−トルイジン
22.6gとをヨウ素0.5gの存在下、窒素気流中で3日間還
流して反応させ、N,N′−ビス(3−トリル)−4,6−ジ
クロロ−1,3−フェニレンジアミンを得た。次に、この
N,N′−ビス(3−トリル)−4,6−ジクロロ−1,3−フ
ェニレンジアミン9.0gとヨードトルエン10.9gとを、炭
酸カリウム5.0g、銅粉末1.5gの存在下、ニトロベンゼン
100ml中で24時間還流して反応させ、標記の化合物N,N,
N′,N′−テトラキス(3−トリル)−4,6−ジクロロ−
1,3−フェニレンジアミン(本発明化合物1)を得た。
上記の合成工程における反応は前述の一連の反応式
[A]に準じた。
この化合物の融点は110〜111℃であった。
第2の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−4−メチ
ル−1,3−フェニレンジアミンの合成) 標記の化合物を前述の一連の反応式[B]に準じて合
成した。
4−メチルフェニレンジアミン3.1gとm−ヨードトル
エン21.8gとを、炭酸カリウム6.9g、銅粉末1.5gの存在
下、ニトロベンゼン100ml中で24時間還流して反応さ
せ、標記の化合物N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリ
ル)−4−メチル−1,3−フェニレンジアミン(本発明
化合物2)を得た。
この化合物の融点は90〜92℃であった。
第3の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−4−メト
キシ−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第1の合成例の4,6−ジクロロレソルシノールの
代わりに4−メトキシレソルシノール12.3gを用いて上
記第1の合成例と同様にして、N,N′−ビス(3−トリ
ル)−4−メトキシ−1,3−フェニレンジアミンを得
た。このN,N′−ビス(3−トリル)−4−メトキシ−
1,3−フェニレンジアミン8.0gとヨードトルエン10.9gと
を、炭酸カリウム5.0g、銅粉末1.5gの存在下、ニトロベ
ンゼン50ml中で24時間還流反応させた。以下、第1の合
成例と同様にして標記の化合物N,N,N′,N′−テトラキ
ス(3−トリル)−4−メトキシ−1,3−フェニレンジ
アミン(本発明化合物3)を得た。
この化合物の融点は114〜115℃であった。
第4の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−4−アミ
ノ−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第1の合成例の4,6−ジクロロレソルシノールの
代わりに4−アミノレソルシノール11.0gを用いて上記
第1の合成例と同様にして、N,N′−ビス(3−トリ
ル)−4−アミノ−1,3−フェニレンジアミンを得た。
このN,N′−ビス(3−トリル)−4−アミノ−1,3−フ
ェニレンジアミン7.6gとヨードトルエン10.9gとを、炭
酸カリウム5.0g、銅粉末1.5gの存在下、ニトロベンゼン
50ml中で24時間還流反応させた。以下、第1の合成例と
同様にして標記の化合物N,N,N′,N′−テトラキス(3
−トリル)−6−アミノ−1,3−フェニレンジアミン
(本発明化合物4)を得た。
この化合物の融点は121〜122℃であった。
第5の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−4−アリ
ル−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第1の合成例の4,6−ジクロロレソルシノールの
代わりに4−アリルレソルシノール13.2gを用いて上記
第1の合成例と同様にして、N,N′−ビス(3−トリ
ル)−4−アリル−1,3−フェニレンジアミンを得た。
このN,N′−ビス(3−トリル)−4−アリル−1,3−フ
ェニレンジアミン8.2gとヨードトルエン10.9gとを、炭
酸カリウム5.0g、銅粉末1.5gの存在下、ニトロベンゼン
50ml中で24時間還流して反応させた。以下、第1の合成
例と同様にして標記の化合物N,N,N′,N′−テトラキス
(3−トリル)−4−アリル−1,3−フェニレンジアミ
ン(本発明化合物5)を得た。この化合物の融点は115
〜116℃であった。
第6の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−4−フェ
ニル−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第1の合成例の4,6−ジクロロレソルシノールの
代わりに4−フェニルレソルシノール16.4gを用いて上
記第1の合成例と同様にして、N,N′−ビス(3−トリ
ル)−4−フェニル−1,3−フェニレンジアミンを得
た。このN,N′−ビス(3−トリル)−4−フェニル−
1,3−フェニレンジアミン9.1gとヨードトルエン10.9gと
を、炭酸カリウム5.0g、銅粉末1.5gの存在下、ニトロベ
ンゼン50ml中で24時間還流して反応させた。以下、第1
の合成例と同様にして標記の化合物N,N,N′,N′−テト
ラキス(3−トリル)−4−フェニル−1,3−フェニレ
ンジアミン(本発明化合物6)を得た。この化合物の融
点は123〜124℃であった。
(2) 電子写真感光体の調製 単層型電子写真感光体の調製 電荷発生材料としてN,N′−ジ(3,5−ジメチルフェニ
ル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミド8
重量部、電荷輸送材料として上記合成例1〜6で合成し
た本発明化合物100重量部、結合剤樹脂としてポリ−
(4,4′−シクロヘキシルデンジフェニル)カーボネー
ト(三菱瓦斯化学社製、ポリカーボネートZ200)100重
量部及び所定量のテトラヒドロフランを合わせて、超音
波分散器にて混合分散し、単層型感光層用塗布液を調製
した。この塗布液を外径78mm×長さ340mmのアルミニウ
ム素管上に塗布した後、暗所にて100℃で30分間加熱乾
燥させて、厚み24μmの単層型感光槽を有するドラム型
の電子写真感光体を作成した。
積層型電子写真感光体の調製 結合剤樹脂としてポリビニルブチラール(積水化学社
製、商品名エスレッタBL1)100重量部と、電荷発生材料
としてオキソチタニルフタロシアニン100重量部と、所
定量のテトラヒドロフランとをボールミルに仕込み、24
時間撹拌混合して電荷発生層用塗布液を調製し、この調
製液をアルミニウムドラムに浸漬法によって塗布し、11
0℃で30分間熱風乾燥して硬化させることにより膜厚0.5
μmの電荷発生層を形成した。
次いで、結合剤樹脂としてポリカーボネート樹脂(三
菱瓦斯化学社製、商品名ユーピロン)100重量部と、電
荷輸送層として上記上記合成例1〜6で合成した各化合
物100重量部と、所定量のトルエンとをホモミキサで撹
拌混合して電荷輸送層用塗布を調製した。この塗布液を
上記電荷発生層の表面に浸漬法により塗布し、120℃で3
0分間熱風乾燥することにより膜厚約20μmの電荷輸送
層を形成して、積層型電子写真感光体を作成した。
比較例 電荷輸送材料として(N,N,N′,N′−テトラキス(3
−トリル)−1,3−フェニレンジアミン100重量部を用い
た以外は上記調製例と同様にして単層型及び積層型の電
子写真感光体を作成した。
(3) 電子写真感光体の評価 単層型電子感光体 (初期表面電位VSPの測定) 上記各単層型電子写真感光体を、静電複写試験装置
(ジェンテック社製、ジェンテックシンシア 30M)に
装填し、その表面を正に帯電させた各感光体の表面電位
VSP(V)を測定した。
(半減露光量、残留電位測定) 上記帯電状態の各電子写真感光体を、上記静電複写試
験装置の露光光源であるハロゲンランプ(露光強度0.92
mW/cm2)を用いて露光させ、表面電位VSPが1/2となるま
での時間を求めて、半減露光量E1/2(μJ/cm2)を算出
した。
また、上記露光開始後0.15秒を経過した後の表面電位
を残留電位Vrp(V)とした。
積層型電子写真感光体 露光光源として分光器にXeランプ光を通して得た単色
光(λ=780nm、露光強度=10μW/cm2、露光時間=1
秒)を用いて各積層型電子写真感光体を露光し、露光後
0.5秒経過した後の表面電位を残留電位Vrpとして測定し
た。その他については上記単層型電子写真感光体の場合
と同様の測定を行った。
上記実施例及び比較例で得られた電子写真感光体の帯
電特性及び感光特性の測定結果を表1及び表2に示す。
表1および表2において、「露光前」は、光照射前の
初期特性、「露光後」は白色螢光灯を用いて、400ルッ
クスの紫外線を含む白色光を40分間照射した後の特性を
示す。
上記表1及び2に示すように、本願発明の電荷輸送材
料用化合物を用いた感光体はいずれも、初期表面電位V
SP、半減露光量E1/2、残留電位Vrpともに露光前後の値
の変動が比較例より小さく光に対する安定性に優れてい
ることが判る。
[発明の効果] 以上のように、この発明の電荷輸送材料用化合物は中
心ベンゼン環の4,6の位置を所定の置換基で置換して保
護しているため、光安定性に優れており、かつ該電荷輸
送材料を用いることにより、光安定性に優れた電子写真
感光体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−219838(JP,A) 特開 平2−93654(JP,A) 特開 平3−96962(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式〔I〕: (式中、R1、R2、R3、R4は同一または異なって、アルキ
    ル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、N−
    置換アミノ基を示し、l、m、o、pは同一または異な
    って、0〜5の整数を示し、R5、R6は同一または異なっ
    て、アルキル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、アミ
    ノ基、N−置換アミノ基、アリル基、アリール基を示
    し、q、rは0または1を示す。ただしq、rは同時に
    0であってはならない。また、前記R5およびR6は、一方
    がアルコキシル基のとき、他方はアリール基であっては
    ならない。)で表されるm−フェニレンジアミン系化合
    物。。
  2. 【請求項2】導電性基材上に、請求項1記載のm−フェ
    ニレンジアミン系化合物を含む感光層を設けたことを特
    徴とする電子写真感光体。
JP2116132A 1990-05-02 1990-05-02 m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体 Expired - Lifetime JPH089577B2 (ja)

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JP2759285B2 (ja) * 1989-09-08 1998-05-28 コニカ株式会社 電子写真感光体

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