JPH09166528A - X線装置の試料格納容器 - Google Patents
X線装置の試料格納容器Info
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- JPH09166528A JPH09166528A JP7347776A JP34777695A JPH09166528A JP H09166528 A JPH09166528 A JP H09166528A JP 7347776 A JP7347776 A JP 7347776A JP 34777695 A JP34777695 A JP 34777695A JP H09166528 A JPH09166528 A JP H09166528A
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Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 試料格納容器を通過するX線の減衰率を低減
する。 【解決手段】 試料3を包囲するケーシング9と、その
ケーシング9に設けられていてX線を通過させるX線通
過窓44とを有するX線装置の試料格納容器である。X
線通過窓44は、ケーシング9に形成される開口39
と、開口39を遮蔽する遮蔽部材41とを有する。遮蔽
部材41は、ポリイミドで形成された基材層にアルミニ
ウムを蒸着して熱反射材料層を積層した積層構造を有し
ており、熱反射材料層がケーシング9の内面側に位置す
るようにバンド42によって押し付けられている。アル
ミニウムはX線の透過率が低いがこの層厚を薄くし、さ
らに基材層をX線の透過率の高いポリイミドで形成する
ことにより、X線通過窓44を通過するX線の減衰率を
著しく低減する。
する。 【解決手段】 試料3を包囲するケーシング9と、その
ケーシング9に設けられていてX線を通過させるX線通
過窓44とを有するX線装置の試料格納容器である。X
線通過窓44は、ケーシング9に形成される開口39
と、開口39を遮蔽する遮蔽部材41とを有する。遮蔽
部材41は、ポリイミドで形成された基材層にアルミニ
ウムを蒸着して熱反射材料層を積層した積層構造を有し
ており、熱反射材料層がケーシング9の内面側に位置す
るようにバンド42によって押し付けられている。アル
ミニウムはX線の透過率が低いがこの層厚を薄くし、さ
らに基材層をX線の透過率の高いポリイミドで形成する
ことにより、X線通過窓44を通過するX線の減衰率を
著しく低減する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線が照射される
試料を高温状態、ガス環境状態、真空状態等といった各
種の状態に置くためにその試料を格納するX線装置の試
料格納容器に関する。
試料を高温状態、ガス環境状態、真空状態等といった各
種の状態に置くためにその試料を格納するX線装置の試
料格納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】X線回折装置等といったX線装置では、
試料にX線を照射したときにその試料で回折するX線を
X線検出器によって検出する。このX線装置において、
高温状態下での試料の挙動を観察したい場合がある。ま
た、ヘリウム等といった不活性ガスによって試料の回り
をガス置換する場合がある。さらに、試料の酸化を防止
する等の理由により試料を真空状態に置く場合がある。
試料にX線を照射したときにその試料で回折するX線を
X線検出器によって検出する。このX線装置において、
高温状態下での試料の挙動を観察したい場合がある。ま
た、ヘリウム等といった不活性ガスによって試料の回り
をガス置換する場合がある。さらに、試料の酸化を防止
する等の理由により試料を真空状態に置く場合がある。
【0003】上記の各種条件を満足させるためには、ヒ
ータを内蔵し、ガス導入系を備え、さらに真空排気系を
備えた試料格納容器に試料を収納し、その状態で試料格
納容器の外部から試料へX線を照射してX線回折測定を
行う。この種の試料格納容器は予めX線通過窓を有して
おり、X線はそのX線通過窓を通って試料格納容器の内
部へ導入される。
ータを内蔵し、ガス導入系を備え、さらに真空排気系を
備えた試料格納容器に試料を収納し、その状態で試料格
納容器の外部から試料へX線を照射してX線回折測定を
行う。この種の試料格納容器は予めX線通過窓を有して
おり、X線はそのX線通過窓を通って試料格納容器の内
部へ導入される。
【0004】従来のX線通過窓は、図8に示すように、
支柱110によって左右に仕切られた開口119を遮蔽
部材111で覆うことによって形成されていた。遮蔽部
材111は、通常、アルミニウム箔によって形成されて
いた。符号112は、図9に示すような形状のリブであ
って、開口119を横切るようにその周縁にロー付けさ
れる。支柱110やリブ112は、ケーシング109の
内部が真空状態に排気されたときに、遮蔽部材111が
ケーシング109の内部へ吸引されて変形することを防
ぐために設けられるものである。アルミニウム箔は比較
的撓み易い材料であるので、それが変形するのを防ぐた
めには支柱110やリブ112が必要であった。
支柱110によって左右に仕切られた開口119を遮蔽
部材111で覆うことによって形成されていた。遮蔽部
材111は、通常、アルミニウム箔によって形成されて
いた。符号112は、図9に示すような形状のリブであ
って、開口119を横切るようにその周縁にロー付けさ
れる。支柱110やリブ112は、ケーシング109の
内部が真空状態に排気されたときに、遮蔽部材111が
ケーシング109の内部へ吸引されて変形することを防
ぐために設けられるものである。アルミニウム箔は比較
的撓み易い材料であるので、それが変形するのを防ぐた
めには支柱110やリブ112が必要であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
遮蔽部材111として用いられていたアルミニウム箔
は、機械的な強度を高く維持しなければならない関係
上、その厚さをかなり厚くしなければならず、その結
果、この遮蔽部材111を通過するX線の強度が大きく
減衰するという問題があった。具体的には、減衰率が約
55%であった。また、支柱110やリブ112を設け
た所でX線の通過が阻止され、その結果、X線の減衰率
がさらに一層大きくなるおそれがあった。X線通過窓を
通過するX線の減衰率が高くなればなる程、ケーシング
109の中に格納される試料に照射されるX線の強度が
小さくなるので、X線測定の測定精度が悪くなる。本発
明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、試料
格納容器を通過するX線の減衰率を低減することを目的
とする。
遮蔽部材111として用いられていたアルミニウム箔
は、機械的な強度を高く維持しなければならない関係
上、その厚さをかなり厚くしなければならず、その結
果、この遮蔽部材111を通過するX線の強度が大きく
減衰するという問題があった。具体的には、減衰率が約
55%であった。また、支柱110やリブ112を設け
た所でX線の通過が阻止され、その結果、X線の減衰率
がさらに一層大きくなるおそれがあった。X線通過窓を
通過するX線の減衰率が高くなればなる程、ケーシング
109の中に格納される試料に照射されるX線の強度が
小さくなるので、X線測定の測定精度が悪くなる。本発
明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、試料
格納容器を通過するX線の減衰率を低減することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るX線装置の
試料格納容器は、試料を包囲するケーシングと、そのケ
ーシングに設けられていてX線を通過させるX線通過窓
とを有する試料格納容器である。X線通過窓は、ケーシ
ングに形成される開口と、その開口を遮蔽する遮蔽部材
とを有する。遮蔽部材は基材層及びそれに積層された熱
反射材料層を有する積層材料によって形成される。そし
て遮蔽部材は、その熱反射材料層がケーシングの内面側
に位置するようにして、ケーシングに装着される。
試料格納容器は、試料を包囲するケーシングと、そのケ
ーシングに設けられていてX線を通過させるX線通過窓
とを有する試料格納容器である。X線通過窓は、ケーシ
ングに形成される開口と、その開口を遮蔽する遮蔽部材
とを有する。遮蔽部材は基材層及びそれに積層された熱
反射材料層を有する積層材料によって形成される。そし
て遮蔽部材は、その熱反射材料層がケーシングの内面側
に位置するようにして、ケーシングに装着される。
【0007】基材層は、専ら、遮蔽部材が変形しないよ
うに機械的強度を維持する。また、熱反射材料層は、ケ
ーシング内部の熱を反射することにより、熱が外部へ漏
れ出ることを防止する。熱反射材料層は機械的強度を維
持するという作用を発揮する必要がないので、その厚さ
は非常に薄くできる。熱反射材料層は一般にX線を通過
し難い材料によって形成されることが多いが、その層の
厚さを薄くできるということは、その分だけX線の減衰
率を小さくできるということである。
うに機械的強度を維持する。また、熱反射材料層は、ケ
ーシング内部の熱を反射することにより、熱が外部へ漏
れ出ることを防止する。熱反射材料層は機械的強度を維
持するという作用を発揮する必要がないので、その厚さ
は非常に薄くできる。熱反射材料層は一般にX線を通過
し難い材料によって形成されることが多いが、その層の
厚さを薄くできるということは、その分だけX線の減衰
率を小さくできるということである。
【0008】基材層は、機械的な強度を維持することが
主な役割であり、その他の性質は自由に選択できる。従
って、断熱作用は低いがX線透過率は高いという材料を
用いることができる。このように、X線透過率の高い材
料を基材層として用いれば、X線通過窓を通過するX線
の減衰率をさらに一層低減できる。
主な役割であり、その他の性質は自由に選択できる。従
って、断熱作用は低いがX線透過率は高いという材料を
用いることができる。このように、X線透過率の高い材
料を基材層として用いれば、X線通過窓を通過するX線
の減衰率をさらに一層低減できる。
【0009】このようなX線透過率の高い基材層は、例
えば、ポリイミドフィルムによって形成できる。このポ
リイミドフィルムは、例えば、商品名カプトン(東レ・
デュポン株式会社製)として提供されるフィルムによっ
て実現できる。この基材層は、透明でも非透明でも良い
が、遮蔽部材の内部に熱がこもってしまうことを防ぐた
めには、この基材層を透明な材料によって形成するのが
望ましい。ポリイミドフィルムは、通常、透明であるの
で、この点からも基材層として適している。
えば、ポリイミドフィルムによって形成できる。このポ
リイミドフィルムは、例えば、商品名カプトン(東レ・
デュポン株式会社製)として提供されるフィルムによっ
て実現できる。この基材層は、透明でも非透明でも良い
が、遮蔽部材の内部に熱がこもってしまうことを防ぐた
めには、この基材層を透明な材料によって形成するのが
望ましい。ポリイミドフィルムは、通常、透明であるの
で、この点からも基材層として適している。
【0010】熱反射材料としては、アルミニウム、金、
銀等のように、熱を反射できしかも融点の高い材料を用
いることができる。
銀等のように、熱を反射できしかも融点の高い材料を用
いることができる。
【0011】本発明者の実験によれば、透明なポリイミ
ドフィルム(商品名カプトン)を基材層とし、これにア
ルミニウムを蒸着して熱反射材料層を形成して積層フィ
ルムを形成し、これをX線通過窓の遮蔽部材として用い
たところ、単一のアルミニウム箔によって遮蔽部材を形
成していた従来の試料格納容器においてX線減衰率が約
55%であったものが、そのX線減衰率が約7%程度ま
でに著しく低減されることがわかった。
ドフィルム(商品名カプトン)を基材層とし、これにア
ルミニウムを蒸着して熱反射材料層を形成して積層フィ
ルムを形成し、これをX線通過窓の遮蔽部材として用い
たところ、単一のアルミニウム箔によって遮蔽部材を形
成していた従来の試料格納容器においてX線減衰率が約
55%であったものが、そのX線減衰率が約7%程度ま
でに著しく低減されることがわかった。
【0012】本発明のように遮蔽部材を積層フィルムに
よって構成すれば、基材層を適宜に選択することによ
り、例えばポリイミドフィルムを選択することにより、
高温状態でも高い機械的強度を得ることができる。ま
た、X線を通過させるためにケーシングに形成した開口
の周縁に遮蔽部材を接着すれば、ケーシングの内部が真
空状態になっても遮蔽部材がケーシングの内部に引き込
まれて変形することを防止できる。以上の結果、本発明
によれば、図8に示す従来例のように支柱110やリブ
112を用いて遮蔽部材111を補強する必要が無くな
り、X線通過用の開口を仕切りの無い単一形状の穴とす
ることができる。こうすれば、該部を通過するX線の進
行が支柱110やリブ112によって阻止されるといっ
た事態が解消されるので、X線の減衰率をさらに一層低
減できる。
よって構成すれば、基材層を適宜に選択することによ
り、例えばポリイミドフィルムを選択することにより、
高温状態でも高い機械的強度を得ることができる。ま
た、X線を通過させるためにケーシングに形成した開口
の周縁に遮蔽部材を接着すれば、ケーシングの内部が真
空状態になっても遮蔽部材がケーシングの内部に引き込
まれて変形することを防止できる。以上の結果、本発明
によれば、図8に示す従来例のように支柱110やリブ
112を用いて遮蔽部材111を補強する必要が無くな
り、X線通過用の開口を仕切りの無い単一形状の穴とす
ることができる。こうすれば、該部を通過するX線の進
行が支柱110やリブ112によって阻止されるといっ
た事態が解消されるので、X線の減衰率をさらに一層低
減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】図6は、本発明に係る試料格納容
器をX線装置としてのX線回折装置に設置した場合を模
式的に示している。このX線回折装置は、X線源F、ゴ
ニオメータ1及びX線検出器2を有している。X線源F
は、例えば、フィラメント及びターゲットを有し、フィ
ラメントに通電して該フィラメントから熱電子を発生
し、その熱電子を高速でターゲットに衝突させて該ター
ゲットからX線を放射する。
器をX線装置としてのX線回折装置に設置した場合を模
式的に示している。このX線回折装置は、X線源F、ゴ
ニオメータ1及びX線検出器2を有している。X線源F
は、例えば、フィラメント及びターゲットを有し、フィ
ラメントに通電して該フィラメントから熱電子を発生
し、その熱電子を高速でターゲットに衝突させて該ター
ゲットからX線を放射する。
【0014】ゴニオメータ1は、測定対象である試料3
を支持する。またゴニオメータ1は、試料3のX線入射
面を通る回転中心軸線Lを中心として試料3を所定の角
速度で間欠的又は連続的に回転、いわゆるθ回転させ、
同時に、X線検出器2をθ回転の2倍の角速度で同じ方
向へ回転、いわゆる2θ回転させる。θ回転及び2θ回
転の各回転軌跡が含まれる面が水平面であるようなゴニ
オメータは一般に横型ゴニオメータと呼ばれ、その面が
垂直面であるようなゴニオメータは縦型ゴニオメータ、
試料水平型ゴニオメータ等と呼ばれる。
を支持する。またゴニオメータ1は、試料3のX線入射
面を通る回転中心軸線Lを中心として試料3を所定の角
速度で間欠的又は連続的に回転、いわゆるθ回転させ、
同時に、X線検出器2をθ回転の2倍の角速度で同じ方
向へ回転、いわゆる2θ回転させる。θ回転及び2θ回
転の各回転軌跡が含まれる面が水平面であるようなゴニ
オメータは一般に横型ゴニオメータと呼ばれ、その面が
垂直面であるようなゴニオメータは縦型ゴニオメータ、
試料水平型ゴニオメータ等と呼ばれる。
【0015】θ回転する試料3にX線を照射するとき、
そのX線と試料3の結晶格子面との間でブラッグの回折
条件が満足されると、その結晶格子面でX線の回折が生
じる。この回折X線はX線検出器2によって検出され、
この検出結果に基づいて、回折X線の回折角度とX線強
度との関係が求められる。そしてこの関係から、試料3
についての各種特性が判定される。
そのX線と試料3の結晶格子面との間でブラッグの回折
条件が満足されると、その結晶格子面でX線の回折が生
じる。この回折X線はX線検出器2によって検出され、
この検出結果に基づいて、回折X線の回折角度とX線強
度との関係が求められる。そしてこの関係から、試料3
についての各種特性が判定される。
【0016】試料3は、ゴニオメータ1の上に固定され
た試料格納容器4の内部に収納されている。この試料格
納容器4は、試料3を高温で真空の状態に保持すること
及び必要に応じて試料3のまわりをヘリウムその他の不
活性ガス等でガス置換することを目的として使用され
る。高温状態に保持するのは、高温下での試料の挙動を
観察するためである。また、真空状態に維持するのは、
主に高温状態に置かれたときの試料の酸化を防止するた
めである。
た試料格納容器4の内部に収納されている。この試料格
納容器4は、試料3を高温で真空の状態に保持すること
及び必要に応じて試料3のまわりをヘリウムその他の不
活性ガス等でガス置換することを目的として使用され
る。高温状態に保持するのは、高温下での試料の挙動を
観察するためである。また、真空状態に維持するのは、
主に高温状態に置かれたときの試料の酸化を防止するた
めである。
【0017】試料格納容器4は、図1に示すように、ゴ
ニオメータ1の上に固定されるケーシング基台5と、ケ
ーシング基台5の上に固定された円筒状のケーシング側
壁6と、ネジ7によってケーシング側壁6の上に固定さ
れたケーシング対基部壁8とを有する。これらのケーシ
ング基台5、ケーシング側壁6及びケーシング対基部壁
8は、軽くて熱を伝え難い材料、例えばアルミニウム等
によって形成され、そして互いに気密に組み付けられる
ことによって試料3を包囲するケーシング9を構成して
いる。
ニオメータ1の上に固定されるケーシング基台5と、ケ
ーシング基台5の上に固定された円筒状のケーシング側
壁6と、ネジ7によってケーシング側壁6の上に固定さ
れたケーシング対基部壁8とを有する。これらのケーシ
ング基台5、ケーシング側壁6及びケーシング対基部壁
8は、軽くて熱を伝え難い材料、例えばアルミニウム等
によって形成され、そして互いに気密に組み付けられる
ことによって試料3を包囲するケーシング9を構成して
いる。
【0018】ケーシング基台5の取付用ベース13の内
部、ケーシング側壁6の内部及びケーシング対基部壁8
の各部の内部には冷却液通路10が形成され、冷却液導
入口15を通して導入される冷却液、例えば冷却水がそ
れらの通路10を流れてケーシング9の全体を冷却し
て、そのケーシング10が高温になるのを防止する。ま
た、ケーシング側壁6のX線通過用開口39と反対側の
面にガス導入口20が設けられ、必要に応じて、不活性
ガス例えばヘリウムガス等がこのガス導入口20を通し
てケーシング9の内部へ導入され、これにより、試料3
のまわりがガス置換される。
部、ケーシング側壁6の内部及びケーシング対基部壁8
の各部の内部には冷却液通路10が形成され、冷却液導
入口15を通して導入される冷却液、例えば冷却水がそ
れらの通路10を流れてケーシング9の全体を冷却し
て、そのケーシング10が高温になるのを防止する。ま
た、ケーシング側壁6のX線通過用開口39と反対側の
面にガス導入口20が設けられ、必要に応じて、不活性
ガス例えばヘリウムガス等がこのガス導入口20を通し
てケーシング9の内部へ導入され、これにより、試料3
のまわりがガス置換される。
【0019】ケーシング基台5は、ゴニオメータ1に固
定される固定ベース11と、その固定ベース11の上に
左右方向へ滑り移動可能に配置された可動ベース12
と、可動ベース12の上に固定された取付用ベース13
とによって構成されている。ケーシング側壁6は取付用
ベース13の上に固定される。可動ベース12の適所に
は軸受14によって回転自在にしかし軸方向移動不能に
支持された駆動軸16が貫通して設けられ、その駆動軸
16の先端に形成したネジ16aが固定ベース11に固
定したネジ17に噛み合っている。
定される固定ベース11と、その固定ベース11の上に
左右方向へ滑り移動可能に配置された可動ベース12
と、可動ベース12の上に固定された取付用ベース13
とによって構成されている。ケーシング側壁6は取付用
ベース13の上に固定される。可動ベース12の適所に
は軸受14によって回転自在にしかし軸方向移動不能に
支持された駆動軸16が貫通して設けられ、その駆動軸
16の先端に形成したネジ16aが固定ベース11に固
定したネジ17に噛み合っている。
【0020】駆動軸16の中間部分に固定したギヤ18
は、可動ベース12から延びるブラケット19上に固定
されたモータ21の出力軸21aに噛み合う。また、駆
動軸16の後端には、駆動軸16の回転角度位置を検出
するためのホイール22が固定され、そのホイール22
を検知する光センサ23が配設される。モータ21が作
動すると駆動軸16が回転し、このとき、ネジ16aと
ネジ17との噛み合いの働きにより可動ベース12が左
右へ平行移動する。この平行移動により、試料3の位置
を調整する。なお、モータ21の出力軸21aはツマミ
24を回すことによって手動で回すことができ、これに
より、可動ベース12の位置を調節できる。
は、可動ベース12から延びるブラケット19上に固定
されたモータ21の出力軸21aに噛み合う。また、駆
動軸16の後端には、駆動軸16の回転角度位置を検出
するためのホイール22が固定され、そのホイール22
を検知する光センサ23が配設される。モータ21が作
動すると駆動軸16が回転し、このとき、ネジ16aと
ネジ17との噛み合いの働きにより可動ベース12が左
右へ平行移動する。この平行移動により、試料3の位置
を調整する。なお、モータ21の出力軸21aはツマミ
24を回すことによって手動で回すことができ、これに
より、可動ベース12の位置を調節できる。
【0021】ケーシング対基部壁8の中心部には、軸受
26によって円筒状の排気口25が試料3の回転中心軸
線Lを中心として回転自在に、しかし軸方向移動不能に
設けられる。ゴム製のOリング28は排気口25のまわ
りの気密を保持する。排気口25の先端にネジ結合され
たツマミ29を緩めて取り外し、それに代えて排気用ホ
ース31を接続すれば、その排気用ホース31を通して
ケーシング9の内部を排気して該部を真空状態にするこ
とができる。
26によって円筒状の排気口25が試料3の回転中心軸
線Lを中心として回転自在に、しかし軸方向移動不能に
設けられる。ゴム製のOリング28は排気口25のまわ
りの気密を保持する。排気口25の先端にネジ結合され
たツマミ29を緩めて取り外し、それに代えて排気用ホ
ース31を接続すれば、その排気用ホース31を通して
ケーシング9の内部を排気して該部を真空状態にするこ
とができる。
【0022】取付用ベース13の中心部には円盤状の取
付板32が固定され、その取付板32の上に炉体ユニッ
ト33がネジその他の締結具によって固定される。ま
た、炉体ユニット33は、綿状のアルミナをほぼ円筒形
状に成形して作られた保温筒34によってその全体が覆
われている。この保温筒34によって試料3が一定温度
に保持される。図5に示すように、ケーシング側壁6の
内周面の適所に係止片36及び受け板37が設けられ
る。一方、保温筒34の上端部に角穴リング部材38が
設けられる。保温筒34をケーシング側壁6の内部へ挿
入すると、係止片36が角穴リング部材38の中へ入り
込み、さらに保温筒34の下端部が受け板37によって
受けられる。
付板32が固定され、その取付板32の上に炉体ユニッ
ト33がネジその他の締結具によって固定される。ま
た、炉体ユニット33は、綿状のアルミナをほぼ円筒形
状に成形して作られた保温筒34によってその全体が覆
われている。この保温筒34によって試料3が一定温度
に保持される。図5に示すように、ケーシング側壁6の
内周面の適所に係止片36及び受け板37が設けられ
る。一方、保温筒34の上端部に角穴リング部材38が
設けられる。保温筒34をケーシング側壁6の内部へ挿
入すると、係止片36が角穴リング部材38の中へ入り
込み、さらに保温筒34の下端部が受け板37によって
受けられる。
【0023】このように、係止片36と角穴リング部材
38との嵌合によって保温筒34をケーシング側壁6の
内部に固定支持するようにしたので、ゴニオメータ1の
動きに従って試料格納容器4が動く場合でも、保温筒3
4がケーシング9の内部で位置ズレや不安定に動くこと
がなくなり、よって、試料3を常に安定に保持できる。
また、ケーシング9を水平面上に固定する場合はもとよ
り、ケーシング9を垂直面上に固定する場合、すなわち
ケーシング9が水平方向に支持される場合でも、保温筒
34をケーシング9に対する一定位置に安定して支持で
きる。つまり、本実施形態の試料格納容器4は、試料格
納容器4の取付面が水平面である横型ゴニオメータ及び
その取付面が垂直面である縦型ゴニオメータのいずれに
も問題なく使用できる。
38との嵌合によって保温筒34をケーシング側壁6の
内部に固定支持するようにしたので、ゴニオメータ1の
動きに従って試料格納容器4が動く場合でも、保温筒3
4がケーシング9の内部で位置ズレや不安定に動くこと
がなくなり、よって、試料3を常に安定に保持できる。
また、ケーシング9を水平面上に固定する場合はもとよ
り、ケーシング9を垂直面上に固定する場合、すなわち
ケーシング9が水平方向に支持される場合でも、保温筒
34をケーシング9に対する一定位置に安定して支持で
きる。つまり、本実施形態の試料格納容器4は、試料格
納容器4の取付面が水平面である横型ゴニオメータ及び
その取付面が垂直面である縦型ゴニオメータのいずれに
も問題なく使用できる。
【0024】図4に示すように、ケーシング側壁6の円
周方向の所定角度範囲、例えばほぼ180°の角度範囲
にわたって長穴状の開口39が形成され、この開口39
の全面が遮蔽部材41によって覆われて外部から遮蔽さ
れ、さらにその遮蔽部材41の上下がリング状のバンド
42によってケーシング側壁6へ押し付けられる。こう
して、開口39及びそれを覆う遮蔽部材41によってX
線を通過させるためのX線通過窓44が構成される。ま
た望ましくは、開口39の上下周縁に接着部材43を設
け、これらの接着部材によって遮蔽部材41をケーシン
グ側壁6に接着する。接着部材43としては、両面粘着
テープ、接着剤等を用いることができる。このように遮
蔽部材41をケーシング側壁6に接着することにより、
ケーシング9の内部が真空状態になったときでも、遮蔽
部材41が内部へずれ込むように変形することを防止で
きる。
周方向の所定角度範囲、例えばほぼ180°の角度範囲
にわたって長穴状の開口39が形成され、この開口39
の全面が遮蔽部材41によって覆われて外部から遮蔽さ
れ、さらにその遮蔽部材41の上下がリング状のバンド
42によってケーシング側壁6へ押し付けられる。こう
して、開口39及びそれを覆う遮蔽部材41によってX
線を通過させるためのX線通過窓44が構成される。ま
た望ましくは、開口39の上下周縁に接着部材43を設
け、これらの接着部材によって遮蔽部材41をケーシン
グ側壁6に接着する。接着部材43としては、両面粘着
テープ、接着剤等を用いることができる。このように遮
蔽部材41をケーシング側壁6に接着することにより、
ケーシング9の内部が真空状態になったときでも、遮蔽
部材41が内部へずれ込むように変形することを防止で
きる。
【0025】遮蔽部材41は、図7に示すように、透明
のポリイミドフィルム、例えばカプトン(商品名、東レ
・デュポン株式会社製)によって形成された基材層41
aにアルミニウムを蒸着して熱反射材料層41bを積層
することによって、積層フィルムとして形成されてい
る。また、この遮蔽部材41は、熱反射材料層41bが
ケーシング9の内面を向くように接着部材43によって
ケーシング側壁6に接着される。
のポリイミドフィルム、例えばカプトン(商品名、東レ
・デュポン株式会社製)によって形成された基材層41
aにアルミニウムを蒸着して熱反射材料層41bを積層
することによって、積層フィルムとして形成されてい
る。また、この遮蔽部材41は、熱反射材料層41bが
ケーシング9の内面を向くように接着部材43によって
ケーシング側壁6に接着される。
【0026】基材層41aとして用いられるポリイミド
フィルムは、低温から高温の広い温度範囲内において、
通気性が無く、しかもケーシング9の内部の真空を維持
できる程度に機械的強度を有しており、さらに、アルミ
ニウムに比べて格段にX線透過率が高い。また、熱反射
材料層41bとして用いられるアルミニウムは、ケーシ
ング9の内部の熱を反射することによりそれが外部へ逃
げることを防止する。アルミニウムそれ自体はX線を透
過し難いが、本実施形態ではそれを蒸着によって非常に
薄くしてあるので、遮蔽部材41を通過するX線の減衰
量は非常に小さい。
フィルムは、低温から高温の広い温度範囲内において、
通気性が無く、しかもケーシング9の内部の真空を維持
できる程度に機械的強度を有しており、さらに、アルミ
ニウムに比べて格段にX線透過率が高い。また、熱反射
材料層41bとして用いられるアルミニウムは、ケーシ
ング9の内部の熱を反射することによりそれが外部へ逃
げることを防止する。アルミニウムそれ自体はX線を透
過し難いが、本実施形態ではそれを蒸着によって非常に
薄くしてあるので、遮蔽部材41を通過するX線の減衰
量は非常に小さい。
【0027】図6において、X線源Fから放射されたX
線は、基材層及び熱反射材料層から成る2層構造の遮蔽
部材を含むX線通過窓44を通して試料格納容器4の内
部へ導入されて試料3へ照射され、さらに試料3で発生
した回折X線はX線通過窓44を通して試料格納容器4
の外部へ取り出されてX線検出器2によって検出され
る。図4に示すように、開口39は円周方向に長いがそ
の内部には支柱やリブは設けられていない。つまり、開
口39は、仕切の無い単一形状の穴として形成されてい
る。仮に、その開口39のどこかに支柱やリブが設けら
れていると、その支柱等がX線の通過の邪魔になって、
試料に入射するX線及び試料で回折したX線の強度を減
衰させるおそれがある。これに対し、そのような支柱等
が無い本実施形態によれば、試料3のθ回転及びX線検
出器2の2θ回転に関する広い角度範囲にわたってX線
の減衰を確実に防止できる。
線は、基材層及び熱反射材料層から成る2層構造の遮蔽
部材を含むX線通過窓44を通して試料格納容器4の内
部へ導入されて試料3へ照射され、さらに試料3で発生
した回折X線はX線通過窓44を通して試料格納容器4
の外部へ取り出されてX線検出器2によって検出され
る。図4に示すように、開口39は円周方向に長いがそ
の内部には支柱やリブは設けられていない。つまり、開
口39は、仕切の無い単一形状の穴として形成されてい
る。仮に、その開口39のどこかに支柱やリブが設けら
れていると、その支柱等がX線の通過の邪魔になって、
試料に入射するX線及び試料で回折したX線の強度を減
衰させるおそれがある。これに対し、そのような支柱等
が無い本実施形態によれば、試料3のθ回転及びX線検
出器2の2θ回転に関する広い角度範囲にわたってX線
の減衰を確実に防止できる。
【0028】ケーシング9の内部に配設される炉体ユニ
ット33は、例えば図2に示すように、円盤状の基台4
6と、その基台46の上に配置した円筒状の外管47
と、試料容器48を支持する試料支持柱49と、試料支
持柱49の下部であって試料支持柱49と外管47との
間に配設された円筒状の内管52とを有している。図3
に示すように、測定対象である試料3は試料容器48の
中に詰め込まれ、さらにその試料容器48は、試料支持
柱49の支持枠49aの中に差し込まれる。
ット33は、例えば図2に示すように、円盤状の基台4
6と、その基台46の上に配置した円筒状の外管47
と、試料容器48を支持する試料支持柱49と、試料支
持柱49の下部であって試料支持柱49と外管47との
間に配設された円筒状の内管52とを有している。図3
に示すように、測定対象である試料3は試料容器48の
中に詰め込まれ、さらにその試料容器48は、試料支持
柱49の支持枠49aの中に差し込まれる。
【0029】試料支持柱49の下端円柱部にはネジ49
bが形成されており、そのネジ部49bは、内管52、
外管47の底部47a、円筒状カラー51、そして基台
46を通して基台46の反対側へ突出し、その突出した
部分がナット53によって基台46の底面に締め付けら
れる。外管47の上端は円盤状の蓋54によって外部か
ら遮蔽される。こうして、試料3が試料支持柱49の所
定位置に置かれ、さらにその試料支持柱49の全体が外
管47の内部に収納される。また、試料3を収容した炉
体ユニット33を、図1において、ケーシング9内の取
付板32に固定すれば、試料3を試料格納容器4の内部
の所定位置に置くことができる。
bが形成されており、そのネジ部49bは、内管52、
外管47の底部47a、円筒状カラー51、そして基台
46を通して基台46の反対側へ突出し、その突出した
部分がナット53によって基台46の底面に締め付けら
れる。外管47の上端は円盤状の蓋54によって外部か
ら遮蔽される。こうして、試料3が試料支持柱49の所
定位置に置かれ、さらにその試料支持柱49の全体が外
管47の内部に収納される。また、試料3を収容した炉
体ユニット33を、図1において、ケーシング9内の取
付板32に固定すれば、試料3を試料格納容器4の内部
の所定位置に置くことができる。
【0030】図3において、外管47の円周方向の適宜
の角度幅、例えば180°の角度幅にわたってX線通過
用の長穴55が形成されている。そして、1本の発熱線
56aが外管47の外面及び内面の両面にわたって縦方
向すなわち軸線方向に巻き回されている。発熱線56a
は、外管47に対して縦方向に巻かれるので、長穴55
の中に張り出すことが無く、よって、試料3の前面は長
穴55によって大きく開放される。従って、試料3へ入
射するX線及び試料3で回折したX線は、外管47や発
熱線56a等に邪魔されて減衰することがない。
の角度幅、例えば180°の角度幅にわたってX線通過
用の長穴55が形成されている。そして、1本の発熱線
56aが外管47の外面及び内面の両面にわたって縦方
向すなわち軸線方向に巻き回されている。発熱線56a
は、外管47に対して縦方向に巻かれるので、長穴55
の中に張り出すことが無く、よって、試料3の前面は長
穴55によって大きく開放される。従って、試料3へ入
射するX線及び試料3で回折したX線は、外管47や発
熱線56a等に邪魔されて減衰することがない。
【0031】試料支持柱49のほぼ全面には発熱線56
bが横方向に巻き回されている。また、内管52の外周
面にも発熱線56cが横方向すなわち円周方向に巻き回
されている。各発熱線56a,56b及び56cは、例
えば、白金などによって形成される。各発熱線は通電さ
れることによって発熱し、試料3を前面及び背面の両面
から加熱する。
bが横方向に巻き回されている。また、内管52の外周
面にも発熱線56cが横方向すなわち円周方向に巻き回
されている。各発熱線56a,56b及び56cは、例
えば、白金などによって形成される。各発熱線は通電さ
れることによって発熱し、試料3を前面及び背面の両面
から加熱する。
【0032】以下、上記構成より成るX線格納容器4及
びそれを用いたX線回折装置についてそれらの動作を説
明する。まず、図3に示すようにして試料3を炉体ユニ
ット33の中に装着し、その炉体ユニット33を図1に
示すようにケーシング9の中に入れて固定する。このと
き、ケーシング9に関しては、ケーシング側壁6がケー
シング基台5に取り付けられた状態であって、ケーシン
グ対基部壁8はまだケーシング側壁6の先端に取り付け
られていない。つまり、ケーシング9の先端は開放端で
あり、その開放端から炉体ユニット33が挿入される。
びそれを用いたX線回折装置についてそれらの動作を説
明する。まず、図3に示すようにして試料3を炉体ユニ
ット33の中に装着し、その炉体ユニット33を図1に
示すようにケーシング9の中に入れて固定する。このと
き、ケーシング9に関しては、ケーシング側壁6がケー
シング基台5に取り付けられた状態であって、ケーシン
グ対基部壁8はまだケーシング側壁6の先端に取り付け
られていない。つまり、ケーシング9の先端は開放端で
あり、その開放端から炉体ユニット33が挿入される。
【0033】その後、図5に示すように、保温筒34を
ケーシング側壁6の内部へ挿入し、さらに角穴リング部
材38と係止片36とをしっかりと嵌合させてその保温
筒34を安定状態に支持する。保温筒34は、その下端
部が受け板37によって受けられるので常に安定した状
態に置かれる。そしてその後、ケーシング対基部壁8を
ケーシング側壁6の先端に置いてネジ7によって固定
し、さらに排気口25の先端に排気用ホース31を接続
する。図示されていないが、排気用ホース31の他端に
は、真空ポンプ等といった排気装置が接続されている。
ケーシング側壁6の内部へ挿入し、さらに角穴リング部
材38と係止片36とをしっかりと嵌合させてその保温
筒34を安定状態に支持する。保温筒34は、その下端
部が受け板37によって受けられるので常に安定した状
態に置かれる。そしてその後、ケーシング対基部壁8を
ケーシング側壁6の先端に置いてネジ7によって固定
し、さらに排気口25の先端に排気用ホース31を接続
する。図示されていないが、排気用ホース31の他端に
は、真空ポンプ等といった排気装置が接続されている。
【0034】こうしてX線格納容器4の中の所定位置に
試料3が置かれた後、そのX線格納容器4をX線回折装
置のゴニオメータ1の上に固定する。そして、排気用ホ
ース31を通してケーシング9の内部を排気し、各発熱
線56a,56b,56c(図2参照)に通電して試料
3を加熱し、さらに冷却液導入口15を通して冷却液を
導入してケーシング9を冷却する。また、必要に応じ
て、ガス導入口20を通してケーシング9の内部へガス
を導入する。ケーシング9の内部の試料3のまわりが希
望の高温に、しかも真空状態に設定されると、X線回折
測定が開始される。
試料3が置かれた後、そのX線格納容器4をX線回折装
置のゴニオメータ1の上に固定する。そして、排気用ホ
ース31を通してケーシング9の内部を排気し、各発熱
線56a,56b,56c(図2参照)に通電して試料
3を加熱し、さらに冷却液導入口15を通して冷却液を
導入してケーシング9を冷却する。また、必要に応じ
て、ガス導入口20を通してケーシング9の内部へガス
を導入する。ケーシング9の内部の試料3のまわりが希
望の高温に、しかも真空状態に設定されると、X線回折
測定が開始される。
【0035】すなわち、モータ21を作動して試料3を
X線光学的に見て適切な位置に置くことを含んで、X線
源FからX線検出器2に至る間のX線光学通路上に配設
される各種のX線光学要素の光学的な位置を適切な位置
に設定する。その後、図6において、ゴニオメータ1に
よって試料3をθ回転させ、同時にX線検出器2をその
2倍の角速度で2θ回転させながら、X線源Fから放射
されるX線を試料3へ照射し、試料3で回折X線が発生
するとき、その回折X線をX線検出器2によって検出す
る。こうしてX線回折測定が行われるとき、ケーシング
9は試料3のθ回転と一体に回転するが、ケーシング9
の対基部壁8に設けた排気口25は、試料3の回転中心
軸線Lを中心とする円筒形状に形成され、しかもその軸
線Lを中心として回転自在になっているので、ケーシン
グ9が回転しても排気口25及びそれに連結した排気用
ホース31は回転することなく常に同じ位置に静止す
る。これにより、排気用ホース31の連れ回り旋回移動
やねじれ等を防止できる。
X線光学的に見て適切な位置に置くことを含んで、X線
源FからX線検出器2に至る間のX線光学通路上に配設
される各種のX線光学要素の光学的な位置を適切な位置
に設定する。その後、図6において、ゴニオメータ1に
よって試料3をθ回転させ、同時にX線検出器2をその
2倍の角速度で2θ回転させながら、X線源Fから放射
されるX線を試料3へ照射し、試料3で回折X線が発生
するとき、その回折X線をX線検出器2によって検出す
る。こうしてX線回折測定が行われるとき、ケーシング
9は試料3のθ回転と一体に回転するが、ケーシング9
の対基部壁8に設けた排気口25は、試料3の回転中心
軸線Lを中心とする円筒形状に形成され、しかもその軸
線Lを中心として回転自在になっているので、ケーシン
グ9が回転しても排気口25及びそれに連結した排気用
ホース31は回転することなく常に同じ位置に静止す
る。これにより、排気用ホース31の連れ回り旋回移動
やねじれ等を防止できる。
【0036】また、本実施形態では図7に示すように、
ポリイミドフィルムから成る基材層41aと、それに積
層されたアルミニウムから成る熱反射材料層41bとに
よって遮蔽部材41を構成し、さらに熱反射材料層41
bをケーシング9の内面側に位置させたので、ケーシン
グ9の外部へ熱が漏れ出ることを熱反射材料層41bの
熱反射によって確実に阻止でき、しかも熱反射材料層4
1bの厚さをできる限り薄くすることによって、遮蔽部
材41を通過するX線の減衰率を著しく低減できる。こ
れにより、図1において、試料3へ強度の強いX線を照
射でき、しかも試料3からの回折X線を減衰させること
なくケーシング9の外部へ取り出すことができる。
ポリイミドフィルムから成る基材層41aと、それに積
層されたアルミニウムから成る熱反射材料層41bとに
よって遮蔽部材41を構成し、さらに熱反射材料層41
bをケーシング9の内面側に位置させたので、ケーシン
グ9の外部へ熱が漏れ出ることを熱反射材料層41bの
熱反射によって確実に阻止でき、しかも熱反射材料層4
1bの厚さをできる限り薄くすることによって、遮蔽部
材41を通過するX線の減衰率を著しく低減できる。こ
れにより、図1において、試料3へ強度の強いX線を照
射でき、しかも試料3からの回折X線を減衰させること
なくケーシング9の外部へ取り出すことができる。
【0037】以上、好ましい実施形態をあげて本発明を
説明したが、本発明はその実施形態に限定されるもので
はなく、請求の範囲に記載した技術的範囲内で種々に改
変できる。例えば、本発明は、X線回折装置に限られ
ず、X線が照射される試料をケーシングによって格納す
る必要がある任意のX線装置に適用できる。また、X線
通過窓に関する構造以外の構造、例えば、ケーシング9
の構造や炉体ユニット33の構造等に関しては、図示し
た構造以外の任意の構造とすることができる。
説明したが、本発明はその実施形態に限定されるもので
はなく、請求の範囲に記載した技術的範囲内で種々に改
変できる。例えば、本発明は、X線回折装置に限られ
ず、X線が照射される試料をケーシングによって格納す
る必要がある任意のX線装置に適用できる。また、X線
通過窓に関する構造以外の構造、例えば、ケーシング9
の構造や炉体ユニット33の構造等に関しては、図示し
た構造以外の任意の構造とすることができる。
【0038】また、基材層41aは、ポリイミドフィル
ムによって形成するのが望ましいが、真空状態を維持で
きる程度に機械的強度が強く、しかもアルミニウムなど
に比べてX線の透過率が高い材料でありさえすれば、他
の任意の材料を用いて形成することもできる。また熱反
射材料層41bは、アルミニウム以外に金、銀等によっ
て形成することもできる。
ムによって形成するのが望ましいが、真空状態を維持で
きる程度に機械的強度が強く、しかもアルミニウムなど
に比べてX線の透過率が高い材料でありさえすれば、他
の任意の材料を用いて形成することもできる。また熱反
射材料層41bは、アルミニウム以外に金、銀等によっ
て形成することもできる。
【0039】
【発明の効果】請求項1記載のX線装置の試料格納容器
によれば、基材層によって遮蔽部材の機械的な強度を確
保し、同時に、ケーシングの外部へ熱が漏れ出ることを
熱反射材料層によって確実に阻止できる。そして、熱反
射材料層の厚さをできる限り薄くすることにより、遮蔽
部材を単層のアルミニウム箔によって厚く形成した従来
品に比べて、遮蔽部材を通過するX線の減衰率を格段に
低減できる。これにより、強度の強いX線を試料に照射
でき、さらに試料で回折したX線を減衰させることなく
X線検出器まで導くことができる。
によれば、基材層によって遮蔽部材の機械的な強度を確
保し、同時に、ケーシングの外部へ熱が漏れ出ることを
熱反射材料層によって確実に阻止できる。そして、熱反
射材料層の厚さをできる限り薄くすることにより、遮蔽
部材を単層のアルミニウム箔によって厚く形成した従来
品に比べて、遮蔽部材を通過するX線の減衰率を格段に
低減できる。これにより、強度の強いX線を試料に照射
でき、さらに試料で回折したX線を減衰させることなく
X線検出器まで導くことができる。
【0040】請求項2及び請求項3記載のX線装置の試
料格納容器によれば、熱反射材料層を非常に薄く、しか
も均一な厚さに形成できる。そしてさらに、広い温度範
囲内で遮蔽部材に大きな機械的強度及び高いX線透過率
を付与できる。
料格納容器によれば、熱反射材料層を非常に薄く、しか
も均一な厚さに形成できる。そしてさらに、広い温度範
囲内で遮蔽部材に大きな機械的強度及び高いX線透過率
を付与できる。
【0041】請求項4記載のX線装置の試料格納容器に
よれば、遮蔽部材の内部に熱がこもることを防止でき
る。
よれば、遮蔽部材の内部に熱がこもることを防止でき
る。
【0042】請求項5記載のX線装置の試料格納容器に
よれば、X線通過用の開口の中に支柱やリブ等を配設し
ないので、回折角度2θが広い角度範囲にわたる場合で
も、死角を生じること無く各回折角度において回折X線
を検出できる。
よれば、X線通過用の開口の中に支柱やリブ等を配設し
ないので、回折角度2θが広い角度範囲にわたる場合で
も、死角を生じること無く各回折角度において回折X線
を検出できる。
【0043】
【図1】本発明に係る試料格納容器の一実施形態を示す
正面断面図である。
正面断面図である。
【図2】図1の要部、特に炉体ユニットの一例を示す正
面断面図である。
面断面図である。
【図3】図2に示す炉体ユニットの分解斜視図である。
【図4】図1に示す試料格納容器の要部、特にX線通過
窓の構造を示す分解斜視図である。
窓の構造を示す分解斜視図である。
【図5】図1に示す試料格納容器の要部、特に保温筒の
支持構造を示す分解斜視図である。
支持構造を示す分解斜視図である。
【図6】本発明に係る試料格納容器をX線回折装置に装
着した様子を概略的に示す斜視図である。
着した様子を概略的に示す斜視図である。
【図7】X線通過窓の断面構造を示す断面図である。
【図8】従来の試料格納容器の一例を示す分解斜視図で
ある。
ある。
【図9】図8の従来品に用いられるリブを示す斜視図で
ある。
ある。
1 ゴニオメータ 2 X線検出器 3 試料 4 試料格納容器 5 ケーシング基台 6 ケーシング側壁 8 ケーシング対基部壁 9 ケーシング 10 冷却液通路 11 固定ベース 12 可動ベース 13 取付用ベース 15 冷却液導入口 20 ガス導入口 25 排気口 29 ツマミ 31 排気用ホース 33 炉体ユニット 34 保温筒 36 係止片 37 受け板 38 リング部材 39 X線通過用開口 41 遮蔽部材 41a 基材層 41b 熱反射材料層 43 接着部材 44 X線通過窓 F X線源 L 試料の回転中心軸線
Claims (5)
- 【請求項1】 試料を包囲するケーシングと、そのケー
シングに設けられていてX線を通過させるX線通過窓と
を有するX線装置の試料格納容器において、 X線通過窓は、ケーシングに形成される開口と、その開
口を遮蔽する遮蔽部材とを有しており、 その遮蔽部材は基材層及びそれに積層された熱反射材料
層を有する積層材料によって形成され、そしてその熱反
射材料層がケーシングの内面側に位置することを特徴と
するX線装置の試料格納容器。 - 【請求項2】 請求項1記載のX線装置の試料格納容器
において、基材層はポリイミドフィルムによって構成さ
れることを特徴とする試料格納容器。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のX線装置の
試料格納容器において、熱反射材料はアルミニウムであ
ることを特徴とする試料格納容器。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちの少なくと
もいずれか1つに記載のX線装置の試料格納容器におい
て、基材層は透明であることを特徴とする試料格納容
器。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4のうちの少なくと
もいずれか1つに記載のX線装置の試料格納容器におい
て、開口は仕切りの無い単一形状の穴であり、遮蔽部材
はその開口周縁に接着されることを特徴とする試料格納
容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7347776A JPH09166528A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | X線装置の試料格納容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7347776A JPH09166528A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | X線装置の試料格納容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09166528A true JPH09166528A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18392504
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7347776A Pending JPH09166528A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | X線装置の試料格納容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09166528A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1995
- 1995-12-15 JP JP7347776A patent/JPH09166528A/ja active Pending
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