JPH09176525A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH09176525A
JPH09176525A JP7337195A JP33719595A JPH09176525A JP H09176525 A JPH09176525 A JP H09176525A JP 7337195 A JP7337195 A JP 7337195A JP 33719595 A JP33719595 A JP 33719595A JP H09176525 A JPH09176525 A JP H09176525A
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JP
Japan
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magnetic
coat layer
back coat
layer
magnetic recording
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JP7337195A
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English (en)
Inventor
Taketoshi Sato
武俊 佐藤
Koji Naruse
宏治 成瀬
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、バックコート層の影響による磁性
層表面の錆の誘発を極力抑え、バックコート層本来の効
果である安定した走行性、さらに保存特性を確保するこ
とが可能な、高密度磁気記録に最適な優れた磁気記録媒
体を提供する。 【解決手段】 本発明においては、金属磁性薄膜型の磁
気記録媒体において、非磁性支持体の一主面に強磁性金
属薄膜が磁性層として設けられると共に、他の一主面上
に非磁性顔料を結合剤中に分散せしめてなるバックコー
ト層が設けられてなり、バックコート層に用いられる塩
素イオン、および硫酸イオンを1〜20ppm含んだバ
ックコート層の塗料に、シリコーンオイルを添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体、特
に金属薄膜型磁気記録媒体に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】非磁性支持体の一主面に、鉄、コバル
ト、ニッケルまたはそれらを主成分とする合金、あるい
は酸化物薄膜を真空蒸着、スパッタリング、イオンプレ
ーティング等の真空中製膜法で非磁性支持体上に形成し
た強磁性金属薄膜型磁気記録媒体(以下、蒸着テープと
いう)は、従来の塗布型磁気記録媒体に比べて記録密度
等の点で上回る特性を有し、例えばハイバンド8ミリビ
デオ用テープやディジタルVTR等の短波長磁気記録信
号(高密度磁気記録)の磁気記録媒体として既に実用化
されている。
【0003】上述した蒸着テープにおいては、記録密度
の向上を図るためには、磁気記録ヘッドのギャップを小
さくし、併せて磁気記録媒体の表面を平滑化せしめてス
ペーシングロスを極力減少せしめる必要がある。
【0004】しかし、あまり磁性層の表面を平滑にしす
ぎると、鏡面状態に近くなり、実質的な摩擦係数が増大
し、ヘッドタッチ、走行性に支障を来す。このため、前
述した非磁性支持体の磁性層を設けていない側に適度な
粗さを表面に設定したバックコート層を形成することが
行われている。
【0005】このバックコート層は、磁気記録媒体の帯
電を抑えるとともに、ダスト等の影響を排除し、更には
走行を安定化させる目的から不可欠であり、通常は適度
な粒径をもったカーボン等の非磁性顔料を結合剤、有機
溶媒等と共に分散混合し、これを非磁性支持体の一主面
に塗布することで形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したバックコート
層の形成は、テープの走行性を改善するという点で大き
な利点を有する。しかしながら、バックコート層に使用
する塗料によっては磁性層すなわち強磁性金属薄膜に錆
を誘発させる場合がある。これは、バックコート層が磁
性層表面に何らかの悪影響を及ぼしているものと推定さ
れる。
【0007】これについては、バックコート層中に含有
している塩素イオン、硫酸イオンが多量に存在すると、
例えば磁性層表面と、バックコート層表面が接触した状
態で高温多湿環境下で保管すると磁性層表面に錆が発生
し、ドロップアウト特性が劣化し、耐久性も劣化するこ
とがわかっている。これについて説明する。
【0008】先ず、以下に示す抽出方法により、サンプ
リング試料を用いて、バックコート層中の塩素イオン、
硫酸イオンと磁性層表面に発生する錆の関係について検
査した。
【0009】この場合の検査は、試料として、バックコ
ート層用塗料を60℃で蒸発乾固し、溶媒除去した固体
を粉砕したものを5g用意し、純水100mlと混合す
る。
【0010】そして、100℃にて3時間加熱抽出を行
い、その後、50mlをメスアップし抽出測定試料液と
し、イオンクロマトグラフィーにて塩素イオン、および
硫酸イオン量を測定する。ここで、加熱抽出時間を3時
間としているが、抽出飽和したところで行うものであれ
ば時間は限定されない。
【0011】バックコート層中に含有する塩素イオン、
および硫酸イオンの量はバックコート層用の塗料の合成
方法、材料等に影響されるので、市販の材料から選定す
ることにより、これらの含有量を調節することができ
る。
【0012】上述した方法により検査したバックコート
層中に含有する塩素イオンおよび硫酸イオンの量が3p
pm以上であると、例えば磁性層表面とバックコート層
の表面が接触した状態で高温多湿環境下に保管すると錆
が発生し、ドロップアウト特性が劣化し、耐久性も劣化
することがわかった。
【0013】すなわち、従来のバックコート層を形成し
た蒸着テープでは、高温多湿下での長期保存後のテープ
特性に大幅な劣化が見られるものがあり、その改善が求
められている。特にディジタル画像信号を記録する家庭
用ディジタルVTR等では高密度磁気記録の必要性か
ら、これまで以上に磁性層表面の品質の向上を図る必要
がある。
【0014】そこで、本発明はかかる従来の実情に鑑み
て、バックコート層の影響による磁性層表面の錆の誘発
を極力抑え、バックコート層本来の効果である安定した
走行性、さらに保存特性を確保することが可能な、高密
度磁気記録に最適な優れた磁気記録媒体を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明においては、金属
磁性薄膜型の磁気記録媒体において、非磁性支持体の一
主面に強磁性金属薄膜が磁性層として設けられると共
に、他の一主面上に非磁性顔料を結合剤中に分散せしめ
てなるバックコート層が設けられてなり、バックコート
層に用いられる塩素イオン、および硫酸イオンを1〜2
0ppm含んだバックコート層の塗料にシリコーンオイ
ルを添加することを特徴とする磁気記録媒体を構成す
る。
【0016】上述したように本発明においては、塩素イ
オン、および硫酸イオンを1〜20ppm含んだバック
コート層の塗料に、シリコーンオイルを添加することに
より、バックコート層の最表面をシリコーンオイルで覆
うようなかたちになり、磁性層表面と接触する面積を減
少させる効果を発揮し、磁気記録媒体の品質の劣化を抑
えることができた。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明による磁気記録媒体の実施
の形態について以下に説明する。先ず、バックコート層
用の塗料を作製し、これを非磁性支持体、例えばポリエ
チレンテレフタレートフィルムに例えば0.5μmの厚
さに塗布し、バックコート層を形成した。バックコート
層用の塗料は、固形分15%、顔料として例えばカーボ
ンを100重量部、PB比(非磁性顔料と結合剤の混合
比率)を1.2とし、硬化剤として例えばコロネートL
−50(日本ポリウレタン社製 商品名)を10PHR
(結合剤、例えばポリカーボネート及びポリウレタン1
00重量部に対して10重量部)添加した。これにさら
にシリコーンオイルを添加する。
【0018】一方、バックコート層とは反対側の面に例
えばCo80%−Ni20%からなる組成を有する強磁
性金属を酸素雰囲気中、例えば酸素導入量3.3×10
-6(m3 /sec)で入射角を例えば45〜90°で斜
め蒸着し、膜厚200nmの強磁性金属薄膜を形成し
た。また、この強磁性金属薄膜の表面には、潤滑剤とし
て、例えばパーフルオロポリエーテルを塗布する。
【0019】以下本実施例において使用した蒸着製造装
置の一例に構成について説明する。図1に示すように、
この製造装置においては、頭部と底部にそれぞれ設けら
れた排気口15および25から排気されて内部が真空状
態となされた真空室1内に、反時計回り方向に回転する
巻き出しロール3と、時計回り方向に回転する巻き取り
ロール4とが設けられ、これら巻き出しロール3から、
巻き取りロール4にテープ状の非磁性支持体2が順次走
行するようになされている。
【0020】これら巻き出しロール3から巻き取りロー
ル4に非磁性支持体2が走行する途上には、冷却キャン
5が設けられている。この冷却キャン5は、時計回りに
回転する構成とされる。またこの冷却キャン5には冷却
装置(図示せず)が設けられ、非磁性支持体2の温度上
昇による変形等を抑制している。
【0021】非磁性支持体2は、巻き出しロール3から
順次送りだされ、冷却キャン5の周面を通過し、巻き取
りロール4に定線速度で巻き取られていく。
【0022】なお、巻き出しロール3と冷却キャン5と
の間、および冷却キャン5と巻き取りロール4との間に
はそれぞれガイドロール6、7が配置され、巻き出しロ
ール3から冷却キャン5および冷却キャン5から巻き取
りロール4にわたって走行する非磁性支持体2の所定の
テンションをかけ、非磁性支持体2が円滑に走行するよ
うになされている。
【0023】また、真空室1内には冷却キャン5の下方
にルツボ8が設けられ、ルツボ8内には金属磁性材料9
が充填されている。
【0024】一方、真空室1の側壁部には、ルツボ8内
に充填された金属磁性材料9を加熱蒸発させるための電
子銃10が取り付けられている。電子銃10は電子銃1
0より放出される電子線Bがルツボ8内の金属磁性材料
9の照射されるような位置に配置される。そして、電子
線Bを照射されたことによって蒸発した金属磁性材料9
が冷却キャン5の周面を定速で走行する非磁性支持体2
上に被着し、磁性層を形成する。
【0025】また、冷却キャン5とルツボ8との間であ
って、冷却キャン5の近傍には、シャッタ13が配置さ
れている。これは、冷却キャン5の周面を定速で走行す
る非磁性支持体2の所定領域を覆う形で形成され、蒸発
せしめられた金属磁性材料9を非磁性支持体2上に対し
て所定の角度範囲で斜めに蒸着させる役割を担ってい
る。
【0026】更に、このような蒸着に際し、真空室1の
側壁部を貫通して設けられる酸素ガス導入管14を介し
て非磁性支持体2の表面に酸素ガスが供給され、磁気特
性、耐久性、耐侯性の向上が図られている。
【0027】次に、実施例1〜4と、比較例1および2
を挙げて説明する。これら実施例、および比較例に使用
したサンプルテープの主な製造条件を示す。
【0028】 非磁性支持体 ポリエチレンテレフタレート(厚さ6μm、幅150mm) 蒸着条件 金属磁性体 Co100wt% 入射角 45°〜90° 酸素導入量 3.3×10-63 /sec 蒸着真空度 7×10-2Pa バックコート層 厚さ 0.5μm 顔料 カーボン100重量部 結合剤 ポリカーボネート及びポリウレタン100重量部 硬化剤 コロネートL−50を10重量部 トップコート 磁性面にパーフルオロポリエーテルを塗布 スリット幅 8mm
【0029】また、バックコート層中に含有されている
塩素イオン、硫酸イオンのそれぞれの量を上述した方法
と同様の方法すなわちイオンクロマトグラフィー(陰イ
オン)検査方法により検査する。
【0030】以上の方法により、塩素イオン、硫酸イオ
ンの含有量の異なるバックコート層用の塗料を使用して
以下に示す各種のサンプルテープを作製し、バックコー
ト層用の塗料に0.5PHRのシリコーンオイルを添加
した場合と、添加しない場合のそれぞれについてスチル
特性、錆の発生の指標となる磁束の低下率(Δφr)を
高温多湿環境下(60℃、95%で10日間保存後)、
多湿保存後のドロップアウト増加率(45℃80%で4
日間保存後)を測定した。
【0031】なお、ドロップアウトの測定はソニー製E
VS−900改造機を使用した。記録信号は白50%を
使用して行った。これらの各実施例1〜4、および比較
例1および2のスチル特性、磁束の低下率(Δφr)、
ドロップアウト増加率の各測定結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、実施例1〜実施
例4においてはバックコート層用の塗料に塩素イオンお
よび硫酸イオンがそれぞれ1〜20ppm含まれている
ものについて測定した。これによれば、バックコート層
用の塗料に0.5PHRのシリコーンオイルを添加した
本発明による場合には、添加しない場合に比べ、著しい
効果が見られることがわかる。
【0034】また、比較例1においては、バックコート
層用の塗料に塩素イオンおよび硫酸イオンがそれぞれ2
0ppm以上含まれている場合で、この場合もバックコ
ート層用の塗料に0.5PHRのシリコーンオイルを添
加した場合には、添加しない場合に比べ、効果が見られ
るが、ドロップアウト増加率の低下が充分得られない。
【0035】また、比較例2は、バックコート層用の塗
料に塩素イオンおよび硫酸イオンがそれぞれ1ppm以
下と少ない場合で、この場合バックコート層用の塗料に
0.5PHRのシリコーンオイルを添加した場合には、
添加しない場合に比べ、スチル特性に効果が見られる
が、磁束の低下率(Δφr)とドロップアウトの増加率
は、シリコーンオイルの添加の効果がさほど見られな
い。
【0036】以上のことから、バックコート層用の塗料
に塩素イオンおよび硫酸イオンを1〜20ppm含んで
いる場合において、シリコーンオイルを添加すること
が、錆の発生や耐久性に大きく影響を与えていることが
わかる。
【0037】上述の本発明構成において、バックコート
層用の塗料中に分散される非磁性顔料としては、上述の
実施例において用いたカーボンの他に、必要に応じて、
ヘマタイト、雲母、シリカゲル、酸化マグネシウム、硫
化亜鉛、炭化タングステン、窒化ホウ素、デンプン、酸
化亜鉛、カオリン、タルク、粘土、硫酸鉛、炭酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ベーム石(γ
−Al2 3 ・H2 O)、アルミナ、硫化タングステ
ン、酸化チタン、ポリテトラフルオロエチレン粉末、ポ
リエチレン粉末、ポリ塩化ビニル粉末、金属粉末等を併
用してもよい。
【0038】バックコート層は前述の非磁性顔料を結合
剤および有機溶剤とともに混練することによってバック
コート層用塗料を調整し、これを非磁性支持体の磁性層
とは反対側の主面に塗布することにより形成されるが、
このとき使用される結合剤や有機溶剤はいずれも従来公
知のものが使用可能である。
【0039】結合剤としては、例えば上述の実施例にお
いて用いたポリカーボネート及びポリウレタンの他に、
従来用いられてきたものとして、塩化ビニルと酢酸ビニ
ルの共重合体、塩化ビニルと酢酸ビニル−ビニルアルコ
ールの共重合体、塩化ビニルと酢酸ビニルとマレイン酸
の共重合体、塩化ビニルと塩化ビニリデンの共重合体、
塩化ビニルとアクリロニトリルの共重合体、アクリル酸
エステルとアクリロニトリルの共重合体、アクリル酸エ
ステルと塩化ビニリデンの共重合体、メタクリル酸エス
テルとスチレンの共重合体、熱可塑性ポリウレタン樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデ
ンとアクリロニトリルの共重合体、ブタジエンとアクリ
ロニトリルの共重合体、ブタジエンとアクリロニトリル
とメタクリル酸の共重合体、ポリビニルブチラール、セ
ルロース誘導体、スチレンとブタジエンの共重合体、ポ
リエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬
化性ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アル
キド樹脂、尿素とホルムアルデヒドの樹脂、またはこれ
らの混合物等があげられる。これらはイソシアネート化
合物を架橋剤として使用し、より耐久性を向上させた
り、適当な極性基を導入したものであってもよい。
【0040】溶剤としては、例えばアセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン
等のケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエステル等
のエステル系溶剤、グリコールジメチルエーテル、グリ
コールモノエチルエーテル、ジオキサン等のグリコール
エーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素系溶剤、メチレンクロライド、四塩化炭
素、クロロホルム、エチレンクロルヒドリン、ジクロロ
ベンゼン等の有機塩素化合物系溶剤があげられる。
【0041】また、磁性層は、Co,Co−Ni,Co
−Fe−Ni等の強磁性金属薄膜を蒸着(斜め蒸着、酸
素を含む雰囲気中での蒸着、さらにはこれらの組み合わ
せ等)やスパッタリング等真空薄膜形成技術によって成
膜されるものであり、通常の蒸着テープに使用されるも
のであればいかなるものであってもよい。例示すればF
e,Co,Ni等の強磁性金属、Fe−Co,Co−F
e−Ni,Fe−Cu,Co−Cu,Co−Au,Co
−Pt,Mn−Bi,Mn−Al,Fe−Cr,Co−
Cr,Ni−Cr,Fe−Co−Cr,Co−Ni−C
r,Fe−Co−Cr−Ni等の強磁性合金があげられ
る。これらの単層膜であってもよいし、多層膜であって
もよい。
【0042】さらに、非磁性支持体と金属磁性薄膜間あ
るいは多層膜の場合には、各層間の付着力向上、並びに
抗磁力の制御等のため、下地層または中間層を設けても
よい。また、例えば磁性層表面近傍が耐蝕性改善等のた
めに酸化物となっていてもよい。
【0043】金属磁性薄膜形成の手段としては、真空下
で強磁性材料を加熱蒸発させ、非磁性支持体上に沈着さ
せる真空蒸着法や、強磁性金属材料の蒸発を放電中で行
うイオンプレーティング法、アルゴンを主成分とする雰
囲気中でグロー放電を起こし、生じたアルゴンイオンで
ターゲット表面の原子をたたき出すスパッタ法等、いわ
ゆるPVD技術によればよい。
【0044】また、上記非磁性支持体上に形成された強
磁性金属材料上には保護膜層が形成させていてもよい
が、この材料としては、通常の金属磁性薄膜用保護膜と
して一般に使用させるものであればいかなるものであっ
てもよい。例えばカーボン、CrO2 ,Al2 3 ,B
N,Co酸化物、MgO,SiO2 ,Si3 4 ,Si
x −SiO2 ,ZnO2 ,TiO2 TiC等があげら
れる。これらの単層膜であってもよいし、多層膜、ある
いは複合膜であってもよい。
【0045】また、非磁性支持体としては、やはり従来
公知のものがいずれも使用可能である。例えば、ポリエ
チレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロース
トリアセテート、セルロースジアセテート、セルロース
アセテートブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカ
ーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド等のプラスチック、紙、アルミニウム、銅等の金属、
アルミニウム合金、チタン合金等の軽合金、セラミック
ス単結晶シリコン等である。
【0046】なお、上記非磁性支持体の形態としては、
フィルム、テープ、シート、ディスク、カード、ドラム
等のいずれでもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明においては、バックコート層用の
塗料に塩素イオンおよび硫酸イオンをそれぞれ1〜20
ppm含む場合にバックコート層用の塗料にシリコーン
オイルを添加することにより、離型効果が発揮され、ド
ロップアウト増加率の低く保つことができ、蒸着テープ
の特性を劣化させることなく安定した走行性、保存特性
を確保することが可能となり、優れた高密度磁気記録媒
体を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続式蒸着巻き取り装置の一例の概略断面図で
ある。
【符号の説明】
1 真空室 2 非磁性支持体 3 巻き出しロール 4 巻き取りロール 5 冷却キャン 6 ガイドロール 7 ガイドロール 8 ルツボ 9 金属磁性体 10 電子銃 13 シャッター 15 排気口 25 排気口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したバックコート
層の形成は、テープの走行性を改善するという点で大き
な利点を有する。しかしながら、バックコート層に使用
する塗料によっては磁性層すなわち強磁性金属薄膜の磁
気特性の劣化を生じる場合がある。これは、バックコー
ト層が磁性層表面に何らかの悪影響を及ぼしているもの
と推定される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】これについては、バックコート層中に含有
している塩素イオン、硫酸イオンが多量に存在すると、
例えば磁性層表面と、バックコート層表面が接触した状
態で高温多湿環境下で保管すると磁性層の磁気特性が劣
化し、ドロップアウト特性が劣化し、耐久性も劣化する
ことがわかっている。これについて説明する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】先ず、以下に示す抽出方法により、サンプ
リング試料を用いて、バックコート層中の塩素イオン、
硫酸イオンと磁性層の磁気特性劣化の関係について検査
した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】上述した方法により検査したバックコート
層中に含有する塩素イオンおよび硫酸イオンの量のいず
れかが1ppm以上であると、例えば磁性層表面とバッ
クコート層の表面が接触した状態で高温多湿環境下に保
管すると磁気特性が劣化し、ドロップアウト特性が劣化
し、耐久性も劣化することがわかった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】そこで、本発明はかかる従来の実情に鑑み
て、バックコート層の影響による磁性層の磁気特性の劣
化を極力抑え、バックコート層本来の効果である安定し
た走行性、さらに保存特性を確保することが可能な、高
密度磁気記録に最適な優れた磁気記録媒体を提供する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】以上の方法により、塩素イオン、硫酸イオ
ンの含有量の異なるバックコート層用の塗料を使用して
以下に示す各種のサンプルテープを作製し、バックコー
ト層用の塗料に0.5PHRのシリコーンオイルを添加
した場合と、添加しない場合のそれぞれについてスチル
特性、磁気特性の劣化の指標となる磁束の低下率(Δφ
r)を高温多湿環境下(60℃、95%で10日間保存
後)、多湿環境下で保存後のドロップアウト増加率(4
5℃、80%で4日間保存後)を測定した。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】また、比較例1においては、バックコート
層用の塗料に塩素イオンおよび硫酸イオンがそれぞれ2
0ppmを超えて含まれている場合で、この場合もバッ
クコート層用の塗料に0.5PHRのシリコーンオイル
を添加した場合には、添加しない場合に比べ、効果が見
られるが、ドロップアウト増加率の低下が充分得られな
い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】また、比較例2は、バックコート層用の塗
料に塩素イオンおよび硫酸イオンがそれぞれ1ppm
満の場合で、この場合バックコート層用の塗料に0.5
PHRのシリコーンオイルを添加した場合には、添加し
ない場合に比べ、スチル特性に効果が見られるが、磁束
の低下率(Δφr)とドロップアウトの増加率は、シリ
コーンオイルの添加の効果がさほど見られない。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】以上のことから、バックコート層用の塗料
に塩素イオンおよび硫酸イオンを1〜20ppm含んで
いる場合において、シリコーンオイルを添加すること
が、磁気特性劣化や耐久性に大きく影響を与えているこ
とがわかる。因みに、塩素イオンが、1.0ppm、硫
酸イオンが0.8ppmとしたバックコート層の塗料に
おいては、シリコーンオイル添加前におけるスチル特
性、磁束の低下率(Δφr)、ドロップアウトの増加率
は、それぞれ52(min)、8(%)、+200
(%)であり、シリコーンオイル添加後におけるスチル
特性、磁束の低下率(Δφr)、ドロップアウトの増加
率は、それぞれ120以上(min)、8(%)、+7
(%)であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体において、非磁性支持体の
    一主面に強磁性金属薄膜が磁性層として設けられると共
    に、 他の一主面上に非磁性顔料を結合剤中に分散せしめてな
    るバックコート層が設けられてなり、 上記バックコート層に用いられる塩素イオン、および硫
    酸イオンを1〜20ppm含んだバックコート層の塗料
    に、シリコーンオイルを添加することを特徴とする磁気
    記録媒体。
JP7337195A 1995-12-25 1995-12-25 磁気記録媒体 Pending JPH09176525A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6744026B2 (en) 2000-07-12 2004-06-01 Sharp Kabushiki Kaisha Microwave oven for easily setting food menu required to be cooked

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6744026B2 (en) 2000-07-12 2004-06-01 Sharp Kabushiki Kaisha Microwave oven for easily setting food menu required to be cooked

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