JPH0964479A - 半導体レーザ装置,及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置,及びその製造方法

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JPH0964479A JP7218913A JP21891395A JPH0964479A JP H0964479 A JPH0964479 A JP H0964479A JP 7218913 A JP7218913 A JP 7218913A JP 21891395 A JP21891395 A JP 21891395A JP H0964479 A JPH0964479 A JP H0964479A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートシンクをその下面に備えた半導体レー
ザ装置において、ヒートシンクと半導体レーザチップと
の熱膨張率の差に起因して、発光領域にかかる内部スト
レスを低減し、半導体レーザの寿命及び歩留を向上す
る。 【解決手段】 レーザ下面電極を、キャップ層とオーミ
ックコンタクトをとるオーミック電極層7aと、該オー
ミック電極層7aの表面に形成され、ハンダ層8と合金
化しない高融点金属よりなる非合金化電極層7bと、該
非合金化電極層7bの表面の,発光領域5の長手方向の
中心線の真下から左右に所定距離以上離れた領域に形成
され、ハンダ層8と合金化する合金化電極層7cとの3
層により形成し、上記非合金化電極層7bと、これに接
触しているハンダ層8とは合金化せず、上記合金化電極
7cとハンダ層8とが合金化して接着するようにしたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体レーザチ
ップをヒートシンクにマウントして用いる半導体レーザ
装置,及びその製造方法に関し、特に、半導体レーザチ
ップをヒートシンクにマウントする際に両者の熱膨張率
の違いに起因して発生する内部ストレスを低減すること
のできる半導体レーザ装置,及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体レーザ装置は、レーザ動作
時の半導体レーザチップの温度が上昇することによる、
発光効率の低下,及び半導体レーザの破損等を防止する
ため、半導体レーザチップの下面に、ハンダ層を介し
て、動作時に発生する熱を効果的に放熱するためのヒー
トシンクが接着されたものを用いていた。以下に、従来
の半導体レーザ装置の構造,及び半導体レーザチップと
ヒートシンクとの接着方法について説明する。図15
(a) は、従来のAlGaAs系の半導体レーザ装置の断
面構造を示す断面図であり、図において、1はGaAs
と熱膨張係数の近いFe,Mo,SiC等の導電性もし
くは絶縁性の材質からなり半導体レーザチップから発生
する熱を効果的に拡散させるためのヒートシンク材、2
はヒートシンク材1上面に形成されたAu等を主成分と
するヒートシンク上面電極、10は上記ヒートシンク材
1の下面に上記ヒートシンク上面電極2と同様の材料に
より形成されたヒートシンク下面電極であり、これによ
りヒートシンク200を形成している。また、3は半導
体レーザチップの母材となるGaAs基板、4はGaA
s基板3の表面に多層エピタキシャル成長されたレーザ
発光機能を有する活性層、5は活性層4内で、電流,及
び光が部分的に閉じ込められることによってレーザ光を
発光する部分である発光領域、6は活性層4の表面にエ
ピタキシャル成長されたキャップ層、7はキャップ層6
の表面に真空蒸着法,又はスパッタ法などで形成された
Au系の電極で、例えばキャップ層6表面側から、50
0オングストロームの層厚のTi,又はAu(88%)
−Ge(12%)の成分比を有する電極材と、2500
オングストロームの層厚のAuとが積層されてなる半導
体レーザチップ下面電極、9は前記GaAs基板3の裏
面に形成され、該GaAs基板3の裏面から、半導体レ
ーザチップ下面電極7と同様の材料を順次積層して形成
された半導体レーザチップ上面電極であり、これらによ
り半導体レーザチップ100を形成している。また、8
は、半導体レーザチップ100とヒートシンク200と
を接着するために、半導体レーザチップ下面電極7と上
記ヒートシンク上面電極2との間に形成されている、A
u系の、例えばAu(80%)−Sn(20%)又は、
Sn(95%)−Pb(5%)などの成分比を有する厚
さ2μm程度のハンダ層である。
【0003】図15(b) は、半導体レーザ装置をヒート
シンクにマウントする前の半導体レーザチップ100を
半導体レーザチップ下面電極7側から見た下面図であ
り、図中破線で示した5の領域は半導体レーザチップ内
部の発光領域5の位置する領域を示している。
【0004】図15(c) は、半導体レーザ装置100を
ヒートシンク200にマウントする直前のヒートシンク
200をヒートシンク上面電極2側から見た平面図であ
り、図中8は、ヒートシンク上面電極2上に形成された
ハンダ層を示している。
【0005】以下に、半導体レーザチップ100とヒー
トシンク200とを接着する工程について説明する。図
16(a) ないし(c) は、半導体レーザ装置の製造方法を
示す図であり、半導体レーザチップとヒートシンクとを
接着する工程を示すものである。図16(a) は、半導体
レーザチップ100,及びヒートシンク200の接着前
の状態を示しており、ヒートシンク上面電極2上の,半
導体レーザチップ100が載置される領域にハンダ層8
が設けられている。
【0006】その後、図16(b) に示すように、ヒート
シンク200の上記ハンダ層8上に、半導体レーザチッ
プ100を載置し圧接する。このようにハンダ層8と、
半導体レーザチップの下面電極7とを圧接させた状態
で、ハンダ層8が溶融する温度、例えばハンダ層8がA
uSnハンダの場合は、300°C程度まで昇温する。
これにより、ハンダ層8が溶融し、ハンダ層8と半導体
レーザチップ下面電極7,及びヒートシンク上面電極2
との接触面で、ハンダ層8の成分であるAuSnと、半
導体レーザチップ下面電極7,及びヒートシンク上面電
極2の主成分であるAuとがそれぞれ合金化し、AuS
n−Au合金ハンダが形成されて、図16(c) に示すよ
うにこれらが一体化される。その後、温度を室温まで下
げ、半導体レーザチップ100とヒートシンク200と
が一体となった半導体レーザ装置を得る。
【0007】この温度降下の過程では、半導体レーザチ
ップ100とヒートシンク200とはAuSn−Au合
金ハンダが凝固する約280°Cで完全に接着し、その
のち、この凝固温度からさらに室温まで温度を下げる。
【0008】この凝固温度から室温までの温度降下の際
に、ヒートシンク,及び半導体レーザチップの材料の熱
膨張係数の違いに起因する各材料の寸法変化が生じ、こ
れが内部ストレスとなって半導体レーザ内部に蓄積され
ることとなる。
【0009】従来の半導体レーザ装置の場合、ヒートシ
ンク200の材料として、その熱膨張係数、ヤング率等
の物性値が半導体レーザチップを構成する材料の物性値
に近い、例えばFe,Mo,SiC等の材料を用いるこ
とで、このような熱膨張率差によって生じる半導体レー
ザチップ内部のストレスの増加を極力防止する対策がと
られていた。
【0010】図17は、上記各材料を用いたヒートシン
クにより半導体レーザ装置を製造した際の、ハンダ凝固
温度と半導体レーザ装置の使用温度との温度差ΔTに対
する、半導体レーザ装置の発光領域5に加わる内部スト
レスの絶対値を計算により求めた相関図である。図よ
り、使用するヒートシンク材料によって、内部ストレス
の大きさは大きく異なっている。又、半導体レーザチッ
プの母材であるGaAsの破断応力が2×1018〔N/
2 〕程度であるため、ΔTの大きい使用条件(例えば
低温環境)で半導体レーザ装置を使用する場合、ヒート
シンク材料にFeを用いると、GaAs破断を生じる可
能性がある。従って、ΔTの大きい使用条件で半導体レ
ーザ装置を用いる場合は、SiC,及びMoのヒートシ
ンク材料を用いてヒートシンクを形成していた。
【0011】図18は、GaAs系の半導体レーザ装置
の内部ストレスSと半導体レーザ装置のスクリーニング
時の歩留,及び内部ストレスSと寿命の長さを表すMT
TF(Mean Time To Failure)との関係を示した相関図
である。特にGaAs系の半導体レーザ装置は、内部ス
トレスに対し敏感で、図に示すように、半導体レーザ装
置の歩留,及び寿命が内部ストレスの値に大きく影響を
受ける。
【0012】そこで、このような、内部ストレスを小さ
くすることで、信頼性,及びスクリーニング歩留の改善
を図っている。即ち、従来の半導体レーザ装置は、上述
のように半導体レーザチップ材料と熱膨張係数の近い材
料をヒートシンク材料として用いることで、熱膨張率差
によって生じる半導体レーザチップ内部のストレスの増
加を防止していた。また、ΔTを小さくするために、ハ
ンダ材として、凝固温度が低く、半導体レーザ装置の使
用温度に近いものを用いることで、内部ストレスの増加
を防止していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の半導体レーザ装置は、使用するハンダの種類,及
びヒートシンクの材料を選択することで、その内部に発
生するストレスの低減を図っている。
【0014】しかしながら、ΔTを小さくするために、
例えば、ハンダの材料として、In系の低凝固温度(2
00°C程度)のハンダを用いた場合、半導体レーザ装
置を使用する温度が凝固温度に近い場合に、半導体レー
ザチップとヒートシンクとの間の接着力が弱まり、チッ
プが外れる故障を発生しやすくなるという問題があり、
また、各電極の接着力を向上させるために、例えば、A
uSi系のハンダを用いた場合、このハンダの凝固温度
(400℃程度)がAuSn系の凝固温度(300℃程
度)に比べて高いため内部ストレスが増加し、歩留が悪
くなるという問題があり、接着に利用できるハンダの種
類が限られてしまうという問題があった。
【0015】さらに、所望のハンダを用いて接着を行っ
た場合においても、半導体レーザ装置の使用環境温度が
低い場合、例えば、宇宙用の用途等に用いる場合には、
ΔTがどうしても大きくなり、これにつれて内部ストレ
スも増加してしまい、長寿命,高歩留が望めないという
問題があった。
【0016】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたもので、従来同様のハンダ材を用いて
も、半導体レーザチップの発光領域にかかる、ヒートシ
ンク,及び半導体レーザチップ各材料の熱膨張率差に起
因する内部ストレスを低減して、半導体レーザ装置の破
損を防ぎ、長寿命、高歩留を達成できる半導体レーザ装
置,及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)にか
かる半導体レーザ装置は、半導体レーザチップとヒート
シンクとをハンダ層を介して接着してなる半導体レーザ
装置において、上記半導体レーザチップに形成された下
面電極は、上記ヒートシンクの上面に形成された上記ハ
ンダ層と対向する表面の,該半導体レーザチップの発光
領域の長手方向の中心線の真下から左,右に所定距離ま
での領域を、上記ハンダ層と合金化していない非合金化
層により形成し、上記領域を除く上記レーザ下面電極の
表面を上記ハンダ層と合金化することにより接着したも
のである。
【0018】本発明(請求項2)は、上記半導体レーザ
装置(請求項1)において、上記レーザ下面電極の,上
記発光領域の長手方向の長さをL、上記発光領域の下面
から上記非合金化層の上面までの距離をd、上記レーザ
下面電極の表面の面積をAとしたとき、上記レーザ下面
電極の,上記ハンダ層と合金化していない領域の幅方向
の長さWの値を、
【0019】
【数4】
【0020】の式を満たす範囲内の値としたものであ
る。
【0021】本発明(請求項3)は、上記半導体レーザ
装置(請求項1または2)において、上記レーザ下面電
極は3層よりなり、該3層は、上記半導体レーザチップ
のキャップ層とオーミックコンタクトをとる第1のオー
ミック電極層と、該第1のオーミック電極層の表面に形
成され、上記ハンダ層と合金化しない高融点金属よりな
る第1の非合金化電極層と、該第1の非合金化電極層の
表面の,上記発光領域の長手方向の中心線の真下から左
右に所定距離以上離れた領域に形成され、上記ハンダ層
と合金化する第1の合金化電極層とよりなり、上記第1
の非合金化電極層と、これに接触している上記ハンダ層
とは合金化しておらず、上記第1の合金化電極層と、こ
れに接触している上記ハンダ層とを合金化することによ
り接着したものである。
【0022】本発明(請求項4)は、上記半導体レーザ
装置(請求項1または2)において、上記レーザ下面電
極は、上記半導体レーザチップのキャップ層とオーミッ
クコンタクトをとり、上記ハンダと合金化する第2の合
金化電極層よりなり、該第2の合金化電極層と上記ハン
ダ層とが対向する該各表面の,上記発光領域の長手方向
の中心線の真下から左右に上記所定距離までの各領域の
間に、上記ハンダ層と合金化しない非合金化層を挿入し
たものである。
【0023】本発明(請求項5)は、上記半導体レーザ
装置(請求項4)において、上記非合金化層を、高融点
金属としたものである。
【0024】本発明(請求項6)は、上記半導体レーザ
装置(請求項4)において、上記非合金化層を、絶縁体
としたものである。
【0025】本発明(請求項7)は、上記半導体レーザ
装置(請求項1または2)において、上記レーザ下面電
極は、2層よりなり、該2層は、上記半導体レーザチッ
プのキャップ層とオーミックコンタクトをとる第2のオ
ーミック電極層と、該第2のオーミック電極層表面の,
上記発光領域の長手方向の中心線の真下から左右に上記
所定距離以上離れた領域に形成され、上記ハンダ層と合
金化するスペーサ電極層とよりなり、上記レーザ下面電
極表面の一部を構成している上記第2のオーミック電極
層は、上記ハンダ層と接触しておらず、上記スペーサ電
極層と上記ハンダ層とを合金化することにより接着した
ものである。
【0026】本発明(請求項8)は、上記半導体レーザ
装置(請求項1または2)において、上記レーザ下面電
極は、上記半導体レーザチップのキャップ層とオーミッ
クコンタクトをとり、上記ハンダ層と合金化する第2の
合金化電極層よりなり、上記ハンダ層を、上記ヒートシ
ンク上面の、上記半導体レーザチップが搭載されている
領域のうち,該半導体レーザチップの発光領域の長手方
向の中心線の真下から左右に所定距離以上離れた領域の
みに形成し、上記レーザ下面電極表面の,上記発光領域
の長手方向の中心線の真下から左右に上記所定距離まで
の領域は、ハンダ層と接触していないものである。
【0027】本発明(請求項9)にかかる半導体レーザ
装置は、半導体レーザチップとヒートシンクとをハンダ
層を介して接着してなる半導体レーザ装置において、上
記ハンダ層は、上記ヒートシンク上面の、上記半導体レ
ーザチップが搭載されている領域の,該半導体レーザチ
ップの発光領域の長手方向の中心線の真下から左右に所
定距離以上離れた領域に形成した第1のハンダ層と、該
第1のハンダ層に隣接して、上記発光領域の長手方向の
中心線の真下から左右に上記所定距離までの領域に形成
した第2のハンダ層とよりなり、該第2のハンダ層を、
上記第1のハンダ層より低融点のハンダとしたものであ
る。
【0028】本発明(請求項10)は、上記半導体レー
ザ装置(請求項9)において、上記レーザ下面電極の,
上記発光領域の長手方向の長さをL、上記発光領域の下
面から上記レーザ下面電極の下面までの距離をd、上記
レーザ下面電極の表面の面積をAとしたとき、上記レー
ザ下面電極の,上記第2のハンダ層と接触している領域
の幅方向の長さWの値を、
【0029】
【数5】
【0030】の式を満たす範囲内の値としたものであ
る。
【0031】本発明(請求項11)にかかる半導体レー
ザ装置の製造方法は、半導体レーザチップの下面にヒー
トシンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法
において、半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半
導体各層をキャップ層まで形成し、その表面に、該キャ
ップ層とオーミックコンタクトをとる第1のオーミック
電極層を形成し、その表面に、高融点金属よりなり、ハ
ンダ層と合金化しない第1の非合金化電極層を形成し、
該第1の非合金化電極層の表面の,該半導体レーザチッ
プの発光領域の長手方向の中心線が位置する位置から左
右に所定距離以上離れた領域に、上記ハンダ層と合金化
する第1の合金化電極層を形成して半導体レーザチップ
を形成する工程と、その上面,及び下面に上面電極,及
び下面電極が形成されているヒートシンクの上面の,上
記半導体レーザチップの搭載されるべき領域に上記ハン
ダ層を形成する工程と、上記ヒートシンク上の上記ハン
ダ層上に、上記半導体レーザチップを圧接し、上記ハン
ダ層の溶融する温度まで昇温し、上記ハンダ層と上記第
1の合金化電極層,及び上記ハンダ層と上記ヒートシン
クの上面電極とを合金化させたのち、室温まで温度を下
げ、上記ヒートシンクと上記半導体レーザチップとを接
着する工程とを含むものである。
【0032】本発明(請求項12)にかかる半導体レー
ザ装置の製造方法は、半導体レーザチップの下面にヒー
トシンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法
において、半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半
導体各層をキャップ層まで形成し、その表面に、該キャ
ップ層とオーミックコンタクトをとり、ハンダ層と合金
化する第2の合金化電極層を形成し、該第2の合金化電
極層の表面の,上記半導体レーザチップの発光領域の長
手方向の中心線が位置する位置から左右に所定距離まで
の領域に、上記ハンダ層と合金化しない非合金化層を形
成して半導体レーザチップを形成する工程と、その上
面,及び下面に上面電極,及び下面電極が形成されてい
るヒートシンクの上面の,上記半導体レーザチップの搭
載されるべき領域に上記ハンダ層を形成する工程と、上
記ヒートシンク上の上記ハンダ層上に、上記半導体レー
ザチップを圧接し、上記ハンダ層の溶融する温度まで昇
温し、上記ハンダ層と上記第2の合金化電極層,及び上
記ハンダ層と上記ヒートシンクの上面電極とを合金化さ
せたのち、室温まで温度を下げ、上記ヒートシンクと上
記半導体レーザチップとを接着する工程とを含むもので
ある。
【0033】本発明(請求項13)にかかる半導体レー
ザ装置の製造方法は、半導体レーザチップの下面にヒー
トシンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法
において、半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半
導体各層をキャップ層まで形成し、その表面に、該キャ
ップ層とオーミックコンタクトをとり、ハンダ層と合金
化する第2の合金化電極層を形成して半導体レーザチッ
プを形成する工程と、その上面,及び下面に上面電極,
及び下面電極が形成されているヒートシンクの上面の,
上記半導体レーザチップの搭載されるべき領域に上記ハ
ンダ層を形成し、該ハンダ層表面の,上記搭載される半
導体レーザチップの発光領域の長手方向の中心線が位置
する真下の位置から左右に所定距離までの領域に、上記
ハンダ層と合金化しない非合金化層を形成する工程と、
上記ヒートシンク上の上記ハンダ層,及び非合金化層上
に、上記半導体レーザチップを圧接し、上記ハンダ層の
溶融する温度まで昇温し、上記ハンダ層と上記第2の合
金化電極層,及び上記ハンダ層と上記ヒートシンクの上
面電極とを合金化させたのち、室温まで温度を下げ、上
記ヒートシンクと上記半導体レーザチップとを接着する
工程とを含むものである。
【0034】本発明(請求項14)は、上記半導体レー
ザ装置の製造方法(請求項12また13)において、上
記非合金化層が、高融点金属よりなるものである。
【0035】本発明(請求項15)は、上記半導体レー
ザ装置の製造方法(請求項12または13)において、
上記非合金化層が、絶縁体よりなるものである。
【0036】本発明(請求項16)にかかる半導体レー
ザ装置の製造方法は、半導体基板表面上にレーザ構造を
形成する半導体各層をキャップ層まで形成し、その表面
に、該キャップ層とオーミックコンタクトをとる第2の
オーミック電極層を形成し、該第2のオーミック電極層
の表面の,上記半導体レーザチップの発光領域の長手方
向の中心線が位置する位置から左右に所定距離以上離れ
た領域に、該半導体レーザチップと上記ヒートシンクと
の接着後も上記第2のオーミック電極層とハンダ層とが
接触しないような所定の厚みを有し、上記ハンダ層と合
金化するスペーサ電極層を形成して半導体レーザチップ
を形成する工程と、その上面,及び下面に上面電極,及
び下面電極が形成されているヒートシンクの上面の,上
記半導体レーザチップの搭載されるべき領域に上記ハン
ダ層を形成する工程と、上記ヒートシンク上の上記ハン
ダ層上に、上記半導体レーザチップを圧接し、上記ハン
ダ層の溶融する温度まで昇温し、上記ハンダ層と上記ス
ペーサ電極層,及び上記ハンダ層と上記ヒートシンクの
上面電極とを合金化させたのち、室温まで温度を下げ、
上記ヒートシンクと上記半導体レーザチップとを接着す
る工程とを含むものである。
【0037】本発明(請求項17)は、上記半導体レー
ザ装置の製造方法(請求項16)において、上記半導体
レーザチップと上記ヒートシンクとを接着する前の上記
ハンダ層の厚さをth 、上記半導体レーザチップの,上
記発光領域の幅方向の全長をQ、上記スペーサ電極が形
成されていない領域の,上記発光領域の幅方向の長さを
Wとしたときに、上記スペーサ電極層の上記所定の厚み
ts の値を、
【0038】
【数6】
【0039】の式を満たす大きさの値としたものであ
る。
【0040】本発明(請求項18)にかかる半導体レー
ザ装置の製造方法は、半導体レーザチップの下面にヒー
トシンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法
において、半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半
導体各層をキャップ層まで形成し、その表面に、該キャ
ップ層とオーミックコンタクトをとり、ハンダ層と合金
化する第2の合金化電極層を形成して半導体レーザチッ
プを形成する工程と、ハンダ層を、その上面,及び下面
に上面電極,及び下面電極が形成されているヒートシン
クの上面の上記半導体レーザチップの搭載されるべき領
域のうち,該搭載される半導体レーザチップの発光領域
の長手方向の中心線が位置する真下の位置から左右に所
定距離以上離れた領域のみが溶着されるような領域に、
形成する工程と、上記ヒートシンク上の該ハンダ層上
に、上記半導体レーザチップを圧接し、上記ハンダ層の
溶融する温度まで昇温し、上記ハンダ層と上記第2の合
金化電極層,及び上記ハンダ層と上記ヒートシンクの上
面電極とを合金化させたのち、室温まで温度を下げ、上
記ヒートシンクと上記半導体レーザチップとを接着する
工程とを含むものである。
【0041】本発明(請求項19)にかかる半導体レー
ザ装置の製造方法は、半導体レーザチップの下面にヒー
トシンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法
において、半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半
導体各層をキャップ層まで形成し、その表面に、該キャ
ップ層とオーミックコンタクトをとり、第1のハンダ
層,及び該第1のハンダ層より低融点の第2のハンダ層
とそれぞれ合金化する第2の合金化電極層を形成して半
導体レーザチップを形成する工程と、上記第1のハンダ
層を、その上面,及び下面に上面電極,及び下面電極が
形成されているヒートシンクの上面の上記半導体レーザ
チップの搭載されるべき領域のうち,該搭載される半導
体レーザチップの発光領域の長手方向の中心線が位置す
る真下の位置から左右に所定距離以上離れた領域のみが
溶着されるような領域に、形成する工程と、上記第2の
ハンダ層を、上記第1のハンダ層と隣接し、上記発光領
域の長手方向の中心線が位置する真下の位置から左右に
上記所定距離までの領域のみが溶着されるような領域
に、形成する工程と、上記ヒートシンク上の上記第1,
及び第2のハンダ層上に、上記半導体レーザチップを圧
接し、第1のハンダ層のハンダの溶融温度まで昇温し、
上記各ハンダ層と上記第2の合金化電極層,及び上記各
ハンダ層と上記ヒートシンクの上面電極とを合金化させ
たのち、室温まで温度を下げ、上記ヒートシンクと上記
半導体レーザチップとを接着する工程とを含むものであ
る。
【0042】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1,図2は本実施の形態1の半導体レ
ーザ装置を示す図であり、図を参照すると、本発明の実
施の形態1による半導体レーザ装置は、半導体レーザチ
ップとヒートシンクとをハンダ層を介して接着してなる
半導体レーザ装置において、半導体レーザチップ(10
0a)に形成された下面電極(7a〜7c)は、ヒート
シンク(200a)の上面に形成されたハンダ層(8)
と対向する表面の,該半導体レーザチップの発光領域
(5)の長手方向の中心線の真下から左,右に所定距離
までの領域(70)が、ハンダ層(8)と合金化してい
ない非合金化層(非合金化電極層7b)により形成さ
れ、上記領域を除くレーザ下面電極の表面(合金化電極
層7c)はハンダ層(8)と合金化することにより接着
されているものとしたもので、発光領域(5)にかか
る,半導体レーザチップ(100a)とヒートシンク
(200a)との熱膨張率の差に起因して発生する内部
ストレスを低減することができ、発光領域のGaAs破
断を防止することができる。
【0043】また、この発明の実施の形態1による半導
体レーザ装置において、レーザ下面電極を3層より形成
し、該3層は、半導体レーザチップ(100a)のキャ
ップ層(6)とオーミックコンタクトをとるオーミック
電極層(7a)と、該オーミック電極層(7a)の表面
に形成され、ハンダ層(8)と合金化しない高融点金属
よりなる非合金化電極層(7b)と、該非合金化電極層
(7b)の表面の,発光領域(5)の長手方向の中心線
の真下から左右に所定距離以上離れた領域に形成され、
ハンダ層(8)と合金化する合金化電極層(7c)とよ
りなり、非合金化電極層(7b)と、これに接触してい
るハンダ層(8)とは合金化しておらず、合金化電極層
(7c)と、これに接触しているハンダ層(8)とが合
金化することにより接着されたものとしたもので、上記
非合金化層を所望の領域に形成することができ、上記内
部ストレスを低減することができ、発光領域のGaAs
破断を防止することができる。
【0044】また、このような本実施の形態1による半
導体レーザ装置を製造する方法は、半導体基板(3)表
面上にレーザ構造を形成する半導体各層をキャップ層
(6)まで形成し、その表面に、該キャップ層(6)と
オーミックコンタクトをとる第1のオーミック電極層
(オーミック電極層7a)を形成し、その表面に、高融
点金属よりなり、ハンダ層(8)と合金化しない第1の
非合金化電極層(非合金化電極層7b)を形成し、該非
合金化電極層(非合金化電極層7b)の表面の,半導体
レーザチップの発光領域(5)の長手方向の中心線が位
置する位置から左右に所定距離以上離れた領域に、ハン
ダ層(8)と合金化する第1の合金化電極層(合金化電
極層7c)を形成して半導体レーザチップ(100a)
を形成する工程と、その上面,及び下面に上面電極
(2),及び下面電極(10)が形成されているヒート
シンク(200a)の上面の,上記半導体レーザチップ
(100a)の搭載されるべき領域にハンダ層(8)を
形成する工程と、ヒートシンク(200a)上のハンダ
層(8)上に、半導体レーザチップ(100a)を圧接
し、ハンダ層(8)の溶融する温度まで昇温し、ハンダ
層(8)と合金化電極層(7c),及びハンダ層(8)
とヒートシンクの上面電極(2)とを合金化させたの
ち、室温まで温度を下げ、ヒートシンク(200a)と
半導体レーザチップ(100a)とを接着する工程とを
含むようにしたので、ハンダ層(8)と接触するレーザ
下面電極(7a〜7c)表面に、ハンダ層(8)と合金
化しない非合金化電極層(7a)を形成することがで
き、発光領域にかかる内部ストレスの低減された半導体
レーザ装置を製造することができる。
【0045】このように本発明の実施の形態1による半
導体レーザ装置,及びその製造方法によれば、従来同様
のハンダ材をハンダ層8に用いた場合にも、上記半導体
レーザチップ100aの発光領域にかかる内部ストレス
を低減することができ、またこのストレスの低減によ
り、上記発光領域5にGaAs破断を生じにくくするこ
とができるので、寿命,及び歩留が改善された半導体レ
ーザ装置を得ることができる。
【0046】実施例1.以下、本発明の本実施の形態1
の実施例1による半導体レーザ装置を図について説明す
る。図1(a) は、本実施例1による半導体レーザ装置の
断面図,図1(b) は該半導体レーザ装置で用いる半導体
レーザチップを下面電極側から見た下面図である。図に
おいて、1はGaAsと熱膨張係数の近いFe,Mo,
SiC等の導電性もしくは絶縁性の材質からなるヒート
シンク材、2はヒートシンク材1上面に形成されたAu
等を主成分とするヒートシンク上面電極、10は上記ヒ
ートシンク材1の下面に上記ヒートシンク上面電極2と
同様の材料により形成されたヒートシンク下面電極であ
り、これによりヒートシンク200aを形成している。
3は半導体レーザチップの母材となるGaAs基板、4
はGaAs基板3の表面に多層エピタキシャル成長され
たレーザ発光機能を有する活性層、5は活性層4内で、
電流,及び光が部分的に閉じ込められることによってレ
ーザ光を発光する部分である発光領域、6は活性層4の
表面に同様にエピタキシャル成長されたキャップ層、7
aはキャップ層6にオーミック接触し、例えばキャップ
層6がn−GaAsの場合は、層厚500オングストロ
ームのAu(88%)−Ge(12%)の組成比を有す
る材料、あるいは層厚200オングストロームのCrな
どを主成分とする材料よりなるオーミック電極層、7b
は後述するハンダ層8が溶融した時にもこのハンダ層8
の材料と合金化しない、例えばTi,Mo,Pt,W,
Ta等の高融点金属よりなる非合金化電極層、7cはハ
ンダ層8が溶融した時、このハンダ層8の材料と合金化
して、ハンダ層8と強固に接着する合金化電極層であ
り、例えばハンダ層8がAuSn,PbSn系のハンダ
材の場合、Auを主成分とするものである。9は上記G
aAs基板3の裏面に真空蒸着法,又はスパッタ法など
で形成されたAu系の電極で、例えばGaAs基板裏面
から、500オングストロームの層厚のTi,又はAu
(88%)−Ge(12%)の成分比を有する電極材
と、2500オングストロームの層厚のAuとが積層さ
れてなるレーザ上面電極であり、これらにより半導体レ
ーザチップ100aが形成される。また、8は半導体レ
ーザチップとヒートシンクとを接着するためのAu系
の、例えばAu(80%)−Sn(20%)又は、Sn
(95%)−Pb(5%)などの成分比を有する厚さ2
μm程度のハンダ層である。
【0047】図1(b) において、破線で示した5は半導
体レーザチップ内部の上記発光領域5が位置する位置を
示している。図1(b) に示すように、合金化電極層7c
は、エッチング等の方法により、非合金化電極層7b表
面の,発光領域5の長手方向の中心線が位置する位置か
ら左右に所定距離以上離れた領域に形成されており、合
金化電極層7cの形成されていない領域は、非合金化電
極層7bが露出するように加工されている。
【0048】図中dは活性層4の下面から非合金化電極
層7bの下面までの距離を示し、Lは発光領域5の,発
光領域の長手方向の長さ(半導体レーザチップの,発光
領域の長手方向の長さ)、Aは半導体レーザチップの下
面全体の面積、Wは半導体レーザチップ下面の非合金化
電極層7bが露呈している領域の,発光領域の幅方向の
長さを示しており、この長さは、発光領域5の上記中心
線からの上記所定距離の2倍の長さになっている。
【0049】図2(a) 〜(c) は、本実施例1による半導
体レーザ装置の製造方法を示す図であり、半導体レーザ
チップとヒートシンクとを接着する工程を示すものであ
る。先ず、半導体基板3表面上にレーザ構造を形成する
半導体各層をキャップ層6まで形成し、その表面に、該
キャップ層6とオーミックコンタクトをとるオーミック
電極層7aを形成し、その表面に、高融点金属よりな
り、ハンダ層8と合金化しない非合金化電極層7bを形
成し、該非合金化電極層7bの表面の,発光領域5の長
手方向の中心線が位置する位置から左右に所定距離以上
離れた領域に、ハンダ層8と合金化する合金化電極層7
cを形成して、図2(a) に示す半導体レーザチップ10
0aを形成する。また、図2(a) に示すような,その上
面にヒートシンク上面電極2,及びその下面にヒートシ
ンク下面電極10を形成したヒートシンク200a上面
の,半導体レーザチップ100aの搭載されるべき領域
にハンダ層8を形成したのち、図2(b) に示すように、
ヒートシンク200a上のハンダ層8上に、半導体レー
ザチップ100aを圧接し、ハンダ層8の溶融する温度
まで昇温し、図2(c) に示すように、ハンダ層8と合金
化電極層7c,及びハンダ層8とヒートシンク上面電極
2とを合金化させたのち、室温まで温度を下げ、上記ヒ
ートシンク200aと上記半導体レーザチップ100a
とがハンダ層8を介して接着された半導体レーザ装置を
得る。
【0050】本実施例1においては、半導体レーザチッ
プ100aの下面は、発光領域5の長手方向の中心線の
真下から左,右に所定距離までの領域70に非合金化電
極7bが露出するように形成し、このような半導体レー
ザップ100aと、ヒートシンク200aとをハンダ層
8を介して接着したので、非合金化電極7bが露出して
いる表面ではハンダ層8との合金化が起こらず、従っ
て、該領域70は強固な接着状態とはならない。これに
より、ハンダ溶融後の温度を下げる際に、半導体レーザ
チップ100aとヒートシンク200aとの熱膨張率差
によって発生する内部ストレスは、ハンダ層8と強固に
接着している合金化電極層7bの存在する場所のみにか
かり、発光領域5の近傍領域の内部ストレスを大幅に低
減することができる。また、非合金化電極層7bの露出
した領域は、接着前に一度外部にさらされて表面が酸化
することで、さらにハンダ層8と合金化しにくくなり、
ストレスがかかりにくくなる。
【0051】一般に内部ストレスは、レーザ下面電極と
ハンダ層とが合金化し、接着されている領域の辺縁部に
かかりやすく、このストレスはGaAs結晶の(11
1)すべり面に沿って欠陥を発生させる。この欠陥が、
発光領域5に入らないようにするためには、非合金化領
域70の辺縁部が、発光領域の位置する領域から少なく
ともある距離だけ離れているべきである。即ち、図に示
した非合金化層7bが露出している領域の幅Wの下限値
がこれにより決定され、発光領域5に欠陥が直接入らな
いようにするには、その幅Wの値を
【0052】
【数7】
【0053】とすることが望ましい。厳密には、発光領
域5の幅rを考慮して、Wの下限は、
【0054】
【数8】
【0055】よりも大きくすべきであるが、実際の半導
体レーザチップでは、発光領域の幅が非常に狭いことか
ら、上述した式(1) を満たせばよい。
【0056】また、Wの上限値は、半導体レーザチップ
とヒートシンク間の接着力が十分に強い範囲であること
が必要であり、少なくとも合金化電極7cのハンダ層8
との接触面積、つまり、レーザ下面電極の下面の面積A
から(L×W)をさし引いた面積が、経験的に求められ
る最低接触面積である4×10-82 を下回らないよう
に、即ち、
【0057】
【数9】
【0058】であることが望ましい。従って、上記式
(1),(2) よりWは、
【0059】
【数10】
【0060】の関係式で示す範囲内の値とすることによ
り、発光領域5にGaAs破断が生じるのを抑制し、十
分な接着力をもって接着された半導体レーザ装置を得る
ことができる。
【0061】図3は、図17と同様、ハンダ凝固温度と
半導体レーザ装置の使用温度との温度差ΔTと、半導体
レーザ装置の発光領域5に加わる内部ストレスの絶対値
との関係を示した相関図であり、本発明の実施の形態1
の実施例1による半導体レーザ装置と従来の半導体レー
ザ装置とを比較したものである。
【0062】図3より、例えば使用条件が約30℃の場
合に、従来の半導体レーザ装置の内部ストレスが4.6
×107 N/m2 であるのに対し、本発明の半導体レー
ザ装置の内部ストレスは1.0×107 N/m2 まで低
減されている。また、内部ストレスと半導体レーザの寿
命,及び内部ストレスと歩留の関係を示した相関図であ
る図18のグラフに示されるように、内部ストレスを低
減することにより、半導体レーザ装置の寿命(MTT
F),及び歩留を、大幅に改善することができる。
【0063】実施の形態2.図4〜図8は、本発明の実
施の形態2による半導体レーザ装置を示す図であり、図
を参照すると、本発明の実施の形態2による半導体レー
ザ装置は、半導体レーザチップとヒートシンクとをハン
ダ層を介して接着してなる半導体レーザ装置において、
半導体レーザチップ(100b,100c)に形成され
た下面電極(7)は、ヒートシンク(200b,200
c)の上面に形成されたハンダ層(8)と対向する表面
の,半導体レーザチップ(100b,100c)の発光
領域(5)の長手方向の中心線の真下から左右に所定距
離までの領域(71,72)が、ハンダ層(8)と合金
化していない非合金化層(21,31,41)により形
成され、上記領域(71,72)を除くレーザ下面電極
の表面のみがハンダ層(8)と合金化することにより接
着されているものとしたもので、発光領域(5)にかか
る,半導体レーザチップとヒートシンクとの熱膨張率の
差に起因して発生する内部ストレスを低減することがで
き、発光領域(5)にGaAs破断が生じるのを抑制す
ることができる。
【0064】また、この発明の実施の形態2による半導
体レーザ装置において、半導体レーザチップの下面電極
(7)を、上記半導体レーザチップのキャップ層(6)
とオーミックコンタクトをとり、ハンダ層(8)と合金
化する第2の合金化電極層(レーザ下面電極7)により
形成し、該第2の合金化電極層(レーザ下面電極7)と
ハンダ層(8)とが対向する該各表面の,上記発光領域
(5)の長手方向の中心線の真下から左右に上記所定距
離までの各領域(71,72)の間に、ハンダ層(8)
と合金化しない非合金化層(21,31,41)が挿入
されるものとしたもので、上記非合金化層をレーザ下面
電極表面に形成することができる。
【0065】このように本発明の実施の形態2による半
導体レーザ装置によれば、従来同様のハンダ材をハンダ
層8に用いた場合にも、上記半導体レーザチップの発光
領域5にかかる内部ストレスを低減することができ、ま
た、このストレスの低減により、上記発光領域5にGa
As破断を生じにくくすることができるので、寿命,及
び歩留が改善された半導体レーザ装置を得ることができ
る。
【0066】実施例1.以下、本発明の実施の形態2の
実施例1による半導体レーザ装置を図について説明す
る。図4(a) は、本実施例1による半導体レーザ装置の
断面図,図4(b) は該半導体レーザ装置で用いる半導体
レーザチップを下面電極側から見た下面図である。図に
おいて、図1と同一符号は同一または相当する部分を示
す。7はキャップ層6の表面に真空蒸着法,又はスパッ
タ法などで形成されたAu系の電極で、例えばキャップ
層6表面側から、500オングストロームの層厚のT
i,又はAu(88%)−Ge(12%)の成分比を有
する電極材と、2500オングストロームの層厚のAu
とが積層されてなる半導体レーザチップの下面電極、2
1は、実施の形態1の実施例1で説明した非合金化電極
層7bと同様の材料により形成された非合金化層となる
非合金化電極層である。
【0067】図4(b) において、破線で示した5は半導
体レーザチップ内部の上記発光領域5が位置する位置を
示している。図4(b) に示すように、レーザ下面電極7
の表面の,発光領域5の長手方向の中心線の真下から左
右に所定距離までの領域71に、非合金化電極層21が
形成されている。
【0068】図中dは活性層4の下面からレーザ下面電
極7の下面までの距離を示し、Wは半導体レーザチップ
下面の非合金化電極層21が形成された領域の,発光領
域の幅方向の長さを示し、Lは発光領域5の,発光領域
の長手方向の長さ(半導体レーザチップの,発光領域の
長手方向の長さ)、Aは半導体レーザチップの下面全体
の面積を示している。
【0069】このような半導体レーザ装置によれば、レ
ーザ下面電極7とハンダ層8とが対向する該各表面の,
上記発光領域5の長手方向の中心線の真下から左右に上
記所定距離までの各領域71の間に、ハンダ層8と合金
化しない非合金化層21が挿入されているので、非合金
化電極層21とハンダ層8との接触部分での合金化は起
こらず、従って、この非合金化電極層21とハンダ層8
との接着状態は強固とはならない。これにより、ハンダ
溶融後の温度を下げる際に、半導体レーザチップ100
bとヒートシンク200bとの熱膨張率差によって発生
する内部ストレスは、レーザ下面電極7のハンダ層8と
強固に接着している場所のみにかかり、発光領域5の近
傍領域の内部ストレスを大幅に低減することができる。
【0070】さらに、非合金化電極層21を形成する領
域を、実施の形態1の実施例1で示した、非合金化電極
層7bが露出する領域と同様の幅Wを有する領域とする
ことにより、発光領域5にGaAs破断が生じるのを抑
制し、十分な接着力をもって接着された半導体レーザ装
置を得ることができるので、半導体レーザ装置の寿命
(MTTF),及び歩留を、大幅に改善することができ
る効果がある。
【0071】実施例2.以下、本発明の実施の形態2の
実施例2による半導体レーザ装置を図について説明す
る。図5(a) は、本実施例2による半導体レーザ装置の
断面図,図5(b) は該半導体レーザ装置で用いる半導体
レーザチップを下面電極側から見た下面図である。図に
おいて、図1,及び図4と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。31は図4で示した非合金化電極
層21と同じ領域に形成された例えばAl2O3 ,Si
O2 ,SiN,ZnO,SiC,BaTiO3 等の絶縁
体であって、使用するハンダ層8と合金化反応を生じな
い絶縁層である。
【0072】本実施例2の半導体レーザ装置において
は、非合金化層を、実施例1で示した非合金化電極層2
1と同様の領域に、これに代えて、絶縁体よりなる絶縁
層31を形成したので、ハンダ層8と該非合金化層であ
る絶縁層31との合金化は起こらず、この絶縁層31と
ハンダ層8との接着状態は、上記実施例1の非合金化電
極層21とハンダ層8との接着状態よりさらに弱くな
る。これにより、ハンダ溶融後の温度を下げる際に、半
導体レーザチップ100bとヒートシンク200bとの
熱膨張率差によって発生する内部ストレスは、レーザ下
面電極7のハンダ層8と強固に接着している場所のみに
かかり、発光領域5の近傍領域の内部ストレスを大幅に
低減することができる。
【0073】さらに、絶縁層31を形成する領域を、実
施の形態1の実施例1で示した、非合金化電極層7bが
露出する領域と同様の幅Wを有する領域とすることによ
り、実施の形態1の実施例1と同様に、発光領域5にG
aAs破断が生じるのを抑制し、十分な接着力をもって
接着された半導体レーザ装置を得ることができるので、
半導体レーザ装置の寿命(MTTF),及び歩留を、大
幅に改善することができる効果がある。
【0074】なお、本実施例2では、非合金化層31が
絶縁体であるため、この部分には電流が流れないが、レ
ーザ下面電極7の電気抵抗が低いため、レーザ動作に与
える影響は小さく、使用上の問題はない。
【0075】実施例3.図6は本実施の形態2の実施例
3による半導体レーザ装置の製造方法を示す図であり、
半導体レーザチップとヒートシンクとを接着する工程を
示すものである。本実施例3による半導体レーザ装置の
製造方法は、実施の形態2の上記実施例1,及び実施例
2に示した図4(a),図5(a) の半導体レーザ装置を製造
する方法である。
【0076】先ず、実施の形態1の実施例1の場合と同
様に、半導体基板3表面上にレーザ構造を形成する半導
体各層をキャップ層6まで形成する。そののち、本実施
形態2の実施例3では、キャップ層6の表面に、該キャ
ップ層6とオーミックコンタクトをとりハンダ層8と合
金化する合金化電極層よりなるレーザ下面電極7を形成
し、該レーザ下面電極7の表面の,半導体レーザチップ
の発光領域5の長手方向の中心線が位置する位置から左
右に所定距離までの領域に、ハンダ層8と合金化しない
非合金化層である非合金化電極層21(あるいは絶縁層
31)を形成して、図6(a) に示す半導体レーザチップ
100bを形成する。また、図6(a) に示すように、そ
の上面にヒートシンク上面電極2,及びその下面にヒー
トシンク下面電極10を形成したヒートシンク200b
上面の,半導体レーザチップ100bの搭載されるべき
領域にハンダ層8を形成したのち、図6(b) に示すよう
に、ヒートシンク200b上のハンダ層8上に、半導体
レーザチップ100bを圧接し、ハンダ層8の溶融する
温度まで昇温し、図6(c) に示すように、ハンダ層8と
上記ヒートシンク上面電極2,及びハンダ層8とレーザ
下面電極7の非合金化電極層21(絶縁層31)が形成
されていない部分とが合金化されたのち、室温まで温度
を下げ、ヒートシンク200bと半導体レーザチップ1
00bとがハンダ層8を介して接着された半導体レーザ
装置を得る。
【0077】このようにして得られた半導体レーザ装置
においては、非合金化電極層21(あるいは絶縁層3
1)を半導体レーザチップ100bの下面に形成し、こ
の半導体レーザチップ100bとヒートシンク200b
とをハンダ層8を介して接着したので、該非合金化電極
層21(あるいは絶縁層31)とハンダ層8との接触部
分での合金化は起こらず、従って、この非合金化電極層
21(あるいは絶縁層31)とハンダ層8との接着状態
は強固とはならない。これにより、ハンダ溶融後の温度
を下げる際に、半導体レーザチップ100bとヒートシ
ンク200bとの熱膨張率差によって発生する内部スト
レスは、レーザ下面電極7のハンダ層8と強固に接着し
ている場所のみにかかり、発光領域5の近傍領域の内部
ストレスを大幅に低減することができる。さらに、非合
金化電極層21(あるいは絶縁層31)を形成する領域
を、実施の形態1の実施例1で示した、非合金化電極層
7bが露出する領域と同様の幅Wを有する領域とするこ
とにより、発光領域5にGaAs破断が生じるのを抑制
し、十分な接着力をもって接着された半導体レーザ装置
を得ることができるので、半導体レーザ装置の寿命(M
TTF),及び歩留を、大幅に改善することができる効
果がある。
【0078】実施例4.図7,及び図8は本実施の形態
2の実施例4による半導体レーザ装置の製造方法を示す
図であり、本実施例4による半導体レーザ装置の製造方
法は、実施の形態2の上記実施例1,及び実施例2に示
した図4(a),図5(a) の半導体レーザ装置を製造するそ
の他の方法である。
【0079】図7(a) は、本実施例4により製造される
半導体レーザ装置の断面図,図7(b) は本実施例4で用
いる接着前のヒートシンクを上面電極側から見た下面
図、図8(a) 〜(c) は、本実施例4による半導体レーザ
装置の製造方法を示す図であり、半導体レーザチップと
ヒートシンクとを接着する工程を示すものである。図に
おいて、図4と同一符号は、同一または相当する部分を
示しており、図中41は、上記実施の形態2の実施例1
で説明した非合金化電極層21と同様の材料,あるいは
上記実施例2で説明した絶縁層31と同様の材料よりな
る、非合金化層41である。
【0080】先ず、上記実施例3と同様に、半導体基板
3表面上にレーザ構造を形成する半導体各層をキャップ
層6まで形成する。そののち、本実施例3では、キャッ
プ層6の表面に、キャップ層6とオーミックコンタクト
をとり、ハンダ層8と合金化する合金化電極層よりなる
レーザ下面電極7を形成し、図8(a) に示す半導体レー
ザチップ100cを得る。また、図8(a) に示すよう
に、その上面にヒートシンク上面電極2,及びその下面
にヒートシンク下面電極10を形成したヒートシンク2
00cの上面の,半導体レーザチップ100cが搭載さ
れるべき領域にハンダ層8を形成し、該ハンダ層8上面
の,半導体レーザチップ100cの発光領域5の長手方
向の中心線が位置する真下の位置から左右に所定距離ま
での領域に、ハンダ層8と合金化しない非合金化層41
を形成したのち、図8(b) に示すように、ヒートシンク
200c上のハンダ層8,及び非合金化層41上に、半
導体レーザチップ100cを圧接し、ハンダ層8の溶融
する温度まで昇温し、図8(c) に示すように、ハンダ層
8と上記レーザ下面電極7,及び上記ハンダ層8とヒー
トシンク上面電極2の非合金化層41が形成されていな
い部分とが合金化されたのち、室温まで温度を下げ、ヒ
ートシンク200cと半導体レーザチップ100cとが
ハンダ層8を介して接着された半導体レーザ装置を得
る。
【0081】このようにして得られた半導体レーザ装置
においては、非合金化層41をヒートシンク200c上
面のハンダ層8上に形成し、半導体レーザチップ100
cとヒートシンク200cとをハンダ層8を介して接着
したので、非合金化層41とハンダ層8との接触部分で
の合金化は起こらず、また、非合金化層41とレーザ下
面電極7との接触部分は、単に接しているだけであるの
で、上記実施例3の場合に比し、レーザ下面電極7とヒ
ートシンク下面電極2との間の,非合金化層41に接す
る部分は、より弱い接着状態となる。これにより、ハン
ダ溶融後の温度を下げる際に、半導体レーザチップ10
0cとヒートシンク200cとの熱膨張率差によって発
生する内部ストレスは、レーザ下面電極7のハンダ層8
と強固に接着している場所にのみかかり、発光領域5の
近傍領域の内部ストレスを大幅に低減することができ
る。さらに、非合金化層41を形成する領域を、実施の
形態1の実施例1で示した、非合金化電極層7bが露出
する領域と同様の領域となるように配置することによ
り、実施の形態1の実施例1と同様に、発光領域5にG
aAs破断が生じるのを抑制し、十分な接着力をもって
接着された半導体レーザ装置を得ることができるので、
半導体レーザ装置の寿命(MTTF),及び歩留を、大
幅に改善することができる効果がある。
【0082】実施の形態3.図9,10は、本発明の実
施の形態3による半導体レーザ装置を示す図であり、図
を参照すると、本発明の実施の形態3による半導体レー
ザ装置は、半導体レーザチップとヒートシンクとをハン
ダ層を介して接着してなる半導体レーザ装置において、
半導体レーザチップ(100d)に形成された下面電極
(7a,7d)は、ヒートシンク(200d)の上面に
形成されたハンダ層(8)と対向する表面の,上記半導
体レーザチップの発光領域(5)の長手方向の中心線の
真下から左右に所定距離までの領域(73)が、ハンダ
層(8)と合金化していない非合金化層(オーミック電
極層7aの一部)となっており、上記領域(73)を除
くレーザ下面電極の表面(スペーサ電極7d)はハンダ
層(8)と合金化することにより接着されているものと
したもので、発光領域(5)にかかる,半導体レーザチ
ップ(100d)とヒートシンク(200d)との熱膨
張率の差に起因して発生する内部ストレスを低減するこ
とができ、発光領域のGaAs破断を防止することがで
きる。
【0083】また、この発明の実施の形態3による半導
体レーザ装置において、上記レーザ下面電極は、2層よ
りなり、該2層は、半導体レーザチップのキャップ層
(6)とオーミックコンタクトをとる第2のオーミック
電極層(オーミック電極層7a)と、該第2のオーミッ
ク電極層(オーミック電極層7a)の表面の,上記発光
領域(5)の長手方向の中心線の真下から左右に上記所
定距離以上離れた領域に形成され、ハンダ層(8)と合
金化するスペーサ電極層(7d)とよりなり、レーザ下
面電極(7a,7b)表面の一部を構成しているオーミ
ック電極層(7a)は、ハンダ層(8)と接触しておら
ず、スペーサ電極層(7d)とハンダ層(8)とが合金
化することにより接着するようにしたもので、上記非合
金化層を所望の領域に形成することができ、上記内部ス
トレスを低減することができ、発光領域のGaAs破断
を防止することができる。
【0084】また、このような本実施の形態3による半
導体レーザ装置を製造する方法は、半導体基板(3)表
面上にレーザ構造を形成する半導体各層をキャップ層
(6)まで形成し、その表面に、該キャップ層(6)と
オーミックコンタクトをとる第2のオーミック電極層
(オーミック電極層7a)を形成し、該第2のオーミッ
ク電極層(オーミック電極層7a)の表面の,半導体レ
ーザチップ(100d)の発光領域(5)の長手方向の
中心線が位置する位置から左右に上記所定距離以上離れ
た領域に、該半導体レーザチップ(100d)とヒート
シンク(200d)との接着後もオーミック電極層(7
a)とハンダ層(8)とが接触しないような所定の厚み
を有し、ハンダ層(8)と合金化するスペーサ電極層
(7d)を形成して半導体レーザチップ(100d)を
形成したのち、その上面,及び下面に電極が形成されて
いるヒートシンク(200d)の上面の,半導体レーザ
チップ(100d)の搭載されるべき領域にハンダ層
(8)を形成し、ヒートシンク(200d)上のハンダ
層(8)上に、半導体レーザチップ(100d)を圧接
し、ハンダ層(8)の溶融する温度まで昇温し、上記ハ
ンダ層(8)とスペーサ電極層(7d),及びハンダ層
(8)とヒートシンク上面電極(2)とを合金化させた
のち、室温まで温度を下げ、ヒートシンク(200d)
と半導体レーザチップ(100d)とを接着するように
したもので、上記レーザ下面電極のオーミック電極層
(7a)が露出している領域(73)は、オーミック電
極(7a)とハンダ層(8)とが接触していない非合金
化領域とすることができるものである。
【0085】このように本発明の実施の形態3による半
導体レーザ装置,及びその製造方法によれば、従来同様
のハンダ材をハンダ層8に用いた場合にも、上記半導体
レーザチップ100dの発光領域5にかかる内部ストレ
スを低減することができ、また、このストレスの低減に
より、上記発光領域にGaAs破断を生じにくくするこ
とができるものである。また、ヒートシンク200d上
に半導体レーザチップ100dを載置する際に、半導体
レーザチップの発光領域5にかかる衝撃を緩和すること
ができ、製造時に発生する半導体レーザ装置の破損を低
減することができる。
【0086】実施例1.以下、本発明の実施の形態3の
実施例1による半導体レーザ装置を図について説明す
る。図9(a) は、本実施例1による半導体レーザ装置の
断面図,図9(b) は該半導体レーザ装置で用いる半導体
レーザチップを下面電極側から見た下面図である。図に
おいて、図1と同一符号は同一または相当する部分を示
している。7dは半導体レーザチップとヒートシンクと
を接着した後もオーミック電極層7aとハンダ層8とが
接触しないような所定の厚みを有する、上記ハンダ層8
と合金化する,例えばAuなどを主成分とするスペーサ
電極層である。
【0087】図9(b) において、破線で示した5は半導
体レーザチップ内部の上記発光領域5の位置を示してい
る。図9(b) に示すように、スペーサ電極層7dは、エ
ッチング等の方法により、オーミック電極層7a表面
の,発光領域5の長手方向の中心線が位置する位置から
左右に所定距離以上離れた領域に形成されており、この
スペーサ電極層7dは後述する所定の厚みts を有する
ものである。
【0088】図中dは活性層4の下面からオーミック電
極層7aの下面までの距離を示し、Wは半導体レーザチ
ップ下面のオーミック電極層7aが露呈している領域7
3の,発光領域の幅方向の長さを示し、Lは発光領域5
の,発光領域の長手方向の長さ(半導体レーザチップ
の,発光領域の長手方向の長さ)、Aは半導体レーザチ
ップの下面全体の面積を示している。
【0089】図10(a) 〜(c) は、本実施例1による半
導体レーザ装置の製造方法を示す図であり、半導体レー
ザチップとヒートシンクとを接着する工程を示すもので
ある。先ず、上記各実施例と同様に、半導体基板3表面
上にレーザ構造を形成する半導体各層をキャップ層6ま
で形成し、その表面に、該キャップ層6とオーミックコ
ンタクトをとるオーミック電極層7aを形成し、その表
面の,上記半導体レーザチップの発光領域5の長手方向
の中心線が位置する位置から左右に所定距離以上離れた
領域に、後述する厚みts を有しハンダ層8と合金化す
るスペーサ電極7dを形成して図10(a) に示す半導体
レーザチップ100dを形成する。また、図10(a) に
示すように、その上面にヒートシンク上面電極2,及び
その下面にヒートシンク下面電極10が形成されている
ヒートシンク200d上面の,半導体レーザチップ10
0dの搭載されるべき領域にハンダ層8を形成したの
ち、図10(b) に示すように、ヒートシンク200d上
のハンダ層8上に、半導体レーザチップ100dを圧接
し、ハンダ層8の溶融する温度まで昇温し、図10(c)
に示すように、ハンダ層8とスペーサ電極層7d,及び
ハンダ層8とヒートシンク上面電極2とを合金化させた
のち、室温まで温度を下げ、ヒートシンク200dと半
導体レーザチップ100dとがハンダ層8を介して接着
された半導体レーザ装置を得る。
【0090】以下に、上記スペーサ電極層7dの厚さt
s について説明する。このスペーサ電極層7dの厚み
は、接着の際に、ハンダ層8がオーミック電極層7aに
接触しない厚さにすることが必要であり、このスペーサ
電極層7dの厚みts の下限値は以下のような条件を満
たすことが好ましい。この条件は、半導体レーザチップ
とヒートシンクとの接着時に、半導体レーザ100dの
搭載される部分に形成されたハンダ層8が溶融して、ス
ペーサ電極層7dにより形成される半導体レーザチップ
100d下面の凹部に、全て入り込んだと仮定したとき
にも、該凹部がハンダで満たされることがないような条
件、即ち、ハンダ層8の厚さをth 、半導体レーザチッ
プ100dの幅をQ、スペーサ電極層7dの形成されて
いない領域73(上記凹部)の幅方向の長さをWとした
場合、スペーサ電極層7dの厚みts の下限値は、
【0091】
【数11】
【0092】の条件を満たすことが好ましい。
【0093】本実施例1においては、オーミック電極層
7aの表面の,発光領域5の長手方向の中心線の真下か
ら左右に所定距離以上離れた領域に、上述した厚さts
のスペーサ電極層7dを形成し、半導体レーザチップ1
00dの下面は、発光領域5の長手方向の中心線の真下
から左右に所定距離までの領域73に凹部を有するよう
に半導体レーザチップ100dを形成し、この半導体レ
ーザップ100dと、ヒートシンク200dとをハンダ
層8を介して接着したので、半導体レーザチップ100
dの下面の,オーミック電極層7aが露出している表面
の領域にはハンダ層8が接触せず、従って、該領域は接
着されない。これにより、ハンダ溶融後の温度を下げる
際に、半導体レーザチップ100dとヒートシンク20
0dとの熱膨張率差によって発生する内部ストレスは、
スペーサ電極層7dの存在する場所のみにかかり、発光
領域5の位置する領域の近傍の内部ストレスは大幅に低
減する。さらにスペーサ電極層7dにより形成される凹
部の幅Wの値は、上記実施の形態1の実施例1で説明し
た関係式で示す範囲の値であるものとすることにより、
発光領域5にGaAs破断が生じるのを抑制し、十分な
接着力をもって接着された半導体レーザ装置を得ること
ができる。
【0094】また、スペーサ電極層7dを設けることに
より、半導体レーザチップ100dをヒートシンク20
0d上に載置する際、半導体レーザチップ100dの下
面は、スペーサ電極層7dの形成された領域でハンダ層
8と当接することとなり、発光領域5の真下の領域の表
面は直接ハンダ層8に接することはない。これにより載
置時に発光領域5に直接かかる載置時の衝撃を緩和する
ことができ、製造時に発生する半導体レーザ装置の破損
を低減することができる。
【0095】なお、本実施例1による半導体レーザ装置
の熱拡散特性は、発光領域5下面の上記凹部に空間が生
じることにより、上記実施の形態の各実施例に比して劣
るが、低温低出力動作を行う半導体レーザ装置において
はこの影響が小さいため利用可能であり、該凹部により
発光領域にかかる内部ストレスが低減された半導体レー
ザ装置を得ることができる。
【0096】実施の形態4.図11〜図14は、本発明
の実施の形態4による半導体レーザ装置を示す図であ
り、図を参照すると、本発明の実施の形態4による半導
体レーザ装置は、半導体レーザチップとヒートシンクと
をハンダ層を介して接着してなる半導体レーザ装置にお
いて、半導体レーザチップ(100e,100f)の下
面電極(7)は、半導体レーザチップのキャップ層
(6)とオーミックコンタクトをとり、ハンダ層(8)
と合金化する第2の合金化電極層(レーザ下面電極7)
よりなり、ハンダ層(8)は、ヒートシンク(200
e,200f)上面の、半導体レーザチップ(100
e,100f)が搭載されている領域のうち,該半導体
レーザチップの発光領域(5)の長手方向の中心線の真
下から左右に所定距離以上離れた領域のみに形成され、
レーザ下面電極(7)表面の,発光領域(5)の長手方
向の中心線が位置する位置から左右に上記所定距離まで
の領域が、内部ストレスの低減された領域(74,ある
いは低融点ハンダに接する領域)となるものとしたもの
で、発光領域(5)にかかる,半導体レーザチップ(1
00e,100f)とヒートシンク(200e,200
f)との熱膨張率の差に起因して発生する内部ストレス
を低減することができ、発光領域のGaAs破断を防止
することができる。
【0097】このように本発明の実施の形態4による半
導体レーザ装置によれば、従来同様のハンダ材をハンダ
層(8)に用いた場合にも、上記半導体レーザチップ
(100e,100f)の発光領域(5)にかかる内部
ストレスを低減することができ、また、このストレスの
低減により、上記発光領域にGaAs破断を生じにくく
することができるものである。また従来はその利用が難
しかったハンダ材を用いることができ、利用できるハン
ダの種類を増やすことができる。
【0098】実施例1.以下、本発明の実施の形態4の
実施例1による半導体レーザ装置を図について説明す
る。図11(a) は、本実施例1による半導体レーザ装置
の断面図,図11(b) は該半導体レーザ装置で用いる接
着前のヒートシンクをその上面電極側から見た平面図で
ある。図において図4と同一符号は、同一または相当す
る部分を示している。
【0099】本実施例1のハンダ層8は、ヒートシンク
上面の、半導体レーザチップが搭載されている領域のう
ち,半導体レーザチップの発光領域5の長手方向の中心
線の真下から左右に所定距離以上離れた領域のみに形成
されており、レーザ下面電極7表面の,発光領域5の長
手方向の中心線の真下から左右に上記所定距離までの領
域74は、ハンダ層と接触していない。また、図中dは
活性層4の下面からレーザ下面電極7の下面までの距離
を示し、Wは半導体レーザチップ下面の,接着後にハン
ダ層8と接触していない領域の,発光領域の幅方向の長
さを示している。
【0100】図12(a) 〜(c) は、本実施例1による半
導体レーザ装置の製造方法を示す図であり、半導体レー
ザチップとヒートシンクとを接着する工程を示すもので
ある。先ず、上記各実施例と同様に、半導体基板3表面
上にレーザ構造を形成する半導体各層をキャップ層6ま
で形成する。そののち、キャップ層6の表面に、該キャ
ップ層6とオーミックコンタクトをとり、ハンダ層8と
合金化する合金化電極層よりなるレーザ下面電極7を形
成し、図に示す半導体レーザチップ100eを得る。ま
た、図12(a) に示すように、ハンダ層8を、その上面
にヒートシンク上面電極2,及びその下面にヒートシン
ク下面電極10が形成されているヒートシンク200e
上面の半導体レーザチップ100eが搭載される領域の
うち,搭載される半導体レーザチップ100eの発光領
域5の長手方向の中心線が位置する真下の位置から左右
に所定距離以上離れた領域のみに溶着されるような領域
に形成する。そののち、図12(b) に示すように、ヒー
トシンク200e上のハンダ層8上に、半導体レーザチ
ップ100eを圧接し、ハンダ層8の溶融する温度まで
昇温し、図12(c) に示すように、ハンダ層8とヒート
シンク上面電極2,及びレーザ下面電極7とハンダ層8
が接する部分とが合金化されたのち、室温まで温度を下
げ、上記ヒートシンク200eと上記半導体レーザチッ
プ100eとがハンダ層8を介して接着された半導体レ
ーザ装置を得る。
【0101】本実施例1においては、ハンダ層8は、上
記発光領域5の長手方向の中心線が位置する真下の位置
から左右に所定距離以上離れた領域のみに形成されてお
り、このように形成されたハンダ層8を介して半導体レ
ーザチップ100eと、ヒートシンク200eとを接着
するようにしたので、レーザ下面電極7の表面の,発光
領域5の長手方向の中心線が位置する位置から左右に所
定距離までの領域(領域74)にはハンダ層8が接触せ
ず、従って、該領域74は接着されない。これにより、
ハンダ溶融後の温度を下げる際に、半導体レーザチップ
100eとヒートシンク200eとの熱膨張率差によっ
て発生する内部ストレスは、ハンダ層8の存在する場所
にのみかかり、領域74にかかる内部ストレスは大幅に
低減する。さらに、レーザ下面電極7がハンダ層と接触
しない領域の,発光領域の幅方向の長さWを、Lを発光
領域5の,発光領域の長手方向の長さ(半導体レーザチ
ップの,発光領域の長手方向の長さ)、Aを半導体レー
ザチップの下面全体の面積として、上記実施の形態1の
実施例1で説明した関係式に示す範囲の値となるよう
に、ハンダ層8を形成することにより、発光領域5にG
aAs破断が生じるのを抑制し、十分な接着力をもって
接着された半導体レーザ装置を得ることができるので、
半導体レーザ装置の寿命(MTTF),及び歩留を、大
幅に改善することができる効果がある。
【0102】また、ハンダ層8を上記領域のみに設ける
ことにより、半導体レーザチップ100eをヒートシン
ク200e上に載置する際、半導体レーザチップ100
eの下面は、ハンダ層8の形成された領域で当接するこ
ととなり、発光領域5の真下の領域の表面は直接ハンダ
層8と接することはない。これにより、載置時に発光領
域5にかかる衝撃を緩和することができ、製造時に発生
する半導体レーザ装置の破損を低減することができる。
【0103】なお、本実施の形態4の実施例1に関して
も、上記実施の形態3の実施例1と同様に、レーザ下面
電極とヒートシンク上面電極2との間に空間が生じるこ
とにより、上記実施の形態1または2の各実施例に比
し、熱拡散特性が悪くなるが、低温低出力動作を行う半
導体レーザ装置においてはこの影響が小さいため利用可
能であり、発光領域にかかる内部ストレスが低減された
半導体レーザ装置を得ることができる。
【0104】実施例2.以下、本発明の実施の形態4の
実施例2による半導体レーザ装置を図について説明す
る。図13(a) は、本実施例2による半導体レーザ装置
の断面図,図13(b) は該半導体レーザ装置で用いる接
着前のヒートシンクをその上面電極側から見た平面図で
ある。図において、図4と同一符号は同一または相当す
る部分を示している。51はハンダ層8よりも融点温度
の低い,例えば、Auと合金反応する場合の共晶温度が
100〜200°C程度のInを主成分とする低融点ハ
ンダよりなる低融点ハンダ層である。
【0105】本実施例2では、ハンダ層は、ヒートシン
ク上面の、半導体レーザチップが搭載されている領域
の,半導体レーザチップの発光領域5の長手方向の中心
線の真下から左右に所定距離以上離れた領域に形成され
たハンダ層8と、ハンダ層8に隣接して、発光領域5の
長手方向の中心線の真下から左右に上記所定距離までの
領域に形成された低融点ハンダ層51とよりなるもので
ある。また、図中dは活性層4の下面からレーザ下面電
極7の下面までの距離を示し、Wは半導体レーザチップ
下面の,接着後に低融点ハンダ層51と接触する領域
の,発光領域の幅方向の長さを示している。
【0106】図14(a) 〜(c) は、本実施例2による半
導体レーザ装置の製造方法を示す図であり、半導体レー
ザチップとヒートシンクとを接着する工程を示すもので
ある。先ず、上記各実施例と同様に、半導体基板3表面
上にレーザ構造を形成する半導体各層をキャップ層まで
形成する。そののち、キャップ層6の表面に、該キャッ
プ層6とオーミックコンタクトをとり、ハンダ層8と合
金化する合金化電極層よりなるレーザ下面電極7を形成
し、図14(a) に示す半導体レーザチップ100fを得
る。また、図14(a) に示すように、ハンダ層8を、そ
の上面にヒートシンク上面電極2,及びその下面にヒー
トシンク下面電極10が形成されているヒートシンク2
00f上面の半導体レーザチップ100fの搭載される
べき領域の,半導体レーザチップ100fの発光領域5
の長手方向の中心線が位置する真下の位置から左右に所
定距離以上離れた領域のみが溶着されるような領域に、
形成する工程と、低融点ハンダ層51を、発光領域5の
長手方向の中心線が位置する真下の位置から左右に上記
所定距離までの領域のみが溶着されるような領域に、ハ
ンダ層8に隣接して形成する工程ののち、図14(b) に
示すように、ヒートシンク200f上のハンダ層8,及
び低融点ハンダ層51上に、半導体レーザチップ100
fを圧接し、ハンダ層8の溶融する温度まで昇温し、図
14(c) に示すように、ハンダ層8,及び低融点ハンダ
層51とヒートシンク上面電極2,及びレーザ下面電極
7とが合金化されたのち、室温まで温度を下げ、上記ヒ
ートシンク200fと上記半導体レーザチップ100f
とが接着された半導体レーザ装置を得る。
【0107】一般に、半導体レーザチップとヒートシン
クとをハンダ層を介して接着する工程において、ハンダ
を溶融させたのち、ハンダの凝固点(融点)から室温ま
での降温時に半導体レーザチップとヒートシンク材との
熱膨張率の差により内部ストレスが発生する。本実施例
2においては、ヒートシンク200f上面の,上記発光
領域5の位置する真下の位置から左右に所定距離までの
領域には低融点ハンダ層51が溶着されるように形成し
ている。この領域の低融点ハンダ層51は、ヒートシン
ク200fと半導体レーザチップ100fとの接着工程
において、100〜200°C程度まで温度が下がった
時点で凝固しはじめることとなり、該凝固点から室温ま
での温度差ΔTを小さくすることができ、従って、該部
分に発生する熱膨張率差に起因する内部ストレスを低減
することができる。また低融点ハンダ層51がレーザ下
面電極7と接する領域の幅Wを、Lを発光領域5の,発
光領域の長手方向の長さ(半導体レーザチップの,発光
領域の長手方向の長さ)、Aを半導体レーザチップの下
面全体の面積として、上記実施の形態1の実施例1で説
明した関係式で示す範囲内となるように低融点ハンダ層
51,及びハンダ層8を形成することにより、発光領域
5にGaAs破断が生じるのを抑制し、上記各実施例よ
り十分な接着力をもって接着された半導体レーザ装置を
得ることができる。また、このように融点の異なる2種
類のハンダを用いることができるので、使用温度が高い
用途に用いられる半導体レーザ装置において、半導体レ
ーザチップが外れる故障を発生しにくくなる効果があ
る。
【0108】
【発明の効果】上記各実施の形態の各実施例では、従来
その凝固点温度が高い(400℃程度)ため、用いるこ
とが難しかったAuSi系のハンダを用いても、発光領
域5にかかる内部ストレスを大幅に低減することがで
き、これにより、半導体レーザチップとヒートシンクと
の接着に用いることができるハンダの種類を増やすこと
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の実施例1による半導
体レーザ装置の断面図(a) ,及び半導体レーザチップを
下面電極側から見た下面図(b) 。
【図2】 本発明の実施の形態1の実施例1による半導
体レーザ装置の製造方法を示す工程図。
【図3】 本発明の実施の形態1の実施例1によるΔT
と内部ストレスSとの相関図。
【図4】 本発明の実施の形態2の実施例1による半導
体レーザ装置の断面図(a) ,及び半導体レーザチップを
下面電極側から見た下面図(b) 。
【図5】 本発明の実施の形態2の実施例2による半導
体レーザ装置の断面図(a) ,及び半導体レーザチップを
下面電極側から見た下面図(b) 。
【図6】 本発明の実施の形態2の実施例3による半導
体レーザ装置の製造方法を示す工程図。
【図7】 本発明の実施の形態2の実施例4による半導
体レーザ装置の断面図(a) ,及び接着前のヒートシンク
を上面電極側から見た平面図(b) 。
【図8】 本発明の実施の形態2の実施例4による半導
体レーザ装置の製造方法を示す工程図。
【図9】 本発明の実施の形態3の実施例1による半導
体レーザ装置の断面図(a) ,及び半導体レーザチップを
下面電極側から見た下面図(b) 。
【図10】 本発明の実施の形態3の実施例1による半
導体レーザ装置の製造方法を示す工程図。
【図11】 本発明の実施の形態4の実施例1による半
導体レーザ装置の断面図(a) ,及び接着前のヒートシン
クを上面電極側から見た平面図(b) 。
【図12】 本発明の実施の形態4の実施例1による半
導体レーザ装置の製造方法を示す工程図。
【図13】 本発明の実施の形態4の実施例2による半
導体レーザ装置の断面図(a) ,及び接着前のヒートシン
クを上面電極側から見た平面図(b) 。
【図14】 本発明の実施の形態4の実施例2による半
導体レーザ装置の製造方法を示す工程図。
【図15】 従来の半導体レーザ装置の断面図(a) ,半
導体レーザチップを下面電極側から見た下面図(b) ,ヒ
ートシンクを上面電極側から見た平面図(c)。
【図16】 従来の半導体レーザ装置の製造方法を示す
工程図。
【図17】 従来の半導体レーザ装置によるΔTと内部
ストレスSとの相関図。
【図18】 内部ストレスSと歩留,及び内部ストレス
と寿命(MTTF)との相関図。
【符号の説明】
1 ヒートシンク、2 ヒートシンク上面電極、3 G
aAs基板、4 活性層、5 発光領域、6 キャップ
層、7 レーザ下面電極、7a オーミック電極層、7
b 非合金化電極層、7c 合金下面電極層、7d ス
ペーサ電極層、8 ハンダ層、9 レーザ上面電極、1
0 ヒートシンク下面電極、21 非合金化電極層、3
1 絶縁層、41 非合金化電極層、51 低融点ハン
ダ、70,71,72,73,74, 非合金化領域。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザチップとヒートシンクとを
    ハンダ層を介して接着してなる半導体レーザ装置におい
    て、 上記半導体レーザチップに形成された下面電極は、上記
    ヒートシンクの上面に形成された上記ハンダ層と対向す
    る表面の,該半導体レーザチップの発光領域の長手方向
    の中心線の真下から左,右に所定距離までの領域が、上
    記ハンダ層と合金化していない非合金化層により形成さ
    れ、上記領域を除く上記レーザ下面電極の表面は上記ハ
    ンダ層と合金化することにより接着されていることを特
    徴とする半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体レーザ装置にお
    いて、 上記レーザ下面電極の,上記発光領域の長手方向の長さ
    をL、上記発光領域の下面から上記非合金化層の上面ま
    での距離をd、上記レーザ下面電極の表面の面積をAと
    したとき、上記レーザ下面電極の,上記ハンダ層と合金
    化していない領域の幅方向の長さWの値が、 【数1】 の式を満たす範囲内の値であることを特徴とする半導体
    レーザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の半導体レーザ
    装置において、 上記レーザ下面電極は3層よりなり、該3層は、上記半
    導体レーザチップのキャップ層とオーミックコンタクト
    をとる第1のオーミック電極層と、 該第1のオーミック電極層の表面に形成され、上記ハン
    ダ層と合金化しない高融点金属よりなる第1の非合金化
    電極層と、 該第1の非合金化電極層の表面の,上記発光領域の長手
    方向の中心線の真下から左右に所定距離以上離れた領域
    に形成され、上記ハンダ層と合金化する第1の合金化電
    極層とよりなり、 上記第1の非合金化電極層と、これに接触している上記
    ハンダ層とは合金化しておらず、上記第1の合金化電極
    層と、これに接触している上記ハンダ層とが合金化する
    ことにより接着されていることを特徴とする半導体レー
    ザ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の半導体レーザ
    装置において、 上記レーザ下面電極は、上記半導体レーザチップのキャ
    ップ層とオーミックコンタクトをとり、上記ハンダと合
    金化する第2の合金化電極層よりなり、 該第2の合金化電極層と上記ハンダ層とが対向する該各
    表面の,上記発光領域の長手方向の中心線の真下から左
    右に上記所定距離までの各領域の間に、上記ハンダ層と
    合金化しない非合金化層が挿入されていることを特徴と
    する半導体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の半導体レーザ装置にお
    いて、 上記非合金化層は、高融点金属よりなることを特徴とす
    る半導体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の半導体レーザ装置にお
    いて、 上記非合金化層は、絶縁体よりなることを特徴とする半
    導体レーザ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の半導体レーザ
    装置において、 上記レーザ下面電極は、2層よりなり、該2層は、上記
    半導体レーザチップのキャップ層とオーミックコンタク
    トをとる第2のオーミック電極層と、 該第2のオーミック電極層表面の,上記発光領域の長手
    方向の中心線の真下から左右に上記所定距離以上離れた
    領域に形成され、上記ハンダ層と合金化するスペーサ電
    極層とよりなり、 上記レーザ下面電極表面の一部を構成している上記第2
    のオーミック電極層は、上記ハンダ層と接触しておら
    ず、上記スペーサ電極層と上記ハンダ層とが合金化する
    ことにより接着されていることを特徴とする半導体レー
    ザ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載の半導体レーザ
    装置において、 上記レーザ下面電極は、上記半導体レーザチップのキャ
    ップ層とオーミックコンタクトをとり、上記ハンダ層と
    合金化する第2の合金化電極層よりなり、 上記ハンダ層は、上記ヒートシンク上面の、上記半導体
    レーザチップが搭載されている領域のうち,該半導体レ
    ーザチップの発光領域の長手方向の中心線の真下から左
    右に所定距離以上離れた領域のみに形成されており、 上記レーザ下面電極表面の,上記発光領域の長手方向の
    中心線の真下から左右に上記所定距離までの領域が、ハ
    ンダ層と接触していないことを特徴とする半導体レーザ
    装置。
  9. 【請求項9】 半導体レーザチップとヒートシンクとを
    ハンダ層を介して接着してなる半導体レーザ装置におい
    て、 上記ハンダ層は、上記ヒートシンク上面の、上記半導体
    レーザチップが搭載されている領域の,該半導体レーザ
    チップの発光領域の長手方向の中心線の真下から左右に
    所定距離以上離れた領域に形成された第1のハンダ層
    と、 該第1のハンダ層に隣接して、上記発光領域の長手方向
    の中心線の真下から左右に上記所定距離までの領域に形
    成された第2のハンダ層とよりなり、該第2のハンダ層
    は、上記第1のハンダ層より低融点のハンダよりなるこ
    とを特徴とする半導体レーザ装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の半導体レーザ装置に
    おいて、 上記レーザ下面電極の,上記発光領域の長手方向の長さ
    をL、上記発光領域の下面から上記レーザ下面電極の下
    面までの距離をd、上記レーザ下面電極の表面の面積を
    Aとしたとき、上記レーザ下面電極の,上記第2のハン
    ダ層と接触している領域の幅方向の長さWの値が、 【数2】 の式を満たす範囲内の値であることを特徴とする半導体
    レーザ装置。
  11. 【請求項11】 半導体レーザチップの下面にヒートシ
    ンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法にお
    いて、 半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半導体各層を
    キャップ層まで形成し、 その表面に、該キャップ層とオーミックコンタクトをと
    る第1のオーミック電極層を形成し、 その表面に、高融点金属よりなり、ハンダ層と合金化し
    ない第1の非合金化電極層を形成し、 該第1の非合金化電極層の表面の,該半導体レーザチッ
    プの発光領域の長手方向の中心線が位置する位置から左
    右に所定距離以上離れた領域に、上記ハンダ層と合金化
    する第1の合金化電極層を形成して半導体レーザチップ
    を形成する工程と、 その上面,及び下面に上面電極,及び下面電極が形成さ
    れているヒートシンクの上面の,上記半導体レーザチッ
    プの搭載されるべき領域に上記ハンダ層を形成する工程
    と、 上記ヒートシンク上の上記ハンダ層上に、上記半導体レ
    ーザチップを圧接し、上記ハンダ層の溶融する温度まで
    昇温し、上記ハンダ層と上記第1の合金化電極層,及び
    上記ハンダ層と上記ヒートシンクの上面電極とを合金化
    させたのち、室温まで温度を下げ、上記ヒートシンクと
    上記半導体レーザチップとを接着する工程とを含むこと
    を特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 半導体レーザチップの下面にヒートシ
    ンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法にお
    いて、 半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半導体各層を
    キャップ層まで形成し、 その表面に、該キャップ層とオーミックコンタクトをと
    り、ハンダ層と合金化する第2の合金化電極層を形成
    し、 該第2の合金化電極層の表面の,上記半導体レーザチッ
    プの発光領域の長手方向の中心線が位置する位置から左
    右に所定距離までの領域に、上記ハンダ層と合金化しな
    い非合金化層を形成して半導体レーザチップを形成する
    工程と、 その上面,及び下面に上面電極,及び下面電極が形成さ
    れているヒートシンクの上面の,上記半導体レーザチッ
    プの搭載されるべき領域に上記ハンダ層を形成する工程
    と、 上記ヒートシンク上の上記ハンダ層上に、上記半導体レ
    ーザチップを圧接し、上記ハンダ層の溶融する温度まで
    昇温し、上記ハンダ層と上記第2の合金化電極層,及び
    上記ハンダ層と上記ヒートシンクの上面電極とを合金化
    させたのち、室温まで温度を下げ、上記ヒートシンクと
    上記半導体レーザチップとを接着する工程とを含むこと
    を特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 半導体レーザチップの下面にヒートシ
    ンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法にお
    いて、 半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半導体各層を
    キャップ層まで形成し、 その表面に、該キャップ層とオーミックコンタクトをと
    り、ハンダ層と合金化する第2の合金化電極層を形成し
    て半導体レーザチップを形成する工程と、 その上面,及び下面に上面電極,及び下面電極が形成さ
    れているヒートシンクの上面の,上記半導体レーザチッ
    プの搭載されるべき領域に上記ハンダ層を形成し、該ハ
    ンダ層表面の,上記搭載される半導体レーザチップの発
    光領域の長手方向の中心線が位置する真下の位置から左
    右に所定距離までの領域に、上記ハンダ層と合金化しな
    い非合金化層を形成する工程と、 上記ヒートシンク上の上記ハンダ層,及び非合金化層上
    に、上記半導体レーザチップを圧接し、上記ハンダ層の
    溶融する温度まで昇温し、上記ハンダ層と上記第2の合
    金化電極層,及び上記ハンダ層と上記ヒートシンクの上
    面電極とを合金化させたのち、室温まで温度を下げ、上
    記ヒートシンクと上記半導体レーザチップとを接着する
    工程とを含むことを特徴とする半導体レーザ装置の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 請求項12または13のいずれかに記
    載の半導体レーザ装置の製造方法において、 上記非合金化層は、高融点金属よりなることを特徴とす
    る半導体レーザ装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項12または13のいずれかに記
    載の半導体レーザ装置の製造方法において、 上記非合金化層は、絶縁体よりなることを特徴とする半
    導体レーザ装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 半導体レーザチップの下面にヒートシ
    ンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法にお
    いて、 半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半導体各層を
    キャップ層まで形成し、 その表面に、該キャップ層とオーミックコンタクトをと
    る第2のオーミック電極層を形成し、 該第2のオーミック電極層の表面の,上記半導体レーザ
    チップの発光領域の長手方向の中心線が位置する位置か
    ら左右に所定距離以上離れた領域に、該半導体レーザチ
    ップと上記ヒートシンクとの接着後も上記第2のオーミ
    ック電極層とハンダ層とが接触しないような所定の厚み
    を有し、上記ハンダ層と合金化するスペーサ電極層を形
    成して半導体レーザチップを形成する工程と、 その上面,及び下面に上面電極,及び下面電極が形成さ
    れているヒートシンクの上面の,上記半導体レーザチッ
    プの搭載されるべき領域に上記ハンダ層を形成する工程
    と、 上記ヒートシンク上の上記ハンダ層上に、上記半導体レ
    ーザチップを圧接し、上記ハンダ層の溶融する温度まで
    昇温し、上記ハンダ層と上記スペーサ電極層,及び上記
    ハンダ層と上記ヒートシンクの上面電極とを合金化させ
    たのち、室温まで温度を下げ、上記ヒートシンクと上記
    半導体レーザチップとを接着する工程とを含むことを特
    徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の半導体装置の製造
    方法において、 上記半導体レーザチップと上記ヒートシンクとを接着す
    る前の上記ハンダ層の厚さをth 、上記半導体レーザチ
    ップの,上記発光領域の幅方向の全長をQ、上記スペー
    サ電極が形成されていない領域の,上記発光領域の幅方
    向の長さをWとしたときに、上記スペーサ電極層の上記
    所定の厚みts の値が、 【数3】 の式を満たす大きさの値であることを特徴とする半導体
    レーザ装置。
  18. 【請求項18】 半導体レーザチップの下面にヒートシ
    ンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法にお
    いて、 半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半導体各層を
    キャップ層まで形成し、 その表面に、該キャップ層とオーミックコンタクトをと
    り、ハンダ層と合金化する第2の合金化電極層を形成し
    て半導体レーザチップを形成する工程と、 ハンダ層を、その上面,及び下面に上面電極,及び下面
    電極が形成されているヒートシンクの上面の上記半導体
    レーザチップの搭載されるべき領域のうち,該搭載され
    る半導体レーザチップの発光領域の長手方向の中心線が
    位置する真下の位置から左右に所定距離以上離れた領域
    のみが溶着されるような領域に、形成する工程と、 上記ヒートシンク上の該ハンダ層上に、上記半導体レー
    ザチップを圧接し、上記ハンダ層の溶融する温度まで昇
    温し、上記ハンダ層と上記第2の合金化電極層,及び上
    記ハンダ層と上記ヒートシンクの上面電極とを合金化さ
    せたのち、室温まで温度を下げ、上記ヒートシンクと上
    記半導体レーザチップとを接着する工程とを含むことを
    特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 半導体レーザチップの下面にヒートシ
    ンクが形成された半導体レーザ装置を製造する方法にお
    いて、 半導体基板表面上にレーザ構造を形成する半導体各層を
    キャップ層まで形成し、 その表面に、該キャップ層とオーミックコンタクトをと
    り、第1のハンダ層,及び該第1のハンダ層より低融点
    の第2のハンダ層とそれぞれ合金化する第2の合金化電
    極層を形成して半導体レーザチップを形成する工程と、 上記第1のハンダ層を、その上面,及び下面に上面電
    極,及び下面電極が形成されているヒートシンクの上面
    の上記半導体レーザチップの搭載されるべき領域のう
    ち,該搭載される半導体レーザチップの発光領域の長手
    方向の中心線が位置する真下の位置から左右に所定距離
    以上離れた領域のみが溶着されるような領域に、形成す
    る工程と、 上記第2のハンダ層を、上記第1のハンダ層と隣接し、
    上記発光領域の長手方向の中心線が位置する真下の位置
    から左右に上記所定距離までの領域のみが溶着されるよ
    うな領域に、形成する工程と、 上記ヒートシンク上の上記第1,及び第2のハンダ層上
    に、上記半導体レーザチップを圧接し、第1のハンダ層
    のハンダの溶融温度まで昇温し、上記各ハンダ層と上記
    第2の合金化電極層,及び上記各ハンダ層と上記ヒート
    シンクの上面電極とを合金化させたのち、室温まで温度
    を下げ、上記ヒートシンクと上記半導体レーザチップと
    を接着する工程とを含むことを特徴とする半導体レーザ
    装置の製造方法。
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