JPH10110138A - 光ディスク用接着剤組成物及び光ディスク及び その製造方法 - Google Patents

光ディスク用接着剤組成物及び光ディスク及び その製造方法

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JPH10110138A
JPH10110138A JP8268795A JP26879596A JPH10110138A JP H10110138 A JPH10110138 A JP H10110138A JP 8268795 A JP8268795 A JP 8268795A JP 26879596 A JP26879596 A JP 26879596A JP H10110138 A JPH10110138 A JP H10110138A
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Takeo Watanabe
岳男 渡辺
Kazuhiko Oga
一彦 大賀
Hirotoshi Kamata
博稔 鎌田
Shuichi Sugita
修一 杉田
Toshio Somemiya
敏夫 染宮
Hidetoshi Matsumoto
秀俊 松本
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間に、複雑な工程を必要とせずに光ディ
スク基板同士又は光ディスク基板と保護基板とを接着す
ることができ、接着された光ディスク基板の変形、侵食
がなく、かつ極めて強い接着力が得られ、長期にわたっ
て優れた耐久性と信頼性を具備する光ディスクを得るこ
とができる光ディスク貼り合わせ用接着剤組成物を提供
する。 【解決手段】 重合性不飽和化合物と、光重合開始剤で
ある陽イオン色素及び有機ホウ素化合物とを必須成分と
して含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の光ディスク
基板同士又は光ディスク基板と保護基板とを光硬化を用
いて短時間で接着することができ、また貼り合わせた光
ディスクは長期にわたって十分な接着強度を有すること
が可能な光ディスク、特にデジタルビデオディスク対応
光ディスク(以下DVDと略称する)用接着剤組成物、
その接着剤組成物を用いて製造された光ディスク及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【関連技術】高密度、高精度の記録媒体として有用な光
ディスクは、基板上に光記録層を形成し、この光記録層
にレーザービーム等を照射して、情報の記録、再生を行
うものである。
【0003】一般的にこの光ディスクはガラスやプラス
チックなどの基板に記録層を形成した光ディスク基板
(以後、単板ディスクということもある)に保護基板
(光ディスク基板と同一形状であるが記録層が形成され
ていないもの)を貼り合わせたり、またはこの単板ディ
スクを相互に貼り合わせた構造が採用されている。
【0004】後者の単板ディスクを相互に貼り合わせた
構造を有する両面光ディスクについて言えば、多くの場
合、媒体はエアー・サンドイッチ構造あるいはエアー・
インシデント構造が最適である。
【0005】このような構造をとるためには、相対向す
る記録層の対向間隔を一定にする目的で一対の光ディス
ク基板が同心的に配置された内周スペーサーを介してま
たは介せずに該記録層が内側になるように貼り合わせ
る。
【0006】そして、従来、この貼り合わせには、エポ
キシ系接着剤等で貼り合わせる方法や、単板ディスク上
にホットメルト接着剤を塗布し、もう一枚のホットメル
ト接着剤を塗布した単板ディスクを重ね合わせエアース
プレー等で貼り合わせる方法、両面粘着テープにより貼
り合わせる方法等が用いられている。
【0007】エポキシ系接着剤を用いる方法は、2液型
接着剤ならば2液を秤量、混合する操作が必要となり、
複雑な工程となる上、ポットライフの問題があり、また
加熱硬化するとき部材固定用治具を長時間使用するなど
極めて生産性が悪く、さらに硬化方法が加熱であるた
め、基板が変形するおそれがある。
【0008】ホットメルト接着剤を用いた貼り合わせ方
法では、粘着剤を熱溶解しなければならず、溶融温度が
高いと基板が変形するおそれがあり、また溶融温度を下
げると高粘度になり扱いが困難になり、また塗布厚が必
要以上に厚くなる等の欠点があった。
【0009】両面テープを用いた貼り合わせ方法は、光
ディスク基板の形状に両面テープを切断し、ついで片側
の離型紙を剥離して一方の光ディスク基板に貼り、さら
にテープのもう一方の離型紙を剥離してから他方の光デ
ィスク基板を貼り付けるという、非常に工程数が多くま
た自動化が極めて困難な方法である。
【0010】これらの問題点を解決するために、接着剤
に光硬化性を付与し、接着強度が大きく、貼り合わせ時
の歪みが小さい紫外線(UV)硬化接着剤の開発が進ん
でいる。
【0011】この紫外線硬化接着剤に用いることができ
る紫外光重合開始剤は、カルボニル系、アゾ系、ジアゾ
系、ハロゲン化物系等、従来既知のもの単独、または複
数の組み合わせがあるが、いずれも充分な接着力がない
ため、長期にわたりフォーカスエラーやトラックエラー
等の誤作動のない両面光ディスクを得る事が不可能であ
った。
【0012】また、光ディスク基板であるポリカーボネ
ート等のプラスチック素材やアルミ蒸着層を侵食する重
合開始剤が多く、実用的に問題があった。
【0013】上記した単板ディスク同士の接着上の問題
は、単板ディスクと保護基板との接着作業においても、
単板ディスク同士の接着における特有の問題を除いて、
同様に生ずるものであった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記し
た従来技術の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結
果、従来用いられてきた紫外光接着剤に用いられている
紫外光開始剤に変えて、可視光以上の波長領域に吸収を
有する特定の構造を持つ光重合開始剤を用いることによ
って上記問題が解決することを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0015】本発明は2枚の光ディスク基板同士又は光
ディスク基板と保護基板とを貼り合わせて光ディスクを
製造する場合の上記した諸問題を解決するものである。
【0016】すなわち、本発明の第1の目的は、短時間
に、複雑な工程を必要とせずに、光ディスク基板同士又
は光ディスク基板と保護基板とを接着することができ、
接着された光ディスク基板の変形、侵食がなく、かつ極
めて強い接着力が得られ、長期にわたって優れた耐久性
と信頼性を具備する光ディスクを得ることができる光デ
ィスク貼り合わせ用接着剤組成物を提供することであ
る。
【0017】本発明の第2の目的は、光ディスク基板の
変形がなく、かつ長期にわたって優れた耐久性と信頼性
を具備する光ディスクを提供することである。
【0018】本発明の第3の目的は、上記した優れた特
長を有する光ディスクを短時間に、かつ複雑な工程を必
要とせずに製造できる光ディスクの製造方法を提供する
ことである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光ディスク用接着剤組成物は、重合性不飽
和化合物と、光重合開始剤である下記一般式(1)の陽
イオン色素及び下記一般式(2)で表される有機ホウ素
化合物とを必須成分として含有することを特徴とする。 一般式(1);
【0020】
【化5】 D+ ・A-
【0021】(式中、D+ は可視光から近赤外光までの
任意の波長領域に吸収をもつ陽イオンであり、A- は各
種陰イオンを示す) 一般式(2);
【0022】
【化6】
【0023】(式中、R1 〜R4 はそれぞれ独立してア
ルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基、ハロゲ
ン原子、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル
基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキ
ニル基または置換シリル基を示し、Z+ は陽イオンを示
す)
【0024】本発明の特徴としては、光ディスク接着用
の光重合開始剤として、一般式(1)で表される陽イオ
ン色素及び一般式(2)の有機ホウ素化合物を使用する
ことが挙げられる。これらの開始剤は従来のUV開始剤
よりも長波長領域(400nm以上の可視光領域)に感
光性があり、光の透過性に優れる上、光照射によって陽
イオン色素の色が消色すると共に重合反応が生起するた
め、色素の色が光の透過性を妨げることがないという利
点を有している。
【0025】可視光以上の波長領域に吸収を有する陽イ
オン色素と有機ホウ素化合物とを組み合わせた光重合開
始剤は従来知られている(例えば特開昭62−1430
44号、特開平5−194619号、特開平5−591
10号など)。
【0026】光透過性の良好な長波長光を使って、従来
の紫外光では困難であったエナメル塗料、画像形成材料
などの光硬化への応用が提案されている(例えば特開平
6−75374号、特開平7−199461号)が、ア
ルミ、金などの金属蒸着層を介して光が透過し、光ディ
スクの接着に応用可能であることは全く知られていなか
った。
【0027】一般式(1)の陽イオン色素と一般式
(2)の有機ホウ素化合物を併用することで可視光ある
いは近赤外光によって陽イオン色素の分解が起こり、陽
イオン色素の色が消色するとともにラジカルが発生し、
重合が開始される。
【0028】陽イオン染料の消色反応は不可逆反応であ
り、陽イオン色素の色が重合物の色相を損なうことはな
い。一般式(1)の陽イオン色素は可視光から近赤外光
までの任意の波長領域に吸収を持つ色素であればよく、
具体的には400nmから2000nmの範囲の任意の
波長領域に吸収があればよい。
【0029】その中でも光の透過性、設備の安全性、開
始剤の光安定性、操作性等を勘案すると、近赤外光領域
に吸収を持つ陽イオン色素が特に好ましい。ここでいう
近赤外光領域に吸収を持つ陽イオンとは、740nm以
上の波長領域に吸収を持つ陽イオンであり、好ましくは
780nm以上の波長領域に吸収を持つ化合物である。
【0030】本発明の陽イオン(D+ ) は400nm以
上の波長領域に吸収を有するものであれば特に制限はな
いが、好ましいものとしては、例えばメチン、ポリメチ
ン、インドリン、シアニン、キサンテン、オキサジン、
チアジン、ジアリールメタン、トリアリールメタン、ピ
リリウム系陽イオン色素の陽イオンなどがあげられる。
【0031】かかる陽イオン色素のうち近赤外光領域に
吸収を持つものの代表例としては、例えば表1及び表2
に示すような陽イオンが挙げられる。また可視光領域に
吸収を持つ陽イオン色素の代表例としては、例えば表3
に示すような陽イオンが挙げられる。更に詳細には特開
平5−59110号に記載されている陽イオン色素が挙
げられる。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】表1〜表3においてλは吸収波長、Phは
フェニル基、TMPTはトリメチロールプロパントリメ
タクリレートをそれぞれ表す。
【0036】カウンターアニオンであるA- は任意の陰
イオンであるが、一般式(2)の有機ホウ素化合物のア
ニオン部と同様の4配位ホウ素アニオンが特に好まし
い。
【0037】具体例としては、n−ブチルトリフェニル
ホウ素イオン、n−オクチルトリフェニルホウ素イオ
ン、トリフェニルシリルトリフェニルホウ素イオン、ジ
n−ドデシルジフェニルホウ素イオン、テトラフェニル
ホウ素イオン、トリフェニルナフチルホウ素イオン、テ
トラブチルホウ素イオン、トリn−ブチル(ジメチルフ
ェニルシリル)ホウ素イオンなどがあげられ、更に詳細
には特開平6−75374号公報に記載された陰イオン
等が挙げられる。
【0038】また、一般式(2)の有機ホウ素化合物の
ホウ素イオンの具体的な例としては、n−ブチルトリフ
ェニルホウ素イオン、n−オクチルトリフェニルホウ素
イオン、トリフェニルシリルトリフェニルホウ素イオ
ン、n−ブチルトリアニシルホウ素イオン、n−ブチル
トリ(p−フルオロフェニル)ホウ素イオン、n−ブチ
ルトリ(p−トリフルオロメチルフェニル)ホウ素イオ
ン、ジn−ドデシルジフェニルホウ素イオン、テトラフ
ェニルホウ素イオン、トリフェニルナフチルホウ素イオ
ン、テトラブチルホウ素イオン、トリn−ブチル(ジメ
チルフェニルシリル)ホウ素イオンなどがあげられる。
【0039】式中に記載の陽イオン(Z+ ) は、4級ア
ンモニウム陽イオン、4級ピリジニウム陽イオン、4級
キノリニウム陽イオン、ジアゾニウム陽イオン、テトラ
ゾリウム陽イオン、ホスホニウム陽イオン、(オキソ)
スルホニウム陽イオン、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム、マグネシウム、カルシウム等の金属陽イオン、フラ
ビリウム、ピラニウム塩などの有機酸素陽イオン、トロ
ピリウム、シクロプロピリウム等の炭素陽イオン、ヨー
ドニウム等のハロゲニウム陽イオン、砒素、コバルト、
パラジウム、クロム、チタン、スズ、アンチモンなどの
金属化合物の陽イオン等があげられ、特開平6−753
74号公報中に詳細な記載がある。これら陽イオン色素
およびホウ素系触媒は単独または2種以上を混合して用
いることもできる。
【0040】これらの開始剤は、重合性不飽和化合物総
量100重量部に対して0.01〜50.0重量部の比
率で添加される。好ましくは0.1〜20.0重量部で
ある。さらに好ましくは1.0〜10.0重量部であ
る。
【0041】これらの開始剤の添加量が、重合性不飽和
化合物総量100重量部に対して0.01重量部より少
ない場合には、硬化が十分に進行せず、接着強度が不足
するおそれがある。
【0042】また、これらの開始剤の添加量が重合性不
飽和化合物総量100重量部に対して50.0重量部よ
り多い場合は、ラジカル発生量が極めて多くなりすぎ、
接着強度が不足するおそれがある。また開始剤は、一種
のみでも、また二種以上用いてもかまわない。
【0043】本発明に用いられる光重合開始剤である一
般式(1)の陽イオン色素と一般式(2)の有機ホウ素
化合物の比率は任意であるが、一般に1/20〜10/
1(重量比)の範囲である。好ましくは1/10〜1/
1、更に好ましくは1/5〜1/2の範囲である。陽イ
オン色素の消色反応、重合開始ラジカルの発生効率など
を勘案すると、有機ホウ素化合物をやや多めに添加する
ことが好ましい。
【0044】本発明に用いられる重合性不飽和化合物は
ラジカル重合性の不飽和基を有する化合物であり、(メ
タ)アクリル基、ビニル基、アリル基等を有するモノマ
ー、オリゴマー、樹脂類である。
【0045】本発明に用いられる重合性不飽和化合物
は、硬化後の基板への接着性を高めるため、硬化時の収
縮率が小さい化合物を用いる必要がある。すなわち、硬
化時の収縮率が15%以下、好ましくは10%以下であ
る重合性不飽和化合物が、重合性不飽和化合物全体の5
0重量%を占めている必要がある。
【0046】それ以下だと硬化時の収縮によって基板と
接着層との付着性が低下するので好ましくない。低収縮
性不飽和化合物としては、分子内にかさ高い環状置換基
を有する不飽和化合物が好ましい。
【0047】環状置換基としては、フェニル、ナフチ
ル、ピリジル等の芳香族置換基、シクロヘキシル、イソ
ボルニル、ジシクロペンタジエニル基等の脂環式置換基
等が挙げられるが、脂環式置換基を有する不飽和化合物
が特に好ましい。具体的にはジメチロールジシクロペン
タジエニレンジ(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0048】また、上記低収縮性不飽和化合物以外の重
合性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン等の芳香
族モノマー、メチルメタクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリレートモノマー、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−アクリ
ロイルモルホリン等のN−置換アクリルアミド等が挙げ
られる。
【0049】本発明で用いられる重合性不飽和オリゴマ
ー、樹脂類としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル
エステル樹脂、硬化性(メタ)アクリル樹脂等が挙げら
れる。
【0050】不飽和ポリエステルとしては、一般に知ら
れている酸またはその無水物と、アルコールを公知の方
法で反応させて得られる物等が使用される。
【0051】ビニルエステル樹脂としては、公知の方法
により製造されるもので、エポキシ樹脂に(メタ)アク
リル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレ
ート、あるいは飽和ジカルボン酸及び/または不飽和ジ
カルボン酸と多価アルコールから得られる末端カルボキ
シル基のポリエステルにα,β−不飽和カルボン酸エス
テル基を含有するエポキシ化合物を反応させて得られる
ポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0052】硬化性(メタ)アクリル樹脂は、具体的に
は、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート等の(メタ)アクリレートやヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートとイソシアネート基を有する化合
物との反応でできるウレタンアクリレート等が挙げられ
る。
【0053】また、本発明に用いられる重合性不飽和化
合物として、アルミ等の金属蒸着面との付着性を上げる
ために、リン酸基含有不飽和化合物を少量存在させるこ
とが好ましい。具体例としては、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートのリン酸エステル、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物
のリン酸エステル等が挙げられ、市販品が容易に入手可
能である。
【0054】添加量は重合性不飽和化合物100重量部
に対して0〜10重量部の範囲、好ましくは0.01〜
5重量部である。リン酸基含有不飽和化合物の添加量が
多すぎると、基板あるいはアルミ蒸着面を侵食するおそ
れがあるので好ましくない。
【0055】さらに、本発明の接着剤組成物には硬化反
応を効率よく進行させる目的や、光照射終了後の後硬化
で目的の接着強度を得るために、各種重合促進剤等を配
合してもよい。
【0056】重合促進剤としては他の光重合開始剤、熱
重合開始剤、レドックス重合開始剤等が挙げられるが、
低温、短時間の接着剤の硬化が望ましいことから、光重
合開始剤の添加が好ましく、光の透過性、重合開始能等
を勘案すると、下記一般式(3)で表されるビスアシル
ホスフィンオキサイド化合物及び/または下記一般式
(4)で表されるアシルホスフィンオキサイド化合物が
特に好ましい。 一般式(3);
【0057】
【化7】
【0058】(式中、R5 〜R7 はそれぞれ独立してア
ルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、複素環基、置換アルキル基、
置換アリール基、置換アリル基、置換アラルキル基、置
換アルケニル基、置換アルキニル基または置換複素環基
を示す) 一般式(4);
【0059】
【化8】
【0060】(式中、R8 〜R10はそれぞれ独立してア
ルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、複素環基、置換アルキル基、
置換アリール基、置換アリル基、置換アラルキル基、置
換アルケニル基、置換アルキニル基または置換複素環基
を示す)
【0061】これらの光重合開始剤は、光照射により開
裂してアシルラジカルとホスフィノイルラジカルを発生
するので、従来のUV開始剤よりも重合開始効率が高い
とされている。
【0062】本発明で用いられる一般式(3)のビスア
シルホスフィンオキサイド化合物の具体例としては、ビ
ス(2,6−ジクロルベンゾイル)−フェニルホスフィ
ンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−
2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−エトキシフェニ
ルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベン
ゾイル)−4−ビフェニリルホスフィンオキサイド、ビ
ス(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−プロピルフェ
ニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベ
ンゾイル)−2−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−1−ナフチルホスフ
ィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)
−4−クロルフェニルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−2,4−ジメトキシ
フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロ
ルベンゾイル)−デシルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−オクチルフェニ
ルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベン
ゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサ
イド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−フェニル
ホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチル
ベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオ
キサイド、ビス(2,6−ジクロル−3,4,5−トリ
メトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホス
フィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロル−3,4,
5−トリメトキシベンゾイル)−4−エトキシフェニル
ホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナフト
イル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−2,5−フ
ェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−
ナフトイル)−4−ビフェニリルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−4−エトキ
シフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−
1−ナフトイル)−2−ナフチルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−4−プロピ
ルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メトキシ
−1−ナフトイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフ
ィンオキサイド、ビス(2−メトキシ−1−ナフトイ
ル)−4−エトキシフェニルホスフィンオキサイド、ビ
ス(2−メトキシ−1−ナフトイル)−4−ビフェニリ
ルホスフィンオキサイド、ビス(2−クロル−1−ナフ
トイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサ
イド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等を
挙げることができる。
【0063】一般式(4)のアシルホスフィンオキサイ
ド化合物の具体例としては、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、p−トルイ
ルージフェニルホスフィンオキサイド、4−t−ブチル
ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、1−メチ
ルシクロヘキサノイルージフェニルホスフィンオキサイ
ド等が挙げられる。
【0064】また、本発明の接着剤組成物に熱重合開始
剤も添加可能であり、具体的にはt−ブチルパーオキシ
ビバレート、ラウロイルパーオキサイド等の各種過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル等の親油性アゾビス化
合物等が挙げられる。
【0065】更に、本発明の光ディスク用接着剤組成物
には、一般に塗料用添加剤として用いられているレベリ
ング剤、可塑剤、消泡剤、増粘剤、重合禁止剤、酸化防
止剤等を必要に応じて、張り合わせた2枚の光ディスク
の接着強度を損なわない程度に添加することができる。
【0066】本発明の光ディスク用接着剤組成物及び光
ディスクの製造方法は各種の光ディスク基板の接着及び
光ディスクの製造に応用可能であるが、特にデジタルビ
デオディスク対応光ディスク、通常DVDとして知られ
る光ディスクの製造に好適である。
【0067】すなわち、DVDには読み取り方式によっ
てSD規格があり、片面読み取りのSD−5,両面読み
取りのSD−10,片面2層読み取りのSD−9,両面
2層読み取りのSD−18,追記録型のSD−R,書き
換え可能のSD−RAMなどの種類があるが、本発明の
2枚の光ディスクの光硬化による貼り合わせ方法は、そ
れらのDVDの貼り合わせに好適に用いられる。
【0068】本発明の光ディスクは上記した接着剤組成
物を用いて記録層が内側に位置するように2枚の光ディ
スク基板を接着してなるものである。また、2枚の光デ
ィスク基板のうちの1枚を保護基板と代える構成とする
こともできる。図1及び図2に本発明に係る光ディスク
の構造の例を挙げた。
【0069】図1は本発明に係る光ディスクの一例を示
す断面説明図である。同図において、12は光ディスク
であり、相対向して設けられるドーナツ状の光ディスク
基板14a,14bを有している。光ディスク基板14
a,14bはガラスや透明樹脂板P1,P2、例えばポ
リカーボネート板やアクリル板によって形成される。
【0070】16aは上記透明樹脂板P1の下面に設け
られた被覆層で、気体金属、有機材料(例えば染料
等)、アモルファス金属、例えばアルミ、金、シリコン
カーバイド、具体的にはアルミ蒸着層などによって形成
される。16bは上記透明樹脂板P2の上面に同様に設
けられた被覆層である。これらの層16a、16bの上
にさらに保護コート、例えば紫外線硬化型樹脂コート等
を設けることもできる。
【0071】上記透明樹脂板P1,P2及び被覆層16
a,16bによって記録層が形成される。18は接着層
で、光ディスク基板14a,14bをその下面及び上面
を相対向させた状態で接着固定する。本発明において、
この接着層18に用いられる接着剤としては、上記した
接着剤組成物が用いられる。
【0072】図2は本発明に係る光ディスクの他の例を
示す断面説明図である。図2においては、20はドーナ
ツ状の保護基板で、透明樹脂板14aの下面に被覆層の
かわりに印刷層15が形成されている。この保護基板2
0が光ディスク基板14aの代わりに設けられている点
が図1と相違し、その他の構成は図1と同様であるの
で、その面度の説明は省略する。印刷層15は光ディス
ク12に内蔵された情報を印刷表示するものである。
【0073】本発明の光ディスクの製造方法は、2枚の
光ディスク基板を記録層が内側になるように接着する方
法であり、接着する2枚の光ディスク基板の接着面の一
面または両面に接着剤組成物を塗布する工程と、該2枚
の光ディスク基板の接着面を貼り合わせて光ディスク基
板貼合体とする工程と、光重合開始剤の吸収波長を含む
光を該光ディスク基板貼合体に照射して該塗布された接
着剤組成物を接着硬化させる工程とからなることを特徴
とする。
【0074】すなわち、上記の接着剤組成物を、貼り合
わせる2枚の光ディスク基板のうち一方または両方の面
に対し塗布し、記録層を内側になるように貼り合わせ、
光重合開始剤の吸収波長を含む光を一方の面、または両
面に照射して接着硬化させるものである。
【0075】本発明方法における2枚の光ディスク基板
の貼り合わせは、一般に次のような手順で行われる。
【0076】例えばSD−5に分類されるDVDの場
合、まず一方の光ディスク基板を金属蒸着面を上側にし
て回転テーブルに真空吸着させて固定し、低速で回転し
ながら本発明の接着剤組成物を滴下する。次に、保護基
板となるもう一方の基板を重ね合わせ、高速回転させる
ことにより接着剤組成物を広げる。
【0077】SD−9に分類されるDVDの場合、光デ
ィスク基板の被覆層を上側にして回転テーブルに真空吸
着させて固定し、低速で回転しながら本発明の接着剤組
成物を滴下する。次に、該光ディスク基板と、被覆層が
同様に形成されたもう一方の光ディスク基板とを、両方
の光ディスク基板の被覆層を対向させて重ね合わせ、高
速回転させることにより接着剤組成物を広げる。
【0078】SD−10に分類されるDVDの場合、一
方のディスク基板を金属蒸着面を上側にして回転テーブ
ルに真空吸着させて固定し、低速で回転しながら本発明
の接着剤組成物を滴下する。次に、もう一方の基板の金
属蒸着面を下側にして重ね合わせ、高速回転させること
により接着剤組成物を広げる。
【0079】このようにして高速回転させることによっ
て、余分な接着剤組成物は光ディスク外周端から吐出さ
れる。この後、回転テーブル上または2枚の光ディスク
の位置ずれが生じないように治具に固定しベルトコンベ
アー等の装置上で少なくとも一方の面から表面に、本発
明で用いている陽イオン色素及び添加した他の光重合開
始剤の吸収波長を含む光を照射することにより重合性不
飽和化合物を硬化せしめ中間層を形成し、貼り合わされ
た両面光ディスクが得られる。
【0080】接着剤組成物の塗布方法は上記方法に限定
されるものではなく、手、ヘラ、ロールコート、スプレ
ー等の公知の手段を用いて任意の厚さの接着中間層とし
てもよい。
【0081】光照射手段としては、本発明で用いている
陽イオン色素の感光波長領域である可視光あるいは近赤
外光に分光分布を有するキセノンパルス光照射機を用い
るのが本発明の光ディスク接着剤組成物の硬化には最も
効率が良く、短時間硬化が可能である。
【0082】この光照射手段としては、組成物中の光重
合開始剤の感光波長領域に分光分布を有しかつ光反応を
生起し得る強度の光照射が出来る光源であればよく、例
えばハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀ランプ、メ
タルハライドランプ、太陽光等が使用される。光重合開
始剤の感光波長に適合させるために、2種以上の光源を
併用することも出来る。
【0083】本発明の両面光ディスクの製造方法に必要
な光強度は開始剤の感光性(光感度)、重合性化合物の
硬化性、量、などにより異なるが、一般には10mJ/
cm 2 以上、好ましくは100mJ/cm2 以上の光強
度である。光強度が低すぎると光反応が十分に進行せ
ず、接着強度が不十分であるおそれがある。また過度の
光強度では光ディスクの反り等の変形が生じ好ましくな
い。
【0084】また重合反応を促進するために、光ディス
クを反り等の変形がしない程度に少し加温して接着工程
を行うことも出来る。一般にハロゲンランプ、赤外領域
に分光を有する光を照射すると熱線の作用により被照射
物の品温が上昇し、硬化反応を促進するので好ましい。
【0085】本発明の光ディスクの製造方法は、上述し
た2枚の光ディスク基板同士を接着する方法以外に光デ
ィスク基板と保護基板とを接着する方法をも包含するも
のである。
【0086】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明する。た
だし、本発明が以下の実施例に限定されるものではな
い。また以下の説明で断りのない場合は、『部』は重量
部をあらわす。
【0087】(実施例1)直径120mm、厚さ1.2
mmの光ディスク用ポリカーボネート基板のアルミニウ
ム蒸着面側に下記組成1からなる接着剤組成物を均一に
塗布し、もう一方の光ディスク基板にも同様に塗布し、
接着面同士を貼り合わせ、2kg/cm2の圧力をかけ
て接合した。コンベア式メタルハライドランプを照射高
さ10cm、1.4m/分のスピードで照射し、2枚の
光ディスク基板間の接着層を形成せしめ、貼り合わせた
両面光ディスクを得た。
【0088】 組成1 ライトアクリレートDCP−A〔共栄社化学(株)製、ジメチロールジシクロペ ンタジエニレンジアクリレートの商品名〕 100部 陽イオン色素(第1表 番号3、陰イオンはn−ブチルトリフェニルホウ素アニ オン) 0.1部 有機ホウ素化合物(テトラブチルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルホウ素 ) 0.5部
【0089】このようにしてできた接合面を80℃、9
0%相対湿度の恒温恒湿槽に7日間入れた後観察したと
ころ、端部にも剥離が見られず、充分な接着がされてい
ることがわかった。
【0090】(実施例2)実施例1の組成1の代わりに
下記組成2の接着剤組成物を用いる以外は実施例1と全
く同様にして試験を行った。
【0091】 組成2 ライトアクリレートDCP−A〔共栄社化学(株)製、ジメチロールジシクロペ ンタジエニレンジアクリレートの商品名〕 100部 陽イオン色素(第1表 番号3、陰イオンはn−ブチルトリフェニルホウ素アニ オン) 0.1部 有機ホウ素化合物(テトラブチルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルホウ素 ) 0.5部 ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホス フィンオキサイド 3部
【0092】同様にできた接合面を80℃、90%相対
湿度の恒温恒湿槽に7日間入れた後観察したところ、端
部にも剥離が見られず、充分な接着がされていることが
わかった。
【0093】(実施例3)実施例1の組成1の代わりに
下記組成3の接着剤組成物を用いる以外は実施例1と全
く同様にして試験を行った。
【0094】 組成3 ライトアクリレートDCP−A〔共栄社化学(株)製、ジメチロールジシクロペ ンタジエニレンジアクリレートの商品名〕 100部 カヤマーPM2(日本化薬(株)製、リン酸基含有重合性不飽和化合物の商品名 ) 0.5部 陽イオン色素(表1、番号3、陰イオンはn−ブチルトリフェニルホウ素アニオ ン) 0.1部 有機ホウ素化合物(テトラブチルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルホウ素 ) 0.5部
【0095】同様にできた接合面を80℃、90%相対
湿度の恒温恒湿槽に7日間入れた後観察したところ、端
部にも剥離が見られず、充分な接着がされていることが
わかった。
【0096】(実施例4)実施例1の組成1の代わりに
下記組成4の接着剤組成物を用いる以外は実施例1と全
く同様にして試験を行った。
【0097】 組成4 ライトアクリレートDCP−A〔共栄社化学(株)製、ジメチロールジシクロペ ンタジエニレンジアクリレートの商品名〕 100部 カヤマーPM2〔日本化薬(株)製、リン酸基含有重合性不飽和化合物の商品名 〕 0.5部 陽イオン色素(表1、番号3、陰イオンはn−ブチルトリフェニルホウ素アニオ ン) 0.1部 有機ホウ素化合物(テトラブチルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルホウ素 ) 0.5部 ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホス フィンオキサイド 3部
【0098】同様にできた接合面を80℃、90%相対
湿度の恒温恒湿槽に7日間入れた後観察したところ、端
部にも剥離が見られず、充分な接着がされていることが
わかった。
【0099】(実施例5)実施例1〜4のそれぞれの組
成を用い、コンベア式メタルハライドランプの代わりに
コンベア式キセノンパルスランプを照射高さ10cm,
2.8m/分のスピードで照射すること以外は実施例1
と全く同様にして試験を行った。
【0100】こうして出来た組成1〜4の接着剤を用い
た接合面のいずれも、メタルハライドランプを用いた時
の2倍のコンベア速度でも十分硬化しており、更にこれ
らの接合面を80℃、90%相対湿度の恒温恒湿槽に7
日間入れた後観察したところ、これらのいずれにも端部
の剥離が見られず、十分な接着がなされていることが解
った。
【0101】(実施例6)実施例1の組成1の代わりに
下記組成5の接着剤組成物を用いる以外は実施例1と全
く同様にして試験を行った。
【0102】 組成5 ロームエンドハースQM−672(ロームエンドハース社製、ジシクロペンテニ ルオキシエチルアクリレートの商品名) 100部 陽イオン色素(表1、番号3、陰イオンはn−ブチルトリフェニルホウ素アニオ ン) 0.1部 有機ホウ素化合物(テトラブチルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルホウ素 ) 0.5部
【0103】同様にできた接合面を80℃、90%の相
対湿度の恒温恒湿槽に7日間入れた後観察したところ、
端部にも剥離が見られず、充分な接着がされていること
がわかった。
【0104】(比較例1)直径120mm、厚さ1.2
mmの光ディスク用ポリカーボネート基板のアルミニウ
ム蒸着面側にセメダインHM408〔セメダイン(株)
製、光ディスク用ホットメルト接着剤〕を均一に塗布
し、もう一方の光ディスク基板にも同様に塗布し、接着
面同士を貼り合わせ、2kg/cm2 の圧力をかけて接
合した。
【0105】このようにしてできた接合面を80℃、9
0%相対湿度の恒温恒湿槽に7日間入れた後観察したと
ころ、端部から剥離を生じていた。
【0106】(比較例2)実施例1の組成1の代わりに
下記組成6の接着剤組成物を用いる以外は実施例1と全
く同様にして試験を行った。
【0107】 組成6 ライトアクリレートDCP−A〔共栄社化学(株)製、ジメチロールジシクロペ ンタジエニレンジアクリレートの商品名〕 100部 イルガキュアー500 (チバガイギー社製) 3部
【0108】このようにしてできた接合面は、外周部分
のディスクからはみ出した部分はタックがなく硬化して
いたが、光ディスク基板内周は半硬化状態で、手でたや
すく剥離してしまい、強度が全く不足していた。
【0109】(比較例3)実施例1の組成1の代わりに
下記組成7の接着剤組成物を用いる以外は実施例1と全
く同様にして試験を行った。
【0110】 組成7 ライトアクリレートDCP−A〔共栄社化学(株)製、ジメチロールジシクロペ ンタジエニレンジアクリレートの商品名〕 100部 ダロキュア1173 (チバガイギー社製) 3部
【0111】このようにしてできた接合面を80℃、9
0%相対湿度の恒温恒湿槽に7日間入れた後観察したと
ころ、端部に剥離が生じた。
【0112】(比較例4)実施例1の組成1の代わりに
下記組成8の接着剤組成物を用いる以外は実施例1と全
く同様にして試験を行った。
【0113】 組成8 ライトアクリレートDCP−A〔共栄社化学(株)製、ジメチロールジシクロペ ンタジエニレンジアクリレートの商品名〕 100部 カヤマーPM2〔日本化薬(株)製、リン酸基含有重合性不飽和化合物の商品名 〕 0.5部 イルガキュアー500(チバガイギー社製) 3部
【0114】このようにしてできた接合面は半硬化状態
で、手でたやすく剥離してしまい、強度が全く不足して
いた。
【0115】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明の光ディスク
用接着剤組成物は、低収縮性の重合性不飽和化合物を含
む重合性化合物及び特定の光重合重合剤とからなり、短
時間に、複雑な工程を必要とせずに、光ディスク基板同
士又は光ディスク基板と保持基板とを接着することがで
き、接着された光ディスク基板の変形、侵食がなく、か
つ極めて強い接着力が得られ、長期にわたって優れた耐
久性と信頼性を具備する光ディスクを得ることができる
という効果を有する。
【0116】また、本発明の光ディスクは、光ディスク
基板の変形がなく、かつ長期にわたって優れた耐久性と
信頼性を具備するという利点を有する。
【0117】さらに、本発明の光ディスクの製造方法
は、上記した利点を有する光ディスクを短時間に、かつ
複雑な工程を必要とせずに製造できるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクの一例を示す断面説明
図である。
【図2】本発明に係る光ディスクの他の例を示す断面説
明図である。
【符号の説明】
12 光ディスク 14a,14b 光ディスク基板 15 印刷層 16a,16b 被覆層 18 接着剤層 20 保護基板 P1,P2 透明樹脂板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 博稔 千葉県千葉市緑区大野台1−1−1 昭和 電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 杉田 修一 千葉県千葉市緑区大野台1−1−1 昭和 電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 染宮 敏夫 東京都品川区東五反田4丁目5番9号 セ メダイン株式会社内 (72)発明者 松本 秀俊 東京都品川区東五反田4丁目5番9号 セ メダイン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性不飽和化合物と、光重合開始剤で
    ある下記一般式(1)で表される陽イオン色素及び下記
    一般式(2)で表される有機ホウ素化合物とを必須成分
    として含有することを特徴とする光ディスク用接着剤組
    成物。 一般式(1); 【化1】 D+ ・A- (式中、D+ は可視光から近赤外光までの任意の波長領
    域に吸収をもつ陽イオンであり、A- は各種陰イオンを
    示す) 一般式(2); 【化2】 (式中、R1 〜R4 はそれぞれ独立してアルキル基、ア
    リール基、アリル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
    ルキニル基、シリル基、複素環基、ハロゲン原子、置換
    アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、置換アラ
    ルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基または
    置換シリル基を示し、Z+ は陽イオンを示す)
  2. 【請求項2】 光重合開始剤として、下記一般式(3)
    で表されるビスアシルホスフィンオキサイド化合物及び
    /または下記一般式(4)で表されるアシルホスフィン
    オキサイド化合物を更に含有することを特徴とする請求
    項1記載の接着剤組成物。 一般式(3); 【化3】 (式中、R5 〜R7 はそれぞれ独立してアルキル基、ア
    リール基、アリル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
    ルキニル基、複素環基、置換アルキル基、置換アリール
    基、置換アリル基、置換アラルキル基、置換アルケニル
    基、置換アルキニル基または置換複素環基を示す) 一般式(4); 【化4】 (式中、R8 〜R10はそれぞれ独立してアルキル基、ア
    リール基、アリル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
    ルキニル基、複素環基、置換アルキル基、置換アリール
    基、置換アリル基、置換アラルキル基、置換アルケニル
    基、置換アルキニル基または置換複素環基を示す)
  3. 【請求項3】 前記重合性不飽和化合物が、環状置換
    基、好ましくは脂環式置換基を有する重合性不飽和化合
    物であることを特徴とする請求項1または2記載の接着
    剤組成物。
  4. 【請求項4】 リン酸基を含有する化合物を0.01〜
    10重量%さらに含有することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の接着
    剤組成物を用いて記録層が内側に位置するように2枚の
    光ディスク基板を接着してなることを特徴とする光ディ
    スク。
  6. 【請求項6】 前記光ディスク基板のうちの1枚を保護
    基板としたことを特徴とする請求項5記載の光ディス
    ク。
  7. 【請求項7】 2枚の光ディスク基板を記録層が内側に
    位置するように接着する方法であり、接着する2枚の光
    ディスク基板の接着面の一面または両面に請求項1〜4
    のいずれか1項記載の接着剤組成物を塗布する工程と、
    該2枚の光ディスク基板の接着面を貼り合わせて光ディ
    スク基板貼合体とする工程と、光重合開始剤の吸収波長
    を含む光を該光ディスク基板貼合体に照射して該塗布さ
    れた接着剤組成物を接着硬化させる工程とからなること
    を特徴とする光ディスクの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記光重合開始剤の吸収波長を含む光の
    光ディスク基板貼合体への照射をキセノンパルス光照射
    機によって行うことを特徴とする請求項7記載の光ディ
    スクの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記光ディスク基板のうちの1枚を保護
    基板としたことを特徴とする請求項7又は8記載の光デ
    ィスクの製造方法。
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