JPH10161308A - 光重合性樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

光重合性樹脂組成物およびその用途

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JPH10161308A
JPH10161308A JP8329082A JP32908296A JPH10161308A JP H10161308 A JPH10161308 A JP H10161308A JP 8329082 A JP8329082 A JP 8329082A JP 32908296 A JP32908296 A JP 32908296A JP H10161308 A JPH10161308 A JP H10161308A
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JP
Japan
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photopolymerizable resin
film
weight
metal foil
meth
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JP8329082A
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English (en)
Inventor
Shinji Arihisa
慎司 有久
Kimihiro Abe
公博 阿部
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板や金属箔基材(42アロイ,
36アロイ,コバール,SUS材等)に対して、耐エッ
チング性や感度,解像性が良好で密着性に優れたアルカ
リ性水溶液によって現像可能な光重合性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 (a)カルボキシル基含有量が酸当量で
100〜600、重量平均分子量が2万〜50万の重合
体、20〜90重量部、(b)少なくとも二つの末端エ
チレン不飽和基を持つ光重合性モノマー、5〜60重量
部、(c)光重合開始剤、0.01〜20重量部、
(d)分子内に一つのエポキシ基と少なくとも一つの末
端エチレン不飽和基を含む化合物、0.1〜50重量部
を含有するドライフィルム用光重合性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板作
成及び金属箔基板加工用途に適したアルカリ性水溶液に
よって現像可能な光重合性樹脂組成物及びその用途に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント配線板作成用及び金属基
材加工用フォトレジストとして、光重合性樹脂層を支持
フィルムで挟んだ構造のいわゆるドライフィルムレジス
ト(DFR)が広く使用されている。DFRは、一般に
支持フィルム上に光重合性組成物からなる光重合層を積
層し、多くの場合、更に該組成物上に保護用のフィルム
を積層する事により作成される。光重合性樹脂層として
は、現像液として弱アルカリ水溶液を用いるアルカリ現
像型が一般的である。
【0003】プリント配線板及び金属箔基材加工工程に
おいて、フォトレジストに対する特に重要な要求特性の
一つは、フォトレジストがエッチング液等の薬液に侵さ
れず、フォトレジストに被覆された基材を十分に保護で
きることである。例えば、銅張り積層板や特に鉄系の金
属箔基板(42アロイ・36アロイ・コバール材等)等
の基材において、エッチング中に発生する硬化レジスト
の剥離・浮きは、硬化レジストと金属面間へのエッチン
グ液のしみこみとなってパターン間の断線・配線パター
ン幅の減少・配線周辺部の形状の乱れ等の問題を生じて
いた。
【0004】また、フォトレジストは、現像工程の現像
液や水洗水によって蛇行・剥がれ等が発生せず、安定し
た回路配線を形成できなければならない。例えば、現像
工程の現像液や水洗水の液温・スプレー圧力が高いと、
回路パターン細線部分のフォトレジストの蛇行・剥がれ
が発生し、回路パターンに重大な欠陥を引き起こす場合
があった。また現像時間が長く、オーバー現像になった
場合も同様の問題が生じる事があった。これらの問題
は、硬化レジストと基材の金属面との密着力不足による
ものであり、密着促進剤の研究開発が盛んに行われてい
る。米国特許3.622.334号明細書に記載されて
いるようなベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾールの
ような複素環式窒素含有化合物を光重合性樹脂組成物に
添加すること等が提案されている。
【0005】しかしながら、これら化合物を使用した場
合、銅張り積層板金属表面に対するエッチング液のしみ
こみやレジストラインの蛇行は改善されるものの、42
アロイ・36アロイ・コバール材等の鉄系金属箔基材に
対する密着力は十分でなく、現像後に硬化レジストの蛇
行・剥がれ等が発生していた。更に、高温エッチング時
(70℃以上)には、フォトレジストの基材との密着性
だけでなく耐薬品性が十分でないために極めて容易に硬
化レジストの剥離・浮きが発生していた。この結果、回
路配線パターン間の短絡・配線パターン幅の減少など重
大な欠陥を引き起こしていた。特に炭酸ソーダ等の薬液
によって現像可能なアルカリ現像性光重合性樹脂または
DFRでは、鉄系金属箔基材を用いた高温エッチング時
に発生するエッチング液のしみこみに耐え得るものは実
用化されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
欠点を克服し、プリント配線板や金属箔基材(42アロ
イ,36アロイ,コバール,SUS材等)に対して、耐
エッチング性や感度,解像性が良好で密着性に優れたア
ルカリ性水溶液によって現像可能な光重合性樹脂組成
物、光重合性樹脂積層体および、それらを用いた金属基
材加工・製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、驚くべき事に添加剤
として下記(a)〜(d)を必須成分とする光重合性樹
脂組成物を用いることで上記課題を達成し得ることを見
い出し、本発明を完成するに至った。即ち本願は以下の
発明を提供する。
【0008】(1) (a)カルボキシル基含有量が酸
当量で100〜600、重量平均分子量が2万〜50万
の重合体、20〜90重量部、(b)少なくとも二つの
末端エチレン不飽和基を持つ光重合性モノマー、5〜6
0重量部部、(c)光重合開始剤、0.01〜20重量
部(d)分子内に一つのエポキシ基と少なくとも一つの
末端エチレン不飽和基を含む化合物、0.5〜30重量
部を含有するドライフィルム用光重合性樹脂組成物。
【0009】(2) 支持体上に上記光重合性樹脂組成
物からなる層を設けた光重合性樹脂積層体。 (3)金属箔基材上に感光性塗膜を設け、その感光性塗
膜をマスクを介して露光、現像することによりパターニ
ングし、パターニングした感光性塗膜をエッチングレジ
ストとして金属箔エッチングするリードフレームの製造
方法において、上記(1)記載の光重合性樹脂組成物又
は上記(2)記載の光重合性樹脂積層体からなるドライ
フィルムを金属箔基材上にラミネートすることを特徴と
するリードフレームの製造方法。
【0010】(4) 金属箔基材上に感光性塗膜を設
け、その感光性塗膜をマスクを介して露光、現像する事
によりパターニングし、パターニングした感光性塗膜を
エッチングレジストとして金属箔をエッチングする陰極
線管の色選別マスクの製造方法において、上記(1)記
載の光重合性樹脂組成物又は上記(2)記載の光重合性
樹脂積層体からなるドライフィルムを金属箔基材上にラ
ミネートすることを特徴とする陰極線管の色選別マスク
の製造方法。
【0011】また、本願は、以下のような応用発明も提
供する。 (5) 感光性塗膜をパターニングした金属箔基材が、
エッチング前に加熱工程を経ることを特徴とする上記
(3)又は(4)記載の製造方法。 (6) 金属箔へのラミネートにおいて、二段式ラミネ
ーターにより加圧し積層することを特徴とする上記
(3)又は(4)記載の製造方法。 なお、ここで各成分の重量部は、各成分が組成中に含ま
れる比率を示すものである。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ドライフィルムレジスト用の光重合性樹脂組成物は、各
成分を常法にしたがって混合することにより得ることが
できる。本発明で用いられる、(d)成分の分子内に一
つのエポキシ基と少なくとも一つの末端エチレン不飽和
基を含む化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、
1,2−エポキシ−9−デセン、6,7−エポキシ−
3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、2,
3−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エ
ポキシブチル(メタ)アクリレート、2,3−エポキシ
−2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3[4−
(2,3−エポキシプロキシ)ブトキシ]−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、
【0013】1,2−エポキシプロピル−α−シアノ−
β−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、2,3
−エポキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−(グリシジロキシ)エチル(メタ)アクリレー
ト、β−グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ノルボルニル−5(or6)−(エポキシエチル)
−(メタ)アクリレート、1−ウンデカノール−10,
11−エポキシ(メタ)アクリレート、2−プロパノー
ル−1,3−エポキシ(メタ)アクリレート、1,2−
シクロヘキサンジオール−4,4−ビス[(2,3−エ
ポキシプロポキシ)メチル]−2−(メタ)アクリレー
ト、1−オクタデカノール−9,10−エポキシ(メ
タ)アクリレート、1−プロパノール−2,3−エポキ
シ−2−フラン(メタ)アクリレート、3,4−エポキ
シシクロヘキシルエチレン、3,4−エポキシシクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、2,3−エ
ポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、等が挙げ
られる。
【0014】分子内に一つのエポキシ基と少なくとも一
つの末端エチレン不飽和基を含む化合物の添加量は0.
1〜50重量部であり、好ましくは0.5〜30重量
部、さらに好ましくは1〜20重量部の範囲内で予期せ
ぬほどの密着性・耐エッチング性改良効果を発揮する。
【0015】本発明に用いる(a)成分の重合体中に含
まれるカルボキシル基の量は酸当量で100〜600で
ある。また分子量は2万〜50万である。ここで酸当量
とはその中に1当量のカルボキシル基を有するポリマー
の重量をいう。重合体中のカルボキシル基はアルカリ水
溶液に対し現像性や剥離性を有するために必要である。
酸当量が100以下では、塗工溶媒または他の組成物、
例えばモノマーとの相溶性が低下し、600以上では現
像性や剥離性が低下する。また、分子量が50万以上で
あると現像性が低下し、2万以下では光重合性樹脂積層
体に用いたとき光重合性樹脂層の厚みを均一に維持する
ことが困難になるし、現像液に対する耐性が悪化する。
【0016】なお酸当量の測定は、平沼レポーティング
タイトレーターCOMTITE−7を用い、0.1N水
酸化ナトリウムで電位差滴定法により行われる。また、
分子量は日本分光製ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(ポンプ;TRIROTAR−V、カラム;Sh
odex A−80M 2本直列、移動相溶媒;TH
F、ポリスチレン標準サンプルによる検量線使用)によ
り重量平均分子量として求められる。
【0017】該重合体としては、従来のプリント配線板
のパターニング用のドライフィルムレジストに使用され
ている公知のポリマーを使用することができる。例え
ば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹
脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂等を使用するこ
とができる。また、該重合体の重合性モノマーの成分と
しては従来のプリント配線板のパターニング用のドライ
フィルムレジストに使用されている公知の重合性モノマ
ーを使用することができる。アルカリ現像可能なドライ
フィルム組成では、一般には下記の2種類の単量体の中
より各々一種またはそれ以上の単量体を共重合させるこ
とにより得られる。第一の単量体は分子中に重合性不飽
和基を一個有するカルボン酸または酸無水物である。例
えば(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エ
ステル等である。
【0018】第二の単量体は非酸性で、分子中に重合性
不飽和基を一個有し、光重合性樹脂層の現像性、エッチ
ングおよびめっき工程での耐性、硬化膜の可とう性等の
種々の特性を保持するように選ばれる。例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−
ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メ
タ)アクリレート類がある。また酢酸ビニル等のビニル
アルコールのエステル類や(メタ)アクリロニトリル、
スチレンまたは重合可能なスチレン誘導体等がある。ま
た上記の重合性不飽和基を分子中に一個有するカルボン
酸または酸無水物のみの重合によっても得ることができ
る。
【0019】光重合性樹脂組成物に含有される重合体の
量は、20〜90重量部の範囲でなければならない。重
合体の量が90重量部以上または20重量部未満では、
露光によって形成される硬化画像が十分にレジストとし
ての特性、例えばテンティング、エッチング、各種めっ
き工程において十分な耐性を有しない。
【0020】本発明の光重合性樹脂組成物には、(b)
成分の少なくとも二つの末端エチレン基を持つ光重合性
モノマーを含むことが必須である。モノマーの例として
は、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、またポリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒド
ロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グ
リセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピ
ルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレ
ート、
【0021】ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエ
ーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ
グリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、2,2−
ビス(4−メタクリロキシペンタエトキシフェニル)プ
ロパン、ウレタン基を含有する多官能(メタ)アクリレ
ート等がある。また特開昭59−204837号公報第
7頁右上欄第5行〜第12頁右上欄第20行や特開平5
−11446号公報第3頁左下欄第27行〜右下欄第2
8行に記載の化合物等も使用可能である。
【0022】これらのモノマーは一種類でも、二種類以
上を併用することも出来る。使用量は5〜60重量%が
好ましい。5重量%未満では、感度、膜強度の点で充分
ではなく、60重量%を越えると保存時の感光層のはみ
出しが著しくなるため好ましくない。
【0023】本発明の光重合性樹脂組成物には(c)成
分の光重合開始剤を必須成分として含んでいる。本発明
に用いる光重合開始剤は各種の活性光線、例えば紫外線
などにより活性化され重合を開始する公知のあらゆる化
合物である。例えば、2−エチルアントラキノン、オク
タエチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノ
ン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアン
トラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−
クロロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2
−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,
10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフ
トキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル
−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキ
ノン、3−クロロ−2−メチルアントラキノンなどのキ
ノン類、ベンゾフェノンミヒラーズケトン[4,4´−
ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、4,4´−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどの芳香族ケ
トン類、
【0024】ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインフェニルエーテル、メチルベンゾイン、エチ
ルベンゾインなどのベンゾインエーテル類、ベンジルジ
メチルケタール、ベンジルジエチルケタールなどのジア
ルキルケタール類、2−(o−クロロフェニル)−4,
5−ジフェニルイミダゾリル二量体等のビイミダゾール
化合物、9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、ジ
エチルチオキサントン、クロルチオキサントン等のチオ
キサントン類、ジメチルアミノ安息香酸エチル等のジア
ルキルアミノ安息香酸エステル類、1−フェニル−1,
2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、1
−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エト
キシカルボニル)オキシム等のオキシムエステル類等が
ある。これらの光重合開始剤はそれぞれ単独で用いて
も、併用して用いても構わない。
【0025】光重合開始剤の好ましい例としては、ジエ
チルチオキサントン、クロルチオキサントン等のチオキ
サントン類、ジメチルアミノ安息香酸エチル等のジアル
キルアミノ安息香酸エステル類、ベンゾフェノン、4,
4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,
4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ
リル二量体、およびこれらの組み合わせをあげることが
できる。
【0026】本発明の光重合性樹脂組成物に含有される
光重合開始剤の量は、0.01〜20重量部である。光
重合開始剤が20重量部以上では光重合性組成物の活性
吸収率が高くなり、光重合積層体として用いた時光重合
層の底の部分の重合による硬化が不十分になる。また
0.01重量部未満では充分な感度が出なくなる。
【0027】本発明の光重合性樹脂組成物の熱安定性、
保存安定性を向上させるために、光重合樹脂組成物に重
合禁止剤を含有させることは好ましいことである。例え
ば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガ
ロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコー
ル、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−
クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6
−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム
塩、ジフェニルニトロソアミン等が挙げられる。
【0028】本発明の光重合性樹脂組成物には、染料、
顔料等の着色物質を含有してもよい。例えばフクシン、
フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシ
ドグリーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレッ
ト、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブ
ルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダ
イヤモンドグリーン等が挙げられる。また光照射により
発色する発色系染料を含有してもよい。発色系染料とし
ては、ロイコ染料またはフルオラン染料と、ハロゲン化
合物との組み合わせがある。例えば、トリス(4−ジメ
チルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリ
スタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−
2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイチグリー
ン]等が挙げられる。
【0029】一方、ハロゲン化合物としては、臭化アミ
ル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレ
ン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレ
ン、トリブロモメチルフェニルスルフォン、四臭化炭
素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェー
ト、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イ
ソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p
−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、トリ
アジン化合物、等が挙げられる。また、ビイミダゾール
化合物とロイコ染料との組み合わせや、トリアジン化合
物とロイコ染料との組み合わせが有用である。トリアジ
ン化合物としては、2,4,6−トリス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニ
ル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジンが挙げられる。
【0030】本発明の光重合性樹脂積層体は、上記光重
合性樹脂組成物を含有した光重合性樹脂層と、該光重合
性樹脂層を支持する支持層とからなる。支持層として
は、活性光を透過する透明なものが望ましい。活性光を
透過する支持層としては、ポリエチレンテレフタレート
フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビ
ニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化
ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、
ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレ
ンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン
共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘
導体フィルムなどが挙げられる。これらのフィルムは必
要に応じ延伸されたものも使用可能である。厚みは薄い
方が画像形成性、経済性の面で有利であるが、強度を維
持する必要等から10〜30μmのものが一般的であ
る。
【0031】支持層と積層した光重合性樹脂層の反対側
の表面に、必要に応じて保護層を積層する。この保護層
の重要な特性は、光重合性樹脂層との密着力について、
支持層よりも保護層の方が充分小さく容易に剥離できる
ことである。例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピ
レンフィルム等がある。また、特開昭59−20245
7号公報に示された剥離性の優れたフィルムを用いるこ
とができる。光重合性樹脂層の厚みは用途において異な
るが、プリント配線板、及び金属加工基板作製用には5
〜100μm、好ましくは10〜80μmであり、薄い
ほど解像度は向上する。また厚いほど膜強度が向上す
る。
【0032】次に、本発明の光重合性樹脂積層体を用い
た金属箔加工工程を簡単に述べる。まず、ラミネーター
を用い、保護層がある場合は、保護層を剥離した後、光
重合層を金属表面に加熱圧着し積層する。この時の加熱
温度は一般的に40〜160℃である。また、圧着は二
回以上行うことにより密着性・耐エッチング性が向上す
る。この時圧着は二連のロールを備えた二段式ラミネー
ターを使用してもよいし、何回か繰り返してロールに通
し圧着してもよい(二段式ラミネーターについては特開
昭63−7477号公報参照)。次に必要ならば支持層
を剥離しマスクフィルムを通して活性光により画像露光
する。次に、露光後光重合層上に支持層がある場合には
必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液の現像
液を用いて未露光部を現像除去する。
【0033】アルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等の水溶液を用いる。これらは光重合
性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、0.5%〜3
%の炭酸ナリウム水溶液が一般的である。このようにし
て得られた基板は、場合によっては100〜300℃の
加熱工程を使用することもできる。次に現像により露出
した金属面をエッチング法等、既知の方法をもちいて金
属の画像パターンを形成する。その後、硬化レジスト画
像は一般的に現像で用いたアルカリ水溶液よりも更に強
いアルカリ性水溶液により剥離される。剥離用のアルカ
リ水溶液についても特に制限はないが、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムの水溶液が一般的に用いられる。更
に現像液や剥離液に少量の水溶性溶媒を加えることは可
能である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実
施例により限定されるものではない。なお、実施例及び
比較例における(1)感度、(2)解像性、(3)エッ
チング液のしみこみの状態、(4)総合評価を次のよう
に評価した。 (1)感度 透明から黒色に27段階に明度が変化している27段ス
テップタブレット[旭化成(株)製:光学濃度D=0.
50〜1.80、△D=0.05]を用いて、現像後に
金属箔基板が露出した時に対応する段数を求めた。この
数値は、通常10〜14段が望ましい。15段以上だと
カブリが発生して解像度が低下する。一方、9段以下で
は光硬化反応が不十分となり鮮明なパターンが得られな
くなったり、レジストラインの密着性が低下したりす
る。
【0035】(2)解像性 現像後の解像度マスク(ストライプ状)の解像性を測定
した。この数値は小さいほど解像性が優れている事を示
している。 (3)エッチング液のしみこみの状態 SEM写真(500倍)により、過度なエッチング液の
しみこみの有無を目視にて観察した。 (4)総合評価 上記(1)〜(3)の評価結果が全て満足するものにつ
いては、○と判定した。これ以外のものは、×と判定し
た。
【0036】
【実施例】
実施例1 [ドライフィルム用組成物の調合及び銅張り積層板での
評価]以下の成分(A)〜(J)を表1に示す配合比に
従い、混合してドライフィルムレジスト用組成物を調合
した。 (A)スチレン/メチルアクリレート/メチルメタクリ
レート/メタクリル酸=15/10/50/25(重量
比)の共重合体の35%MEK溶液 180重量部 (B)トリメチロールプロパントリアクリレート 20
重量部
【0037】(C)テトラプロピレングリコールジメタ
クリレート 15重量部 (D)エポキシ基含有不飽和化合物:グリシジルメタク
リレート 5重量部 (E)ベンゾフェノン 4重量部 (F)4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン 0.
1重量部 (G)2−(O−クロロフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾリル二量体2重量部 (H)マラカイトグリーン 0.1重量部 (I)ロイコクリスタルバイオレット 1重量部 (J)メチルエチルケトン 20重量部
【0038】上記組成物を均一に溶解し、混合溶液を得
た。この混合溶液を厚さ25μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルムにバーコーターを用いて均一塗布し
た。これを90℃の乾燥機中で3分間乾燥して光重合層
の厚さが15μmの光重合性樹脂積層体を得た。その
後、光重合層のポリエチレンテレフタレートフィルムを
積層していない表面上に、35μmのポリエチレンフィ
ルムを張り合わせて積層フィルム−1を作製した。
【0039】得られた積層フィルム−1を、厚さ35μ
mの銅張り積層板の銅面に光重合性樹脂積層体が面する
ようにポリエチレンフィルムを剥がしながら105℃で
ラミネートした。次いでポリエチレンテレフタレートフ
ィルム側上に解像度マスクフィルム(ストライプ状)を
置き、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製:HMW−2
01KB)により60mJ/cm2 で光重合層を露光し
た。続いて、ポリエチレンテレフタレートフィルムを除
去した後、1%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を約3
0秒スプレーして未露光部分を溶解除去し、光重合性樹
脂をパターニングした。そして、パターニングした光重
合性樹脂膜をエッチングレジストとして塩化第二鉄溶液
(47ボーメ・70℃・5分)で銅箔をエッチングし、
次いで3%苛性ソーダ水溶液(温度50℃)を用いて光
重合性樹脂膜を剥離し、評価用サンプルを作製して評価
した。この結果を表1に示す。
【0040】実施例2〜7、比較例1、2 [鉄系金属箔基材:42アロイ基板での評価]エポキシ
基含有不飽和化合物の種類と配合割合を表1のようにす
る以外は実施例1を繰り返してドライフィルムレジスト
用組成物を調合し、積層フィルム−1を作製した。そし
て、これを厚さ150μmの42アロイ基板(日鉱金属
社製:DF−CP−1/2H[0.15t])にラミネ
ートする以外は実施例1を繰り返して評価用サンプルを
作製して評価した。この結果を表1に示す。
【0041】実施例8、比較例3 [加熱工程を経た時のエッチング液しみこみ評価]実施
例2、比較例1にしたがってパターニングしたサンプル
を、加熱工程(200℃、1分)を経てから実施例1と
同様にエッチングし、それぞれ評価サンプルを作製して
評価した。この結果を表1に示す。
【0042】実施例9 [二段式ラミネーターを使用した時のエッチング液しみ
こみ評価]光重合性樹脂積層体を基材にラミネートする
際、二段式ラミネーター[旭化成工業(株)製:AL−
700]を使用する以外は実施例2にしたがって評価サ
ンプルを作製して評価した。この結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1の結果から、エポキシ基含有不飽和化
合物が添加されている本発明の実施例の光重合性樹脂積
層体は、その光重合性樹脂の耐薬品性や基材の金属面に
対する密着性が高いためエッチング液のしみこみが発生
せず、また、感度や解像性も良好であり、大変優れた特
性を有していることがわかる。これに対して、エポキシ
基含有不飽和化合物の配合割合未添加の比較例1及び3
は、光重合性樹脂の耐薬品性や42アロイ基材との密着
性が不十分なためエッチング液のしみこみにより配線パ
ターンのエッジが不鮮明である。さらに比較例3に示す
通り、このサンプルは加熱工程を経ても十分な耐エッチ
ング性を得ることはできないことがわかる。また、エポ
キシ基含有不飽和化合物で、1分子内にエポキシ基が2
個以上存在する化合物を用いた比較例2は、光重合性樹
脂層のアルカリ現像性が低下してパターニングができな
かった。
【0045】実施例10 [リードフレームの作製]厚さ150μmの42アロイ
合金基材に実施例2で作製したドライフィルムレジスト
(ベースフィルム:PET+光重合性樹脂層)をその光
重合性樹脂層が基材に面するように105℃で両面をラ
ミネートした。次に、光重合性樹脂積層体のベースフィ
ルム上にリードフレームパターン(208ピン)を有す
るネガフィルムマスクを両面から上下一致するように重
ね、真空にして両者を密着させ、露光量60mJ/cm
2 で露光した。その後ベースフィルムを剥離除去して、
現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液(液温30℃)
を用いて現像し、リードフレームパターンを形成した。
【0046】次に塩化第二鉄溶液(液温70℃、47ボ
ーメ)をエッチング液として使用し、両面からエッチン
グが基材を貫通するまでエッチングを行なった。次い
で、剥離液として3%苛性ソーダ(液温70℃)を用い
て光重合性樹脂層を除去して目的のリードフレームを得
た。得られたリードフレームを電子顕微鏡により目視観
察したところ、光重合性樹脂層と42アロイ基材との密
着性は良好であり、得られたリードフレームパターンの
エッチング液の浸食もなく非常にシャープであった。
【0047】比較例4 比較例1で作製したドライフィルムレジストを使用する
以外は、実施例10を繰り返してリードフレームを作製
した。この場合、光重合成樹脂層と42アロイ基材との
界面から過度のエッチング液の浸食が観察された。
【0048】実施例11 [色選別マスクの作製]厚さ150μmの36アロイ合
金基材に実施例2で作製したドライフィルムレジスト
(ベースフィルム:PET+光重合性樹脂層)をその光
重合性樹脂層が基材に面するように105℃で両面をラ
ミネートした。次に、光重合性樹脂積層体のベースフィ
ルム上に色選別パターン(上面:100μm、下面:1
50nμm)を有するネガフィルムマスクを両面から上
下一致するように重ね、真空にして両者を密着させ、露
光量60mJ/cm2 で露光した。その後ベースフィル
ムを剥離除去して、現像液として1%炭酸ナトリウム水
溶液(液温30℃)を用いて現像し、色識別パターンを
形成した。
【0049】次に塩化第二鉄溶液(液温70℃、47ボ
ーメ)をエッチング液として使用し、両面からエッチン
グを行なった。エッチングが所定の深さまで進行したと
ころで光重合性樹脂層の開口部の狭いパターン(上面:
100μm側)に保護膜を被せ、更にエッチングを行な
って光重合成樹脂層の開口部の広いパターン(下面:1
50nμm側)から保護膜を剥離除去し、剥離液として
3%苛性ソーダ(液温50℃)を用いて光重合性樹脂層
を除去して目的の色選別マスクを得た。得られた色選別
マスクを電子顕微鏡により目視観察したところ、光重合
性樹脂層と36アロイ基材との密着性は良好であり、得
られた色選別マスクパターンのエッジ部はエッチング液
の浸食もなく非常にシャープであった。
【0050】比較例5 比較例1で作製したドライフィルムレジストを使用する
以外は、実施例11を繰り返してリードフレームを作製
した。この場合、光重合成樹脂層と36アロイ基材との
界面から過度のエッチング液の浸食が観察された。ま
た、光重合成樹脂層が浮いてしまっている部分も観察さ
れた。
【0051】
【発明の効果】本発明のドライフィルムレジスト用の光
重合性樹脂組成物はエポキシ基含有不飽和化合物を含有
しているため、本発明の組成物から形成した光重合性樹
脂層は、プリント配線板等の銅系金属材料だけでなく金
属加工用途等の鉄系金属材料にも密着性高くラミネート
できる。更に、アルカリ性の現像液や強酸性のエッチン
グ液等の耐性も良好であるため、極めて高い耐薬品性を
有することがわかる。
【0052】したがって、本発明の光重合性樹脂組成物
から形成した光重合性樹脂層を有するドライフィルムレ
ジストは、銅系金属基材のパターニングだけでなく鉄系
金属基材を用いるリードフレーム、陰極線管の色選別マ
スク(シャドウマスク)のパターニング等にも有用なも
のとする。すなわち、この光重合性樹脂層をパターニン
グしたものをエッチングレジストとして銅系及び鉄系金
属材料をエッチングする場合、この光重合性樹脂層は被
エッチング材料との密着性が高いのに加えエポキシ基含
有不飽和化合物により耐薬品性も良好なため、エッチン
グ時間を長くしても両者の界面からエッチング液のしみ
こみが起こるのを防止できる。よって、プリント配線板
や金属箔基板等を高精度に加工することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/50 H01L 23/50 A H05K 3/06 H05K 3/06 H J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)カルボキシル基含有量が酸当量で
    100〜600、重量平均分子量が2万〜50万の重合
    体、20〜90重量部 (b)少なくとも二つの末端エチレン不飽和基を持つ光
    重合性モノマー、5〜60重量部 (c)光重合開始剤、0.01〜20重量部 (d)分子内に一つのエポキシ基と少なくとも一つの末
    端エチレン不飽和基を含む化合物、0.1〜50重量部 を含有するドライフィルム用光重合性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 支持体上に請求項1記載の光重合性樹脂
    組成物からなる層を設けた光重合性樹脂積層体。
  3. 【請求項3】 金属箔基材上に感光性塗膜を設け、その
    感光性塗膜をマスクを介して露光、現像する事によりパ
    ターニングし、パターニングした感光性塗膜をエッチン
    グレジストとして金属箔をエッチングするリードフレー
    ムの製造方法において、請求項1記載の光重合性樹脂組
    成物又は請求項2記載の光重合性樹脂積層体からなるド
    ライフィルムを金属箔基材上にラミネートすることを特
    徴とするリードフレームの製造方法。
  4. 【請求項4】 金属箔基材上に感光性塗膜を設け、その
    感光性塗膜をマスクを介して露光、現像する事によりパ
    ターニングし、パターニングした感光性塗膜をエッチン
    グレジストとして金属箔をエッチングする陰極線管の色
    選別マスクの製造方法において、請求項1記載の光重合
    性樹脂組成物又は請求項2記載の光重合性樹脂積層体か
    らなるドライフィルムを金属箔基材上にラミネートする
    ことを特徴とする陰極線管の色選別マスクの製造方法。
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