JPH10203965A - 被覆製剤の製造法 - Google Patents
被覆製剤の製造法Info
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- JPH10203965A JPH10203965A JP9013702A JP1370297A JPH10203965A JP H10203965 A JPH10203965 A JP H10203965A JP 9013702 A JP9013702 A JP 9013702A JP 1370297 A JP1370297 A JP 1370297A JP H10203965 A JPH10203965 A JP H10203965A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単で、被覆度の十分な、L−アスコルビン
酸やその他の有機酸のごとき親水性物質の被覆製剤の製
造法を提供する。 【解決手段】 親水性の芯物質の周囲を複数の層の疎水
性熱溶融性の被覆物質で被覆した製剤の製造に際し、芯
物質を、被覆物質の固化温度以下の温度で混合しなが
ら、加熱溶融した被覆物質を連続的または分割して添加
しつつ、固化させ、芯物質の周囲に複数の被覆物質層を
形成させ被覆製剤の製造法。
酸やその他の有機酸のごとき親水性物質の被覆製剤の製
造法を提供する。 【解決手段】 親水性の芯物質の周囲を複数の層の疎水
性熱溶融性の被覆物質で被覆した製剤の製造に際し、芯
物質を、被覆物質の固化温度以下の温度で混合しなが
ら、加熱溶融した被覆物質を連続的または分割して添加
しつつ、固化させ、芯物質の周囲に複数の被覆物質層を
形成させ被覆製剤の製造法。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、被覆製剤の製造
法、さらに詳しくは、有用な親水性物質、特に、有機酸
やその塩のような有機物質を芯とし、該芯物質の表面を
複数の層の疎水性物質で被覆した、芯物質への外部から
の影響またはその外部への影響を少なくして、芯物質の
物性を改良した安定な被覆製剤の製造法に関する。
法、さらに詳しくは、有用な親水性物質、特に、有機酸
やその塩のような有機物質を芯とし、該芯物質の表面を
複数の層の疎水性物質で被覆した、芯物質への外部から
の影響またはその外部への影響を少なくして、芯物質の
物性を改良した安定な被覆製剤の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】クエン酸、フマル酸、ソルビン酸等の有
機酸は、酸味料として、pH調整剤として、保存目的と
しての利用等に広く使用されているが、食品等の加工中
や保存中に、低pHによる悪影響がみられることが多
い。また、L−アスコルビン酸は、品質改良剤としての
利用、酸味料としての利用、ビタミンCとしての栄養強
化剤における利用、医薬としての利用等各種の食品、健
康食品、飼料、医薬品分野等に広く使用されている。L
−アスコルビン酸の品質改良剤としての利用は、反応性
を期待した酸化・還元能を有効に利用した用途である
が、反応速度が速すぎて効果が長期間持続しない欠点を
有している。一方、強化剤としての利用においては、食
品等の加工、保存中では安定に保持されていることが望
ましいが、水、酸素、金属塩等が共存する系では、安定
に保持することが難しく、期待される機能が発揮されな
いばかりでなく、場合によっては、酸化・還元反応によ
り他の成分へ悪影響する欠点も有している。そこで、こ
のような問題点を解決する方法の1つとして、従来、こ
れらの有機酸を、芯とし、その表面を疎水性の物質で被
覆する方法、例えば、有機酸の微粉を、常温で固体で熱
溶融性の油脂等の被覆物質により、噴霧冷却法、スプレ
ーコーティング法や、回転混合し、乾燥する方法等によ
り包み、水や酸素等との接触を防ぎ、反応性を制御する
方法が提案されている。
機酸は、酸味料として、pH調整剤として、保存目的と
しての利用等に広く使用されているが、食品等の加工中
や保存中に、低pHによる悪影響がみられることが多
い。また、L−アスコルビン酸は、品質改良剤としての
利用、酸味料としての利用、ビタミンCとしての栄養強
化剤における利用、医薬としての利用等各種の食品、健
康食品、飼料、医薬品分野等に広く使用されている。L
−アスコルビン酸の品質改良剤としての利用は、反応性
を期待した酸化・還元能を有効に利用した用途である
が、反応速度が速すぎて効果が長期間持続しない欠点を
有している。一方、強化剤としての利用においては、食
品等の加工、保存中では安定に保持されていることが望
ましいが、水、酸素、金属塩等が共存する系では、安定
に保持することが難しく、期待される機能が発揮されな
いばかりでなく、場合によっては、酸化・還元反応によ
り他の成分へ悪影響する欠点も有している。そこで、こ
のような問題点を解決する方法の1つとして、従来、こ
れらの有機酸を、芯とし、その表面を疎水性の物質で被
覆する方法、例えば、有機酸の微粉を、常温で固体で熱
溶融性の油脂等の被覆物質により、噴霧冷却法、スプレ
ーコーティング法や、回転混合し、乾燥する方法等によ
り包み、水や酸素等との接触を防ぎ、反応性を制御する
方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような方法として
は、水溶性ビタミン類や有機酸の粉末のごとき芯物質
に、被覆物質の油脂類を、接触・衝突させ、被覆物質を
芯物質に付着・被覆させて被覆製剤を得る方法(特開昭
63−164863号、特開昭63−164864号、
特開昭63−258813号)、微粒の有機酸と溶融油
脂類を、高温下で混合し、噴霧冷却して微粉の製剤を得
る方法(特開昭55−92661号、特開昭62−18
152号、特開昭64−3118号、特開昭64−31
19号)、油脂類を溶媒に溶解し、流動層装置により溶
媒を飛散させながら有機酸の表面に被覆する方法(特開
昭50−52221号)等が提案されているが、芯物質
の粒子径が制限される、被覆度が十分でない、高油脂被
覆品が製造できない、作業性が悪い、特別な装置が必
要、単核粒子品の製造に向かない、大量生産に向かな
い、高価格等の問題がある。本発明は、かかる問題を改
善することを目的とする。
は、水溶性ビタミン類や有機酸の粉末のごとき芯物質
に、被覆物質の油脂類を、接触・衝突させ、被覆物質を
芯物質に付着・被覆させて被覆製剤を得る方法(特開昭
63−164863号、特開昭63−164864号、
特開昭63−258813号)、微粒の有機酸と溶融油
脂類を、高温下で混合し、噴霧冷却して微粉の製剤を得
る方法(特開昭55−92661号、特開昭62−18
152号、特開昭64−3118号、特開昭64−31
19号)、油脂類を溶媒に溶解し、流動層装置により溶
媒を飛散させながら有機酸の表面に被覆する方法(特開
昭50−52221号)等が提案されているが、芯物質
の粒子径が制限される、被覆度が十分でない、高油脂被
覆品が製造できない、作業性が悪い、特別な装置が必
要、単核粒子品の製造に向かない、大量生産に向かな
い、高価格等の問題がある。本発明は、かかる問題を改
善することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らの検討によれ
ば、上記の従来の方法における問題は、均一で厚い被覆
が容易にできないこと、また、製造の困難さから、芯物
質としての有機酸等の反応性や、被覆製剤からの溶出速
度の制御が困難であることにより発生する。そこで、本
発明者らは、簡単な製造法で、自由に反応性や溶出速度
の制御が可能な被覆製剤の開発をめざして鋭意検討し
た。その結果、撹拌混合機中で温度調整したL−アスコ
ルビン酸に、加熱溶融した油脂類および/ワックス類を
連続的または分割して添加し、添加・固化を繰り返して
芯物質の表面に油脂類を被覆すると、複数の、高油脂量
の、厚い被覆層の、単核粒子の油脂被覆製剤ができ、こ
れが他の親水性の芯物質にも適用できることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
ば、上記の従来の方法における問題は、均一で厚い被覆
が容易にできないこと、また、製造の困難さから、芯物
質としての有機酸等の反応性や、被覆製剤からの溶出速
度の制御が困難であることにより発生する。そこで、本
発明者らは、簡単な製造法で、自由に反応性や溶出速度
の制御が可能な被覆製剤の開発をめざして鋭意検討し
た。その結果、撹拌混合機中で温度調整したL−アスコ
ルビン酸に、加熱溶融した油脂類および/ワックス類を
連続的または分割して添加し、添加・固化を繰り返して
芯物質の表面に油脂類を被覆すると、複数の、高油脂量
の、厚い被覆層の、単核粒子の油脂被覆製剤ができ、こ
れが他の親水性の芯物質にも適用できることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、親水性の芯物質の周
囲を複数の層の疎水性熱溶融性の被覆物質で被覆した製
剤の製造に際し、芯物質を、被覆物質の固化温度以下の
温度で混合しながら、加熱溶融した被覆物質を連続的ま
たは分割して添加しつつ、固化させ、芯物質の周囲に複
数の被覆物質層を形成させることを特徴とする被覆製剤
の製造法を提供するものである。本発明によれば、被覆
物質や、その被覆量、すなわち、被覆物質の層の数、添
加速度を適宜選択し、適正に温度制御することにより、
水溶出性の制御された、かつ外部からの酸素、酵素、金
属等の影響あるいは外部への影響の制御された安定性の
優れた親水性芯物質の被覆製剤が簡便に得られる。
囲を複数の層の疎水性熱溶融性の被覆物質で被覆した製
剤の製造に際し、芯物質を、被覆物質の固化温度以下の
温度で混合しながら、加熱溶融した被覆物質を連続的ま
たは分割して添加しつつ、固化させ、芯物質の周囲に複
数の被覆物質層を形成させることを特徴とする被覆製剤
の製造法を提供するものである。本発明によれば、被覆
物質や、その被覆量、すなわち、被覆物質の層の数、添
加速度を適宜選択し、適正に温度制御することにより、
水溶出性の制御された、かつ外部からの酸素、酵素、金
属等の影響あるいは外部への影響の制御された安定性の
優れた親水性芯物質の被覆製剤が簡便に得られる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、芯物質は、適
宜の粒径を有する親水性の物質であれば、特に限定する
ものではなく、例えば、クエン酸、フマル酸、酒石酸、
ソルビン酸、L−アスコルビン酸、ニコチン酸、パント
テン酸のような水溶性ビタミン類、アミノ酸類、核酸類
またはそれらのアルカリ金属塩(例、カリウム塩、ナト
リウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム
塩、マグネシウム塩等)の親水性の有機酸および有機酸
塩類、ビタミンB群のごとき水溶性の非有機酸系ビタミ
ン類およびグルコース、シュークロース等の糖類が挙げ
られる。これらは、通常、平均粒径2000μm以下、
好ましくは40〜1000μmの、粉末状、造粒品また
は結晶状で使用される。
宜の粒径を有する親水性の物質であれば、特に限定する
ものではなく、例えば、クエン酸、フマル酸、酒石酸、
ソルビン酸、L−アスコルビン酸、ニコチン酸、パント
テン酸のような水溶性ビタミン類、アミノ酸類、核酸類
またはそれらのアルカリ金属塩(例、カリウム塩、ナト
リウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム
塩、マグネシウム塩等)の親水性の有機酸および有機酸
塩類、ビタミンB群のごとき水溶性の非有機酸系ビタミ
ン類およびグルコース、シュークロース等の糖類が挙げ
られる。これらは、通常、平均粒径2000μm以下、
好ましくは40〜1000μmの、粉末状、造粒品また
は結晶状で使用される。
【0007】被覆物質としては、疎水性熱溶融性の物質
が使用され、かかる物質としては、融点が50〜90
℃、好ましくは約60〜80℃で食用に供し得るもので
あればよく、例えば、植物性および動物性油脂、それら
の水素添加、分別、エステル交換油脂、脂肪酸、脂肪酸
エステル類、植物性、動物性および鉱物性の天然ワック
ス類等が挙げられる。油脂類の具体例としては、例え
ば、大豆硬化油、牛脂硬化油、ナタネ硬化油、魚油硬化
油、鯨油硬化油、ヒマシ油硬化油、サフラワー油硬化
油、紅花油硬化油等が挙げられる。脂肪酸の具体例とし
ては、炭素数14〜28で、融点が約50〜90℃の脂
肪酸(例、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等)
および界面活性剤としての作用を有するこれらのグリセ
リンエステル、蔗糖エステル、ソルビトールエステル、
プロピレングリコールエステル等を用いることもでき
る。
が使用され、かかる物質としては、融点が50〜90
℃、好ましくは約60〜80℃で食用に供し得るもので
あればよく、例えば、植物性および動物性油脂、それら
の水素添加、分別、エステル交換油脂、脂肪酸、脂肪酸
エステル類、植物性、動物性および鉱物性の天然ワック
ス類等が挙げられる。油脂類の具体例としては、例え
ば、大豆硬化油、牛脂硬化油、ナタネ硬化油、魚油硬化
油、鯨油硬化油、ヒマシ油硬化油、サフラワー油硬化
油、紅花油硬化油等が挙げられる。脂肪酸の具体例とし
ては、炭素数14〜28で、融点が約50〜90℃の脂
肪酸(例、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等)
および界面活性剤としての作用を有するこれらのグリセ
リンエステル、蔗糖エステル、ソルビトールエステル、
プロピレングリコールエステル等を用いることもでき
る。
【0008】ワックス類の具体例としては、キャンデリ
ラワックス、ライスワックス、カルナウバワックス、ミ
ツロウ、パラフィンワックスなどの可食性天然ワックス
類が挙げられる。本発明においては、これらの被覆物質
は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて
もよい。また、同じ被覆物質の層を複数形成させてもよ
く、被覆物質の組み合わせによっては、異なる被覆物質
の層を組み合わせて形成させることもできる。被覆物質
は、芯物質99〜1重量部、好ましくは95〜20重量
部、さらに好ましくは90〜40重量部に対し、1〜9
9重量部、好ましくは、5〜80重量部、さらに好まし
くは、10〜60重量部の割合で使用するのがよい。被
覆物質の量が少なすぎると、被覆が不十分となる。少な
くとも2層以上の被覆物質で被覆されるような被覆物質
の量を選択する。複数の被覆層を設けることにより、十
分な被覆度が得られ、高油脂量の厚い被覆層を有する単
核粒子の被覆製剤が得られる。
ラワックス、ライスワックス、カルナウバワックス、ミ
ツロウ、パラフィンワックスなどの可食性天然ワックス
類が挙げられる。本発明においては、これらの被覆物質
は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて
もよい。また、同じ被覆物質の層を複数形成させてもよ
く、被覆物質の組み合わせによっては、異なる被覆物質
の層を組み合わせて形成させることもできる。被覆物質
は、芯物質99〜1重量部、好ましくは95〜20重量
部、さらに好ましくは90〜40重量部に対し、1〜9
9重量部、好ましくは、5〜80重量部、さらに好まし
くは、10〜60重量部の割合で使用するのがよい。被
覆物質の量が少なすぎると、被覆が不十分となる。少な
くとも2層以上の被覆物質で被覆されるような被覆物質
の量を選択する。複数の被覆層を設けることにより、十
分な被覆度が得られ、高油脂量の厚い被覆層を有する単
核粒子の被覆製剤が得られる。
【0009】本発明の製造法は、温度調整が可能な撹拌
混合装置を用いて実施する。かかる装置としては、芯物
質と被覆物質を撹拌、混合できる装置であればよく、特
に限定するものでないが、温度調整が可能なスクリュー
型、リボン型、パドル型、高速流動型、回転円板型など
の撹拌混合機を使用することが操作の容易性、効率性か
ら好ましい。例えば、マイクロスピードミキサー(宝工
機)、ハイスピードミキサー(深江工業)、ナウターミ
キサー等の撹拌混合装置を使用できる。本発明の製造法
を実施するには、例えば、上記混合機を使用して芯物質
を被覆物質の固化温度以下の温度まで加熱昇温し、これ
に加熱溶融した被覆物質を連続的または分割して添加
し、粒子の結着を防ぎながら固化・添加を繰り返して芯
物質の表面に油脂等を均一に年輪状または渦巻き状に多
層被覆したのち冷却する。
混合装置を用いて実施する。かかる装置としては、芯物
質と被覆物質を撹拌、混合できる装置であればよく、特
に限定するものでないが、温度調整が可能なスクリュー
型、リボン型、パドル型、高速流動型、回転円板型など
の撹拌混合機を使用することが操作の容易性、効率性か
ら好ましい。例えば、マイクロスピードミキサー(宝工
機)、ハイスピードミキサー(深江工業)、ナウターミ
キサー等の撹拌混合装置を使用できる。本発明の製造法
を実施するには、例えば、上記混合機を使用して芯物質
を被覆物質の固化温度以下の温度まで加熱昇温し、これ
に加熱溶融した被覆物質を連続的または分割して添加
し、粒子の結着を防ぎながら固化・添加を繰り返して芯
物質の表面に油脂等を均一に年輪状または渦巻き状に多
層被覆したのち冷却する。
【0010】本発明の製造法は、特に、L−アスコルビ
ン酸の被覆製剤を製造するのに適しており、例えば、粒
子径が2000μm以下の粉末状、造粒品または結晶状
のL−アスコルビン酸100重量部を、被覆物質の固化
温度以下、例えば、40〜70℃に温度調整しながら混
合し、これに加熱溶融した被覆物質を連続的または分割
して1〜10000重量部加えて、添加、固化を繰り返
しすことにより、L−アスコルビン酸の表面に被覆物質
を多層被覆したL−アスコルビン酸被覆製剤が得られ
る。
ン酸の被覆製剤を製造するのに適しており、例えば、粒
子径が2000μm以下の粉末状、造粒品または結晶状
のL−アスコルビン酸100重量部を、被覆物質の固化
温度以下、例えば、40〜70℃に温度調整しながら混
合し、これに加熱溶融した被覆物質を連続的または分割
して1〜10000重量部加えて、添加、固化を繰り返
しすことにより、L−アスコルビン酸の表面に被覆物質
を多層被覆したL−アスコルビン酸被覆製剤が得られ
る。
【0011】かくして、本発明の製造法によれば、撹拌
混合装置のみの簡易な方法で親水性の芯物質を被覆する
ことができ、しかも、従来困難であった多層の、被覆層
の厚い、単核粒子を疎水性の被覆物質で被覆した製剤の
製造ができる利点を有している。得られた被覆製剤は、
医薬、食品、飼料等の分野において、芯物質の使用用途
に応じて、不安定な芯物質の安定化、芯物質の水溶出速
度、反応性の調整(徐放性)、芯物質の風味の放出制御
(酸味、臭味等の放出防止)等のために利用できる。例
えば、有機酸の低pHによる悪影響や、L−アスコルビ
ン酸の水、酸素、金属等による不安定化を防ぐことがで
き、逆に、L−アスコルビン酸の他の配合成分への影響
も防ぐことができる。また、チューインガム等における
呈味成分の徐放にも使用できる。
混合装置のみの簡易な方法で親水性の芯物質を被覆する
ことができ、しかも、従来困難であった多層の、被覆層
の厚い、単核粒子を疎水性の被覆物質で被覆した製剤の
製造ができる利点を有している。得られた被覆製剤は、
医薬、食品、飼料等の分野において、芯物質の使用用途
に応じて、不安定な芯物質の安定化、芯物質の水溶出速
度、反応性の調整(徐放性)、芯物質の風味の放出制御
(酸味、臭味等の放出防止)等のために利用できる。例
えば、有機酸の低pHによる悪影響や、L−アスコルビ
ン酸の水、酸素、金属等による不安定化を防ぐことがで
き、逆に、L−アスコルビン酸の他の配合成分への影響
も防ぐことができる。また、チューインガム等における
呈味成分の徐放にも使用できる。
【0012】
【実施例】以下に、実施例、比較例および使用例を挙げ
て本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。 実施例1 L−アスコルビン酸(平均粒子径350μm)500gを
ジャケット付き高速流動型混合機(ハイスピードミキサ
ーLSF−2型、深江工業製)に仕込み、撹拌しながら
60℃に加温し、温度を保持して撹拌を続けた。これ
に、撹拌下、別に用意した大豆硬化油(融点68℃)の
加熱溶融液100gを2分割して、一方の油脂50gを添
加して均一に被覆し、固化後に残り油脂50gを同方法
で添加して被覆した後、品温40℃まで冷却してL−ア
スコルビン酸の油脂被覆製剤を得た。 比較例1 溶融油脂を2分割しなかった以外は、実施例1の方法と
同方法で一度に溶融油脂を添加しL−アスコルビン酸の
油脂被覆製剤を得た。
て本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。 実施例1 L−アスコルビン酸(平均粒子径350μm)500gを
ジャケット付き高速流動型混合機(ハイスピードミキサ
ーLSF−2型、深江工業製)に仕込み、撹拌しながら
60℃に加温し、温度を保持して撹拌を続けた。これ
に、撹拌下、別に用意した大豆硬化油(融点68℃)の
加熱溶融液100gを2分割して、一方の油脂50gを添
加して均一に被覆し、固化後に残り油脂50gを同方法
で添加して被覆した後、品温40℃まで冷却してL−ア
スコルビン酸の油脂被覆製剤を得た。 比較例1 溶融油脂を2分割しなかった以外は、実施例1の方法と
同方法で一度に溶融油脂を添加しL−アスコルビン酸の
油脂被覆製剤を得た。
【0013】実施例1で得た油脂被覆製剤と比較例1で
得た油脂比較製剤の外観およびL−アスコルビン酸の水
溶出速度を比較した結果、比較例1の被覆品は、直径
0.5cm以上の固まりが多数発生して、細粒品はわずか
であったのに対して、実施例1の被覆品は固まりが少な
く、直径500μm以下の細粒品が約90%あった。ま
た、比較例1と実施例1の被覆品の細粒画分について、
L−アスコルビン酸の水溶出速度を比較したところ、比
較品は、約2分間程度で溶出したのに対して、実施例の
被覆品は約40分であり、顕著な被覆効果であった。す
なわち、比較例1のように、同時に添加すると、単核粒
子にならず、多量被覆ができず、また、溶出速度を遅延
させることができない。
得た油脂比較製剤の外観およびL−アスコルビン酸の水
溶出速度を比較した結果、比較例1の被覆品は、直径
0.5cm以上の固まりが多数発生して、細粒品はわずか
であったのに対して、実施例1の被覆品は固まりが少な
く、直径500μm以下の細粒品が約90%あった。ま
た、比較例1と実施例1の被覆品の細粒画分について、
L−アスコルビン酸の水溶出速度を比較したところ、比
較品は、約2分間程度で溶出したのに対して、実施例の
被覆品は約40分であり、顕著な被覆効果であった。す
なわち、比較例1のように、同時に添加すると、単核粒
子にならず、多量被覆ができず、また、溶出速度を遅延
させることができない。
【0014】実施例2 L−アスコルビン酸(平均粒子径120μm)500gを
ジャケット付き高速流動型混合機(ハイスピードミキサ
ーLSF−2型、深江工業製)に仕込み、撹拌しながら
50℃に加温し、撹拌を続けた。これに、撹拌下、別に
用意した大豆硬化油(融点68℃)の加熱溶融液200
gを、10g/分の速度で連続的に添加し均一に被覆した
のち、品温40℃まで冷却してL−アスコルビン酸の油
脂被覆製剤を得た。本品は、ほとんど固まりがなく、平
均粒子径は155μmの細粒品であった。
ジャケット付き高速流動型混合機(ハイスピードミキサ
ーLSF−2型、深江工業製)に仕込み、撹拌しながら
50℃に加温し、撹拌を続けた。これに、撹拌下、別に
用意した大豆硬化油(融点68℃)の加熱溶融液200
gを、10g/分の速度で連続的に添加し均一に被覆した
のち、品温40℃まで冷却してL−アスコルビン酸の油
脂被覆製剤を得た。本品は、ほとんど固まりがなく、平
均粒子径は155μmの細粒品であった。
【0015】実施例3 L−アスコルビン酸(平均粒子径350μm)10kgを
ジャケット付き高速流動型混合機(マイクロスピードミ
キサーMS25型、宝工機製)に仕込み、撹拌しながら
50℃に加温し、撹拌を続けた。これに、撹拌下、別に
用意したナタネ硬化油(融点68℃)の加熱溶融液5kg
を、300g/分の速度で連続的に添加し均一に被覆し
たのち、品温40℃まで冷却してL−アスコルビン酸の
油脂被覆製剤を得た。
ジャケット付き高速流動型混合機(マイクロスピードミ
キサーMS25型、宝工機製)に仕込み、撹拌しながら
50℃に加温し、撹拌を続けた。これに、撹拌下、別に
用意したナタネ硬化油(融点68℃)の加熱溶融液5kg
を、300g/分の速度で連続的に添加し均一に被覆し
たのち、品温40℃まで冷却してL−アスコルビン酸の
油脂被覆製剤を得た。
【0016】実施例4 L−アスコルビン酸(平均粒子径350μm)500gお
よび大豆硬化油50gをジャケット付き高速流動型混合
機(ハイスピードミキサーLSF−2型、深江工業製)
に仕込み、撹拌しながら70℃に加温して大豆硬化油を
溶融させた後、撹拌を続けた。これを、撹拌下、50℃
に冷却して固化させ(1次被覆)、つぎに大豆硬化油5
0gとグリセリン脂肪酸エステル(エマルジーMS、理
研ビタミン)10gの混合溶融品を加えて固化させ(2
次被覆)た後、20℃で冷却してL−アスコルビン酸の
2層油脂被覆製剤を得た。
よび大豆硬化油50gをジャケット付き高速流動型混合
機(ハイスピードミキサーLSF−2型、深江工業製)
に仕込み、撹拌しながら70℃に加温して大豆硬化油を
溶融させた後、撹拌を続けた。これを、撹拌下、50℃
に冷却して固化させ(1次被覆)、つぎに大豆硬化油5
0gとグリセリン脂肪酸エステル(エマルジーMS、理
研ビタミン)10gの混合溶融品を加えて固化させ(2
次被覆)た後、20℃で冷却してL−アスコルビン酸の
2層油脂被覆製剤を得た。
【0017】実施例5 無水クエン酸(平均粒子径550μm)500gをジャケ
ット付き高速流動型混合機(ハイスピードミキサーLS
F−2型、深江工業製)に仕込み、撹拌しながら60℃
に加温し、撹拌を続けた。これに、撹拌下、別に用意し
た大豆硬化油(融点68℃)の加熱溶融液500gを、
3g/分の速度で連続的に添加し均一に被覆したのち、
品温40℃まで冷却してクエン酸の油脂被覆製剤を得
た。
ット付き高速流動型混合機(ハイスピードミキサーLS
F−2型、深江工業製)に仕込み、撹拌しながら60℃
に加温し、撹拌を続けた。これに、撹拌下、別に用意し
た大豆硬化油(融点68℃)の加熱溶融液500gを、
3g/分の速度で連続的に添加し均一に被覆したのち、
品温40℃まで冷却してクエン酸の油脂被覆製剤を得
た。
【0018】使用例1 実施例1で得られたL−アスコルビン酸の油脂被覆製剤
をゼラチンのハードカプセルに充填し、40℃にて1週
間保存したところ、対照とした油脂被覆しなかったL−
アスコルビン酸を充填したカプセルは褐色に変色したの
に対し、油脂被覆製剤を充填したものは全く変色しなか
った。 使用例2 実施例3で得られたL−アスコルビン酸の油脂被覆製剤
を、えび養殖用の飼料原料に配合し、加水、成形してモ
イストペレット製品にして保存したところ、対照とした
油脂被覆をしなかったL−アスコルビン酸は製造時およ
び保存中に短期間で分解したのに対し、油脂被覆製剤を
用いたものは、長期間残存していた。 使用例3 実施例5で得られたクエン酸の油脂被覆製剤を1%配合
したチューインガムを咀嚼したところ、油脂被覆しなか
ったクエン酸を用いた対照のチューインガムでは最初に
強い酸味があり、咀嚼中に短時間で酸味が弱まったのに
対し、油脂被覆製剤を配合したチューインガムでは、咀
嚼中の酸味の変化が少なく、長時間持続した。
をゼラチンのハードカプセルに充填し、40℃にて1週
間保存したところ、対照とした油脂被覆しなかったL−
アスコルビン酸を充填したカプセルは褐色に変色したの
に対し、油脂被覆製剤を充填したものは全く変色しなか
った。 使用例2 実施例3で得られたL−アスコルビン酸の油脂被覆製剤
を、えび養殖用の飼料原料に配合し、加水、成形してモ
イストペレット製品にして保存したところ、対照とした
油脂被覆をしなかったL−アスコルビン酸は製造時およ
び保存中に短期間で分解したのに対し、油脂被覆製剤を
用いたものは、長期間残存していた。 使用例3 実施例5で得られたクエン酸の油脂被覆製剤を1%配合
したチューインガムを咀嚼したところ、油脂被覆しなか
ったクエン酸を用いた対照のチューインガムでは最初に
強い酸味があり、咀嚼中に短時間で酸味が弱まったのに
対し、油脂被覆製剤を配合したチューインガムでは、咀
嚼中の酸味の変化が少なく、長時間持続した。
【0019】
【発明の効果】以上記載したごとく、本発明によれば、
温度調節の可能な撹拌混合機装置のみで有機酸のよう
な、親水性の芯物質を、多量の被覆物質で多層被覆する
ことができ、しかも、水に浸漬しても芯物質の溶出が少
なく、芯物質の安定性の改良、風味の低減防止等が効果
的に期待できる。
温度調節の可能な撹拌混合機装置のみで有機酸のよう
な、親水性の芯物質を、多量の被覆物質で多層被覆する
ことができ、しかも、水に浸漬しても芯物質の溶出が少
なく、芯物質の安定性の改良、風味の低減防止等が効果
的に期待できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 親水性の芯物質の周囲を複数の層の疎水
性熱溶融性の被覆物質で被覆した製剤の製造に際し、芯
物質を、被覆物質の固化温度以下の温度で混合しなが
ら、加熱溶融した被覆物質を連続的または分割して添加
しつつ、固化させ、芯物質の周囲に複数の被覆物質層を
形成させることを特徴とする被覆製剤の製造法。 - 【請求項2】 芯物質が、有機酸、有機酸塩類、非有機
酸系ビタミン類および糖類からなる群から選ばれる有機
物質である請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 芯物質がL−アスコルビン酸である請求
項2記載の被覆製剤の製造法。 - 【請求項4】 被覆物質が、油脂、脂肪酸、脂肪酸エス
テル類およびワックス類からなる群から選ばれる請求項
1記載の製造法。 - 【請求項5】 同じ被覆物質の層を複数形成させる請求
項1記載の製造法。 - 【請求項6】 異なる被覆物質の層を形成させる請求項
1記載の製造法。 - 【請求項7】 温度調整が可能な撹拌混合装置を用いて
被覆を行う請求項1記載の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9013702A JPH10203965A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 被覆製剤の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9013702A JPH10203965A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 被覆製剤の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10203965A true JPH10203965A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11840549
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9013702A Pending JPH10203965A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 被覆製剤の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10203965A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6485742B1 (en) | 1999-04-05 | 2002-11-26 | Basf Aktiengesellschaft | Process for producing coated preparation and its use |
| JP2005537854A (ja) * | 2002-09-06 | 2005-12-15 | アボット・ラボラトリーズ | 水和抑制剤を具備する医療器具 |
| JP2012521757A (ja) * | 2009-03-26 | 2012-09-20 | アドバンスド バイオニュートリション コーポレーション | 生物活性物質のマイクロカプセル化及びその製造方法 |
| JP2013128491A (ja) * | 2004-09-27 | 2013-07-04 | Novozyme As | 酵素顆粒 |
| FR3077706A1 (fr) * | 2018-02-15 | 2019-08-16 | Mixscience | Composition contre les stress |
| JP2021078417A (ja) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 日油株式会社 | 飼料組成物、被覆粒子、飼料組成物の製造方法 |
| JP2021141849A (ja) * | 2020-03-12 | 2021-09-24 | 湯本製飴株式会社 | ビタミンcの製造方法及びビタミンc |
| CN114009474A (zh) * | 2021-10-19 | 2022-02-08 | 明富(上海)健康科技有限公司 | 烘焙用食用氢化油包埋有机酸类防腐剂生产设备及其生产工艺、产品 |
| JP2023036427A (ja) * | 2021-09-02 | 2023-03-14 | 仁 伊藤 | 過酢酸生成組成物 |
-
1997
- 1997-01-28 JP JP9013702A patent/JPH10203965A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6485742B1 (en) | 1999-04-05 | 2002-11-26 | Basf Aktiengesellschaft | Process for producing coated preparation and its use |
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| US9445613B2 (en) | 2009-03-26 | 2016-09-20 | Advanced Bionutrition Corporation | Microencapsulation of bioactive substances and methods of making the same |
| FR3077706A1 (fr) * | 2018-02-15 | 2019-08-16 | Mixscience | Composition contre les stress |
| WO2019158736A1 (fr) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | Mixscience | Composition contre les stress |
| JP2021078417A (ja) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 日油株式会社 | 飼料組成物、被覆粒子、飼料組成物の製造方法 |
| JP2021141849A (ja) * | 2020-03-12 | 2021-09-24 | 湯本製飴株式会社 | ビタミンcの製造方法及びビタミンc |
| JP2023036427A (ja) * | 2021-09-02 | 2023-03-14 | 仁 伊藤 | 過酢酸生成組成物 |
| CN114009474A (zh) * | 2021-10-19 | 2022-02-08 | 明富(上海)健康科技有限公司 | 烘焙用食用氢化油包埋有机酸类防腐剂生产设备及其生产工艺、产品 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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