JPH1034997A - 感熱記録装置 - Google Patents

感熱記録装置

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JPH1034997A
JPH1034997A JP19040696A JP19040696A JPH1034997A JP H1034997 A JPH1034997 A JP H1034997A JP 19040696 A JP19040696 A JP 19040696A JP 19040696 A JP19040696 A JP 19040696A JP H1034997 A JPH1034997 A JP H1034997A
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Shinji Imai
井 真 二 今
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サーマルヘッド保護膜の摩耗に起因する画像濃
度ムラを低減して、多数枚に渡って高画質な感熱画像を
記録できる感熱記録装置を提供する。 【解決手段】サーマルヘッドによる記録を行った画像デ
ータに、指数関数を用いて予め設定された重み付けを行
い、サーマルヘッドの各画素毎に、重み付けされた画像
データの1画像分の合計を算出する手段と、各画素の画
像データの合計を1画像の画像記録毎に加算して、記録
した画像データの画素毎の総計を算出し、記憶する手段
と、この総計を用いて、画像データ供給源から供給され
た画像データを補正する補正手段とを有することによ
り、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドを
用いる感熱記録装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断画像の記録に、フィルム等を
支持体として感熱記録層を形成してなる感熱記録材料
(以下、感熱材料とする)を用いた画像記録(以下、感
熱記録ともいう)が利用されている。また、感熱記録
は、湿式の現像処理が不要であり、取り扱いが簡単であ
る等の利点を有することから、近年では、超音波診断の
ような小型の画像記録のみならず、CT診断、MRI診
断、X線診断等の大型かつ高画質な画像が要求される用
途において、医療診断のための画像記録への利用も検討
されている。
【0003】周知のように、感熱記録は、感熱材料の感
熱記録層を加熱して画像を記録する、発熱素子が一方向
(主走査方向)に配列されてなるグレーズを有するサー
マルヘッドを用い、グレーズを感熱材料(感熱記録層)
に若干押圧した状態で、両者を前記主走査方向と直交す
る副走査方向に相対的に移動しつつ、MRI等の画像デ
ータ供給源から供給された記録画像の画像データに応じ
て、グレーズの各画素の発熱素子にエネルギーを印加し
て、記録画像に応じて発熱することにより、感熱材料の
感熱記録層を加熱して画像記録を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーマルヘ
ッドのグレーズには、感熱材料を過熱する発熱素子等を
保護するため、その表面に保護膜が形成されている。従
って、感熱記録時に感熱材料と接触するのは、この保護
膜で、発熱素子は、この保護膜を介して感熱材料を過熱
し、これにより感熱記録が行われる。保護膜としては、
通常、耐摩耗性を有するセラミックが用いられている
が、保護膜は、感熱記録時には過熱された状態で感熱材
料と慴接するため、画像記録を行うにしたがって摩耗
し、劣化する。保護膜の摩耗が進行すると、保護膜の熱
容量が下がり、結果的に、発熱素子の発熱量(すなわち
印加エネルギ)に対する感熱材料の過熱量が向上する。
従って、サーマルヘッドによる感熱記録においては、経
時と共に記録の感度が上り、印加エネルギすなわち画像
データに対する記録濃度が上昇する。
【0005】ここで、サーマルヘッドによる感熱記録で
は、全画素が常に同じ濃度の画像を記録することはな
く、各画素の発熱素子の発熱量は、記録画像に応じて異
なる。言い換えれば、サーマルヘッドの各画素が受ける
熱履歴は、画素毎に異なるのが通常である。そのため、
保護膜の摩耗の進行の度合いが各画素毎に異ってしま
い、各画素毎に画像データに対する記録濃度の変動量に
差が生じ、これが画像濃度ムラの原因の1つになってい
る。
【0006】このような濃度ムラは、当然のことながら
記録画像の画質劣化を引き起こす。特に、前述の医療用
途においては、高画質で多階調の画像が要求される上、
濃度ムラは診断ミスにもつながる重大な問題であるの
で、濃度ムラに対する許容レベルは非常に厳しく、解決
が望まれる。
【0007】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、感熱記録を重ねることによるサー
マルヘッドの保護膜の摩耗に起因する画像濃度ムラを大
幅に低減して、多数枚の画像記録に渡って、高画質な感
熱画像を安定して記録することができる感熱記録装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、画像データ供給源から供給された画像デ
ータに応じてサーマルヘッドを駆動して画像記録を行う
感熱記録装置であって、サーマルヘッドによる記録を行
った画像データに、指数関数を用いて予め設定された重
み付けを行い、サーマルヘッドの各画素毎に、重み付け
された画像データの1画像分の合計を算出する手段と、
前記各画素の画像データの合計を1画像の画像記録毎に
加算して、記録した画像データの画素毎の総計を算出
し、記憶する手段と、前記総計を用いて、前記画像デー
タ供給源から供給された画像データを補正する補正手段
とを有することを特長とする感熱記録装置を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の感熱記録装置につ
いて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説
明する。
【0010】図1に、本発明の感熱記録装置の一例の概
略図が示される。図1に示される感熱記録装置10(以
下、記録装置10とする)は、例えばB4サイズ等の所
定のサイズのカットシートである感熱記録材料(以下、
感熱材料Aとする)に感熱記録を行うものであり、感熱
材料Aが収容されたマガジン24が装填される装填部1
4、供給搬送部16、サーマルヘッド66によって感熱
材料Aに感熱記録を行う記録部20、および排出部22
を有して構成される。また、図2に示されるように、サ
ーマルヘッド66には、画像処理部80、熱履歴補正部
82、画像メモリ84および記録制御部86が接続され
る。
【0011】このような記録装置10においては、マガ
ジン24から感熱材料Aを1枚引き出し、記録部20ま
で感熱材料Aを搬送して、サーマルヘッド66を感熱材
料Aに押圧しつつ、グレーズの延在方向すなわち主走査
方向(図1および図2において紙面と垂直方向)と直交
する副走査方向(図中矢印X方向)に感熱材料Aを搬送
して、記録画像に応じて各発熱素子を加熱することによ
り、感熱材料Aに感熱記録を行う。
【0012】感熱材料Aは、透明なポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルムなどの樹脂フィルムや紙等
を支持体として、その一面に感熱記録層を形成してなる
ものである。このような感熱材料Aは、通常、100枚
等の所定単位の積層体(束)とされて袋体や帯等で包装
されており、図示例においては、所定単位の束のまま感
熱記録層を下面として記録装置10のマガジン24に収
納され、一枚づつマガジン24から取り出されて感熱記
録に供される。
【0013】マガジン24は、開閉自在な蓋体26を有
する筐体であり、感熱材料Aを収納して記録装置10の
装填部14に装填される。装填部14は、記録装置10
のハウジング28に形成された挿入口30、案内板32
および案内ロール34,34、停止部材36を有してい
る。マガジン24は、蓋体26側を先にして挿入口30
から記録装置10内に挿入され、案内板32および案内
ロール34に案内されつつ、停止部材36に当接する位
置まで押し込まれることにより、記録装置10の所定の
位置に装填される。また、装填部14には、マガジンの
蓋体26を開閉するための、図示しない開閉機構が設け
られている。なお、この蓋体26の開閉機構としては、
公知の蓋体開閉機構が各種利用可能である。
【0014】供給搬送手段16は、装填部14に装填さ
れたマガジン24から感熱材料Aを1枚取り出して、記
録部20に搬送するものであり、吸引によって感熱材料
Aを吸着する吸盤40を用いる枚葉機構、搬送手段4
2、搬送ガイド44、および搬送ガイド44の出口に位
置する規制ローラ対52を有する。搬送手段42は、搬
送ローラ46と、この搬送ローラ46と同軸のプーリ4
7a、回転駆動源に接続されるプーリ47bならびにテ
ンションプーリ47cと、この3つのプーリに張架され
るエンドレスベルト48と、搬送ローラ46とローラ対
を成すニップローラ50とを有して構成され、吸盤40
によって枚葉された感熱材料Aの先端を搬送ローラ46
とニップローラ50とによって挟持して、感熱材料Aを
搬送する。
【0015】記録装置10において記録開始の指示が出
されると、前記開閉機構によって蓋体26が開放され、
吸盤40を用いた枚葉機構がマガジン24から感熱材料
Aを一枚取り出し、感熱材料Aの先端を搬送手段42
(搬送ローラ46とニップローラ50とから成るローラ
対)に供給する。搬送ローラ46とニップローラ50と
によって感熱材料Aが挟持された時点で、吸盤40によ
る吸引は開放され、供給された感熱材料Aは、搬送ガイ
ド44によって案内されつつ搬送手段42によって規制
ローラ対52に搬送される。なお、記録に供される感熱
材料Aがマガジン24から完全に排出された時点で、前
記開閉手段によって蓋体26が閉塞される。
【0016】搬送ガイド44による規定される搬送手段
42から規制ローラ対52に至るまでの距離は、感熱材
料Aの搬送方向の長さより若干短く設定されている。搬
送手段42による搬送で感熱材料Aの先端が規制ローラ
対52に至るが、規制ローラ対52は最初は停止してお
り、感熱材料Aの先端はここで一旦停止して位置決めさ
れる。この感熱材料Aの先端が規制ローラ対52に至っ
た時点で、サーマルヘッド66(グレーズ66a)の温
度が確認され、サーマルヘッド66の温度が所定温度で
あれば、規制ローラ対52による感熱材料Aの搬送が開
始され、感熱材料Aは、記録部20に搬送される。
【0017】図2に、記録部20の概略図を示す。記録
部20は、サーマルヘッド66、プラテンローラ60、
クリーニングローラ対56、ガイド58、サーマルヘッ
ド66を冷却する冷却ファン76(図1参照)およびガ
イド62を有する。また、サーマルヘッド66(サーマ
ルヘッド本体66b)には、記録制御系を構成する画像
処理部80、熱履歴補正部82、画像メモリ84および
記録制御部86が接続される。ここで、熱履歴補正部8
2は、本発明の特徴的な部分である。サーマルヘッド6
6は、例えば、最大B4サイズまでの画像記録が可能
な、約300dpiの記録(画素)密度の感熱記録を行
うものであって、感熱材料Aへの感熱記録を行う発熱素
子が一方向(主走査方向)に配列されるグレーズ66a
が形成されたサーマルヘッド本体66bと、サーマルヘ
ッド本体66bに固定されたヒートシンク66cとを有
する。サーマルヘッド66は、支点68aを中心に矢印
a方向および逆方向に回動自在な支持部材68に支持さ
れている。また、グレーズ66aは、その表面が耐摩耗
性のセラミックスからなる保護層で覆われている。
【0018】プラテンローラ60は、感熱材料Aを所定
位置に保持しつつ所定の画像記録速度で回転し、主走査
方向と直交する副走査方向(矢印X方向)に感熱材料A
を搬送する。クリーニングローラ対56は、弾性体であ
る粘着ゴムローラ56aと、通常のローラ56bとから
なるローラ対であり、粘着ゴムローラ56aが感熱材料
Aの感熱記録層に付着したゴミ等を除去して、グレーズ
66aへのゴミの付着や、ゴミが画像記録に悪影響を与
えることを防止する。
【0019】図示例の記録装置10において、感熱材料
Aが搬送される前は、支持部材68は上方(矢印a方向
と逆の方向)に回動しており、サーマルヘッド66(グ
レーズ66a)とプラテンローラ60とは接触していな
い。前述の規制ローラ対52による搬送が開始される
と、感熱材料Aは、次いでクリーニングローラ対56に
挟持され、さらに、ガイド58によって案内されつつ搬
送される。感熱材料Aの先端が記録開始位置(グレーズ
66aに対応する位置)に搬送されると、支持部材68
が矢印a方向に回動して、サーマルヘッド66のグレー
ズ66aとプラテンローラ60とで感熱材料Aが挟持さ
れて、記録層にグレーズ66aが押圧された状態とな
り、感熱材料Aはプラテンローラ60によって所定位置
に保持されつつ、プラテンローラ60(および規制ロー
ラ対52と搬送ローラ対63)によって矢印b方向に搬
送される。この搬送に伴い、グレーズ66aの各画素の
発熱素子を記録画像に応じて加熱することにより、感熱
材料Aに感熱記録が行われる。
【0020】CTやMRI等の画像データ供給源Rから
の画像データは、画像処理部80に送られる。画像処理
部80は、画像データ供給源Rからの画像データを受
け、必要に応じてフォーマット(画像の拡大・縮小、コ
マ割り当て)を行って、この画像データに、画像の輪郭
を強調するためのシャープネス処理; 感熱材料Aのγ
値等に応じた適正画像を得るための階調補正; 各画素
の発熱素子の温度に応じて発熱エネルギを調整する温度
補正; グレーズ66aの形状のバラツキや主走査方向
の中央部と両端部とにおける濃度差を補正するシェーデ
ィング補正; 各画素の発熱素子の抵抗値の差を補正す
る抵抗補正; 記録パターンの変化によるサーマルヘッ
ド電源電圧降下量変化によらず、画像データに応じた濃
度で発色するための黒比率補正; 等の所定の画像処理
を行って、サーマルヘッド66による感熱記録のための
感熱記録画像データとして、熱履歴補正部82に出力す
る。
【0021】前述のように、グレーズ66aの表面は、
発熱素子等を保護するための保護膜で覆われているが、
保護膜は過熱されて感熱材料Aと慴接するので、感熱記
録を重ねるにしたがって次第に摩耗する。ここで、保護
膜の摩耗は、全画素に渡って均一ではなく、各画素の熱
履歴に応じて異なるため、これが画像の濃度ムラの原因
の一つになっている。熱履歴補正部82は、このサーマ
ルヘッド66のグレーズ66aの各画素の保護膜の摩耗
に起因する画像濃度ムラを補正し、多数枚の画像記録を
行っても、濃度ムラのない高画質な高階調画像を安定し
て形成するためのものである。
【0022】図3に、グレーズ66aの保護膜の摩耗の
進行状態を概念的に示す。図3に示されるように、保護
膜の摩耗は、実際に過熱される部分のみに対応して、略
円錐状の形状で進行する。つまり、サーマルヘッド66
のグレーズ66a保護膜の腐食では、円錐の底面積はほ
とんど変化せず、高さ(深さ)のみが大きくなって腐食
が進行する。従って、腐食の進行度合いすなわち腐食量
(体積)Vは、腐食の深さLで表すことができる。
【0023】図4に、所定距離の感熱記録を行った際
の、印加エネルギと、保護膜の腐食の深さLの対数との
関係の一例を示すが、印加エネルギと保護膜の腐食の進
行の対数との間には直線関係があり、印加エネルギの増
大に従って、腐食量は指数関数的に増加していることが
分かる。さらに、図5に、印加エネルギを一定とした際
の、記録距離lと保護膜の腐食の深さ(対数)Lとの関
係の一例を示す。図5に示される例において、aは印加
エネルギが70mJ/mm2の例で、bは印加エネルギが50
mJ/mm2の例である。図5に示されるように、感熱記録に
おいては、記録距離と保護膜の腐食の進行との間には、
直線関係があり、記録距離が長くなるほど腐食量が直線
的に増加する。
【0024】本発明者は、以上のことから、サーマルヘ
ッド66の保護膜の摩耗が、摩擦による物理的な摩耗で
はなく、むしろ化学腐食に近いものであり、また、その
腐食量は、印加エネルギから、指数関数を用いた数式に
載せて近似的に予測できることを見出した。
【0025】周知の様に、化学反応の速度定数kはアレ
ニウスの式 k=A×exp(−E/RT)[あるいはlnk=lnA−
(E/RT)] で表すことができ、また、反応量Vはk×t(反応時
間)で近似的に示すことができる。サーマルヘッド66
の保護膜の摩耗が化学腐食摩耗であれば、摩耗は上記式
に従って進行するはずであり、反応温度Tすなわち発熱
素子の発熱による保護膜の温度の逆数(1/T)とlnk
との関係を示す、いわゆるアレニウスプロットを行え
ば、(−E/RT)を傾きとする直線になるはずであ
る。
【0026】サーマルヘッド66においては、反応温度
は発熱素子(すなわち保護膜)の温度であり、この温度
は印加エネルギの上昇に応じて比例的に上昇するので、
反応温度は印加エネルギに置き換えることができる。ま
た、前述のように、反応量である腐食量は腐食の深さL
で示すことができ、さらに、所定距離の記録を行った際
の腐食の深さLは、速度定数kに比例する。以上のこと
から、図4に示されるように、印加エネルギと、保護膜
の腐食の深さLの対数とが直線関係を有し、かつ、図5
に示されるように、保護膜の腐食の深さLの対数と記録
距離とがやはり直線関係を有するということは、サーマ
ルヘッド66の保護膜の摩耗が化学腐食摩耗であり、ア
レニウスの式に示されるように、指数関数的に進行する
ことを示している。また、図3に示されるように、腐食
の進行が、低面積が一定の円錐状に進行するということ
も、物理的な摩擦による摩耗ではなく、サーマルヘッド
66の保護膜の摩耗が化学腐食摩耗であることを示して
いる。
【0027】従って、あらかじめ設定された指数関数を
用いることにより、印加エネルギすなわちサーマルヘッ
ド66の各画素を駆動する画像データから、その画像記
録による保護膜の腐食量を予想することができる。本発
明にかかる記録装置10は、これを利用して、サーマル
ヘッド66の各画素を駆動する画像データに、あらかじ
め設定された指数関数を用いたおもみ付けを行うことに
より、その画像データに応じた感熱記録による保護膜の
腐食量(あるいは腐食量に対応する数値)を近似的に算
出し、これを加算することにより各画素の保護膜の現在
までの腐食量を知見して、それに応じてサーマルヘッド
66を駆動する画像データを補正することにより、保護
膜の摩耗による濃度ムラを補正して、長期に渡って高画
質な感熱記録を行うことを実現している。
【0028】熱履歴補正部82は、1画像の感熱記録毎
に、感熱記録の画像データ(熱履歴補正部82が画像メ
モリ84に出力した画像データ)xをパラメータとした
ヒストグラムを各画素毎に作成する。次いで、ヒストグ
ラムのパラメータとした画像データxに、下記式 y=Aexp(Bx) で示される、予め作成しておいた指数関数を用いた重み
付けを行い、画像データxに対応する腐食量yを近似的
に算出する。AおよびBは、感熱材料やサーマルヘッド
の特性等に応じて適宜決定される定数で、例えば、図4
に示されるグラフを作成することにより、実験的に求め
ることができる。なお、画像データに対する腐食量y
は、あらかじめ算出して熱履歴補正部82に記憶してお
いてもよい。さらに、作成したヒストグラムを用いて、
各画素の1画像の感熱記録における腐食量yを加算し、
1枚の画像記録おける総腐食量Yを各画素毎に算出す
る。各画素毎に算出された総腐食量Yは、1回の画像記
録を行う毎に加算されて、現在までの感熱記録による各
画素毎の保護膜の腐食量の総量すなわち蓄積腐食量Zと
して記憶される。
【0029】熱履歴補正部82には、この蓄積腐食量Z
を用いた、サーマルヘッド66の保護膜の腐食に起因す
る濃度ムラの補正式、例えば、補正された画像データを
En、供給された画像データEoとする下記式 En=Eo×(1−k×Z) で示される補正式があらかじめ設定されて記憶されてお
り、熱履歴補正部82は、この式および前回までの蓄積
腐食量Zを用いて、画像処理部80から供給された画像
データErを補正して、画像メモリ84に出力する。な
お、上記式において、kはサーマルヘッド66の特性等
に応じて適宜決定された定数である。また、熱履歴補正
部82は、この補正された画像データをEnを用いて、
前述のように、1画像記録のヒストグラムを作成し、蓄
積腐食量Zを更新する。
【0030】前記蓄積腐食量Zは、全画素に応じて算出
するのが最も好ましいのは当然であるが、メモリの容量
等に制約がある場合は、例えば、5画素や10画素に1
画素等の所定間隔の画素毎に代表的に蓄積腐食量を算出
し、この代表的な蓄積腐食量を対応する画素の蓄積腐食
量Zとして補正を行ってもよく、あるいは、代表的な蓄
積腐食量を用いて補間等により全画素の蓄積腐食量Zを
算出してもよい。また、濃度ヒストグラムの画像データ
の刻み幅も、使用可能なメモリの容量等に応じて適宜決
定すればよい。さらに、ヒストグラムを1画像毎に作成
せずに、複数の感熱記録分まとめてヒストグラムを作成
して、蓄積腐食量Zを更新してもよい。
【0031】熱履歴補正部82において補正された感熱
記録画像データは、画像メモリ84に送られて記憶され
る。記録制御装置84は、画像メモリ84に記憶された
感熱記録画像データを、主走査方向の1ラインずつ、記
録順序に応じて順次読み出し、読み出した感熱記録画像
データに応じた記録データ(出力画像濃度に応じた電圧
印加時間幅)をサーマルヘッド66に出力する。サーマ
ルヘッド66の各発熱素子点は、記録データに応じて発
熱し、前述のように、感熱材料Aがプラテンローラ60
等によって矢印b方向に搬送されつつ、感熱記録が行わ
れる。
【0032】感熱記録が終了した感熱材料Aは、ガイド
62に案内されつつ、プラテンローラ60および搬送ロ
ーラ対63に搬送されて排出部22のトレイ72に排出
される。トレイ72は、ハウジング28に形成された排
出口74を経て記録装置10の外部に突出しており、画
像が記録された感熱材料Aは、この排出口74を経て外
部に排出され、取り出される。
【0033】以上、本発明の感熱記録装置について詳細
に説明したが、本発明は上述の例に限定はされず、本発
明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および
変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
感熱記録装置によれば、多数枚の感熱記録をおこなって
も、保護膜の摩耗による濃度ムラの発生を防止すること
ができ、長期に渡って、高画質な感熱記録画像を安定し
て得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱記録装置の一例の概念図である。
【図2】図1に示される感熱記録装置の記録部の概念図
である。
【図3】サーマルヘッドの保護膜の摩耗を説明するため
の概念図である。
【図4】サーマルヘッド保護膜の摩耗と印加エネルギと
の関係を示すグラフである。
【図5】サーマルヘッド保護膜の摩耗と記録距離との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 (感熱)記録装置 14 装填部 16 供給搬送手段 20 記録部 22 排出部 24 マガジン 26 蓋体 28 ハウジング 30 挿入口 32 案内板 34 案内ロール 36 停止部材 40 吸盤 42 搬送手段 44 搬送ガイド 48 エンドレスベルト 50 ニップローラ 52 規制ローラ対 56 クリーニングローラ対 58,62 ガイド 60 プラテンローラ 63 搬送ローラ対 66 サーマルヘッド 68 支持部材 72 トレイ 74 排出口 76 冷却ファン 80 画像処理部 82 熱履歴補正部 84 画像メモリ 86 記録制御部 A 感熱材料
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】図3に、グレーズ66aの保護膜の摩耗の
進行状態を概念的に示す。図3に示されるように、保護
膜の摩耗は、実際に過熱される部分のみに対応して、略
円錐状の形状で進行する。つまり、サーマルヘッド66
のグレーズ66a保護膜の摩耗では、円錐の底面積はほ
とんど変化せず、高さ(深さ)のみが大きくなって摩耗
が進行する。従って、摩耗の進行度合いすなわち摩耗
(体積)Vは、摩耗の深さLで表すことができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】図4に、所定距離の感熱記録を行った際
の、印加エネルギと、保護膜の摩耗の深さLの対数との
関係の一例を示すが、印加エネルギと保護膜の摩耗深さ
の進行の対数との間には直線関係があり、印加エネル
ギの増大に従って、摩耗量は指数関数的に増加している
ことが分かる。さらに、図5に、印加エネルギを一定と
した際の、記録距離lと保護膜の摩耗の深さ(対数)L
との関係の一例を示す。図5に示される例において、a
は印加エネルギが70mJ/mm2の例で、bは印加エネルギ
が50mJ/mm2の例である。図5に示されるように、感熱
記録においては、記録距離と保護膜の摩耗の進行との間
には、直線関係があり、記録距離が長くなるほど摩耗
が直線的に増加する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】本発明者は、以上のことから、サーマルヘ
ッド66の保護膜の摩耗が、摩擦による物理的な摩耗で
はなく、むしろ化学腐食に近いものであり、また、その
摩耗量は、印加エネルギから、指数関数を用いた数式に
載せて近似的に予測できることを見出した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】サーマルヘッド66においては、反応温度
は発熱素子(すなわち保護膜)の温度であり、この温度
は印加エネルギの上昇に応じて比例的に上昇するので、
反応温度は印加エネルギに置き換えることができる。ま
た、前述のように、反応量である腐食量は摩耗の深さL
で示すことができ、さらに、所定距離の記録を行った際
摩耗の深さLは、速度定数kに比例する。以上のこと
から、図4に示されるように、印加エネルギと、保護膜
摩耗の深さLの対数とが直線関係を有し、かつ、図5
に示されるように、保護膜の摩耗の深さLの対数と記録
距離とがやはり直線関係を有するということは、サーマ
ルヘッド66の保護膜の摩耗が化学腐食摩耗であり、ア
レニウスの式に示されるように、指数関数的に進行する
ことを示している。また、図3に示されるように、摩耗
の進行が、低面積が一定の円錐状に進行するということ
も、物理的な摩擦による摩耗ではなく、サーマルヘッド
66の保護膜の摩耗が化学腐食摩耗であることを示して
いる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】従って、あらかじめ設定された指数関数を
用いることにより、印加エネルギすなわちサーマルヘッ
ド66の各画素を駆動する画像データから、その画像記
録による保護膜の腐食摩耗量を予想することができる。
本発明にかかる記録装置10は、これを利用して、サー
マルヘッド66の各画素を駆動する画像データに、あら
かじめ設定された指数関数を用いた重み付けを行うこと
により、その画像データに応じた感熱記録による保護膜
の腐食摩耗量(あるいは腐食摩耗量に対応する数値)を
近似的に算出し、これを加算することにより各画素の保
護膜の現在までの腐食摩耗量を知見して、それに応じて
サーマルヘッド66を駆動する画像データを補正するこ
とにより、保護膜の腐食摩耗による濃度ムラを補正し
て、長期に渡って高画質な感熱記録を行うことを実現し
ている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】熱履歴補正部82は、1画像の感熱記録毎
に、感熱記録の画像データ(熱履歴補正部82が画像メ
モリ84に出力した画像データ)xをパラメータとした
ヒストグラムを各画素毎に作成する。次いで、ヒストグ
ラムのパラメータとした画像データxに、下記式 y=Aexp(Bx) で示される、予め作成しておいた指数関数を用いた重み
付けを行い、画像データxに対応する腐食摩耗量yを近
似的に算出する。AおよびBは、感熱材料やサーマルヘ
ッドの特性等に応じて適宜決定される定数で、例えば、
図4に示されるグラフを作成することにより、実験的に
求めることができる。なお、画像データに対する腐食
量yは、あらかじめ算出して熱履歴補正部82に記憶
しておいてもよい。さらに、作成したヒストグラムを用
いて、各画素の1画像の感熱記録における腐食摩耗量y
を加算し、1枚の画像記録おける総腐食摩耗量Yを各画
素毎に算出する。各画素毎に算出された総腐食摩耗量Y
は、1回の画像記録を行う毎に加算されて、現在までの
感熱記録による各画素毎の保護膜の腐食摩耗量の総量す
なわち蓄積腐食摩耗量Zとして記憶される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】熱履歴補正部82には、この蓄積腐食摩耗
量Zを用いた、サーマルヘッド66の保護膜の腐食摩耗
に起因する濃度ムラの補正式、例えば、補正された画像
データをEn、供給された画像データEoとする下記式 En=Eo×(1−k×Z) で示される補正式があらかじめ設定されて記憶されてお
り、熱履歴補正部82は、この式および前回までの蓄積
腐食摩耗量Zを用いて、画像処理部80から供給された
画像データErを補正して、画像メモリ84に出力す
る。なお、上記式において、kはサーマルヘッド66の
特性等に応じて適宜決定された定数である。また、熱履
歴補正部82は、この補正された画像データをEnを用
いて、前述のように、1画像記録のヒストグラムを作成
し、蓄積腐食摩耗量Zを更新する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】前記蓄積腐食摩耗量Zは、全画素に応じて
算出するのが最も好ましいのは当然であるが、メモリの
容量等に制約がある場合は、例えば、5画素や10画素
に1画素等の所定間隔の画素毎に代表的に蓄積腐食摩耗
量を算出し、この代表的な蓄積腐食摩耗量を対応する画
素の蓄積腐食摩耗量Zとして補正を行ってもよく、ある
いは、代表的な蓄積腐食摩耗量を用いて補間等により全
画素の蓄積腐食摩耗量Zを算出してもよい。また、濃度
ヒストグラムの画像データの刻み幅も、使用可能なメモ
リの容量等に応じて適宜決定すればよい。さらに、ヒス
トグラムを1画像毎に作成せずに、複数の感熱記録分ま
とめてヒストグラムを作成して、蓄積腐食摩耗量Zを更
新してもよい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】熱履歴補正部82において補正された感熱
記録画像データは、画像メモリ84に送られて記憶され
る。記録制御部86は、画像メモリ84に記憶された感
熱記録画像データを、主走査方向の1ラインずつ、記録
順序に応じて順次読み出し、読み出した感熱記録画像デ
ータに応じた記録データ(出力画像濃度に応じた電圧印
加時間幅)をサーマルヘッド66に出力する。サーマル
ヘッド66の各発熱素子点は、記録データに応じて発熱
し、前述のように、感熱材料Aがプラテンローラ60等
によって矢印b方向に搬送されつつ、感熱記録が行われ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データ供給源から供給された画像デー
    タに応じてサーマルヘッドを駆動して画像記録を行う感
    熱記録装置であって、 サーマルヘッドによる記録を行った画像データに、指数
    関数を用いて予め設定された重み付けを行い、サーマル
    ヘッドの各画素毎に、重み付けされた画像データの1画
    像分の合計を算出する手段と、 前記各画素の画像データの合計を1画像の画像記録毎に
    加算して、記録した画像データの画素毎の総計を算出
    し、記憶する手段と、 前記総計を用いて、前記画像データ供給源から供給され
    た画像データを補正する補正手段とを有することを特長
    とする感熱記録装置。
JP19040696A 1996-07-19 1996-07-19 感熱記録装置 Withdrawn JPH1034997A (ja)

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JP19040696A JPH1034997A (ja) 1996-07-19 1996-07-19 感熱記録装置

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ID=16257621

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