JPH1067826A - 塩化ビニル系共重合体及び磁気記録媒体 - Google Patents

塩化ビニル系共重合体及び磁気記録媒体

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JPH1067826A
JPH1067826A JP9156372A JP15637297A JPH1067826A JP H1067826 A JPH1067826 A JP H1067826A JP 9156372 A JP9156372 A JP 9156372A JP 15637297 A JP15637297 A JP 15637297A JP H1067826 A JPH1067826 A JP H1067826A
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JP
Japan
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copolymer
vinyl chloride
polymerization
unit
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JP9156372A
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English (en)
Inventor
Yasuki Uchida
耕己 内田
Yoshiyuki Yasuhara
喜之 安原
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Nissin Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nissin Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】強磁性微粉末の高充填が可能で、優れた塗膜物
性と磁気特性を与える新規な共重合体による新規な磁気
記録媒体の提供。 【解決手段】(イ)塩化ビニル単位、(ロ)ビニルアル
コール単位、(ハ)エポキシ基含有エチレン性二重結合
モノマー単位、(ニ)スルホン酸基含有エチレン性二重
結合モノマー単位及び/又は硫酸基含有エチレン性二重
結合モノマー単位、及び(ホ)アミン変性エチレン性二
重結合モノマー単位からなる塩化ビニル系共重合体、該
共重合体を主剤とする結合剤、及び非磁性支持体上に強
磁性微粉末を該結合剤中に分散せしめた磁性層を設けて
なる磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系共重
合体、及び該共重合体を磁性層用結合剤の主剤として用
いてなる改良された磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気テープや磁気カード等の磁気記録媒
体は、一般にポリエステルフィルムなどの支持体表面に
磁性粉末と結合剤(合成樹脂組成物)とからなる磁性塗
膜(磁性層)を設けることによりつくられている。近
年、磁気記録媒体の記録密度の向上やS/N、C/N比
の改良要求に伴って磁性粉末はこれまでより一層微粒子
化され、また非常に大きな磁気モーメントを有している
ため粒子が互いに凝集を起こしやすく、この結果、磁性
粉を均一に塗料中に分散させ平滑で充填度の高い磁性層
を形成させて磁気記録媒体としての性能の向上を達成す
るためには、結合剤用樹脂の分散性能が決定的に重要な
要因となっている。
【0003】このような強磁性微粉末の素材は酸化鉄か
らコバルトイオンを吸着もしくはドープした酸化鉄へと
移行しており、さらには鉄、ニッケル、コバルトのよう
な強磁性の金属あるいはこれらを含む合金が使用される
ようになってきている。一方、強磁性微粉末の分散性向
上を目的とした結合剤用合成樹脂としては、塩化ビニル
−酢酸ビニル系共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン
共重合体等が知られており、これら高分子に−OH、−
COOH、−SO3 M、−OSO3 M、−PO32
−OPO32 、−N<、−CON<(ただし、Mは水
素原子またはアルカリ金属)等の親水性官能基を導入す
ることにより、磁性粉末の分散に有利となることが先行
技術に開示されている。しかし、これらの良好とされる
結合剤用合成樹脂を選んでも、高密度記録のために強磁
性粉末の粒子サイズを微細にすればするほど分散が困難
になり、磁性塗料を調製する際の混練分散工程に長時間
を要している。
【0004】また、磁気記録媒体の耐久性、信頼性を高
めるために、上記結合剤用合成樹脂及び併用されるポリ
ウレタン樹脂等の高分子の一部もしくは全部と反応して
架橋結合を生ずるポリイソシアネート系硬化剤を磁性塗
料中に添加して磁性層を架橋塗膜化することが行われて
いる。したがって、分散しにくく凝集しやすい微粒子の
鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性微粉末を高度に分
散、充填することが可能で、かつ併用されるポリウレタ
ン樹脂等の高分子との相溶性が良く、硬化剤との適当な
反応性を有する結合剤用合成樹脂の開発と、これを用い
た磁気記録媒体が望まれてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のような状況か
ら、本発明は、超微粒子の強磁性粉末に対する分散性が
高く高充填が可能で、併用されるポリウレタン樹脂との
相溶性が良く、ポリイソシアネート系硬化剤との反応性
に優れ、ゲル分率の高い、塗膜物性の良い結合剤を与え
る共重合体を開発し、これによって優れた特性を有する
新規な磁気記録媒体を提供しようとしてなされたもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の課題
を解決するため鋭意検討の結果、特定の単量体を共重合
させた共重合体を同時にケン化及びアミン変性して得ら
れる新規な塩化ビニル系共重合体を結合剤の主剤に用い
ると、高性能の磁気記録媒体が得られることを見いだし
て本発明に至った。すなわち、本発明は前記の課題を解
決したものであり、その要旨は次のとおりである。 (1)(イ)塩化ビニル単位、(ロ)ビニルアルコール
単位、(ハ)エポキシ基含有エチレン性二重結合モノマ
ー単位、(ニ)スルホン酸基含有エチレン性二重結合モ
ノマー単位及び/又は硫酸基含有エチレン性二重結合モ
ノマー単位、及び(ホ)アミン変性エチレン性二重結合
モノマー単位からなる塩化ビニル系共重合体。 (2)また、(イ)単位59.0〜96.5重量%、(ロ)単位
1.8〜15.0重量%、(ハ)単位 1.3〜15.0重量%、
(ニ)単位 0.3〜6.0 重量%、(ホ)単位 0.1〜5.0 重
量%からなり、平均重合度 200〜800 である上記(1)
記載の塩化ビニル系共重合体。 (3)上記(1)又は(2)記載の塩化ビニル系共重合
体を主剤とする磁気記録媒体用結合剤。 (4)非磁性支持体上に強磁性微粉末を上記(3)記載
の結合剤中に分散せしめた磁性層を設けてなる磁気記録
媒体。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳しく説明
する。本発明の塩化ビニル系共重合体は新規な共重合体
であり、磁気記録媒体の結合剤用主剤として好適で、優
れた特性を付与する。該共重合体は、前記のとおり塩化
ビニル単位、ビニルアルコール単位及びエポキシ基含有
エチレン性二重結合モノマー単位(以下、エポキシ基含
有モノマー単位と記す)と、スルホン酸基含有エチレン
性二重結合モノマー単位(以下、スルホン酸基含有モノ
マー単位と記す)及び/又は硫酸基含有エチレン性二重
結合モノマー単位(以下、硫酸基含有モノマー単位と記
す)、及びアミン変性エチレン性二重結合モノマー単位
(以下、アミン変性モノマー単位と記す)を必須とす
る。これらの単位のうち、(イ)単位の塩化ビニル単位
は磁性塗膜の物理強度を担うものであるが、その量が少
なくなってくると磁性塗膜の強度が低下するようになる
し、多くなると溶剤に対する溶解性が低下し磁性塗料の
粘度が高くなって分散性が低下するようになるので、共
重合体中の59.0〜96.5重量%であることが好ましい。
【0008】(ロ)単位のビニルアルコール単位は、強
磁性微粉末の分散性を向上させると共に、ポリウレタン
樹脂が併用された場合これとの相溶性を改良し、さらに
硬化剤であるポリイソシアネートと反応して架橋し、ゲ
ル分率、ガラス転移温度を高めて塗膜物性を良好なもの
にするので、耐熱性、耐久性の良好な磁気記録媒体を提
供する役割を果たす。したがってその量が少なくなると
強磁性微粉末の分散性及び磁性塗膜の耐熱性、耐久性が
低下するようになるし、多くなると磁性塗料の粘度が高
くなって実用上不利となってくるので、共重合体中の
1.8〜15.0重量%であることが好ましい。ビニルアルコ
ール単位は脂肪酸ビニルを共重合させてからケン化する
ことにより導入される。脂肪酸ビニルとしては酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、モノクロル酢酸ビニル、バー
サチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル、安息香酸ビニル等が挙げられる。
【0009】(ハ)単位のエポキシ基含有モノマー単位
は、熱安定性の改良、アミン化合物との反応によるアミ
ン変性モノマー単位の導入に寄与するが、その量が少な
くなると磁性塗料の粘度安定性が低下するようになり、
多くなると磁性塗膜の物理強度が低下するようになるの
で、共重合体中の 1.3〜15.0重量%であることが好まし
い。(ハ)単位を導入するためのモノマーとしては、1
分子中に1個のエポキシ基と1個の共重合性二重結合を
有するものが用いられ、例えばアリルグリシジルエーテ
ル、メタリルグリシジルエーテル等の不飽和アルコール
のグリシジルエーテル類、グリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート、メチルグリシジルイタコネー
ト、エチルグリシジルマレート等の不飽和酸のグリシジ
ルエステル類などがあげられる。
【0010】(ニ)単位のスルホン酸基含有モノマー単
位あるいは硫酸基含有モノマー単位により強磁性微粉末
の分散性は顕著に向上するが、その量がある量より少な
くなると強磁性微粉末の分散性が低下するようになり、
多くなると溶剤不溶解物が多くなり磁性塗料の粘度も高
くなるため磁性塗膜の表面が平滑でなくなるので、共重
合体中の 0.3〜6.0 重量%であることが好ましい。な
お、本発明では、スルホン酸基は-SO3M を、硫酸基は-O
SO3Mをそれぞれ意味する。Mは水素原子、アルカリ金属
(具体的にはLi+,Na+,K+等)又はNH4 +を表す。
【0011】(ニ)単位を導入するためのモノマーとし
ては、1分子中に1個のスルホン酸基又は硫酸基と、1
個の共重合性二重結合を有するものが用いられ、例えば
CH2=CHSO3M, CH2=CHCH2SO3M, CH2=CHC6H4SO3M, CH2=CHC
OOC2H4SO3M,
【化1】 [ただし、Mは水素原子、アルカリ金属(具体的にはLi
+,Na+,K+等)又はNH4 +、Rはアルキル基、好ましくは炭
素数1〜20のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレ
ン基、nは0〜 100の整数、好ましくは0〜20の整数を
表す。]などが挙げられる。
【0012】(ニ)単位を導入するのに好ましいものと
して
【化2】 が挙げられる。
【0013】(ホ)単位のアミン変性モノマー単位は、
強磁性微粉末の分散性を向上させると共に、ビニルアル
コール単位とポリイソシアネート系硬化剤の架橋反応に
おいて反応触媒となり架橋を迅速に進行させる。また、
アミン変性に使用するアミンの種類を変えることにより
ポリイソシアネート系硬化剤の反応速度を自由にコント
ロールすることが可能となり、分散性、架橋性の両方に
大きな役割を果たす。したがって、その量が少なくなる
と強磁性微粉末の分散性が低下するようになり、ポリイ
ソシアネート系硬化剤との反応性も低下するようになる
し、多くなるとポリイソシアネート系硬化剤との反応性
が高くなりすぎて磁性塗料のポットライフが短くなって
くるし、また、磁性塗料の粘度が高くなるため磁性塗膜
の厚みが不均一となりやすいので、共重合体中の 0.1〜
5.0 重量%が好ましい。
【0014】これら(イ)〜(ホ)単位を含有する共重
合体は平均重合度が低くなると磁性塗膜がもろくなるな
ど物理的強度が低下するようになり、また磁気テープ等
の耐久性も低下するようになるし、逆に平均重合度が高
くなると所定温度における磁性塗料の粘度が上昇して作
業性が悪くなり取扱いが困難となってくるので、平均重
合度 200〜 800の範囲のものであることが好ましい。
【0015】前記(イ)〜(ホ)単位を含有する共重合
体を得るには、まず、塩化ビニル、脂肪酸ビニル及びエ
ポキシ基含有エチレン性二重結合モノマーと、スルホン
酸基含有エチレン性二重結合モノマー及び/又は硫酸基
含有エチレン性二重結合モノマーを共重合させた共重合
体を製造するとよい。このような共重合体は下記組成の
モノマーを用いて得ることができる。 (1)塩化ビニル:全モノマー 100重量部中50〜95重量
部 (2)脂肪酸ビニル:同上3〜30重量部 (3)エポキシ基含有エチレン性二重結合モノマー:同
上1〜20重量部 (4)スルホン酸基含有エチレン性二重結合モノマー及
び/又は硫酸基含有エチレン性二重結合モノマー:同上
1〜10重量部
【0016】前記共重合体の製造は、一般的に溶液重合
法、沈殿重合法、懸濁重合法、乳化重合法などにより行
うことができる。共重合に際して使用される重合開始剤
としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫
酸ナトリウムなどの過硫酸塩や過酸化水素、ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルハイドロパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、キュメンハ
イドロパーオキサイド、ジブチルパーオキサイドなどの
有機過酸化物系重合開始剤、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスイソバレロニトリルなどの窒素含有重合開
始剤が例示され、これらを単独で使用するか、あるいは
過酸化物系重合開始剤と酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガ
リット、L−アスコルビン酸、糖類、アミン類などの還
元剤を併用して常法により重合を行うことができる。重
合開始剤の使用量はモノマーの合計量 100重量部に対し
て0.01〜3重量部が好ましい。
【0017】懸濁重合の場合の懸濁安定剤としては、ポ
リビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル部分ケン化物等の
ポリビニルアルコール系重合体、メチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド、マレイン酸−スチレン共重合体、マ
レイン酸−メチルビニルエーテル共重合体等の合成高分
子、澱粉、ゼラチン等の天然高分子などが例示される。
懸濁安定剤の使用量はモノマーの合計量 100重量部に対
して0.01〜1重量部が好ましい。また、乳化重合の場合
の乳化剤としては、アルキルまたはアルキルアリル硫酸
塩、アルキルまたはアルキルアリルスルホン酸塩、アル
キルアリルスルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンカル
ボン酸エステル等のノニオン性乳化剤などが例示され
る。乳化剤の使用量はモノマーの合計量 100重量部に対
して 0.5〜5重量部が好ましい。
【0018】重合に際しては、以上に記したモノマー、
重合開始剤、懸濁安定剤、乳化剤などを重合開始時に一
括して重合系に添加してもよいし、重合中に分割して添
加することもできる。乳化重合の場合には重合後に公知
の塩析法に従い、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫
酸ナトリウムのような無機塩の水溶液を加えるか、水溶
性有機溶剤を加えるなどして粒子を凝集させたのち、ろ
過、水洗し乾燥すればよい。
【0019】つぎに、共重合により得られた、塩化ビニ
ル単位、脂肪酸ビニル単位及びエポキシ基含有モノマー
単位と、スルホン酸基含有モノマー単位及び/又は硫酸
基含有モノマー単位を含有する共重合体を、アルカリ触
媒存在下でアミン化合物を用いてケン化及びアミン変性
すれば(ロ)単位のビニルアルコール単位と(ホ)単位
のアミン変性モノマー単位が導入される。
【0020】ケン化及びアミン変性の両反応は同時に行
うことができる。変性用のアミン化合物はケン化反応の
触媒ともなり、アミン変性が行われると同時にケン化反
応が進行する。ケン化・アミン変性法においては、共重
合体をアルコール(又は他の有機溶剤併用)に分散ある
いは溶解させ、その中にアミン化合物を加え、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムアルコラートな
どのアルカリを触媒として用い、10〜80℃に加熱して所
望のケン化度が得られるまで攪拌下に反応させる。使用
するアルコールとしては、上記目的が達成できればどの
ようなものでもよいが、通常、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、イソプロパノールが用いられる。その
他の有機溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフランなどのエーテル類があり、さらに他の
溶剤を混合して用いてもよい。
【0021】アミン化合物の使用量は、ケン化・アミン
変性前の共重合体 100重量部に対して 0.1〜20重量部と
し、ケン化・アミン変性後の共重合体中のアミン変性モ
ノマー単位の量が前記のとおり 0.1〜5重量%の範囲と
なるように定めることが好ましい。アミン変性モノマー
単位はエポキシ基含有モノマー単位中のエポキシ基とア
ミン化合物の活性基との開環反応により共重合体へ導入
され、また、一部塩化ビニル単位の塩素原子とアミン化
合物との反応により、塩素原子が結合していた位置へア
ミン化合物が側鎖として導入される。アミン化合物が単
なる混合物として存在するのではなく共重合体に結合し
ていることは、共重合体を有機溶媒に溶解し、再沈殿、
精製した共重合体においても窒素が定量できるという事
実から認められる。なお、アミン変性モノマー単位の量
はテルミュレン法による窒素原子分析値から算出したも
のである。
【0022】アミン化合物としては、脂肪族鎖状アミ
ン、脂環状アミン、芳香族アミン、含窒素複素環化合物
が使用され、具体的にはメチルアミン、エチルアミン、
プロピルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、エタノールアミン、ナフチルアミン、アニリン、O
−トルイジン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジオ
クチルアミン、ジイソブチルアミン、ジエタノールアミ
ン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、ジブチルエタノールアミン、メチルジエタノールア
ミン、2−メトキシエチルアミン、N−メチルアニリ
ン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリブ
チルアミン、モルホリンなどのモノアミン化合物が例示
される。上記アミン化合物の中で、ブチルアミン、ジブ
チルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、モルホリンが好ましい。
【0023】なお、(イ)〜(ホ)単位からなる共重合
体は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック
酸ビニル、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエ
ステル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニト
リル、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、塩化ビニリデン等が必要に応じ
共重合されていることによる、(イ)〜(ホ)単位以外
のモノマー単位を、本発明の目的を損なわない限り、共
重合体中の10重量%以下含んでもよい。したがって、上
記組成から(イ)塩化ビニル単位59.0〜96.5重量%、
(ロ)ビニルアルコール単位 1.8〜15.0重量%、(ハ)
エポキシ基含有モノマー単位 1.3〜15.0重量%、(ニ)
スルホン酸基含有モノマー単位及び/又は硫酸基含有モ
ノマー単位 0.3〜6.0 重量%、(ホ)アミン変性モノマ
ー単位 0.1〜5.0 重量%からなる塩化ビニル系共重合体
が得られる。
【0024】上述の(イ)〜(ホ)単位を含有する共重
合体を使用すると、強磁性微粉末の分散がよくなり、か
つ磁性塗料の粘度安定性がよく、さらにケン化とアミン
変性の両反応によってポリウレタン樹脂との相溶性が改
良され、ポリイソシアネート系硬化剤との反応性にも優
れているため、ゲル分率上昇速度が速く、到達ゲル分率
も極めて高く、さらにガラス転移温度も高くなり、良好
な磁性塗膜の物性が得られることが明らかになった。
【0025】磁性塗料製造時に上記共重合体を結合剤用
樹脂として使用する際、必要に応じ他の樹脂が等量以下
の量で併用されてもよく、この併用し得る樹脂としては
ポリウレタン樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹
脂、アルキッド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の重
合体または共重合体などの各種樹脂が例示される。これ
らのうちでは特にポリウレタン樹脂が好適である。さら
に、磁性塗膜の物理的強度を増し、耐摩耗性、耐久性等
を付与するためにポリイソシアネート系硬化剤を併用す
ることは従来と同様でよく、この硬化剤としてはコロネ
ートL(日本ポリウレタン工業社製商品名)、ディスモ
ジュールL(バイエル社製商品名)等の3官能性イソシ
アネート、両末端にイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマーなどが例示される。これら硬化剤の使用量
は前記の併用される樹脂を含めた結合剤用樹脂 100重量
部当り5〜40重量部とするのが好ましい。なお、ポリイ
ソシアネート系硬化剤による硬化反応の際には、通常、
触媒が使用されるが、本発明においては上記の如くアミ
ン変性モノマー単位が硬化を促進するため必ずしも触媒
を要しないし、磁気テープ製造後、硬化反応完結のため
に行われる高温長時間の熟成工程も著しく短縮できる。
【0026】本発明に使用される強磁性微粉末として
は、γ−Fe23 、Fe34 及びこれらにコバルト
イオンを吸着またはドープしたもの、CrO2 、さらに
Fe、Co、Fe−Co、Ni等を含有させた金属また
は合金の針状微粒子などをはじめ、その他の従来公知の
各種磁性粉末が例示される。本発明に係る共重合体を用
いると、各種磁性粉末中BET法により測定した表面積
が35m2/g以上の微粉末において特に顕著な効果を示すの
で、好適である。強磁性微粉末と結合剤用樹脂との混合
割合は、強磁性微粉末 100重量部当り前記の併用される
樹脂を含めた結合剤用樹脂8〜50重量部とすることが望
ましい。
【0027】なお、強磁性微粉末と結合剤用樹脂とを均
一に分散させるに当り、従来一般に使用されている潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、分散助剤、防錆剤等を添加す
ること、さらに塗布媒体としてメチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン等
のほか各種の有機溶剤を使用することは従来と同様でよ
く、これらの点に特別の制限はない。支持体としてはポ
リエステル、ポリオレフィン、セルロースアセテート、
ポリカーボネート等の合成樹脂類、非磁性金属類、セラ
ミック類などが使用され、形態はフィルム、テープ、シ
ート、板状体等で使用される。支持体上に磁性層を形成
するための塗布手段としては公知の方法を用いればよ
く、適宜カレンダリング処理等の平滑化処理を施すこと
により、本発明の目的とする高性能磁気記録媒体が得ら
れる。磁性層は乾燥塗膜厚が 0.5〜10μmであることが
好ましい。また、塗膜中の結合剤の量は 0.2〜3g/m2
することが好ましい。
【0028】
【実施例】つぎに、本発明を共重合体の合成例ならびに
得られた共重合体を用いた具体的実施例及び比較例をあ
げて説明するが、本発明は実施例に限定されるものでは
ない。なお、例中の部及び%はそれぞれ重量部と重量%
を示す。
【0029】合成例1(ポリマー1の合成) 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入口を備えた重合容器
に、窒素置換後、脱イオン水 200部、塩化ビニル70部、
酢酸ビニル15部、アリルグリシジルエーテル12部、ビニ
ルスルホン酸ナトリウム3部、過硫酸カリウム2部、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル4部、ラウリ
ル硫酸ナトリウム 5.3部を仕込み、攪拌しながら58℃に
加温して反応を開始し、重合が進み内圧が3kg/cm2に低
下したところで未反応ガスを排気して冷却し重合反応を
完結させた。重合終了後、塩化ナトリウム20部、5%塩
酸10部、熱脱イオン水 300部を添加して共重合体を析出
させた。析出した共重合体を脱イオン水 500部/回を用
いて5回洗浄−濾過操作を繰り返した後、乾燥して共重
合体90部を得た。このようにして得た共重合体50部をメ
タノール 100部、アセトン25部、苛性ソーダ 1.5部、ジ
メチルエタノールアミン 0.5部と共に攪拌装置、ジャケ
ット付反応器に仕込み、40℃で6時間反応させた後、 2
00部/回のメタノールで3回洗浄し、さらに 200部/回
の脱イオン水で2回洗浄し、濾過乾燥して、共重合体
(ポリマー1)40部を得た。このポリマー1は塩化ビニ
ル単位83.6%、ビニルアルコール単位 6.0%、エポキシ
基含有モノマー単位 7.6%、スルホン酸基含有モノマー
単位 0.7%、アミン変性モノマー単位 0.2%、酢酸ビニ
ル単位 1.9%、平均重合度 320であった。
【0030】なお、共重合体の各構成単位は下記の方法
により測定した。 a.塩化ビニル単位 白金製バスケットを備え30%過酸化水素水と脱イオン水
が入った燃焼用フラスコを準備する。乾燥共重合体10〜
20mgを精秤し、ろ紙に包み白金製バスケットに固定す
る。フラスコ中を酸素で充分置換したのち試料を燃焼さ
せ、燃焼ガスを過酸化水素水に吸収させる。その後、硝
酸銀で中和滴定することにより塩素含有量を求め塩化ビ
ニル単位の量を算出する。 b.ビニルアルコール単位 乾燥共重合体2gを精秤し、共栓三角フラスコに入れる。
試料をピリジンに溶解後、無水酢酸を加えて90℃に加温
し、試料中のヒドロキシル基と無水酢酸を反応させる。
冷却後、水酸化カリウム/ピリジン溶液で中和滴定し未
反応の無水酢酸量を求めビニルアルコール単位の量を算
出する。 c.エポキシ基含有モノマー単位 乾燥共重合体0.5gを精秤し、共栓三角フラスコに入れ
る。試料をアセトンに溶解後、塩酸/メタノール溶液を
加えて15分間放置し試料中のエポキシ基と塩酸を反応さ
せる。未反応の塩酸を水酸化ナトリウムで中和後、過剰
の水酸化ナトリウムを塩酸で中和滴定しエポキシ基含有
モノマー単位の量を算出する。 d.スルホン酸基含有モノマー単位、硫酸基含有モノマ
ー単位 あらかじめ検量線が求められている蛍光X線分析装置
(島津製作所製)を用いて硫黄量を求めモノマー単位の
量を算出する。 e.アミン変性モノマー単位 乾燥共重合体10mgを精秤し、ディジタル全窒素分析(テ
ルミュレン法)装置(三菱化成工業社製)によって全窒
素量を求めモノマー単位の量を算出する。 f.酢酸ビニル単位 乾燥共重合体0.75g を精秤し、共栓三角フラスコに入れ
る。試料をアセトンに溶解後、還流冷却器をつけ、水酸
化ナトリウム/メタノール溶液を加えて煮沸還流させ
る。冷却後、塩酸/メタノール溶液で2種の指示薬を用
いて中和滴定し、未反応水酸化ナトリウムと生成酢酸ナ
トリウムの量を求め酢酸ビニル単位の量を算出する。 g.ヒドロキシル基含有モノマー単位 上記したビニルアルコール単位の測定方法に従いヒドロ
キシル基の量を求めヒドロキシル基含有モノマー単位の
量を算出する。また、平均重合度はJIS K 6721により比
粘度を測定し平均重合度を算出した。比粘度は試料 200
±1mg をニトロベンゼンに溶解し、ウッベローデ形粘度
計を用いて試験温度30±0.05℃で試験液の落下秒数を測
定した。
【0031】合成例2〜7(ポリマー2〜7の合成) 合成例1と同様にして表1−aに示されるモノマーの種
類、量、重合温度で共重合し、塩析、洗浄、乾燥後、表
1−aに示されるアミン化合物の種類、量を用いてケン
化及びアミン変性し、洗浄、乾燥を行って表1−bに示
すとおりの各組成及び平均重合度を有するポリマー2〜
7を得た。
【0032】合成例8(ポリマー8の合成) 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入口を備えた重合容器
に、窒素置換後、脱イオン水 200部、塩化ビニル83部、
アリルグリシジルエーテル10部、アデカリアソープSE
−10N(旭電化社製商品名)式(1)7部、過硫酸カリ
ウム2部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
4部、ラウリル硫酸ナトリウム 5.3部を仕込み、攪拌し
ながら60℃に加温して反応を開始し、重合が進み内圧が
3kg/cm2に低下したところで未反応ガスを排気して冷却
し重合反応を完結させた。重合終了後、塩化ナトリウム
20部、5%塩酸10部、熱脱イオン水 300部を添加して共
重合体を析出させた。析出した共重合体を脱イオン水 5
00部/回を用いて5回洗浄−濾過操作を繰り返した後、
乾燥して共重合体90部を得た。得られた共重合体(ポリ
マー8)は塩化ビニル単位88.5%、エポキシ基含有モノ
マー単位 6.5%、硫酸基含有モノマー単位 5.0%、平均
重合度 310であった。
【0033】合成例9,10(ポリマー9,10の合成) 合成例8と同様にして表1−aに示されるモノマーの種
類、量、重合温度で共重合し、塩析、洗浄、乾燥を行っ
て表1−bに示すとおりの各組成及び平均重合度を有す
るポリマー9,10を得た。
【0034】合成例11(ポリマー11の合成) 合成例1と同様にして表1−aに示されるモノマーの種
類、量、重合温度で共重合し、塩析、洗浄、乾燥後、表
1−aに示されるアミン化合物の種類、量を用いてケン
化及びアミン変性し、洗浄、乾燥を行って表1−bに示
すとおりの各組成及び平均重合度を有するポリマー11を
得た。
【0035】合成例12(ポリマー12の合成) 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入口を備えた重合容器
に、窒素置換後、脱イオン水 100部、メタノール 100
部、塩化ビニル83部、酢酸ビニル13部、アリルグリシジ
ルエーテル4部、部分鹸化ポバール1部、ベンゾイルパ
ーオキサイド 0.1部を仕込み、攪拌しながら70℃に加温
して反応を開始し、さらに塩化ビニル40部を8時間を要
して連続添加し重合反応させた。さらに70℃で4時間反
応させ、内圧が3kg/cm2に低下したところで未反応ガス
を排気して冷却し重合反応を完結させた。重合終了後、
共重合体を脱イオン水 500部/回を用いて5回洗浄−濾
過操作を繰り返した後、乾燥して共重合体90部を得た。
このようにして得た共重合体50部をメタノール 100部、
アセトン25部、苛性ソーダ 1.5部、ジメチルエタノール
アミン 2.1部と共に攪拌装置、ジャケット付反応器に仕
込み、40℃で6時間反応させた後、 200部/回のメタノ
ールで3回洗浄し、さらに 200部/回の脱イオン水で2
回洗浄し、濾過乾燥して、共重合体(ポリマー12)45部
を得た。このポリマー12は塩化ビニル単位89.5%、ビニ
ルアルコール単位 4.6%、エポキシ基含有モノマー単位
2.5%、アミン変性モノマー単位 0.9%、酢酸ビニル単
位 2.5%、平均重合度 300であった。
【0036】合成例13(ポリマー13の合成) 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入口を備えた重合容器
に、窒素置換後、脱イオン水 200部、塩化ビニル84部、
酢酸ビニル10部、グリシジルメタクリレート6部、エレ
ミノールJS2(三洋化成工業社製商品名)式(2)3
部、過硫酸カリウム2部、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル4部、ラウリル硫酸ナトリウム 5.3部を
仕込み、攪拌しながら55℃に加温して反応を開始し、重
合が進み内圧が3kg/cm2に低下したところで未反応ガス
を排気して冷却し重合反応を完結させた。重合終了後、
塩化ナトリウム20部、5%塩酸10部、熱脱イオン水 200
部を添加して共重合体を析出させた。析出した共重合体
を脱イオン水 500部/回を用いて5回洗浄−濾過操作を
繰り返した後、乾燥して共重合体85部を得た。このよう
にして得た共重合体50部をメタノール 100部、アセトン
25部、苛性ソーダ 1.5部と共に攪拌装置、ジャケット付
反応器に仕込み、40℃で6時間反応させた後、 200部/
回のメタノールで3回洗浄し、さらに 200部/回の脱イ
オン水で2回洗浄し、濾過乾燥して共重合体(ポリマー
13)45部を得た。このポリマー13は塩化ビニル単位88.8
%、ビニルアルコール単位 3.2%、エポキシ基含有モノ
マー単位 5.2%、スルホン酸基含有モノマー単位 1.3
%、酢酸ビニル単位 1.5%、平均重合度 360であった。
【0037】合成例14(ポリマー14の合成) 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入口を備えた重合容器
に、窒素置換後、脱イオン水 200部、塩化ビニル83部、
アリルグリシジルエーテル10部、ビニルスルホン酸ナト
リウム 0.5部、過硫酸カリウム2部、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル4部、ラウリル硫酸ナトリウ
ム 5.3部を仕込み、攪拌しながら57℃に加温して反応を
開始した。反応開始と同時にヒドロキシプロピルアクリ
レート 6.5部を4時間かけて、均一に連続圧入した。重
合が進み内圧が3kg/cm2に低下したところで未反応ガス
を排気して冷却し重合反応を完結させた。重合終了後、
塩化ナトリウム20部、5%塩酸10部、熱脱イオン水 300
部を添加して共重合体を析出させた。析出した共重合体
を脱イオン水 500部/回を用いて5回洗浄−濾過操作を
繰り返した後、乾燥して共重合体92部を得た。得られた
共重合体(ポリマー14)は塩化ビニル単位90.5%、エポ
キシ基含有モノマー単位 6.0%、スルホン酸基含有モノ
マー単位 0.3%、ヒドロキシル基含有モノマー単位 3.2
%、平均重合度 380であった。
【0038】合成例15(ポリマー15の合成) アリルグリシジルエーテル15部及び亜硫酸水素ナトリウ
ム2部と、脱イオン水50部を、フラスコ中で50℃に加温
して2時間攪拌したところ、この混合液は均一な溶液と
なった。得られた溶液67部を酢酸ビニル5部、ラウリル
硫酸ナトリウム3部、過硫酸カリウム1部、脱イオン水
150部とともに重合容器に仕込み、窒素置換後、塩化ビ
ニル 100部を加えて攪拌しながら54℃に加温して反応を
開始し、重合が進み内圧が3kg/cm2に低下したところで
未反応ガスを排気して冷却し重合反応を完結させた。重
合終了後、合成例1と同様の方法で塩析、洗浄、乾燥し
て共重合体83部を得た。得られた共重合体(ポリマー1
5)は塩化ビニル単位89.2%、エポキシ基含有モノマー
単位 5.3%、スルホン酸基含有モノマー単位 2.4%、酢
酸ビニル単位 3.1%、平均重合度 370であった。
【0039】
【表1】
【0040】なお、表1−a中のアミン化合物欄の数値
は共重合体50部に対するアミン化合物の使用部数を示
す。また、モノマー欄のアデカリアソープSE−10N
(旭電化社製商品名)は下記(1)式で、エレミノール
JS−2(三洋化成工業社製商品名)は下記(2)式で
それぞれ示されるものである。
【化3】
【0041】実施例1〜7、比較例1〜8 上記のようにして得られた共重合体(ポリマー1〜15)
のゲル分率、ガラス転移温度、ポリウレタン樹脂との相
溶性、塗料液の粘度安定性を調べ、さらにこれらの共重
合体を用いて磁気テープを作製し、その塗膜特性及び磁
気特性を調べた。結果は表2に示すとおりであった。な
お、各特性の測定は下記のようにして行った。
【0042】a.ゲル分率 共重合体20部、メチルエチルケトン80部よりなる溶液
に、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、
商品名コロネートL)2部を加えた混合物を、ポリエス
テルフィルム上にバーコーター#75で塗布、風乾後、ポ
リエステルフィルムから剥し、60℃で24時間あるいは48
時間乾燥器中に放置し架橋反応させて試料フィルムを作
製した。フィルム試料約1〜1.5gを精秤し(A)、これ
を250ml のメスフラスコに投入し、メチルエチルケトン
を注入して 250mlの溶液としたのち24時間室温に放置し
た。次に、50mlのホールピペットで溶液を採取し、予め
風袋を精秤した(B)アルミコンテナー中に注ぎ、この
アルミコンテナーをホットプレート上に置きメチルエチ
ルケトンを蒸発させたのち 105℃の乾燥器中で1時間乾
燥させ重量を精秤した(C)。 ゲル分率(%)=[1−5(C−B)/A]×100 A:フィルム試料重量(g)、B:アルミコンテナー風
袋重量(g)、C:乾燥後の重量(g) 24時間架橋反応を行った試料フィルムのゲル分率をゲル
分率1、48時間架橋反応を行った試料フィルムのゲル分
率をゲル分率2とする。
【0043】b.ガラス転移温度 共重合体20部をテトラヒドロフラン80部に溶解した溶液
をポリエステルフィルム上にバーコーター#75で塗布
し、 105℃で60分間乾燥後、ポリエステルフィルムから
剥して試料フィルムを作製した。測定はDSC(SEI
KO社製SSC−5000)により昇温スピード10℃/minで
行った。 c.ポリウレタン樹脂との相溶性 メチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン/トルエ
ン=1/1/1(部)の混合溶剤を用いた共重合体の20
%溶液 100部と各種のポリウレタン樹脂50部を混合し、
スターラーで1時間攪拌後ガラス板上に塗布、乾燥さ
せ、塗膜のツブの有無、くもり度から相溶性を目視によ
り3段階評価した。 〇:良、△:可、×:不可
【0044】d.塗料A液の粘度安定性 後記したA液の粘度をE型粘度計で測定(初期粘度)
し、残液を密栓下に25℃で48時間放置後に再度粘度を測
定した。初期粘度を 100としたときの48時間後の粘度の
比率をもとに4段階で評価した。 ◎:粘度変化のほとんどないもの(110 %以下)、〇:
少し増粘(120 〜 200%)、△:増粘大(200 %超)、
×:ゲル化 e.光沢 グロスメーター(村上色彩技研製)によりカレンダー処
理前の磁気テープの塗布面の60度反射率を標準ガラス板
と比較した。 f.残留磁束密度(Br)及び角型比 振動試料型磁力計(理研電子製)を用いて測定した。
【0045】なお、磁気テープは下記のようにして作製
した。 磁性塗料の調製 A液 共重合体(ポリマー1〜15) 18部 金属磁性粉(比表面積53.4m2/g) 100部 ポリウレタン樹脂(N−2304:日本ポリウレタン工業社製商品名) 7部 カーボンブラック 5部 レシチン 2部 メチルエチルケトン 75部 メチルイソブチルケトン 75部 トルエン 75部 上記成分をラボミキサーで90分間混合し、さらにガラス
ビーズの入ったアイガーミルで3時間混練し塗料A液を
得た。 B液 A液 355部 ポリイソシアネート(コロネートL:前出) 5部 メチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン=1/1(部) 30部 上記成分をミキサーで90分間混合分散させ塗料B液を得
た。
【0046】磁気テープの作製 ポリエステルフィルム上に上記塗料B液を乾燥塗膜が6
μm厚になるように塗布し、磁場配向処理を行って乾燥
し、ついでスーパーカレンダーにより表面処理して磁気
テープを作った。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明により、磁性層用結合剤の主剤と
して好適な、新規な共重合体が提供された。また、この
共重合体を用いることにより微粒子の強磁性粉末が高度
に分散された、ゲル分率の高い、ポリウレタン樹脂との
相溶性及び粘度安定性の良い磁性塗料が得られ、その塗
料を用いた、磁気特性が優れた新規な磁気記録媒体が提
供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08F 214/06 216:06 220:32 228:02)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)塩化ビニル単位、(ロ)ビニルア
    ルコール単位、(ハ)エポキシ基含有エチレン性二重結
    合モノマー単位、(ニ)スルホン酸基含有エチレン性二
    重結合モノマー単位及び/又は硫酸基含有エチレン性二
    重結合モノマー単位、及び(ホ)アミン変性エチレン性
    二重結合モノマー単位からなる塩化ビニル系共重合体。
  2. 【請求項2】 (イ)単位59.0〜96.5重量%、(ロ)単
    位 1.8〜15.0重量%、(ハ)単位 1.3〜15.0重量%、
    (ニ)単位 0.3〜6.0 重量%、(ホ)単位 0.1〜5.0 重
    量%からなり、平均重合度 200〜800 である請求項1記
    載の塩化ビニル系共重合体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の塩化ビニル系共重
    合体を主剤とする磁気記録媒体用結合剤。
  4. 【請求項4】 非磁性支持体上に強磁性微粉末を請求項
    3記載の結合剤中に分散せしめた磁性層を設けてなる磁
    気記録媒体。
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