JPH11169437A - 錠剤の製造方法 - Google Patents
錠剤の製造方法Info
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- JPH11169437A JPH11169437A JP9332812A JP33281297A JPH11169437A JP H11169437 A JPH11169437 A JP H11169437A JP 9332812 A JP9332812 A JP 9332812A JP 33281297 A JP33281297 A JP 33281297A JP H11169437 A JPH11169437 A JP H11169437A
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- A61J3/10—Devices or methods specially adapted for bringing pharmaceutical products into particular physical or administering forms into the form of compressed tablets
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- B30B—PRESSES IN GENERAL
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Abstract
(57)【要約】
【課題】打錠機の杵や臼に、成形材料がスティッキング
等を起こすことなく、長時間、安定して、連続打錠する
ことができ、工業的な錠剤の製造方法として実施するこ
とができるとともに、且つ、打錠された錠剤の崩壊時間
が変化したり、硬度が変化したりすることがない、錠剤
の製造方法を提供する。 【解決手段】有効成分と、賦形剤と、滑沢剤Kの一部を
含む成形材料mを準備する工程と、打錠機Aの杵3、4
と、臼2とを、散布室10内に収容する工程と、散布室
10内に、滑沢剤Kの残量を噴霧するとともに、散布室
10内に、空気脈動波を発生させて、杵3、4の表面及
び臼2の表面に、滑沢剤Kを塗布する工程と、滑沢剤K
が表面に塗布された杵3、4と、滑沢剤Kが表面に塗布
された臼2とを用いて、成形材料mを打錠する工程とを
備える
等を起こすことなく、長時間、安定して、連続打錠する
ことができ、工業的な錠剤の製造方法として実施するこ
とができるとともに、且つ、打錠された錠剤の崩壊時間
が変化したり、硬度が変化したりすることがない、錠剤
の製造方法を提供する。 【解決手段】有効成分と、賦形剤と、滑沢剤Kの一部を
含む成形材料mを準備する工程と、打錠機Aの杵3、4
と、臼2とを、散布室10内に収容する工程と、散布室
10内に、滑沢剤Kの残量を噴霧するとともに、散布室
10内に、空気脈動波を発生させて、杵3、4の表面及
び臼2の表面に、滑沢剤Kを塗布する工程と、滑沢剤K
が表面に塗布された杵3、4と、滑沢剤Kが表面に塗布
された臼2とを用いて、成形材料mを打錠する工程とを
備える
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錠剤の製造方法に
関し、特に、打錠機の杵や、臼に成形材料がスティッキ
ング等し難く、長時間連続打錠することができるととも
に、且つ、打錠された錠剤の崩壊時間が変化したり、硬
度が変化したりすることがない、錠剤の製造方法に関す
る。
関し、特に、打錠機の杵や、臼に成形材料がスティッキ
ング等し難く、長時間連続打錠することができるととも
に、且つ、打錠された錠剤の崩壊時間が変化したり、硬
度が変化したりすることがない、錠剤の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、打錠機の杵と臼とを用いて成形材
料を打錠して錠剤を製造する工程において、杵や臼に、
打錠する成形材料が、スティッキングしたり、杵臼間に
ギシツキが生じたり、打錠される錠剤にキャッピング
や、ラミネーション等が生じるのを防ぎ、円滑に打錠で
きるようにし、且つ、不良品が発生するのを防止する目
的として、打錠する成形材料中には、有効成分や賦形剤
の他に、ステアリン酸マグネシウム、ラウルリ硫酸ナト
リウム、タルク等の滑沢剤を混練し、これを圧縮成形
し、錠剤を製造している(以下、本明細書では、このよ
うな錠剤の製造法を、内部滑沢法という)。
料を打錠して錠剤を製造する工程において、杵や臼に、
打錠する成形材料が、スティッキングしたり、杵臼間に
ギシツキが生じたり、打錠される錠剤にキャッピング
や、ラミネーション等が生じるのを防ぎ、円滑に打錠で
きるようにし、且つ、不良品が発生するのを防止する目
的として、打錠する成形材料中には、有効成分や賦形剤
の他に、ステアリン酸マグネシウム、ラウルリ硫酸ナト
リウム、タルク等の滑沢剤を混練し、これを圧縮成形
し、錠剤を製造している(以下、本明細書では、このよ
うな錠剤の製造法を、内部滑沢法という)。
【0003】しかしながら、このような滑沢剤は、一般
に、撥水性が高いため、多量の滑沢剤が添加された成形
材料を打錠して錠剤を製造すると、この錠剤は、滑沢剤
が原因して、崩壊時間が遅延したり、また、添加する滑
沢剤の使用量が多いと、硬度が低下したりするといった
問題がある。ところで、打錠機の杵や臼に、打錠する成
形材料が、スティッキングするのを防止するためには、
杵の表面、臼の表面、または、成形材料の表面に、十分
量の滑沢剤があれば良く、錠剤内部には滑沢剤が含まれ
ている必要は無い。
に、撥水性が高いため、多量の滑沢剤が添加された成形
材料を打錠して錠剤を製造すると、この錠剤は、滑沢剤
が原因して、崩壊時間が遅延したり、また、添加する滑
沢剤の使用量が多いと、硬度が低下したりするといった
問題がある。ところで、打錠機の杵や臼に、打錠する成
形材料が、スティッキングするのを防止するためには、
杵の表面、臼の表面、または、成形材料の表面に、十分
量の滑沢剤があれば良く、錠剤内部には滑沢剤が含まれ
ている必要は無い。
【0004】また、成形材料中に添加する滑沢剤の使用
量を減らすこよができれば、滑沢剤が原因となってい
る、錠剤の崩壊時間の遅延が防止され、また、製造され
る錠剤の硬度が低下するといった問題を解決できる。こ
のように、錠剤内部に含まれる滑沢剤の使用量を減ら
し、且つ、打錠時に、打錠機の杵や、臼に、打錠する成
形材料が、スティッキングするのを防止するようにした
技術としては、例えば、特公昭41−11273号公報
や、特開昭56−14098号公報に記載の、いわゆる
外部滑沢法と呼ばれる錠剤の製造方法がある。
量を減らすこよができれば、滑沢剤が原因となってい
る、錠剤の崩壊時間の遅延が防止され、また、製造され
る錠剤の硬度が低下するといった問題を解決できる。こ
のように、錠剤内部に含まれる滑沢剤の使用量を減ら
し、且つ、打錠時に、打錠機の杵や、臼に、打錠する成
形材料が、スティッキングするのを防止するようにした
技術としては、例えば、特公昭41−11273号公報
や、特開昭56−14098号公報に記載の、いわゆる
外部滑沢法と呼ばれる錠剤の製造方法がある。
【0005】図7は、特公昭41−11273号公報に
記載される、錠剤の製造方法を概略的に示す工程図であ
る。この錠剤の製造方法では、まず、図7(a)に示す
工程において、上杵3eの下端面31、及び下杵4eの
上端面41側に対して、滑沢剤噴射用のノズル60から
滑沢剤Kをエア圧により噴射させて散布し、図7(b)
に示す工程において、回転テーブル1eの臼2e内に成
形材料mを充填させ、図7(c)に示す工程において、
成形材料mを、表面に滑沢剤Kが塗布された上杵3e
と、表面に滑沢剤Kが塗布された下杵4eとの両者で、
圧縮成形し、錠剤を製造するようにしている。
記載される、錠剤の製造方法を概略的に示す工程図であ
る。この錠剤の製造方法では、まず、図7(a)に示す
工程において、上杵3eの下端面31、及び下杵4eの
上端面41側に対して、滑沢剤噴射用のノズル60から
滑沢剤Kをエア圧により噴射させて散布し、図7(b)
に示す工程において、回転テーブル1eの臼2e内に成
形材料mを充填させ、図7(c)に示す工程において、
成形材料mを、表面に滑沢剤Kが塗布された上杵3e
と、表面に滑沢剤Kが塗布された下杵4eとの両者で、
圧縮成形し、錠剤を製造するようにしている。
【0006】また、図8は、特開昭56−14098号
公報に記載される、錠剤の製造方法を概略的に示す工程
図である。この錠剤の製造方法では、まず、図8(a)
に示す工程において、回転テーブル1eの所定位置の臼
2eの上方に設けた散布器50内に滑沢剤Kを散布し、
この滑沢剤Kを図8(b)に示すように、下杵4eの上
端面41に載せる。その後図8(c)に示す工程におい
て、散布室51内に配置されたノズル61から下杵4e
に対して圧縮エアを噴射させることにより、下杵4e上
の滑沢剤Kを上方へ吹き飛ばして離散させ、この離散さ
れた滑沢剤を臼2eの内周面21や、上杵3eの下端面
31に付着させ、しかる後に、臼2eの内周面21、上
杵3eの下端面31、及び、下杵4eの上端面41に滑
沢剤Kが塗布された、臼2e、上杵3e、及び、下杵4
eを用いて、成形材料を、圧縮成形し、錠剤を製造する
ようにしている。
公報に記載される、錠剤の製造方法を概略的に示す工程
図である。この錠剤の製造方法では、まず、図8(a)
に示す工程において、回転テーブル1eの所定位置の臼
2eの上方に設けた散布器50内に滑沢剤Kを散布し、
この滑沢剤Kを図8(b)に示すように、下杵4eの上
端面41に載せる。その後図8(c)に示す工程におい
て、散布室51内に配置されたノズル61から下杵4e
に対して圧縮エアを噴射させることにより、下杵4e上
の滑沢剤Kを上方へ吹き飛ばして離散させ、この離散さ
れた滑沢剤を臼2eの内周面21や、上杵3eの下端面
31に付着させ、しかる後に、臼2eの内周面21、上
杵3eの下端面31、及び、下杵4eの上端面41に滑
沢剤Kが塗布された、臼2e、上杵3e、及び、下杵4
eを用いて、成形材料を、圧縮成形し、錠剤を製造する
ようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た特公昭41−11273号公報や、特開昭56−14
098号公報に記載の錠剤の製造方法では、いずれも、
長時間の打錠作業の間、臼2eの内周面21、上杵3e
の表面、及び、下杵4eの表面に、滑沢剤Kを、安定し
た状態で、均一に塗布することができないため、このよ
うな、錠剤の製造方法は、工業的な錠剤の製造方法とし
て実施することができないという問題がある。
た特公昭41−11273号公報や、特開昭56−14
098号公報に記載の錠剤の製造方法では、いずれも、
長時間の打錠作業の間、臼2eの内周面21、上杵3e
の表面、及び、下杵4eの表面に、滑沢剤Kを、安定し
た状態で、均一に塗布することができないため、このよ
うな、錠剤の製造方法は、工業的な錠剤の製造方法とし
て実施することができないという問題がある。
【0008】また、このような錠剤の製造方法では、錠
剤内部に、殆ど、滑沢剤が含まれなくなるため、通常の
内部滑沢法で製造される錠剤に比べ、崩壊速度が速くな
ってしまったり、硬度が高くなったりし、物理的性状が
異なってしまったり、また、体内への有効成分の吸収速
度等が変化してしまうという問題がある。本発明は、以
上のような問題を解決するためになされたものであっ
て、打錠機の杵や臼に成形材料がスティッキング等を起
こすことなく、長時間、安定して、連続打錠することが
でき、工業的な錠剤の製造方法として実施することがで
きるとともに、且つ、打錠された錠剤の崩壊時間や硬度
等の物性が、通常の内部滑沢法で製造される錠剤と殆ど
異なることがなく、且つ、体内への有効成分の吸収速度
等も殆ど異なることがない、錠剤の製造方法を提供する
ことを目的とする。
剤内部に、殆ど、滑沢剤が含まれなくなるため、通常の
内部滑沢法で製造される錠剤に比べ、崩壊速度が速くな
ってしまったり、硬度が高くなったりし、物理的性状が
異なってしまったり、また、体内への有効成分の吸収速
度等が変化してしまうという問題がある。本発明は、以
上のような問題を解決するためになされたものであっ
て、打錠機の杵や臼に成形材料がスティッキング等を起
こすことなく、長時間、安定して、連続打錠することが
でき、工業的な錠剤の製造方法として実施することがで
きるとともに、且つ、打錠された錠剤の崩壊時間や硬度
等の物性が、通常の内部滑沢法で製造される錠剤と殆ど
異なることがなく、且つ、体内への有効成分の吸収速度
等も殆ど異なることがない、錠剤の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
問題を解決する技術を検討した結果、杵や臼の表面に均
一に安定して、滑沢剤を塗布するには、杵や臼の表面
に、滑沢剤噴霧手段を用いて、直接的に、吹きつけた
り、下杵の上端面に載せた滑沢剤に圧縮エアを噴射させ
て、下杵の滑沢剤を上方へ吹き飛ばして離散させ、この
離散された滑沢剤を臼の内周面や上杵の下端面に付着さ
せるといった、従来の外部滑沢法ではなく、杵や臼を散
布室内に収容し、散布室内に、滑沢剤を空気脈動波を用
いて均一に拡散させるようにして、杵や臼の表面に滑沢
剤を付着させると、杵や臼の表面に、滑沢剤をより均一
に安定して塗布できることを見い出し、更には、内部滑
沢法で製造される錠剤に含まれる滑沢剤の一部を杵や臼
の表面に塗布し、残量の滑沢剤を打錠する成形材料中に
混合し、杵や臼の表面に塗布する滑沢剤と、打錠する成
形材料中に混合する滑沢剤との合計量を、通常の内部滑
沢法により製造した錠剤と物理的性状や、体内への有効
成分の吸収速度等の動態が殆ど同じ錠剤を製造できるこ
とを見い出し、鋭意努力した結果、本発明を完成するに
至った。
問題を解決する技術を検討した結果、杵や臼の表面に均
一に安定して、滑沢剤を塗布するには、杵や臼の表面
に、滑沢剤噴霧手段を用いて、直接的に、吹きつけた
り、下杵の上端面に載せた滑沢剤に圧縮エアを噴射させ
て、下杵の滑沢剤を上方へ吹き飛ばして離散させ、この
離散された滑沢剤を臼の内周面や上杵の下端面に付着さ
せるといった、従来の外部滑沢法ではなく、杵や臼を散
布室内に収容し、散布室内に、滑沢剤を空気脈動波を用
いて均一に拡散させるようにして、杵や臼の表面に滑沢
剤を付着させると、杵や臼の表面に、滑沢剤をより均一
に安定して塗布できることを見い出し、更には、内部滑
沢法で製造される錠剤に含まれる滑沢剤の一部を杵や臼
の表面に塗布し、残量の滑沢剤を打錠する成形材料中に
混合し、杵や臼の表面に塗布する滑沢剤と、打錠する成
形材料中に混合する滑沢剤との合計量を、通常の内部滑
沢法により製造した錠剤と物理的性状や、体内への有効
成分の吸収速度等の動態が殆ど同じ錠剤を製造できるこ
とを見い出し、鋭意努力した結果、本発明を完成するに
至った。
【0010】即ち、請求項1に記載の錠剤の製造方法
は、杵と臼とを備える打錠機を用いて、有効成分と、賦
形剤と、滑沢剤とを含む錠剤の製造方法であって、有効
成分と、賦形剤と、滑沢剤の一部とを含む成形材料を準
備する工程と、打錠機の杵と臼とを散布室内に収容する
工程と、散布室内に、滑沢剤の残量を噴霧するととも
に、散布室内に、空気脈動波を発生させて、杵の表面及
び臼の表面に、滑沢剤を塗布する工程と、滑沢剤が表面
に塗布された杵と、滑沢剤が表面に塗布された臼とを用
いて、成形材料を打錠する工程とを備える。
は、杵と臼とを備える打錠機を用いて、有効成分と、賦
形剤と、滑沢剤とを含む錠剤の製造方法であって、有効
成分と、賦形剤と、滑沢剤の一部とを含む成形材料を準
備する工程と、打錠機の杵と臼とを散布室内に収容する
工程と、散布室内に、滑沢剤の残量を噴霧するととも
に、散布室内に、空気脈動波を発生させて、杵の表面及
び臼の表面に、滑沢剤を塗布する工程と、滑沢剤が表面
に塗布された杵と、滑沢剤が表面に塗布された臼とを用
いて、成形材料を打錠する工程とを備える。
【0011】滑沢剤としては、ステアリン酸金属塩、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、タルク等の通常用いられる滑沢
剤であれば、いずれをも使用することができ、目的に応
じて、単独で使用しても、これらの滑沢剤を2以上組み
合わせて使用してもよい。空気脈動波としては、その空
気圧が、正圧、負圧のいずれを問わず、散布室内の全域
に空気振動を生じさせて、散布室内に噴霧された滑沢剤
の粒子を強制的に拡散させる作用を発揮するものであれ
ば、種々の周期、強度の空気脈動波を用いることができ
る。
ウリル硫酸ナトリウム、タルク等の通常用いられる滑沢
剤であれば、いずれをも使用することができ、目的に応
じて、単独で使用しても、これらの滑沢剤を2以上組み
合わせて使用してもよい。空気脈動波としては、その空
気圧が、正圧、負圧のいずれを問わず、散布室内の全域
に空気振動を生じさせて、散布室内に噴霧された滑沢剤
の粒子を強制的に拡散させる作用を発揮するものであれ
ば、種々の周期、強度の空気脈動波を用いることができ
る。
【0012】このような空気脈動波は、打錠機の杵や臼
の大きさ、形状、散布室の大きさ、形状、滑沢剤の噴霧
手段、滑沢剤の噴霧手段の設けられ方、有効成分の性状
等によっても異なってくるので一概には規定できず、実
験に基づいて規定される。また、この方法を用いれば、
散布室内に噴霧する滑沢剤の噴霧量は、有効成分の種
類、賦形剤の種類、滑沢剤の種類にかかわらず、極めて
微量であっても、成形材料が、打錠機の杵、臼にスティ
ッキングするのを防止できる。
の大きさ、形状、散布室の大きさ、形状、滑沢剤の噴霧
手段、滑沢剤の噴霧手段の設けられ方、有効成分の性状
等によっても異なってくるので一概には規定できず、実
験に基づいて規定される。また、この方法を用いれば、
散布室内に噴霧する滑沢剤の噴霧量は、有効成分の種
類、賦形剤の種類、滑沢剤の種類にかかわらず、極めて
微量であっても、成形材料が、打錠機の杵、臼にスティ
ッキングするのを防止できる。
【0013】したがって、従来の内部滑沢法で製造する
際に使用している滑沢剤の一部を、杵、臼の表面に塗布
することで、従来の内部滑沢法で製造する場合に比べ、
成形材料が、打錠機の杵や臼にスティッキングするのを
防止できるため、製造効率を著しく向上させることがで
きる。また、この製造方法によれば、製造される錠剤の
内部にも、滑沢剤が含まれ、且つ、錠剤当りに使用する
滑沢剤の使用量を、内部滑沢法を用いて製造される錠剤
に含まれる滑沢剤の使用量と同量とすることができるの
で、内部滑沢法を用いて製造される錠剤と比較した場合
に、打錠された錠剤の崩壊時間が変化したり、硬度が変
化したりすることがない。
際に使用している滑沢剤の一部を、杵、臼の表面に塗布
することで、従来の内部滑沢法で製造する場合に比べ、
成形材料が、打錠機の杵や臼にスティッキングするのを
防止できるため、製造効率を著しく向上させることがで
きる。また、この製造方法によれば、製造される錠剤の
内部にも、滑沢剤が含まれ、且つ、錠剤当りに使用する
滑沢剤の使用量を、内部滑沢法を用いて製造される錠剤
に含まれる滑沢剤の使用量と同量とすることができるの
で、内部滑沢法を用いて製造される錠剤と比較した場合
に、打錠された錠剤の崩壊時間が変化したり、硬度が変
化したりすることがない。
【0014】請求項2に記載の錠剤の製造方法は、錠剤
の内部に含ませる滑沢剤の量と、杵、臼の表面に塗布す
る滑沢剤の量との好ましい割合を規定するもので、請求
項1に記載の錠剤の製造方法の成形材料に含ませる滑沢
剤の一部が、滑沢剤の全重量の80重量%以上99.9
9重量%以下であり、散布室内に噴霧する滑沢剤の残量
が、滑沢剤の全重量の0.01重量%以上20重量%以
下である。
の内部に含ませる滑沢剤の量と、杵、臼の表面に塗布す
る滑沢剤の量との好ましい割合を規定するもので、請求
項1に記載の錠剤の製造方法の成形材料に含ませる滑沢
剤の一部が、滑沢剤の全重量の80重量%以上99.9
9重量%以下であり、散布室内に噴霧する滑沢剤の残量
が、滑沢剤の全重量の0.01重量%以上20重量%以
下である。
【0015】散布室内に噴霧する滑沢剤の残量が、20
重量%を超えると、打錠工程において、杵や臼への成形
材料のスティキング現象は、低下するが、製造される錠
剤の物理的性状や吸収等の動態が、内部滑沢法により製
造される錠剤と異なるため、好ましくなく、0.01重
量%未満の場合は、杵や臼への成形材料のスティッキン
グ現象が、内部滑沢法の場合と同様の発生頻度となるの
で、好ましくない。
重量%を超えると、打錠工程において、杵や臼への成形
材料のスティキング現象は、低下するが、製造される錠
剤の物理的性状や吸収等の動態が、内部滑沢法により製
造される錠剤と異なるため、好ましくなく、0.01重
量%未満の場合は、杵や臼への成形材料のスティッキン
グ現象が、内部滑沢法の場合と同様の発生頻度となるの
で、好ましくない。
【0016】請求項3に記載の錠剤の製造方法は、滑沢
剤の好ましい全使用量を規定するものであり、請求項1
または請求項2に記載の錠剤の製造方法の滑沢剤の全量
が、打錠される錠剤重量の0.01重量%以上5重量%
で以下である。
剤の好ましい全使用量を規定するものであり、請求項1
または請求項2に記載の錠剤の製造方法の滑沢剤の全量
が、打錠される錠剤重量の0.01重量%以上5重量%
で以下である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明について、更に詳しく説明する。図1から図3は、本
発明に係る錠剤の製造方法を実施するのに好適な外部滑
沢式打錠機の一例を示しており、図1は、外部滑沢式打
錠機の要部を拡大して概略的に示す断面図を、図2は、
図1に示す外部滑沢式打錠機の要部を概略的に示す正面
断面図を、又、図3は、図1に示す外部滑沢式打錠機の
要部を概略的に示す平面断面図を、各々、示している。
明について、更に詳しく説明する。図1から図3は、本
発明に係る錠剤の製造方法を実施するのに好適な外部滑
沢式打錠機の一例を示しており、図1は、外部滑沢式打
錠機の要部を拡大して概略的に示す断面図を、図2は、
図1に示す外部滑沢式打錠機の要部を概略的に示す正面
断面図を、又、図3は、図1に示す外部滑沢式打錠機の
要部を概略的に示す平面断面図を、各々、示している。
【0018】この打錠機Aは、図2及び図3に示すよう
に、水平方向に沿って回転自在な円盤状の回転テーブル
1に、上下方向に貫通した臼2が一定ピッチで複数箇所
設けられ、これら各臼2の上下に上杵3と下杵4が配置
された構成となっている。また、上杵3や下杵4は、例
えば、カム40とカム溝41との係合によるカム機構等
によって所定の昇降動作を行いながら回転テーブル1と
一緒に回転し、臼2内に充填された成形材料mを圧縮す
るように構成されている。
に、水平方向に沿って回転自在な円盤状の回転テーブル
1に、上下方向に貫通した臼2が一定ピッチで複数箇所
設けられ、これら各臼2の上下に上杵3と下杵4が配置
された構成となっている。また、上杵3や下杵4は、例
えば、カム40とカム溝41との係合によるカム機構等
によって所定の昇降動作を行いながら回転テーブル1と
一緒に回転し、臼2内に充填された成形材料mを圧縮す
るように構成されている。
【0019】具体的には、矢印aの位置に臼2が到達す
ると、この臼2内には、材料供給シュート5及びフィー
ドシュー6から成形材料mが充填される。そして、その
後段の矢印bの位置から矢印cに示す位置に到る移動経
路間で、成形材料mが上杵3と下杵4によって圧縮され
(矢印bと矢印cの各位置間は連続している)、錠剤J
を成形するように構成されている。
ると、この臼2内には、材料供給シュート5及びフィー
ドシュー6から成形材料mが充填される。そして、その
後段の矢印bの位置から矢印cに示す位置に到る移動経
路間で、成形材料mが上杵3と下杵4によって圧縮され
(矢印bと矢印cの各位置間は連続している)、錠剤J
を成形するように構成されている。
【0020】この錠剤Jは、矢印dの位置で下杵4が上
昇することにより、臼2の上方に持ち上げられ、その後
一定位置に固定されたスクレパー7に当接することによ
り、回転テーブル1の側方に設けられた排出シュート8
内へ排出される。尚、図2中、9a、9bは本圧調整用
ロール、9c、9dは予備圧調整用ロールであり、これ
らの各ロール9a〜9dの高さを調整することにより、
これらのロール9a〜9dに各々当接する上杵3と下杵
4との高さを正確に調整でき、打錠される錠剤Jの寸法
精度を高めることが可能である。
昇することにより、臼2の上方に持ち上げられ、その後
一定位置に固定されたスクレパー7に当接することによ
り、回転テーブル1の側方に設けられた排出シュート8
内へ排出される。尚、図2中、9a、9bは本圧調整用
ロール、9c、9dは予備圧調整用ロールであり、これ
らの各ロール9a〜9dの高さを調整することにより、
これらのロール9a〜9dに各々当接する上杵3と下杵
4との高さを正確に調整でき、打錠される錠剤Jの寸法
精度を高めることが可能である。
【0021】上記した回転テーブル1の複数の臼2・・
の移動位置のうち、錠剤Jが排出される位置dよりも後
段側で、臼2内に成形材料mを充填する位置aよりも前
段側の位置(矢印e)には、円筒状等の筒状体14が配
置されて散布室10が設けられている。また、この散布
室10には滑沢剤噴霧器11や空気脈動波発生装置12
が接続されている。
の移動位置のうち、錠剤Jが排出される位置dよりも後
段側で、臼2内に成形材料mを充填する位置aよりも前
段側の位置(矢印e)には、円筒状等の筒状体14が配
置されて散布室10が設けられている。また、この散布
室10には滑沢剤噴霧器11や空気脈動波発生装置12
が接続されている。
【0022】ここで、散布室10は、図1に示すよう
に、臼2の上側周縁部20の位置からその上方に位置す
る上杵3の下端部3aを囲む状態に形成されている。
尚、この散布室10が設けられた位置では、下杵4が出
来る限り臼2内で下降するように配慮され、好ましくは
下杵4が下支点となるように構成される。滑沢剤噴霧器
11としては、エア圧の供給によって散布室10内に所
望の滑沢剤Kを噴霧するものが適用される。この滑沢剤
噴霧器11としては、カートリッジ式、圧力タンク式、
ミニホッパ式等の様々なタイプのものがあるが、何れを
適用してもよい。
に、臼2の上側周縁部20の位置からその上方に位置す
る上杵3の下端部3aを囲む状態に形成されている。
尚、この散布室10が設けられた位置では、下杵4が出
来る限り臼2内で下降するように配慮され、好ましくは
下杵4が下支点となるように構成される。滑沢剤噴霧器
11としては、エア圧の供給によって散布室10内に所
望の滑沢剤Kを噴霧するものが適用される。この滑沢剤
噴霧器11としては、カートリッジ式、圧力タンク式、
ミニホッパ式等の様々なタイプのものがあるが、何れを
適用してもよい。
【0023】滑沢剤Kとしては、公知の滑沢剤であれ
ば、いずれをも用いることができ、例えば、ステアリン
酸マグネシウムやステアリン酸カルシウム等のステアリ
ン酸金属塩、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク等を、成
形材料mの材質等に応じて適宜選択する。空気脈動波発
生装置12は、散布室10と導波管13を介して接続さ
れており、この導波管13からは負圧の空気脈動波を散
布室10内に付与することができるようにしている。
ば、いずれをも用いることができ、例えば、ステアリン
酸マグネシウムやステアリン酸カルシウム等のステアリ
ン酸金属塩、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク等を、成
形材料mの材質等に応じて適宜選択する。空気脈動波発
生装置12は、散布室10と導波管13を介して接続さ
れており、この導波管13からは負圧の空気脈動波を散
布室10内に付与することができるようにしている。
【0024】即ち、この空気脈動波発生装置12は、導
波管13を介して散布室10内の空気を一定の時間間隔
で間歇的に吸気し、例えば図4(a)に示すような圧力
波形の空気脈動波を発生させるようになっている。この
例では、空気脈動波発生装置12として、ブロアー(図
示せず。)によって、散布室10内の空気吸入とその空
気吸入の停止とを繰り返して実行するようにしたものを
用いている。
波管13を介して散布室10内の空気を一定の時間間隔
で間歇的に吸気し、例えば図4(a)に示すような圧力
波形の空気脈動波を発生させるようになっている。この
例では、空気脈動波発生装置12として、ブロアー(図
示せず。)によって、散布室10内の空気吸入とその空
気吸入の停止とを繰り返して実行するようにしたものを
用いている。
【0025】尚、図4(a)に示す圧力波形の空気脈動
波に代えて、図4(b)に示すように負圧状態を維持し
たままその圧力が変動する態様の空気脈動波を発生させ
てもよい。次に、上記構成の外部滑沢式打錠機Aの動作
について説明する。先ず、回転テーブル1が回転して複
数の臼2・・が順次回転移動する状態において、図2の
矢印eに示す散布室10が設けられた箇所へ臼2が移動
してきたときに、図1に示すように、滑沢剤噴霧器11
に圧縮空気を供給させて滑沢剤Kを散布室10内に噴霧
させる。また、この散布室10内には空気脈動波発生装
置12で発生された負圧の空気脈動波を作用させてお
く。この空気脈動波は散布室10内に常時作用させてい
てもよい。
波に代えて、図4(b)に示すように負圧状態を維持し
たままその圧力が変動する態様の空気脈動波を発生させ
てもよい。次に、上記構成の外部滑沢式打錠機Aの動作
について説明する。先ず、回転テーブル1が回転して複
数の臼2・・が順次回転移動する状態において、図2の
矢印eに示す散布室10が設けられた箇所へ臼2が移動
してきたときに、図1に示すように、滑沢剤噴霧器11
に圧縮空気を供給させて滑沢剤Kを散布室10内に噴霧
させる。また、この散布室10内には空気脈動波発生装
置12で発生された負圧の空気脈動波を作用させてお
く。この空気脈動波は散布室10内に常時作用させてい
てもよい。
【0026】このようにして、散布室10内に空気脈動
波が作用した状態では、この散布室10内の全域に空気
振動が生じた状態となる。従って、散布室10内に噴霧
された滑沢剤Kの粒子は、かかる空気振動に伴って振動
し、散布室10内の全域へ、強制的に、拡散される。そ
の結果、この滑沢剤Kは、下杵4の上端面4A、臼2の
内周面2A、及び上杵3の下端面3A等の各所に対して
均一な状態で散布され、付着する。
波が作用した状態では、この散布室10内の全域に空気
振動が生じた状態となる。従って、散布室10内に噴霧
された滑沢剤Kの粒子は、かかる空気振動に伴って振動
し、散布室10内の全域へ、強制的に、拡散される。そ
の結果、この滑沢剤Kは、下杵4の上端面4A、臼2の
内周面2A、及び上杵3の下端面3A等の各所に対して
均一な状態で散布され、付着する。
【0027】散布室10内の余分な滑沢剤Kは、導波管
3を介して空気脈動波発生装置12に吸気され、散布室
10の外部に排出されるから、回転テーブル1の上面位
置等へ多量の滑沢剤Kが不必要に累積するような不具合
がなく、適量の滑沢剤Kを下杵4の上端面4Aやその他
の各所に散布することが可能となる。このようにして、
滑沢剤Kが上杵3、下杵4、及び臼2の所定位置へ均一
に散布されれば、その後この臼2内に成形材料mを充填
させて上杵3及び下杵4によって圧縮させる際に、この
成形材料mがこれら各部に不当に付着するようなことを
適切に防止でき、品質の高い錠剤Jを打錠することがで
きる。
3を介して空気脈動波発生装置12に吸気され、散布室
10の外部に排出されるから、回転テーブル1の上面位
置等へ多量の滑沢剤Kが不必要に累積するような不具合
がなく、適量の滑沢剤Kを下杵4の上端面4Aやその他
の各所に散布することが可能となる。このようにして、
滑沢剤Kが上杵3、下杵4、及び臼2の所定位置へ均一
に散布されれば、その後この臼2内に成形材料mを充填
させて上杵3及び下杵4によって圧縮させる際に、この
成形材料mがこれら各部に不当に付着するようなことを
適切に防止でき、品質の高い錠剤Jを打錠することがで
きる。
【0028】この例では、図4(a)、(b)に示すよ
うな負圧の空気脈動波を散布室10内に付与させる場合
について説明したが、本発明は決してこれに限定されな
い。図5は、本発明に係る外部滑沢式打錠機Aaの他の
実施例を示す要部拡大断面図である。この打錠機Aa
は、正圧の空気脈動波を発生させる空気脈動波発生装置
12Aを、導波管13Aを介して散布室10に接続する
と共に、この導波管13Aに滑沢剤噴霧器11を装着し
て、滑沢剤Kがこの導波管13A内を通過して散布室1
0内へ噴霧されるように構成している。
うな負圧の空気脈動波を散布室10内に付与させる場合
について説明したが、本発明は決してこれに限定されな
い。図5は、本発明に係る外部滑沢式打錠機Aaの他の
実施例を示す要部拡大断面図である。この打錠機Aa
は、正圧の空気脈動波を発生させる空気脈動波発生装置
12Aを、導波管13Aを介して散布室10に接続する
と共に、この導波管13Aに滑沢剤噴霧器11を装着し
て、滑沢剤Kがこの導波管13A内を通過して散布室1
0内へ噴霧されるように構成している。
【0029】また、散布室10には、この散布室10内
のエアを外部に排気させるためのブロアー15が配管1
6を介して接続されている。この打錠機Aaでは、空気
脈動波発生装置12Aを稼働させて、図6(a)又は
(b)に示すような圧力波形の正圧の空気脈動波を発生
させると、滑沢剤噴霧器11から導波管13A内に噴霧
される滑沢剤Kは、この空気脈動波と共に散布室10内
に供給される。そして、この滑沢剤Kは、散布室10内
に付与された空気振動によってやはり散布室10内の全
域へ強制的に拡散されるようになる。また、余分な滑沢
剤Kは、ブロアー15によって外部に排出される。
のエアを外部に排気させるためのブロアー15が配管1
6を介して接続されている。この打錠機Aaでは、空気
脈動波発生装置12Aを稼働させて、図6(a)又は
(b)に示すような圧力波形の正圧の空気脈動波を発生
させると、滑沢剤噴霧器11から導波管13A内に噴霧
される滑沢剤Kは、この空気脈動波と共に散布室10内
に供給される。そして、この滑沢剤Kは、散布室10内
に付与された空気振動によってやはり散布室10内の全
域へ強制的に拡散されるようになる。また、余分な滑沢
剤Kは、ブロアー15によって外部に排出される。
【0030】この打錠機Aaを用いた場合も、図1に示
す打錠機Aを用いた場合と同様に、下杵4の上端面4
A、臼2の内周面2A、及び上杵3の下端面3Aの各所
に対し、適量の滑沢剤Kを均一な状態に散布させること
ができる。本発明で用いる、散布室10内に供給させる
空気脈動波は、このように、正圧、負圧の何れであって
もよい。
す打錠機Aを用いた場合と同様に、下杵4の上端面4
A、臼2の内周面2A、及び上杵3の下端面3Aの各所
に対し、適量の滑沢剤Kを均一な状態に散布させること
ができる。本発明で用いる、散布室10内に供給させる
空気脈動波は、このように、正圧、負圧の何れであって
もよい。
【0031】また、本発明では、空気脈動波としては例
えば10〔Hz〕程度の低周波域の脈動波が好ましい
が、その具体的な周波数も限定されない。即ち、用いる
空気脈動波は、成形材料mの物性、滑沢剤の物性等によ
り、打錠された錠剤にスティッキング等を生じ難い値に
設定される。尚、本発明は、成形材料mの具体的な材
質、種類等も限定されず、粉末状又は顆粒状等の薬品、
食料品、金属等の様々な錠剤の製造に適用できる。
えば10〔Hz〕程度の低周波域の脈動波が好ましい
が、その具体的な周波数も限定されない。即ち、用いる
空気脈動波は、成形材料mの物性、滑沢剤の物性等によ
り、打錠された錠剤にスティッキング等を生じ難い値に
設定される。尚、本発明は、成形材料mの具体的な材
質、種類等も限定されず、粉末状又は顆粒状等の薬品、
食料品、金属等の様々な錠剤の製造に適用できる。
【0032】また、この錠剤の製造方法では、滑沢剤K
の全使用量は、打錠する錠剤の全重量の0.01重量%
以上5重量%で以下とすることが好ましい。また、錠剤
の内部に含ませる滑沢剤の量と、杵、臼の表面に塗布す
る滑沢剤の量との割合は、成形材料に含ませる滑沢剤
が、滑沢剤の全重量の80重量%以上99.99重量%
以下であり、散布室内に噴霧する滑沢剤の残量が、滑沢
剤の全重量の0.01重量%以上20重量%で以下であ
ることが好ましい。
の全使用量は、打錠する錠剤の全重量の0.01重量%
以上5重量%で以下とすることが好ましい。また、錠剤
の内部に含ませる滑沢剤の量と、杵、臼の表面に塗布す
る滑沢剤の量との割合は、成形材料に含ませる滑沢剤
が、滑沢剤の全重量の80重量%以上99.99重量%
以下であり、散布室内に噴霧する滑沢剤の残量が、滑沢
剤の全重量の0.01重量%以上20重量%で以下であ
ることが好ましい。
【0033】即ち、実験により、散布室内に噴霧する滑
沢剤の残量が、20重量%を超えると、打錠工程におい
て、杵や臼への成形材料のスティッキング現象は、低下
するが、製造される錠剤の物理的性状や吸収等の動態
が、内部滑沢法により製造される錠剤と異なり、0.0
1重量%未満の場合は、杵や臼への成形材料のスティッ
キング現象が、内部滑沢法の場合と同様の発生頻度とな
ることが明らかになった。
沢剤の残量が、20重量%を超えると、打錠工程におい
て、杵や臼への成形材料のスティッキング現象は、低下
するが、製造される錠剤の物理的性状や吸収等の動態
が、内部滑沢法により製造される錠剤と異なり、0.0
1重量%未満の場合は、杵や臼への成形材料のスティッ
キング現象が、内部滑沢法の場合と同様の発生頻度とな
ることが明らかになった。
【0034】次に、具体的な実験データを示す。 (実験例)通常の流動層造粒法により、グリブゾール
と、マンニトールとを、7:3の比率で混合し、ポリビ
ニルアルコールを噴霧して、所定の粒径及び所定の粒度
分布を有する顆粒を製造した後、28号金網を使用し
て、得られた顆粒を整粒した。
と、マンニトールとを、7:3の比率で混合し、ポリビ
ニルアルコールを噴霧して、所定の粒径及び所定の粒度
分布を有する顆粒を製造した後、28号金網を使用し
て、得られた顆粒を整粒した。
【0035】次に、この顆粒に、滑沢剤Kとして、ステ
アリン酸マグネシウムを、0.97重量%添加し、V型
混合機を用いてよく混合した後、図1に示したような、
空気脈動波発生装置を備える外部滑沢式打錠機を使用し
て、成形材料200mg/錠剤を、直径が、8mmの杵
臼セットを用いて、1分間に回転テーブルを30回、回
転させる速度で、連続して、錠剤を打錠した。
アリン酸マグネシウムを、0.97重量%添加し、V型
混合機を用いてよく混合した後、図1に示したような、
空気脈動波発生装置を備える外部滑沢式打錠機を使用し
て、成形材料200mg/錠剤を、直径が、8mmの杵
臼セットを用いて、1分間に回転テーブルを30回、回
転させる速度で、連続して、錠剤を打錠した。
【0036】この際、滑沢剤として、ステアリン酸マグ
ネシウムを使用し、散布室10内に噴霧するステアリン
酸マグネシウムの使用量を、製造される1錠剤当りに含
まれる滑沢剤の重量%が、1錠剤の全重量に対し、0.
03重量%となるように調整した。尚、流動層造粒機と
しては、グラット社製WSG15型を使用し、打錠機の
本体としては、畑製作所製HATA HT−X20を使
用した。
ネシウムを使用し、散布室10内に噴霧するステアリン
酸マグネシウムの使用量を、製造される1錠剤当りに含
まれる滑沢剤の重量%が、1錠剤の全重量に対し、0.
03重量%となるように調整した。尚、流動層造粒機と
しては、グラット社製WSG15型を使用し、打錠機の
本体としては、畑製作所製HATA HT−X20を使
用した。
【0037】また、この実験例では、空気脈動波として
は、周波数が、10Hzの、図4(b)に示すような、
常に、負圧のものを使用したが、空気脈動波としては、
これに限定されることはない。 (比較例)実験例と同様にして製造した顆粒に、滑沢剤
として、ステアリン酸マグネシウムを使用し、1錠剤の
全重量に対し、ステアリン酸マグネシウムが、1.0重
量%となるように、添加し、V型混合機を用いて良く混
合した後、この成形材料200mg/錠剤とり、実験例
と同様の、直径が、8mmの杵臼セットを用いて、1分
間に回転テーブルを30回、回転させる速度で、連続し
て、錠剤を打錠した。
は、周波数が、10Hzの、図4(b)に示すような、
常に、負圧のものを使用したが、空気脈動波としては、
これに限定されることはない。 (比較例)実験例と同様にして製造した顆粒に、滑沢剤
として、ステアリン酸マグネシウムを使用し、1錠剤の
全重量に対し、ステアリン酸マグネシウムが、1.0重
量%となるように、添加し、V型混合機を用いて良く混
合した後、この成形材料200mg/錠剤とり、実験例
と同様の、直径が、8mmの杵臼セットを用いて、1分
間に回転テーブルを30回、回転させる速度で、連続し
て、錠剤を打錠した。
【0038】打錠機としては、畑製作所製HATA H
T−X20を使用した。実験例及び比較例の錠剤につい
て5時間打錠機を連続運転し、経時的に得られた錠剤を
サンプリングして、錠剤表面の滑らかさから、スティッ
キングを生じた時間を判定した。結果を表1に示す。
T−X20を使用した。実験例及び比較例の錠剤につい
て5時間打錠機を連続運転し、経時的に得られた錠剤を
サンプリングして、錠剤表面の滑らかさから、スティッ
キングを生じた時間を判定した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1より、実験例は、5時間後でもスティ
ッキング現象が起きなかったのに対し、比較例は、1時
間後でスティッキング現象を生じ、外観不良品が発生す
ることが、明らかとなった。また、表1の結果より、同
じ打錠圧で打錠すれば、本発明に従って製造される錠剤
と、従来の内部滑沢法によって製造される錠剤とは、同
じ硬度を有することが明かになった。
ッキング現象が起きなかったのに対し、比較例は、1時
間後でスティッキング現象を生じ、外観不良品が発生す
ることが、明らかとなった。また、表1の結果より、同
じ打錠圧で打錠すれば、本発明に従って製造される錠剤
と、従来の内部滑沢法によって製造される錠剤とは、同
じ硬度を有することが明かになった。
【0041】更に、実験例で作製した錠剤及び比較例で
作製した錠剤の各々について、崩壊試験(日局・一般試
験法)と溶出試験(日局・一般試験法)とを行った所、
実験例で作製した錠剤と比較例で作製した錠剤とは、と
もに、同様の崩壊速度を示すとともに、同様の溶出曲線
を示した。このことにより、本発明に従って製造される
錠剤を服用すれば、従来の内部滑沢法によって製造され
る錠剤と、同様の血中濃度を示し、且つ、同様のバイオ
アベイラビリティを示すであろうことが、明らかになっ
た。
作製した錠剤の各々について、崩壊試験(日局・一般試
験法)と溶出試験(日局・一般試験法)とを行った所、
実験例で作製した錠剤と比較例で作製した錠剤とは、と
もに、同様の崩壊速度を示すとともに、同様の溶出曲線
を示した。このことにより、本発明に従って製造される
錠剤を服用すれば、従来の内部滑沢法によって製造され
る錠剤と、同様の血中濃度を示し、且つ、同様のバイオ
アベイラビリティを示すであろうことが、明らかになっ
た。
【0042】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る錠剤の製造方法によれば、従来の内部滑沢法で製造
する際に使用している滑沢剤の一部を、杵、臼の表面に
塗布することできるので、従来の内部滑沢法で製造する
場合に比べ、成形材料が、打錠機の杵、臼にスティッキ
ングするのを防止できる。このため、錠剤の製造効率を
著しく向上させることができる。
係る錠剤の製造方法によれば、従来の内部滑沢法で製造
する際に使用している滑沢剤の一部を、杵、臼の表面に
塗布することできるので、従来の内部滑沢法で製造する
場合に比べ、成形材料が、打錠機の杵、臼にスティッキ
ングするのを防止できる。このため、錠剤の製造効率を
著しく向上させることができる。
【0043】また、この製造方法によれば、製造される
錠剤の内部にも、滑沢剤が含まれ、且つ、錠剤当りに使
用する滑沢剤の使用量を、内部滑沢法を用いて製造され
る錠剤に含まれる滑沢剤の使用量と同量とすることがで
きるので、内部滑沢法を用いて製造される錠剤と比較し
た場合に、打錠された錠剤の崩壊時間や硬度等の物理的
性状や体内への吸収動態等が変化したりすることがな
い。
錠剤の内部にも、滑沢剤が含まれ、且つ、錠剤当りに使
用する滑沢剤の使用量を、内部滑沢法を用いて製造され
る錠剤に含まれる滑沢剤の使用量と同量とすることがで
きるので、内部滑沢法を用いて製造される錠剤と比較し
た場合に、打錠された錠剤の崩壊時間や硬度等の物理的
性状や体内への吸収動態等が変化したりすることがな
い。
【図1】本発明に係る錠剤の製造方法で用いる、外部滑
沢式打錠機の一例の要部を概略的に示す拡大断面図であ
る。
沢式打錠機の一例の要部を概略的に示す拡大断面図であ
る。
【図2】図1に示す外部滑沢式打錠機の要部を概略的に
示す正面断面図である。
示す正面断面図である。
【図3】図1に示す外部滑沢式打錠機の要部を概略的に
示す平面断面図である。
示す平面断面図である。
【図4】空気脈動波の具体例を示す説明図であり、図4
(a)及び図4(b)に、各々、負圧の空気脈動波の具
体例を示す。
(a)及び図4(b)に、各々、負圧の空気脈動波の具
体例を示す。
【図5】本発明に係る錠剤の製造方法で用いる、外部滑
沢式打錠機の他の例の要部を概略的に示す拡大断面図で
ある。
沢式打錠機の他の例の要部を概略的に示す拡大断面図で
ある。
【図6】空気脈動波の具体例を示す説明図であり、図6
(a)及び図6(b)に、各々、正圧の空気脈動波の具
体例を示す。
(a)及び図6(b)に、各々、正圧の空気脈動波の具
体例を示す。
【図7】特公昭41−11273号公報に記載の、従来
の錠剤の製造方法を概略的に示す工程図である。
の錠剤の製造方法を概略的に示す工程図である。
【図8】特開昭56−14098号公報に記載の、従来
の錠剤の製造方法を概略的に示す工程図である。
の錠剤の製造方法を概略的に示す工程図である。
1 回転テーブル 2 臼 2A 臼の内周面 3 上杵 3a 上杵の下端部 3A 上杵の下端面 4 下杵 4A 下杵の上端面 10 散布室 11 滑沢剤噴霧器 12,12A 空気脈動波発生装置 13,13A 導波管 14 筒状体 20 臼の上側周縁部 A 打錠機 m 成形材料 J 錠剤
フロントページの続き (72)発明者 渡邊 靖 静岡県沼津市大平2874−752 (72)発明者 伊藤 邦雄 静岡県駿東郡長泉町納米里百147−13 (72)発明者 徳野 三二 東京都品川区旗の台6−16−1
Claims (3)
- 【請求項1】杵と臼とを備える打錠機を用いて、有効成
分と、賦形剤と、滑沢剤とを含む錠剤の製造方法であっ
て、 前記有効成分と、前記賦形剤と、前記滑沢剤の一部とを
含む成形材料を準備する工程と、 前記打錠機の杵と臼とを散布室内に収容する工程と、 前記散布室内に、滑沢剤の残量を噴霧するとともに、前
記散布室内に、空気脈動波を発生させて、前記杵の表面
及び前記臼の表面に、前記滑沢剤を塗布する工程と、 前記滑沢剤が表面に塗布された杵と、前記滑沢剤が表面
に塗布された臼とを用いて、前記成形材料を打錠する工
程とを備える、錠剤の製造方法。 - 【請求項2】前記成形材料に含ませる滑沢剤の一部が、
滑沢剤の全重量の80重量%以上99.99重量%以下
であり、 前記散布室内に噴霧する滑沢剤の残量が、滑沢剤の全重
量の0.01重量%以上20重量%以下である、請求項
1に記載の錠剤の製造方法。 - 【請求項3】前記滑沢剤の全量が、打錠される錠剤の全
重量の0.01重量%以上5重量%で以下である、請求
項1または請求項2に記載の錠剤の製造方法。
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