JPH1121244A - リポタンパク質吸着体及びそれを用いたリポタンパク質吸着器 - Google Patents

リポタンパク質吸着体及びそれを用いたリポタンパク質吸着器

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JPH1121244A
JPH1121244A JP9191774A JP19177497A JPH1121244A JP H1121244 A JPH1121244 A JP H1121244A JP 9191774 A JP9191774 A JP 9191774A JP 19177497 A JP19177497 A JP 19177497A JP H1121244 A JPH1121244 A JP H1121244A
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JP
Japan
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water
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lipoprotein
following general
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Application number
JP9191774A
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English (en)
Inventor
Akira Kobayashi
明 小林
Tsutomu Okuyama
勉 奥山
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リポタンパク質を含む溶液から、LDLやV
LDLを効率よく吸着除去しうる吸着体、及び、それを
用いたリポタンパク質吸着器を提供する。 【解決手段】 水不溶性担体の表面の少なくとも一部
に、下記一般式(1)で表される基、下記一般式(2)
で表される基、及び、下記一般式(3)で表される基か
らなる群より選択される少なくとも1種を有しているリ
ポタンパク質吸着体、並びに、上記リポタンパク質吸着
体を収納してなるリポタンパク質吸着器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リポタンパク質吸
着体に関する。更に詳しくは、アポBタンパク質を含む
リポタンパク質、なかでも、低密度リポタンパク質(以
下、LDL)及び超低密度リポタンパク質(以下、VL
DL)を選択的に血液成分等から吸着除去するためのリ
ポタンパク質吸着体に関する。
【0002】
【従来の技術】血液中に存在するリポタンパク質、なか
でも、いわゆる悪玉コレステロールとして知られている
LDL及びVLDLはコレステロールを多く含み、動脈
硬化の原因となることが知られている。一方、いわゆる
善玉コレステロールとして知られている高密度リポタン
パク質(以下、HDL)は動脈硬化の遅延因子であるこ
とが知られている。そこで、HDLを除去せずにLDL
及びVLDLを血液成分等から除去する方法が求められ
ている
【0003】現在、LDL及びVLDLを除去する方法
として、臨床的に用いられている方法には、血漿交換療
法、二重濾過膜法、吸着体(デキストラン硫酸固定化、
アポB抗体固定化等)、ヘルプ(HELP)システム等
がある。しかし、膜による除去方法では、LDL及びV
LDLと同時にHDLも相当量除去されてしまい、リポ
タンパク質の選択性を満足しうるものではなく、また、
血漿タンパク質の一部も同時に除去されるため、これを
補う必要がある等の欠点があった。
【0004】吸着体による除去方法としては、例えば、
抗体等を固定化したいわゆる免疫吸着体を用いる除去方
法、LDLやVLDLに親和性を呈する化合物(以下、
リガンド)を固定化した、いわゆるアフィニティークロ
マトグラフの原理を用いた吸着体を用いる除去方法等が
ある。
【0005】しかしながら、免疫吸着体を用いる除去方
法は、リポタンパク質の選択性をほぼ満足するが、用い
る抗体の入手が困難であったり、経済性や保存安定性が
悪く、滅菌が困難である等の問題点があった。アフィニ
ティークロマトグラフの原理を用いた吸着体を用いる除
去方法では、吸着体のリガンドとして、ヘパリン、デキ
ストラン硫酸等が用いられており、これらリガンドを用
いた吸着体は、リポタンパク質の選択性が良好であり、
リガンドそのものもそれほど高価ではないが、リガンド
を大量に用いる場合には、より低価格のリガンドが望ま
れた。
【0006】フェニルグリシジルエーテルのような有機
化合物をリガンドとして、フェニル基とリポタンパク質
表面の疎水性部位間の疎水性相互作用により、リポタン
パク質を吸着除去する吸着体としては、フェニルセファ
ロースCL−4B(ファルマシアファインケミカルズ社
製)が市販されている。しかしながら、この吸着体は安
価ではあるが、LDL、VLDLのみならず、HDLも
大量に吸着するのでリポタンパク質の選択性の点で大き
な問題があった。
【0007】LDLやHDLの選択性が高いリガンドを
用いた技術として、特公平4−34451号公報には、
アニリンを水不溶性担体に固定化したものを用いた技
術、特公平6−11322号公報には、水−オクタノー
ル系での分配係数(logP値)で規定されたリガンド
を用いた技術が開示されている。しかしながら、いずれ
のリガンドもリポタンパク質の選択性が必ずしも充分で
はなく、より選択性の高いリガンドを開発する必要があ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、血液、血清、血漿及びそれらの希釈液、又は、これ
らの液に血球除去や血清タンパク質除去等の前処理を施
した液等の種々のリポタンパク質を含む溶液から、LD
LやVLDLを効率よく吸着除去しうる吸着体、並び
に、それを用いたリポタンパク質吸着器を提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、水不溶性担体
の表面の少なくとも一部に、下記一般式(1);
【0010】
【化10】
【0011】(式中、R1 は、水素原子、メチル基又は
エチル基を表す。φ1 は、芳香族環を含む原子団を表
す。Xは、上記芳香族環に結合しているハロゲン又はチ
オール基を表す。φ1 Xは、Hφ1 Xとして表される化
合物のlogP(Pは、水−オクタノール系における分
配係数を表す。)値が0〜3.2である原子団を表
す。)で表される基、下記一般式(2);
【0012】
【化11】
【0013】(式中、R2 は、水素原子、メチル基又は
エチル基を表す。φ2 は、ベンゾ縮合環を含む原子団で
あって、かつ、Hφ2 として表される化合物のlogP
(Pは、水−オクタノール系における分配係数を表
す。)値が0〜3.2である原子団を表す。)で表され
る基、及び、下記一般式(3);
【0014】
【化12】
【0015】(式中、R3 は、水素原子、メチル基又は
エチル基を表す。φ3 は、芳香族環を含むアミド結合を
介してR3 が結合している窒素原子と結合する原子団で
あって、かつ、H2 NCOφ3 として表される化合物の
logP(Pは、水−オクタノール系における分配係数
を表す。)値が0〜3.2である原子団を表す。)で表
される基からなる群より選択される少なくとも1種を有
するリポタンパク質吸着体である。また、本発明は上記
リポタンパク質吸着体を収納した吸着部、上記吸着部に
液体を流入させるための液体流入部、及び、上記吸着部
に流入した液体を上記吸着部の外部に流出させるための
液体流出部からなるリポタンパク質吸着器でもある。以
下に本発明を詳述する。
【0016】本発明のリポタンパク質吸着体は、水不溶
性担体の表面の少なくとも一部に、上記一般式(1)で
表される基、上記一般式(2)で表される基、及び、上
記一般式(3)で表される基からなる群より選択される
少なくとも1種を有しているものである。
【0017】上記一般式(1)で表される基において、
1 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表す。上記
φ1 は、芳香族環を含む原子団を表す。上記Xは、上記
芳香族環に結合しているハロゲン又はチオール基を表
す。また、上記φ1 とXとが結合してなる原子団φ1
は、Hφ1 Xとして表される化合物のlogP(Pは、
水−オクタノール系における分配係数を表す。)値が0
〜3.2であるものである。
【0018】水−オクタノール系における分配係数の対
数値logPは、化合物の疎水性の程度を表すパラメー
ターである。分配係数Pの代表的な求め方は次のとおり
である。化合物をオクタノール(又は水)に溶解し、こ
れに等量の水(又はオクタノール)を加え、グリフィン
フラスコシェイカー(グリフィン・アンド・ジョージ・
リミテッド社製)で30分間振とうする。その後、20
00rpmで1時間ないし2時間遠心分離し、オクタノ
ール層及び水層中の化合物濃度を、分光学的又はGLC
(気体−液体クロマトグラフ法)等の種々の方法を用い
て測定し、下記式(a)を用いて求める。 P=Coct/Cw (a) 式中、Coctは、オクタノール層中の化合物濃度を表
し、Cwは、水層中の化合物濃度を表す。
【0019】上記Hφ1 Xとして表される化合物のlo
gP値が0未満であると、リポタンパク質との疎水性相
互作用が弱いため、リポタンパク質の吸着能は小さくな
り、上記logP値が3.2を超えると、LDL及びV
LDLを吸着するとともに、HDLをはじめ他のタンパ
ク質も吸着し、選択性の上で問題があるため、上記範囲
に限定される。上記一般式(1)で表される基中の原子
団φ1 Xの疎水性が、リポタンパク質の吸着に大きな役
割を果たすことは、特公平6−11322号公報に開示
されている。
【0020】なお、本明細書において、「選択性」と
は、吸着体へのHDLの吸着率が低く、LDLやVLD
Lの吸着率が高いことをいう。選択性の指標として下記
式(b)により計算された値を用いた。 選択性の指標=HDLの吸着率/LDLの吸着率 (b) 上記式(b)の値がゼロに近くなるほど選択性が高いこ
とを意味する。
【0021】上記φ1 に含まれる芳香族環としては特に
限定されず、例えば、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミ
ジン環、トリアジン環等が挙げられる。
【0022】上記Xで表されるハロゲンとしては特に限
定されず、例えば、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素等が挙
げられる。
【0023】上記Hφ1 Xとして表される化合物として
は、logP値が0〜3.2のものであれば特に限定さ
れず、例えば、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブ
ロモベンゼン、ヨウ化ベンゼン、1,2−ジフルオロベ
ンゼン、1,3−ジフルオロベンゼン、1,4−ジフル
オロベンゼン、1,2−ジブロモベンゼン、1,3−ジ
ブロモベンゼン、1,4−ジブロモベンゼン、1,2−
ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4
−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリフルオロベンゼ
ン、1,3,5−トリブロモベンゼン、1,3,5−ト
リクロロベンゼン、チオフェノール、1,2−ジチオベ
ンゼン、1,3−ジチオベンゼン、1,4−ジチオベン
ゼン、1,3,5−トリチオベンゼン等が挙げられる。
【0024】上記一般式(1)で表される基は、下記一
般式(4);
【0025】
【化13】
【0026】(式中、R1 、φ1 、Xは、上記と同
じ。)で表される化合物から誘導することができ、上記
一般式(4)で表される化合物中の窒素原子を介して水
不溶性担体に固定して導入することができる。
【0027】上記一般式(4)で表される化合物として
は特に限定されず、例えば、クロロアニリン、フルオロ
アニリン、ブロモアニリン、ヨウ化アニリン、2,3−
ジフルオロアニリン、2,4−ジフルオロアニリン、
2,5−ジフルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニ
リン、2,3−ジブロモアニリン、2,4−ジブロモア
ニリン、2,5−ジブロモアニリン、2,6−ジブロモ
アニリン、2,3−ジクロロアニリン、2,4−ジクロ
ロアニリン、2,5−ジクロロアニリン、2,6−ジク
ロロアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、
2,4,6−トリブロモアニリン、2,4,6−トリク
ロロアニリン、2−アミノチオフェノール、3−アミノ
チオフェノール、4−アミノチオフェノール、2,3−
ジチオアニリン、2,4−ジチオアニリン、2,5−ジ
チオアニリン、2,6−ジチオアニリン、2,4,6−
トリチオアニリン等が挙げられる。
【0028】上記一般式(2)で表される基において、
2 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表す。上記
φ2 は、ベンゾ縮合環を含む原子団を表す。また、上記
φ2 からなるHφ2 として表される化合物のlogP
(Pは、水−オクタノール系における分配係数を表
す。)値は、0〜3.2である。上記logP値が0未
満であると、リポタンパク質との疎水性相互作用が弱い
ため、リポタンパク質の吸着能は小さくなり、上記lo
gP値が3.2を超えると、LDL及びVLDLを吸着
するとともに、HDLをはじめ他のタンパク質も吸着
し、選択性の上で問題があるため、上記範囲に限定され
る。上記一般式(2)で表される基中の原子団φ2 の疎
水性が、リポタンパク質の吸着に大きな役割を果たすこ
とは、特公平6−11322号公報に開示されている。
【0029】上記φ2 に含まれるベンゾ縮合環としては
特に限定されず、例えば、ベンズイミダゾール、インド
ール、1,2−ベンズイソキサゾール、2,3−ベンゾ
フラン、ベンゾフラザン、ベンゾチアゾール、ベンゾト
リアゾール、ベンゾキサゾール、インダゾール、キノリ
ン、キノキサリン等が挙げられる。
【0030】上記Hφ2 として表される化合物として
は、logP値が、0〜3.2のものであれば特に限定
されず、例えば、5−ヒドロキシインドール、2−ヒド
ロキシ−5−メトキシベンズイミダゾール、5−ニトロ
インダゾール、6−ニトロインダゾール、7−ニトロイ
ンダゾール、4−ニトロインドール、5−ニトロインド
ール、6−ニトロインドール、7−ニトロインドール、
5−ニトロイソキノリン、N−アセチルインドール、3
−アセチルインドール、5−フルオロインドール、5−
ブロモインドール、5−クロロインドール、5−ヨウ化
インドール、4−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシ
キノリン、4−ヒドロキシキナゾリン、8−ヒドロキシ
キナルジン、クロロキノリン、クロロキナルジン、ブロ
モキノリン、ブロモキナルジン、フルオロキノリン、フ
ルオロキナルジン、ヨウ化キノリン、ヨウ化キナルジン
等が挙げられる。
【0031】上記一般式(2)で表される基は、下記一
般式(5);
【0032】
【化14】
【0033】(式中、R2 、φ2 、上記と同じ。)で表
される化合物から誘導することができ、上記化合物中の
窒素原子を介して水不溶性担体に固定して導入すること
ができる。
【0034】上記一般式(5)で表される化合物として
は特に限定されず、例えば、3−アミノインダゾール、
4−アミノインダゾール、5−アミノインダゾール、6
−アミノインダゾール、3−アミノキノリン、4−アミ
ノキノリン、5−アミノキノリン、6−アミノキノリ
ン、3−ヒドロキシ−5−アミノインダゾール、3−ニ
トロ−5−アミノインダゾール、3−アセチル−5−ア
ミノインダゾール、3−メトキシ−5−アミノインダゾ
ール、3−エトキシ−5−アミノインダゾール、3−フ
ルオロ−5−アミノインダゾール、3−ブロモ−5−ア
ミノインダゾール、3−クロロ−5−アミノインダゾー
ル、3−アミノ−6−ヒドロキシキノリン、3−アミノ
−6−ニトロキノリン、3−アミノ−6−アセチルキノ
リン、3−アミノ−6−メトキシキノリン、3−アミノ
−6−エトキシキノリン、3−アミノ−6−フルオロキ
ノリン、3−アミノ−6−ブロモキノリン、3−アミノ
−6−クロロキノリン等が挙げられる。
【0035】上記一般式(3)で表される基において、
3 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表す。φ3
は、芳香族環を含むアミド結合(−NH−CO−)を介
して窒素原子と結合する原子団を表す。また、上記一般
式(3)中のNHCOφ3 からなるH2 NCOφ3 とし
て表される化合物のlogP(Pは、水−オクタノール
系における分配係数を表す。)値は、0〜3.2であ
る。上記logP値が0未満であると、リポタンパク質
との疎水性相互作用が弱いため、リポタンパク質の吸着
能は小さくなり、上記logP値が3.2を超えると、
LDL及びVLDLを吸着するとともに、HDLをはじ
め他のタンパク質も吸着し、選択性の上で問題があるた
め、上記範囲に限定される。上記一般式(3)で表され
る基中の原子団NHCOφ3 の疎水性が、リポタンパク
質の吸着に大きな役割を果たすことは、特公平6−11
322号公報に開示されている。
【0036】上記φ3 に含まれる芳香族環としては特に
限定されず、例えば、上記φ1 において例示したもの等
が挙げられる。
【0037】上記H2 NCOφ3 として表される化合物
としては、logP値が、0〜3.2のものであれば特
に限定されず、例えば、ベンズアミド、3−ヒドロキシ
ベンズアミド、4−ヒドロキシベンズアミド、5−ヒド
ロキシベンズアミド、2,3−ジヒドロキシベンズアミ
ド、2,4−ジヒドロキシベンズアミド、3,5−ジヒ
ドロキシベンズアミド、2,4,6−トリヒドロキシベ
ンズアミド、3−ニトロベンズアミド、4−ニトロベン
ズアミド、5−ニトロベンズアミド、2,3−ジニトロ
ベンズアミド、2,4−ジニトロベンズアミド、3,5
−ジニトロベンズアミド、2,4,6−トリニトロベン
ズアミド、3−アセチルベンズアミド、4−アセチルベ
ンズアミド、5−アセチルベンズアミド、2,3−ジア
セチルベンズアミド、2,4−ジアセチルベンズアミ
ド、3,5−ジアセチルベンズアミド、2,4,6−ト
リアセチルベンズアミド、3−フルオロベンズアミド、
4−フルオロベンズアミド、5−フルオロベンズアミ
ド、3,5−ジフルオロベンズアミド、3−ブロモベン
ズアミド、5−ブロモベンズアミド、3,5−ジブロモ
ベンズアミド、3−クロロベンズアミド、5−クロロベ
ンズアミド、3,5−ジクロロベンズアミド、ヨウ化ベ
ンズアミド、3−チオベンズアミド、5−チオベンズア
ミド、3,5−ジチオベンズアミド、メトキシベンズア
ミド、エトキシベンズアミド等が挙げられる。
【0038】上記一般式(3)で表される基は、下記一
般式(6);
【0039】
【化15】
【0040】(式中、R3 、φ3 は、上記と同じ。)で
表される化合物から誘導することができ、上記化合物中
の窒素原子を介して水不溶性担体に固定して導入するこ
とができる。
【0041】上記一般式(6)で表される化合物として
は特に限定されず、例えば、ベンズヒドラジド、ヒドロ
キシ−ベンズヒドラジド、3,5−ジヒドロキシ−ベン
ズヒドラジド、2,4,6−トリヒドロキシ−ベンズヒ
ドラジド、ニトロ−ベンズヒドラジド、3,5−ジニト
ロ−ベンズヒドラジド、2,4,6−トリニトロ−ベン
ズヒドラジド、アセチル−ベンズヒドラジド、3,5−
ジアセチル−ベンズヒドラジド、2,4,6−トリアセ
チル−ベンズヒドラジド、メトキシ−ベンズヒドラジ
ド、エトキシ−ベンズヒドラジド、フルオロ−ベンズヒ
ドラジド、ブロモ−ベンズヒドラジド、クロロ−ベンズ
ヒドラジド、3,5−ジフルオロ−ベンズヒドラジド、
2,4,6−トリフルオロ−ベンズヒドラジド、3,5
−ジブロモ−ベンズヒドラジド、2,4,6−トリブロ
モ−ベンズヒドラジド、3,5−ジクロロ−ベンズヒド
ラジド、2,4,6−トリクロロ−ベンズヒドラジド等
が挙げられる。
【0042】本発明の水不溶性担体の表面の少なくとも
一部には、上記一般式(1)で表される基、上記一般式
(2)で表される基、及び、上記一般式(3)で表され
る基が少なくとも1種存在していればよく、上記一般式
(1)で表される基、上記一般式(2)で表される基、
及び、上記一般式(3)で表される基が2種類以上存在
していてもよい。
【0043】本発明で用いられる水不溶性担体は、無機
担体;合成高分子、多糖類からなる担体等の有機担体;
有機担体及び無機担体からなる複合担体のいずれであっ
てもよい。また、体液中に存在するリポタンパク質の存
在環境を考慮すれば、親水性担体であることが好まし
く、更に、目的物質以外の物質の吸着、いわゆる非特異
吸着が少ないものが好ましい。このようなものとして
は、例えば、架橋アガロース、架橋デキストラン、架橋
セルロース、結晶性セルロース、架橋キチン、架橋キト
サン等の多糖類;スチレン−ジビニルベンゼン、架橋ポ
リビニルアルコール、架橋ポリアクリレート、架橋ポリ
アミド等の合成高分子化合物;ガラスビーズ、シリカゲ
ル等の無機担体;ガラスビーズ等の無機担体表面を多糖
類又は高分子化合物で被覆した有機−無機複合担体;合
成高分子化合物よりなる有機担体表面を多糖類で被覆し
た有機−無機複合担体等が挙げられる。
【0044】上記水不溶性担体には、固定化反応に用い
うる官能基が存在していてもよい。このようなものとし
ては、例えば、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、チ
オール基、アルデヒド基、ハロゲン基、酸無水物基、サ
クシニルイミド基、アミド基、エステル基、エポキシ
基、シラノール基等が挙げられる。
【0045】上記水不溶性担体は、硬質であるものが好
ましい。本明細書において、「硬質」とは、水不溶性担
体を円筒状カラムに均一に充填し、血液、血清、血漿及
びそれらの希釈液、これらの液に血球除去や血清タンパ
ク質除去等の前処理を施した液等を流した際に、担体の
変形等により圧密が起こらない程度の堅さであることを
いう。
【0046】本発明の吸着体をカラムに充填し、体外循
環回路に組み込み、オンラインで治療する際に吸着体の
圧密化が生じると、充分な体液流量が得られなくなり治
療時間が延長され、更には、治療続行不可能となりうる
ので吸着体の圧密化を防ぐためには、吸着体は充分な機
械的強度を有する吸着体であること、即ち、硬質である
ことが好ましい。
【0047】また、本発明の吸着体の微細構造は多孔質
又は非多孔質のいずれであってもよいが、単位体積当た
りの高いLDL及びVLDL吸着能を得るためには、比
表面積が大きいこと、即ち、多孔質、特に全多孔質であ
ることが好ましい。上記「多孔質」とは、細孔容積がみ
かけの水不溶性担体の容積の20%以上で、比表面積が
3m2 /g以上のものが好ましい。これらの条件を満た
さないものは、吸着容量が小さく実用に耐えない。
【0048】上記水不溶性担体は、多孔質である場合、
球状タンパク質を用いて測定される排除限界分子量が1
00万〜1億であるものが好ましい。上記排除限界分子
量は、上記水不溶性担体が多孔質である場合、その細孔
は100万以上の分子量をもつLDLやVLDLが容易
に細孔内に侵入できる大きさが必要であることから、排
除限界分子量が100万以上のものが用いられる。上記
排除限界分子量が100万未満であると、吸着容量が小
さく実用に耐えず、上記排除限界分子量が1億を超える
と、吸着体の機械的強度が弱くなるか、吸着体の固形分
含量が小さすぎて充分な吸着容量が得られず実用に耐え
ない。より好ましくは、300万〜7000万である。
【0049】上記排除限界分子量は、例えば、「実験高
速液体クロマトグラフィ」(波多野博行及び花井俊彦
著、化学同人発行)等の成書に記載されているように、
ゲル浸透クロマトグラフィにおいて細孔内に侵入できな
い、すなわち排除される分子のうち最も小さい分子量を
有するものの分子量をいう。
【0050】上記多孔質担体としては特に限定されず、
例えば、多孔質セルロース担体、多孔質キトサン担体、
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、架橋ポリアクリ
レート、架橋ポリビニルアルコール等からなるビニル系
多孔質体担体;ガラス、シリカ、アルミナ等からなる無
機多孔質体担体等が挙げられる。
【0051】本発明のリポタンパク質吸着体の製造方法
としては、例えば、水不溶性担体に上記一般式(4)で
表される化合物を、上記化合物中の窒素原子を介して水
不溶性担体に結合する方法、水不溶性担体に上記一般式
(5)で表される化合物を、上記化合物中の窒素原子を
介して水不溶性担体に結合する方法、水不溶性担体に上
記一般式(6)で表される化合物を上記化合物中の窒素
原子を介して水不溶性担体に結合する方法又はこれらの
方法を組み合わせた方法等が挙げられる。
【0052】上記製造方法によって得られる吸着体は、
その製造工程において、上記水不溶性担体に上記一般式
(1)で表される基、上記一般式(2)で表される基、
上記一般式(3)で表される基のうち少なくとも1種が
導入されるが、その固定の方法としては、特に限定され
ず、公知の種々の方法を使用することができ、例えば、
物理的方法、イオン結合法、共有結合法等が挙げられ
る。なかでも、共有結合法は、リガンドの漏出の可能性
が小さいため好ましく用いられる。また、必要に応じ
て、スペーサーを水不溶性担体と本発明の化合物の間に
導入してもよい。
【0053】本発明の吸着体の形状としては特に限定さ
れず、例えば、粒状、粒子の集合体、繊維状、膜状、フ
ォローファイバー状等任意の形状を選ぶことができる。
【0054】本発明の吸着体は血液、血清、血漿及びそ
れらの希釈液、また、これらの液に血球除去や血清タン
パク質除去等の前処理を施した液等のリポタンパク質を
含む溶液からLDL及びVLDLを除去するために用い
ることができる。具体的には、高脂血症患者の治療用吸
着体として、各種リポタンパク質の分析用の吸着体とし
て用いることができる。
【0055】本発明の吸着器は、本発明のリポタンパク
質吸着体を収納した吸着部、上記吸着部に液体を流入さ
せるための液体流入部、及び、上記吸着部に流入した液
体を上記吸着部の外部に流出させるための液体流出部か
らなる。上記吸着器には、液体及び液体に含まれる成分
は通過できるが、本発明の吸着体は通過できないフィル
ターを設けることが好ましい。
【0056】本発明の吸着体を治療に用いるには、種々
の方法がある。最も簡便な方法としては、患者の血液を
体外に導き出して血液バッグ等に貯め、これに本発明の
吸着体を混合してLDL、VLDLを除去したのち、フ
ィルターを通して上記吸着体を除去して血液を患者に戻
す方法がある。この方法は複雑な装置を必要としない
が、1回の処理量が少なく治療に時間を要し、操作が煩
雑である。
【0057】他の方法としては、本発明の吸着体を充填
した吸着器を用いる方法がある。具体的な方法として
は、本発明の吸着体をカラムに充填した吸着器を体外循
環回路に組み込み、オンラインで吸着除去を行う。処理
方法には全血を直接環流する方法と、血液から血漿を分
離した後に血漿をカラムに通す方法とがある。本発明の
吸着体及びそれを用いた吸着器は、いずれの処理方法に
も用いることができる。
【0058】
【実施例】以下に本発明の実施例を掲げて更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0059】参考例1 多孔質セルロース担体(チッソ社製、球状タンパク質の
排除限界分子量5.0×107 、平均粒径184±24
μm)を沈降体積で10ml分取し、約1Lの逆浸透水
にて水洗した。水洗後の担体をグラスフィルターに移
し、吸引ポンプにて15分間吸引することにより担体の
乾燥を行った。担体をよく混ぜた後に0.131g(吸
着体沈降体積で0.2mlに相当)秤量し、マイクロチ
ューブ(Nunc.co、クライオチューブ、内容量
1.8ml)に移し、ヒト血清(国際バイオ社製)を
1.5ml加えた後、37℃で2時間振とうした。振と
う後、上澄み液の総コレステロール(以下「TC」、コ
レステロール−HR(和光純薬工業社製)使用)、中性
脂肪(以下「TG」、クリニメイトTG−2試薬(第一
化学薬品社製)使用)、HDL−コレステロール(以下
「HDL−C」、HDL−Cオート「第一」(第一化学
薬品社製)使用)の濃度の測定を行った。また、LDL
−コレステロール(以下「LDL−C」)濃度は、下記
に示したFriedewaldの式(c)(Fried
ewald WT,et al,Clin.Chem.
18:499,1972)より求めた。HDL−Cは、
36mg/dl、LDL−Cは、146mg/dlであ
った。 (LDL−C)=TC−(HDL−C)−(1/5)×TG 式(c)
【0060】実施例1 参考例1で用いた多孔質セルロース担体(チッソ社製、
球状タンパク質の排除限界分子量5.0×107 、平均
粒径184±24μm)を沈降体積で40ml分取し、
40mlの逆浸透水(逆浸透水、ヤマト ピュア ライ
ン アールオー21(Yamato pure lin
e RO 21)、ヤマト科学社製)を加え、内温を4
0℃に昇温した。そこに20%NaOH12mlを加
え、40℃で30分間振とうした。つぎにエピクロルヒ
ドリン12mlを加え、さらに2時間、40℃で振とう
を行うことにより反応を行った。反応終了後、約2.5
Lの逆浸透水にて担体の洗浄を行いエポキシ化担体を得
た。導入されたエポキシ基の量は11.3μmol/g
であった。得られたエポキシ化担体30mlに2,4−
ジフルオロアニリン1gを溶解したエタノール水溶液2
4mlを加え50℃で静置下、6時間反応させた。反応
後、吸着体を濾過し、エタノール(約1L)、逆浸透水
(約2L)の順で吸着体の洗浄を行い、2,4−ジフル
オロアニリン固定化吸着体を得た。得られた吸着体を参
考例1と同様の方法で処理し、HDL−C、LDL−C
濃度を参考例1と同様の方法で求めた。つぎに吸着体へ
の各種リポタンパク質の吸着率は下記式(d)及び下記
式(e)にて求めその結果を表1に示した。また、選択
性の指標として上記式(b)により計算した結果を表1
に示した。
【0061】
【数1】
【0062】実施例2 2,4−ジフルオロアニリン1.0gに代えて4−アミ
ノチオフェノールを50℃に加温した後に1.2g秤量
し、反応に用いたこと以外は実施例1と同様にして4−
アミノチオフェノール固定化吸着体を得た。得られた吸
着体を参考例1と同様の方法で処理し、HDL−C、L
DL−Cの濃度を求めた。HDL及びLDLの吸着率は
実施例1に記した方法で求め、結果を表1に示した。ま
た、選択性の指標として上記式(b)により計算した結
果を表1に示した。
【0063】実施例3 2,4−ジフルオロアニリン1.0gに代えて5−アミ
ノインダゾール1.3gを用いたこと以外は実施例1と
同様にして5−アミノインダゾール固定化吸着体を得
た。得られた吸着体を参考例1と同様の方法で処理し、
HDL−C、LDL−Cの濃度を求めた。HDL及びL
DLの吸着率は実施例1に記した方法で求め、結果を表
1に示した。また、選択性の指標として上記式(b)に
より計算した結果を表1に示した。
【0064】実施例4 2,4−ジフルオロアニリン1.0gに代えてベンズヒ
ドラジド1.3gを用いたこと以外は実施例1と同様に
してベンズヒドラジド固定化吸着体を得た。得られた吸
着体を参考例1と同様の方法で処理し、HDL−C、L
DL−Cの濃度を求めた。HDL及びLDLの吸着率は
実施例1に記した方法で求め、結果を表1に示した。ま
た、選択性の指標として上記式(b)により計算した結
果を表1に示した。
【0065】
【表1】
【0066】表1から、本発明の吸着体は、リポタンパ
ク質の吸着に関し、HDLの吸着率が低く、LDLの吸
着率が高いので、高い選択性を有していることがわか
る。
【0067】
【発明の効果】本発明のリポタンパク質吸着体は、上述
の構成よりなるので、血液成分等からLDL及びVLD
Lを選択的に吸着除去することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水不溶性担体の表面の少なくとも一部
    に、下記一般式(1); 【化1】 (式中、R1 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表
    す。φ1 は、芳香族環を含む原子団を表す。Xは、前記
    芳香族環に結合しているハロゲン又はチオール基を表
    す。φ1 Xは、Hφ1 Xとして表される化合物のlog
    P(Pは、水−オクタノール系における分配係数を表
    す。)値が0〜3.2である原子団を表す。)で表され
    る基、下記一般式(2); 【化2】 (式中、R2 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表
    す。φ2 は、ベンゾ縮合環を含む原子団であって、か
    つ、Hφ2 として表される化合物のlogP(Pは、水
    −オクタノール系における分配係数を表す。)値が0〜
    3.2である原子団を表す。)で表される基、及び、下
    記一般式(3); 【化3】 (式中、R3 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表
    す。φ3 は、芳香族環を含むアミド結合を介してR3
    結合している窒素原子と結合する原子団であって、か
    つ、H2 NCOφ3 として表される化合物のlogP
    (Pは、水−オクタノール系における分配係数を表
    す。)値が0〜3.2である原子団を表す。)で表され
    る基からなる群より選択される少なくとも1種を有して
    なることを特徴とするリポタンパク質吸着体。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1); 【化4】 (式中、R1 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表
    す。φ1 は、芳香族環を含む原子団を表す。Xは、前記
    芳香族環に結合しているハロゲン又はチオール基を表
    す。φ1 Xは、Hφ1 Xとして表される化合物のlog
    P(Pは、水−オクタノール系における分配係数を表
    す。)値が0〜3.2である原子団を表す。)で表され
    る基は、下記一般式(4); 【化5】 (式中、R1 、φ1 、Xは、前記と同じ。)で表される
    化合物から誘導される基であって、前記化合物中の窒素
    原子を介して水不溶性担体に固定されたものである請求
    項1記載のリポタンパク質吸着体。
  3. 【請求項3】 下記一般式(2); 【化6】 (式中、R2 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表
    す。φ2 は、ベンゾ縮合環を含む原子団であって、か
    つ、Hφ2 として表される化合物のlogP(Pは、水
    −オクタノール系における分配係数を表す。)値が0〜
    3.2である原子団を表す。)で表される基は、下記一
    般式(5); 【化7】 (式中、R2 、φ2 は、前記と同じ。)で表される化合
    物から誘導される基であって、前記化合物中の窒素原子
    を介して水不溶性担体に固定されたものである請求項1
    記載のリポタンパク質吸着体。
  4. 【請求項4】 下記一般式(3); 【化8】 (式中、R3 は、水素原子、メチル基又はエチル基を表
    す。φ3 は、芳香族環を含むアミド結合を介してR3
    結合している窒素原子と結合する原子団であって、か
    つ、H2 NCOφ3 として表される化合物のlogP
    (Pは、水−オクタノール系における分配係数を表
    す。)値が0〜3.2である原子団を表す。)で表され
    る基は、下記一般式(6); 【化9】 (式中、R3 、φ3 は、前記と同じ。)で表される化合
    物から誘導される基であって、前記化合物中の窒素原子
    を介して水不溶性担体に固定されたものである請求項1
    記載のリポタンパク質吸着体。
  5. 【請求項5】 水不溶性担体は、硬質で多孔質のもので
    ある請求項1、2、3又は4記載のリポタンパク質吸着
    体。
  6. 【請求項6】 水不溶性担体は、球状タンパク質を用い
    て測定される排除限界分子量が100万〜1億であるも
    のである請求項5記載のリポタンパク質吸着体。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    リポタンパク質吸着体を収納した吸着部、前記吸着部に
    液体を流入させるための液体流入部、及び、前記吸着部
    に流入した液体を前記吸着部の外部に流出させるための
    液体流出部からなることを特徴とするリポタンパク質吸
    着器。
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