JPH11225794A - インドキシル−アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエステルの安定化方法およびトリプシンの酵素活性測定方法並びにトリプシン酵素活性測定用試薬 - Google Patents

インドキシル−アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエステルの安定化方法およびトリプシンの酵素活性測定方法並びにトリプシン酵素活性測定用試薬

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JPH11225794A
JPH11225794A JP3644198A JP3644198A JPH11225794A JP H11225794 A JPH11225794 A JP H11225794A JP 3644198 A JP3644198 A JP 3644198A JP 3644198 A JP3644198 A JP 3644198A JP H11225794 A JPH11225794 A JP H11225794A
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indoxyl
indole
amino acid
trypsin
acid ester
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JP3644198A
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Satoshi Yonehara
聡 米原
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Original Assignee
KDK Corp
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリプシンの基質となり得るNα−Z−リジ
ニルオキシ−インドールの緩衝液中での分解を防止す
る。 【解決手段】 Nα−Z−リジニルオキシ−インドール
と、グリシルグリシンおよびマンガンの少なくとも一方
とを緩衝液中で共存させる。グリシルグリシンの濃度
は、5mmol/リットル以上が好ましく、マンガンの
濃度は1〜1000mmol/リットルが好ましく、緩
衝液のpHはpH7〜8.5が好ましい。この緩衝液中
でトリプシンの酵素反応を生起させると、Nα−Z−リ
ジニルオキシ−インドールが分解してインジゴが生成し
青色に着色する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、トリプシン基質と
して使用できる新規インドキシル−アミノ酸エステルま
たはインドキシル−ペプチドエステルの安定化方法およ
びそれを用いたトリプシンの酵素活性測定方法並びにト
リプシン酵素活性測定用試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】トリプシンの基質としては、カゼインや
牛血清アルブミン等の天然タンパク質の他、合成基質が
使用されている。通常、合成基質には、酵素反応により
分解すると発色するような発色物質が導入されているた
め、酵素反応の検出に便利である。このような合成基質
としては、例えば、Nα−ベンゾイル−アルギニン−p
−ニトロアニリド(BAPNA)が汎用されており、こ
のBNPNAは酵素反応により黄色に着色する。
【0003】他方、臨床検査や生化学検査等の分野にお
いて、トリプシンの酵素反応を利用する場合、検体を多
量に処理する必要から、基質や緩衝剤等の試薬を濾紙や
親水性フィルムに予め含浸させ乾燥させた試験フィルム
が使用されている。なお、試験フィルムは、試験紙、試
験片、検体分析用具などとも呼ばれている。
【0004】しかしながら、BNPNAを用いてトリプ
シンの酵素反応を試験フィルムで行う場合、BAPNA
の分解により生じる黄色が肉眼で判別しにくいという問
題があった。
【0005】また、特公昭59−3475号公報には、
分解すると青色に発色するタンパク質分解酵素用の基質
が記載されているが、トリプシンの基質として使用でき
る基質については明確な開示がない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記問題に対し、本出
願人は、試験フィルム等に使用された場合、トリプシン
により分解されて肉眼で明確に判別し得る色素を生じる
新規インドキシル−アミノ酸エステルを別途出願した。
しかし、この新規エステル化合物は、精製の際や、トリ
プシンの酵素活性の最適pH領域である弱アルカリ領域
(約pH7.5〜8.5)において、徐々に分解した
り、沈殿したりして不安定である。したがって、この新
規エステル化合物をトリプシンの基質として使用する場
合、特に長時間の測定を行う場合や、これを用いて試験
フィルム等を作成する場合に、その安定性を向上させる
技術が必要となる。したがって、本発明の目的は、前記
新規インドキシル−アミノ酸エステルまたはインドキシ
ル−ペプチドエステルの安定化方法およびそれを用いた
トリプシンの酵素活性測定方法並びにトリプシン酵素活
性測定用試薬を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のインドキシル−アミノ酸エステルまたはイ
ンドキシル−ペプチドエステルの安定化方法は、下記の
式(1)で表されるインドキシル−アミノ酸エステルま
たはインドキシル−ペプチドエステルと、グリシルグリ
シンおよびマンガンの少なくとも一方の物質とを共存さ
せるという方法である。
【化7】
【0008】このように、グリシルグリシンおよびマン
ガンの少なくとも一方の物質と共存させることにより、
弱アルカリ領域のpHであっても、前記式(1)で表わ
されるエステル化合物の分解や沈殿を防止することがで
きる。
【0009】本発明の安定化方法において、その他の物
質を共存させてもよい。この物質としては、例えば、界
面活性剤、防腐剤、水溶性高分子があげられる。
【0010】本発明の安定化方法において、前記式
(1)で表わされるインドキシル−アミノ酸エステルま
たはインドキシル−ペプチドエステルと、グリシルグリ
シンおよびマンガンの少なくとも一方の物質とを液体中
で共存させることが好ましい。この場合、グリシルグリ
シンの濃度は、5mmol/リットル以上が好ましく、
特に好ましくは30〜1000mmol/リットルであ
り、マンガンの濃度は、1〜1000mmol/リット
ルが好ましく、特に好ましくは5〜100mmol/リ
ットルである。また、前記液体は、pH7〜8.5の緩
衝液であることが好ましい。なお、液体中ではマンガン
はイオンとして存在する。また、マンガンを共存させる
手段としては、マンガンそのものを用いてもよいが、液
体中においては、MnCl2 、MnSO4 、Mn(NO
3)2などのように液体中で解離し、マンガンイオンとな
るような化合物を用いてもよい。
【0011】なお、本発明の安定化方法において、前記
式(1)で表わされるインドキシル−アミノ酸エステル
またはインドキシル−ペプチドエステルと、グリシルグ
リシンおよびマンガンの少なくとも一方の物質との共存
状態は、乾燥状態の共存であってもよい。このような乾
燥状態としては、例えば、試験フィルム等においての共
存状態がある。なお、このような乾燥状態であっても、
血液等の液状検体を適用した場合は、液体中での共存状
態となり、この場合において、グリシルグリシン濃度、
マンガン濃度、pH等の条件は前述のとおりである。
【0012】本発明の安定化方法において、前記式
(1)のB1 が、アセチル基またはベンジルオキシカル
ボニル基(Z基)であることが好ましい。
【0013】本発明の安定化方法において、前記式
(1)で表わされるインドキシル−アミノ酸エステルま
たはインドキシル−ペプチドエステルは、下記の式
(2)で表されるインドキシル−アミノ酸エステルまた
はインドキシル−ペプチドエステルであることが好まし
い。
【化8】
【0014】前記式(2)において、B1 は、アセチル
基またはZ基であることが好ましい。
【0015】つぎに、本発明のトリプシンの酵素活性測
定方法は、グリシルグリシンおよびマンガンの少なくと
も一方の物質の存在下、前記式(1)で表わされるイン
ドキシル−アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプ
チドエステルを基質としてトリプシンの酵素反応を生起
させ、前記基質の分解により生じた発色物質を測定する
方法である。ここで、発色物質とは、前記基質の分解に
より生じた物質(例えば、インドキシルそのもの)、前
記基質の分解により生じた物質の自己酸化物(例えば、
インジゴ)、または前記基質の分解により生じた物質と
他の物質(例えば、ジアゾニウム塩)との反応物等をい
う。
【0016】本発明の測定方法において、前記安定化方
法と同様に、その他の物質を共存させてもよい。
【0017】本発明の測定方法において、前記トリプシ
ンの酵素反応は、液体中で生起させることが好ましい。
この場合、グリシルグリシンの濃度は、5mmol/リ
ットル以上が好ましく、特に好ましくは30〜1000
mmol/リットルであり、マンガンの濃度は、1〜1
000mmol/リットルが好ましく、特に好ましくは
5〜100mmol/リットルである。また、前記液体
は、pH7〜8.5の緩衝液であることが好ましい。
【0018】なお、前記安定化方法と同様に、本発明の
トリプシンの測定方法において、前記トリプシンの酵素
反応は、乾燥状態で生起させてもよい。このような乾燥
状態としては、例えば、試験フィルム等においての酵素
反応がある。なお、このような乾燥状態であっても、血
液等の液状検体を適用した場合は、液体中での共存状態
となり、この場合において、グリシルグリシン濃度、マ
ンガン濃度、pH等の条件は前述のとおりである。
【0019】本発明の測定方法において、前記式(1)
のB1 が、アセチル基またはZ基であることが好まし
い。
【0020】本発明の測定方法において、前記式(1)
で表わされるインドキシル−アミノ酸エステルまたはイ
ンドキシル−ペプチドエステルは、前記式(2)で表さ
れるインドキシル−アミノ酸エステルまたはインドキシ
ル−ペプチドエステルであることが好ましい。この場
合、前記式(2)のB1 は、アセチル基またはZ基であ
ることが好ましい。
【0021】つぎに、本発明のトリプシン酵素活性測定
用試薬は、前記式(1)で表わされるインドキシル−ア
ミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエステル
と、グリシルグリシンおよびマンガンの少なくとも一方
の物質とを共存させている試薬である。
【0022】本発明の測定用試薬において、前記インド
キシル−アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチ
ドエステルと、グリシルグリシンおよびマンガンの少な
くとも一方の物質とが液体中で共存していることが好ま
しい。この場合、グリシルグリシンの濃度は、30〜1
000mmol/リットルであることが好ましく、マン
ガンの濃度は、5〜100mmol/リットルであるこ
とが好ましい。また、前記液体は、pH7〜8.5の緩
衝液であることが好ましい。
【0023】なお、前記安定化方法と同様に、本発明の
トリプシン測定用試薬において、前記式インドキシル−
アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエステ
ルと、グリシルグリシンおよびマンガンの少なくとも一
方の物質との共存状態は、乾燥状態の共存であってもよ
い。このような乾燥状態としては、例えば、試験フィル
ム等においての共存状態がある。なお、このような乾燥
状態であっても、血液等の液状検体を適用した場合は、
液体中での共存状態となり、この場合において、グリシ
ルグリシン濃度、マンガン濃度、pH等の条件は前述の
とおりである。
【0024】本発明の測定用試薬において、前記式
(1)のB1 は、アセチル基またはZ基であることが好
ましい。
【0025】本発明の測定用試薬において、前記式
(1)で表わされるインドキシル−アミノ酸エステルま
たはインドキシル−ペプチドエステルは、前記式(2)
で表されるインドキシル−アミノ酸エステルまたはイン
ドキシル−ペプチドエステルであることが好ましい。こ
の場合、前記式(2)のB1 は、アセチル基またはZ基
であることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】最初に、本発明にかかるインドキ
シル−アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチド
エステルについて説明する。このインドキシル−アミノ
酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエステルは、
例えば、下記の式(3)で表される化合物と下記の式
(4)で表される化合物とをエステル結合させた後、t
−ブトキシカルボニル基(以下「Boc」という)を除
去することにより製造できる。
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】前記式(1)および前記式(3)におい
て、R1 、R2 、R3 およびR4 の定義におけるハロゲ
ン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子があげられ、このなかでも、塩素原
子、臭素原子が好ましい。
【0030】前記式(1)および前記式(3)におい
て、R1 、R2 、R3 およびR4 の定義における「低級
アルコキシ基」と、R1 、R2 、R3 、R4 およびXの
定義における「低級アルキル基」とは、それぞれ炭素原
子数が1〜5、好ましくは1〜3のものであり、好まし
い具体例としては、メトキシ基およびメチル基である。
【0031】前記式(1)および前記式(3)におい
て、R1 、R2 、R3 およびR4 の定義における「アル
アルコキシ基」と、R1 、R2 、R3 、R4 およびXの
定義における「アルアルキル基」とは、例えば、オキシ
−低級−アルキル基若しくは低級アルキル基で置換され
たフェニル基およびナフチル基を表し、この際のアルキ
ル基は、炭素原子数1〜5、好ましくは1〜3のもので
ある。具体的には、ベンジルオキシ基およびベンジル基
が好ましい。
【0032】前記式(1)および前記式(3)におい
て、R1 、R2 、R3 およびR4 の定義における「低級
アシルアミノ基」としては、例えば、炭素原子数1〜
5、好ましくは1〜3の低級脂肪族カルボン酸のアミド
基があげられ、アセチルアミノ基が好ましい。
【0033】前記式(1)および前記式(3)におい
て、Xの定義における「アシル基」としては、例えば、
炭素原子数1〜5、好ましくは1〜3の脂肪族カルボン
酸基、または芳香族カルボン酸基があげられ、例えば、
安息香酸またはナフトエ酸基があげられる。好ましい具
体例としては、アセチル基またはベンゾイル基である。
【0034】前記式(1)および前記式(3)におい
て、R1 、R2 、R3 、R4 およびXの定義における
「アリール基」としては、フェニル基またはナフチル基
が好ましい。
【0035】前記式(1)および前記式(4)におい
て、A1 およびA2 の定義におけるリジン残基またはア
ルギニン残基としては、L−αリジン残基またはL−α
アルギニン残基であることが好ましい。
【0036】前記式(1)および前記式(4)におい
て、B1 の定義におけるポリペプチドを構成するアミノ
酸としては、L−αアミノ酸が好ましい。また、前記定
義における保護基としては、例えば、Z基、Boc、ア
シル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、スル
ホニル基、スルフェニル基、ビニル基、シクロヘキセル
基、ホスホリル基、カルボモバイル基等があげられる。
【0037】つぎに、本発明のインドキシル−アミノ酸
エステルまたはペプチドエステルの製造方法の例につい
て、図1のスキームおよび図2のスキームに基づき説明
する。
【0038】図1のスキームは、3−(Nα−Z−リジ
ニルオキシ)−インドールの合成についてのスキームで
ある。
【0039】(1) 3−ハイドロキシインドールの合
成 窒素雰囲気下、濃度が0.87〜43.8g/リットル
すなわち10〜500mmol/リットルとなるように
インドキシルアセチルエステルをメタノールに溶解す
る。この溶液に水酸化ナトリウム溶液(濃度2〜30重
量%)を添加し、窒素雰囲気下で10〜120分間攪拌
する。その後、この溶液に、クエン酸水溶液(濃度10
〜40重量%)を添加したのち、1/2〜1/20の体
積まで減圧濃縮する。その後、析出物質を濾過により採
取し、これを減圧乾燥する。これにより、微緑黄色粉末
として、3−ハイドロキシインドールが得られる。この
時の回収率は、40〜80%である。
【0040】(2) 3−(Nα−Z−Nε−Boc−
リジニルオキシ)−インドールの合成 窒素雰囲気下、Nα−Z−Nε−Boc−リジンを10
〜200g/リットルすなわち7.9〜158mmol
/リットルの濃度で乾燥テトラヒドロフランに溶解す
る。これに、氷冷下で、カルボニルジイミダゾル(2.
5〜50g、15〜300mmol)を添加し、1〜1
0時間攪拌する。これに、前記(1)で得られた3−ハ
イドロキシインドール(1〜30g、7.5〜226m
mol)を添加後、氷冷下で1〜8時間攪拌後、さら
に、室温で約一晩攪拌する。得られた反応液を濃縮乾固
し、油状残渣を酢酸エチルに溶解する。この酢酸エチル
溶液を、炭酸水素ナトリウム溶液およびクエン酸溶液で
洗浄後、濃縮乾固する。得られた粗生成物を、例えば、
シリカゲルクロマトグラフィー等で一次精製を行う。こ
の一次精製物に対し、例えば、ゲル濾過により二次精製
を行う。この結果、微赤褐色粉末として、3−(Nα−
Z−Nε−Boc−リジニルオキシ)−インドールが得
られる。この時の回収率は、30〜60%である。
【0041】(3) 3−(Nα−Z−リジニルオキ
シ)−インドールの合成 前記(2)で得られた3−(Nα−Z−Nε−Boc−
リジニルオキシ)−インドールを濃度10〜300g/
リットルすなわち20〜600mmol/リットルで乾
燥ジオキサンに溶解する。この溶液に、6M塩化水素含
有ジオキサン(20〜60重量%)を添加し、室温で
0.5〜10時間攪拌する。そして、前記反応液を濃縮
乾固し、油状物質を回収する、この油状物質を、例え
ば、シリカゲルクロマトグラフィーにより一次精製す
る。この一次精製物に対し、例えば、ゲル濾過により二
次精製を行う。この結果、微黄褐色粉末として、3−
(Nα−Z−リジニルオキシ)−インドールが得られ
る。この時の回収率は、15〜50%である。
【0042】つぎに、図2のスキームは、Nα−アセチ
ル−リジニルオキシ−インドールの合成についてのスキ
ームである。
【0043】(1) Nε−ベンジリジン−リジンの合
成 リジン・モノハイドロクロライドを18〜365g/リ
ットルすなわち0.1〜2.0mol/リットルの濃度
で約1Nの水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、攪拌しな
がら、メタノール・ドライアイス浴で−10〜0℃程度
に冷却する。充分に冷却した後、この溶液に、ベンザア
ルデヒド(20〜75重量%)を添加する。そして、−
10〜−3℃で0.5〜6時間撹拌すると、白色固体が
析出する。析出した固体を濾過して採取し、氷浴で冷却
しながらエタノール(50〜1000ml)に1〜10
時間浸析後、濾過して採取し、デシケーターで減圧乾燥
することにより、Nε−ベンジリジン−リジンを、回収
率40〜80%で得ることができる。
【0044】(2) Nα−アセチル−リジンの合成 前記(1)で得られたNε−ベンジリジン−リジン(1
0〜100g、43〜430mmol)を約1Nの水酸
化ナトリウム水溶液(40〜500ml)に溶解し、氷
浴で冷却する。そして、この溶液に、撹拌しながら、ア
セチルクロライド(5〜50g、64〜640ml)と
約1Nの水酸化ナトリウム水溶液(100〜8000m
l)とを交互に滴下し、pHをpH8〜9程度の範囲に
保持する。途中、白色固体が析出し懸濁液となる。滴下
終了後、冷却下で、0.5〜3時間撹拌し、さらに室温
で0.5〜10時間撹拌する。この溶液に、約1Nの塩
化水素水溶液(30〜3000ml)を加え、50〜7
0℃で10〜60分加熱撹拌する。冷却後、エーテル
(10〜1000ml)で水層を3回洗浄する。この水
層を分離して水酸化ナトリウム水溶液でpH6〜7程度
に調製し、エバポレータ等により濃縮することで、粗N
α−アセチル−リジン(淡黄色オイル状物)を得ること
ができる。
【0045】(3) Nα−アセチル−Nε−Boc−
リジンの合成 前記(2)で得られたNα−アセチル−リジンを、超純
水(100〜2000ml)とアセトン(100〜20
00ml)の混合液に均一になるように溶解し、これに
トリエチルアミン(10〜150g、100〜1500
mmol)を添加し20〜100分間氷冷する。これ
に、(Boc)2 O(10〜200g、46〜920m
mol)を加え氷冷下で0.5〜5時間撹拌後、室温で
一夜程度撹拌すると、淡黄色懸濁溶液が得られる。この
懸濁溶液のアセトンを濃縮し、水層を10%クエン酸水
溶液でpH3に調整すると、白色オイル状物が析出す
る。これを酢酸エチル(1〜10リットル)で抽出し、
さらに硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮すると、粗
Nα−アセチル−Nε−Boc−リジンが得られる。こ
れを、例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製する。そして、Nα−アセチル−Nε−Boc−リ
ジンを含む画分を集め濃縮後、減圧乾燥することによ
り、回収率10〜60%でNα−アセチル−Nε−Bo
c−リジンを得ることができる。
【0046】(4) Nα−アセチル−Nε−Boc−
リジニルオキシ−インドールの合成 窒素雰囲気下、前記(3)で得られたNα−アセチル−
Nε−Boc−リジン(10〜200g、35〜690
mmol)を乾燥L−5,6,7,8−テトラヒドロ葉
酸(dry THF)(100〜2000ml)に溶解
する。10〜90分間氷浴で冷却後、この溶液に、カル
ボニルジイミダゾール(CDI、5〜50g、31〜3
10mmol)を添加し、充分に脱気を行い−5〜0℃
で0.3〜3時間撹拌する。この溶液に3−ハイドロキ
シインドール(5〜100g、37.5〜750mmo
l)を加え再度脱気を行い、−5〜0℃で0.5〜3時
間、さらに室温で一夜程度撹拌を続ける。この反応溶液
を濃縮後、酢酸エチル(約1リットル)に溶解し、約4
%炭酸水素ナトリウム水溶液(約1ットル)、約10%
クエン酸水溶液(約1リットル)および超純水(約1リ
ットル)の混合液で洗浄する。そして、酢酸エチル層を
分取し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮すると、粗N
α−アセチル−Nε−Boc−リジニルオキシ−インド
ールが得られる。これを、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー等で一次精製し、さらにゲル濾過等で二次精製
する。得られるNα−アセチル−Nε−Boc−リジニ
ルオキシ−インドールの回収率は、20〜55%であ
る。
【0047】(5) Nα−アセチル−リジニルオキシ
−インドールの合成 Nα−アセチル−リジニルオキシ−インドールは、前記
Nα−アセチル−Nε−BOC−リジニルオキシ−イン
ドールのBoc基を除去することにより得られる。Bo
c基は、例えば、下記のA法、B法またはC法により除
去できる。
【0048】(A法)前記(4)で得られたNα−アセ
チル−Nε−Boc−リジニルオキシ−インドール
(0.1〜20g、0.35〜70mmol)を乾燥ジ
オキサン(1〜200ml)に懸濁させ、この懸濁液に
HCOOH(0.5〜200ml、13〜5200mm
ol)を添加して約40℃〜50℃で2〜8時間程度加
熱する。この反応液を濃縮し、エーテルで洗浄する。そ
して、エーテルをデカンテーションで除去して残渣を減
圧乾燥することにより、Nα−アセチル−リジニルオキ
シ−インドールが得られる。
【0049】(B法)前記(4)で得られたNα−アセ
チル−Nε−Boc−リジニルオキシ−インドール
(0.1〜20g、0.35〜70mmol)にHCO
OH(0.5〜200ml、13〜5300mmol)
を添加し、室温で約3時間撹拌する。この反応溶液を濃
縮し、エーテルで洗浄後、エーテルをデカンテーション
で除き、残渣を減圧乾燥すると、Nα−アセチル−リジ
ニルオキシ−インドールが得られる。
【0050】(C法)前記(4)で得られたNα−アセ
チル−Nε−Boc−リジニルオキシ−インドール
(0.1〜20mg、0.35〜70mmol)にHC
OOH(0.5〜200ml、13〜5300mmo
l)を添加し、氷浴で冷却しながら約4時間撹拌後、約
5℃で一夜程度撹拌して反応させると、Nα−アセチル
−リジニルオキシ−インドールが得られる。
【0051】つぎに、リジニルオキシ−インドールの製
造方法の例について説明する。リジニルオキシ−インド
ールは、前述の、図2のスキームに示すNα−アセチル
−リジニルオキシ−インドールの合成法において、Nα
−アセチル−Nε−BOC−リジニルオキシ−インドー
ルの合成後、Boc基およびアセチル基を除去すればよ
い。以下に、この除去方法を3通り(D法、E法、F
法)示す。
【0052】(D法)前記(4)で得られたNα−アセ
チル−Nε−Boc−リジニルオキシ−インドール
(0.1〜20g、0.35〜70mmol)を、乾燥
ジオキサン(1〜200ml)に溶解し、攪拌する。こ
の溶液に、約6.6M HCl/ジオキサン(約0.7
ml、最終濃度約2M)を添加し、室温で約1時間攪拌
して反応させる。この反応液を濃縮し、得られた残渣を
エーテルで洗浄後、濾過で採取し、減圧乾燥する。乾燥
後の残渣をエタノールに溶解し、活性炭処理を行い濃縮
する。この濃縮物に、CHCl3 を濁るまで添加した
後、超音波を照射し、析出した沈殿を濾過で採取し、減
圧乾燥すると、リジニルオキシ−インドールが得られ
る。
【0053】(E法)前記(4)で得られたNα−アセ
チル−Nε−Boc−リジニルオキシ−インドール
(0.1〜20g、0.35〜70mmol)を、乾燥
ジオキサン(1〜400ml)に溶解し、攪拌する。こ
の溶液に、約0.4M HCl/ジオキサン(約13m
l、最終濃度約0.2M)を添加し、室温で約4.5時
間攪拌して反応させた後、約5℃で一夜程静置し、沈殿
を析出させる。この沈殿物を濾過で採取し、これをメタ
ノールに溶解した後、濃縮する。濃縮物をエタノールで
固化し、濾過で採取する。採取した固形物を、減圧乾燥
すると、リジニルオキシ−インドールが得られる。
【0054】(F法)前記(4)で得られたNα−アセ
チル−Nε−Boc−リジニルオキシ−インドールに、
これの100倍程度の過剰なHCOOHを加え、約80
℃で約3分間加熱して反応させると、リジニルオキシ−
インドールが得られる。
【0055】つぎに、本発明にかかるインドキシル−ア
ミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエステル
の具体例を、その発色の形態別に、下記に示す。これら
のエステル化合物は、その材料を適宜選択すること以外
は、前述の製造方法に準じて合成することができる。た
だし、ここで留意する点は、リジンまたはアルギニンの
εアミノ基をBocで予め保護した状態で反応させたの
ち、前記Bocを除去することである。
【0056】(発色前:黒色、発色後:淡トルキース色
〜青色) 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−4−メチル−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−5−メチル−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−6−メチル−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−7−メチル−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−4,7−ジメチル−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−4−クロル−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−5−ブロム−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−6−クロル−インドール
【0057】(発色前:無色、発色後:紫色) 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−4−クロム−5−ブロム−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−4,5,7−トリクロル−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−4−クロル−5−ブロム−7−メチル
−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−5−ヒドロキシ−インドール 3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−5−メトキシ−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−5−ベンジルオキシ−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−4−カルボキシ−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−4−ベンジルオキシカルボニル−イン
ドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−5−(カルボキシ−メトキシ)−イン
ドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−5−(ベンジルオキシカルボニル−メ
トキシ)−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−6−ニトロ−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−6−アセチルアミノ−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−ベンゾ[g]−インドール
【0058】(発色前:無色、発色後:緑色) 1−メチル−3−[N−(ベンジルオキシカルボニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール
【0059】(発色前:無色、発色後:緑色) 1−ベンジル−3−[N−(トルオール−4′−スルホ
ニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 1−フェニル−3−[N−(トルオール−4′−スルホ
ニル)−L−リジニルオキシ]−インドール
【0060】(発色前:無色、発色後:青緑色) 1−アセチル−3−[N−(トルオール−4′−スルホ
ニル)−L−リジニルオキシ]−インドール
【0061】(発色前:無色、発色後:赤色) 1−ベンゾイル−3−[N−(トルオール−4′−スル
ホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール
【0062】(発色前:無色、発色後:紫色) 3−[N−(トルオール−2′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−インドール 3−[N−(トルオール−3′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−D−リ
ジニルオキシ]−インドール 3−[N−ホルミル−L−リジニルオキシ]−インドー
ル 3−[N−サクシニル−L−リジニルオキシ]−インド
ール 3−[N−ベンゾイル−D・L−リジニルオキシ]−イ
ンドール 3−[N−フタロイル−L−リジニルオキシ]−インド
ール 3−[N−(エトキシカルボニル)−L−リジニルオキ
シ]−インドール 3−[N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−L
−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(3′、6′−ジオキサ−n−ヘプチルオキ
シカルボニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(シクロヘキシルオキシカルボニル)−L−
リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(フェニルオキシカルボニル)−L−リジニ
ルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−メチル−ベンジルオキシカルボニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−メトキシ−ベンジルオキシカルボニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−ニトロ−ベンジルオキシカルボニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(N′−<ピペリジノ>−オキシカルボニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(フリル−<2′>−メトキシカルボニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(チエニル−<2′>−メトキシカルボニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(ベンジルチオカルボニル)−L−リジニル
オキシ]−インドール3−[N−(メタンスルホニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(ベンジルスルホニル)−L−リジニルオキ
シ]−インドール 3−[N−(ベンゾールスルホニル)−L−リジニルオ
キシ]−インドール 3−[N−(4′−ブロム−ベンゾールスルホニル)−
L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−ニトロ−ベンゾールスルホニル)−
L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−ジメチルアミノ−ベンゾールスルホ
ニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−アセチルアミノ−ベンゾールスルホ
ニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−n−ブチル−ベンゾールスルホニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−tert−ブチル−ベンゾールスル
ホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−n−オクチル−ベンゾールスルホニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−ヒドロキシ−ベンゾールスルホニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−メトキシ−ベンゾールスルホニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−ベンジルオキシ−ベンゾールスルホ
ニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−<2′′−ヒドロキシ−エトキシ>
−ベンゾールスルホニル)−L−リジニルオキシ]−イ
ンドール 3−[N−(4′−<3′′−オキサ−5′′−ヒドロ
キシ−n−ベンチルオキシ>−ベンゾールスルホニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−<3′′・6′′−ジ−オキサ−n
−ヘプチルオキシ>−ベンゾールスルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−<2′′−ヒドロキシ−エチル>−
ベンゾールスルホニル)−L−リジニルオキシ]−イン
ドール 3−[N−(4′−<2′′−{4′′′−ニトロ−ベ
ンジルオキシ}−エチル>−ベンゾール−スルホニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−<2′′−クロル−エチル>−ベン
ゾールスルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドー
ル 3−[N−(4′−アセチル−ベンゾールスルホニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−シアノ−ベンゾールスルホニル)−
L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−カルボキシ−ベンゾールスルホニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−メトキシカルボニル−ベンゾールス
ルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−ベンジルオキシカルボニル−ベンゾ
ールスルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−カルバモイル−ベンゾールスルホニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−<ジメチル−カルバモイル>−ベン
ゾールスルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドー
ル 3−[N−(4′−カルボキシメチル−ベンゾールスル
ホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−カルボキシメトキシ−ベンゾールス
ルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−カルボキシメチルアミノ−ベンゾー
ルスルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−<ベンジルオキシカルボニル−メチ
ルアミノ>−ベンゾールスルホニル)−L−リジニルオ
キシ]−インドール 3−[N−(4′−フルオル−ベンゾールスルホニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−フルオルスルホニル−ベンゾールス
ルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−スルファモイル−ベンゾールスルホ
ニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−メチル−N−(トルオール−4′−スルホニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−アセチル−N−(トルオール−4′−スルホ
ニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(2′・4′・6′−トリメチル−ベンゾー
ルスルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(ビフェニル−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−インドール 3−[N−(ナフタリン−2′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−インドール 3−[N−(4′−アセチルアミノ−ナフタリン−1′
−スルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(5′−ジメチルアミノ−ナフタリン−1′
−スルホニル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(キノリン−8′−スルホニル)−L−リジ
ニルオキシ]−インドール 3−[N−(ピリジン−3′−スルホニル)−L−リジ
ニルオキシ]−インドール 3−[N−(2′−ニトロ−ベンゾールスルフェニル)
−L−リジニルオキシ]−インドール
【0063】(発色前:黄色、発色後:緑色) 3−[N−(1′−メチル−2′−ベンゾイル−ビニ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(5′・5′−ジメチル−3′−オキソ−シ
クロヘキセン−1′−イル)−L−リジニルオキシ]−
インドール 3−[N−(ジフェニルカルバモイル−L−リジニルオ
キシ]−インドール 3−[N−(ジ−<4′−ニトロベンジル>−ホスホリ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(ジ−<4′−ブロムベンジル>−ホスホリ
ル)−L−リジニルオキシ]−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−5−ベンジル−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−5−フェニル−インドール 3−[N−(トルオール−4′−スルホニル)−L−リ
ジニルオキシ]−5−メトキシ−インドール
【0064】つぎに、本発明にかかるインドキシル−ア
ミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエステル
とトリプシンとの反応例を、下記の反応式(5)に示
す。この反応式では、3−(Nα−Z−リジニルオキ
シ)−インドールとトリプシンとの反応を示したもので
ある。下記の反応式(5)に示すように、前記エステル
化合物は、トリプシンによりエステル結合の分解を受け
て、インドキシルが遊離する。なお、このトリプシンの
酵素反応の条件は、特に制限するものではなく、通常の
条件を適用できる。すなわち、酵素反応の条件は、pH
6〜9、温度15〜40℃、トリプシン濃度0.001
〜1g/リットル、基質濃度0.001〜10g/リッ
トルである。また、酵素反応促進剤として、カルシウム
を添加することが好ましい。カルシウムの添加割合は、
通常、0.3mmol/リットルの範囲である。
【0065】
【化11】
【0066】つぎに、前記遊離したインドキシルの発色
反応例を下記の反応式(6)および(7)に示す。
【0067】
【化12】
【0068】
【化13】
【0069】前記の反応式(6)には、インドキシル
と、塩化亜鉛複合塩の一種である2−メトキシ−4−モ
ルフォリノベンゼンジアゾニウムクロライドとの反応を
示している。これらが反応することにより、赤褐色の発
色物質が生成する。
【0070】また、前記反応式(7)には、空気酸化に
よるインドキシル相互の重合反応を示している。この反
応により青色色素であるインジゴが生成する。
【0071】つぎに、本発明の安定化方法は、前記イン
ドキシル−アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプ
チドエステルと、グリシルグリシンおよびマンガンの少
なくとも一方の物質と共存させる。なお、液中で共存さ
せる場合の好適条件は、前述のとおりである。
【0072】また、本発明の安定化方法を適用した試験
フィルム等は、例えば、以下のようにして製造できる。
【0073】前記インドキシル−アミノ酸エステルまた
はインドキシル−ペプチドエステル、グリシルグリシン
およびマンガンの少なくとも一方の物質、および必要に
応じその他の成分を所定濃度で溶解した溶液を準備す
る。前記その他に成分としては、例えば、界面活性剤、
水溶性高分子等があげられる。また、溶媒としては緩衝
液が好ましい。この溶液に、吸水性担体を含浸させ、そ
の後乾燥させることにより、試験フィルムが得られる。
前記吸水性担体としては、例えば、濾紙、セルロース、
合成繊維フリース等があげられる。
【0074】この試験フィルムは、そのままで使用して
もよいし、プラスチック板等の支持板上に張り付けて使
用してもよいし、支持板上に前記試験フィルムを張り付
け、この上に網状物をさらに張り付けた状態で使用して
もよい。
【0075】その他の試験フィルムの製造方法として
は、例えば、つぎの製造方法がある。まず、ポリアクリ
ル酸またはポリビニルエステル等の膜形成物質の溶液ま
た懸濁液に、前記インドキシル−アミノ酸エステルまた
はインドキシル−ペプチドエステル、グリシルグリシン
およびマンガンの少なくとも一方の物質、緩衝剤、湿潤
剤、前記その他の添加物を所定濃度で添加し均一に混合
した塗布液を調製する。そして、この塗布液を、プラス
チック板等の支持板上に塗布した後乾燥させて膜を形成
することによっても、試験フィルムを作製することがで
きる。この試験フィルムも、前述と同様に、そのままで
使用してもよいし、プラスチック板等の支持板上に張り
付けて使用してもよいし、支持板上に前記試験フィルム
を張り付け、この上に網状物をさらに張り付けた状態で
使用してもよい。
【0076】このような試験フィルムは、トリプシンの
反応により青色等に発色するため、肉眼で明確に識別す
ることができる。また、この試験フィルムでのトリプシ
ンの反応は、肉眼による識別の他に、分光光度計または
反射率計等の光学的測定装置を用いて識別することもで
きる。
【0077】つぎに、本発明の安定化方法により、前記
新規エステル化合物を粉末状または錠剤の形態で使用す
ることも可能である。例えば、前記インドキシル−アミ
ノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエステル、
グリシルグリシンおよびマンガンの少なくとも一方の物
質、および必要に応じ前記その他の成分を所定濃度で溶
解した溶液を準備する。この溶液を、減圧乾燥、凍結乾
燥等の手段により、水分を除去すれば粉末状となる。そ
して、この粉末状の物質を、緩衝剤、酸化剤、湿潤剤、
賦型剤およびその他の成分とともに、常法で賦型すれ
ば、錠剤が得られる。
【0078】このように、本発明の安定化方法の適用に
より、分解等を防止して前記新規エステル化合物を試験
フィルム、粉末状または錠剤等に加工することが可能と
なる。
【0079】
【実施例】つぎに、実施例について比較例と併せて説明
する。
【0080】まず、図1のスキームに示す前述の方法に
従い、3−(Nα−Z−リジニルオキシ)−インドール
を合成した。なお、特に示さない限り、試薬は工業用グ
レードのものを使用した。また、薄層クロマトグラフィ
ー(TLC)は、Kieselgel 60F254(M
erck社製)を使用した。1H−NMRはAC−20
0P(Bruker社製)を、質量分析(FAB−M
S)はJEOL JMS−AX 505W(日本電子社
製)をそれぞれ使用した。
【0081】(1) 3−ハイドロキシインドールの合
成 インドキシルアセチルエステル(17.5g,100m
mol,東京化成社製)を、窒素雰囲気下、メタノール
(500ml)に溶解した。この溶液に、水酸化ナトリ
ウム水溶液(水酸化ナトリウム(和光純薬社製)14g
を水150mlに溶解)を添加し、窒素雰囲気下室温で
30分間撹拌した。さらに、この溶液に、クエン酸水溶
液(クエン酸(和光純薬社製)38gを水150mlに
溶解)を添加後、1/3体積まで減圧濃縮した。析出物
を濾過して採取し、減圧乾燥し、微緑黄色粉末状の3−
ハイドロキシインドールを得た。このときの収量は、1
0.3gであり、回収率は78%であった。
【0082】(2) 3−(Nα−Z−Nε−Boc−
リジニルオキシ)−インドールの合成 窒素雰囲気下、Nα−Z−Nε−Boc− リジン(2
6.9g,70.7mmol,Bachem社製)を乾
燥テトラヒドロフラン(300ml)に溶解した。これ
に、氷冷下で、カルボニルジイミダゾル(12.5g,
77mmol,東京化成社製)を添加し、1時間撹拌し
た。さらに、この溶液に前記3−ハイドロキシインドー
ル(9.4g,70.7mmol)を添加後、氷冷下で
2時間攪拌し、さらに室温で一夜撹拌した。得られた反
応混合物を濃縮乾固し、油状残渣を酢酸エチルに溶解し
た。この酢酸エチル溶液を、4%炭酸水素ナトリウム水
溶液および10%クエン酸水溶液で洗浄後、濃縮乾固し
た。得られた粗生成物についてシリカゲルクロマトグラ
フィーにより一次精製を行った。この条件を下記に示
す。
【0083】(シリカゲルクロマトグラフィーの条件) シリカゲル:Kieselgel 60(Merck社
製) 溶離液:クロロホルム/メタノール=24/1(v/
v)
【0084】つぎに、得られた一次精製品をゲルろ過に
より二次精製した。この条件を下記に示す。この精製に
より、微赤褐色粉末状の3−(Nα−Z−Nε−Boc
−リジニルオキシ)−インドールを19.5g(回収率
56%)を得た。
【0085】(ゲルろ過の条件) 坦体:Sephadex LH20(Pharmaci
a社製) 溶離液:メタノール
【0086】(3) 3−(Nα−Z−Nε−リジニル
オキシ)−インドールの合成 前記(2)で得られた3−(Nα−Z−Nε−Boc−
リジニルオキシ)−インドール(19.5g,39mm
ol)を乾燥ジオキサン(130ml)に溶解した。こ
の溶液に、6M塩化水素含有ジオキサン(65ml)を
添加し、室温で1.5時間撹拌した。この反応混合物を
濃縮乾固し、油状物を得た。この油状物(粗生成物)に
ついてシリカゲルクロマトグラフィーにより一次精製を
行った。この条件を下記に示す。
【0087】(シリカゲルクロマトグラフィーの条件) シリカゲル:Kieselgel 60(Merck社
製) 溶離液:クロロホルム/メタノール=9/1(v/v)
【0088】つぎに、前記一次精製品をゲルろ過により
精製した。このゲルろ過の条件を下記に示す。これによ
り、微黄褐色粉末7.8g(回収率46%)を得た。
【0089】(ゲルろ過の条件) 坦体:Sephadex LH20(Pharmaci
a社製) 溶離液:メタノール
【0090】得られた微黄褐色粉末について、TLC、
FAB−MSおよび1H−NMRでその構造を調べたと
ころ、3−(Nα−Z−Nε−リジニルオキシ)−イン
ドールであることを確認した。これらのデーターを下記
に示す。
【0091】TLC:Rf=0.28 展開溶媒:クロロホルム/メタノール/酢酸=50/1
0/2(v/v/v)
【0092】FAB−MS:396(M−Cl)
【0093】1H−NMR(DMSO−d6):δ1.5
3−1.91(6H,多重線,−CH 2)、2.79
(2H,三重線,β−CH2)、4.27−4.39
(1H,多重線,CH)、5.11(2H,一重線,ベ
ンジル)、6.97−7.40(10H,多重線,芳香
環)
【0094】(実施例1、比較例1)実施例1および比
較例1は、緩衝剤の種類が前記3−(Nα−Z−Nε−
リジニルオキシ)−インドール(以下「Z−Lys−I
nd」という)の安定性におよぼす影響を調べた例であ
る。すなわち、まず、Z−Lys−Indを、ジメチル
スルホキシド(DMSO)に10.6g/リットルの濃
度で溶解させた。この溶液に対し、下記の表1に示すよ
うに、精製水と緩衝液を添加して混合し、前記Z−Ly
s−Ind安定性を評価した。この安定性の評価は、室
温で10分間放置したときの前記混合液の着色を目視観
察することにより行った。下記の表1において、無色お
よび薄黄色はZ−Lys−Indの分解が抑制され安定
性が優れていることを示し、薄青色、青色、濃青色、青
色沈殿生成の順に安定性が悪くなって分解していること
を示す。以下の表でも同様である。また、緩衝液は、実
施例1ではグリシルグリシン緩衝液を使用し、比較例1
(A,B,C)ではトリス塩酸緩衝液(Tris−HC
l)を、比較例1(D,E)はビシン(Bicine)
緩衝液をそれぞれ使用した。前記緩衝液の濃度は、全て
0.10mol/リットルであり、そのpHは、下記の
表1に示すとおりである。また、Tris−HClおよ
びBicineの正式名称を下記に示す。
【0095】 Tris−HCl: Tris(hydroxymet
hyl)aminomethane Bicine: N,N−Bis(2−hydroxy
ethyl)glycine
【0096】 (表1) 単位:ml 実施例 比較例1 1 A B C D E Z−Lys−Ind溶液 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10 精製水 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10ク゛リシルク゛リシン 緩衝液 2.0 (pH8.5)トリス 塩酸緩衝液1 2.0 (pH7.5)トリス 塩酸緩衝液2 2.0 (pH8.0)トリス 塩酸緩衝液3 2.0 (pH8.5)ヒ゛シン 緩衝液1 2.0 (pH8.0)ヒ゛シン 緩衝液2 2.0(pH8.5) 安定性 薄黄色 薄青色 青色 濃青色 青色 青色
【0097】前記表1に示すように、グリシルグリシン
を用いた実施例1では、pHがアルカリ領域であっても
Z−Lys−Indの安定性が良かった。これに対し、
比較例1(A,B,C)では、pHが高くなるに従いZ
−Lys−Indの分解がすすみ、比較例1(D,E)
でもZ−Lys−Indの分解が確認された。
【0098】(実施例2、比較例2)実施例2および比
較例2は、2種類の緩衝剤を用いた緩衝液中のZ−Ly
s−Indの安定性を調べた例である。すなわち、ま
ず、Z−Lys−Indを、DMSOに20.1g/リ
ットルの濃度で溶解させた。この溶液に対し、下記の表
2に示すように、精製水と緩衝液を添加して混合し、前
記Z−Lys−Ind安定性を評価した。この安定性の
評価は、室温で3時間および9時間放置したときの前記
混合液の着色を目視観察することにより行った。なお、
使用した緩衝剤は、グリシルグリシン、ADA、HEP
ES、TES、MESである。グリシルグリシン以外の
緩衝剤の正式名称は下記に示すとおりである。また、前
記各緩衝剤の濃度は、それぞれ1mol/リットル
(注:緩衝剤を2種類使用した場合の緩衝剤合計濃度は
2mol/リットルとなる)であり、前記緩衝液のpH
は全てpH7.5である。
【0099】 ADA: N−(2−Acetamido)imino
diacetic acid HEPES: 2−[4−(2−hydroxyeth
yl)−1−piperazinyl]ethanes
ulfonic acid TES:N−Tris(hydroxymethyl)
methyl−2−aminomethanesulf
onic acid MES:2−Morpholinoethanesul
fonic acid
【0100】 (表2) 単位:ml 実施例 比較例2 2 A B C Z−Lys−Ind溶液 0.01 0.01 0.01 0.01 精製水 0.20 0.20 0.20 0.20ク゛リシルク゛リシン +ADA緩衝液 0.75 HEPES+ADA緩衝液 0.75 TES+ADA緩衝液 0.75TES+MES緩衝液 0.75 安定性 3時間後 薄黄色 薄青色 青色* 薄青色 9時間後 薄黄色 薄青色* 青色* 薄青色* *:青色沈殿生成
【0101】前記表2に示すように、実施例2では、3
時間および9時間放置しても、Z−Lys−Indの安
定性が良かった。これに対し、比較例2(A,B,C)
では、3時間放置でZ−Lys−Indの分解が認めら
れ、9時間放置後では沈殿が生じた。
【0102】(実施例3、比較例3)実施例3および比
較例3は、1種類の緩衝剤を用いた緩衝液または2種類
の緩衝剤を用いた緩衝液中のZ−Lys−Indの安定
性を調べた例である。すなわち、まず、Z−Lys−I
ndを、DMSOに42.2g/リットルの濃度で溶解
させた。この溶液に対し、下記の表3に示すように、精
製水と緩衝液を添加して混合し、前記Z−Lys−In
d安定性を評価した。この安定性の評価は、室温で10
分間、3時間、19時間および90時間放置したときの
前記混合液の着色を目視観察することにより行った。な
お、使用した緩衝剤は、グリシルグリシン、ADA、M
ES、4−メチルイミダゾル、トリエタノールアミンお
よびリン酸ナトリウムカリウムである。前記各緩衝剤の
緩衝液中の濃度は、それぞれ1mol/リットル(注:
緩衝剤を2種類使用した場合の緩衝剤合計濃度は2mo
l/リットルとなる)であり、pHは全てpH7.5で
ある。
【0103】 (表3) 単位:ml 実施例3 比較例3 A B A B C Z−Lys−Ind溶液 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 精製水 0.20 0.20 0.20 0.20 0.20ク゛リシルク゛リシン 緩衝液 0.79ク゛リシルク゛リシン +MES緩衝液 0.79リン 酸ナトリウムカリウム緩衝液 0.79 4−メチルイミタ゛ソ゛ル緩衝液 0.79トリエタノールアミン緩衝液 0.79 安定性 10分後 薄黄色 薄黄色 薄黄色 青色 青色 3時間後 薄黄色 薄黄色 青色* 19時間後 薄黄緑色 薄茶色 90時間後 赤茶色 *:青色沈殿生成
【0104】前記表3に示すように、実施例3(A)で
は、19時間放置後であっても、Z−Lys−Indの
安定性に優れ、実施例3(B)では90時間放置後であ
っても安定性に優れていた。これに対し、比較例3
(A)では、3時間後に青色沈殿が生成し、また比較例
3(B,C)では10分後にZ−Lys−Indの分解
が認められた。
【0105】(実施例4、比較例4)この実施例および
比較例では、マンガンの存在がZ−Lys−Indの安
定性に及ぼす影響を調べた。すなわち、まず、Z−Ly
s−Indを、DMSOに10.6g/リットルの濃度
で溶解させた。この溶液に対し、下記の表4に示すよう
に、精製水、マンガン溶液、緩衝液を添加して混合し、
前記Z−Lys−Ind安定性を評価した。この安定性
の評価は、室温で10分間および19時間時間放置した
ときの前記混合液の着色を目視観察することにより行っ
た。前記マンガン溶液は、MnCl2 を精製水に0.1
0mol/リットルの濃度で溶解して調製した。また、
緩衝液は、グリシルグリシン緩衝液(濃度:0.1mo
l/リットル、pH8)およびビシン緩衝液(濃度:
0.1mol/リットル、pH8)である。
【0106】 (表4) 単位:ml 実施例4 比較例 A B C 4 Z−Lys−Ind溶液 0.1 0.1 0.1 0.1 精製水 2.0 1.5 0.2 0.2 マンガン溶液 0 0.5 2.0 0ク゛リシルク゛リシン 緩衝液 2.0 2.0ビシン緩衝液 2.0 2.0 安定性 20分後 薄黄色 薄黄色 薄青色 青色 19時間後 薄黄色 青色* *:青色沈殿生成
【0107】前記表4に示すように、マンガンのみ使用
した実施例4(C)は、グリシルグリシンのみ使用した
実施例4(A)と同様に、Z−Lys−Indの安定性
に優れていた。また、マンガンとグリシルグリシンを併
用した実施例4(B)では、19時間放置後であっても
Z−Lys−Indの安定性に優れていた。これに対
し、マンガンおよびグリシルグリシンを使用しない比較
例4では、20分後にZ−Lys−Indの分解が確認
された。
【0108】(実施例5、比較例5)この実施例および
比較例では、マンガンの存在がZ−Lys−Indの安
定性に及ぼす影響を調べた。すなわち、まず、Z−Ly
s−Indを、DMSOに20.1g/リットルの濃度
で溶解させた。この溶液に対し、下記の表4に示すよう
に、精製水、マンガン溶液、緩衝液を添加して混合し、
前記Z−Lys−Ind安定性を評価した。この安定性
の評価は、室温で3時間後および90時間時間放置した
ときの前記混合液の着色を目視観察することにより行っ
た。前記マンガン溶液は、MnCl2 を精製水に0.4
0mol/リットルの濃度で溶解して調製した。また、
緩衝液は、グリシルグリシンとADAの混合緩衝液(グ
リシルグリシン濃度:0.1mol/リットル、ADA
濃度:0.1mol/リットル、pH7.5)およびT
ESとMESの混合緩衝液(TES濃度:0.1mol
/リットル、MES濃度:0.1mol/リットル、p
H7.5)である。
【0109】 (表5) 単位:ml 実施例5 比較例 A B C 5 Z−Lys−Ind溶液 0.01 0.01 0.01 0.01 精製水 0.20 0.08 0.08 0.20 マンガン溶液 0.12 0.12ク゛リシルク゛リシン +ADA緩衝液 0.75 0.75TES+MES緩衝液 0.75 0.75 安定性 3時間後 薄黄色 薄黄色 薄黄色 薄青色 90時間後 薄黄色 薄黄色 薄赤色 薄青色* *:青色沈殿生成
【0110】前記表5に示すように、マンガンのみ使用
した実施例5(C)は、グリシルグリシンのみ使用した
実施例5(A)と同様に、Z−Lys−Indの安定性
に優れていた。また、マンガンとグリシルグリシンを併
用した実施例5(B)では、90時間放置後であっても
Z−Lys−Indの安定性に優れていた。これに対
し、マンガンおよびグリシルグリシンを使用しない比較
例5では、3時間後にZ−Lys−Indの分解が確認
され、90時間放置後では青色沈殿が生成した。
【0111】(実施例6)この実施例は、Z−Lys−
Indを基質としてトリプシンの酵素反応および尿中ト
リプシンインヒビター(UTI)の活性を測定した例で
ある。以下に試薬および測定操作を示す。
【0112】(トリプシン溶液)トリプシン(T−74
18、シグマ社製)50mgを、HCl溶液(濃度1.
0mol/l)に溶解して調製した。前記HCl溶液
は、CaCl2 を90mol/リットルの濃度で含む。
【0113】(基質溶液)Z−Lys−Ind20mg
を精製水10mlに溶解して調製した。
【0114】(緩衝液) グリシルグリシン緩衝液:濃度0.10mol/リット
ル、pH7.5
【0115】(UTI溶液)UTI(ウリナスタチン
社、持田製薬社製)を精製水で溶解して200U/ml
の濃度に調整した。
【0116】(測定操作)下記の表6に示す組成の酵素
反応液(A,B,C)を調製し、この反応液の着色を下
記の測定条件で測定した。この結果を下記の表7に示
す。
【0117】 (表6) 単位:ml 酵素反応液 A B C 緩衝液 2.4 2.4 2.4 トリプシン溶液 0 0.10 0.10 UTI溶液 0 0 0.10 精製水 0.30 0.20 0.10 基質溶液 0.30 0.30 0.30
【0118】(測定条件) 測定機器:分光光度計(日本分光社製、V−550型) 測定波長:650nm 計測時間:40秒後、60秒後
【0119】 (表7) 単位:吸光度 酵素反応液 A B C 40秒後 0.008 0.157 0.103 60秒後 0.009 0.380 0.242 △60秒−40秒 0.001 0.223 0.139
【0120】前記表7に示すように、トリプシンおよび
UTIが含まれていない酵素反応液Aでは、40秒後お
よび60秒後においてもほとんど着色がなかった。しか
し、トリプシンを含有する酵素反応液Bでは、40秒後
および60秒後と時間が経過するに従い、着色が強まっ
た。また、トリプシンに加えUTIを含有する酵素反応
液Cでは、時間の経過とともに着色が強まったが、酵素
反応液Bに比べて着色程度は低く、UTIのトリプシン
阻害活性が確認できた。これらの結果から、本発明の安
定化方法により、前記新規エステル化合物の分解による
着色の影響を受けることなく、トリプシンの酵素活性を
測定することができるといえる。
【0121】(実施例7、比較例6)実施例7では、実
施例6の酵素反応液Aを用いた。比較例6では、緩衝液
をTES(濃度:0.10mol/リットル、pH7.
5)に変えた実施例6の酵素反応液Aを用いた。そし
て、計測時間を、60秒後、300秒後、600秒後、
900秒後、1200秒後とした以外は、実施例6と同
様にして酵素反応液の着色を測定した。この結果を下記
の表8に示す。なお、酵素反応液Aは、トリプシンを含
まないから、反応液が着色するということは、Z−Ly
s−Indが分解したことを意味する。
【0122】
【0123】前記表8に示すように、実施例7では、着
色は認められなかった。これに対し、比較例6では、経
時的な着色が認められた。
【0124】(実施例8)この実施例は、本発明の安定
化方法により試験フィルムを作製した例である。すなわ
ち、まず、濾紙(2MMCHR、ワットマン社製)を1
0×10cmの大きさに切断した。他方、グリシルグリ
シン緩衝液(1mol/リットル、pH7.5)に、Z
−Lys−Indを4mg/リットルの濃度で溶解させ
た。この溶液に、前記濾紙を浸し、その後、前記濾紙を
温度40℃湿度20%の条件で乾燥させて、試験フィル
ムを作製した。
【0125】この試験フィルムを用いてトリプシンの酵
素反応の測定を行った。すなわち、前記試験フィルムを
7mm×5mmの大きさに切断し、これにトリプシン
(T−8253、シグマ社製)溶液(濃度100mg/
リットル)を10μl点着し、25℃で反応させた。そ
の結果、前記試験フィルムは、鮮やかな青色に呈色し
た。
【0126】(実施例9)この実施例も、実施例8と同
様に、本発明の安定化方法により試験フィルムを作製し
た例である。すなわち、まず、濾紙(2MMCHR、ワ
ットマン社製)を10×10cmの大きさに切断した。
他方、TES緩衝液(0.1mol/リットル、pH
7.5)に、Z−Lys−Indを4mg/リットルの
濃度で溶解させ、さらにマンガンを0.04mol/リ
ットルの濃度で溶解させた。この溶液に、前記濾紙を浸
し、その後、前記濾紙を温度40℃湿度20%の条件で
乾燥させて、試験フィルムを作製した。
【0127】この試験フィルムを用いてトリプシンの酵
素反応の測定を行った。すなわち、前記試験フィルムを
7mm×5mmの大きさに切断し、これにトリプシン
(T−8253、シグマ社製)溶液(濃度100mg/
リットル)を10μl点着し、25℃で反応させた。そ
の結果、前記試験フィルムは、鮮やかな青色に呈色し
た。
【0128】
【発明の効果】以上のように、本発明の安定化方法は、
前記式(1)で表わされる新規エステル化合物の分解等
を防止できる方法である。このエステル化合物は、トリ
プシンの基質として使用することができ、しかも肉眼で
充分に判別可能な色素を生成できる。したがって、本発
明の安定化方法を適用することにより、有用な前記エス
テル化合物のトリプシンの基質等としての性能をさらに
発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインドキシル−アミノ酸エステ
ルまたはインドキシル−ペプチドエステルの製造方法の
一例を示すスキームである。
【図2】本発明にかかるインドキシル−アミノ酸エステ
ルまたはインドキシル−ペプチドエステルの製造方法の
その他の例を示すスキームである。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式(1)で表されるインドキシル
    −アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエス
    テルと、グリシルグリシンおよびマンガンの少なくとも
    一方の物質とを共存させるインドキシル−アミノ酸エス
    テルまたはインドキシル−ペプチドエステルの安定化方
    法。 【化1】
  2. 【請求項2】 インドキシル−アミノ酸エステルまたは
    インドキシル−ペプチドエステルと、グリシルグリシン
    およびマンガンの少なくとも一方の物質とを液体中で共
    存させる請求項1記載の安定化方法。
  3. 【請求項3】 グリシルグリシンの濃度が、30mmo
    l/リットル以上である請求項2記載の安定化方法。
  4. 【請求項4】 マンガンの濃度が、5〜100mmol
    /リットルである請求項2または3記載の安定化方法。
  5. 【請求項5】 液体が、pH7〜8.5の緩衝液である
    請求項2〜4のいずれか一項に記載の安定化方法。
  6. 【請求項6】 式(1)のB1 が、アセチル基またはベ
    ンジルオキシカルボニル基である請求項1〜5のいずれ
    か一項に記載の安定化方法。
  7. 【請求項7】 インドキシル−アミノ酸エステルまたは
    インドキシル−ペプチドエステルが、下記の式(2)で
    表されるインドキシル−アミノ酸エステルまたはインド
    キシル−ペプチドエステルである請求項1〜6のいずれ
    か一項に記載の安定化方法。 【化2】
  8. 【請求項8】 式(2)のB1 がアセチル基またはベン
    ジルオキシカルボニル基である請求項7記載の安定化方
    法。
  9. 【請求項9】 グリシルグリシンおよびマンガンの少な
    くとも一方の物質の存在下、下記の式(1)で表わされ
    るインドキシル−アミノ酸エステルまたはインドキシル
    −ペプチドエステルを基質としてトリプシンの酵素反応
    を生起させ、前記基質の分解により生じた発色物質を測
    定するトリプシンの酵素活性測定方法。 【化3】
  10. 【請求項10】 液体中でトリプシンの酵素反応を生起
    させる請求項9記載の測定方法。
  11. 【請求項11】 グリシルグリシンの濃度が、30mm
    ol/リットル以上である請求項9または10記載の測
    定方法。
  12. 【請求項12】 マンガンの濃度が、5〜100mmo
    l/リットルである請求項9〜11のいずれか一項に記
    載の測定方法。
  13. 【請求項13】 液体が、pH7〜8.5の緩衝液であ
    る請求項9〜12のいずれか一項に記載の測定方法。
  14. 【請求項14】 前記式(1)のB1 が、アセチル基ま
    たはベンジルオキシカルボニル基である請求項9〜13
    のいずれか一項に記載の測定方法。
  15. 【請求項15】 インドキシル−アミノ酸エステルまた
    はインドキシル−ペプチドエステルが、下記の式(2)
    で表されるインドキシル−アミノ酸エステルまたはイン
    ドキシル−ペプチドエステルである請求項9〜14のい
    ずれか一項に記載の測定方法。 【化4】
  16. 【請求項16】 式(2)のB1 が、アセチル基または
    ベンジルオキシカルボニル基である請求項15記載の測
    定方法。
  17. 【請求項17】 下記の式(1)で表わされるインドキ
    シル−アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチド
    エステルと、グリシルグリシンおよびマンガンの少なく
    とも一方の物質とを共存させたトリプシン酵素活性測定
    用試薬 【化5】
  18. 【請求項18】 インドキシル−アミノ酸エステルまた
    はインドキシル−ペプチドエステルと、グリシルグリシ
    ンおよびマンガンの少なくとも一方の物質とが液体中で
    共存している請求項17記載の測定用試薬。
  19. 【請求項19】 グリシルグリシンの濃度が、30mm
    ol/リットル以上である請求項18記載の測定用試
    薬。
  20. 【請求項20】 マンガンの濃度が、5〜100mmo
    l/リットルである請求項18または19に記載の測定
    用試薬。
  21. 【請求項21】 液体が、pH7〜8.5の緩衝液であ
    る請求項18〜20のいずれか一項に記載の測定用試
    薬。
  22. 【請求項22】 試験フィルムにおいて、インドキシル
    −アミノ酸エステルまたはインドキシル−ペプチドエス
    テルと、グリシルグリシンおよびマンガンの少なくとも
    一方の物質とが乾燥状態で共存している請求項17記載
    の測定用試薬。
  23. 【請求項23】 式(1)のB1 が、アセチル基または
    ベンジルオキシカルボニル基である請求項17〜22の
    いずれか一項に記載の測定用試薬。
  24. 【請求項24】 インドキシル−アミノ酸エステルまた
    はインドキシル−ペプチドエステルが、下記の式(2)
    で表されるインドキシル−アミノ酸エステルまたはイン
    ドキシル−ペプチドエステルである請求項17〜23の
    いずれか一項に記載の測定用試薬。 【化6】
  25. 【請求項25】 式(2)のB1 が、アセチル基または
    ベンジルオキシカルボニル基である請求項24記載の測
    定用試薬。
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