JPH11246784A - キナクリドンキノン系化合物の製造方法 - Google Patents

キナクリドンキノン系化合物の製造方法

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JPH11246784A
JPH11246784A JP4931698A JP4931698A JPH11246784A JP H11246784 A JPH11246784 A JP H11246784A JP 4931698 A JP4931698 A JP 4931698A JP 4931698 A JP4931698 A JP 4931698A JP H11246784 A JPH11246784 A JP H11246784A
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quinacridone
dihydroquinacridone
quinacridonequinone
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JP4931698A
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Seiji Funakura
省二 船倉
Kazuhiro Sugiyama
和弘 杉山
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B48/00Quinacridones

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経済的及び環境保護的に有利な、キナクリドン
キノン系化合物の製造方法を提供する。 【解決手段】6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物
及び/又はキナクリドン系化合物(A)を、それらが容
易に溶解する溶媒(B)中で、酸化剤(C)により酸化
してキナクリドンキノン系化合物(D)を製造し、それ
を単離するキナクリドンキノン系化合物の製造方法にお
いて、溶媒(B)として、酸化後に、前記化合物(D)
が系に不溶又は難溶となり、かつ化合物(A)のみが系
に易溶となる様な溶媒(b)を選択して用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、6,13−ジヒド
ロキナクリドン系化合物及び/又はキナクリドン系化合
物からのキナクリドンキノン系化合物の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】キナクリドンキノン系化合物は、赤色又
は橙色顔料として公知のものであり、その製造方法は種
々ある。例えば、(1)特公昭59−40169号公報
に記載の6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物を硫
酸中で五酸化バナジウムを酸化剤として用いてキナクリ
ドンキノン系化合物に転換後、濾過する方法、(2)米
国特許3185694号公報に記載のアントラニル酸と
ベンゾキノンを縮合させ、ついで濃硫酸のような脱水剤
の影響下で環化させる方法、(3)特開平1−1438
70号公報に記載の2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒ
ドロテレフタル酸誘導体を窒素と酸素の混合ガス流とと
もに気相中で680℃に加熱する方法が上げられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)
は毒性の高い五酸化バナジウムを酸化剤として用いるこ
と、硫酸を溶媒として用いるため、環境保護的、経済的
に不利であるという欠点を有する。(2)も硫酸を溶媒
として用いるため、環境保護的、経済的に不利であると
いう欠点を有する。(3)は反応温度が600〜660
℃と超高温条件が必要であり、経済的に不利であるとい
う欠点を有する。
【0004】本発明が解決しようとする課題は、経済的
及び環境保護的に有利な製法でキナクリドンキノン系化
合物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、6,13−ジヒド
ロキナクリドン系化合物及び/又はキナクリドン系化合
物を、その溶媒溶液中で酸化するに当たり、酸化後に、
前記化合物(D)が系に不溶又は難溶となり、かつ化合
物(A)のみが系に易溶となる様な溶媒を選択して、反
応溶媒として用いる様にすれば、廃酸処理等が煩雑な硫
酸等を多量に溶媒として用いる必要がなく、高温反応時
の高エネルギー量も不要なため、操作簡便、低エネルギ
ー消費量かつ、生成したキナクリドンキノン系化合物と
原料や副生物との分離も極めて容易となり、単位時間当
たりの生産効率を飛躍的に高めることが出来ることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、以下の各発明を提供す
る。 (1) 6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び
/又はキナクリドン系化合物(A)を、それらが容易に
溶解する溶媒(B)中で、酸化剤(C)により酸化して
キナクリドンキノン系化合物(D)を製造し、それを単
離するキナクリドンキノン系化合物の製造方法におい
て、溶媒(B)として、酸化後に、前記化合物(D)が
系に不溶又は難溶となり、かつ化合物(A)のみが系に
易溶となる様な溶媒(b)を選択して用いることを特徴
とするキナクリドンキノン系化合物の製造方法。
【0007】(2) 溶媒(b)が、化合物(A)易溶
性の、塩基性とした非プロトン系極性有機溶媒である上
記(1)記載の製造方法。
【0008】(3) 溶媒(b)が、塩基と、水及び/
又は炭素原子数1〜4の低級アルコールと、非プロトン
系極性有機溶媒とから構成された混合溶媒である上記
(1)記載の製造方法。
【0009】(4) 非プロトン系極性有機溶媒が、ジ
メチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、又
はジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる1種以
上の有機溶媒であり、非プロトン系極性有機溶媒の使用
割合が6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び/
又はキナクリドン系化合物を1重量部に対して5〜20
重量部である上記(2)又は(3)記載の製造方法。
【0010】(5) 塩基が、アルカリ金属の水酸化
物、アルカリ金属のアルコキシド、アルカリ土類金属の
水酸化物及びアルカリ土類金属のアルコキシドからなる
群から選ばれる1種以上の塩基である上記(2)又は
(3)記載の製造方法。
【0011】(6) 酸化剤(C)が、酸素、オゾン、
空気、過酸化水素からなる群から選ばれる1種以上の酸
化剤である上記(1)記載の製造方法。
【0012】(7) 酸化温度が30℃〜150℃であ
る上記(1)記載の製造方法。
【発明の実施の形態】
【0013】本発明では、6,13−ジヒドロキナクリ
ドン系化合物及び/又はキナクリドン系化合物(A)を
原料として酸化を行う。この成分(A)は、6,13−
ジヒドロキナクリドン系化合物のみであっても、キナク
リドン系化合物のみであっても両者の混合物であっても
良い。
【0014】本発明の製造法で使用する6,13−ジヒ
ドロキナクリドン系化合物は、公知慣用のものがいずれ
も使用できる。中でも以下の一般式(I)で表わされる
1種以上の化合物が好ましい。
【0015】
【化1】
【0016】(式中、X又はYは、各々独立的に、水
素、ハロゲン又は炭素原子数1〜4のアルキル基又はア
ルコキシ基を表わし、m及びnは、各々独立的に、0〜
2の整数を表わし、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基
を表す。)
【0017】上記一般式(I)で表わされる6,13−
ジヒドロキナクリドン系化合物は、例えば、特開平5−
271154号公報に記載されているようにコハク酸ジ
メチル又はコハク酸ジエチルを縮合閉環してサクシニル
コハク酸ジメチル又はサクシニルコハク酸ジエチルを得
た後、これに、置換基を有していても良いアニリンを縮
合反応させて2,5−ジ(アリールアミノ)−3,6−
ジヒドロテレフタル酸ジアルキルエステル系化合物得た
後、特公昭60−52176号公報に記載されているよ
うにこれを芳香属溶媒中で分子内脱アルコール反応させ
て行う既知の方法によって得られる。
【0018】本発明の製造法で使用するキナクリドン系
化合物は、公知慣用のものがいずれも使用できる。中で
も一般式(II)で表わされる1種以上の化合物が好ま
しい。
【0019】
【化2】
【0020】(式中、X又はYは、各々独立的に、水
素、ハロゲン又は炭素原子数1〜4のアルキル基又はア
ルコキシ基を表わし、m及びnは、各々独立的に、0〜
2の整数を表わし、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基
を表す。)
【0021】上記一般式(II)で表わされるキナクリ
ドン系化合物は、例えば英国特許1002641公報に
記載されているように2,5−ジ(アリールアミノ)テ
レフタル酸をリン酸で縮合閉館して行う既知の方法や、
特公昭37−4043号公報に記載されているように
6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物をニトロベン
ゼンスルホン酸ナトリウムのような酸化剤で酸化する既
知の方法によって得られる。
【0022】本発明では、酸化後に、前記化合物(D)
が系に不溶又は難溶となり、かつ化合物(A)のみが系
に易溶となる様な溶媒(b)を選択して、反応溶媒とし
て用いる様にする。この様な溶媒(b)の選択は、酸化
に用いる原料成分たる特定化合物(A)成分と、それの
酸化により得られる、化合物(A)に対応するキナクリ
ドンキノン系化合物(D)とを用いて、各々の溶解性を
実験的に求めることにより、選択することが出来る。
【0023】本発明者らの知見によれば、当該溶媒
(b)としては、酸化に用いる化合物(A)易溶性の、
塩基性とした非プロトン系極性有機溶媒が適当であるこ
とを見出した。
【0024】本発明の製造方法で使用する非プロトン系
極性有機溶媒としては、例えばジメチルスルホキシド、
スルホラン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホル
トリアミド、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチル−
2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ピリジン、キ
ノリン、安息香酸メチル、アセトニトリル、プロピオノ
ニトリル、アセトン、ブタノン、シクロヘキサノン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン、
エチレングリコールジアセタート、エチルアセタート、
プロピルアセタート、ブチルアセタート、イソホロン、
γ−ブチロラクトン、リン酸トリブチル、テトラヒドロ
チオフェン等が挙げられ、なかでもジメチルスルホキシ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、及びジメチルホルム
アミドが好ましい。これらは、2種以上を併用すること
ができる。
【0025】上記非プロトン系有機溶媒の使用割合は、
最低限、6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び
/又はキナクリドン系化合物(A)が溶解する量であ
り、なかでも6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物
及び/又はキナクリドン系化合物(A)1重量部に対し
て5〜20重量部の範囲にあることが好ましい。
【0026】非プロトン系極性有機溶媒が、ジメチルス
ルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、又はジメチ
ルホルムアミドからなる群から選ばれる1種以上の有機
溶媒である場合には、非プロトン系極性有機溶媒の使用
割合が6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び/
又はキナクリドン系化合物(A)1重量部に対して5〜
20重量部とするのが、対応するキナクリドンキノン系
化合物(D)の収率がより良好となる点で、好ましい。
【0027】本発明の製造方法で使用する塩基としては
特に限定はないが、例えばアルカリ金属の水酸化物、ア
ルカリ金属のアルコキシド、アルカリ土類金属の水酸化
物、アルカリ土類金属のアルコキシド等の強塩基性無機
化合物及び有機強塩基等が挙げられ、なかでもアルカリ
金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシドが好まし
い。
【0028】上記強塩基性無機化合物としては、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
水酸化カルシウム、カリウム−t−ブトキシド、カリウ
ムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド等が挙げられ、なかでも水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
【0029】上記有機強塩基としては、例えばテトラブ
チルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム
化合物、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−
ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[4,3,0]−
7−ノネン、グアニジン等を挙げることができる。
【0030】本発明においては、これらの塩基は、2種
以上を併用することができる。
【0031】上記塩基の使用量は、上記6,13−ジヒ
ドロキナクリドン系化合物及び/又はキナクリドン系化
合物(A)100重量部に対して10〜1000重量部
が好ましく、なかでも10〜50重量部が特に好まし
い。
【0032】塩基の添加量が10重量部未満であると、
6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び/又はキ
ナクリドン系化合物の溶解性が不充分となることがあ
り、また1000重量部を越えると、塩基が溶媒に溶解
しにくくなり、またキナクリドンキノン系化合物の収率
が下がることがある。
【0033】本発明では、上記した通り、化合物(A)
易溶性の、塩基性とした非プロトン系極性有機溶媒が適
当であるが、塩基と非プロトン系極性有機溶媒のみでな
く、それに、更に水及び/又は炭素原子数1〜4の低級
アルコールを併用することが、化合物(A)の溶媒溶解
性の点で好ましい。
【0034】この場合において、6,13−ジヒドロキ
ナクリドン系化合物及び/又はキナクリドン系化合物
(A)の溶解の際に用いる、水及び/又は炭素原子数1
〜4の低級アルコールの使用量は、非プロトン系極性有
機溶媒100重量部に対して、通常1〜40重量部、好
ましくは5〜30重量部であり、6,13−ジヒドロキ
ナクリドン系化合物及び/又はキナクリドン系化合物
(A)溶解時の温度は、通常30〜150℃で、好まし
くは50℃〜130℃である。
【0035】また、塩基と水及び/又は炭素原子数1〜
4の低級アルコールの存在下で、非プロトン系極性有機
溶媒に、6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び
/又はキナクリドン系化合物(A)を溶解させる際は、
反応器内を窒素置換して溶解させることが望ましい。な
お、6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び/又
はキナクリドン系化合物(A)を溶解させた後、必要な
らばフィルターを用いて微量に存在する不純物を除去す
ることが望ましい。
【0036】さらに、化合物(A)の溶媒(B)への溶
解時に、必要ならば、例えば陰イオン界面活性剤、陽イ
オン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤
等の界面活性剤を添加することも可能である。
【0037】陰イオン界面活性剤の例としては、例えば
脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アル
キルリン酸塩等を挙げることができる。陽イオン界面活
性剤の例としては、例えばアルキルアンモニウムクロリ
ド、トリメチルアルキルアンモニウムブロミド、アルキ
ルピリジニウムクロリド等を挙げることができる。非イ
オン界面活性剤の例としては、例えばポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキル
エステル等を挙げることができる。両性界面活性剤の例
としては、例えばアルキルアミノ酸、アルキルベタイン
等を挙げることができる。
【0038】本発明の様に、溶媒(B)を選択すると、
6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び/又はキ
ナクリドン系化合物(A)は、酸化剤(C)を用いてキ
ナクリドンキノン系化合物に容易に転換し、さらにその
後、該キナクリドンキノン系化合物(D)の非プロトン
系極性有機溶媒スラリーからキナクリドンキノン系化合
物(D)を分離することにより、キナクリドンキノン系
化合物(D)を得ることができる。この際の分離作業も
比較的容易に、より短時間で行える様になる。
【0039】特に、6,13−ジヒドロキナクリドン系
化合物及び/又はキナクリドン系化合物(A)は、塩基
と、水及び/又は炭素原子数1〜4の低級アルコール
と、非プロトン系極性有機溶媒とから構成された混合溶
媒に容易に溶解するが、キナクリドンキノン系化合物
(D)は該溶液に不溶であり、濾過等で容易にキナクリ
ドンキノン系化合物(D)のみが分離できる。
【0040】本発明の酸化剤(C)としては、公知慣用
のものがいずれも採用できるが、酸化性ガスを用いるの
が、作業が容易であることからも好ましい。
【0041】酸化に用いるガスの例としては酸素、オゾ
ン、空気、酸素/窒素あるいは酸素/アルゴン混合ガス
を挙げることができる。該ガスは酸素ガスと窒素ガスあ
るいはアルゴンガスとを混合すること又は空気と窒素ガ
スとアルゴンガスを混合することにより得ることができ
る。該ガスは、6,13−ジヒドロキナクリドン系化合
物及び/又はキナクリドン系化合物溶液中に吹き込む
か、表面上に吹き付けるか又は気包塔に代表される気液
混合装置を用いる方法を挙げることができる。
【0042】また、酸化において、過酸化水素水も用い
ることもできる。該ガス又は過酸化水素水で酸化する時
の反応温度は30℃〜150℃、好ましくは50〜13
0℃であり、圧力下又は大気圧下で実施する。30℃未
満或いは150℃を越える温度で、該ガスの吹き込みを
行うと、いずれにしても、酸化されて得られる化合物
(D)の収率が低くなるので好ましくない。
【0043】また、触媒としてのキノンであるアントラ
キノン、フェナントレンキノン、ナフトキノン及びクロ
ラニル並びにそれらのスルホン酸、カルボン酸、スルホ
ン酸塩、カルボン酸塩、例えばアントラキノン−2−ス
ルホン酸等を用いることも可能である。
【0044】酸化剤が、酸素、オゾン、空気、過酸化水
素水の場合は、触媒等の回収の困難な副原料を用いる必
要がない或いは減量できる点で、より有利であるし、中
でも、溶媒(B)として非プロトン系極性有機溶媒及び
低級アルコールを用いたは場合には、蒸留等により回収
が容易に可能であることから環境保護的、経済的に有利
である。
【0045】こうして得られた酸化されたキナクリドン
キノン系化合物溶液は、例えばヌッチェ、フィルタープ
レス、遠心分離機等の濾過機によってキナクリドンキノ
ン系化合物を濾別する。次に湯、又は水で洗浄すること
が好ましい。
【0046】濾別、洗浄後の乾燥としては、例えば、乾
燥機に設置した加熱源による80〜120℃の加熱等に
より、顔料の脱水及び/又は脱溶媒をする回分式あるい
は連続式の乾燥等が挙げられ、乾燥機としては一般に箱
型乾燥機、バンド乾燥機、スプレードライアー等があ
る。
【0047】また、乾燥後の粉砕としては、箱型乾燥
機、バンド乾燥機を用いた乾燥の場合のように顔料が塊
状等となった際に顔料を粉末化するために通常行うもの
であり、例えば、乳鉢、ハンマーミル、ディスクミル、
ピンミル、ジェットミル等による粉砕等が挙げられる。
必要ならば気流分級機等を用いて50μm以上の粗粒を
除去することが望ましい。
【0048】6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物
及び/又はキナクリドン系化合物(A)の溶解から酸化
剤によるキナクリドンキノン系化合物(D)への転換そ
の後の濾別、乾燥はバッチ式又は連続式で行えることが
できる。
【0049】連続式においては、濾液である未転換の
6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び/又はキ
ナクリドン系化合物(A)が溶解した溶液を、再度酸化
してキナクリドンキノン系化合物(D)への転換に使う
こともできる。
【0050】得られたキナクリドンキノン系化合物
(D)は、例えば塩基性の非プロトン系極性有機溶媒の
不溶成分として定量することができる。また、原料の
6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及びキナクリ
ドン系化合物(A)の含有量は、例えば特開平7−18
193号公報に記載されているように、得られたキナク
リドン系化合物(A)顔料を濃硫酸中に溶解させ、その
吸光度から定量することができる。
【0051】こうして、上記一般式(I)及び/又は一
般式(II)の各化合物(A)を用いた場合の本発明の
製造法で得られるキナクリドンキノン系化合物(D)
は、一般式(III)で表わされる1種以上の化合物で
ある。
【0052】
【化3】
【0053】(式中、X又はYは、各々独立的に、水
素、ハロゲン又は炭素原子数1〜4のアルキル基又はア
ルコキシ基を表わし、m及びnは、各々独立的に、0〜
2の整数を表わし、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基
を表す。)
【0054】またこのキナクリドンキノン系化合物
(D)は、それのみ又は6,13−ジヒドロキナクリド
ン系化合物及び/又はキナクリドン系化合物(A)と、
米国特許3298847号明細書に記載されているよう
に硫酸に溶解し、この溶解液を水中に投入する既知の方
法で顔料とすることができる。
【0055】本発明の製造方法で得られるキナクリドン
キノン系化合物は、顔料として、各種プラスチック、塗
料、印刷インク、ゴム、レザー、捺染、電子トナー、カ
ラーフィルター、ジェットインキ、熱転写インキなどの
着色に適するものである。
【0056】
【実施例】以下、実施例、参考例及び比較例を用いて、
本発明を更に詳細に説明する。以下の例において、
「%」は、特に断りのない限り、『重量%』を表わす。
【0057】(実施例1)6,13−ジヒドロキナクリ
ドン30gと10%の水を含有するジメチルスルホキシ
ド450gと水酸化ナトリウム8.8gを攪拌機、温度
計、およびコンデンサーを備えた1Lフラスコに秤リ取
り、60℃にして空気を毎分2Lの割合で大気圧下で吹
き込んだ。60℃、8時間の吹き込み後、濾過した。次
に濾取した残渣を60℃の湯を用いて洗浄し、次に乾燥
させて茶色粉体25gを得た。該粉体は、無置換キナク
リドンキノンが90%、無置換キナクリドンが10%の
組成であった。
【0058】(実施例2)2,9−ジメチル−キナクリ
ドン30gと10%の水を含有するジメチルスルホキシ
ド300gと水酸化カリウム12.3gを攪拌機、温度
計、およびコンデンサーを備えた1Lフラスコに秤リ取
り、60℃にして50容量%酸素ガス(残り50容量%
は窒素ガス)を毎分1Lの割合で大気圧下で吹き込ん
だ。70℃、6時間の吹き込み後、濾過した。次に濾取
した残渣を60℃の湯を用いて洗浄し、次に乾燥させて
茶色粉体27gを得た。該粉体は、2,9−ジメチルキ
ナクリドンキノンが95%、2,9−ジメチルキナクリ
ドンが5%の組成であった。
【0059】(実施例3)4,11−ジクロロ−6,1
3−ジヒドロ−キナクリドン30.0gN−メチル−2
−ピロリドン450.0gと25%ナトリウムメチラー
トのメチルアルコール溶液47.6gを攪拌機、温度
計、およびコンデンサーを備えた1Lフラスコに秤リ取
り、100℃にしてオゾンガス)を毎分1Lの割合で大
気圧下で吹き込んだ。100℃、4時間の吹き込み後、
濾過した。次に濾取した残渣を60℃の湯を用いて洗浄
し、次に乾燥させて茶色粉体32gを得た。該粉体は、
4,11−ジクロロキナクリドンキノンが95%、4,
11−ジクロロキナクリドンが5%の組成であった。
【0060】(実施例4)無置換キナクリドン30gと
8%の水を含有するジメチルスルホキシド450gと水
酸化ナトリウム8.8gを攪拌機、温度計、およびコン
デンサーを備えた1Lフラスコに秤リ取り、60℃にし
て30%過酸化水素水24gを6時間かけて滴下した。
その後60℃で2時間加熱後、濾過した。次に濾取した
残渣を60℃の湯を用いて洗浄し、次に乾燥させて茶色
粉体28gを得た。該粉体は、無置換キナクリドンキノ
ンが94%、無置換キナクリドンが6%の組成であっ
た。
【0061】本発明の実施例の製造方法は、硫酸等を多
量に溶媒として用いないので、廃酸処理等の煩雑な操作
が不要で、高温反応時のための高エネルギー量も不要な
ため、操作簡便、低エネルギー消費量かつ、生成したキ
ナクリドンキノン系化合物と原料や副生物との分離も極
めて容易であり、単位時間当たりの生産効率が高かっ
た。
【0062】先行技術である、硫酸を溶媒として用いる
製造方法や高温反応を行う製造方法を、対応する原料を
用いて製造した場合には、多量の酸を用いた場合の廃液
処理が不可欠で、高エネルギーが必要であった。
【0063】
【発明の効果】本発明では、6,13−ジヒドロキナク
リドン系化合物及び/又はキナクリドン系化合物(A)
を、キナクリドンキノン系化合物(D)が系に不溶又は
難溶となり、かつ前記化合物(A)のみが系に易溶とな
る様な溶媒(b)を選択して用いて酸化を行うので、最
終生成物たる化合物(D)の高収率を維持したまま、原
料と最終生成物との分離が容易であり、廃液処理不要
で、生産効率が高く、しかも環境保護の観点、エネルギ
ー収支の観点からも、より優れているという格別顕著な
効果を奏する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物
    及び/又はキナクリドン系化合物(A)を、それらが容
    易に溶解する溶媒(B)中で、酸化剤(C)により酸化
    してキナクリドンキノン系化合物(D)を製造し、それ
    を単離するキナクリドンキノン系化合物の製造方法にお
    いて、溶媒(B)として、酸化後に、前記化合物(D)
    が系に不溶又は難溶となり、かつ化合物(A)のみが系
    に易溶となる様な溶媒(b)を選択して用いることを特
    徴とするキナクリドンキノン系化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】溶媒(b)が、化合物(A)易溶性の、塩
    基性とした非プロトン系極性有機溶媒である請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】溶媒(b)が、塩基と、水及び/又は炭素
    原子数1〜4の低級アルコールと、非プロトン系極性有
    機溶媒とから構成された混合溶媒である請求項1記載の
    製造方法。
  4. 【請求項4】非プロトン系極性有機溶媒が、ジメチルス
    ルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、又はジメチ
    ルホルムアミドからなる群から選ばれる1種以上の有機
    溶媒であり、非プロトン系極性有機溶媒の使用割合が
    6,13−ジヒドロキナクリドン系化合物及び/又はキ
    ナクリドン系化合物を1重量部に対して5〜20重量部
    である請求項2又は3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】塩基が、アルカリ金属の水酸化物、アルカ
    リ金属のアルコキシド、アルカリ土類金属の水酸化物及
    びアルカリ土類金属のアルコキシドからなる群から選ば
    れる1種以上の塩基である請求項2又は3記載の製造方
    法。
  6. 【請求項6】酸化剤(C)が、酸素、オゾン、空気、過
    酸化水素からなる群から選ばれる1種以上の酸化剤であ
    る請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】酸化温度が30℃〜150℃である請求項
    1記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005071017A1 (en) * 2004-01-14 2005-08-04 Sun Chemical Corporation Preparation of quinacridonequinones and substituted derivatives of same
JP2006508210A (ja) * 2002-11-27 2006-03-09 チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド β−キナクリドン色素類の製造

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